【実施例1】
【0010】
(実施例1の構成)
図2は、本発明の実施例1における画像形成システムを示す概略の構成図である。
【0011】
本実施例1の画像形成システムは、例えば、デジタル複合機であって、入力された画像データを処理する画像処理装置10と、画像データに基づいて印刷媒体(例えば、用紙)Pに画像を形成する画像形成部70とを有している。
【0012】
画像形成装置10は、画像処理部10aを有し、この画像処理部10aには、システムバス12が接続されている。システムバス12には、画像入力部30に接続されたスキャナインタフェース(以下「I/F」という。)13と、画像形成装置70に接続された外部I/F14と、オペレーションパネル40とが接続され、これらと画像処理部10aとが相互に通信可能になっている。画像処理部10aは、各種プログラム等を記憶する不揮発性のメモリであるリードオンリメモリ(以下「ROM」という。)11aと、揮発性のメモリであるランダムアクセスメモリ(以下「RAM」という。)11bと、ROM11aに格納されたプログラムをRAM11bに読み出して実行する中央処理装置(以下「CPU」という。)20とから構成されている。
【0013】
画像入力部30は、例えば、スキャナであって、図示しない載置台、自動原稿搬送器、光源、受光素子、信号処理部を有している。画像入力部30は、載置台に置かれた原稿、又は自動原稿搬送器によって搬送された原稿に、光源から光を照射し、その反射光を受光素子が受光して画像信号を読み取る機能を有している。更に、画像入力部30は、読み取った画像信号に対し、信号処理部によってアナログ/デジタル変換(A/D変換)等の信号処理を施し、デジタルの画像データを生成して出力する機能を有している。
【0014】
オペレーションパネル40は、液晶ディスプレイ(以下「LCD」という。)等で構成され、画像データを表示する表示部41と、図示しないテンキーや選択キー、読み取り開始ボタン、及びLCD上に配置されたタッチパネル等で構成された操作部42とを有している。オペレーションパネル40は、利用者(以下「ユーザ」という。)の操作により、画像読み取りの開始指示、画像読み取りの中断指示等の制御信号や、ユーザが指示した領域の指定情報(例えば、アドレス)を入力する機能を有している。
【0015】
画像形成部70は、例えば、電子写真方式のページプリンタであり、画像処理部10で処理された画像データを入力し、用紙Pに現像剤(例えば、トナー)像を形成して定着させることで画像を形成する機能を有している。
【0016】
図1は、本発明の実施例1における
図2の画像形成システムを示す概略の機能ブロック図である。
【0017】
本実施例1の画像処理システムの構成は、
図2の説明で述べた通りである。即ち、画像形成システムは、入力された画像データを処理する画像処理装置10と、画像形成部70とを有している。画像形成装置10は、画像処理部10aと、画像入力部30と、オペレーションパネル40とを有している。
【0018】
画像処理部10aは、記憶部11と、登録部21と、領域指定部22と、編集領域決定部23と、画像編集部24とを有している。記憶部11は、ROM11aと、RAM11bとを有している。登録部21と、領域指定部22と、編集領域決定部としてのマスク領域決定部23と、画像編集部24とは、
図2に示すCPU20がROM11aから登録部21、領域指定部22、マスク領域決定部23、及び画像編集部24に対応したプログラムをRAM11bに読み出して実行することにより各機能が実現されるようになっている。
【0019】
登録部21は、オペレーションパネル40におけるユーザの指示に基づき、画像入力部30から入力した特定の画像パターンをRAM11bに書き込んで登録する機能を有している。特定の画像パターンには、例えば、社外秘を表示するマーク等がある。領域指定部22は、画像入力部30により入力された画像データをオペレーションパネル40の表示部41に表示し、ユーザに対し、編集処理をかける予定の特定領域の指定を促し、指定された特定領域の指定情報を入力してRAM11bに記憶する機能を有している。ここで、編集処理とは、例えば、マスク処理であって、編集領域であるマスク領域に該当する画素を、任意のマスク画像パターン(例えば、黒ベタ、白ベタ、紙面背景色等)で置換して塗り潰すことをいう。RAM11bに記憶された指定情報は、マスク領域決定部23に入力されるようになっている。
【0020】
マスク領域決定部23は、領域指定部22において指定された特定領域内に、登録部21で登録した特定の画像パターンが含まれるか否かを判定する。特定領域に特定の画像パターンが含まれる場合には、特定領域の指定情報を無効とし、特定領域に特定の画像パターンが含まれていない場合には、特定領域の指定情報を有効として前記特定領域をマスク領域と決定し、決定結果を出力する機能を有している。決定結果は、画像編集部24に入力されるようになっている。
【0021】
画像編集部24は、記憶部11のRAM11bに記憶した画像データにおいて、マスク領域決定部23が決定したマスク領域に該当する画像データに対し、マスク処理を施す機能を有している。編集された画像データは、画像形成部70に入力されるようになっている。
【0022】
画像形成部70は、画像編集部24で編集された画像データを入力し、階調補正等を行い、トナーによって用紙Pに画像形成する機能を有している。
【0023】
図3、
図4、
図5及び
図6は、
図1中のオペレーションパネル40の表示部41に表示される領域指定画面の例を示す図である。
【0024】
図3において、表示部41には、入力された画像データ50が表示され、特定領域の指定を決定する決定ボタン51と、指定を取り消す取消ボタン52と、特定領域の指定処理を終了する終了ボタン53とが表示されている。画像データ50上には、ユーザの指、又はタッチペンシルを擬似的に表したアイコンが表示されている。ユーザが、指定する矩形領域の左上端点55にタッチすることで特定領域の左上端点55が指定されるようになっている。
【0025】
図4において、右下端点56がユーザによりタッチされる。この操作によって、仮の特定領域57が表示されるようになっている。
図5において、決定ボタン51が押下されることにより、選択された特定領域が確定し、確定された特定領域58が表示されるようになっている。
【0026】
図6において、同様の操作を繰り返し、複数の特定領域59,60を指定することができる。終了ボタン53が押下されて、特定領域の指定処理が終了するようになっている。
【0027】
図7は、
図1中のオペレーションパネル40の表示部41に表示される
図6の特定領域58,59,60の例を示す図である。更に、
図8は、
図1中のオペレーションパネル40の表示部41に表示される
図7の特定領域58,59,60にマスク処理を施した画像データ50の例を示す図である。
【0028】
図7において、特定領域58,59,60が表示されている。特定領域59には、特定の画像パターン59aが含まれている。特定の画像パターン59aは、
図7の例では、「社外秘」を示すパターンである。特定領域58,60には、特定の画像パターンは含まれていない。その結果、マスク領域決定部23は、特定領域58,60をマスク領域として決定する。特定領域59には、特定の画像パターン59aが含まれているので、マスク領域決定部23は、特定領域59のマスクの指定を無効にする。
【0029】
その結果、
図8に示すように、特定領域58,60は、画像編集部24によってマスク処理され、マスク領域58a、60aになり、マスク領域59は、マスクされないので、特定パターン59aである「社外秘」が表示される。
【0030】
(実施例1の動作)
図9は、本発明の実施例1における
図1の画像処理システムの動作を示すフローチャートである。
【0031】
ユーザがオペレーションパネル40の操作部42を用いて、特定の画像パターンの登録の開始指示を行うことで、本処理が開始される。
【0032】
ステップS1において、登録部21は、予めマスク禁止の対象となる画像パターンを登録する。特定の画像パターンは、文書の秘匿性や重要性を示す文字列や記号により構成される画像であり、例えば、
図7に示すように「社外秘」を表す特定の画像パターン59aである。この特定の画像パターン59aは、画像データ50の文書が「社外秘」であることを表している。このような特定の画像パターンには、「社外秘」の他に例えば、「Confidential」、「取扱注意」等がある。
【0033】
この特定の画像パターンは画像入力部30から特定の原稿を読み取った画像データを用いてもよく、又、外部I/F14を通じてネットワークや可搬記憶媒体から画像データを直接取得してもよい。
【0034】
ステップS2において、画像入力部30は、原稿を読み取り、画像データを取得する。ステップS3において、記憶部11は、画像データをRAM11bに記憶する。
【0035】
ステップS4において、領域指定部22は、RAM11bに記憶した画像データをオペレーションパネル40の表示部41に表示し、ユーザにマスク処理をする予定の特定領域の指定を促す。特定領域の指定を促す領域指定画面の例を
図3、
図4及び
図5に示す。
【0036】
ステップS5において、マスク領域決定部23は、領域指定部22で指定された1つ又は複数の特定領域に対応する画像データの部分画像において、登録部21において登録した特定の画像パターンが含まれるか否かを判定し、特定の画像パターンが含まれる特定領域の指定情報を無効とし、特定の画像パターンが含まれていない特定領域をマスク領域として決定する。特定領域及び特定の画像パターンが表示された例を
図7に示す。
【0037】
ステップS6において、画像編集部24は、画像入力部30で取得した画像データに対し、マスク領域決定部23で決定したマスク領域をマスクする。より具体的には、画像編集部24は、画像入力部30で取得した画像データに対し、マスク領域決定部23で決定したマスク領域に該当する画素を、任意のマスク画像パターン(例えば、黒ベタ、白ベタ、紙面背景色等)で置換して塗り潰す。マスク処理を施した画像データの例を
図8に示す。
【0038】
ステップS7において、画像形成部70は、画像編集部34で編集処理された画像データを入力し、用紙Pに画像を形成して、本処理を終了する。
【0039】
図10は、
図9中のマスク領域を決定するステップS5の処理を示すフローチャートである。
【0040】
本実施例1では、領域指定部22で指定した特定領域に登録部21で登録した特定の画像パターンが含まれるか否かの判定方法として、公知のテンプレートマッチング方式を用いる。以下、本フローチャートに従ってマスク領域の決定方法について説明する。
【0041】
本処理は、
図9のステップS5において呼び出されるサブルーチンであり、呼び出されることで本処理が開始される。
【0042】
ステップS11において、領域指定部22で指定された特定領域に対応する入力画像データの部分画像を読み出す。ステップS12において、登録部21においてRAM11bに登録した特定の画像パターンを読み出す。
【0043】
ステップS13において、画像パターンのサイズをM×Nとしたとき、特定領域画像内のM×Nサイズの局所領域と画像パターンとの類似度を表す相互相関係数である類似度Rを計算する。類似度Rは、以下の式(1)、式(2)及び式(3)で計算される。
【0044】
【数1】
【0045】
ここで、Iは、特定領域の画像のM×N局所領域内の濃度値、Tは、特定の画像パターンの濃度値、iは、特定領域内のM×N局所領域のx座標、jは、特定領域内の局所領域のy座標を示す。
【0046】
類似度Rは、−1≦R≦1の値をとり、完全に一致した場合に最大値1をとる。
【0047】
ステップS14において、特定領域内の全てのM×N局所領域について類似度Rを求め、そのうちの最大の値を最大類似度Rmaxとして導出する。
【0048】
ステップS15において、最大類似度Rmaxと、閾値Thとを比較し、最大類似度Rmax≧閾値Thの場合(YES)、特定領域に特定の画像パターンが含まれると判定してステップS16へ進む。最大類似度Rmax<閾値Thの場合(NO)、特定領域に特定の画像パターンが含まれていないと判定し、ステップS17へ進む。ここで、特定領域内の局所領域画像が特定の画像パターンに完全に一致することは稀であるため、閾値Thは、ある程度近似している場合には一致したとみなす値に設定することが好ましく、例えば、本実施例1では、閾値Th=0.8とする。
【0049】
ステップS16において、特定領域に特定の画像パターンが含まれることから、特定領域を無効とし、ステップS19へ進む。ステップS17において、登録部21で登録した全ての特定の画像パターンについてステップS12〜S15の判定処理を行ったか否かが確認される。全ての特定の画像パターンについて判定処理を行った場合(YES)、ステップS18へ進む。ステップS17において、未判定の特定の画像パターンがある場合(NO)、ステップS12へ戻り、新たな特定の画像パターンを読み出す。
【0050】
ステップS18において、登録部21で登録した全ての特定の画像パターンが特定領域に含まれなかったことから、この特定領域をマスク領域として決定する。ステップS19において、全ての特定領域について、ステップS11〜S18のマスク領域の決定処理が行われたか否かが判定される。全ての特定領域について、マスク領域の決定処理が行われた場合(YES)、本処理を終了する。未決定の特定領域がある場合(NO)、ステップS11に戻り、新たな特定領域の部分画像を読み出す。以上の処理により、全てのマスク領域が決定し、
図9のステップS6へ戻る。
【0051】
(実施例1の効果)
本実施例1の画像処理装置10及び画像形成システムによれば、登録部21により、秘匿性や重要性を表示する特定の画像パターンを予め登録する。領域指定部22において、特定領域の指定を行い、マスク領域決定部23において、指定された特定領域に予め登録した特定の画像パターンが含まれているか否かを判定する。マスク領域決定部23は、特定領域に特定の画像パターンが含まれているときには、その特定領域をマスクしないようになっている。このため、秘匿性や重要性を示す特定の画像パターンが失われることを防止できる。
【実施例2】
【0052】
(実施例2の構成)
本発明の実施例2における画像形成システムの構成は、実施例1と同様であり、
図2に示す通りである。
【0053】
図11は、本発明の実施例2における
図2の画像形成システムを示す概略の機能ブロック図であり、実施例1を示す
図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0054】
本実施例2の画像形成システムでは、実施例1に対し、新たに編集禁止領域検出部としてのマスク禁止領域検出部25が追加され、更に、マスク領域決定部23Aの構成が実施例1のマスク領域決定部23と異なっている。
【0055】
マスク禁止領域検出部25は、記憶部11に記憶した画像データと登録部において登録した特定の画像パターンとを比較し、記憶部11に記憶した画像データにおいて、特定の画像パターンが含まれる領域をマスク禁止領域として検出する機能を有している。検出したマスク禁止領域は、マスク領域決定部23Aに入力されるようになっている。
【0056】
マスク領域決定部23Aは、領域指定部22において指定された特定定領域と、マスク禁止領域検出部25において検出されたマスク禁止領域とを参照し、マスクをかけるマスク領域を決定する機能を有している。決定されたマスク領域の情報は、画像編集部24に入力されるようになっている。その他の構成は、実施例1と同様である。
【0057】
図12及び
図13は、
図11中のオペレーションパネル40の表示部41に表示されるマスク禁止領域の例を示す図である。更に、
図14は、
図11中のオペレーションパネル40の表示部41に表示されるマスク処理を施した画像データ50の例を示す図である。
【0058】
図12には、画像データ50において、特定の画像パターン(社外秘)59aと一致した領域61がマスク禁止領域として検出されている。
図13では、特定領域58,59,60が表示されている。
図13において、特定領域59とマスク禁止領域61とは、その一部が重なっている。特定領域58,60にはマスク禁止領域61との重なりはない。
図14には、マスク領域に対して、マスク処理を施した画像データの例が示されている。
図13の特定領域59からマスク禁止領域61と特定領域との重なり領域を間引した領域59bと、
図13に示すマスク禁止領域61との重なりのない特定領域58,60とがマスク領域58a,60aとして決定され、
図14に示すマスク処理が施された編集画像データ50bが生成される。
【0059】
(実施例2の動作)
図15は、本発明の実施例2における
図11の画像形成システムの動作を示すフローチャートであり、実施例1を示す
図9中のステップと共通のステップには共通の符号が付されている。
【0060】
図15のフローチャートにおいて、ステップS1〜S4、及びステップS6,S7は実施例1と同様である。本発明の実施例2の画像形成システムの動作として、ステップS21,S22が新たに追加されている。
【0061】
ユーザがオペレーションパネル40の操作部42を用いて、特定の画像パターンの登録の開始指示を行うことで本処理が開始される。
【0062】
実施例1と同様に、ステップS1〜S3が実行され、特定の画像パターンが登録され、画像データが入力されて記憶部11に記憶される。
【0063】
実施例1と異なるステップS21において、マスク禁止領域検出部25は、記憶部11において記憶した画像データと、登録部21において登録した特定の画像パターンとを比較し、画像データ内に特定の画像パターンが含まれるか否かを判定する。特定の画像パターンが画像データ内の含まれていたときには、
図12に示すように、特定の画像パターン(社外秘)59aを含む領域をマスク禁止領域61として検出する。
【0064】
実施例1と同様のステップS4が実行され、
図13に示すように、特定領域58,59,60が指定される。
【0065】
ステップS22において、
図14に示すように、マスク領域決定部23Aは、領域指定部22において指定された特定領域58,59,60と、マスク禁止領域検出部25において検出されたマスク禁止領域61とを参照し、特定領域58,59,60とマスク禁止領域61とが重なりがある場合、特定領域59からマスク禁止領域61と特定領域との重なり部分を間引した領域をマスク領域59bとして決定する。実施例1と同様のステップS6,7が実行されて本処理を終了する。
【0066】
図16は、
図15中のマスク禁止領域を検出するステップS21の処理を示すフローチャートである。
【0067】
本実施例2では、記憶部11において記憶した画像データに登録部21において登録した特定の画像パターンが含まれているか否かの判定方法として、公知のテンプレートマッチング方式を用いる。以下、本フロチャ一トに従ってマスク禁止領域の検出方法について説明する。
【0068】
本処理は、
図15に示す処理のサブルーチンであって、
図15のステップS21において、呼び出されることで開始される。
【0069】
ステップS31において、RAM11bに記憶した画像データを読み出す。ステップS32において、登録部21で登録した特定の画像パターンを読み出す。ステップS33において、特定の画像パターンのサイズをM×Nとした場合、画像データ内のM×Nサイズの局所領域と、特定の画像パターンとの類似度Rを計算する。
【0070】
ステップS34において、類似度Rと、閾値Th(例えば、閾値Th=0.8)とを比較し、類似度R≧閾値Thの場合(YES)、画像データの局所領域が特定の画像パターンに一致したと判定してステップS35へ進む。類似度R<閾値Thの場合(NO)、ステップS36へ進む。
【0071】
ステップS35において、画像データの局所領域が画像パターンに一致したので該当する局所領域をマスク禁止領域としてRAM11bに記憶する。ステップS36において、画像データ内の全てのM×N局所領域について判定処理を行ったか否かが判定される。全てのM×N局所領域について判定処理を行った場合(YES)、ステップS37へ進む。未処理の局所領域がある場合(NO)、ステップS33に戻り、新たな局所領域での類似度Rを計算する。
【0072】
ステップS37において、登録部21において登録された全ての特定の画像パターンについて判定処理を行ったか否かが判定される、全ての特定の画像パターンについて判定処理を行った場合(YES)、本処理を終了して
図15のステップ4に戻る。未判定の特定の画像パターンがある場合(NO)、ステップS32に戻り、新たな特定の画像パターンを読み出す。以上の処理により、全てのマスク禁止領域が検出される。
【0073】
(実施例2の効果)
本実施例2によれば、マスク禁止領域検出部25は、画像データからマスク禁止領域を検出し、マスク領域決定部23Aは、領域指定部22において指定された特定領域のうちマスク禁止領域の一部又は全部と重なる領域を間引きしてマスク領域とするので、実施例1よりも更に精密にマスク領域を決定することができる。
【0074】
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(1)〜(4)のようなものがある。
【0075】
(1) 本実施例1、2では、画像形成システムとして、画像処理部10a,10aA、画像入力部30、及びオペレーションパネル40で構成された画像処理装置10,10Aと、画像形成部70とが一体的に構成されたデジタル複合機を例に説明したが、画像処理装置10,10Aとしてスキャナ付きのパーソナルコンピュータ(以下「PC」という。)を用い、このPCとプリンタ等の画像形成部70とをネットワークで接続して画像形成システムを構成してもよい。
【0076】
(2) 本実施例1、2では、画像形成部70として、プリンタを例に説明したが、ファクシミリ装置や画像データサーバであってもよい。
【0077】
(3) 本実施例1、2では、画像入力部30としてスキャナを例に説明したが画像データが保存されたハードディスク等の記憶媒体であってもよい。
【0078】
(4) 本実施例1、2では、編集処理としてマスク処理を例に説明したが、これに限ったものでなく、例えば、削除処理やモザイク処理といった処理であってもよい。