【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば、
図1〜
図3に示すように、
柱10Aと梁20を仕口部材30によって接合してなる柱10Aと梁20の接合構造であって、
前記仕口部材30は、前記柱10Aと梁20の延長上の交差部に配置された柱梁接合部材31と、
この柱梁接合部材31の下端面に接合されるボックス状の第1柱接合部材32と、
前記柱梁接合部材31の側面に接合されるボックス状の梁接合部材33とを備え、
前記柱梁接合部材31と前記第1柱接合部材32とは、前記柱梁接合部材31の下端面に鉛直に固定された第1柱連結ボルト41を前記第1柱接合部材32に挿入してボルトナット接合され、
この第1柱接合部材32と前記柱10Aとは、この柱10Aの上端面に鉛直に固定された第2柱連結ボルト42を前記第1柱接合部材32に挿入してボルトナット接合され、
前記柱梁接合部材31と前記梁接合部材33とは、前記柱梁接合部材31の側面に水平に固定された第1梁連結ボルト51を前記梁接合部材33に挿入してボルトナット接合され、
この梁接合部材33と前記梁20とは、この梁20の端面に水平に固定された第2梁連結ボルト52を前記梁接合部材33に挿入してボルトナット接合されていることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、前記柱梁接合部材31と前記第1柱接合部材32とは、この柱梁接合部材31の下端面に鉛直に固定された第1柱連結ボルト41を前記第1柱接合部材32に挿入してボルトナット接合され、この第1柱接合部材32と前記柱10Aとは、この柱10Aの上端面に鉛直に固定された第2柱連結ボルト42を前記第1柱接合部材32に挿入してボルトナット接合されているため、前記柱10Aを、前記第1柱接合部材32を介して前記柱梁接合部材31と接合することができる。
また、前記柱梁接合部材31と前記梁接合部材33とは、この柱梁接合部材31の側面に水平に固定された第1梁連結ボルト51を前記梁接合部材33に挿入してボルトナット接合され、この梁接合部材33と前記梁20とは、この梁20の端面に水平に固定された第2梁連結ボルト52を前記梁接合部材33に挿入してボルトナット接合されているため、前記梁20を、前記梁接合部材33を介して前記柱梁接合部材31と接合することができる。
このように、前記柱10Aと前記梁20は、それぞれ前記第1柱接合部材32と前記梁接合部材33を介して前記柱梁接合部材31にボルトナット接合されているので、柱10Aと梁20を容易かつ強固に接合することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば、
図3に示すように、
請求項1に記載の柱10Aと梁20の接合構造において、
前記柱梁接合部材31の上端面に鉛直に固定された第3柱連結ボルト43と、この第3柱連結ボルト43が挿入されるボックス状の第2柱接合部材34と、この第2柱接合部材34に接合される柱とを備え、
前記梁20の上面に床パネル60が前記梁接合部材33の上面および前記柱梁接合部材31の上端面を含んで設置され、
前記第3柱連結ボルト43が、前記床パネル60を貫通したうえで、前記第2柱接合部材34に挿入されてボルトナット接合されることによって、前記第2柱接合部材34が前記床パネル60の上面に固定され、
前記第2柱接合部材34と柱10Bとは、この柱10Bの下端面に鉛直に固定された第4柱連結ボルト44を前記第2柱接合部材34に挿入してボルトナット接合されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、前記梁20の上面に床パネルが前記梁接合部材33の上面および前記柱梁接合部材31の上端面を含んで設置され、前記柱梁接合部材31の上端面に固定された前記第3柱連結ボルト43が、前記床パネル60を貫通したうえで、前記第2柱接合部材34に挿入されてボルトナット接合されることによって、前記第2柱接合部材34が前記床パネル60の上面に固定され、前記第2柱接合部材34と前記柱10Bとは、この柱10Bの下端面に鉛直に固定された第4柱連結ボルト44を前記第2柱接合部材34に挿入してボルトナット接合されているので、前記梁20の上面に床パネル60が設置されている一方で、前記柱10Bを、前記床パネル60および前記第2柱接合部材34を介して前記柱梁接合部材31と接合することができるため、前記柱10Bと前記梁20を、容易かつ強固に接合されることができる。また、床パネル60を前記柱梁接合部材31と前記第2柱接合部材34とで挟むことにより、床パネル60を強固に固定できる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば、
図1〜
図3に示すように、
請求項2に記載の柱10A、10Bと梁20の接合構造において、
前記柱梁接合部材31の端面および側面にはそれぞれねじ孔が形成されており、
前記端面に形成されたねじ孔に前記第1柱連結ボルト41および第3柱連結ボルト43が前記端面から突出するようにしてねじ込まれ、
前記側面に形成されたねじ孔に前記第1梁連結ボルト51が前記側面から突出するようにしてねじ込まれていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、前記端面に形成されたねじ孔に前記第1柱連結ボルト41および
第3柱連結ボルト43が前記端面から突出するようにしてねじ込まれているので、前記第1柱連結ボルト41および
第3柱連結ボルト43を確実に取付固定できるとともに、前記柱梁接合部材31に前記前記第1柱接合部材32および前記第2柱接合部材34をボルトナット接合するために適切なボルトの突出長さを調整できる。また、前記側面に形成されたねじ孔に前記第1梁連結ボルト51が前記側面から突出するようにしてねじ込まれているので、前記第1梁連結ボルト51を確実に取付固定できるとともに、前記柱梁接合部材31に前記梁接合部材33をボルトナット接合するために適切なボルトの突出長さを調整できる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば、
図1〜
図4に示すように、
請求項2または3に記載の柱10A、10Bと梁20の接合構造において、
前記柱10A、10Bおよび梁20はそれぞれ木質の角材によって形成されており、
前記柱10A、10Bの、前記第1柱接合部材32および前記第2柱接合部材34に接合される端部に、金属製の補強キャップ11が被され、
前記梁20の、前記梁接合部材33に接合される端部に、金属製の補強キャップ21が被されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、木質の角材によって形成された前記柱10A、10Bおよび梁20の、前記第1柱接合部材32および前記第2柱接合部材34及び前記梁接合部材に接合されるそれぞれの端部に、金属製の補強キャップ11、21が被されているので、ボルトナット接合で強く締め付けた際に、前記第1柱接合部材32および前記第2柱接合部材34の端部と接合する前記柱10A、10Bおよび前記梁接合部材33の端部と接合する梁20の端部が幅方向に広がるのを防止して、柱と第1柱接合部材32および前記第2柱接合部材34を強固に接合することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば、
図1〜
図3に示すように、
請求項
2〜4のいずれか一項に記載の柱10Aと梁20の接合構造において、
前記柱10Aにその端面に開口する挿入穴が形成され、この挿入穴に接着剤が充填されたうえで前記
第4柱連結ボルト44および第2柱連結ボルト
42が前記端面から突出させて挿入固定されており、
前記梁20にその端面に開口する挿入穴が形成され、この挿入穴に接着剤が充填されたうえで前記第2梁連結ボルト52が前記端面から突出させて挿入固定されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、前記柱10Aおよび前記梁20にその端面に開口する挿入穴が形成され、この挿入穴に接着剤が充填されたうえで前記
第4柱連結ボルト44、第2柱連結ボルト
42および前記第2梁連結ボルト52が前記端面から突出させて挿入固定されて
いるので、前記連結ボルト
44、42、52と前記柱10Aおよび前記梁20が強固に固定され、前記柱10A、10Bおよび前記梁20と前記接合部材32、33、34をボルトナット接合で強固に固定することができる。