(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の発電部の発電出力を低下させる際に、前記制御部が前記第2の発電部の発電出力を上昇させた発電出力量は、前記第1の発電部が前記負荷部の負荷上昇に対応するために自動的に増加させた発電出力量と同一である
請求項1に記載の発電システム。
【背景技術】
【0002】
通常、分散型の発電システムは、電力系統との連系時には有効電力と力率による制御、電力系統との分離時には周波数と電圧による制御、を行っている。
電力系統との連系時は負荷変動があっても系統が吸収するため、個々に設置された発電システムは高速に出力変動を行う必要は無い。
一方、電力系統と分離されて自立運転する時は、負荷変動が起こるとその変動を発電システムで負担する必要がある。しかし、ガスエンジンなどはガスエンジン毎に許容負荷投入率が定められている(
図2)。
【0003】
特許文献1には、例えば夏季等の初期負荷投入率を向上し、負荷投入を可能な限り迅速に行うことが可能で、商品価値の高いガスエンジン発電システムを得ることが記載されており、ガスエンジンの初期負荷投入可能率を向上のために燃焼用空気に外部空気以外の乾燥空気を用いることでガスエンジンの初期負荷投入可能率を向上させる技術が開示されている。
特許文献2には、ガスエンジン発電機の利用効率の低下を抑制しつつ、ガスエンジン発電機による自立運転時の周波数安定性を向上させることが記載されており、ガスエンジンと電力貯蔵装置を用いて大きな負荷変動に対して電力貯蔵装置に充放電を実施することで、ガスエンジンの大きな出力変動を抑える技術が開示されている。
特許文献3には、商用系統から自立して自家発電設備を運転するにあたって、負荷変動に伴なって生じる不都合を取り除く運転方法が提供されており、ガスエンジンと電力貯蔵装置を用いて負荷変動で生じた周波数変動を監視し、負荷変動が発生した際のガスエンジンの出力変動を電力貯蔵装置にて補助することで、負荷投入可能率を改善する技術が開示されている。
特許文献4には、自家発電設備の定格能力を活かし、効率のよい運転を行うことができる自家発電システムが提供されており、自立運転を実施する際にインバータを介さずに、負荷への電力供給を実施する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的にガスエンジンなどの分散型の発電システムにおいては電力系統と分離されて自立運転する時において、
図2のように負荷投入可能量は投入前の負荷によって決まる。このため、投入前の負荷が大きくなると負荷投入可能量は少なくなってしまう。
特許文献1では、ガスエンジンと他の電源を組み合わせることによって、及び、ガスエンジンの運転負荷率を下げることによって、負荷投入可能率を上げることは示唆されていない。
また、特許文献2では、負荷投入可能率を単純に2台のガスエンジンで按分するのみであり、その制御については示唆されていない。
さらに、特許文献3では、ガスエンジンと組み合わされた電源に負荷を負わせてガスエンジンの出力を小さくすることについては示唆されていない。
加えて、特許文献4では、発電機の組み合わせや投入負荷に関する記載はない。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、より簡単な構成又は制御によって、より負荷投入可能率の高い発電システムを提供することである。
出力可能な第2の発電システムを備え、第2の発電システムの出力を増やし、第1の発電システムの出力を下げることで負荷の投入可能量を増大させることに関する発電システム及び発電システムの制御方法の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発電システムは、負荷部と、電力系統から遮断された際に前記負荷部の負荷変動に応じて自動的に発電出力を変動可能な第1の発電部と、第2の発電部と、前記負荷部、前記第1の発電部、第2の発電部及び電力系統と、それぞれ電気的に接続された送電部と、を有し、前記第2の発電部は、前記第2の発電部の発電出力を制御可能な制御部を有し、前記制御部は、前記電力系統からの電力の供給が遮断された状態において、前記負荷部の負荷が上昇する遮断後負荷上昇時に、まずは前記第1の発電部の発電出力が上昇し、その後、前記第2の発電部の発電出力を上昇させることによって、前記第1の発電部の発電出力を低下させ
、低下させた前記第1の発電部の発電出力は、負荷投入可能率の最も高い運転中負荷である。
【0008】
好適には、電力系統から遮断された際に、前記第1の発電部の発電出力を低下させる際に、前記制御部が前記第2の発電部の発電出力を上昇させた発電出力量は、前記第1の発電部が前記負荷部の負荷上昇に対応するために自動的に増加させた発電出力量と同一である。
【0009】
一例としては、前記制御部は、前記電力系統からの電力の供給が遮断される直前は前記第1の発電部、前記第2の発電部共に制御部からの信号により発電出力を制御している。
【0010】
好適には、前記第1の発電部はガスエンジンである。
【0011】
好適には、前記第2の発電部は、燃料電池である。
【0012】
本発明の発電システムの制御方法は、電力系統からの電力の供給が遮断された状態において、負荷部の負荷が上昇する遮断後負荷上昇時に、まずは第1の発電部の発電出力を上昇させる第1工程と、第2の発電部の発電出力を上昇させることによって、第1の発電部の発電出力を低下させる第2工程と、を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明における発電システムによって、より簡単な構成又は制御によって、より負荷投入可能率の高い発電システム及び発電システムの制御方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1の実施形態>
図1は、本発明における第1の実施形態の構成の説明図である。
図1の(a)は、電力系統101から電力の供給を発電システム1が受けている場合の説明図であり、
図1の(b)は、電力系統101からの電力供給が無い場合の説明図である。
【0016】
図1の(a)及び
図1の(b)のように、発電システム1は、送電部11及び変電設備103を介して電力系統101に電気的に接続されている。
発電システム1は、電力を供給可能なガスエンジン3及び燃料電池5、電力を消費する負荷部9、これらを制御する制御部7及び送電部11を有している。
ここで、ガスエンジン3が出力している電力をガスエンジン出力Pgで表し、燃料電池5が出力している電力を燃料電池出力Pfで表す。
【0017】
電力系統101と接続されている際は、このガスエンジン出力制御部33は、制御部7からの出力指令CPgに基づいて、ガスエンジン3が出力するガスエンジン出力Pgを制御している。
電力系統と遮断された際は、このガスエンジン出力制御部33は、ガスエンジン3の回転数に応じて自動的にガスエンジン3に供給するガスの量を制御している(ガバナ制御)。具体的には、所定の回転数よりもガスエンジン3の回転数が低下した場合には、自動的にガスエンジン3に供給する燃焼ガス(以下、単に「ガス」という)の量を増加する制御をし、所定の回転数よりもガスエンジン3の回転数が上昇した場合には、自動的にガスエンジン3に供給するガスの量を減少させる制御をする。
このガスエンジン出力制御部33は、制御部7とは独立して単に回転数に応じて制御を行っており自律的な制御を行っている。
【0018】
また、ガスエンジン出力測定部31は、測定したガスエンジン出力Pgに応じたガスエンジン出力情報IPgを制御部7に出力する。
【0019】
また、燃料電池5は、その燃料電池出力Pfを測定する燃料電池出力測定部51、及び、燃料電池出力制御部53を有している。
この燃料電池出力制御部53は、制御部7からの出力指令CPfに基づいて、燃料電池5が出力する燃料電池出力Pfを制御している。具体的には、燃料電池5に供給する燃料及び酸素の量を調節する。より具体的には、現在の出力値よりも出力指令CPfが大の場合には燃料電池5に供給する燃料及び酸素の量を増大させ、現在の出力値よりも出力指令CPfが小の場合には燃料電池5に供給する燃料及び酸素の量を減少させる。
燃料電池は電力系統と接続されている際も遮断された際も制御部7からの出力指令に基づいて燃料電池が出力する。
【0020】
また、燃料電池出力測定部51は、測定した燃料電池出力Pfに応じた燃料電池出力情報IPfを制御部7に出力する。
【0021】
制御部7は、ガスエンジン出力情報IPg及び燃料電池出力情報IPfに基づいて、燃料電池5に出力させる出力指令CPfを計算し、その計算の結果算出された出力指令CPfを燃料電池5の燃料電池出力制御部53へ出力する。
なお、この出力指令CPfの算出方法については、
図3のところで説明する。
【0022】
ここで、ガスエンジン3と燃料電池5の特性の違いについて説明を行う。
ガスエンジン3は、その特性として比較的短時間でその出力を増大させることが可能である(負荷追従性が高い)。
さらに、本実施形態の電力系統から遮断された際、ガスエンジン3は、その出力の制御は、自律的かつ自動的に行っている為、この点からも負荷追従性が高い。
他方、燃料電池5は負荷を増加させるのに時間がかかることから、ガスエンジンと比べると負荷追従性が低い。
【0023】
図1の(a)のように、電力系統101からの電力供給がある場合には、制御部7により制御されており、例えば、電力系統101からの受電を0kWとするような制御がされている。
他方、
図1の(b)のように、電力系統101からの電力供給が無い場合には、ガスエンジン出力Pg及び燃料電池出力Pfによって負荷部9の負荷量PIに対応しなければならない。
つまり、PI=Pg+Pfの関係が常に成り立つ必要がある。
さらに、負荷量PIが増加した場合にも、ガスエンジン3及び/又は燃料電池5によってその増加分に対応する必要がある。
なお、電力系統101からの電力供給がなくなった場合とは、停電等によって電力系統101からの電力を得られなくなった場合、及び、変電設備103によって発電システム1が電力系統101から切り離された場合が該当する。
【0024】
上述したように、ガスエンジン3は比較的高い負荷追従性を有している。
ガスエンジン3の負荷投入率を表したのが、
図2である。
横軸の運転中負荷とは、そのガスエンジン3の最大出力の何%で、負荷の増加前に運転していたのかを表したものである。
そして、それに対応する縦軸の負荷投入可能率とは、各運転中負荷における、負荷の増加が、ガスエンジン3の最大出力の何%まで耐えられるかを表したものである。
具体例としては、最大出力の50%(横軸の運転集負荷50%)で運転しているガスエンジン3は最大出力の20%の出力の急激な増加に耐えられる。つまり、最大70%の出力まで瞬時に増加させることができることを、
図2の説明図は表している。
なお、
図2の負荷投入可能線図例は、あくまで例であり、ガスエンジン3の種類等によって異なる特性を有しているが、本実施形態では運転中負荷が定格出力に対して最低出力が50%のガスエンジン3を想定して以下説明する。
また、
図2においては、50%以下について記載していないが、50%以下においても負荷投入可能なガスエンジン3は存在する。しかし、ガスエンジンは一般的には低負荷で運転すると効率の低下やNOxの発生などが懸念されるため、瞬間的に最低出力を下回ることがあっても最低出力以下で運転することは少ないので、記載を省略している。
【0025】
図2を見れば分かるように、ガスエンジン3にできるだけ高い負荷投入可能率を有させるためには、ガスエンジン3のガスエンジン出力Pgをガスエンジン3の最低出力又は最低出力に近づけておく必要がある。
なお、このように高い負荷投入可能率を有しているということは、ガスエンジン3は負荷量PIの変動に対して高い耐性を有することを意味する。そして、ガスエンジン3が負荷量PIに対して高い耐性を有するということは、発電システム1が負荷変動に対して高い耐性を有していることを意味する。
【0026】
そのため、本実施形態では、制御部7は、以下の制御によって、ガスエンジン3のガスエンジン出力Pgをガスエンジン3の最大出力の50%にしている。
【0027】
図3は、制御部7が、ガスエンジン3のガスエンジン出力Pgをガスエンジン3の最低出力(本実施例においては最大出力の50%)とする制御のフローチャートである。
【0028】
ステップST01において、制御部7は、ガスエンジン出力測定部31が測定したガスエンジン3のガスエンジン出力Pg、及び、燃料電池出力測定部51が測定した燃料電池5の燃料電池出力Pf、の入力を受ける。
【0029】
ステップST03において、ガスエンジン出力Pgがガスエンジン3の最低出力より大であるか判断する。
そして、ガスエンジン出力Pgがガスエンジン3の最低出力未満の場合には、ステップST01に戻る。
また、ガスエンジン出力Pgがガスエンジン3の最低出力以上の場合には、ステップST05に移行する。
この判断を必要とする理由は、ガスエンジン出力Pgがガスエンジン3の最低出力より小の場合には、ガスエンジン3の出力を低下させる制御を行えないからである。
【0030】
ステップST05において、燃料電池出力Pfが燃料電池5の最大出力より小であるか判断する。
そして、燃料電池出力Pfが燃料電池5の最大出力以上の場合には、ステップST01に戻る。
また、燃料電池出力Pfが燃料電池5の最大出力未満の場合には、ステップST07に移行する。
この判断を必要とする理由は、燃料電池出力Pfが燃料電池5の最大出力以上の場合には、燃料電池5の出力を増加させる制御を行えないからである。
【0031】
ステップST07において、出力指令CPfを算出する。
具体的には、以下の式によって算出する。
CPf=(Pg+Pf)―(ガスエンジン3の最低出力)
(Pg+Pf)=負荷量PIであることからこの式は、ガスエンジン3の最低出力以外は燃料電池5に負担させるように、出力指令CPfの出力をし、この出力指令CPfに従って燃料電池5(燃料電池出力制御部53)が出力を制御させるためである。
なお、ガスエンジン3の最低出力(=負荷投入可能率の最も高い運転中負荷=本実施形態では最大出力の50%)を除算しているのは、その分までも燃料電池5に負担させてしまうと、逆に、ガスエンジン3の最低出力以下に出力が下がってしまうからである。
【0032】
ステップST09において、出力指令CPfを燃料電池5(燃料電池出力制御部53)に実際に指示する。
そして、ステップST01に戻り、制御を継続する。
【0033】
以上のように制御部7が、燃料電池5の燃料電池出力Pfを制御することからガスエンジン3のガスエンジン出力Pgを負荷投入可能率が最も高い状態に保つことが可能となる。以下具体的に説明する。
【0034】
図4は、本実施形態のように構成した発電システム1において、電力系統101からの電力供給が無い場合に、負荷が増加した場合の発電システム1の挙動の説明図である。
【0035】
電力系統101からの電力供給が無い場には、負荷量PIはガスエンジン出力Pg及び燃料電池出力Pfによって供給されている。
その状態において、負荷量PIが比較的短時間で増加した場合(時刻t1)には、ガバナ制御を行なっているガスエンジン3が自動的に追従する。この追従は、比較的短時間に行われる。
なぜなら、負荷量PIが増加した場合には、ガスエンジン3の回転数が低下してしまい、この回転数の低下に対応するためにガスエンジン出力制御部33がガスの供給量を増加させるからである。
そして、ガス供給量が増加するとガスエンジン3のガスエンジン出力Pgが増加して、負荷量PIの増加に対応する。
その後、
図3のフローチャート示された制御を制御部7が行い、燃料電池5の燃料電池出力Pfを増加させる。この時の制御部7は、ガスエンジン3のガスエンジン出力Pgが最低出力となるように、出力指令CPfを既に出力している。
そのため、
図4のように、緩やかな角度しか燃料電池出力Pfが増加していない。
この燃料電池5の燃料電池出力Pfの増加に伴い、代替的に、ガスエンジン出力Pgは自動的にそのガスエンジン出力Pgが減少する。
なぜなら、負荷量PIが一定であれば、燃料電池出力Pfが増加すると、その分、ガスエンジン3が負担すべき負荷が減少する。そして、それに伴い、ガスエンジン3の回転数が増加するため、これに対応するためガスエンジン出力制御部33が自動的にガスの供給量を減少させるためである。
【0036】
そして、時刻t2の時点において、ガスエンジン3の最低出力となった段階で燃料電池5の燃料電池出力Pfの増加が終了する(ステップST07の説明部分も参照のこと)。
これによって、ガスエンジン出力Pgは、負荷量PIが増加する前のガスエンジン3が最も負荷の増加に対応可能なガスエンジン3の最低出力値(本実施形態においてはガスエンジン3の最大出力の50%)にとなる。
なお、本実施形態においては、ガスエンジン3の最低出力値とは、ガスエンジン3が負荷の変動に最も対応可能な値を意味している。
【0037】
図5は、本実施形態の効果の説明図である。
【0038】
例えば、負荷増加前にガスエンジン出力Pgが50kW(ガスエンジン3の最大出力の50%)であり、燃料電池出力Pfが50kW(燃料電池5の最大出力の50%)である場合を想定して説明する。
40kWの負荷量PIの増加があった場合に、本実施形態における制御を行った場合にガスエンジン3と燃料電池5が分かち合う出力が右側の第1のパターンである。
また、40kWの負荷量PIの増加があった場合に、負荷量PIを按分する制御を行った場合にガスエンジン3と燃料電池5が分かち合う出力が左側の第2のパターンである。
【0039】
そうすると、第1のパターン(本実施形態の場合)においては、ガスエンジン3の負荷投入可能率は20%と負荷量の増加前と同一となっている(
図2も参照のこと)。
他方、第2のパターンでは、負荷投入可能率は15%となっており、負荷量の増加前よりも5%も負荷量PIの増加に対する耐性が低くなっていることが分かる(
図2も参照のこと)。
【0040】
以上より、本実施形態によって、負荷投入可能率を高く保持することが可能な発電システム1が提供可能となっている。
【0041】
<他の実施形態>
本実施形態では、電力供給を、ガスエンジン3と燃料電池5のみから行っていたが、これに加えて、更に他のガスエンジン及び燃料電池、ガスタービン、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、キャパシタ等を有していてもよい。
これによって、より電力供給能力及び瞬時の負荷量PIの増加に瞬時に対応可能性を向上させることが可能となる。
【0042】
また、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、様々な変化した構造、構成、制御を行っていても良い。
【0043】
<実施形態の構成及び効果>
本実施形態の発電システム1は、負荷部9と、電力系統から分離された際に負荷部9の負荷変動に応じて自動的に発電出力を変動可能なガスエンジン3と、燃料電池5と、負荷部9、ガスエンジン3、燃料電池5及び電力系統101と、それぞれ電気的に接続された送電部11と、を有し、燃料電池5は、燃料電池5の発電出力を制御可能な制御部7を有し、制御部7は、電力系統101からの電力の供給が遮断された状態において、負荷部9の負荷が上昇する遮断後負荷上昇時に、まずはガスエンジン3の発電出力が上昇し、その後、燃料電池5の発電出力を上昇させることによって、ガスエンジン3の発電出力を低下させる。
このような構成を有することから、負荷投入可能率を高く保持することが可能な発電システム1が提供可能となる。
【0044】
前記第1の発電部の発電出力を低下させる際に、制御部7が燃料電池5の発電出力を上昇させた発電出力量は、ガスエンジン3が負荷部9の負荷上昇に対応するために自動的に増加させた発電出力量と同一である。
このような構成を有することから、負荷量上昇前の負荷投入可能率が高い状態に復帰可能である。
【0045】
制御部7は、ガスエンジン3、燃料電池5共に制御部からの信号により発電出力を制御している。これは例えば、電力系統からの電力を0kWとするように発電出力を制御している。
このような構成から、電力系統から電力が得られない場合、又は、電力系統からの電力を得ることを望まない場合にも、発電システム1を運転させることができる。
【0046】
発電システム1は、ガスエンジン3によって構成されている。
このような構成を有することから、瞬時に負荷量PIの変動に対応可能となっている。
【0047】
発電システム1は、燃料電池によって構成されている。
このような構成を有することから、発電出力量を確実に増加させることが可能となる。
【0048】
本実施形態の発電システム1の制御方法は、電力系統からの電力の供給が遮断された状態において、負荷部9の負荷が上昇する遮断後負荷上昇時に、まずはガスエンジン3の発電出力を上昇させる第1工程と、燃料電池5の発電出力を上昇させることによって、ガスエンジン3の発電出力を低下させる第2工程と、を有する。
このような構成を有することから、負荷投入可能率を高く保持することが可能な発電システム1の制御方法が提供可能となる。
【0049】
<定義等>
本発明の第1の発電部の一例がガスエンジン3である。また、本発明の第2の発電部の一例が燃料電池5である。したがって、第1の発電部及び第2の発電部は、ガスエンジン及び燃料電池、ガスタービン、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、キャパシタ等のいずれでもよい。