特許第5658826号(P5658826)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5658826
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】モノリシックマイクロ波集積回路
(51)【国際特許分類】
   H01P 5/08 20060101AFI20150108BHJP
   H01P 3/08 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
   H01P5/08 M
   H01P3/08
   H01P5/08 L
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-528218(P2013-528218)
(86)(22)【出願日】2011年8月25日
(65)【公表番号】特表2013-538019(P2013-538019A)
(43)【公表日】2013年10月7日
(86)【国際出願番号】US2011049039
(87)【国際公開番号】WO2012033641
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2013年4月16日
(31)【優先権主張番号】12/879,044
(32)【優先日】2010年9月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】レザ,シャヒード
(72)【発明者】
【氏名】スウィダースキ,エドワード
(72)【発明者】
【氏名】アルム,ロバート・ダブリュー
【審査官】 安藤 一道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−299427(JP,A)
【文献】 特開平09−064255(JP,A)
【文献】 特開2003−197675(JP,A)
【文献】 特開2007−129078(JP,A)
【文献】 米国特許第5614442(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 5/08
H01P 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノリシックマイクロ波集積回路構造であって、
半導体基板構造を含み、前記半導体基板構造は、
複数の能動素子と、入力セクション、出力セクション、及び前記能動素子を一方の表面上に電気的に相互接続する相互接続セクションとを有するマイクロ波伝送線と、であって、マイクロ波伝送線は共平面導波路伝送線であることを特徴とする、複数の能動素子と、マイクロ波伝送線と、
相互接続セクションをオーバーレイし、入力セクション及び出力セクションのうち少なくとも1つはオーバーレイしない、反対の表面上の金属層
とを含む、モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項2】
モノリシックマイクロ波集積回路構造であって、
半導体基板構造と、
前記基板構造の底部表面の一部に形成された複数の能動素子と、
前記基板構造の底部表面上に形成されたマイクロ波伝送線であって、入力セクションと、出力セクションと、入力セクションと出力セクションとの間に電気的に接続された相互接続セクションとを有し、該相互接続セクションは前記能動素子を電気的に相互接続するものであマイクロ波伝送線は共平面導波路伝送線であることを特徴とする、マイクロ波伝送線と、
前記基板構造の上部表面の上に配置されたヒートシンクと、
前記基板構造の上部表面上に前記ヒートシンクの下に配置された金属層と、
を含み、
前記半導体基板構造は、前記半導体基板構造の上部表面上に前記入力セクションの上に配置された第1の周囲領域と、前記半導体基板構造の上部表面上に前記相互接続セクションの上に配置された内部領域と、前記半導体基板構造の上部表面上に前記出力セクションの上に配置された第2の周囲領域とを有し、
前記金属層は、前記ヒートシンクの外周で終わる外周を有する、
モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項3】
請求項記載のモノリシックマイクロ波集積回路構造であって、該構造はプリント回路板を含み、前記プリント回路板は、
前記プリント回路板の中にある導電体と、
前記プリント回路板の上側表面上の導電性のバンプであって、前記伝送線と電気的に接触しているバンプと、
前記プリント回路板の前記導電体と前記導電性バンプとの間を前記プリント回路板の中を通る導電性のビアと
を有する、モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項4】
モノリシックマイクロ波集積回路構造であって、
半導体基板構造と、
前記基板構造の底部表面の一部に形成された複数の能動素子と、
前記基板構造の底部表面上に形成されたマイクロ波伝送線であって、入力セクションと、出力セクションと、入力セクションと出力セクションとの間に電気的に接続された相互接続セクションとを有し、該相互接続セクションは前記能動素子を電気的に相互接続するものであマイクロ波伝送線は共平面導波路伝送線であることを特徴とする、マイクロ波伝送線と、
前記基板構造の上部表面の一部の上に配置された熱伝導性ヒートシンクであって、前記相互接続セクションの上に配置され、前記基板構造の上部表面の前記第1の周囲領域及び前記第2の周囲領域で終わる外周を有する、熱伝導性ヒートシンクと、
を含み、
前記半導体基板構造は、前記半導体基板構造の上部表面上に前記入力セクションの上に配置された第1の周囲領域と、前記半導体基板構造の上部表面上に前記相互接続セクションの上に配置された内部領域と、前記半導体基板構造の上部表面上に前記出力セクションの上に配置された第2の周囲領域とを有する、
モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項5】
請求項記載のモノリシックマイクロ波集積回路構造であって、該構造は、前記基板構造の上部表面上に前記ヒートシンクの下に配置された金属層を含み、前記金属層は、前記ヒートシンクの前記外周で終わる外周を有する、モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項6】
請求項記載のモノリシックマイクロ波集積回路構造であって、該構造は、前記基板構造の上部表面上に前記ヒートシンクの下に配置された金属層を含み、前記金属層は、前記ヒートシンクの前記外周で終わる外周を有する、モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項7】
請求項記載のモノリシックマイクロ波集積回路構造であって、該構造はプリント回路板を含み、前記プリント回路板は、
前記プリント回路板の中にある導電体と、
前記プリント回路板の上側表面上の導電性のバンプであって、前記伝送線と電気的に接触しているバンプと、
前記プリント回路板の前記導電体と前記導電性バンプとの間を前記プリント回路板の中を通る導電性のビアと
を有する、モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項8】
請求項記載のモノリシックマイクロ波集積回路構造であって、該構造は、前記基板構造の上部表面上に前記ヒートシンクの下に配置された金属層を含み、前記金属層は、前記ヒートシンクの前記外周で終わる外周を有する、モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【請求項9】
請求項記載のモノリシックマイクロ波集積回路構造であって、該構造は、前記基板構造の上部表面上に前記ヒートシンクの下に配置された金属層を含み、前記金属層は、前記ヒートシンクの前記外周で終わる外周を有する、モノリシックマイクロ波集積回路構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般にモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)に関し、より詳細にはヒートシンクを有するMMICに関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野で既知であるように、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)は広範囲にわたる応用がある。典型的には、複数の能動素子(例えば電界効果トランジスタ(FET))が半導体基板構造の中に形成され、これら素子は、同じく基板構造上に形成されるマイクロ波伝送線路と相互接続されて、たとえば複数の相互接続された増幅器を形成する。マイクロ波伝送線路の1つのタイプは、共平面導波路(CPW: coplanar waveguide)伝送線である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
また、当該技術分野で既知であるように、いくつかの高出力のアプリケーションでは、CPW MMICの底部側を金属化して、図1に示すようにヒートシンクを取り付けることができるようにする。この追加の金属化された表面は、CPWの接地平面に用いられる上側の金属と一緒に2導体平行平板システムを形成し、2導体平行平板システムは導波路モードを維持することができ、導波路モードがCPW伝送線により相互接続された増幅器のまわりにフィードバックを生成し、その結果不要な増幅器の振幅を生成することになる。このモードに関連する共振周波数が、増幅回路の動作周波数の範囲内にある場合、回路の正しい動作を妨げることがある。このタイプのモーディングと関連する不要な振幅が、9.187GHz(すなわち入力信号なしの固有の共振)で不要な振幅をもつことが、図2に示すように実験的に証明されて、回路の正しい動作を制限するものであることが分かった。MMICの上部金属表面および底部金属表面の間の導波路モードに加えて、MMICがプリント回路板(PCB)にフリップチップ構成(図1)で置かれている場合は、別のタイプのモーディング(moding)も発生する可能性があることが分かった。この場合、2導体システムは、MMICの上部金属表面およびPCB上の接地平面によって形成される。このモードも、上で述べたものと同じ様にして正しい回路動作を中断させる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、モノリシックマイクロ波集積回路構造が提供され、このモノリシックマイクロ波集積回路構造は、半導体基板構造と;基板構造の底部表面の一部に形成された複数の能動素子と;基板構造の底部表面上に形成されたマイクロ波伝送線とを含み、このマイクロ波伝送線は、入力セクションと、出力セクションと、入力セクションと出力セクションとの間に電気的に接続された相互接続セクションとを有し、この相互接続セクションは能動素子を電気的に相互接続する。半導体基板構造は、その上部表面上に入力セクションの上に配置された第1の周囲領域と;その上部表面上に相互接続セクションの上に配置された内部領域と;その上部表面上に出力セクションの上に配置された第2の周囲領域とを有する。ヒートシンクが基板構造の上部表面の上に配置される。金属層が、基板構造の上部表面上にヒートシンクの下に配置される。金属層は、ヒートシンクの外周で終わる外周を有する。
【0005】
一実施形態では、マイクロ波伝送線は共平面導波路伝送線である。
一実施形態では、モノリシックマイクロ波集積回路構造はプリント回路板を含み、プリント回路板は、その中にある導電体と;プリント回路板の上側表面上の導電性のバンプであって、伝送線と電気的に接触しているバンプと;プリント回路板の導電体と導電性バンプとの間をプリント回路板の中を通る導電性のビアとを有する。
【0006】
一実施形態では、モノリシックマイクロ波集積回路構造が提供され、このモノリシックマイクロ波集積回路構造は、半導体基板構造と;基板構造の底部表面の一部に形成された複数の能動素子と;基板構造の底部表面上に形成されたマイクロ波伝送線とを含み、このマイクロ波伝送線は、入力セクションと、出力セクションと、入力セクションと出力セクションとの間に電気的に接続された相互接続セクションとを有し、この相互接続セクションは能動素子を電気的に相互接続する。半導体基板構造は、その上部表面上に入力セクションの上に配置された第1の周囲領域と;その上部表面上に相互接続セクションの上に配置された内部領域と;その上部表面上に出力セクションの上に配置された第2の周囲領域とを有する。熱伝導性ヒートシンクが基板構造の上部表面の一部の上に配置され、このヒートシンクは相互接続セクションの上に配置され、基板構造の上部表面の第1の周囲領域及び第2の周囲領域で終わる外周を有する。
【0007】
一実施形態では、金属層は基板構造の上部表面上にヒートシンクの下に配置され、この金属層は、ヒートシンクの外周で終わる外周を有する。
本開示の1又は複数の実施例の詳細を、添付の図面および下記の発明の詳細な説明に記載する。本開示の他の特徴、目的、及び利点は発明の詳細な説明、図面、及び請求項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】従来技術によるモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)構造の断面略図である。
図2】従来技術によるパワー増幅器MMICの、入力信号がない場合の出力パワー対周波数を示す曲線である。
図3】本開示によるモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)構造の分解略図である。
図4図3のモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)構造の断面略図である。
図5図4の線5−5に沿って見た、図4のMMICの表面の平面図である。
図6図4の構造のMMIC上のさまざまな寸法の金属層及びヒートシンクについて、図4の構造内の共振モードを示す曲線であり、曲線の1つは、図1の従来技術に示す金属層のものである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
さまざまな図面において類似の記号は類似の要素を示す。
ここで図3図4および図5を参照すると、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)構造10が示されている。構造10は、プリント回路板(PCB)14にフリップチップ構成で取り付けられたMMICチップ12を含む。MMIC構造10は、半導体基板構造12を含み、半導体基板構造12はここでは例えば基板構造12の底部表面の一部に形成された複数の能動素子(例えばトランジスタ)を有するGaNであり、複数の能動素子は、複数の、ここでは例えば3つの、マイクロ波増幅器16(図5)として構成され、MMIC構造はさらにマイクロ波伝送線路18を含み、マイクロ波伝送線路18は、基板構造12の底部表面上に形成された、ここでは例えば共平面導波路(CPW)である。既知であるように、CPWは、半導体基板12の一部によって共平面接地平面導体22から分離されたストリップ導体20を有する。CPWは、入力セクション24、出力セクション26、および、入力セクション及び出力セクションの間に電気的に接続された相互接続セクション28を有する。相互接続セクションは電気的に能動素子を相互接続し、ここでは図5に示すように、3つのマイクロ波増幅器16を相互接続する。
【0010】
半導体基板構造12は、その上部表面上に、(PCBにフリップチップ取り付けされる前に)入力セクション24の上に配置された第1の周辺領域30と、その上部表面上に相互接続セクション26の上に配置された内部領域32と、その上部表面上に出力セクション28の上に配置された第2の周辺領域34とを含む。
【0011】
MMIC構造10は、基板構造10の上部表面の一部の上に配置された熱伝導性のヒートシンク40を含み、ヒートシンクは相互接続セクション26の上に配置され、基板構造12の上部表面の、第1の周辺領域30と第2の周辺領域34で終わる外周を有する。MMIC構造10は、基板構造12の上部表面上にヒートシンク40の下に配置された熱伝導性の層、ここでは金属層42、を含む。金属層42は、ヒートシンク40の外周で終わる外周を有する。
【0012】
ヒートシンク40及び金属層42のいずれも伝送線18の入力セクション24または出力セクション28を覆っていない(すなわち、その上に配置されない)。
MMIC構造10は、任意の適宜の誘電体材料のアンダーフィル層50を含み、アンダーフィル層50は導電性のハンダバンプ52を有し、ハンダバンプ52は示すような位置におかれてCPW伝送線18のストリップ導体20を電気的に接続し、CPW伝送線18のストリップ導体20は、CPW伝送線の入力セクション24及び出力セクション28を相互接続する。
【0013】
PCB14は、PCB14の上部表面からPCBの誘電体55を通ってPCB14内の導電体58に至るビア54(図4)を有し、ビア54は、示すようにハンダバンプ52と一直線に並んでいる。PCBは、接地平面導体60を有する。
【0014】
アンダーフィル材料50にわたりモーディングを解消するために、接地−信号−接地バンプ52に加えて接地バンプ59が追加された。これらバンプは、MMICの上部金属をPCB板の上部金属層に接続する。追加のバンプ59は、MMIC12の接地平面導体22(図5)をPCB板の上部金属層57に接続する。バンプ59は、a)ハンダバンプ52が回路動作とインターフェースしないようにするために、b)モードに関連するフィールドが強いところに、及びc)対称性を避けるようにするために、戦略的に置かれる。結果は、アンダーフィル内のモードが16.8GHzで抑制されたことを明らかに示す。予想されるように、基板内のモードは変化しない。
【0015】
図3、4、及び5に関連して上述した構造10については、ヒートシンク40及び金属層42のいずれも伝送線18の入力セクション24又は出力セクション28をオーバーレイしていない(すなわち上に配置されていない)ので、基板内のモードが抑制された。このモードのフィールドは、MMICの構造10の入力セクション24及び出力セクション28で強いことが観測された。これは、HFSS(登録商標)3D全波シミュレータを使用したシミュレーション実験により確認された。図6は、入力セクション24及び出力セクション28の上から、異なる分量の背面接地金属層42を除去した状態の、モードプロファイルを示す。その結果は、接地平面金属24が入力セクション24及び出力セクション28から取り除かれるにつれて、絶縁が向上することを示し、より詳細には、「完全に金属化したもの」と表示された曲線は、図1の従来技術構造のものであり、図4の長さ「A」及び長さ「B」は両方ともゼロ(完全に金属化したケースでは)である。「200μm/1200μm」と表示された曲線は、図4の長さ「A」及び長さ「B」がそれぞれ200μm及び1200μmの場合であり、「200μm/1400μm」と表示された曲線は、図4の長さ「A」及び長さ「B」がそれぞれ200μm及び1400μmの場合であり、「670μm/1400μm」は図4の長さ「A」及び長さ「B」がそれぞれ670μm及び1400μmの場合である。結果は、2重の利益を示しており、1つ目は金属層42及びヒートシンク接地平面40が入力セクション24及び出力セクション28から取り除かれるにつれて結合が低減すること、2つ目は導波路の実効電気長が低減する(その結果そのモードの共振周波数が高くなる)ことである。その複合的な効果は、関心対象の周波数帯範囲内において絶縁が劇的に向上することである。へこみの量は、設計に固有のものであり、絶縁及びヒートシンクの要求の間でバランスをとる必要がある。
【0016】
構造10の詳細な分析は3D全波EMソルバを用いて行われた。周波数及び導波路モードを介した結合は、以下のものに強力に依存することがわかった。
1.MMICの物理的寸法(長さ、幅)。半導体基板12及びアンダーフィル50の厚さがそれぞれに関連するモードに影響を与える。
2.MMIC基板12及びアンダーフィル50の、関連材料特性(εr,σ)。
3.MMIC上のCPWの入力セクション24及び出力セクション28の寸法(長さ、幅、及び溝)。
【0017】
本開示に従うモノリシックマイクロ波集積回路構造は半導体基板構造を含み、半導体基板構造は、一方の表面上に複数の能動素子とマイクロ波伝送線とを含み、マイクロ波伝送線は、入力セクションと出力セクションと能動素子を電気的に相互接続する相互接続セクションとを有し、半導体基板構造は反対の表面上に金属層を含み、金属層は、相互接続セクションをオーバーレイし、入力セクション及び出力セクションのうち少なくとも1つはオーバーレイしない。この構造はさらに、次の特徴、すなわち:半導体基板構造;基板構造の底部表面の一部に形成された複数の能動素子;基板構造の底部表面上に形成されたマイクロ波伝送線であって、入力セクションと、出力セクションと、入力セクション及び出力セクションの間に電気的に接続された相互接続セクションとを含み、この相互接続セクションが能動素子を電気的に相互接続する、マイクロ波伝送線;基板構造の上部表面の上に配置されたヒートシンク;基板構造の上部表面上にヒートシンクの下に配置された金属層;プリント回路板であって、その中にある導電体と、プリント回路板の上側表面上にあり伝送線と電気的に接触している導電性バンプと、プリント回路板の導電体と導電性バンプとの間をプリント回路板の中を通る導電性のビア、とを有するプリント回路板、の特徴のうち1又は複数を含み、ここで、半導体基板構造は、その上部表面上に入力セクションの上に配置された第1の周囲領域と、その上部表面上に相互接続セクションの上に配置された内部領域と、その上部表面上に出力セクションの上に配置された第2の周囲領域を有し、金属層はヒートシンクの外周で終わる外周を有し、マイクロ波伝送線は共平面導波路伝送線である。
【0018】
あるいは、本開示に従うモノリシックマイクロ波集積回路構造は、半導体基板構造と;基板構造の底部表面の一部に形成された複数の能動素子と;基板構造の底部表面上に形成されたマイクロ波伝送線であって、入力セクションと、出力セクションと、入力セクションと出力セクションとの間に電気的に接続された相互接続セクションとを有し、この相互接続セクションは能動素子を電気的に相互接続する、マイクロ波伝送線と;基板構造の上部表面の上に配置された熱伝導性ヒートシンクであって、相互接続セクションの上に配置され、基板構造の上部表面の第1の周囲領域及び第2の周囲領域で終わる外周を有するヒートシンク、とを有し、ここで半導体基板構造は、その上部表面上に入力セクションの上に配置された第1の周囲領域と;その上部表面上に相互接続セクションの上に配置された内部領域と;その上部表面上に出力セクションの上に配置された第2の周囲領域とを有する。この構造はさらに、次の特徴すなわち、基板構造の上部表面上にヒートシンクの下に配置された金属層であって、ヒートシンクの外周で終わる外周を有する金属層;プリント回路板であって、その中にある導電体と、プリント回路板の上側表面上の導電性のバンプであって、伝送線と電気的に接触しているバンプと、プリント回路板の導電体と導電性バンプとの間をプリント回路板の中を通る導電性のビア、とを有するプリント回路板、の特徴のうち1又は複数を含み、ここでマイクロ波伝送線は共平面導波路伝送線である。
【0019】
本開示のいくつかの実施形態を記載した。しかし、本開示の精神及び範囲を逸脱しなければ、さまざまな修正を行うことができる。したがって、他の実施形態も以下の請求項の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6