(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
計測対象機器の消費電力量を計測する計測装置が、前記消費電力量を所定のタイミング毎に計測し、計測した消費電力量を計測のタイミングと対応付けた情報を生成する計測生成ステップと、
前記計測装置が、前記消費電力量に影響を及ぼす前記計測対象機器の状態の変更が発生し、前記変更の内容を示す情報の入力が行われると、前記入力された変更の内容を示す情報を取得する取得ステップと、
前記計測装置が、前記取得ステップにより取得された前記変更の内容を示す情報を、前記入力のタイミングと対応付けた情報を生成する対応生成ステップと、
前記計測装置が、前記計測生成ステップによって生成された前記計測のタイミングと前記消費電力量とが対応付けられた情報、および前記対応生成ステップによって生成された前記入力のタイミングと前記変更の内容を示す情報とが対応付けられた情報を不揮発性メモリに記憶する記憶ステップと、
前記計測装置が、前記記憶ステップで前記不揮発性メモリに記憶された情報を、外部の装置からの要求に応じて、その外部の装置へ出力する出力ステップと、を含み、
前記変更の内容を示す情報は、前記計測対象機器の保守により生じた変更の内容を示す情報である、
計測方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る電力計測システム100は、
図1に示すように、引込み線7を介して電力線4に接続される空調機2と、空調機2のユーザによる操作を媒介するコントローラ6と、を有している。
【0011】
空調機2は、空調機2a,2bから構成される。空調機2a,2bは、エアコンシステムの一部であり、例えば、屋内に設置されるエアコンの室外機である。空調機2a,2bは、三相3線式の三相交流電源に接続された電力線4に、引込み線7を介して接続されている。詳細には、空調機2a,2bは、三相交流電源のR相に接続された電力線4aに引込み線7aを介して接続され、三相交流電源のS相に接続された電力線4bに引込み線7bを介して接続され、三相交流電源のT相に接続された電力線4cに引込み線7cを介して接続されている。空調機2a,2bは、引込み線7a〜7cによって供給される三相交流電源を利用して動作する。
【0012】
この引込み線7a〜7cには、空調機2a,2bのそれぞれに内蔵された制御基板5が接続されている。それぞれの制御基板5は、空調機2a,2bのそれぞれに供給される三相交流電源からの電流を制御することで、空調機2a,2bのそれぞれの動作を制御するコンピュータを有する。それぞれの制御基板5には、コントローラ6に接続された制御用伝送線3が接続されている。この制御用伝送線3により、それぞれの制御基板5には、コントローラ6から出力された操作信号が入力される。この操作信号に従って、制御基板5のコンピュータは、空調機2a,2bを動作させる。なお、制御用伝送線3には、制御用伝送線3に接続される機器への給電用の直流電圧が印加されている。
【0013】
コントローラ6は、制御用伝送線3を介して、空調機2a,2bの制御基板5に接続されている。コントローラ6は、例えば、ユーザによる操作を媒介するキーボードを有する。コントローラ6は、ユーザによる操作を受け付けると、操作に応じた操作信号を生成し、その操作信号を空調機2a,2bの制御基板5へ出力する。
【0014】
ここで、コントローラ6は、空調機2a,2bの消費電力量の推移に加え、空調機2a,2bに発生したイベント(消費電力量に影響を及ぼす計測対象機器の状態の変更、具体的には、例えば、空調機2aを洗浄した、或いは、空調機2bに内蔵されるコンプレッサを交換した等の保守により生じた状態の変更)の内容を、イベントの発生日時と共に表示する。よって、ユーザは、空調機2a,2bの消費電力量がどのイベントによりどの程度変動したかを確認することができる。
【0015】
空調機2a,2bのそれぞれに接続される引込み線7a〜7cには、電圧用導線11を介して、電力計測装置1が接続されている。また、空調機2a,2bのそれぞれに接続される引込み線7a,7cには、電流用導線12を介して、電力計測装置1が接続されている。
【0016】
電力計測装置1は、電圧用導線11を介して、引込み線7a〜7cに印加されている電圧を所定のタイミング毎(例えば、0.1ms毎)に計測する。これにより、電力計測装置1は、引込み線7aと引込み線7bとの間に印加されている線間電圧(R相とS相との間の電圧)V_RSを計測すると共に、引込み線7bと引込み線7cとの間に印加されている線間電圧(S相とT相との間の電圧)V_STを計測する。
【0017】
また、電力計測装置1は、電流用導線12を介して、所定のタイミング毎(例えば、0.1ms毎)に、引込み線7aから空調機2a(或いは空調機2b)に流れ込む電流(消費電流)IRを計測すると共に、引込み線7cから空調機2a(或いは空調機2b)に流れ込む電流(消費電流)ITを計測する。
【0018】
そして、電力計測装置1は、消費電流IRと線間電圧V_RSとの積の、三相交流電源の1周期分(例えば、線間電圧V_RSの1周期分)の和を求めると共に、消費電流ITと線間電圧V_STとの積の、三相交流電源の1周期分(例えば、線間電圧V_STの1周期分)の和を求め、それらの和を加算する。その後、電力計測装置1は、加算した値を、三相交流電源の1周期のサンプリング数で除算することで、空調機2a,2bのそれぞれの瞬時電力を求める。そして、電力計測装置1は、求めた瞬時電力を所定期間積算することで、空調機2a,2bのそれぞれの消費電力量を計測する。
【0019】
この電力計測装置1は、
図2に示すように、電源部13と、電圧部14と、電流部15と、アナログ−デジタル変換部(以後、「A/D変換部」と称す)16と、演算制御部17と、イベント入力部18と、記憶部19と、計時部20と、絶縁回路21と、通信部22と、給電部23と、を備えている。
【0020】
電源部13は、三相交流電源から供給される交流電力を用いて直流電力を生成し、生成した直流電力を各部14〜20へ供給する。電源部13は、2つの入力端子のうちの一方の入力端子が電圧用導線11aに接続され、2つの入力端子のうちの他方の入力端子が電圧用導線11bに接続されている。この入力端子の接続により、電源部13は、入力した線間電圧V_RSを、例えばダイオードを用いて整流し、例えばDC−DCコンバータで降圧することで、直流電力を生成する。
【0021】
電圧部14は、電圧用導線11aが引込み線7aに接続され、電圧用導線11bが引込み線7bに接続され、電圧用導線11cが引込み線7cに接続されている。また、電圧部14は、2つの出力端子がA/D変換部16の入力端子に接続されている。
【0022】
電圧部14は、引込み線7aに印加される電圧V_R、引込み線7bに印加される電圧V_Sおよび引込み線7cに印加される電圧V_Tを計測し、測定した電圧V_Rと電圧V_Sとから線間電圧V_RSを求めると共に、測定した電圧V_Sと電圧V_Tとから線間電圧V_STを求める。そして、電圧部14は、求めた線間電圧V_RSおよび線間電圧V_STを分圧することで、A/D変換部16に入力可能な電圧値まで線間電圧V_RSおよび線間電圧V_STを降圧する。その後、電圧部14は、降圧した線間電圧V_RSおよび線間電圧V_STをA/D変換部16へ出力する。
【0023】
電流部15は、電流用導線12aが引込み線7aを囲むカレントトランスに接続され、電流用導線12cが引込み線7cを囲むカレントトランスに接続されている。また、電流部15は、2つの出力端子がA/D変換部16の入力端子に接続されている。なお、カレントトランスとは、一次導体および二次導体を有する環状の電流変成器である。
【0024】
電流部15は、引込み線7aを流れる電流に応じてカレントトランスに発生した電圧を、電流用導線12aを介して計測することで、引込み線7aを流れる電流IRを間接的に測定する、また、電流部15は、引込み線7cを流れる電流に応じてカレントトランスに発生した電圧を、電流用導線12cを介して計測することで、引込み線7cを流れる電流ITを間接的に測定する。そして、電流部15は、計測した電圧を分圧することで、A/D変換部16に入力可能な電圧値まで、計測した電圧を降圧する。その後、電流部15は、降圧した電圧をA/D変換部16へ出力する。
【0025】
A/D変換部16は、例えば、ΔΣ(デルタシグマ)変調を用いたΔΣA/Dコンバータである。A/D変換部16は、4つの入力端子が電圧部14および電流部15に接続されている。具体的には、A/D変換部16は、2つの入力端子が電圧部14の出力端子に接続され、残り2つの入力端子が電流部15の出力端子に接続されている。また、A/D変換部16は、4つの出力端子が演算制御部17の入力端子に接続されている。
【0026】
A/D変換部16は、電圧部14から出力される分圧後の線間電圧V_RS(瞬時値)および線間電圧V_ST(瞬時値)と電流部15から出力される分圧後の電圧(引込み線7a,7cに流れる電流に応じて発生した電圧の瞬時値)とを、アナログ値からデジタル値に変換して演算制御部17へ出力する。
【0027】
なお、線間電圧V_RSの瞬時値、線間電圧V_STの瞬時値、引込み線7aに流れる電流に応じて発生した電圧の瞬時値および引込み線7cに流れる電流に応じて発生した電圧の瞬時値を、A/D変換部16で、アナログ値からデジタル値へ変換するサンプリングは、演算制御部17からA/D変換部16へ出力されるトリガ信号により制御される。なお、カレントトランスの電流変成器による影響により、引込み線7a,7cに流れる電流に応じて発生した電圧が、線間電圧V_RS,V_STに対して進み位相となることから、この進み位相を補正する場合には、A/D変換部16は、この進み位相分だけ、引込み線7a,7cに流れる電流に応じて発生した電圧の瞬時値のサンプリングを、線間電圧V_RSの瞬時値および線間電圧V_STの瞬時値のサンプリングよりも、早くすればよい。サンプリング後の(デジタル信号となった)各値は、具体的には、線間電圧V_RSの瞬時値、線間電圧V_STの瞬時値、引込み線7aに流れる電流に応じて発生した電圧の瞬時値および引込み線7cに流れる電流に応じて発生した電圧の瞬時値は、A/D変換部16から出力され、演算制御部17のRAM(Random Access Memory)に記憶される。
【0028】
演算制御部17は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAMを備え(いずれも不図示)、6個の入力端子が、A/D変換部16、イベント入力部18および計時部20に接続されている。具体的には、演算制御部17は、4つの入力端子がA/D変換部16に接続され、別の1つの入力端子がイベント入力部18に接続され、残りの1つの入力端子が計時部20に接続されている。また、演算制御部17は、1つの入出力端子が記憶部19に接続され、もう1つの入力端子が絶縁回路21に接続されている。
【0029】
演算制御部17は、A/D変換部16から出力されRAM(不図示)に記憶された、線間電圧V_RSの瞬時値と引込み線7aに流れる電流IRおよび線間電圧V_STの瞬時値と引込み線7cに流れる電流ITから、空調機2a(或いは、空調機2b)の消費電力量を求める。
【0030】
具体的には、次のようにして、演算制御部17は、空調機2a(或いは、空調機2b)の消費電力量を求める。まず、演算制御部17は、A/D変換部16から出力されRAM(不図示)に記憶された、引込み線7a,7cに流れた電流に応じて発生した電圧の瞬時値から、引込み線7aに流れた電流IRおよび引込み線7cに流れた電流ITを求める。具体的には、演算制御部17は、ROM(不図示)に予め記憶されている変換係数(引込み線7a,7cに流れた電流に応じて発生した電圧の瞬時値を電流値に変換する係数)を用いて、引込み線7aに流れた電流に応じて発生した電圧の瞬時値および引込み線7cに流れた電流に応じて発生した電圧の瞬時値を、電流値に変換することで、引込み線7aに流れた電流IRおよび引込み線7cに流れた電流ITを求める。
【0031】
次に、演算制御部17は、引込み線7aに流れた電流IRと線間電圧V_RSの瞬時値との同一時刻(同一のサンプルタイミング)の値を乗算する。そして、演算制御部17は、この乗算値の、三相交流電源の1周期分(例えば、線間電圧V_RSの1周期分)の和を求める。また、演算制御部17は、引込み線7cに流れた電流ITと線間電圧V_STの瞬時値との同一時刻(同一のサンプルタイミング)の値を乗算する。そして、演算制御部17は、この乗算値の、三相交流電源の1周期分(例えば、線間電圧V_STの1周期分)の和を求める。その後、演算制御部17は、これらの和を加算して、加算した値を、三相交流電源の1周期のサンプリング数で除算することで、空調機2a(或いは、空調機2b)の瞬時電力を求める。そして、演算制御部17は、求めた瞬時電力を所定期間積算することで、空調機2a(或いは、空調機2b)の消費電力量を計測する。消費電力量を計測すると、演算制御部17は、計時部20から、消費電力量を計測したタイミングである日時を取得し、取得した日時と求めた消費電力量と空調機の名称とを対応付けて、対応付けた情報(生成した情報)を、記憶部19に記憶する。演算制御部17は、上述した処理を、例えば、1分が経過する毎に行う。
【0032】
なお、演算制御部17は、記憶部19に記憶した情報(計測した消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とを対応付けた情報)を、コントローラ6から定期的に送信される要求コマンドに応じて、コントローラ6へ送信する。コントローラ6は、消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を受信すると、その情報を記憶する。
【0033】
また、演算制御部17は、例えば、空調機2a(或いは空調機2b)の洗浄を行った、或いは、空調機2a(或いは空調機2b)に内蔵されたコンプレッサの交換を行った等のイベントの発生に基づいて、空調機2a(或いは空調機2b)に発生したイベントの内容を示す情報(変更の内容を示す情報)の入力が、イベント入力部18を介してユーザにより行われた場合、入力されたイベントの内容を示す情報を、計時部20で計時されている日時(入力のタイミング)および空調機の名称に対応付ける。そして、演算制御部17は、対応付けた情報(生成した情報)を、記憶部19に記憶すると共に、通信部22を介してコントローラ6へ送信する。コントローラ6は、イベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を受信すると、その情報を記憶する。
【0034】
なお、コントローラ6は、受信して記憶した情報(イベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報、および、消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とが対応付けられた情報)のうち、イベントの内容を示す情報と消費電力量とを、日時(タイミング)に従って対応付けて、コントローラ6のディスプレイに表示する。これにより、ユーザは、空調機2a,2bの消費電力量がどのイベントによりどの程度変動したかを確認することができる。
【0035】
イベント入力部18は、演算制御部17の入力端子に接続されている。イベント入力部18は、例えばキーボードである。空調機2a(或いは空調機2b)にイベントが発生し、発生したイベントの内容を示す情報がユーザにより入力されている間、イベント入力部18は、入力された情報を受け付ける(取得する)。
【0036】
なお、空調機2a(或いは空調機2b)に発生する可能性のあるイベントが予め限定されている場合、イベント入力部18を、イベントの内容に対応付けられた押しボタン式のスイッチにしてもよい。この場合、演算制御部17は、ボタンが押されると、押されたボタンに対応するイベントの内容をROMに記憶された対応テーブル(ボタンとイベントの内容とが対応付けられたテーブル)から特定する。そして、演算制御部17は、特定したイベントの内容を示す情報とボタンが押された日時(入力の日時)と空調機の名称とを対応付けて、対応付けた情報(生成した情報)を、記憶部19に記憶すると共に、通信部22を介して、コントローラ6へ送信する。
【0037】
記憶部19は、演算制御部17の入力端子に接続されている。記憶部19は、例えば、フラッシュメモリである。記憶部19は、イベント入力部18を用いてユーザにより入力されたイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報、および、消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を記憶する。
【0038】
計時部20は、演算制御部17の入力端子に接続されている。計時部20は、カレンダー機能と時刻を計時する機能とを備えている。
【0039】
演算制御部17の入出力端子に接続される絶縁回路21は、通信部22の入出力端子に接続されている。絶縁回路21は、通信部22を、電源部13から供給される電源から絶縁する(言い換えれば、三相交流電源から絶縁する)ための回路である。絶縁回路21は、例えばフォトカプラである。
【0040】
通信部22は、例えば通信ドライバ等により構成される。通信部22は、絶縁回路21に接続されると共に、制御用伝送線3に接続されている。制御用伝送線3を伝送してきた、コントローラ6からの操作信号は、通信部22および絶縁回路21を伝送して、演算制御部17に入力される。制御用伝送線3を伝送する信号や情報は、制御用伝送線3上のプロトコルによって決定されているデータフォーマット(送信先アドレス、送信元アドレス、コマンドおよびオペランド等が含まれるフォーマット)に対応している。このため、演算制御部17に操作信号が入力されると、演算制御部17は、送信先アドレスのフィールドを参照し、送信先アドレスが自機に割り当てられたアドレスであった場合、コマンド等が格納されたフィールドを参照する。一方、送信先アドレスが自機に割り当てられたアドレスでなかった場合、演算制御部17は、操作信号を破棄する。
【0041】
なお、自機のアドレスは、演算制御部17のROMに記憶されている。演算制御部17は、電力計測装置1の電源が投入されると、ROMに記憶されたアドレスを読み込むことで、自機に割り当てられたアドレスを認識する。
【0042】
また、演算制御部17が送信する情報、具体的には、イベント入力部18を用いてユーザにより入力されたイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報、および、消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とが対応付けられた情報は、絶縁回路21および通信部22を伝送して、制御用伝送線3を伝送した後、コントローラ6で受信される。なお、情報送信時、演算制御部17は、制御用伝送線3上のプロトコルに従い、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)等のアクセス制御を実行する。
【0043】
給電部23は、通信部22に接続されると共に、制御用伝送線3に接続される。給電部23は、例えばDC−DCコンバータ等より構成される。給電部23は、制御用伝送線3に印加されている直流電圧から、通信部22の動作電源になる直流電力を生成し、生成した直流電力を通信部22に供給する。給電部23により供給される直流電力によって通信部22は動作する。
【0044】
制御用伝送線3を介して電力計測装置1に接続され、空調機2のユーザによる操作を媒介するコントローラ6は、
図3に示すように、電源部31と、入力部32と、記憶部33と、計時部34と、演算制御部35と、表示部36と、絶縁回路37と、通信部38と、給電部39と、を備えている。
【0045】
電源部31は、例えば商用電源から供給される交流電力を用いて直流電力を生成し、生成した直流電力を各部32〜36に供給する。電源部31は、例えば、整流ダイオードとDC−DCコンバータにより構成される。
【0046】
入力部32は、演算制御部35の入力端子に接続されている。入力部32は、例えばキーボードである。ユーザによる入力部32の操作により、空調機2a(或いは空調機2b)の動作を変更する指示(例えば、現在の消費電力量よりも少ない消費電力量を実現する省エネ動作への変更や、空調機2a(或いは空調機2b)の動作を制御する制御基板5のコンピュータのプログラムの変更の指示)等を行うことができる。この指示が行われると、演算制御部35は、指示の内容を示す情報の入力をユーザに促す画面を、即ち、イベントの内容を示す情報(変更の内容を示す情報)の入力をユーザに促す画面を、表示部36に表示する。そして、発生したイベントの内容を示す情報がユーザにより入力されている間、入力部32は、入力された情報を受け付ける(取得する)。受け付けが完了すると、演算制御部35は、入力されたイベントの内容を示す情報を、計時部34で計時されている日時(入力のタイミング)および空調機の名称に対応付けて、対応付けた情報(生成した情報)を、記憶部33に記憶する。
【0047】
記憶部33は、演算制御部35の入力端子に接続されている。記憶部33は、例えば、フラッシュメモリである。記憶部33は、入力部32を用いてユーザにより入力されたイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を記憶する。また、記憶部33は、空調機2a,2bのそれぞれに設けられた電力計測装置1から送信された情報、具体的には、イベント入力部18を用いてユーザにより入力されたイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報、および、消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を、記憶する。
【0048】
計時部34は、演算制御部35の入力端子に接続されている。計時部34は、カレンダー機能と時刻を計時する機能とを備えている。
【0049】
演算制御部35は、2つの入力端子がそれぞれ、入力部32と計時部34とに接続され、2つの入出力端子がそれぞれ、記憶部33と絶縁回路37とに接続され、1つの出力端子が表示部36に接続されている。
【0050】
演算制御部35は、ユーザによる空調機2a(或いは、空調機2b)の操作が入力部32で受け付けられると、操作に応じた操作信号を生成し、その操作信号を、絶縁回路37および通信部38を介して、空調機2a,2bの制御基板5へ出力する。
【0051】
また、演算制御部35は、例えば5分毎に、絶縁回路37および通信部38を介して、要求コマンドを、空調機2a,2bのそれぞれに設けられた電力計測装置1へ送信する。各電力計測装置1は、この要求コマンドを受信すると、電力計測装置1の記憶部19に記憶された情報のうち、消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を、コントローラ6へ送信する。演算制御部35は、この情報を受信すると、受信した情報を、記憶部33に記憶する。
【0052】
また、演算制御部35は、電力計測装置1の記憶部19に記憶された情報のうち、空調機2a(或いは空調機2b)に発生したイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を電力計測装置1から受信すると、この情報を、記憶部33に記憶する。
【0053】
更に、演算制御部35は、ユーザによる操作により、空調機2a(或いは、空調機2b)の動作を変更する指示がユーザにより行われ、イベントの内容を示す情報(変更の内容を示す情報)がユーザによって入力されると、入力されたイベントの内容を示す情報を、計時部34で計時されている日時(入力のタイミング)および空調機の名称に対応付けて、対応付けた情報を、記憶部33に記憶する。
【0054】
また、演算制御部35は、記憶部33に記憶された情報の表示の指示が入力部32を介してユーザにより行われた場合、記憶部33に記憶された情報を読み出し、読み出した情報を画面へ加工して、表示部36に表示する。
【0055】
具体的には、演算制御部35は、電力計測装置1で計測された消費電力量と電力計測装置1から送信されたイベントの内容を示す情報と入力部32により入力されたイベントの内容を示す情報とを読み出し、それらの情報を、日時(各タイミング)に従って対応付ける。そして、演算制御部35は、対応付けられた各情報を画面へ加工して、表示部36に表示する。
【0056】
表示部36に表示される画面は、例えば、
図4に示すように、空調機2aの消費電力量の推移と空調機2bの消費電力量の推移を表す。
【0057】
ここで、表示部36の画面には、20日の10時35分に空調機2aの動作を省エネ動作へ変更したことを示す情報が表示され、更に、20日の14時10分に空調機2aを洗浄したことを示す情報が表示されている。一方、空調機2bについては、表示部36の画面には、何らかのイベントが発生したことは表示されていない。
【0058】
この表示部36の画面により、ユーザは、例えば、省エネ動作への変更によって、空調機2aの消費電力量が約1KW・h低減することや、空調機2aの洗浄によって、空調機2aの消費電力量が約0.5KW・h低減することを把握することができる。
【0059】
このように、コントローラ6は、空調機2aに発生したイベントの内容を示す情報を、日時に従って空調機2aの消費電力量に対応付ける。そして、コントローラ6は、空調機2aに発生したイベントの内容を示す情報を、空調機2aの消費電力量の推移と共に表示する。よって、ユーザは、空調機2a(或いは空調機2b)の消費電力量がどのイベントによりどの程度変動したかを確認することができる。
【0060】
図3に示す表示部36は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部36は、前述の通り、例えば、
図4に示す画面を表示する。
【0061】
絶縁回路37は、演算制御部35に接続されると共に、通信部38に接続されている。絶縁回路37は、電源部31から出力される直流電源から通信部38を絶縁するための回路である。絶縁回路37は、例えばフォトカプラである。
【0062】
通信部38は、絶縁回路37に接続されると共に、制御用伝送線3に接続されている。通信部38は、例えば通信ドライバ等により構成される。通信部38は、給電部39により供給される直流電力により動作する。
【0063】
給電部39は、通信部38に接続されると共に、制御用伝送線3に接続される。給電部39は、例えばDC−DCコンバータ等より構成される。給電部39は、制御用伝送線3に印加されている直流電圧から、通信部38の動作電源になる直流電力を生成し、生成した直流電力を通信部38へ出力する。
【0064】
上述した通り、実施の形態1の電力計測装置1は、空調機2a,2bの消費電力量の推移を示す情報に加え、空調機2a,2bに発生したイベントの内容を示す情報を、日時を示す情報と共に、コントローラ6へ送信する。これにより、コントローラ6は、イベントの内容を示す情報を、消費電力量の推移に対応付けて、表示部36に表示することができる。よって、ユーザは、空調機2a(或いは空調機2b)の消費電力量がどのイベントによりどの程度変動したかを確認することができる。このようにして、電力計測装置1は、空調機2a,2bの消費電力量の変動の要因の把握を容易にする。
【0065】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る電力計測システム200を、
図5および
図6を参照して説明する。電力計測システム200は、空調機2aを使用し(空調機2bを使用せず)、電力計測装置1を電力計測装置40へ変更し、表示装置50を新たに設けたものである。よって、
図5および
図6では、電力計測装置40および表示装置50の説明に留める。また、電力計測装置40は、電力計測装置1と同一の構成には同一の番号を付している。よって、電力計測装置1と同一の構成の説明は省略する。
【0066】
電力計測システム200は、
図5に示すように、引込み線7を介して電力線4に接続される空調機2aと、空調機2aのユーザによる操作を媒介するコントローラ6と、表示装置50と、を有している。
【0067】
空調機2aに内蔵される電力計測装置40は、USB(Universal Serial Bus)ケーブル51を介して、表示装置50に接続されている。これにより、電力計測装置40は、表示装置50との通信が可能である。
【0068】
この電力計測装置40は、
図6に示すように、実施の形態1の電力計測装置1と同一の構成である、電源部13と、電圧部14と、電流部15と、A/D変換部16と、イベント入力部18と、記憶部19と、計時部20と、絶縁回路21と、を備えている。また、電力計測装置40は、電力計測装置1と異なる構成である、演算制御部61と、通信部62と、を備えている。なお、電力計測装置40は、電力計測装置1が有する供給部23を備えていない。
【0069】
演算制御部61は、電力計測装置1の演算制御部17と同一の接続である。
【0070】
演算制御部61は、電力計測装置1の演算制御部17と同様、空調機2aの消費電力量を計測し、計測した消費電力量を、消費電力量を計測した日時と空調機の名称とに対応付けて記憶部19に記憶する。そして、演算制御部61は、電力計測装置1の演算制御部17と同様、記憶部19に記憶した情報(消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とを対応付けた情報)を、表示装置50から送信される要求コマンドに応じて、表示装置50へ送信する。
【0071】
また、演算制御部61は、電力計測装置1の演算制御部17と同様、空調機2aに発生したイベントの内容を示す情報の入力が、イベント入力部18を介してユーザにより行われた場合、入力されたイベントの内容を示す情報を、計時部20で計時されている日時および空調機の名称に対応付けて、記憶部19に記憶する。このとき、演算制御部61は、電力計測装置1の演算制御部17とは異なり、この対応付けた情報を、表示装置50へ送信しない。このため、演算制御部61は、記憶部19に記憶した情報(イベントの内容を示す情報と内容の入力の日時と空調機の名称とを対応付けた情報)を、表示装置50から送信される要求コマンドに応じて、表示装置50へ送信する。
【0072】
また、演算制御部61は、電力計測装置1の演算制御部17とは異なる次の動作を行う。即ち、演算制御部61は、空調機2aの動作の変更が入力部32(
図3参照)を介してユーザにより指示されることで空調機2aにイベントが発生し、そのイベントの内容を示す情報および空調機の名称が表示装置50から送信されると、それらを受信する。そして、演算制御部61は、受信したイベントの内容を示す情報および空調機の名称を、計時部20で計時されている日時(入力のタイミング)に対応付け、対応付けた情報を、記憶部19に記憶する。なお、演算制御部61は、記憶部19に記憶した情報(受信したイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とを対応付けた情報)を、表示装置50から送信される要求コマンドに応じて、表示装置50へ送信する。
【0073】
通信部62は、USB通信用のインターフェイスである。通信部62は、絶縁回路21に接続されると共に、USBケーブル51に接続されている。通信部62は、USBケーブル51に印加されている直流電力により動作する。通信部62は、表示装置50から送信された要求コマンドの受信や記憶部19に記憶された情報の送信を行う。
【0074】
表示装置50は、例えば、パーソナルコンピュータである。表示装置50は、例えばキーボードを入力装置として有し、例えば液晶ディスプレイをモニタとして有し、更に、例えばハードディスクドライブを記憶装置として有している。表示装置50は、電力計測装置40の記憶部19に記憶された情報の表示の指示がキーボードを介してユーザにより行われた場合、記憶部19に記憶された情報の表示装置50への送信を要求する要求コマンドを、USBケーブル51を介して電力計測装置40へ送信する。
【0075】
電力計測装置40は、要求コマンドを受信すると、記憶部19に記憶された情報を読み出し、読み出した情報を、USBケーブル51を介して表示装置50へ送信する。具体的には、電力計測装置40は、記憶部19から、次の情報、即ち、電力計測装置40で計測された消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とを対応付けた情報、イベント入力部18により入力されたイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報、および、受信したイベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報を読み出し、読み出した情報を、表示装置50へ送信する。
【0076】
表示装置50は、電力計測装置40が読み出した情報を受信すると、受信した情報を画面に加工して、例えば液晶ディスプレイに表示する。具体的には、表示装置50は、電力計測装置40で計測された消費電力量とイベント入力部18により入力されたイベントの内容を示す情報と表示装置50により入力されたイベントの内容を示す情報とを、日時(各タイミング)に従って対応付ける。そして、表示装置50は、対応付けられた各情報を画面へ加工して、例えば液晶ディスプレイに表示する。
【0077】
液晶ディスプレイに表示される画面には、例えば、
図4に示した空調機2aの消費電力量の推移、イベントの内容を示す情報および日時が含まれる。
【0078】
上述した通り、実施の形態2の電力計測装置40は、USBケーブル51を介して、記憶部19に記憶された情報を、表示装置50へ送信する。これにより、表示装置50は、イベントの内容を示す情報を、消費電力量の推移に対応付けて、例えば液晶ディスプレイに表示することができる。よって、ユーザは、空調機2aの消費電力量がどのイベントによりどの程度変動したかを確認することができる。このようにして、電力計測装置40は、空調機2aの消費電力量の変動の要因の把握を容易にする。
【0079】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、この発明は上記の実施の形態に限定されず、種々の変形および応用が可能である。
【0080】
例えば、各実施の形態の電力計測装置1,40は、三相交流電源から供給される電力の消費量を求めることで、空調機2a,2bの消費電力量を計測したが、これに限られるものではない。即ち、空調機2a,2bが三相4線式電源を使用する場合、電力計測装置1,40は、三相4線式電源から供給される電力の消費量を求めることで、空調機2a,2bの消費電力量を計測してもよい。この場合、次の構成にすればよい。即ち、電圧部14の電圧端子を1つ増やし、その電圧端子と三相4線式電源のN相に接続された引込み線とを接続する。そして、電圧部14が、各相(R相,S相,T相)の相電圧を計測する構成にする。また、電流部15の電流用導線を1つ増やし、その電流用導線に接続されたカレントトランスを引込み線7bの外周に設置する。そして、電流部15が、引込み線7bから空調機2a(或いは空調機2b)に流れ込む電流(消費電流)ISを計測する構成にすればよい。この構成により計測されたR相,S相,T相の相電圧と、電流IR,IT,ITとから、電力計測装置1,40は、三相4線式電源から供給される電力の消費量を求めればよい。この構成により、電力計測装置1,40は、三相4線式電源から空調機2a,2bに電力が供給される場合でも、空調機2a,2bの消費電力量を計測することができる。
【0081】
また、空調機2a,2bが商用電源を使用する場合、電力計測装置1,40は、商用電源から供給される電力の消費量を求めることで、空調機2a,2bの消費電力量を計測してもよい。この場合、次の構成にすればよい。即ち、電圧部14の電圧端子を1つ減らす。そして、電圧部14が、2線間電圧を計測する構成にする。また、電流部15の電流用導線を1つ減らす。そして、電流部15が、2線のうちの1線に接続された引込み線から空調機2a(或いは空調機2b)に流れ込む電流(消費電流)を計測する構成にすればよい。この構成により計測された2線間電圧と、空調機2a(或いは空調機2b)に流れ込む電流に流れ込む電流とから、電力計測装置1,40は、商用電源から供給される電力の消費量を求めればよい。この構成により、電力計測装置1,40は、商用電源から空調機2a,2bに電力が供給される場合でも、空調機2a,2bの消費電力量を計測することができる。
【0082】
また、各実施の形態の電力計測装置1,40は、例えば液晶ディスプレイを有してもよい。この場合、記憶部19に記憶された情報を液晶ディスプレイに表示する指示がイベント入力部18を介してユーザにより行われた場合、電力計測装置1,40は、記憶部19に記憶された情報を読み出し、消費電力量とイベント入力部18により入力されたイベントの内容を示す情報とを、日時(各タイミング)に従って対応付ける。そして、電力計測装置1,40は、対応付けられた各情報を画面へ加工して、例えば液晶ディスプレイに表示すればよい。この構成により、空調機2a,2bの設置位置付近でも、ユーザは、記憶部19に記憶された情報を確認することができる。また、この構成の場合、実施の形態1の電力計測装置1は、コントローラ6の記憶部33に記憶された情報を受信し、記憶部19に記憶する構成にしてもよい。これを実現する場合、次の構成にすればよい。即ち、実施の形態1のコントローラ6は、イベントの内容を示す情報と入力の日時と空調機の名称とが対応付けられた情報の記憶部33への記憶の際、対応付けられた情報を、電力計測装置1へ送信する構成にする。そして、電力計測装置1は、コントローラ6から送信された情報(対応付けられた情報)を受信すると、受信した情報を、記憶部19に記憶する構成にすればよい。
【0083】
また、実施の形態1の電力計測装置1では、空調機2a(或いは空調機2b)に発生したイベントの内容を示す情報の入力が、イベント入力部18を介してユーザにより行われた場合、入力されたイベントの内容を示す情報を、計時部20で計時されている日時および空調機の名称に対応付けて、記憶部19に記憶すると共に、対応付けた情報を、通信部22を介してコントローラ6へ送信したが、これに限られるものではない。即ち、電力計測装置1は、対応付けた情報の記憶部19への記憶の際、対応付けた情報を、記憶部19に記憶する一方で、コントローラ6へ送信しない構成にしてもよい。この構成の場合、電力計測装置1は、記憶部19に記憶された情報(対応付けた情報)を、コントローラ6から定期的に送信される要求コマンドに応じて、消費電力量と消費電力量を計測した日時と空調機の名称とを対応付けた情報(記憶部19に記憶された情報)と共に、コントローラ6へ送信すればよい。
【0084】
また、実施の形態2の電力計測装置40と表示装置50とは、USB方式による通信を行ったが、これに限られるものではない。即ち、電力計測装置40と表示装置50とは、例えばRS−232CやRS−485といった方式による通信を行ってもよいし、光ファイバーを媒体とする光通信を行ってもよい。
【0085】
また、実施の形態2の表示装置50は、空調機2aに発生したイベントの内容を示す情報を、空調機2aの消費電力量の推移および日時に対応付けて例えば液晶ディスプレイに表示したが、これに限られるものではない。即ち、表示装置50は、空調機2aに発生したイベントの内容を示す情報、空調機2aの消費電力量の推移および日時を、例えば液晶ディスプレイに表示することなく、例えば表示装置50に接続されているプリンターを利用して紙に印刷(表示)してもよい。このような印刷(表示)によっても、ユーザは、空調機2aの消費電力量がイベントの発生によってどのように変動したかを確認することができる。
【0086】
なお、上記の実施の形態において、演算制御部17,35,61で実行されるプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto−Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムを、コンピュータ等にインストールすることにより、演算制御部17,35,61と同様な制御を行う装置を構成してもよい。
【0087】
また、上述のプログラムをインターネット等の通信ネットワーク上の所定のサーバ装置が有するディスク装置等に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、ダウンロード等するようにしてもよい。
【0088】
また、上述の、演算制御部17,35,61で実行されるプログラムを、各OS(Operating System)が分担して実現する場合、又は、OSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、ダウンロード等してもよい。
【0089】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、上述した実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。