(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
移動手段により灰採取用容器を灰採取位置に移動させた際に当該灰採取用容器底部の他端側が取出通路部の底壁面に支持された水平姿勢となるようにするとともに、灰採取用容器を灰排出位置に移動させた際に当該灰採取用容器の底部の他端側を支持する支持面が取出通路部の底壁面よりも下方となる傾動姿勢となるようにし、
且つ上記灰採取用容器の少なくとも他端側の側壁面が外側に向かって傾斜されるとともにその傾斜角が灰の安息角以上となるように形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の灰中の重金属濃度の自動計測装置。
【背景技術】
【0002】
例えば、焼却炉から排出される排ガス中には飛灰などの灰分が含まれているとともに、この灰中には、鉛、カドミウム、クロムなどの有害物質である重金属が含まれており、このような重金属を処理する処理施設では、薬剤を用いて灰中に含まれる重金属の環境中への溶出を抑制している。
【0003】
ところで、灰中の重金属を適正に処理するためには、薬剤の使用量を適正にする必要があり、このため、灰中に含まれる重金属の量、すなわち重金属濃度を適正に計測する必要がある。
【0004】
従来、重金属濃度を計測するシステムとしてはX線を用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このシステムは、例えばバグフィルタからの灰類をベルトコンベア上に導き、このベルトコンベア途中の上方位置に蛍光X線分析装置を配置し、そしてX線をベルトコンベア上に照射して重金属濃度を計測し、この濃度に応じて、溶出防止のための薬剤の適正な量が求められていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来のシステムによると、バグフィルタで捕捉された灰類は、ベルトコンベア上に導かれて、重金属濃度が計測されているが、鉛直方向に設けられた灰移動経路には用いることができなかった。
【0008】
そこで、本発明は、鉛直方向に設けられた灰移動経路中を落下する灰中における重金属濃度を自動的に計測し得る自動計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、鉛直方向で設けられた灰移動経路内を移動する灰を採取するとともにこの灰中の重金属濃度を計測する自動計測装置であって、
上記灰移動経路の側壁部に設けられた開口部に接続された灰採取用通路、この灰採取用通路に設けられた灰採取手段およびX線を灰に照射しその蛍光X線の強度を検出して灰中の重金属濃度を計測するX線計測手段を具備し、
上記灰採取用通路を、一端側が開口部に水平方向で接続される取出通路部とこの取出通路部の他端側に鉛直方向で接続される排出通路部とで形成し、
上記灰採取手段を、上記取出通路部内を移動可能に配置されて上面が開放された灰採取用容器と、上記取出通路部内を移動可能に配置されて上記灰採取用容器の一端側を揺動可能に支持する支持部材と、この支持部材に連結されて上記灰採取用容器を灰移動経路内の灰採取位置と灰採取用通路における排出通路部内の灰排出位置とに亘って移動させる移動手段とから構成し、
上記灰移動経路の側壁部に形成された開口部に、灰採取用容器内に貯められた灰分の摺り切りを行うための少なくとも下面が半円状にされた平滑化部材を設け、
且つ上記平滑化部材の下面の半径を5〜15mmの範囲にするとともに、上記灰採取用容器の移動速度を0.1〜0.5m/secの範囲としたものである。
【0010】
また、本発明は、上記自動計測装置における灰採取用容器に、超音波により振動を付与する振動付与器を設けたものである。
【0011】
さらに、本発明は、上記自動計測装置において、移動手段により灰採取用容器を灰採取位置に移動させた際に当該灰採取用容器底部の他端側が取出通路部の底壁面に支持された水平姿勢となるようにするとともに、灰採取用容器を灰排出位置に移動させた際に当該灰採取用容器の底部の他端側を支持する支持面が取出通路部の底壁面よりも下方となる傾動姿勢となるようにし、
且つ上記灰採取用容器の少なくとも他端側の側壁面が外側に向かって傾斜されるとともにその傾斜角が灰の安息角以上となるように形成したものである。
【発明の効果】
【0012】
上記自動計測装置によると、鉛直方向で設けられた灰移動経路に灰採取用通路を水平方向で接続するとともに、この灰採取用通路内に灰移動経路内に出退し得る灰採取用容器を設け、しかも灰採取用容器内に貯められた灰分の摺り切りを行うための少なくとも下面が半円状にされた平滑化部材を設け、且つこの平滑化部材の下面の半径を5〜15mmの範囲にするとともに、上記灰採取用容器の移動速度を0.1〜0.5m/secの範囲としたので、鉛直方向で設けられた灰移動経路内を落下する灰を、計測試料として、簡単な構成でもって、容易に且つ確実に所定暈取り込むことができる。
【0013】
また、灰採取用容器に振動付与器を取り付けたので、灰採取時に容器内に密に取り込むことができるので、X線による計測を精度良く行うことができる。
【0014】
また、重金属濃度を計測した後は、移動手段により灰採取用容器を他端側に移動させることにより、自重にて排出通路部内に傾動させることができ、したがって簡単な構成で、灰採取用容器内に貯められた灰を排出することができる。
【0015】
さらに、排出時においても、振動付与器にて灰採取容器に振動を付与することにより灰を確実に排出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例に係る灰中における重金属濃度の自動計測装置を
図1〜
図3に基づき説明する。
【0018】
本実施例においては、例えば焼却炉から排出される飛灰中に含まれている鉛、カドミウム、クロムなどの有害物質である重金属の濃度を自動的に計測するものとして説明する。
【0019】
この重金属濃度の自動計測装置は、焼却炉における集塵装置(例えば、バグフィルタである)にて捕集された灰などを一時的に貯留している灰貯留槽から灰を重金属固定処理装置に導くためのシュート内に設けられて、当該シュート内を落下する灰分をサンプルとして採取するとともに、この採取したサンプルとしての灰中に含まれている重金属濃度を計測するためのものである。
【0020】
図1および
図2に示すように、灰貯留槽から灰を重金属固定処理装置に導くための鉛直方向で設けられたシュート(灰移動経路の一例)の側壁部の所定位置には、矩形状の開口部1aが形成されるとともに、この開口部1aには、サンプルとしての灰を採取するための灰採取用通路2が接続されている。
【0021】
この灰採取用通路2は、一端側がシュート1の開口部1aに水平方向で接続された取出通路部3と、この取出通路部3の他端側で且つ当該取出通路部3に連通するように下方に垂設された排出通路部4とから構成されており、またこの取出通路部3の底壁部3cと排出通路部4の側壁部4aとの接続部分である後側底壁部3dは下向き傾斜面(上側に膨らむ円弧面であってもよい)にされている。
【0022】
なお、以下、取出通路部3のシュート1側である一端側を前側と称するとともに排出通路部4側の他端側を後側と称して説明する。
【0023】
上記灰採取用通路2には、灰を採取するための灰採取装置(灰採取手段の一例)5およびこの灰採取装置5により採取されたサンプルとしての灰中の重金属濃度を計測するX線計測装置(X線計測手段の一例で、X線分析装置ともいう)6が設けられている。
【0024】
上記灰採取装置5は、取出通路部3内に移動可能に配置された平面視がU字形状の連結用の支持部材11と、上記取出通路部3の他端側に設けられて上記支持部材11にロッド部12aが連結されて当該支持部材11を取出通路部3内で前後方向に移動させる移動用シリンダ装置(移動手段の一例)12と、上記支持部材11の開口端寄り位置に水平方向の支持ピン13を介して前端側が揺動自在に支持された灰採取用容器14と、上記シュート1の開口部1aの上縁側に取り付けられて灰採取用容器14の上面(特に、後述する容器本体部の上面)を平らにするための丸棒状の摺切り部材(平滑化部材の一例)15とから構成されている。
【0025】
なお、上記支持部材11は、取出通路部3の底壁部(底壁面)3c上に摺動自在に配置されており、場合によっては、支持部材11に底壁部3c上を転勤し得るローラを設けてもよい。
【0026】
ところで、灰採取用容器14は、上記支持ピン13により前端側が揺動自在に支持されるとともに平面視が矩形状にされた枠状部16と、この枠状部16の前側に配置されるとともに上面が開放された箱形状の容器本体部17とから構成されており、また容器本体部17の前方および後方側壁面17a,17bが外側に傾斜されており、しかも、少なくとも後方側壁面17bの鉛直線に対する傾斜角θは、灰の安息角よりも大きくなるようにされている。
【0027】
そして、この灰採取用容器14は、上記移動用シリンダ装置12により、シュート1内の灰採取位置(A)と排出通路部4に対応する灰排出位置(B)との聞で往復移動し得るようにされている。
【0028】
すなわち、上述したように、この灰採取用容器14の枠状部16の前端部は支持部材11の前端側に揺動自在に支持されるとともに、後端側は取出通路部3の底壁部3cに支持されており、したがって灰採取用容器14の容器本体部17がシュート1内の灰採取位置(A)に移動した際には、枠状部16の後端側が取出通路部3の底壁部3cに支持されてその水平姿勢が維持され、一方、容器本体部17が排出通路部4内の灰排出位置(B)に移動した際には、枠状部16の後端側が取出通路部3の後側底壁部3dを経て排出通路部4内に落下するため、容器本体部17は傾動姿勢を経て鉛直姿勢となる。
【0029】
ところで、上記灰採取用容器14の移動速度、特に、引き込み速度は、遅くなり過ぎると、計測時間が長くなってしまい、早くし過ぎると、摺切り面にひび割れ状の陥没が発生するため、0.1〜0.5m/secの範囲とされる。
【0030】
また、灰採取用容器14をシュート1に移動させる時間(シュートに突き出す時間)は、短いと十分な灰を採取することができなくなり、計測精度に影響を及ぼし、長すぎると計測時間が長くなるため、計測頻度が減少するため、適正な時間が選ばれる。
【0031】
例えば、計測に必要な十分な量の灰を採取するのに望ましい時間は、例えばシュート1の内径が0.3mで、1時間当たり700kgの灰が落下する場合には、30〜120秒の範囲とされる。なお、シュート1の内径および灰の落下量が異なると、その時間も異なる。
【0032】
勿論、灰採取用容器14の大きさは、計測時にX線照射を行う面積に適したものにされている。
【0033】
また、上記灰採取容器14には、例えば容器本体部17の側面には、超音波による振動を付与するための振動付与器(超音波振動子)18が取り付けられている。
【0034】
例えば、灰を採取する際に、超音波振動を容器本体部17に付与することにより、灰はより密に且つ均一な状態となり、計測精度の向上につながる。また、排出時に容器本体部17を傾動させて灰を排出する際にも、振動を付与することにより、容器本体部17内の灰を確実に排出させることができる。
【0035】
なお、この振動付与器18は、灰採取容器14における容器本体部17以外の場所に、例えば枠状部16などに取り付けるようにしてもよい。
【0036】
また、上記丸棒状の摺切り部材15の直径は、小さいと、灰採取用容器14の引き込み動作時に灰の圧密効果が得られず(嵩密度が小さくなってしまう)、また直径が太き過ぎると、広い取付場所を必要とするため、その適正範囲は10〜30mmとされる。
【0037】
さらに、上述したように、取出通路部3の上壁部3aの途中、すなわち灰採取位置(A)と灰排出位置(B)との間には、開口部3bが設けられるとともに、この開口部3bに上記X線計測装置6が配置されている。この位置を灰計測位置(C)と称す。なお、このX線計測装置6のX線の照射用窓部6aが上記開口部3bに挿入されて当該X線計測装置6が固定される。
【0038】
ここで、X線計測装置6について簡単に説明すると、X線を照射用窓部6aから灰採取用容器14における容器本体部17に照射し、つまり容器本体部17に貯められた計測対象物である灰分に照射し、灰分を構成する物質から励起された蛍光X線を入射しその強度(カウント量)から物質の量を検出して灰中の重金属濃度を計測するものである。
【0039】
すなわち、このX線計測装置6には、少なくとも、X線を発生させて計測対象物に出射するX線発生部と、計測対象物で励起された蛍光X線を入射するX線入射部と、このX線入射部で入射された蛍光X線の強度を検出する強度検出部と、この強度検出部で検出された強度に基づき灰中に含まれている重金属の量を検出してその濃度を求める濃度算出部とが具備されており、さらに上記強度検出部で検出された蛍光X線の全強度(全カウント量)を求めるとともに、この全強度値aの、計測対象物の表面状態が良好な標準状態での標準強度値bに対する割合c(c=a/b)を算出する表面状態検出部が具備されている。この表面状態検出部では、得られた割合cが予め設定された閾値より低い場合に、表面状態が平滑化されておらず計測値に誤差が生じていると判断される。勿論、表面状態が平滑化されていないと判断された場合には、このとき計測された重金属濃度については無視するようにされている。なお、この閾値については、実験により種々の表面状態に応じてそのときの全強度と計測誤差とが求められ、許容し得る計測誤差に対応する全強度が閾値とされる。例えば、具体例を
図3のグラフに示しておく。このグラフから、蛍光X線の全強度(カウント量)が900cps以上の場合には、計測誤差が0.05%以下(許容し得る限度)の範囲となり、したがって、この場合の閾値は900cpsに設定される。
【0040】
このように、容器本体部17は、外部とは遮断されたシュート1から、やはり外部と遮断された取出通路部3を経て排出通路部4側に移動されることになる。つまり、灰採取用通路2全体は外部(系外)と分離された密閉構造にされている。
【0041】
上記構成において、シュート1を落下する灰中の重金属濃度を計測する場合、まず、移動用シリンダ装置12のロッド部12aを突出させて灰採取用容器14の容器本体部17を取出通路部3からシュート1内の灰採取位置(A)に移動させて、当該容器本体部17内に灰を山盛り状に貯める。
【0042】
所定時間が経過して灰が山盛り状になると、移動用シリンダ装置12により容器本体部17を取出通路部3側に引き込み、灰計測位置(C)に移動させる。
【0043】
この引き込み動作時に、振動付与器18により容器本体部17に振動が付与されて灰が密状態にされるとともに、シュート1の開口部1aに設けられた摺切り部材15により、当該容器本体部17に山盛りにされた灰の山盛り部が除去されて、その表面が平らにされる。
【0044】
次に、X線計測装置6により、容器本体部17内にX線が照射されて、灰中の重金属濃度が計測される。このとき、計測された全強度値aの標準強度値bに対する割合c(=a/b)が算出されるとともに、この割合cと閾値とが比較されて、その表面状態の良否が判断される。その割合が閾値よりも低い場合には、容器本体部17内の表面状態が悪く(例えば、試料不足、または表面に亀裂、陥没などが発生している状態)、計測結果に誤差が生じていると判断されて、その計測された重金属濃度は無効とされる。
【0045】
重金属濃度の計測が済むと、再度、移動用シリンダ装置12により、容器本体部17が後方に移動され、最終的には、灰排出位置(B)に移動される。
【0046】
再度、説明すると、容器本体部17は、灰採取位置(A)および灰計測位置(C)においては、少なくとも、その枠状部16の後端側が取出通路部3の底壁部3cに支持されて、その水平姿勢を維持しているが、排出通路部4に対応する取出通路部3の支持面としての後側底壁部3dは傾斜されているため、
図1の仮想線にて示すように、枠状部16の後端側が下降し始め、最終的に、枠状部16全体が後方に傾動して傾動姿勢を経て鉛直姿勢となる。
【0047】
したがって、容器本体部17内に貯められていた灰は排出通路部4内に落下される。そして、この灰を落下させる際にも、振動付与器18により容器本体部17に振動が付与されるとともに、容器本体部17の後方側壁面17bの傾斜角θ は、灰の安息角よりも大きくされているため、当該容器本体部17内の灰は全て排出される。
【0048】
また、上記X線計測装置6にて計測された重金属濃度は、後工程に配置された重金属固定処理装置(図示せず)に送られ、ここで、シュート1から排出される灰に対する最適な量の固定薬剤が供給されることになる。
【0049】
なお、上記説明においては、容器本体部17を傾動姿勢から鉛直姿勢にして灰を排出させるようにしたが、後方側壁面17bの傾斜角を、灰が自然に落下するような角度にする限り、鉛直姿勢でなくてもよい。すなわち、傾動姿勢であってもよい。
【0050】
また、上記説明においては、容器本体部17すなわち枠状部16を自重にて後側に傾動するものとして説明したが、この枠状部16の後端側に錘を付けることにより、強制的に、後側に傾動させるようにしてもよい。また、シュート1に設けられている開口部1aに自重により揺動する揺動式開閉蓋を設けておくことにより、計測を行わない場合に、シュート1内の灰が灰採取用通路2内に入るのを防止することができる。
【0051】
さらに、灰移動経路としてシュートについて説明したが、このシュートにバイパスを設けるとともに、このバイパス内を落下(通過)する灰中の重金属濃度を計測するようにしてもよい。
【0052】
上述した自動計測装置によると、鉛直方向で設けられたシュートに灰採取用通路を水平方向で接続するとともに、この灰採取用通路内にシュート内に出退し得る灰採取用容器を設け、しかも灰採取用容器内に貯められた灰分の摺り切りを行うための少なくとも下面が半円状にされた平滑化部材を設け、且つこの平滑化部材の下面の半径を5〜15mmの範囲にするとともに、上記灰採取用容器の移動速度を0.1〜0.5m/secの範囲としたので、鉛直方向で設けられたシュート内を落下する灰を、計測試料として、簡単な構成でもって、容易に且つ確実に所定量取り込むことができる。
【0053】
また、灰採取用容器に振動付与器を取り付けたので、灰採取時に容器内に密に取り込むことができるので、X線による計測を精度良く行うことができる。
【0054】
また、重金属濃度を計測した後は、移動用シリンダ装置により灰採取用容器を他端側に移動させることにより、自重にて排出通路部内に傾動させることができ、したがって簡単な構成で、灰採取用容器内に貯められた灰を排出することができる。
【0055】
さらに、排出時においても、振動付与器にて灰採取容器に振動を付与することにより、灰を確実に排出することができる。
【0056】
言い換えれば、シュート(灰移動経路)内に灰採取容器の容器本体部を開口部から出退させるとともに、その開口部に設けられた丸棒状の摺切り部材(平滑化部材)により容器本体部に貯められた灰を密状態となし且つその表面を平滑化するようにしたので、鉛直方向で落下する灰を容器本体部内に密に取り込んだ後、そのままX線計測装置(X線計測手段)によりX線の濃度を計測することができ、したがって例えば油圧ブリケットプレスを用いて試料を形成した後、この試料を油圧ブリケットプレスから取り出して蛍光X線検査を行う場合に比べて、その構成を非常に簡単にし得るとともに、X線査に要する手間および装置にかかるコストの低減化を図り得る。