【実施例】
【0019】
まず、本実施例に係る医用画像管理システムの構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施例に係る医用画像管理システムの構成を説明するための図である。
【0020】
図1に示すように、本実施例に係る医用画像管理システムは、医用画像診断装置10と、医用画像保管装置20と、画像表示装置30とを有し、各装置は、ネットワーク1を介して接続されている。例えば、本実施例に係る医用画像管理システムは、医用機関において医用画像診断装置10により収集された各種医用画像を管理するために設置される。
【0021】
医用画像診断装置10は、超音波診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、X線診断装置、核医学イメージング装置などの装置である。なお、
図1には、一つの医用画像診断装置10のみ示しているが、実際には、複数の医用画像診断装置10がネットワーク1に接続されている。すなわち、ネットワーク1には、様々な種類からなる複数台の医用画像診断装置10が接続されている。
【0022】
また、医用画像診断装置10は、検査ごとに患者の医用画像を収集する。具体的には、医用画像診断装置10は、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)に則った画像フォーマットに統一した医用画像を収集する。
【0023】
医用画像保管装置20は、医用画像診断装置10が収集した医用画像を保管する装置であり、医用画像診断装置10からDICOMに則った通信プロトコルで送信された医用画像を、医用画像データベース20aに格納する。
【0024】
画像表示装置30は、医用画像保管装置20にて保管された医用画像を表示するための画像ビューアである。すなわち、画像表示装置30は、医用画像を医用画像データベース20aから読み出して表示するための読影機能を有する。なお、
図1には、一つの画像表示装置30のみ示しているが、実際には、複数の画像表示装置30がネットワーク1に接続されている。画像表示装置30は、自装置の操作者が指定した医用画像の転送要求を医用画像保管装置20に対して送信し、医用画像保管装置20から転送された医用画像を受信し、受信した医用画像を表示する。ここで、画像表示装置30の操作者は、医用画像を読影する医師や、治療計画を決めるカンファレンスに集まった各診断科目の医師である。なお、画像表示装置30と医用画像保管装置20との間のデータ送受信も、DICOMに則った通信プロトコルにより実行される。
【0025】
すなわち、医用画像保管装置20および画像表示装置30は、PACS(Picture Archiving and Communication System)を構成する装置である。
【0026】
そして、本実施例に係る医用画像管理システムは、医用画像データベース20aにて保管されている医用画像の中から、医師が所望する医用画像の検索を容易することが可能となるように、画像表示装置30が構成されている。
【0027】
以下、画像表示装置30が実行する処理について、
図2などを用いて説明する。
図2は、本実施例に係る画像表示装置の構成を説明するための図である。
【0028】
図2に示すように、本実施例に係る画像表示装置30は、入力部30aと、表示部30bと、通信部30cと、リスト作成部30dと、格納制御部30eとを有する。
【0029】
入力部30aは、画像表示装置30の操作者からの各種設定情報を受け付けるためのマウスやキーボードなどを有する。具体的には、入力部30aは、操作者からの医用画像の表示要求を受け付ける。
【0030】
表示部30bは、操作者から表示要求に応じて医用画像データベース20aから転送された医用画像を表示したり、操作者からのコマンドを受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりするためのモニタを有する。
【0031】
通信部30cは、医用画像保管装置20や医用画像診断装置10との間でデータの送受信を行ない、具体的には、DICOM規格に則った通信プロトコルにより、医用画像保管装置20への医用画像の表示要求を送信したり、医用画像保管装置20から医用画像を受信したりする。
【0032】
ここで、医用画像データベース20aが記憶する医用画像データの構造について
図3を用いて説明する。
図3は、医用画像データベースが記憶する医用画像データの構造を説明するための図である。
【0033】
図3に示すように、DICOMに則った画像フォーマットでは、医用画像データは、医用画像のデジタルデータである画像データに、当該画像データの付帯情報がヘッダ部分に付与された構成となっている。付帯情報の一例としては、
図3に示すように、患者ID、検査ID、分類ID、検査日、画像IDなどが挙げられる。患者IDは、患者を一意に特定するために付与される情報であり、検査IDは、患者が受けた検査を一意に特定するために付与される情報である。また、分類IDは、同一検査が複数項目にわたり行なわれるため、各項目の分類を一意に特定するために付与される情報である。また、検査日は、検査が行なわれた年月日を記録するために付与される情報である。また、画像IDは、画像データを一意に特定するために付与される情報である。なお、付帯情報としては、
図3に示す一例の他に、患者氏名や、画像データが格納される医用画像データベース20aのアドレスなどが挙げられる。
【0034】
かかる構成からなる医用画像データから、例えば、本実施例では、治療計画を決めるカンファレンスに集まった各診断科目の医師により、治療計画立案の対象となる患者の患者ID(例えば、「0001」)が操作者により入力部30aを介して入力される。これにより、通信部30cは、「患者ID:0001」を医用画像保管装置20に送信し、医用画像保管装置20は、「患者ID:0001」を付帯情報として有するすべての医用画像データを、通信部30cに転送する。そして、画像表示装置30は、受信した医用画像データを、表示部30bに表示する。
【0035】
かかる処理により付帯情報とともに表示された医用画像を参照した医師は、治療計画を立案する。ここで、例えば、カンファレンスに集まった医師により、患者の肝臓に生じた腫瘍をラジオ波焼灼治療(RFA:Radiofrequency Ablation)により焼灼すると決定されたとする。ここで、RFAは、超音波診断装置により収集された超音波画像を、当該超音波診断装置のモニタにて参照しながら行なわれる。その際、治療を行なう医師は、治療を確実に行なうために、治療計画を立案するために参照した医用画像群も治療時に用いられる超音波診断装置にて参照することを要望する。
【0036】
このため、本実施例に係る画像表示装置30においては、
図2に示すリスト作成部30dおよび格納制御部30eの処理が、以下のように実行される。
【0037】
リスト作成部30dは、医用画像保管装置20から読み出した同一患者の複数の医用画像のうち、医師により指定された医用画像群を関連付けたリストを作成する。
図4は、リスト作成部を説明するための図である。
【0038】
例えば、医用画像保管装置20から読み出した「患者ID:0001」の過去の検査にて収集された医用画像が、
図4の(A)に示すように、超音波画像1〜3、X線CT画像1およびMRI画像1の5つであるとする。なお、
図4の(A)に示す一例では、「患者ID:0001」の「検査ID:検査1、分類ID:分類1」において、超音波画像1および2が収集され、「患者ID:0001」の「検査ID:検査1、分類ID:分類2」において、X線CT画像1が収集されている。また、
図4の(A)に示す一例では、「患者ID:0001」の「検査ID:検査2、分類ID:分類1」において、超音波画像3が収集され、「患者ID:0001」の「検査ID:検査2、分類ID:分類3」において、MRI画像1が収集されている。
【0039】
ここで、超音波画像1〜3、X線CT画像1およびMRI画像1をそれぞれ参照した操作者が、治療時に参照したい医用画像群として、超音波画像3およびX線CT画像1を指定したとする。かかる場合、リスト作成部30dは、
図4の(B)に示すように、「患者ID:0001、検査ID:検査2、分類ID:分類1」であった超音波画像3の付帯情報を、「患者ID:0001、検査ID:検査3、分類ID:分類1」とする付帯情報に変換したリストを作成する。また、リスト作成部30dは、
図4の(B)に示すように、「患者ID:0001、検査ID:検査1、分類ID:分類2」であったX線CT画像1の付帯情報を、「患者ID:0001、検査ID:検査3、分類ID:分類2」とする付帯情報に変換したリストを作成する。
【0040】
すなわち、リスト作成部30dは、医師が指定した医用画像群の検査IDを、未使用の新たな検査IDに変換したリストを作成する。また、図には示さないが、リスト作成部30dは、医師が指定した医用画像群の検査日を、仮想的にリスト作成日としたリストを作成する。
【0041】
図2に戻って、格納制御部30eは、リスト作成部30dによって作成されたリストに基づくデータを医用画像保管装置20の医用画像データベース20aに格納するように制御する。具体的には、格納制御部30eは、通信部30cを介してリストを医用画像保管装置20に転送することで、例えば、
図5に示すようなリストに基づく医用画像データを格納するように制御する。
図5は、格納制御部を説明するための図である。
【0042】
図5に示す一例では、格納制御部30eは、医師が指定した超音波画像3およびX線CT画像1を複製し、複製した各画像データの付帯情報が、リスト作成部30dによって作成されたリストとなる医用画像データを医用画像データベース20aに格納するように医用画像保管装置20を制御する。
【0043】
例えば、
図5に示す一例では、「患者ID:0001、検査ID:検査3、分類ID:分類1、・・・、検査日:リスト作成日、画像ID:US3」の付帯情報が「超音波画像3(複製)」に付与された医用画像データが、医用画像データベース20aに新たに格納される。また、
図5に示す一例では、「患者ID:0001、検査ID:検査3、分類ID:分類2、・・・、検査日:リスト作成日、画像ID:CT1」の付帯情報が「X線CT画像1(複製)」に付与された医用画像データが、医用画像データベース20aに新たに格納される。すなわち、
図5に示す一例では、リストに登録された医用画像を複製した後、複製した医用画像の画像データに、リストに記載されている情報が付帯情報として付与される。
【0044】
このように、
図5に示す一例では、格納制御部30eの格納制御により、例えば、「患者ID:0001」とともに、「検査ID:検査3」、または、「検査日:リスト作成日」を検索キーとすれば、医師が治療時に参照したい医用画像群に対応する医用画像データを検索可能となる。
【0045】
あるいは、格納制御部30eは、通信部30cを介してリストを医用画像保管装置20に転送することで、例えば、
図6に示すような医用画像データを格納するように制御してもよい。
図6は、格納制御部が実行する制御処理の変形例を説明するための図である。
【0046】
図6に示す変形例では、格納制御部30eは、医用画像の複製を行なわない。その代わり、格納制御部30eは、リストに登録された医用画像の付帯情報に、リストに記載された「検査ID」を「リストID」として追加した医用画像データを医用画像データベース20aに格納するように医用画像保管装置20を制御する。
【0047】
すなわち、
図6に示す一例では、リストに登録されていることを示す付帯情報を格納済みの医用画像データに追加する。これにより、「患者ID:0001、検査ID:検査2、分類ID:分類1、・・・、検査日:2009/11/10、画像ID:US3」および「超音波画像3」から構成される医用画像データは、付帯情報として「リストID:検査3」が追加される。また、「患者ID:0001、検査ID:検査1、分類ID:分類2、・・・、検査日:2009/11/9、画像ID:CT1」および「X線CT画像1」から構成される医用画像データは、付帯情報として「リストID:検査3」が追加される。
【0048】
このように、
図6に示す一例では、格納制御部30eの格納制御により、例えば、「患者ID:0001」とともに、「リストID:検査3」を検索キーとすれば、医師が治療時に参照したい医用画像群に対応する医用画像データを検索可能となる。
【0049】
なお、格納制御部30eが、
図5または
図6に示す格納制御のいずれを行なうかは、操作者により選択可能となっている。
【0050】
続いて、本実施例に係る医用画像診断装置10の構成について、
図7を用いて説明する。
図7は、本実施例に係る医用画像診断装置の構成を説明するための図である。
【0051】
図7に示すように、本実施例に係る医用画像診断装置10は、入力部10aと、表示部10bと、通信部10cと、表示制御部10dとを有する。なお、
図7には、本実施例にて用いられる処理部のみを示しており、実際には、医用画像診断装置10は、医用画像を撮影するために用いられる様々な処理部および記憶部を有している。
【0052】
入力部10aは、医用画像診断装置10の操作者からの各種設定情報を受け付けるためのマウスやキーボードなどを有する。具体的には、入力部10aは、操作者からの医用画像の撮影要求や、医用画像データベース20aに対する医用画像データの転送要求を受け付ける。
【0053】
表示部10bは、医用画像診断装置10が撮影した医用画像を表示したり、操作者の転送要求に応じて医用画像データベース20aから転送された医用画像を表示したり、操作者からのコマンドを受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりするためのモニタを有する。
【0054】
通信部10cは、医用画像保管装置20や画像表示装置30との間でデータの送受信を行ない、具体的には、DICOM規格に則った通信プロトコルにより、医用画像保管装置20や画像表示装置30との間で、医用画像データの送受信を行なう。
【0055】
表示制御部10dは、格納制御部30eの制御により医用画像データベース20aに格納されたリストに基づく医用画像データにより対応付けられる医用画像群を表示部10bにて一覧表示するように制御する。
【0056】
ここで、従来では、例えば、超音波診断装置である医用画像診断装置10の操作者から、「患者ID:0001」の表示要求が入力部10aを介して入力された場合、通信部10cは、「患者ID:0001」を医用画像保管装置20に転送し、医用画像保管装置20は、「患者ID:0001」が付帯情報に含まれる医用画像データを医用画像データベース20aから読み出して通信部10cに転送する。
【0057】
かかる処理により、従来では、例えば、
図4の(A)に示す超音波画像1〜3、X線CT画像1、MRI画像1が、表示制御部10dの制御により表示部10bにて、検査IDごとに一覧表示される。したがって、従来では、医師は、自身が所望する医用画像を再度、医用画像診断装置10にて選択する必要があった。
【0058】
しかし、本実施例では、格納制御部30eの制御により、例えば、
図5に示すような医用画像データが医用画像データベース20aに格納されている。したがって、超音波診断装置である医用画像診断装置10の操作者が「患者ID:0001、検査ID:検査3」または「患者ID:0001、検査日:リスト作成日」を入力することで、
図5に示す「検査ID:検査3」の医用画像群(超音波画像3およびX線CT画像1)のみが、表示制御部10dの制御により表示部10bにて一覧表示される。
【0059】
また、格納制御部30eの制御により、例えば、
図6に示すような医用画像データが医用画像データベース20aに格納されている場合であるならば、以下に説明するように、医師は、「患者ID:0001」のみを入力するだけでリストに登録された所望の医用画像群を参照することができる。
【0060】
具体的には、医用画像診断装置10には、入力部10aに「リスト表示ボタン」が設置される。そして、操作者が「患者ID:0001」を入力したうえで「リスト表示ボタン」を押下すると、表示制御部10dは、「患者ID:0001」とともに「リストID」が付帯情報に含まれる医用画像データのみを転送するように、通信部10cを介して医用画像保管装置20に要求する。かかる処理により、
図6に示す「リストID:検査3」が付帯情報に含まれる医用画像群(超音波画像3およびX線CT画像1)のみが、表示制御部10dの制御により表示部10bにて一覧表示される。
【0061】
図8は、表示制御部を説明するための図である。かかる表示制御部10dの制御により、例えば、
図8に示すように、「患者ID:0001」の患者を撮影したリアルタイムの超音波画像とともに、過去画像である超音波画像3およびX線CT画像1が表示部10bにて一覧表示される。なお、入力される情報は、患者IDの代わりに患者氏名である場合であってもよい。
【0062】
次に、
図9および10を用いて、本実施例に係る医用画像管理システムの処理について説明する。
図9は、本実施例に係る画像表示装置の処理を説明するためのフローチャートであり、
図10は、本実施例に係る医用画像診断装置の処理を説明するためのフローチャートである。
【0063】
まず、
図9を用いて、本実施例に係る画像表示装置30の処理を説明する。なお、
図9では、治療計画立案の対象となる患者が過去に受けた検査にて収集された医用画像が表示された後の処理について説明する。
【0064】
図9に示すように、本実施例に係る画像表示装置30は、医用画像保管装置20から読み出した同一患者の複数の医用画像を参照する操作者により医用画像群が指定されたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、医用画像群が指定されない場合(ステップS101否定)、画像表示装置30は、待機状態となる。
【0065】
一方、医用画像群が指定された場合(ステップS101肯定)、リスト作成部30dは、医用画像保管装置20から読み出した同一患者の複数の医用画像のうち、医師により指定された医用画像群を関連付けたリストを作成する(ステップS102)。
【0066】
そして、格納制御部30eは、リスト作成部30dによって作成されたリストに基づくデータを医用画像保管装置20の医用画像データベース20aに格納するように制御し(ステップS103)、処理を終了する。
【0067】
続いて、
図10を用いて、本実施例に係る医用画像診断装置10の処理について説明する。なお、
図10は、医用画像診断装置10を用いた治療が行なわれる場合に実行される処理の一例を説明するものである。具体的には、
図10は、ステップS103にて格納制御部30eが実行した処理により、
図5に示すような医用画像データが医用画像データベース20aに格納された場合を説明するものである。
【0068】
図10に示すように、本実施例に係る医用画像診断装置10は、操作者から入力部10aを介して患者IDおよび検査日を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。ここで、患者IDおよび検査日を受け付けない場合(ステップS201否定)、医用画像診断装置10は、待機状態となる。
【0069】
一方、患者IDおよび検査日を受け付けた場合(ステップS201肯定)、通信部10cは、表示制御部10dの制御により、受け付けた患者IDおよび検査日に対応する医用画像群の転送要求を医用画像保管装置20に送信し(ステップS202)、医用画像群を受信したか否かを判定する(ステップS203)。ここで、医用画像群を受信しない場合(ステップS203否定)、通信部10cは、待機状態となる。
【0070】
一方、医用画像群を受信した場合(ステップS203肯定)、表示制御部10dは、受信した医用画像群を一覧表示するように制御し(ステップS204)、処理を終了する。
【0071】
なお、ステップS201にて受け付けられる情報は、「患者ID、検査日」、「患者氏名、検査ID」、または「患者氏名、検査日」であってもよい。
【0072】
また、ステップS103にて格納制御部30eが実行した処理により、
図6に示すような医用画像データが医用画像データベース20aに格納された場合であるならば、ステップS201にて受け付けられる情報は、「患者ID、リスト表示ボタンの押下」や「患者氏名、リスト表示ボタンの押下」となる。かかる場合、通信部10cは、ステップS202において、表示制御部10dの制御により、リストIDが付帯情報に含まれる同一患者の医用画像群の転送要求を行なう。
【0073】
上述したように、実施例1では、医用画像管理システムに設置される画像表示装置30において、リスト作成部30dは、医用画像保管装置20から読み出した同一患者の複数の医用画像のうち、医師により指定された医用画像群を関連付けたリストを作成する。そして、格納制御部30eは、リスト作成部30dによって作成されたリストに基づく医用画像データを医用画像保管装置20の医用画像データベース20aに格納するように制御する。
【0074】
したがって、本実施例によれば、リストに基づく医用画像データが格納されるので、リストに登録された医用画像群を、リストに記載された検査IDや検査日などを用いて検索することができるので、医師が所望する医用画像の検索を容易することが可能となる。
【0075】
また、医用画像管理システムに設置される医用画像診断装置10において、表示制御部10dは、格納制御部30eの制御により医用画像データベース20aに格納されたリストに基づく医用画像データにより対応付けられる医用画像群を表示部10bにて一覧表示するように制御する。したがって、本実施例によれば、医師が所望する医用画像の一覧表示を迅速に行なうことが可能となる。
【0076】
なお、医用画像診断装置10にてリストに登録された医用画像群を一覧表示する方法は、上記したように医用画像診断装置10を用いた操作に限定されるものではない。例えば、画像表示装置30において、リストに登録された医用画像群を、リストに記載された情報を検索キーとして医用画像データベース20aから読み出した後に、ネットワーク1を介して、読み出した医用画像群を医用画像診断装置10に転送する場合であってもよい。また、かかる処理に用いられる画像表示装置30は、リスト作成を行なった装置に限定されるものではなく、ネットワーク1に接続される他の画像表示装置30であってもよい。また、医用画像診断装置10にてリストに登録された医用画像群を一覧表示する方法は、画像表示装置30が読み出した医用画像群をCDなどの記録媒体に記録した後に、当該記録媒体を医用画像診断装置10に読込ませる場合であってもよい。
【0077】
なお、上述した実施例では、リスト作成、格納制御を画像表示装置30にて行ない、医師が所望する医用画像群の一覧表示を医用画像診断装置10にて行なう場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、本発明は、画像表示装置30において、リスト作成、格納制御とともに、医用画像群の一覧表示を行なう場合であってもよい。例えば、治療に用いられる医用画像診断装置10の画像メモリの記憶容量が充分でない場合などでは、かかる画像表示装置30を手術室に設置することで、医師が所望する過去の検査画像を一覧表示することができる。
【0078】
また、本発明は、医用画像診断装置10において、医師が所望する医用画像群を一覧表示するために、画像表示装置30が行なっていたリスト作成および格納制御が実行される場合であってもよい。かかる医用画像診断装置10をネットワーク1に複数台接続することで、医用画像診断装置10の間でリスト作成、格納制御および医用画像群の一覧表示を、分担して行なうことが可能となる。