特許第5658009号(P5658009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5658009各台装置及び各台装置を含む遊技システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5658009
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】各台装置及び各台装置を含む遊技システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20141225BHJP
【FI】
   A63F7/02 352F
   A63F7/02 352L
【請求項の数】4
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2010-257904(P2010-257904)
(22)【出願日】2010年11月18日
(65)【公開番号】特開2012-105864(P2012-105864A)
(43)【公開日】2012年6月7日
【審査請求日】2013年9月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(72)【発明者】
【氏名】稗田 善則
(72)【発明者】
【氏名】春名 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】岡山 享平
(72)【発明者】
【氏名】東 千絵
【審査官】 秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−252931(JP,A)
【文献】 特開2009−273576(JP,A)
【文献】 特開2010−119756(JP,A)
【文献】 特開2010−220693(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置であって、
各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、
前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数のうち前記記録媒体が挿入された当該各台装置に分割して関連付ける分割持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う分割処理手段と、
を備えたことを特徴とする各台装置。
【請求項2】
遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置であって、
各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、
前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体から各台装置に対する分割である第1の分割であるか各台装置から前記記録媒体への分割である第2の分割の何れであるかを示す分割方向を指定する分割方向指定手段と、
前記第1または第2の分割で指定される分割各台計数方式の持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、
前記分割方向指定手段による指定が第1の分割である場合、前記記録媒体受付手段により記録媒体を受け付け後、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第1の分割処理手段と、
前記分割方向指定手段による指定が第2の分割である場合、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数から減算した減算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数に前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を加算した加算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、当該各台装置に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第2の分割処理手段と、
を備えたことを特徴とする各台装置。
【請求項3】
遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置を含む遊技システムであって、
各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、
前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数のうち前記記録媒体が挿入された当該各台装置に分割して関連付ける分割持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う分割処理手段と、
を備えたことを特徴とする各台装置を含む遊技システム。
【請求項4】
遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置を含む遊技システムであって、
各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、
前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体から各台装置に対する分割である第1の分割であるか各台装置から前記記録媒体への分割である第2の分割の何れであるかを示す分割方向を指定する分割方向指定手段と、
前記第1または第2の分割で指定される分割持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、
前記分割方向指定手段による指定が第1の分割である場合、前記記録媒体受付手段により記録媒体を受け付け後、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第1の分割処理手段と、
前記分割方向指定手段による指定が第2の分割である場合、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数から減算した減算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数に前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を加算した加算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、当該各台装置に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第2の分割処理手段と、
を備えたことを特徴とする各台装置を含む遊技システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に対応して設けられる各台装置及び分割記録媒体発行システムに関し、特に、持玉、貯玉及びプリペイド価値などの有価価値の一部を挿入された記録媒体を使用して効率良く第三者に譲り渡すことができる各台装置及び各台装置を含む遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ店などの遊技店には、遊技媒体を貸し出す台間カード処理機が遊技機に併設される事が多い。遊技客は、この台間カード処理機に現金を投入することで、遊技媒体の貸し出しを受けることができるとともに、この台間カード処理機で貯遊技媒体の引出操作を行うことで、再プレイを行うことができる。
【0003】
最近では、かかる台間カード処理機に対して遊技媒体数を計数する計数部を設け、この台間カード処理機の計数部で計数した遊技媒体数を持玉としてカードIDに対応づけて台間カード処理機並びにカード管理装置で管理するとともに、遊技客が台間カード処理機で持玉払出操作を行うことで、かかる持玉を所定数ずつ払い出す各台計数機付き台間カード処理機も普及しつつある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このように、かかる各台計数機付き台間カード処理機を用いることで、遊技客は、パチンコ玉等の遊技媒体の現物を持ち歩かなくとも、持玉、貯遊技媒体及びプリペイド価値が関連付けたカードを用いて遊技の継続並びに遊技機の台移動を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−229111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術を用いた場合には、複数人が連れ立って遊技店に来店して持玉を共有する場合に、ある遊技客から他の遊技客へ持玉の譲渡を行いづらいという問題がある。この点を具体的に説明すると、ある遊技客が獲得した持玉の一部を他の遊技客に譲渡しようとする場合に、この持玉は現物の遊技媒体として存在するわけではなく、計数結果としてカードに関連付けられたデータであるため、遊技客間での現物の遊技媒体の譲渡を行うことができない。
【0007】
このため、遊技客間での現物の遊技媒体の譲渡を行うためには、遊技客が持玉払出操作を繰り返し行って現物の遊技媒体を投出する必要が生ずる。しかし、一回の持玉払出操作で払い出される遊技媒体数は例えば125個と少量であるため、遊技客は、何度も繰り返し持玉払出操作を行わねばならず、利便性に欠ける結果となる。
【0008】
また、ある遊技客が他の遊技客に対して持玉が関連付けられたカード自体を貸与することも考えられるが、遊技客がカードの返却操作を行ってしまうと、その後に持玉の払出操作を行うことができず、やはり利便性に欠ける結果となる。
【0009】
なお、従業員操作によって持玉を複数のカードに関連付ける技術も考えられるが、持玉共有を行う度に従業員操作を要することとすると、従業員の負担が累増する結果となる。もともと、各台計数機付き台間カード処理機を導入した理由の一つは、従業員の労力軽減を図るためであるので、持玉共有を可能にするために従業員操作を要することとするのは各台計数機付き台間カード処理機を導入した趣旨に反する。
【0010】
これらのことから、持玉や貯玉のような遊技媒体の一部を他の遊技客に譲渡して遊技媒体を共有する場合に、この遊技媒体の一部をいかに効率良く第三者に譲り渡すことを可能にするかが大きな課題となっている。かかる課題は、プリペイド価値などの有価価値の一部を他の遊技客に譲渡する場合にも生ずる課題である。
【0011】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであって、持玉、貯玉及びプリペイド価値などの有価価値の一部を他の遊技客に譲渡して有価価値を共有する場合に、この有価価値の一部を効率良く第三者に譲り渡すことができる各台装置及び各台装置を含む遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置であって、各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数のうち前記記録媒体が挿入された当該各台装置に分割して関連付ける分割持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う分割処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置であって、各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体から各台装置に対する分割である第1の分割であるか各台装置から前記記録媒体への分割である第2の分割の何れであるかを示す分割方向を指定する分割方向指定手段と、前記第1または第2の分割で指定される分割各台計数方式の持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、前記分割方向指定手段による指定が第1の分割である場合、前記記録媒体受付手段により記録媒体を受け付け後、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第1の分割処理手段と、前記分割方向指定手段による指定が第2の分割である場合、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数から減算した減算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数に前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を加算した加算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、当該各台装置に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第2の分割処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置を含む遊技システムであって、各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数のうち前記記録媒体が挿入された当該各台装置に分割して関連付ける分割持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う分割処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、遊技店に設置される複数の遊技機にそれぞれ対応して設けられ、遊技媒体の払出操作に応答して所定数の遊技媒体を対応する遊技機に対して投出処理する各台装置を含む遊技システムであって、各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付ける記録媒体受付手段と、前記記録媒体受付手段により受け付けられた記録媒体から各台装置に対する分割である第1の分割であるか各台装置から前記記録媒体への分割である第2の分割の何れであるかを示す分割方向を指定する分割方向指定手段と、前記第1または第2の分割で指定される分割持遊技媒体数を受け付ける受付手段と、前記分割方向指定手段による指定が第1の分割である場合、前記記録媒体受付手段により記録媒体を受け付け後、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第1の分割処理手段と、前記分割方向指定手段による指定が第2の分割である場合、前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数から減算した減算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、前記記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数に前記受付手段により受け付けた分割持遊技媒体数を加算した加算結果を前記記録媒体に関連付けて排出して、当該各台装置に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行う第2の分割処理手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付け、受け付けた記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数のうち記録媒体が挿入された当該各台装置に分割して関連付ける分割持遊技媒体数を受け付け、受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、挿入された記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を挿入された記録媒体に関連付けて排出して、挿入された記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行うよう構成したので、持遊技媒体数の一部を他の遊技客に譲渡して持遊技媒体数を共有する場合に、この持遊技媒体数の一部を効率良く第三者に譲り渡すことができる。
【0019】
また、本発明によれば、各台計数方式の持遊技媒体数が関連付けられている記録媒体の挿入を受け付け、受け付けた記録媒体から各台装置に対する分割である第1の分割であるか各台装置から記録媒体への分割である第2の分割の何れであるかを示す分割方向を指定し、この指定が第1の分割である場合、記録媒体の挿入を受け付け後、受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数に加算した加算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、挿入された記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数から前記受け付けた分割持遊技媒体数を減算した減算結果を挿入された記録媒体に関連付けて排出して、挿入された記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行い、指定が第2の分割である場合、受け付けた分割持遊技媒体数を当該各台装置の現在の持遊技媒体数から減算した減算結果を当該各台装置の持遊技媒体数として関連付けるとともに、記録媒体に関連付けられている持遊技媒体数に前記受け付けた分割持遊技媒体数を加算した加算結果を記録媒体に関連付けて排出して、当該各台装置に関連付けられている持遊技媒体数の分割処理を行うよう構成したので、持遊技媒体数の一部を他の遊技客に譲渡して持遊技媒体数を共有する場合に、記録媒体と各台装置との間で双方向に持遊技媒体数の分割を行うことができ、遊技客間の持遊技媒体数の共有状況に応じて持遊技媒体数の一部を効率良く相手遊技客に譲り渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本実施例1に係る台間カード処理機及び持玉分割方法の概念を説明するための説明図である。
図2図2は、遊技媒体処理システムのシステム構成を示す図である。
図3図3は、図1に示した台間カード処理機の外観構成を示す図である。
図4図4は、図3に示したカードユニット部の概略図である。
図5図5は、実施例1に係る台間カード処理機及びカード管理装置の内部構成を示す機能ブロック図である。
図6図6は、図5に示したカード情報の一例を示す図である。
図7図7は、図5に示した台間カード処理機及びカード管理装置によるカード挿入時の処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、図5に示した台間カード処理機及びカード管理装置による持玉分割処理時の処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、実施例2に係る台間カード処理機及び持玉分割方法の概念を説明するための説明図である。
図10図10は、実施例2に係る台間カード処理機及びカード管理装置の内部構成を示す機能ブロック図である。
図11図11は、図10に示した台間カード処理機及びカード管理装置による持玉分割処理時の処理手順を示すフローチャートである。
図12図12は、図10に示した台間カード処理機及びカード管理装置による持玉分割処理時の処理手順を示すフローチャートである。
図13図13は、実施例3に係る台間カード処理機及び持玉分割方法の概念を説明するための説明図である。
図14図14は、実施例3に係る台間カード処理機及びカード管理装置の内部構成を示す機能ブロック図である。
図15図15は、図14に示した分割履歴情報の一例を示す図である。
図16図16は、図14に示した台間カード処理機及びカード管理装置による貸借精算処理時の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る各台装置及び各台装置を含む遊技システムの好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、記録媒体がカードであり、このカードに関連付けられる持玉を分割対象とした場合を中心に説明することとする。
【実施例1】
【0023】
まず、本実施例1に係る持玉分割の概念について説明する。図1は、本実施例1に係る持玉分割の概念を説明するための説明図である。図1に示す台間カード処理機10は、遊技客自身の操作によって持玉を分割できる装置である。
【0024】
実施例1においては、台間カード処理機10(正確には台間カード処理機10が付設されている遊技機)に関連付けられている台間カード処理機10に挿入済みの(または台間カード処理機10に元々収容されている)第1のカードとは異なるIDを有する第2のカードが台間カード処理機10に挿入された場合に、第2のカードに関連付けられている持玉を台間カード処理機10に対して、すなわち第1のカードに対して分割する持玉分割処理が実行される。例えば、遊技客Bが保有するカードB(カードID「#0002」)に関連付けられている持玉「1000玉」のうちの「400玉」を遊技客Aが遊技している台間カード処理機10(ID「#0001」のカードAが収容済み)に分割して、遊技客Bから遊技客Aへの持玉譲渡を行いたい場合には、遊技客Aが遊技している台間カード処理機10で持玉分割操作を行う。具体的には、図1(a)に示すように、台間カード処理機10に設けられた表示操作部13で所定の分割開始操作を行った後、分割持玉数「400」を入力する。台間カード処理機10の分割処理前の持玉数は「300」であるとする。
【0025】
その後、図1(b)に示すように、遊技客BのカードBが台間カード処理機10に挿入されて、さらに遊技機20に設けられたカード返却ボタン21aが押下操作されると、この挿入されたカードBから遊技客Aが遊技している台間カード処理機10に持玉「400玉」が分割され、その後同図(c)に示すように、持玉「600玉(=1000玉−400玉)」が関連付けられたカードBがカードユニット部15から排出される。また、台間カード処理機10の持ち玉、すなわち台間カード処理機10に関連付けられているカードA(カードID「#0001」)に関連付けられている持玉は、「300玉」から「700玉(=300玉+400玉)」に更新される。
【0026】
このようにして、遊技客BのカードBに関連付けられた持玉を、遊技客Aに譲渡することが可能となる。遊技客Aは、引き続き持玉「700玉」を保有した状態で遊技を行うことが可能となる。
【0027】
この台間カード処理機10は、表示操作部13に入力される分割持玉数が不適切であり、表示操作部13に入力される分割持玉数が挿入されるカードBに関連付けられる持玉数より大きい場合には、分割処理を行わないこととしている。
【0028】
次に、本実施例1に係る遊技媒体処理システムのシステム構成について説明する。図2は、本実施例1に係る遊技媒体処理システムのシステム構成を示す図である。同図に示すように、この遊技媒体処理システムでは、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、複数の島端計数機60と、精算機70と、景品管理装置80とが通信回線90を介して接続されている。なお、複数の遊技機20及び台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して通信回線90に接続されている。
【0029】
遊技機20は、パチンコ玉を遊技領域に打ち込んで遊技客がパチンコ遊技を行うパチンコ機等の装置である。台間カード処理機10は、遊技機20に対する玉貸し処理、遊技機20で獲得したパチンコ玉の計数処理、計数したパチンコ玉を持玉として再投出する処理、貯玉の再プレイ処理などを行う装置である。
【0030】
この台間カード処理機10には、あらかじめ複数枚のカードが収納されており、遊技客が遊技を終えてカード返却ボタン21aを押下操作すると、該カード1にプリペイド価値並びに持玉数が関連付けた後に返却される。具体的には、このプリペイド価値及び持玉数がカード1に書き込まれるとともに、カード管理装置40で管理されるカード情報40eの内容が更新される。また、カード1を受け入れたならば、このカード1のプリペイド価値並びに持玉数をカード管理装置40から取得し、取得したプリペイド価値並びに持玉数に基づいてパチンコ玉の貸出処理並びに持玉の投出処理を行う。なお、カード1自体にプリペイド価値並びに持玉数を書き込んだ理由は主にオフライン運用を考慮したためであり、通常運用ではカード管理装置40で管理されるカード情報40eが正として取り扱われる。
【0031】
また、この台間カード処理機10は、持玉の分割数の入力操作を含む所定の持玉分割操作が行われ、その後台間カード処理機10にカードが新たに挿入されると、挿入されたカードに関連付けられた持玉数から分割数を差し引いた値を挿入されたカードに関連付けて排出するとともに、分割数を台間カード処理機10の現在の持玉数に加算する。このため、遊技客は、分割数が加算された持玉数をもって遊技を継続できる。なお、入力操作された分割数が挿入されるカードに関連付けられる持玉数より大きい場合には、分割処理を行わない。
【0032】
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。カード管理装置40は、カード1のプリペイド価値及び持玉数等をカード情報40eとして管理する管理装置である。なお、その詳細な説明は後述するが、かかるカード情報40eには、カードID毎に、プリペイド価値及び持玉数が含まれる。
【0033】
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに対応づけて、会員の氏名及び住所等の会員データ並びに貯玉データ等を管理する。なお、本実施例では貯玉の分割処理についての説明を省略するが、持玉分割処理と同様に行うことができる。
【0034】
島端計数機60は、遊技島端等に設けられ、遊技客が獲得したパチンコ玉数を計数し、計数値をカード1に関連付けるか、レシートへ印字して発行する。精算機70は、各種紙幣のプリペイド価値が関連付けられたカード1が挿入されると、このプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。景品管理装置80は、遊技店内の景品交換カウンターに併設された景品交換用の端末装置であり、貯玉及び持玉の景品交換処理を行う。
【0035】
次に、図1に示した台間カード処理機10の外観構成について説明する。図3は、図1に示した台間カード処理機10の外観構成を示す図である。同図には、台間カード処理機10が併設される遊技機20が破線で図示されている。また、同図には紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、硬貨受け付け用のユニットを設けることもできる。
【0036】
図3に示すように、台間カード処理機10は、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、パチンコ玉を貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入部12とを有する。また、台間カード処理機10は、ディスプレイなどの表示部並びにテンキーや各種ボタンを含む操作部からなる表示操作部13と、遊技機20の上皿21に遊技媒体を供給するノズル14と、カードID、プリペイド価値、貯玉データ及び持玉データが記憶されたカード1を受け付けるカードユニット部15と、携帯端末の識別子であるIDmを読み取る携帯読取部16とが設けられている。
【0037】
また、台間カード処理機10は、遊技客が獲得したパチンコ玉数を持玉数として計数する計数部17と、獲得玉を貯留する持玉貯留部18とを有する。遊技機20の下皿22から落下した遊技媒体は、持玉貯留部18を経て計数部17へと導かれる。この持玉貯留部18には、持玉数を表示する持玉数表示部18aが設けられている。この持玉数表示部18aは、7セグメント(7SEG)のLCD等で構成され、後述する台間カード処理機10の制御部10fにより表示制御される。
【0038】
なお、遊技機20には、パチンコ玉を貯留する上皿21及び該上皿21の貯留量が増えたパチンコ玉を貯留する下皿22が設けられている。この上皿21には、カードを返却するカード返却ボタン21aが設けられている。その詳細な説明は後述するが、表示操作部13から所定のパチンコ玉数を入力してカード返却ボタン21aが押下操作されると、持玉分割処理が行われる。
【0039】
次に、図3に示した台間カード処理機10のカードユニット部15について、さらに詳細に説明する。図4は、図3に示したカードユニット部15の概略図である。同図(a)には、カードユニット部15を前面側(同図のZ軸の負方向)からみた概略前面図を示し、同図(b)には、カードユニット部15を側面側(同図のYZ平面で切断しX軸の正方向)からみた概略側断面図を示している。
【0040】
同図(b)に示したように、カードユニット部15は、カード搬送部15aと、リーダライタ部15bと、収納部15dとを備えている。また、リーダライタ部15bは、アンテナ部15cを有する。このリーダライタ部15bは、図5に示したR/W部10aと同一のものである。なお、カードユニット部15が取り扱うカードは、ICチップを内蔵するいわゆるICカードであり、あらかじめカードIDが記録されるとともに、持玉数、プリペイド価値などのデータが記録されている。そして、持玉数やプリペイド価値は、カード管理装置40のカード情報40eに記憶される。
【0041】
カード搬送部15aは、遊技店の会員に対して発行される会員カードや一般カードが挿入された場合に、カードを同図のZ軸の正方向へと搬送する。また、カードを排出する場合には、カードを同図のZ軸の負方向へと搬送する。
【0042】
リーダライタ部15bは、カードとのデータ送受信を行うアンテナ部15cを有している。また、リーダライタ部15bは、かかるデータ送受信に際して、カードをアンテナ部15c上に保持する。したがって、台間カード処理機10が、カードに関連付けられた持玉数を分割する場合には、かかるリーダライタ部15bの位置までカードを搬送する必要がある。
【0043】
収納部15dは、遊技店の非会員である一般客に主に利用されるいわゆる一般カードの収納領域である。所定枚数の一般カードが、遊技店の開店前にあらかじめ収納部15dに収納される。また、持玉データが関連付けられた一般カードが挿入口から挿入された場合には、リーダライタ部15bにて持玉データを読み取って関連付けを解消する。関連付けが解消された一般カードは、収納部15dへ収納される。なお、台間カード処理機10が挿入されたカードの持玉分割処理を行う場合には、挿入されたカードはリーダライタ部15bの位置まで搬送され、カードに対する所要のデータの読み書きが行われた後、排出される。
【0044】
次に、図1に示した台間カード処理機10及びカード管理装置40の内部構成について説明する。図5は、図1に示した台間カード処理機10及びカード管理装置40の内部構成を示す機能ブロック図である。
【0045】
同図に示すように、台間カード処理機10は、R/W部10aと、通信I/F部10bと、記憶部10cと、制御部10fとを有する。この制御部10fには、表示操作部13、計数部17及び持玉数表示部18aが接続されている。表示操作部13は、分割処理を開始させるための分割ボタン13aを有する。
【0046】
R/W部10aは、受け入れたカード1へのデータの読み書きを行う処理部である。具体的には、カード1が挿入された場合には、該カード1のカードID、プリペイド価値及び持玉数を読み込んで制御部10fに出力する。カード1を返却する場合には、このカード1にプリペイド価値及び持玉数を書き込む処理を行う。なお、カード1にプリペイド価値及び持玉数を書き込む理由は、カード管理装置40との通信が途絶した状況下でもオフライン運用を可能にするためである。
【0047】
通信I/F部10bは、カード管理装置40とデータ通信を行うためのインタフェース部である。記憶部10cは、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、持玉数10dをカードIDに対応付けて記憶する。
【0048】
制御部10fは、台間カード処理機10の全体制御を行う制御部であり、持玉管理部10g、持玉分割処理部10h及び払出処理部10iを有する。持玉管理部10gは、記憶部10cに記憶した持玉数10dを用いて遊技客の持玉数を管理する管理部である。具体的には、新たな持玉が計数された場合には計数値を持玉数に加算処理し、持玉の払い出しが行われた場合には払い出し数を持玉数から減算処理する。カード1を返却する場合には、カード管理装置40に対して持玉数を通知してカード管理装置40により管理されるカード情報40eの更新指示を行う。
【0049】
持玉分割処理部10hは、挿入されたカードに関連付けられた持玉の分割処理を行う処理部である。具体的には、持玉分割処理の際、挿入されたカードに関連付けられた持玉数をカード管理装置40または会員管理装置50から取得し、取得した持玉数から表示操作部13の操作によって入力された分割数を減算し、減算結果を挿入されたカードに関連付けて排出するとともに、分割数を台間カード処理機10に関連付けられた持玉数10dに加算し、加算結果で記憶部10cの持玉数10dを更新するための処理を実行する。これにより、挿入されたカードから分割数が減算され、かつ当該台間カード処理機10の持玉数が分割数分だけ増加する持玉分割処理が行われる。
【0050】
払出処理部10iは、持玉払出ボタンが押下操作された場合に、ノズル14を介して持玉数のうちの所定数(例えば、125玉)を遊技機20の上皿21に投出するとともに、貸出ボタンが押下操作された場合には、カード1にプリペイド価値があることを条件に所定数の遊技媒体を払い出すよう遊技機20に指示する処理部である。なお、貯玉の再プレイを行う場合には、ノズル14を介して貯玉数のうちの所定数(例えば、125玉)を遊技機20の上皿21に投出することになる。
【0051】
次に、カード管理装置40は、入力部40aと、表示部40bと、通信I/F部40cと、記憶部40dと、制御部40fとを有する。入力部40aは、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、表示部40bは、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。通信I/F部40cは、台間カード処理機10とデータ通信するためのインタフェース部であり、記憶部40dは、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスである。
【0052】
図6に示すように、この記憶部40dには、カードID、プリペイド価値、持玉数及び分割データが対応づけられたカード情報40eが記憶されている。図6は、カードID「#001」の持玉数「1500玉」のうちの「500玉」がカードID「#002」に持玉分割され、カードID「#001」の持玉数が「1000玉」となり、カードID「#002」の持玉数が「500玉」となった状況を示している。かかる持玉分割が実行されると、図6に示すように、プリペイド価値「0円」、持玉数「1000玉」、分割数「500玉」、分割先カードID「#002」がカードID「#001」に対応づけられ、プリペイド価値「0円」、持玉数「500玉」、分割元カードID「#001」がカードID「#002」に対応づけられることになる。
【0053】
制御部40fは、カード管理装置40を全体制御する制御部であり、カード情報管理部40gを有する。カード情報管理部40gは、記憶部40dに記憶したカード情報40eを用いて各カードの持玉数やプリペイド価値を管理する。また、カード情報管理部40gは、持玉分割処理にかかわる処理も実行する。
【0054】
次に、図5に示した台間カード処理機10及びカード管理装置40によるカード挿入時の処理手順について説明する。図7は、図5に示した台間カード処理機10及びカード管理装置40によるカード挿入時の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、説明の便宜上、カード1に持玉が関連付けられているものとする。
【0055】
図7に示すように、台間カード処理機10は、当初、カード1の受付待ち状態にあり(ステップS101;No)、カード1を受け付けたならば(ステップS101;Yes)、R/W部10aによりカードIDを読み取り(ステップS102)、このカードIDを含む持玉数の問合せ信号をカード管理装置40に対して送信する(ステップS103)。
【0056】
カード管理装置40は、持玉数の問合せ信号を受信したならば(ステップS104;Yes)、カード情報40eをカードIDで検索して持玉数を抽出し(ステップS105)、抽出した持玉数を台間カード処理機10に送信した後(ステップS106)、カード情報40eのカードIDに対応する持玉数を「0玉」にクリアする(ステップS107)。台間カード処理機10が、持玉数を受信したならば(ステップS108;Yes)、受信した持玉数を記憶部10cに記憶し(ステップS109)、この持玉数を持玉数表示部18aに表示する(ステップS110)。上記一連の処理を行うことにより、カードに関連付けられた持玉数10dが台間カード処理機10に記憶されることになる。
【0057】
このように、通常時は、カードに記録された持玉数ではなく、カード管理装置40に記憶された持玉数を正として利用するとともに、カードが台間カード処理機10に挿入されたならば、この台間カード処理機10に持玉数を移管することになる。そして、カードが返却される場合に、台間カード処理機10内の持玉数がカード管理装置40に移管され、カード情報40eが更新される。
【0058】
次に、図5に示した台間カード処理機10およびカード管理装置40による持玉分割処理時の処理手順について説明する。図8は、台間カード処理機10およびカード管理装置40による持玉分割処理時の処理手順を示すフローチャートである。ここでは説明の便宜上、図7に示した処理若しくは遊技客による遊技により、台間カード処理機10の記憶部10cに持玉数10dとして遊技客Aの持玉数NAが記憶されているとする。遊技客Aの現在の持玉数NAは、図1に示したように、「300玉」であるとする。また、遊技客Aが遊技中の台間カード処理機10に関連付けられているカードAのIDは「#0001」であるとする。
【0059】
図8に示すように、台間カード処理機10は、持玉分割開始操作を受け付け待ちの状態にあり(ステップS201;No)、表示操作部13の分割ボタン13aがオンにされる遊技客による所定の持玉分割開始操作を受け付けたならば(ステップS201;Yes)、持玉分割処理部10hが現持玉数10d(=NA:「300玉」)を記憶部10cから読み出して、現持玉数NAをカードAのカードID「#0001」とともにカード管理装置40に送信する(ステップS202)。また、持玉分割処理部10hは、記憶部10cの現持玉数10dを「0玉」にクリアする。
【0060】
カード管理装置40は、この持玉数NAを受信すると(ステップS301)、カード情報40eのカードID「#0001」に対応する持玉数を「0玉」から受信した持玉数NA(=300玉)に更新する(ステップS302)。
【0061】
その後、分割元となる他の遊技客のカードがカードユニット部15に挿入される。台間カード処理機10は、カード受付け待ちの状態にあり(ステップS203;No)、新たなカードを受け付けたならば(ステップS203;Yes)、R/W部10aによりカードIDを読み取り、このカードIDを含む持玉数の問合せ信号をカード管理装置40に対して送信する(ステップS204)。この場合、図1に示したように、新たに挿入されたカードBは遊技客Bが所有し、カードIDは「#0002」とし、その持玉数NBが「1000玉」であるとする。
【0062】
カード管理装置40は、カードBの持玉数の問合せ信号を受信したならば(ステップS303;Yes)、カード情報40eをカードID「#0002」で検索して持玉数NBを抽出し(ステップS304)、抽出した持玉数NBを台間カード処理機10に送信し(ステップS305)、さらにカード情報40eのカードBのカードID「#0002」に対応する持玉数を「0玉」にクリアする。
【0063】
台間カード処理機10は、カードBの持玉数NBを受信したならば(ステップS205;Yes)、受信した持玉数NBをカードID「#0002」とともに記憶部10cに持玉数10dとして記憶し(ステップS206)、この持玉数NBをカードID「#0002」とともに表示操作部13に表示する。
【0064】
つぎに、台間カード処理機10は、分割数の入力待ちの状態にあり(ステップS207;No)、表示操作部13を介してカードBから分割すべき持玉数を示す分割数NCが入力されると、持玉分割処理部10hはこの入力値NCがカードBに関連付けられた持玉数NB以下であるか否かを判定し(ステップS208)、入力値NCが持玉数NB以下の場合に分割数が適正と判断する。なお、入力された分割数NCが不適正と判断した場合には(ステップS208;No)、表示操作部13のLCDに入力値エラーを示す「NG」を表示して処理を終了する(ステップS209)。この場合は、図1に示したように、NC=400玉であるとする。
【0065】
つぎに、台間カード処理機10の持玉分割処理部10hは、分割数NCをカード管理装置40に送信する(ステップS210)。カード管理装置40は、台間カード処理機10から分割数NC(=400玉)を受信すると(ステップS306)、カードAに関する持玉分割計算を実行する。具体的には、カード情報40eに登録されたカードAのカードID「#0001」に対応する持玉数NA「300玉」に、分割数NC(=400玉)を加算し(ステップS307)、この加算結果NA+NC(=700玉)でカード情報40eのカードAのカードID「#0001」に対応する持玉数を更新する(ステップS308)。
【0066】
つぎに、台間カード処理機10は、返却ボタン21aの入力待ちの状態にあり(ステップS211;No)、返却ボタン21aがオンにされると、カードBに関する持玉分割計算を実行する。具体的には、持玉分割処理部10hは、持玉数10dとして記憶されている挿入されたカードBに関連付けられた持玉数NB(=1000玉)から分割数NC(=400玉)を減算し(ステップS212)、減算結果NB−NC(=600玉)をカードBに関連付けて、カードBを排出するとともに、減算結果NB−NCをカードBの現持玉数NBとしてカードBのカードIDとともにカード管理装置40に送信する(ステップS213)。また、持玉分割処理部10hは、記憶部10cの現持玉数10dを「0玉」にクリアする。さらに、持玉分割処理部10hは、カードAのカードIDを含む持玉数の問合せ信号をカード管理装置40に対して送信する(ステップS213)。
【0067】
カード管理装置40は、カードBの持玉数NB(=600玉)およびカードAの問い合わせ信号を受信したならば(ステップS309;Yes)、カード情報40eのカードBのカードID「#0002」に対応する持玉数を「0玉」からNB(=600玉)に更新する(ステップS310)。また、カード管理装置40は、カード情報40eをカードAのカードID「#0001」で検索して持玉数NAを抽出し(ステップS304)、抽出した持玉数NA(=700玉)を台間カード処理機10に送信する(ステップS311)。
【0068】
台間カード処理機10は、カードAの持玉数NAの受信待ちの状態にあり(ステップS214;No)、持玉数NAを受信したならば(ステップS214;Yes)、受信した持玉数NA(=700玉)をカードID「#0001」とともに記憶部10cに持玉数10dとして記憶し(ステップS215)、この持玉数NA(=700玉)を持玉数表示部18aに表示する。遊技者Aは、持玉数NA(=700玉)をもって遊技を継続することができる。
【0069】
このように本実施例1では、台間カード処理機10に関連付けられている第1のカードとは異なるIDを有する第2のカードを台間カード処理機10に挿入して分割操作を行えば、挿入された第2のカードに関連付けられている持玉を台間カード処理機10に対して、すなわち第1のカードに対して分割する持玉分割処理が実行されるので、挿入された第2のカードに関連付けられている持玉の一部を他の遊技客に譲渡して持玉共有を行う場合に、遊技者間で持玉を効率よく譲渡することが可能となる。
【0070】
なお、上記実施例1に示した処理手順は一例を示したにすぎず、挿入された第2のカードに関連付けられている持玉を台間カード処理機10に関連付けられている第1のカードに対して分割する持玉分割処理を実現できるのであれば、その処理手順は任意である。例えば、つぎのような処理手順によって持玉分割処理を行うようにしてもよい。図8に示した処理手順では、2つのカードについての分割処理を台間カード処理機10とカード管理装置40で分担して行っているが(ステップS212,ステップS307)、つぎに示す処理手順では、カード管理装置40側で2つのカードについての持玉分割処理が行われている。
【0071】
(1)遊技客Aが台間カード処理機10(カードID「#0001」)にて分割開始操作を行う。
(2)台間カード処理機10は、カード(ID「#0001」)の現在の持玉数をカード管理装置40に報告する。
(3)カード管理装置40は、カード(ID「#0001」)の持玉数情報を更新する。
(4)台間カード処理機10で分割数を入力する。
(5)遊技客Bが保有しているカード(ID「#0002」)を台間カード処理機10に挿入する。
(6)遊技客は、返却ボタンをオンにする。
(7)台間カード処理機10は、カード管理装置40に挿入されたカード(ID「#0002」)の持玉数情報を要求する。
(8)カード管理装置40は、台間カード処理機10に対しカード(ID「#0002」)の持玉数情報を返答する。
(9)台間カード処理機10は、入力された分割数とカード(ID「#0002」)の持玉数情報を比較し、分割可能と判断した場合、カード管理装置40に、分割数と、分割元カードID、分割先カードIDを含む分割要求を送信する。
(10)カード管理装置40は、カード(ID「#0002」)の持玉数から分割数を減算し、カード(ID「#0001」)の持玉数に分割数を加算する持玉分割処理を行い、各カード(ID「#0001」、ID「#0002」)の持玉数情報を更新する。
(11)カード管理装置40は、台間カード処理機10に分割結果を送信する。
(12)台間カード処理機10は、分割結果を表示後、挿入されたカード(ID「#0002」)を返却する。
上記処理手順において、(4)(5)は逆順でもよい。また、分割可能かどうかをカード管理装置40側で判定してもよい。
【0072】
さらに、2つのカードについての分割処理を双方とも台間カード処理機10側で行うこととしてもよい。この場合の処理手順は例えばつぎのようになる。
(1)遊技客Aが台間カード処理機10(カードID「#0001」)にて分割開始操作を行う。この時点で、台間カード処理機10は、カードID「#0001」の持玉数を記憶している。
(2)台間カード処理機10で分割数を入力する。
(3)遊技客Bが保有しているカード(ID「#0002」)を台間カード処理機10に挿入する。
(4)遊技客は、返却ボタンをオンにする。
(5)台間カード処理機10は、挿入されたカード(ID「#0002」)の持玉数情報をカード管理装置40に要求する。
(6)カード管理装置40は、台間カード処理機10に対しカード(ID「#0002」)の持玉数情報を返答する。
(7)台間カード処理機10は、入力された分割数とカード(ID「#0002」)の持玉数情報を比較し、分割可能と判断した場合、カード(ID「#0002」)の持玉数から分割数を減算し、カード(ID「#0001」)の持玉数に分割数を加算する持玉分割処理を行い、2つのカード(ID「#0001」、ID「#0002」)についての分割結果をカード管理装置40に通知する。
(8)台間カード処理機10は、分割結果を表示後、挿入されたカード(ID「#0002」)を返却する。
(9)カード管理装置40は、各カード(ID「#0001」、ID「#0002」)の持玉数情報を更新する。
上記処理手順において、(2)(3)は逆順でもよい。また、(8)(9)も逆順でよい。
【実施例2】
【0073】
上記実施例1では、挿入される第三者のカードから台間カード処理機10への持玉分割を行う場合を示したが、台間カード処理機から挿入される第三者のカードへの持玉分割が望まれる場合がある。このため、本実施例2では、持玉分割方向を指定可能とし、遊技者が指定した持玉分割方向に応じて挿入されたカードと台間カード処理機間で両方向での持玉分割を可能としている。なお、本実施例2に係るシステム構成等については、実施例1のものと同様となるので、ここではその説明を省略する。
【0074】
本実施例2に係る持玉分割の概念について説明する。図9は、本実施例2に係る持玉分割の概念を説明するための説明図である。
【0075】
実施例2においては、台間カード処理機100の表示操作部13で持玉分割方向を指定する。持玉分割方向を指定することによって、持玉分割が、台間カード処理機100からカードに対するものであるか、カードから台間カード処理機100に対するものであるかの何れであるかを指定する。図9(a)に示すように、台間カード処理機100の表示操作部13において、持玉分割開始を指示する持玉分割ボタン13aをオンにすると、案内画面が切り替わり、分割方向を指定するための画面(分割方向指定ボタン)13bが表示される。この分割方向指定画面においては、挿入されるカードから台間カード処理機100への持玉分割が行われるAモードと、台間カード処理機100から挿入されるカードへの持玉分割が行われるBモードとが選択可能となっている。カードから台間カード処理機100への持玉分割が行われるAモードの動作は先の実施例1で説明しており、その詳細説明は省略する。図9(a)に示す分割方向指定画面において、Bモードが選択されたとする。
【0076】
例えば、遊技客が保有する持玉「1000玉」のうちの「400玉」を持玉分割処理して第三者に譲渡したい場合には、遊技客は持玉分割操作を行う。具体的には、図9(b)に示すように、台間カード処理機100に設けられた表示操作部13に「400」と入力し、持玉を譲渡する第三者のカード(分割先カード)をカードユニット部15に挿入した後、遊技機20に設けられたカード返却ボタン21aを押下操作する。図9では、第三者のカードの分割処理前の持玉数は「0」であるとする。
【0077】
これにより、図9(c)に示すように、持玉「400玉」が関連付けられた分割先カードがカードユニット部15から排出される。また、台間カード処理機100の分割処理後の持玉数は「600」となる。
【0078】
このようにして、台間カード処理機100に関連付けられた持玉を、第三者が保有するカードに譲渡することが可能となる。遊技客は、引き続き持玉「600玉」を保有した状態で遊技を行うことが可能となる。
【0079】
図10は、本実施例2に係る台間カード処理機100及びカード管理装置140の内部構成を示す機能ブロック図である。なお、図5に示したものと同様の機能部については同一符号を付すこととしてその詳細な説明を省略する。図10に示すように、この台間カード処理機100には、図5に示した表示操作部13に分割方向指定ボタン13bが追加されている。
【0080】
分割方向指定ボタン13bは、たとえば図9(a)に示した「Aモード」ボタン、「Bモード」ボタンを含む操作子であり、持玉分割の際の分割方向が指定される。持玉分割処理部10hは、指定された分割方向に応じて、カードから台間カード処理機100への持玉分割が行われるAモードと、台間カード処理機100からカードへの持玉分割が行われるBモードとを選択的に動作させる。Aモードについては実施例1で説明したので、その説明は省略する。Bモードでは、持玉分割処理部10hは、挿入されたカードに関連付けられた持玉数をカード管理装置40または会員管理装置50から取得し、取得した持玉数に対し表示操作部13の操作によって入力された分割数を加算し、加算結果を挿入されたカードに関連付けて排出するとともに、台間カード処理機100に関連付けられた持玉数10dから分割数を減算し、減算結果で記憶部10cの持玉数10dを更新するための処理を実行する。これにより、挿入されたカードに分割数が加算され、かつ当該台間カード処理機100の持玉数が分割数分だけ減少する持玉分割処理が行われる。
【0081】
次に、図10に示した台間カード処理機100およびカード管理装置140による持玉分割処理時の処理手順について説明する。図11および図12は、台間カード処理機100およびカード管理装置140による持玉分割処理時の処理手順を示すフローチャートである。ここでは説明の便宜上、図7に示した処理若しくは遊技客による遊技により、台間カード処理機100の記憶部10cに持玉数10dとして遊技客Aの持玉数NAが記憶されているとする。遊技客Aの現在の持玉数NAは、図9に示したように、「1000玉」であるとする。また、遊技客Aが遊技中の台間カード処理機100に関連付けられているカードAのIDは「#0001」であるとする。
【0082】
図11に示すように、台間カード処理機100は、持玉分割開始操作を受け付け待ちの状態にあり(ステップS401;No)、表示操作部13の分割ボタン13aがオンにされる遊技客による持玉分割開始操作を受け付けたならば(ステップS401;Yes)、つぎに台間カード処理機100は、分割方向指定操作の受け付け待ちの状態になる(ステップS402)。そして、図9(a)に示したように、表示操作部13の「Aモード」ボタン、「Bモード」ボタンのいずれかがオンにされる分割方向指定がなされると(ステップS402;Yes)、オンにされたボタンに応じた持玉分割処理を実行する。Aモードが選択されると、実施例1に示したように、カードから台間カード処理機100への持玉分割が行われる(ステップS405)。Bモードが選択されると、台間カード処理機100からカードへの持玉分割が行われる(ステップS406)。Aモードの動作説明は省略する。
【0083】
図12にしたがってBモードの処理手順について説明する。台間カード処理機100は、分割数の入力待ちの状態にあり(ステップS501;No)、表示操作部13を介して台間カード処理機100から分割すべき持玉数を示す分割数NCが入力されると、持玉分割処理部10hが現持玉数10d(=NA:「1000玉」)を記憶部10cから読み出して、入力値NCが台間カード処理機100に関連付けられた持玉数NA以下であるか否かを判定し、入力値NCが持玉数NA以下の場合に分割数が適正と判断する(ステップS502;Yes)。入力された分割数NCが不適正と判断した場合には(ステップS502;No)、表示操作部13のLCDに入力値エラーを示す「NG」を表示して処理を終了する(ステップS502)。この場合は、図9に示したように、NC=400玉であるとする。
【0084】
つぎに、台間カード処理機100の持玉分割処理部10hは、現持玉数10d(=NA:「1000玉」)をカードAのカードID「#0001」とともにカード管理装置140に送信する(ステップS504)。さらに、台間カード処理機100の持玉分割処理部10hは、分割数NCをカード管理装置140に送信する。(ステップS504)。また、持玉分割処理部10hは、記憶部10cの現持玉数10dを「0玉」にクリアする。
【0085】
カード管理装置140は、この持玉数NAおよび分割数NCを受信すると(ステップS600)、カード情報40eのカードID「#0001」に対応する持玉数を「0玉」から受信した持玉数NA(=1000玉)に更新する(ステップS601)。さらに、カード管理装置140は、カードAに関する持玉分割計算を実行する。具体的には、カード情報40eに登録されたカードAのカードID「#0001」に対応する持玉数NA「1000玉」から分割数NC(=400玉)を減算し(ステップS602)、この減算結果NA−NC(=600玉)でカード情報40eのカードAのカードID「#0001」に対応する持玉数を更新する(ステップS603)。
【0086】
その後、分割先となる他の遊技客BのカードBがカードユニット部15に挿入される。台間カード処理機100は、カード受付け待ちの状態にあり(ステップS505;No)、新たなカードを受け付けたならば(ステップS505;Yes)、R/W部10aによりカードIDを読み取り、このカードIDを含む持玉数の問合せ信号をカード管理装置140に対して送信する(ステップS506)。この場合、図9に示したように、新たに挿入された分割先カードBは遊技客Bが所有し、カードIDは「#0002」とし、その持玉数NBが「0玉」であるとする。
【0087】
カード管理装置140は、カードBの持玉数の問合せ信号を受信したならば(ステップS604;Yes)、カード情報40eをカードID「#0002」で検索して持玉数NBを抽出し、抽出した持玉数NBを台間カード処理機100に送信し(ステップS605)、さらにカード情報40eのカードBのカードID「#0002」に対応する持玉数を「0玉」にクリアする。
【0088】
台間カード処理機100は、カードBの持玉数NB(=「0玉」)を受信したならば(ステップS507;Yes)、受信した持玉数NBをカードID「#0002」とともに記憶部10cに持玉数10dとして記憶し(ステップS508)、この持玉数NBをカードID「#0002」とともに表示操作部13に表示する。
【0089】
つぎに、台間カード処理機10は、返却ボタン21aの入力待ちの状態にあり(ステップS509;No)、返却ボタン21aがオンにされると、カードBに関する持玉分割計算を実行する。具体的には、持玉分割処理部10hは、持玉数10dとして記憶されている挿入されたカードBに関連付けられた持玉数NB(=0玉)に分割数NC(=400玉)を加算し(ステップS510)、加算結果NB+NC(=400玉)をカードBに関連付けて、カードBを排出するとともに、加算結果NB+NCをカードBの現持玉数NBとしてカードBのカードIDとともにカード管理装置140に送信する(ステップS512)。また、持玉分割処理部10hは、記憶部10cの現持玉数10dを「0玉」にクリアする。さらに、持玉分割処理部10hは、カードAのカードIDを含む持玉数の問合せ信号をカード管理装置140に対して送信する(ステップS512)。
【0090】
カード管理装置140は、カードBの持玉数NB(=400玉)およびカードAの問い合わせ信号を受信したならば(ステップS606;Yes)、カード情報40eのカードBのカードID「#0002」に対応する持玉数を「0玉」からNB(=400玉)に更新する(ステップS607)。また、カード管理装置140は、カード情報40eをカードAのカードID「#0001」で検索して持玉数NAを抽出し、抽出した持玉数NA(=600玉)を台間カード処理機10に送信する(ステップS608)。
【0091】
台間カード処理機100は、カードAの持玉数NAの受信待ちの状態にあり(ステップS513;No)、持玉数NAを受信したならば(ステップS513;Yes)、受信した持玉数NA(=600玉)をカードID「#0001」とともに記憶部10cに持玉数10dとして記憶し(ステップS514)、この持玉数NA(=600玉)を持玉数表示部18aに表示する。遊技者Aは、この後、持玉数NA(=600玉)をもって遊技を継続することができる。
【0092】
なお、上記の処理手順では、カード管理装置140は、カードの受付け、さらには返却ボタンの投入前に、カードAの分割処理を行うこととしているが、カード管理装置140は、カードの受付後(ステップS505)、または返却ボタンの投入をトリガとして(ステップS509)、カードAの分割処理を行うこととしてもよい。
【0093】
このように本実施例2では、持玉分割方向を遊技者に指定させ、挿入されるカードから台間カード処理機100への持玉分割が行われるAモードと、台間カード処理機100から挿入されるカードへの持玉分割が行われるBモードとが選択可能としたので、持玉分割の利便性が向上し、遊技者間で持玉を効率よく譲渡することが可能となる。
【0094】
なお、上記した実施例2においてBモードでの処理手順は一例を示したにすぎず、台間カード処理機100に関連付けられている第1のカードの持玉を挿入された第2のカードに対して分割する持玉分割処理を実現できるのであれば、その処理手順は任意である。例えば、つぎのような処理手順によってBモードの持玉分割処理を行うようにしてもよい。図12に示した処理手順では、2つのカードについての分割処理を台間カード処理機100とカード管理装置140で分担して行っているが(ステップS602,ステップS510)、つぎに示す処理手順では、カード管理装置140側で2つのカードについての持玉分割処理が行われている。
【0095】
(1)遊技客Aが台間カード処理機100(カードID「#0001」)にて分割開始操作(Bモード選択)を行う。
(2)台間カード処理機100は、カード(ID「#0001」)の現在の持玉数をカード管理装置140に報告する。
(3)カード管理装置140は、カード(ID「#0001」)の持玉数情報を更新する。
(4)台間カード処理機100で分割数を入力する。
(5)遊技客Bが保有しているカード(ID「#0002」)を台間カード処理機100に挿入する。
(6)遊技客は、返却ボタンをオンにする。
(7)台間カード処理機100は、分割数と、分割元カードID(「#0001」)、分割先カードID(「0002」)を含む分割要求をカード管理装置140に送信する。
(8)カード管理装置140は、分割元カード(ID「#0001」)の持玉数から分割数を減算し、分割先カード(ID「#0002」)の持玉数に分割数を加算する持玉分割処理を行い、各カード(ID「#0001」、ID「#0002」)の持玉数情報を更新する。
(9)カード管理装置140は、台間カード処理機100に分割結果を送信する。
(10)台間カード処理機100は、分割結果を表示後、挿入されたカード(ID「#0002」)を返却する。
上記処理手順において、(4)(5)は逆順でもよい。
【0096】
さらに、Bモードにおいて、2つのカードについての分割処理を双方とも台間カード処理機100側で行うこととしてもよい。この場合の処理手順は例えば次のようになる。
(1)遊技客Aが台間カード処理機100(カードID「#0001」)にて分割開始操作(Bモード選択)を行う。この時点で、台間カード処理機100は、カードID「#0001」の持玉数を記憶している。
(2)台間カード処理機100で分割数を入力する。
(3)遊技客Bが保有しているカード(ID「#0002」)を台間カード処理機100に挿入する。
(4)遊技客は、返却ボタンをオンにする。
(5)台間カード処理機100は、カード管理装置140に挿入されたカード(ID「#0002」)の持玉数情報を要求する。
(6)カード管理装置140は、台間カード処理機100に対しカード(ID「#0002」)の持玉数情報を返答する。
(7)台間カード処理機100は、入力された分割数とカード(ID「#0001」)の持玉数情報を比較し、分割可能と判断した場合、カード(ID「#0001」)の持玉数から分割数を減算し、カード(ID「#0002」)の持玉数に分割数を加算する持玉分割処理を行い、2つのカード(ID「#0001」、ID「#0002」)についての分割結果をカード管理装置140に通知する。
(8)台間カード処理機100は、分割結果を表示後、挿入されたカード(ID「#0002」)を返却する。
(9)カード管理装置140は、各カード(ID「#0001」、ID「#0002」)の持玉数情報を更新する。
上記処理手順において、(2)(3)は逆順でもよい。
【0097】
なお、本実施例2のBモードの場合、台間カード処理機内にある内蔵カードに分割して排出するようにしても良い。
【実施例3】
【0098】
実施例3においては、カード管理装置240は各カードの分割履歴を記憶することとし、台間カード処理機に対応付けられている第1のカードと、第三者が保有する第2のカードとの間での貸借精算が台間カード処理機において行えることとしている。なお、本実施例3に係るシステム構成等については、実施例1のものと同様となるので、ここではその説明を省略する。
【0099】
本実施例3に係る貸借精算の概念について説明する。図13は、本実施例3に係る貸借精算の概念を説明するための説明図である。
【0100】
実施例3においては、台間カード処理機110の表示操作部13で貸借精算を指定可能となっている。貸借精算を指定することによって、台間カード処理機110に関連付けられている第1のカードとは異なるIDを有する第2のカードが台間カード処理機110に挿入された場合に、台間カード処理機110に対応付けられた第1のカードと第2のカードとの間で、過去の持玉譲渡の貸借を精算する。図13(a)に示すように、台間カード処理機110の表示操作部13において、貸借精算を指示する貸借精算ボタン13cをオンにすると、案内画面が切り替わり、カードの挿入を案内する画面が表示される。
【0101】
その後、図13(b)に示すように、遊技客BのカードBが台間カード処理機110に挿入されて、さらに遊技機20に設けられたカード返却ボタン21aが押下操作されるとする。ここで、台間カード処理機110に関連付けられている遊技者AのカードAの現在の持玉数が「2000玉」とし、遊技客BのカードBに関連付けられている持玉数が「500玉」とし、カードAはカードBに対し「300玉」の借りがあるとする。台間カード処理機110では、両カードA、Bについての貸借精算をカード管理装置240に要求する。
【0102】
カード管理装置240は、持玉分割の履歴に基づいて両カードA、B間の貸借状態を把握し、両カードA、B間の貸し借りがなくなるように両カードA、B間で持玉分割を行う。具体的には、この場合は、カードAはカードBに対し「300玉」の借りがあるので、カードAの現持玉数「2000玉」から「300玉」を減算し、カードBの現持玉数「500玉」に「300玉」を加算する持玉分割計算(貸借精算処理)を実行する。そして、カード管理装置240は、貸借精算結果(カードA:持玉数「1700玉」、カードB:持玉数「800玉」)でカードA、Bのカード情報を更新するとともに貸借精算結果を台間カード処理機110に通知する。
【0103】
台間カード処理機110では、図13(c)に示すように、通知された貸借精算結果に基づき、カードA、Bの持玉数を更新する。具体的には、通知されたカードBの貸借精算結果(持玉数「800玉」)をカードBに関連付けてカードBを排出するとともに、台間カード処理機110(カードA)の持玉数を「1700玉」に更新する。
【0104】
このようにして、遊技客AのカードAと遊技客BのカードB間で貸借精算を効率よく行うことが可能となる。遊技客Aは、引き続き持玉「1700玉」を保有した状態で遊技を行うことが可能となる。
【0105】
図14は、本実施例3に係る台間カード処理機110及びカード管理装置240の内部構成を示す機能ブロック図である。なお、図10に示したものと同様の機能部については同一符号を付すこととしてその詳細な説明を省略する。図14に示すように、この台間カード処理機110には、図5に示した表示操作部13に貸借精算ボタン13c、精算許可/不許可ボタン13dが追加されている。また、カード管理装置240には、貸借精算部40jが追加されている。
【0106】
貸借精算ボタン13cは、たとえば図13(a)に示したように、貸借精算を行う際に操作される。精算許可/不許可ボタン13dは、貸借精算を行う際に、表示される貸借精算結果を遊技者が許可/不許可する際に操作される。また、カード管理装置240の記憶部40dには、分割履歴情報40hが記憶されるデータベースが備えられている。分割履歴情報40hには、図15に示すように、カードID毎に、過去の持玉分割履歴が蓄積記録されている。分割履歴情報40hは、持玉分割処理が行われる度に追加される。分割履歴情報40hは、カードID毎に、持玉分割を行った相手カードのID、変動数(貸借持玉数)を含む。図15の例では、ID「0002」のカードがID「#0003」のカードに「2000玉」を借りる持玉分割が行われ、その後ID「#0001」のカードがID「#0002」のカードに「300玉」を借りる持玉分割が行われ、その後ID「#0001」のカードがID「#0004」のカードに「1000玉」を借りる持玉分割が行われている。
【0107】
カード管理装置240の貸借精算部40jは、台間カード処理機110から貸借精算の要求があった場合、分割履歴情報を参照して2つのカード間の貸借精算を行い、その貸借精算結果を台間カード処理機110に通知する。
【0108】
次に、図14に示した台間カード処理機110およびカード管理装置240による持玉分割処理時の処理手順について説明する。図16は、台間カード処理機110およびカード管理装置240による貸借精算処理時の処理手順を示すフローチャートである。ここでは説明の便宜上、図7に示した処理若しくは遊技客による遊技により、台間カード処理機100の記憶部10cに持玉数10dとして遊技客Aの持玉数NAが記憶されているとする。遊技客Aの現在の持玉数NAは、図13に示したように、「2000玉」であるとする。また、遊技客Aが遊技中の台間カード処理機110に関連付けられているカードAのIDは「#0001」であるとする。
【0109】
図16に示すように、台間カード処理機110は、持玉分割開始操作を受け付け待ちの状態にあり(ステップS701;No)、表示操作部13の分割ボタン13aがオンにされる遊技客による持玉分割開始操作を受け付けたならば(ステップS701;Yes)、つぎに台間カード処理機100は、つぎの操作ボタンの操作受け付け待ちの状態になる(ステップS702)。そして、図13(a)に示したように、表示操作部13の貸借精算ボタン13cがオンになると(ステップS702;Yes)、案内画面が切り替わり、カードの挿入を案内する画面が表示される。
【0110】
台間カード処理機110は、カード受付け待ちの状態にあり(ステップS703;No)、新たなカードBを受け付けたならば(ステップS703;Yes)、R/W部10aによりカードIDを読み取り、台間カード処理機110に関連付けられているカードAのID、台間カード処理機110(カードA)の現持玉数NA、受け付けたカードBのIDを含む貸借精算要求をカード管理装置240に対して送信する(ステップS704)。この場合、図13に示したように、新たに挿入された分割先カードBは遊技客Bが所有し、カードIDは「#0002」とし、その持玉数NBが「500玉」であるとする。
【0111】
カード管理装置240は、貸借精算要求を受信したならば(ステップS800;Yes)、カード情報40eをカードBのカードID「#0002」で検索して持玉数NBを抽出する。さらに、カード管理装置240は、分割履歴情報40hを参照し、カードID「#0001」とカードID「#0002」との間の貸借データ(両カード間の貸借状態(±)およびその貸借持玉数)を算出する。図13図15に示した例では、ID「#0001」のカードがID「#0002」のカードに「300玉」を借りている関係にあるとする貸借データが算出される。ID「#0001」のカードから見た場合、貸借データは「−300玉」となる。
【0112】
カード管理装置240は、算出した貸借データを用いて、カードID「#0001」とカードID「#0002」との間の貸借精算を実行する。具体的には、ID「#0001」のカードがID「#0002」のカードに「300玉」を借りている関係にあるので、ID「#0001」の持玉数NA(=「2000玉」)から「300玉」を減算してID「#0001」のカードの精算結果(「1700玉」)を取得し、ID「#0002」の持玉数NB(=「500玉」)に「300玉」を加算してID「#0002」のカードの精算結果(「800玉」)を取得する。
【0113】
つぎに、カード管理装置240は、貸借データおよび両カードの精算結果を含む貸借精算データを台間カード処理機110に通知し(ステップS801)、通知した貸借精算データを一時記憶しておく。具体的には、貸借精算データには、例えば、ID「#0001」のカードがID「#0002」のカードに「300玉」を借りていることを示す貸借データ、ID「#0001」のカードAの精算結果(「1700玉」)、およびID「#0002」のカードBの精算結果(「800玉」)が含まれる。
【0114】
台間カード処理機110は、貸借精算データを受信すると、貸借精算データを表示操作部13に表示し、精算許可/不許可ボタン13dの操作の受付け待ち状態となる(ステップS708)。台間カード処理機110は、精算許可/不許可ボタン13dが不許可に操作された場合、挿入されたカードBを排出し、貸借精算を中止する(ステップS709)。また、台間カード処理機110は、精算許可/不許可ボタン13dが許可に操作された場合は、ID「#0001」のカードとID「#0002」のカードとの間で貸借精算の実行を要求することを示す貸借精算実行要求をカード管理装置240に送信する(ステップS710)。
【0115】
カード管理装置240は、貸借精算実行要求を受信すると(ステップS803)、一時記憶しておいたID「#0001」のカードとID「#0002」のカード間の貸借精算データを取り出し、取り出した貸借精算データに含まれる両カードの精算結果に基づきカード情報40eのカードAのID「#0001」に対応する持玉数およびカードBのID「#0002」に対応する持玉数を更新する(ステップS804)。具体的には、カード情報40eのカードAの持玉数を「1700玉」に更新し、カードBの持玉数を「800玉」に更新する。
【0116】
つぎに、カード管理装置240は、両カードの更新結果を含む更新終了通知を台間カード処理機110に送信する(ステップS805)。台間カード処理機110は、更新終了通知を受信すると(ステップS711)、更新終了通知に含まれる両カードの更新結果すなわち両カードの貸借精算結果を表示操作部13に表示し、精算結果(=800玉)をカードBに関連付けて、カードBを排出する(ステップS712)。
【0117】
なお、図16に示した貸借精算の処理手順では、カード返却ボタン21aの操作を不要としているが、カード返却ボタン21aの操作を処理手順中に含ませることとしてもよい。
【0118】
このように本実施例3では、台間カード処理機経由で2つのカード間の貸借一括精算を可能としたので、遊技者の利便性が向上する。
【0119】
なお、上記実施例1〜3では、台間カード処理機にカードを挿入した場合に、カード管理装置で管理される持玉数を台間カード処理機に移行してカード管理装置が管理する持玉数をクリアすることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、台間カード処理機とカード管理装置の双方で持玉数を管理する場合や、カード管理装置のみで持玉数を管理する場合に適用することもできる。
【0120】
また、分割先カードと分割元カードの紐付け関係は、どちらか一方のカードの全ての有価価値が「0」になった時点でリセットする。そうしないと、遊技客が入れ替わった時にでも紐付け関係が継続されてしまう恐れがあるからである。
【0121】
また、上記実施例1〜3では、持玉を分割処理及び貸借精算処理する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、貯玉等を分割処理及び貸借精算処理する場合に適用することもできる。さらに、上記実施例1〜3では、台間カード処理機からノズルを介して持玉を払い出す場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、台間カード処理機から遊技機に対して払出指示を行い、遊技機の内部からパチンコ玉を払い出す場合に適用することもできる。
【0122】
また、上記実施例1〜3では、カード管理装置と会員管理装置を別装置とした場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード管理装置と会員管理装置を一体化した場合に適用することもできる。
【0123】
また、上記実施例1〜3では、台間カード処理機及び/またはカード管理装置で分割処理、貸借精算処理を行う場合を示したが、機能の一部を島コントローラ30などの別装置に持たせて、システムとして同様の機能を達成するようにしても良い。具体的には、分割指示入力やカード排出の制御の機能は、台間カード処理機が持つことになるが、それ以外の機能を島コントローラ30およびカード管理装置などの機器で分担することもできる。
【0124】
また、いわゆるダブルサンドと呼ばれる台間カード処理機(CRユニット)と各台計数機が分離されたものの場合は、計数機能や持玉分割機能を、貸出機能を持つ台間カード処理機(CRユニット)とは別体の装置に持たせても良い。
【0125】
また、上記実施例では、持玉を分割処理及び貸借精算処理する場合を示したが、図6に示したプリペイド価値を分割処理及び貸借精算処理することとしてもよいし、持玉とプリペイド価値との相互間でも分割処理及び貸借精算処理することとしてもよい。要するに、カードなどの記録媒体に関連付けられた有価価値であれば、これを分割処理及び貸借精算処理することとしてもよい。
【0126】
また、有価価値が関連付けられる記録媒体としてカード以外に携帯電話を利用してもよい。さらに、上記一連の説明では、説明の便宜上貸し単価が異なるレート間移動がない場合について説明したが、分割処理及び貸借精算処理の際にレート間移動に対応させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0127】
以上のように、本発明に係る各台装置及び遊技システムは、プリペイド価値などの有価価値の一部を他の遊技客に譲渡して有価価値を共有する場合に、この有価価値の一部を効率良く第三者に譲り渡す場合に適している。
【符号の説明】
【0128】
1 カード
10 台間カード処理機
10a R/W部
10b 通信I/F部
10c 記憶部
10d 持玉数
10f 制御部
10g 持玉管理部
10h 持玉分割処理部
10i 払出処理部
11 状態表示部
12 紙幣挿入部
13 表示操作部
13a 分割ボタン
13a 持玉分割ボタン(分割ボタン)
13b 分割方向指定ボタン
13c 貸借精算ボタン
13d 精算許可/不許可ボタン
14 ノズル
15 カードユニット部
15a カード搬送部
15b リーダライタ部
15c アンテナ部
15d 収納部
16 携帯読取部
17 計数部
18 持玉貯留部
18a 持玉数表示部
20 遊技機
21 上皿
21a カード返却ボタン(返却ボタン)
22 下皿
30 島コントローラ
40 カード管理装置
40a 入力部
40b 表示部
40c 通信I/F部
40d 記憶部
40e カード情報
40f 制御部
40g カード情報管理部
40h 分割履歴情報
40j 貸借精算部
50 会員管理装置
60 島端計数機
70 精算機
80 景品管理装置
90 通信回線
100 台間カード処理機
110 台間カード処理機
140 カード管理装置
240 カード管理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16