特許第5658315号(P5658315)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5658315包装袋にティッシュペーパーが包装されたポケットティッシュに用いるカバー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5658315
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】包装袋にティッシュペーパーが包装されたポケットティッシュに用いるカバー
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/00 20060101AFI20141225BHJP
   B65D 83/08 20060101ALI20141225BHJP
【FI】
   A47K7/00 B
   B65D83/08 D
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-123432(P2013-123432)
(22)【出願日】2013年6月12日
(65)【公開番号】特開2014-239804(P2014-239804A)
(43)【公開日】2014年12月25日
【審査請求日】2013年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】596161547
【氏名又は名称】有限会社コスモ
(74)【代理人】
【識別番号】100098109
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩平
(72)【発明者】
【氏名】大友 康義
【審査官】 七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3130345(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3125315(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3068689(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 7/00
A47K 10/16−10/44
B65D 83/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
切り開き可能なミシン線等の切込み線を有する包装袋にティッシュペーパーが包装されたポケットティッシュに用いるカバーであって、可撓性を有する弾性薄板で形成され、基板部の両側からU字状の折り曲げ部を介して前記基板部に対向するように連続する押え板部を有し、基板部と押え板部とで包装袋の切込み線を中心としてその両側でポケットティッシュを挟むものであり、両押え板部は、それらの自由端部の少なくとも中央付近の所定の長さの範囲において、双方の自由端部の間に所定の間隔が設けられるように形成されており、基板部は、基板部の内面が凸となるように弾力的に曲げることが可能で且つ元の状態に自動的に復帰可能であるように形成されていることを特徴とするポケットティッシュに用いるカバー。
【請求項2】
それぞれの押え板部の自由端部に凹部を形成することにより、その凹部の両側に、該凹部によって分割された2つの自由端部が存在する請求項1記載のカバー。
【請求項3】
基板部は、その中央部分が、その両側部分よりも撓み易い易可撓性を有するように形成されている請求項1又は請求項2記載のカバー。
【請求項4】
挟まれたポケットティッシュの切込み線の方向を長さ方向として、基板部の中央部分の長さを、その両側部分の長さよりも短くすることによって、中央部分をその両側部分よりも撓み易い易可撓性を有するように形成した請求項3記載のカバー。
【請求項5】
カバーの長さは、そのカバーに挟まれるべきポケットティッシュの長さよりも短い請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載のカバー。
【請求項6】
押え板部の自由端部と、基板部との間隔を、折り曲げ部の最大厚みよりも小さくした請求項1乃至請求項5のいずれか一項記載のカバー。
【請求項7】
カバーの内面中、少なくとも、両押え板部の自由端部の内面に滑り止め部を形成した請求項1乃至請求項6のいずれか一項記載のカバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋にティッシュペーパーが包装されたポケットティッシュに用いるカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
包装袋にティッシュペーパーが包装されたポケットティッシュに用いるカバーについては、特開2012−41066号公報にポケットティッシュケースとして開示されている。この出願に係るポケットティッシュケースは、長方形状の皮革、合成皮革やフェルトなどの厚手の不織布などから構成されており、ティッシュペーパーを取り出すための取出し口が設けられている。そして、この取出し口は長円形に形成されている。取出し口からティッシュペーパーを取り出すときは、取出し口から覗いているポケットティッシュの既に切断されている切込み線を指先で拡げ、その拡げた状態を維持しながらティッシュペーパーを引っ張り出すのである。ポケットティッシュはほぼケースに覆われていて、長円形の取出し口から切込み線とその両側の部分が覗いているだけであるから、ティッシュペーパーを取り出す際、切込み線を拡げるためにポケットティッシュの包装袋に宛がわれた指先は、少し移動しただけですぐにケースの表面に当たってしまい、それ以上、切込み線を拡げることができない。そこで、親指と人差し指など2本の指先で切込み線に沿った部分を摘まんで引っ張る必要があり、迅速にティッシュペーパーを引っ張り出すことができない。さらに、ティッシュペーパーを取り出す際に、一体に形成されている蓋をめくり上げる必要がある。このように、この出願に係るポケットティッシュケースは、ティッシュペーパーを取り出すために種々の細かな作業が必要であり、高齢者などには手間のかかる作業となる。
【0003】
また、この公報には、従来のポケットティッシュケースとして、図11に、前面の中央に長手方向全長に延びるスリット状の取出し口を備えたケースが示されている。このケースの詳細な構成については言及されていないが、スリット状の取出し口を備えていて、この取出し口からポケットティッシュ内のティッシュペーパーを取り出したり、また、使用済みのポケットティッシュを取り出し口から取出して、その取り出し口から新しいポケットティッシュを中に押し込む構成であることについて記載されている。この公報に開示されているケースは、通常ポケットティッシュ入れと呼ばれている。これは、主に女性がハンドバッグなどにポケットティッシュを入れておいて外出先で使用するときに、ポケットティッシュをむき出しのまま取り出すことのないようにおしゃれに形成されたものであり、模様が付された布や皮革や合成樹脂シートなど柔軟性を有するシート状材料で袋状に構成されている。このケースからティッシュペーパーを引っ張り出すときは、まずケースの取出し口を拡げ、次いでポケットティッシュの既に切断されている取出し口を拡げてから、それら双方の取出し口を拡げた状態に維持しながらティッシュペーパーを引っ張り出さなければならず、手間がかかるのである。
【0004】
このように、特開2012−41066号公報に記載されているポケットティッシュケースは、それに記載されている従来例も含めて、ケースの取出し口からティッシュペーパーを取り出す作業に手間がかかり、特に高齢者にとって扱いづらいものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−41066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のポケットティッシュ用のカバーは、中に納められているティッシュペーパーを引っ張り出すときに、ポケットティッシュやケースに形成されているティッシュペーパーの取出し口を指先で拡げた状態に維持することが必要であり、手間がかかり、ティッシュペーパーを容易且つ迅速に取り出すためには不十分な構成であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、切り開き可能なミシン線等の切込み線を有する包装袋にティッシュペーパーが包装されたポケットティッシュに用いるカバーであって、可撓性を有する弾性薄板で形成され、基板部の両側からU字状の折り曲げ部を介して前記基板部に対向するように連続する押え板部を有し、基板部と押え板部とで包装袋の切込み線を中心としてその両側でポケットティッシュを挟むものであり、両押え板部は、それらの自由端部の少なくとも中央付近の所定の長さの範囲において、双方の自由端部の間に所定の間隔が設けられるように形成されており、基板部は、基板部の内面が凸となるように弾力的に曲げることが可能で且つ元の状態に自動的に復帰可能であるように形成されている構成である。
【0008】
請求項2記載の発明は、それぞれの押え板部の自由端部に凹部を形成することにより、その凹部の両側に、該凹部によって分割された2つの自由端部が存在する構成である。
【0009】
請求項3記載の発明は、基板部の中央部分が、その両側部分よりも撓み易い易可撓性を有するように形成されている構成である。
【0010】
請求項4記載の発明は、挟まれたティッシュペーパーの切込み線の方向を長さ方向として、基板部の中央部分の長さを、その両側部分の長さよりも短くすることによって、中央部分をその両側部分よりも撓み易い易可撓性を有するように形成した構成である。
【0011】
請求項5記載の発明は、カバーの長さが、そのカバーに挟まれるべきポケットティッシュの長さよりも短い構成である。
【0012】
請求項6記載の発明は、押え板部の自由端部と、基板部との間隔を、折り曲げ部の最大厚みよりも小さくした構成である。
【0013】
請求項7記載の発明は、カバーの内面中、少なくとも、両押え板部の自由端部の内面に滑り止め部を形成した構成である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明は、両押え板部が、それらの自由端部の少なくとも中央付近の所定の長さの範囲において、双方の自由端部の間に所定の間隔が設けられるように形成されており、基板部は、その内面が凸となるように弾力的に曲げることが可能に形成されている。本発明のカバーは、切り開き可能なミシン線等の切込み線を有する包装袋にティッシュペーパーが包装されたポケットティッシュを挟んで使用するものである。ポケットティッシュの切込み線は、ポケットティッシュをカバーに挟んでから切り開いてもよいし、ポケットティッシュをカバーに挟む前に、あらかじめポケットティッシュの切込み線を切り開いておいてもよい。そして、切込み線を切り開いたポケットティッシュからティッシュペーパーを取り出すときは、まず、基板部をその内面が凸となるように曲げる。これにより、カバーに挟まれていたポケットティッシュは、切込み線がある側が凸となるように反るので切込み線が自然に開く。また、両押え板部は、それらの自由端部の少なくとも中央付近の所定の長さの範囲において、両自由端部の間に所定の間隔が設けられている。したがって、その間隔からティッシュペーパーが覗き、しかもティッシュペーパーは凸に反っているから、切込み線から覗くティッシュペーパーの折り畳み縁部が浮き上がるので、折り込み縁部を指先で容易に摘まむことができて、容易且つ迅速にティッシュペーパーを引っ張り出すことができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、それぞれの押え板部の自由端部に凹部を形成することにより、その凹部の両側に、該凹部によって分割された2つの自由端部が存在する。したがって、これら分割された自由端部によりポケットティッシュを挟むことができると共に、両凹部の間で切込み線から覗くティッシュペーパーの折り畳み縁部を摘まんで容易に引っ張り出すことができる。
【0016】
請求項3記載の発明は、基板部は、その中央部分が、その両側部分よりも撓み易い易可撓性を有するように形成されている。したがって、基板部の内面が凸となるように曲げたときに、基板部はその中央部分で容易に曲がり、その両側の部分は曲がりづらいので、基板部を曲げたときの形状はほぼ三角形となり、円弧状とはならない。このため、カバーに挟まれているポケットティッシュも円弧状に平均的に曲がるのではなく、切込み線を頂点として三角形に曲がるから頂点部分の曲がり度合いが大きくなり、ポケットティッシュの切込み線を十分に開かせることができ、切込み線から覗くティッシュペーパーの折り畳み縁部の浮き上がりが増すのでティッシュペーパーを容易に引っ張り出すことができる。
【0017】
請求項4記載の発明は、挟まれたポケットティッシュの切込み線の方向を長さ方向として、基板部の中央部分の長さを、その両側部分の長さよりも短くすることによって、中央部分をその両側部分よりも撓み易い易可撓性を有するように形成したものである。したがって、易可撓性を付与するために基板の中央部分の厚みを薄くするような面倒な加工が必要なく、余計なコストをかけずに易可撓性を付与することができる。
【0018】
請求項5記載の発明は、カバーの長さが、そのカバーに挟まれるべきポケットティッシュの長さよりも短い。したがって、ポケットティッシュを挟むべき面積が狭くなるので、ポケットティッシュを挟む作業に手間がかからない。仮に、カバーとポケットティッシュの長さを同じにすると、カバーに挟んだポケットティッシュの一方がカバーからはみ出したときに、はみ出した部分を押してもポケットティッシュは押しつぶされて変形するだけでポケットティッシュを移動させることができない。本発明のように、ポケットティッシュの方が長ければ、ポケットティッシュの両端がカバーからはみ出すので、いずれかの端部を引っ張ることによりポケットティッシュの位置を容易に調節できる。
【0019】
請求項6記載の発明は、押え板部の自由端部と、基板部との間隔を、折り曲げ部の最大厚みよりも小さくしたものである。したがって、押え板部の自由端部がポケットティッシュを弾力的に押さえるので、ティッシュペーパーを引っ張り出すときにポケットティッシュが一緒に引き出されることを確実に防止できる。
【0020】
請求項7記載の発明は、カバーの内面中、少なくとも、両押え板部の自由端部の内面に滑り止め部を形成したものである。したがって、滑り止め部によって、ティッシュペーパーを引っ張り出すときにポケットティッシュが一緒に引き出されることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例1の斜視図
図2】実施例1の長さ方向の端面図
図3】実施例1の使用状態を示す平面図
図4】カバー及びポケットティッシュを曲げた状態を示す長さ方向の端面図
図5】カバー及びポケットティッシュを曲げた状態を示す平面図
図6】実施例2の分解図
図7】実施例2の平面図
図8】実施例2の長さ方向の端面図
図9図7におけるA−A断面図
図10】実施例2の底面図
図11】実施例3の使用状態図
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施をするための形態を、以下に示す実施例に基づき説明する。
【実施例1】
【0023】
図1乃至図5は実施例1を示す。カバー1は、可撓性を有する弾性薄板で一体に形成されている。材料はPP樹脂が使用されるが、これに限定されるものではなく薄板に形成したときに可撓性と弾性を有するものであればどのような合成樹脂等であっても差し支えない。カバー1は、その基板部2の両側にU字状の折り曲げ部3,3を有し、その折り曲げ部3,3を介して押え板部4,4が基板部2の内面と対向するように形成されている。
【0024】
基板部2は、その両端の中央部分にそれぞれ切込み凹部5,5が形成されている。切込み凹部5,5を形成することにより、その部分の基板部2の長さが短くなる。これにより、基板部2の、切込み凹部5,5の間の部分を易可撓性とすることができる。すなわち、基板部2の中央に易可撓性を有する易可撓部12が形成される。
【0025】
押え板部4の自由端部6に凹部7を形成することにより、その凹部7の両側に、その凹部によって分割された2つの自由端部6,6が存在する。それぞれの押え板部4に存在する自由端部6,6同士は所定の間隔をあけて対向している。また、押え板部4の自由端部6,6に凹部7を形成することにより、それぞれの凹部7,7に囲まれた広間隔領域8が形成されている。この広間隔領域8により、その部分からのティッシュペーパーの取出しが容易となる。なお、本発明において、自由端部6,6の間に所定の間隔を設けることは必要であるが、押え板部4に凹部7を形成しなくてもよいことは勿論である。また、自由端部6に凹部7を形成する場合には、双方の押え板部4の自由端部6,6の間に間隔を設けなくてもよい。
【0026】
押え板部4は、折り曲げ部3から自由端部6方向に行くに従って、基板部2に対して徐々に下がるように傾斜している。したがって、自由端部6と基板部2との間隔は、折り曲げ部3の最大厚みよりも小さい。これにより、基板部2と押え板部4との間に挟まれたポケットティッシュは適度な圧力で自由端部6に押されるので、挟まれたポケットティッシュがカバー1から自然に落下したり、ティッシュペーパーを引っ張り出すときにポケットティッシュが一緒に出たりすることを効果的に防止できる。また、4つの自由端部6の内面にエラストマーテープを貼付したり、エラストマーの層を形成するなどして、滑り止め効果を生じさせることが好ましい。このようにすることによって、押え板部4を基板部2に対して傾斜させなくてもポケットティッシュが落下したり、ティッシュペーパーを引っ張り出すときにポケットティッシュが一緒に出たりすることを効果的に防止できる。また、折り曲げ部3の外周面に滑り止めのためのローレットを設けることが好ましい。これにより、折り曲げ部3の外周面に指を当ててカバー1を折り曲げるときに、指が滑ることを効果的に防止できる。
【0027】
次に、実施例1のカバー1の使用方法について説明する。まず、ポケットティッシュ9の包装袋10に設けられているミシン線11を切り裂く。次いで、そのポケットティッシュ9をカバー1の基板部2と押え板部4との間に挟む。挟み方は、カバー1の端部から基板部2と押え板部4にポケットティッシュ9を挿入して行く方法でもよく、双方の押え板部4の自由端部6,6の間から押し込む方法でもよい。ポケットティッシュ9をカバー1に挟んだら、図4に示すようにカバー1を折り曲げる。このとき、基板部2は、その中央の易可撓部12を中心として屈曲するので、カバー1及びポケットティッシュ9は三角形をなすように曲がるから、頂点の部分にあるポケットティッシュのミシン線11は自動的に大きく開く。また、ティッシュペーパー13も頂点の部分で急激に曲がるので、開いたミシン線11から覗くティッシュペーパー13の折り畳み縁部14が浮き上がる。したがって、その浮き上がった折り畳み縁部14を摘まんで引っ張ることにより、ティッシュペーパー13を容易に取り出すことができる。使用後は、カバー1を折り曲げていた力を緩めると、カバー1は元の状態に復帰し、ハンドバッグなどに納めることができる。ティッシュペーパー13が少なくなったときは、新しいポケットティッシュを古いポケットティッシュの下側に挟んで使用する。
【0028】
次に、本実施態様のサイズについて説明する。カバー1の長さは約68mmであり、横幅は約84mである。折り曲げ部3の最大厚みは約8.5mmであり、押え板部4の自由端部6と、基板部2との間隔は約5mmである。押え板部4,4の双方の自由端部6,6の間の間隔は約10mmである。サイズは以上の通りであるが、本発明がこれらの数値に限定されないことは勿論である。
【実施例2】
【0029】
図6乃至図10は実施例2を示す。実施例2は、実施例1の基板部2が2つ分離されたものであって、2つの基板部15,16を結合して使用する。実施例2は、基板部が分離していること以外の構成については実施例1と同じであるので、分離された基板部15,16について説明する。図6に示すように、一方の基板部15は連結板部17を有し、この連結板部17は基板部15の底面に貼着されている。さらに、連結板部17の先端付近に係止突起18が形成されている。また、図9及び図10に示すように、他方の基板部16の底面にはスペーサー板19,19を介して底板20が取り付けられている。この底板20と基板部16との間に隙間21が形成され、この隙間21に一方の基板部15の連結板部17を挿入し、係止突起18を底板20の縁部に係止することにより、両基板部15,16は結合されて、カバーとして使用することができる。
【実施例3】
【0030】
図11は実施例3を示す。この実施例3は、挟まれたポケットティッシュ9が押え板部22,23の自由端部24,25の間から抜け出すことを確実に防止する構成を備えている。すなわち、一方の押え板部22の自由端部24,24に長片部26,26を設け、その長片部26,26を他方の押え板部23に形成したスリット27,28に挿通させることにより、この長片部26,26によってポケットティッシュ9がカバー1から外れることを確実に防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
両押え板部のそれぞれの自由端部の間に所定の間隔が設けられることにより、ポケットティッシュ内のティッシュペーパーの取出しを容易とし、基板部の内面が凸となるように基板部を弾力的に曲げることを可能とすることにより、ポケットティッシュの切込み線を自動的に開いて、さらにティッシュペーパーの取出しが容易であるポケットティッシュのカバーとすることができる。
【符号の説明】
【0032】
1 カバー、 2 基板部、 3 折り曲げ部、 4 押え板部、 5 切込み凹部、 6 自由端部、 7 凹部、 8 広間隔領域、 9 ポケットティッシュ、 10 包装袋、 11 ミシン線、 12 易可撓部、 13 ティッシュペーパー、 14 折り畳み縁部、 15 基板部、 16 基板部、 17 連結板部、 18 係止突起、 19 スペーサー板、 20 底板、 21 隙間、 22 押え板部、 23 押え板部、 24 自由端部、 25 自由端部、 26 長片部、 27 スリット、 28 スリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11