特許第5657606号(P5657606)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5657606
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】情報表示システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/262 20110101AFI20141225BHJP
【FI】
   H04N21/262
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-122219(P2012-122219)
(22)【出願日】2012年5月29日
(65)【公開番号】特開2013-247637(P2013-247637A)
(43)【公開日】2013年12月9日
【審査請求日】2013年1月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】二宮 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】望月 克人
【審査官】 鍬 利孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−123731(JP,A)
【文献】 特開2008−158620(JP,A)
【文献】 特開2006−084922(JP,A)
【文献】 特開2011−248393(JP,A)
【文献】 特開2010−268152(JP,A)
【文献】 特開2012−014602(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/38−5/46
H04N 7/10,7/14−7/173,7/20−7/22
H04N 21/00−21/858
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の企画に係る企画期間および企画内容情報を含むデータを外部装置から入力するデータ入力部と、
前記所定の企画に係る前記企画期間および前記企画内容情報を含むデータから前記企画期間および前記企画内容情報を解析するデータ解析部と、
前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画期間および前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画内容情報を組み合わせて、前記所定の企画の告知に係るコンテンツとして企画の開始を示す文字とともに企画開始までの時間を含む開始告知コンテンツを生成するコンテンツ生成部と、
前記データ解析部により解析された前記企画期間に含まれる企画開始時間の所定時間前から当該企画開始時間まで前記所定の企画の前記開始告知コンテンツを再生するタイムスケジュールを作成するタイムスケジュール作成部と、
前記コンテンツ生成部で生成した前記所定の企画の告知に係るコンテンツを前記タイムスケジュールに従って表示部に対して配信して再生表示させる再生制御部と、
を備えることを特徴とする情報表示システム。
【請求項2】
前記コンテンツ生成部は、前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画期間および前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画内容情報を組み合わせて、前記所定の企画の告知に係るコンテンツとして企画の終了を示す文字とともに企画終了までの時間を含む終了告知コンテンツを生成し、
前記タイムスケジュール作成部は、前記データ解析部により解析された前記企画期間に含まれる企画終了時間の所定時間前から当該企画終了時間まで前記所定の企画の前記終了告知コンテンツを再生するタイムスケジュールを作成する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報表示システム。
【請求項3】
前記コンテンツ生成部は、前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画期間および前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画内容情報を組み合わせて、前記所定の企画の告知に係るコンテンツとして企画の実施中を示す文字を含む実施告知コンテンツを生成し、
前記タイムスケジュール作成部は、前記データ解析部により解析された前記企画期間に含まれる企画開始時間から前記所定の企画の前記実施告知コンテンツを再生するタイムスケジュールを作成する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の情報表示システム。
【請求項4】
前記コンテンツ生成部は、前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画期間および前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画内容情報を組み合わせて、前記所定の企画に係るコンテンツとして前記企画内容情報を含む広告コンテンツを生成し、
前記タイムスケジュール作成部は、前記データ解析部により解析された前記企画期間に含まれる企画開始時間の所定時間前から企画終了時間まで前記所定の企画の前記広告コンテンツを再生するタイムスケジュールを作成する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の情報表示システム。
【請求項5】
前記再生制御部は、前記企画の告知に係るコンテンツの配信が終了した場合、予め設定されているタイムスケジュール上で前記企画の告知に係るコンテンツの配信が終了した時刻に設定されている他のコンテンツを配信する、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の情報表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
広告、イベント、お知らせ等のコンテンツを不特定者に提示する仕組みとして、表示装置等のサイネージ端末にデジタル化されたコンテンツを表示再生させる情報表示システム、いわゆるデジタルサイネージシステムが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、デジタルサイネージシステムでは、予め用意したコンテンツを指定したスケジュールやユーザ操作に従ってサイネージ端末におけるコンテンツの表示再生を行っている。
【0004】
しかしながら、従来のデジタルサイネージシステムでは、コンテンツの表示再生の開始時にサイネージ端末の近傍に存在する顧客や、コンテンツの表示再生中にサイネージ端末の近傍に到達する顧客には有効なものとなっているが、コンテンツの表示再生の開始前にサイネージ端末から離れてしまう顧客に対しては有効ではない、という問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報表示システムは、所定の企画に係る企画期間および企画内容情報を含むデータを外部装置から入力するデータ入力部と、前記所定の企画に係る前記企画期間および前記企画内容情報を含むデータから前記企画期間および前記企画内容情報を解析するデータ解析部と、前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画期間および前記データ解析部により解析された前記所定の企画に係る企画内容情報を組み合わせて、前記所定の企画の告知に係るコンテンツとして企画の開始を示す文字とともに企画開始までの時間を含む開始告知コンテンツを生成するコンテンツ生成部と、前記データ解析部により解析された前記企画期間に含まれる企画開始時間の所定時間前から当該企画開始時間まで前記所定の企画の前記開始告知コンテンツを再生するタイムスケジュールを作成するタイムスケジュール作成部と、前記コンテンツ生成部で生成した前記所定の企画の告知に係るコンテンツを前記タイムスケジュールに従って表示部に対して配信して再生表示させる再生制御部と、を備え
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態のサイネージシステムの概略構成を示すブロック図である。
図2図2は、サイネージ端末装置の外観正面図である。
図3図3は、サイネージ端末装置の概略構成を示すブロック図である。
図4図4は、情報配信サーバの概略構成を示すブロック図である。
図5図5は、テンプレートデータベースに蓄積されるデータの構成を示す図である。
図6図6は、タイムセール用の画面テンプレートDの概要を示す模式図である。
図7図7は、コンテンツデータベースに蓄積されるデータの構成を示す図である。
図8図8は、情報配信サーバの機能的構成を示すブロック図である。
図9図9は、情報配信サーバにおける処理動作の流れを示すフローチャートである。
図10図10は、図9の具体的な処理の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本実施形態にかかるサイネージシステム10の概略構成を示すブロック図である。以下の説明では、本実施形態にかかる情報表示システムであるサイネージシステム10が量販店に設けられた場合について説明する。
【0008】
本実施形態にかかるサイネージシステム10は、情報配信サーバ11と、複数のサイネージ端末装置14とを主体に構成されている。また、サイネージシステム10は、複数のPOS(Point Of Sale)端末15と、外部装置であるストアサーバ16と、を備えている。
【0009】
情報配信サーバ11は、構内LAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク12を介してサイネージ端末装置14に接続されており、商品の広告情報やイベントの情報などのコンテンツデータをサイネージ端末装置14に対して配信、またはコンテンツデータをサイネージ端末装置14からのアクセスによって取得させる。
【0010】
サイネージ端末装置14は、店舗の敷地内(商品を販売する商品売場や、店舗の入口など)に設置され、通信ネットワーク12を介して情報配信サーバ11から受信または取得したコンテンツデータを再生して表示する。
【0011】
ストアサーバ16は、商品コード、売価情報、商品名情報、特売価格情報、特売期間情報などのPOSマスタデータやPOS端末15から送られてくる売上データに基づいて売上管理を行う。
【0012】
また、ストアサーバ16は、商品コード,売価情報,商品名情報,特売価格情報,特売期間情報などのPOSマスタデータを情報配信サーバ11に出力する。特に、ストアサーバ16は、商品コード,特売価格情報,特売期間情報などを含むタイムセール情報を新規に登録した場合や更新した場合に、当該タイムセール情報を情報配信サーバ11に出力する。
【0013】
各POS端末15は、店舗の会計場所などに設置され、通信ネットワーク12を介してストアサーバ16との間でPOSマスタデータ(商品コード,売価情報,商品名情報,特売価格情報,特売期間情報など)の送受信を行う。各POS端末15は、POSマスタデータを用いることによって、客が購入する商品の登録および決済を行う。
【0014】
次に、サイネージ端末装置14について説明する。図2は、サイネージ端末装置14の外観正面図である。図2に示すように、サイネージ端末装置14は、液晶ディスプレイあるいはプラズマディスプレイなどとして構成されたディスプレイユニット21と、各種チケット,クーポン等を印刷して発行するプリンタユニット22と、ディスプレイユニット21,プリンタユニット22を保持する筐体部24と、を備えている。
【0015】
筐体部24の上部には、人物を撮影して画像認識を行い、人物の年齢層を特定し、配信する情報の種類を制御する等の用途に用いられるカメラユニット25が内蔵されている。また、筐体部24の下部には、BGMや広告音声等の各種音響出力を行うスピーカユニット26が内蔵されている。なお、画像認識等の処理は、サイネージ端末装置14で行うことなく、情報配信サーバ11等の上位サーバで行っても良い。
【0016】
図3は、サイネージ端末装置14の概略構成を示すブロック図である。図3に示すように、サイネージ端末装置14は、上述したディスプレイユニット21、プリンタユニット22、カメラユニット25、およびスピーカユニット26の他、当該サイネージ端末装置14全体を制御するコントローラ31と、ユーザが各種操作を行うための操作部32と、通信ネットワーク12を介して情報配信サーバ11との間で通信を行うためのネットワーク通信インタフェース(IF)33と、コンテンツデータなどの各種データを記憶する外部記憶装置35と、を備えている。外部記憶装置35は、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)装置などで実現される。
【0017】
ここで、コントローラ31は、当該コントローラ31全体を制御するMPU(Micro Processing Unit)36と、MPU36が動作するための制御プログラム等を格納したROM(Read Only Memory)37と、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)38と、を備えている。そして、コントローラ31は、MPU36がROM37に格納された制御プログラムを実行することにより、通信ネットワーク12を介して情報配信サーバ11から配信されたコンテンツデータを再生して、再生したコンテンツデータをディスプレイユニット21に表示する。また、操作部32は、各種スイッチ、ボタン等で構成したり、タッチパネルとしてディスプレイユニット21と一体に構成したりしても良い。
【0018】
このような構成により、サイネージ端末装置14は、基本的には、情報配信サーバ11で再生スケジュールとして予め設定された複数のコンテンツデータを受信または取得する。そして、サイネージ端末装置14は、ディスプレイユニット21を用いて、コンテンツデータとして広告する商品(以下、「広告商品」という場合がある。)に関する広告情報(広告商品を撮影した動画像や、広告商品を紹介または説明する文章など)を表示したり、スピーカユニット26を用いて、広告商品を紹介または説明する音声を出力したりする。
【0019】
次に、情報配信サーバ11について説明する。図4は、情報配信サーバ11の概略構成を示すブロック図である。図4に示すように、情報配信サーバ11は、当該情報配信サーバ11全体を制御するコントローラ41と、ユーザが各種操作を行うためのキーボードやマウス等を有する操作部42と、通信ネットワーク12を介してサイネージ端末装置14との間で通信を行うためのネットワーク通信インタフェース(IF)43と、各種データや制御プログラムを記憶する外部記憶装置44と、液晶ディスプレイとして構成されたディスプレイユニット45と、を備えている。外部記憶装置44は、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)装置などで実現される。
【0020】
ここで、コントローラ41は、当該コントローラ41全体を制御するMPU46と、MPU46が動作するための制御プログラム等を格納したROM47と、各種データを一時的に記憶するRAM48と、を備えている。
【0021】
即ち、コントローラ41は、MPU46がROM47や外部記憶装置44などに格納される制御プログラムをRAM48に展開して実行することにより、各種構成要素の動作を制御するとともに、ネットワーク通信IF43および通信ネットワーク12を介して接続されるストアサーバ16やサイネージ端末装置14との間で上記POSマスタデータ(商品コード,売価情報,商品名情報,特売価格情報,特売期間情報など)や各サイネージ端末装置14に配信するコンテンツデータなどの各種データを送受信する動作を制御するものである。
【0022】
外部記憶装置44は、素材データベースDB1と、テンプレートデータベースDB2と、コンテンツデータベースDB3を格納している。
【0023】
素材データベースDB1は、例えば、商品を客に広告するための画像(例えば、商品を撮影した動画像や静止画像)を素材データとして、当該商品の商品コードに対応付けて記憶する。また、素材データベースDB1は、例えば、ストアサーバ16から受信するタイムセール情報に対応して、その商品がタイムセールの対象であることを示す文字(「タイムセール!」など)や、タイムセールにおける商品の特売価格を示す文字(「100円」など)などを素材データとして記憶する。
【0024】
テンプレートデータベースDB2は、商品の販売促進に係わるイベントである優待企画の内容などに特化したデジタルサイネージのコンテンツを編集するのに必要な画面テンプレートを蓄積する。
【0025】
図5は、テンプレートデータベースDB2に蓄積されるデータの構成を示す図である。図5に示すように、テンプレートデータベースDB2には、レコード番号順に、企画IDと企画名とテンプレートデータとが記述されたテンプレートデータレコードが蓄積されている。企画IDは、対応する企画名で特定される優待企画を識別するための情報である。
【0026】
すなわち図5に示す例では、レコード番号[1]のレコードに、キャンペーン企画の企画ID及び企画名と画面テンプレートAとが記述され、レコード番号[2]のレコードに、フロア企画の企画ID及び企画名と画面テンプレートBとが記述され、レコード番号[3]のレコードに、カタログ企画の企画ID及び企画名と画面テンプレートCとが記述され、レコード番号[4]のレコードに、タイムセール企画の企画ID及び企画名と画面テンプレートDとが記述されている。
【0027】
画面テンプレートは、サイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に表示する画面表示デザインを示すものであって、仕様に基づいてデータを設定する。ここで、仕様とは、サイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に対するコンテンツデータの表示の際に、所定の領域に正しくコンテンツデータが設定されるようにするものである。例えば、XAML(アプリケーションソフトのユーザーインターフェースを記述するための言語仕様)を利用した場合、コンテンツの素材データを設定する要素名は共通の要素基底名とインデックス(例えば、基底名Itemとすると、Item01,Item02,・・・)で記載する。
【0028】
例えば、図6は、タイムセール用の画面テンプレートDの概要を示す模式図である。図6に示すように、画面テンプレートDには、タイムセール広告用の広告コンテンツを表示する広告エリアXと、タイムセール告知用の告知コンテンツを表示する告知エリアYとが設けられている。
【0029】
広告エリアXは、タイムセールの対象商品やタイムセールにおける商品の特売価格等を表示するエリアである。告知エリアYは、タイムセールの開始までの時間、タイムセールの実施中、タイムセールの終了までの時間を選択的に表示するエリアである。
【0030】
コンテンツデータベースDB3は、後述する情報配信サーバ11における処理動作(図9参照)により作成されたコンテンツデータなどを蓄積する。
【0031】
図7は、コンテンツデータベースDB3に蓄積されるデータの構成を示す図である。図7に示すように、コンテンツデータベースDB3には、コンテンツを識別する識別情報としてコンテンツIDと、当該コンテンツIDにより識別されるコンテンツのコンテンツ名と、当該コンテンツIDにより識別されるコンテンツデータと、が蓄積されている。
【0032】
次に、情報配信サーバ11の機能的構成について図8を用いて説明する。図8は、情報配信サーバ11の機能的構成を示すブロック図である。
【0033】
図8に示すように、情報配信サーバ11のコントローラ41のMPU46は、ROM47や外部記憶装置44などに格納される制御プログラムをRAM48に展開して実行することにより、データ入力部411、データ解析部412、コンテンツ生成部であるタイムセール広告生成部413、コンテンツ生成部であるタイムセール告知生成部414、タイムスケジュール作成部415、再生制御部416として機能する。
【0034】
データ入力部411は、サイネージ端末装置14においてタイムセール広告(即ち、再生スケジュールで予め設定された広告コンテンツとは異なるタイムセール情報を含む広告コンテンツの再生)用の広告コンテンツを生成するのに必要なデータ(タイムセール情報)をストアサーバ16から入力するものである。ここで、タイムセール情報は、上述したように、商品コード,特売価格情報,特売期間情報などから構成される情報である。
【0035】
データ解析部412は、ストアサーバ16から送信されたタイムセール情報からタイムセール開始時間、タイムセール終了時間、商品情報(商品名、特売価格)を解析する。より詳細には、データ解析部412は、タイムセール情報の特売期間情報から企画期間であるタイムセール開始時間およびタイムセール終了時間を解析する。また、データ解析部412は、タイムセール情報の商品コードおよび特売価格情報から企画内容情報である商品情報(商品名、特売価格)を解析する。
【0036】
タイムセール広告生成部413は、データ入力部411に対してストアサーバ16からタイムセール情報が入力した場合、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、タイムセール用の画面テンプレートDの広告エリアXを構成するものであるタイムセール広告用の広告コンテンツを生成するものである。
【0037】
具体的には、タイムセール広告生成部413は、ストアサーバ16からタイムセール情報がデータ入力部411に入力した場合、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、タイムセールの対象商品を客に広告するための画像(例えば、商品を撮影した動画像や静止画像など)およびその画像上に重畳させて表示するテロップを、サイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に表示させるための広告コンテンツを生成する。なお、上記テロップとしては、例えば、タイムセールの対象商品が「黒毛和牛 100g」である場合に、その商品がタイムセールの対象であることを示す文字(「タイムセール!」など)や、タイムセールにおける商品の特売価格を示す文字(「100円」など)などが挙げられる。
【0038】
また、タイムセール告知生成部414は、データ入力部411に対してストアサーバ16からタイムセール情報が入力した場合、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、タイムセール用の画面テンプレートDの告知エリアYを構成するものであるタイムセール用の告知コンテンツを生成するものである。
【0039】
具体的には、タイムセール告知生成部414は、ストアサーバ16からタイムセール情報がデータ入力部411に入力した場合、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、開始告知コンテンツ、実施告知コンテンツ、終了告知コンテンツを生成する。開始告知コンテンツは、タイムセールの開始までの時間を客に告知するためのテロップをサイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に表示させるためのものである。実施告知コンテンツは、タイムセールを実施中であることを客に告知するためのテロップをサイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に表示させるためのものである。終了告知コンテンツは、タイムセールの終了までの時間を客に告知するためのテロップをサイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に表示させるためのものである。
【0040】
なお、上記テロップとしては、例えば、開始告知コンテンツにおいては、タイムセールの開始を示す文字(「タイムセールの開始まで」など)とともに現在時刻からスクリプトで処理したタイムセールの開始までの時間などが挙げられる。また、実施告知コンテンツにおいては、タイムセールの実施中を示す文字(「タイムセール実施中!!」など)などが挙げられる。さらに、終了告知コンテンツにおいては、タイムセールの終了を示す文字(「タイムセールの終了まで」など)とともに現在時刻からスクリプトで処理したタイムセールの終了までの時間などが挙げられる。
【0041】
タイムスケジュール作成部415は、データ解析部412によって解析されたタイムセール開始時間およびタイムセール終了時間からコンテンツを流すタイムスケジュールを作成する。具体的には、開始告知コンテンツの開始時間は、下記の式に従うものとする。ただし、設定時間は予め定められたものであり、例えば“5分”で規定されている場合には、タイムセール開始時間の5分前から開始告知コンテンツおよび広告コンテンツがサイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に再生表示されることになる。
開始告知コンテンツの開始時間=タイムセール開始時間−設定時間
【0042】
また、終了告知コンテンツの開始時間は、下記の式に従うものとする。ただし、設定時間は予め定められたものであり、例えば“2分”で規定されている場合には、タイムセール終了時間の2分前から終了告知コンテンツおよび広告コンテンツがサイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に再生表示されることになる。
終了告知コンテンツの開始時間=タイムセール終了時間−設定時間
【0043】
再生制御部416は、サイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に広告表示を行わせるための処理を実行するものである。
【0044】
より具体的には、再生制御部416は、通常時、サイネージ端末装置14に対して予め設定された再生スケジュールに従った広告コンテンツを配信し、その配信した広告コンテンツの再生を行わせる。また、再生制御部416は、ストアサーバ16からタイムセール情報がデータ入力部411に入力した場合には、上記再生スケジュールに従った広告コンテンツに替えて、タイムセール広告生成部413が生成したタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール告知生成部414が生成したタイムセール用の告知コンテンツをタイムスケジュール作成部415によって作成されたタイムスケジュールに従ってサイネージ端末装置14に対して配信することにより、タイムスケジュール作成部415によって作成されたタイムスケジュールに従った広告コンテンツおよび告知コンテンツの再生をサイネージ端末装置14に行わせる。
【0045】
また、再生制御部416は、サイネージ端末装置14におけるタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生が終了した場合、サイネージ端末装置14に対して、再生スケジュール上で上記タイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生が終了した時刻に再生設定されている広告コンテンツの再生を行わせる。
【0046】
即ち、本実施形態の情報配信サーバ11では、再生スケジュールを守るようにしている。より具体的には、情報配信サーバ11では、タイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生を再生スケジュールに割込ませる際、タイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生に従って再生スケジュールにおける各広告コンテンツの再生時間帯を後ろにずらすことなく、タイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生に要した時間分だけ再生スケジュールで設定された広告コンテンツのサイネージ端末装置14における再生時間を削るようにしている。これにより、タイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生を行うことによって再生スケジュールで設定された広告コンテンツが営業日中に再生されなくなるような不都合が発生するのを防ぐことができる。
【0047】
次に、情報配信サーバ11における処理動作について図9を用いて説明する。図9は、情報配信サーバ11における処理動作の流れを示すフローチャートである。
【0048】
図9に示すように、情報配信サーバ11では、まず、データ入力部411が、ストアサーバ16からタイムセール情報を入力(取得)したか否かを判定する(ステップS1)。タイムセール情報が入力したか否かの判定は、例えば特売価格情報および特売期間情報の有無で判定する。
【0049】
ここで、ストアサーバ16からタイムセール情報を入力したと判定した場合(ステップS1:Yes)、続いて、データ解析部412が、ストアサーバ16から送信されたタイムセール情報からタイムセール開始時間、タイムセール終了時間、商品情報(商品名、特売価格)を解析する(ステップS2)。
【0050】
次いで、タイムセール広告生成部413が、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、サイネージ端末装置14で再生表示するためのタイムセール用の画面テンプレートDの広告エリアXを構成するものであるタイムセール広告用の広告コンテンツを生成するとともに(ステップS3)、タイムセール告知生成部414が、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、サイネージ端末装置14で再生表示するためのタイムセール用の画面テンプレートDの告知エリアYを構成するものであるタイムセール用の告知コンテンツ(開始告知コンテンツ、実施告知コンテンツ、終了告知コンテンツ)を生成する(ステップS4)。
【0051】
次いで、タイムスケジュール作成部415が、データ解析部412によってステップS2で解析されたタイムセール開始時間およびタイムセール終了時間からコンテンツを流すタイムスケジュールを作成する(ステップS5)。
【0052】
続いて、再生制御部416が、サイネージ端末装置14に対して予め設定された再生スケジュールに従った広告コンテンツに替えて、タイムスケジュール作成部415によってステップS5で作成されたタイムスケジュールに従って、タイムセール広告生成部413が生成したタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール告知生成部414が生成したタイムセール用の告知コンテンツをサイネージ端末装置14に対して配信する(ステップS6)。これにより、サイネージ端末装置14は、タイムセール開始時間およびタイムセール終了時間に従って、広告コンテンツおよび告知コンテンツの再生を行うことができる。
【0053】
即ち、このステップS6の処理では、再生制御部416は、データ入力部411がストアサーバ16からタイムセール情報を入力したと判定した場合には、予め設定されている再生スケジュールに従った広告コンテンツに替えて、タイムスケジュール作成部415によってステップS5で作成されたタイムスケジュールに従って、上記ステップS3およびステップS4において生成されたタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツを配信し、その配信したタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生を行わせる。
【0054】
これにより、タイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツを受信したサイネージ端末装置14では、例えば、現在再生している広告コンテンツ(予め設定された再生スケジュール通りの広告コンテンツ)の再生を一時停止し、当該受信したタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの割込み再生を実行する(図10参照)。
【0055】
なお、再生制御部416は、サイネージ端末装置14におけるタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの配信が終了した場合、サイネージ端末装置14に対して、再生スケジュール上でタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの配信が終了した時刻に再生設定されている広告コンテンツを配信して再生を行わせる。
【0056】
ここで、上記図9の具体的な処理の一例について図10を用いて説明する。図10は、図9の具体的な処理の一例を説明するための模式図である。
【0057】
まず、例えば、データ入力部411が、14:00に、ストアサーバ16からタイムセール情報を入力した場合について説明する。
【0058】
この場合、ステップS1において、データ入力部411が、ストアサーバ16からタイムセール情報を入力したと判定すると(ステップS1:Yes)、データ解析部412が、ストアサーバ16から送信されたタイムセール情報からタイムセール開始時間、タイムセール終了時間、商品情報(商品名、特売価格)を解析する(ステップS2)。
【0059】
続くステップS3において、タイムセール広告生成部413が、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、サイネージ端末装置14で再生表示するためのタイムセール用の画面テンプレートDの広告エリアXを構成するものであってタイムセールの対象商品「黒毛和牛 100g」の商品名(図10の符号M1参照)やその商品を客に広告するための画像(例えば、商品「黒毛和牛 100g」を撮影した動画像や静止画像)(図10の符号M2参照)、およびその画像上に重畳させて表示するその商品がタイムセールの対象であることを示す文字(「タイムセール!」など)(図10の符号T1参照)やタイムセールにおける商品の特売価格を示す文字(「100円」など)(図10の符号T2参照)をサイネージ端末装置14のディスプレイユニット21に表示させるためのタイムセール広告用の広告コンテンツAを生成する。
【0060】
また、ステップS4において、タイムセール告知生成部414が、データ解析部412におけるタイムセール情報の解析結果を組み合わせて、サイネージ端末装置14で再生表示するためのタイムセール用の画面テンプレートDの告知エリアYを構成するものであるタイムセール用の告知コンテンツ(開始告知コンテンツB1、実施告知コンテンツB2、終了告知コンテンツB3)を生成する。例えば、タイムセール告知生成部414が生成する開始告知コンテンツB1は、タイムセールの開始を示す文字(「タイムセールの開始まで」など)(図10の符号T3参照)とともに現在時刻からスクリプトで処理したタイムセールの開始までの時間(図10の符号T4参照)を含む。また、タイムセール告知生成部414が生成する実施告知コンテンツB2は、タイムセールの実施中を示す文字(「タイムセール実施中!!」など)(図10の符号T5参照)を含む。また、タイムセール告知生成部414が生成する終了告知コンテンツB3は、タイムセールの終了を示す文字(「タイムセールの終了まで」など)(図10の符号T6参照)とともに現在時刻からスクリプトで処理したタイムセールの終了までの時間(図10の符号T7参照)を含む。
【0061】
続いて、ステップS5において、タイムスケジュール作成部415が、データ解析部412によって解析されたタイムセール開始時間およびタイムセール終了時間からコンテンツを再生するタイムスケジュールを作成する。
【0062】
この場合、タイムスケジュール作成部415は、例えば、図10に示すように、タイムセール開始の5分前である14:55からタイムセール終了時間である17:00の時間帯において符号M1で示すタイムセールの対象商品の商品名(「黒毛和牛 100g」)と符号M2で示す画像(タイムセールの対象商品「黒毛和牛 100g」を撮影した動画像または静止画像)と符号T1で示すテロップ(「タイムセール!」)と符号T2で示すテロップ(「100円」)からなるタイムセール広告用の広告コンテンツAをディスプレイユニット21に表示するようにタイムスケジュールを作成する。
【0063】
加えて、タイムスケジュール作成部415は、例えば、図10に示すように、タイムセール開始の5分前である14:55からタイムセール開始時間である15:00の時間帯において符号T3で示すテロップ(タイムセールの開始を示す文字(「タイムセールの開始まで」など)とともに符号T4で示すタイムセールの開始までの時間からなる開始告知コンテンツB1をディスプレイユニット21に表示するようにタイムスケジュールを作成する。
【0064】
また、タイムスケジュール作成部415は、例えば、図10に示すように、タイムセール開始時間である15:00からタイムセール終了の2分前である16:58までの時間帯において符号T5で示すテロップ(タイムセールの実施中を示す文字(「タイムセール実施中!!」など)からなる実施告知コンテンツB2をディスプレイユニット21に表示するようにタイムスケジュールを作成する。
【0065】
さらに、タイムスケジュール作成部415は、例えば、図10に示すように、タイムセール終了の2分前である16:58からタイムセール終了時間である17:00の時間帯において符号T6で示すテロップ(タイムセールの終了を示す文字(「タイムセールの終了まで」など)とともに符号T7で示すタイムセールの終了までの時間からなる終了告知コンテンツB3をディスプレイユニット21に表示するようにタイムスケジュールを作成する。
【0066】
続いて、ステップS6において、再生制御部416が、サイネージ端末装置14に対して予め設定された再生スケジュールに従った広告コンテンツに替えて、タイムスケジュール作成部415によってステップS5で作成されたタイムスケジュールに従って、タイムセール広告生成部413が生成したタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール告知生成部414が生成したタイムセール用の告知コンテンツをサイネージ端末装置14に対して配信する。これにより、サイネージ端末装置14において現在再生している広告コンテンツの再生が一時停止され、サイネージ端末装置14に、ステップS3およびステップS4において生成されたタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツが配信されることになるので、該タイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生をサイネージ端末装置14に行わせることができる。
【0067】
なお、この場合、再生制御部416は、サイネージ端末装置14におけるタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生が終了した場合、サイネージ端末装置14に対して、再生スケジュール上でタイムセール広告用の広告コンテンツおよびタイムセール用の告知コンテンツの再生が終了した時刻に再生設定されている広告コンテンツを配信して、再生を行わせる。
【0068】
以上説明した実施形態のサイネージシステム10によれば、コンテンツの表示再生の開始時にサイネージ端末装置14の近傍に存在する顧客やコンテンツの表示再生中にサイネージ端末装置14の近傍に到達する顧客には有効なものとなるのみならず、コンテンツの表示再生の開始前にサイネージ端末装置14から離れてしまう顧客に対しても事前告知できることから有効なものとなっており、サイネージ端末装置14を効果的に利用して商品の売上アップを図ることができるものとなっている。
【0069】
なお、本実施形態においては、情報表示システムとして情報配信サーバ11と、複数のサイネージ端末装置14とを主体に構成されているサイネージシステム10を適用するようにしたが、これに限るものではない。例えば、情報表示システムとしてサイネージ端末装置14を適用して、情報配信サーバ11における処理動作をサイネージ端末装置14に実行させるようにしても良い。
【0070】
本実施形態の情報配信サーバ11で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0071】
また、本実施形態の情報配信サーバ11で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の情報配信サーバ11で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
10 情報表示システム
411 データ入力部
412 データ解析部
413,414 コンテンツ生成部
415 タイムスケジュール作成部
416 再生制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0074】
【特許文献1】特開2010−079770号公報
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