(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体と、該開閉体を開閉駆動する回転駆動源と、停電後に電源復帰したことを検知する電源復帰検知手段と、前記開閉体が全閉位置になった際に全閉感知信号を発する全閉感知部と、操作部とを備え、前記回転駆動源の制御により前記開閉体を開閉動作するようにした開閉装置において、
前記全閉感知部として、前記開閉体が所定の全閉位置よりも閉鎖方向側に位置する場合に前記全閉感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全閉位置よりも開放方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持しないリミットスイッチを備え、
電源復帰検知手段による電源復帰の検知後に前記操作部による閉鎖指令があった場合に前記開閉体を開放動作し、その開放動作から所定時間経過後に同開閉体を閉鎖動作し、その閉鎖動作を、前記全閉感知信号があったことを条件に停止するようにしたことを特徴とする開閉装置。
閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体と、該開閉体を開閉駆動する回転駆動源と、停電後に電源復帰したことを検知する電源復帰検知手段と、前記開閉体が全閉位置になった際に全閉感知信号を発する全閉感知部と、前記開閉体が全開位置になった際に全開感知信号を発する全開感知部と、操作部とを備え、前記回転駆動源の制御により前記開閉体を開閉動作するようにした開閉装置において、
前記全閉感知部として、前記開閉体が所定の全閉位置よりも閉鎖方向側に位置する場合に前記全閉感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全閉位置よりも開放方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持しないリミットスイッチを備え、
前記全開感知部として、前記開閉体が所定の全開位置よりも開放方向側に位置する場合に前記全開感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全開位置よりも閉鎖方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持しないリミットスイッチを備え、
電源復帰検知手段による電源復帰の検知後に前記操作部による閉鎖指令があった場合に前記開閉体を開放動作し、その開放動作から所定時間経過した場合又は前記全開感知信号があった場合に同開閉体を閉鎖動作し、その閉鎖動作を前記全閉感知信号があったことを条件に停止するようにしたことを特徴とする開閉装置。
閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体と、該開閉体を開閉駆動する回転駆動源と、停電後に電源復帰したことを検知する電源復帰検知手段と、前記開閉体が全開位置になった際に全開感知信号を発する全開感知部と、操作部とを備え、前記回転駆動源の制御により前記開閉体を開閉動作するようにした開閉装置において、
前記全開感知部として、前記開閉体が所定の全開位置よりも開放方向側に位置する場合に前記全開感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全開位置よりも閉鎖方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持しないリミットスイッチを備え、
電源復帰検知手段による電源復帰の検知後に前記操作部による開放指令があった場合に前記開閉体を閉鎖動作し、その閉鎖動作から所定時間経過後に同開閉体を開放動作し、その開放動作を前記全開感知信号があったことを条件に停止するようにしたことを特徴とする開閉装置。
閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体と、該開閉体を開閉駆動する回転駆動源と、停電後に電源復帰したことを検知する電源復帰検知手段と、前記開閉体が全閉位置になった際に全閉感知信号を発する全閉感知部と、前記開閉体が全開位置になった際に全開感知信号を発する全開感知部と、操作部とを備え、前記回転駆動源の制御により前記開閉体を開閉動作するようにした開閉装置において、
前記全閉感知部として、前記開閉体が所定の全閉位置よりも閉鎖方向側に位置する場合に前記全閉感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全閉位置よりも開放方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持しないリミットスイッチを備え、
前記全開感知部として、前記開閉体が所定の全開位置よりも開放方向側に位置する場合に前記全開感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全開位置よりも閉鎖方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持しないリミットスイッチを備え、
電源復帰検知手段による電源復帰の検知後に前記操作部による開放指令があった場合に前記開閉体を閉鎖動作し、その閉鎖動作から所定時間経過した場合又は前記全閉感知信号があった場合に同開閉体を開放動作し、その開放動作を前記全開感知信号があったことを条件に停止するようにしたことを特徴とする開閉装置。
閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体と、該開閉体を開閉駆動する回転駆動源と、停電後に電源復帰したことを検知する電源復帰検知手段と、前記開閉体が全閉位置になった際に全閉感知信号を発する全閉感知部と、操作部とを備え、前記回転駆動源の制御により前記開閉体を開閉動作するようにした開閉装置において、
前記全閉感知部として、前記開閉体が所定の全閉位置よりも閉鎖方向側に位置する場合に前記全閉感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全閉位置よりも開放方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持するリミットスイッチを備え、
電源復帰検知手段による電源復帰の検知後に前記操作部による閉鎖指令があり且つ前記全閉感知信号がある場合に前記開閉体を開放動作し、その開放動作を前記全閉感知信号がなくなったことを条件に反転し、その反転による閉鎖動作を前記全閉感知信号があったことを条件に停止するようにしたことを特徴とする開閉装置。
閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体と、該開閉体を開閉駆動する回転駆動源と、停電後に電源復帰したことを検知する電源復帰検知手段と、前記開閉体が全開位置になった際に全開感知信号を発する全開感知部と、操作部とを備え、前記回転駆動源の制御により前記開閉体を開閉動作するようにした開閉装置において、
前記全開感知部として、前記開閉体が所定の全開位置よりも開放方向側に位置する場合に前記全開感知信号としてONの接点信号を出力し、前記開閉体が前記全開位置よりも閉鎖方向側に位置する場合にはOFFの接点信号を出力するリミットスイッチであって、且つ前記接点信号の出力状態を自己保持するリミットスイッチを備え、
電源復帰検知手段による電源復帰の検知後に前記操作部による開放指令があり且つ前記全開感知信号がある場合に前記開閉体を閉鎖動作し、その閉鎖動作を前記全開感知信号がなくなったことを条件に反転し、その反転による開放動作を前記全開感知信号があったことを条件に停止するようにしたことを特徴とする開閉装置。
前記回転駆動源の回転量を検出する回転量検出手段を備え、前記回転量検出手段により検出される回転量を、前記開閉体の開閉方向の位置を示す開閉体位置変数として記憶するようにした開閉装置であって、
前記停止の際に、前記開閉体位置変数を所定値に補正するようにしたことを特徴とする請求項1乃至6何れか1項記載の開閉装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る開閉装置は、開閉体を巻取り軸に巻き取って収納するようにした形態(例えばシャッター装置等)や、開閉体を巻取り軸に巻取ることなく開放方向側に収納するようにした形態(例えばオーバーヘッドドア装置等)を含む。
【0016】
前記開閉体の形態として、例えば、シート状体、ネット状体、複数のスラットやパイプ、あるいはパネルを開閉方向へ連設してなる形態等、さらには、前述のシート状体、ネット状体、スラット、パイプ、パネルを適宜に組み合わせてなる形態等が挙げられる。
【0017】
本発明に係る好ましい一形態では、前記回転駆動源の回転量を検出する回転量検出手段を備え、前記回転量検出手段により検出される回転量を、前記開閉体の開閉方向の位置を示す開閉体位置変数として記憶するようにした開閉装置であって、前記停止の際に、前記開閉体位置変数を所定値に補正するようにする。
この形態によれば、開閉体位置を適正な位置に修正した際に、開閉体位置変数を実際の開閉体の位置を示す適正な値に補正することが可能となる。
【0018】
本明細書中において、「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の開閉体の厚さ方向を意味する。また、「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と直交する方向であって、開閉体厚さ方向ではない方向を意味する。また、「開閉体開閉方向」とは、開閉体が開口部や内部空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態による開閉装置の一例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として説明する。
【0020】
この開閉装置は、閉鎖方向端部をスライドさせて開閉する開閉体10と、該開閉体10の幅方向(
図1における左右方向)の端部を囲み開閉方向へ案内するガイドレール20と、開閉体10を巻き取ったり繰り出したりして開閉動作させる巻取装置30とを備える。
【0021】
開閉体10は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなる所謂スラットを、上下に隣接するスラット間で回動するように複数連接し、これらスラットの閉鎖方向側端部に、下枠や地面等の当接対象部位に当接させるための座板部材を接続してなる。
【0022】
ガイドレール20は、アルミ合金材料や鋼板、他の金属板を適宜に加工することによって、開閉体10の幅方向の端部を横断面略コの字状に囲む部材であり、巻取装置30と当接対象部位との間にわたって配設されている。
【0023】
また、巻取装置30は、開閉体10を回転駆動源31の回転力により開閉動作させる機構であり、開閉体10を巻き取ったり繰り出したりする巻取軸(図示せず)や、該巻取軸をチェーン及びスプロケット等の動力伝達手段を介して双方向へ回転する回転駆動源31、回転駆動源31の回転量を検出する回転量検出手段32、開閉体10が全開位置となった際に全開感知信号を発する全開感知部33、開閉体10が全閉位置となった際に全閉信号を発する全閉感知部34、回転駆動源31を制御する制御部35等を具備している。
【0024】
回転駆動源31は、交流又は直流の回転式電動機であり、その出力軸の先端側には、クラッチ機構(図示せず)が設けられている。
前記クラッチ機構は、前記回転駆動源31と巻取軸との間の動力伝達経路に配設され、レバー31aの操作により回転駆動源31を動力伝達不能に切り離したり動力伝達可能に接続したりする周知の機構である。
【0025】
回転量検出手段32は、回転駆動源31の回転に応じてパルス信号を発生する装置であり、ホールICあるいはエンコーダを用いて構成される。
この回転量検出手段32によって出力されるパルス信号は、後述する制御部35によって積算され、その積算値が、開閉体10の閉鎖方向の位置を示す開閉体位置変数として図示しない記憶装置に記憶されるようになっている。
【0026】
より具体的に説明すれば、開閉体10が開放動作した場合には、前記開閉体位置変数に対しパルス信号の数が加算され、開閉体10が閉鎖動作した場合には、同開閉体位置変数に対しパルス信号の数が減算される。
すなわち、開閉体10が開放動作すれば、その開放動作量に応じて開閉体位置変数が増加し、開閉体10が閉鎖動作すれば、その閉鎖動作量に応じて開閉体位置変数が減少するようになっている。
なお、前記とは逆に、開閉体10の開放動作に伴って開閉体位置変数が減少し、開閉体10の閉鎖動作に伴って開閉体位置変数が増加する構成とすることも可能である。
【0027】
全開感知部33と全閉感知部34の各々は、回転駆動源31の出力軸の回転量を機械式のカウンター機構によりカウントし、そのカウント値に応じてリミットスイッチを作動させるようにした周知の機構である。
全開感知部33は、開閉体10が所定の全開位置よりも開放方向側に位置する場合に、リミットスイッチをONにし、開閉体10が前記全開位置よりも閉鎖方向側に位置する場合には、前記リミットスイッチをOFFにする。
また、全閉感知部34は、開閉体10が所定の全閉位置よりも閉鎖方向側に位置する場合に、リミットスイッチをONにし、開閉体10が前記全閉位置よりも開放方向側に位置する場合には、前記リミットスイッチをOFFにする。
【0028】
なお、前記リミットスイッチには、接点信号の出力状態を自己保持しないタイプ(一瞬だけ接点信号をONにするタイプ)のものと、接点信号の出力状態を自己保持するタイプのものがあるが、
図2のフローチャートに示す制御例では前者のタイプのものを用い、
図3のフローチャートに示す制御例では後者のタイプのものを用いる。
【0029】
制御部35は、回転量検出手段32や、全開感知部33、全閉感知部34、操作部36(例えば、押しボタンスイッチや、リモコン、操作信号を発するコンピュータ、携帯端末等)などから入力される電気信号を、プログラムに基づいて電子的に演算処理し、その処理結果に応じた制御信号を回転駆動源31へ出力して、回転駆動源31を正転や逆転、停止等させる制御回路である。
この制御部35は、回路構成や設定値等を現場状況等に応じて容易に変更可能なように、例えばマイコンやプログラマブルコントローラー等に用いられているプログラムドロジック回路による構成とするのが好ましいが、リレー回路やその他の電子回路を用いたワイヤードロジック回路とすることも可能である。
【0030】
また、この制御部35は、停電後に電源復帰したことを検知する電源復帰検知手段として機能する。より詳細に説明すれば、制御部35は、周知の停電検出回路を具備しており、停電後の電源復帰を検知した場合に停電フラグを変化させる。前記停電フラグとは、例えば、停電後の電源復帰有りを1、停電後の電源復帰なしを0で示す変数であり、図示しない記憶装置に記憶される。
【0031】
次に、制御部35による制御動作の一例を、
図2に示すフローチャートに基づいて詳細に説明する。
先ず、ステップ1では、制御部35の停電フラグの状態より、停電後の電源復帰があったか否かを判断し、電源復帰があった場合には次のステップ2へ処理を進め、そうでなければステップ1aへ処理を進める。
【0032】
ステップ2では、操作部36から閉鎖指令があったか否かを判断し閉鎖指令があった場合には次のステップ3へ処理を進め、そうでなければステップ10へ処理を進める。
【0033】
ステップ3では、回転駆動源31を回転させることにより開閉体10を開放動作する。そして、次のステップ4へ処理を進める。
【0034】
ステップ4では、開閉体10の開放動作後所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過したならば次のステップ5へ処理を進め、そうでなければステップ4aへ処理を進める。
ここで、前記所定時間は、全閉状態の開閉体10が全閉感知部34により感知される位置から同全閉感知部34により感知されることのない位置まで開放動作した場合の時間を目安に設定され、本実施の形態の好ましい一例では2秒に設定される。
【0035】
また、ステップ4aでは、全開感知部33による全開感知信号があったか否かを判断し、全開感知信号があった場合には次のステップ5へ処理を進め、そうでなければステップ4へ処理を戻す。
【0036】
ステップ5では、開閉体10の開放動作を停止し、次のステップ6へ処理を進める。
【0037】
ステップ6では、回転駆動源31を逆方向へ回転させることにより、開閉体10を閉鎖動作する。
【0038】
ステップ7では、全閉感知部34による全閉感知信号があるのを待ち、全閉感知信号があった場合には次のステップ8へ処理を進める。
【0039】
ステップ8では、開閉体10の閉鎖動作を停止し、次のステップ9へ処理を進める。
【0040】
ステップ9では、制御部35の記憶装置に記憶された開閉体位置変数が、開閉体10の全閉位置を示す値(例えば0)に補正される。
【0041】
すなわち、前記ステップ1〜9によれば、電源復帰の検知後において最初の閉鎖指令があった場合には、開閉体10が所定時間又は全開となるまで開放動作し、その後反転して閉鎖動作し、その閉鎖動作を、全閉感知部34により感知された全閉位置で停止する。そして、開閉体位置変数が補正される。
したがって、例えば、停電中に、回転駆動源31のクラッチ機構がレバー31a操作により切断され、開閉体10が勢いよく閉鎖されると、開閉体10が撓んだ全閉状態となり、開閉体位置変数が実際の開閉体位置を示さなくなるが、電源復帰後の最初の閉操作により、前記撓みを解消するとともに、開閉体位置変数を実際の開閉体位置を示す値に補正することができる。
【0042】
また、停電後の電源復帰が検知されない場合には、ステップ1aが実行される。ステップ1aでは、通常動作が行われる。すなわち、制御部35は、操作部36から指令に応じて開閉体10を閉鎖動作、開放動作、停止等する。
【0043】
また、ステップ10では、操作部36による開放指令があったか否かを判断し開放指令があった場合には次のステップ11へ処理を進め、そうでなければステップ10aへ処理をジャンプする。
【0044】
ステップ11では、回転駆動源31を回転させることで開閉体10を閉鎖動作する。そして、次のステップ12へ処理を進める。
【0045】
ステップ12では、開閉体10の閉鎖動作後所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過したならば次のステップ13へ処理を進め、そうでなければステップ12aへ処理を進める。
ここで、前記所定時間は、全開状態の開閉体10が全開感知部33により感知される位置から感知されることのない位置まで閉鎖動作した場合の時間を目安に設定され、本実施の形態の好ましい一例では2秒に設定される。
【0046】
また、ステップ12aでは、全閉感知部34による全閉感知信号があったか否かを判断し、全閉感知信号があった場合には次のステップ13へ処理を進め、そうでなければステップ12へ処理を戻す。
【0047】
ステップ13では、開閉体10の閉鎖動作を停止し、次のステップ14へ処理を進める。
【0048】
ステップ14では、回転駆動源31を逆方向へ回転させることにより、開閉体10を開放動作する。
【0049】
ステップ15では、全開感知部33による全開感知信号があるのを待ち、全開感知信号があった場合には次のステップ16へ処理を進める
【0050】
ステップ16では、開閉体10の開放動作を停止し、次のステップ17へ処理を進める。
【0051】
ステップ17では、制御部35の記憶装置に記憶された開閉体位置変数が、開閉体10の全開位置を示す値に補正される。
【0052】
また、ステップ10aでは、開閉体10の停止状態が維持され、ステップ1へ処理が戻される。
【0053】
すなわち、前記ステップ10〜17によれば、電源復帰の検知後において最初の開放指令があった場合には、開閉体10が所定時間又は全閉となるまで閉鎖動作し、その後反転して開放動作し、その開放動作を、全開感知部33により感知された全開位置で停止する。そして、開閉体位置変数が補正される。
したがって、例えば、停電中に、回転駆動源31のクラッチ機構がレバー31a操作により切断され、開閉体10が勢いよく開放されると、開閉体10が通常の全開位置を越えた位置で停止し、開閉体位置変数が実際の開閉体位置を示さなくなるが、電源復帰後の最初の開放操作により、開閉体10を通常の全開位置に停止させることができ、更に開閉体位置変数を実際の開閉体位置を示す値に補正することができる。
【0054】
次に、制御部35による制御動作の他例を、
図3に示すフローチャートに基づいて説明する。この制御動作とする場合、全開感知部33及び全閉感知部34のリミットスイッチとして自己保持タイプのものが用いられる。
【0055】
先ず、ステップ21では、制御部35の停電フラグの状態より、停電後の電源復帰があったか否かを判断し、電源復帰があった場合には次のステップ22へ処理を進め、そうでなければステップ21aへ処理を進める。
【0056】
ステップ22では、操作部36から閉鎖指令があったか否かを判断し閉鎖指令があった場合には次のステップ23へ処理を進め、そうでなければステップ31へ処理を進める。
【0057】
ステップ23では、全閉感知部34による全閉感知信号があるか否かを判断し、全閉感知信号がある場合(すなわち全閉感知部34のリミットスイッチがONの場合)には次のステップ24へ処理を進め、そうでなければステップ27へ処理をジャンプする。
【0058】
ステップ24では、回転駆動源31を回転させて、開閉体10を開放動作し、次のステップ25へ処理を進める。
【0059】
ステップ25では、全閉感知部34による全閉感知信号がなくなるのを待ち、全閉感知信号がなくなった場合には次のステップ26へ処理を進める。
すなわち、このステップ25では、開閉体10が開放動作して全閉感知部34による検知範囲から外れた場合(全閉感知部34のリミットスイッチがOFFになった場合)に、次のステップ26へ処理を進める。
【0060】
ステップ26では、回転駆動源31の停止により、開閉体10の開放動作を停止し、次のステップ27へ処理を進める。
【0061】
ステップ27では、回転駆動源31を逆方向へ回転させることにより、開閉体10の閉鎖動作を開始し、次のステップ28へ処理を進める。
【0062】
ステップ28では、全閉感知部34による全閉感知信号があるのを待ち、全閉感知信号があった場合(すなわち全閉感知部34のリミットスイッチがONになった場合)には、次のステップ29へ処理を進める。
【0063】
ステップ29では、回転駆動源31の停止により、開閉体10の閉鎖動作を停止し、次のステップ30へ処理を進める。
【0064】
ステップ30では、制御部35の記憶装置に記憶された開閉体位置変数を、開閉体10の全閉位置を示す値(例えば0)に補正する。
【0065】
すなわち、前記ステップ21〜30によれば、電源復帰の検知後において最初の閉鎖指令があり、且つ全閉感知部34による全閉感知信号があった場合には、開閉体10を開放動作し、その開放動作を全閉感知信号がなくなるまで継続した後、開閉体10を反転して閉鎖動作し、その閉鎖動作を、再度全閉感知信号があった際に停止する。そして、その停止位置にて、開閉体位置変数が適正な値に補正される。
したがって、例えば、停電中に、回転駆動源31のクラッチ機構がレバー31a操作により切断され、開閉体10が勢いよく閉鎖されると、開閉体10が撓んだ全閉状態となり、開閉体位置変数が実際の開閉体位置を示さなくなるが、電源復帰後の最初の閉操作により、前記撓みを解消するとともに、開閉体位置変数を実際の開閉体位置を示す値に補正することができる。
【0066】
また、停電後の電源復帰が検知されない場合には、ステップ21aが実行される。ステップ21aでは、通常動作が行われる。すなわち、制御部35は、操作部36から指令に応じて開閉体10を閉鎖動作、開放動作、停止等する。
【0067】
また、ステップ31では、操作部36による開放指令があったか否かを判断し開放指令があった場合には次のステップ32へ処理を進め、そうでなければステップ31aへ処理を進める。
【0068】
ステップ32では、全開感知部33による全開感知信号があるか否かを判断し、全開感知信号がある場合(すなわち全開感知部33のリミットスイッチがONの場合)には次のステップ33へ処理を進め、そうでなければステップ36へ処理をジャンプする。
【0069】
ステップ33では、回転駆動源31を回転させて、開閉体10を閉鎖動作し、次のステップ34へ処理を進める。
【0070】
ステップ34では、全開感知部33による全開感知信号がなくなるのを待ち、全開感知信号がなくなった場合には次のステップ35へ処理を進める。
すなわち、このステップ34では、開閉体10が閉鎖動作して全開感知部33による検知範囲から外れた場合(全開感知部33のリミットスイッチがOFFになった場合)に、次のステップ35へ処理を進める。
【0071】
ステップ35では、回転駆動源31の停止により、開閉体10の閉鎖動作を停止し、次のステップ36へ処理を進める。
【0072】
ステップ36では、回転駆動源31を逆方向へ回転させることにより、開閉体10の開放動作を開始し、次のステップ37へ処理を進める。
【0073】
ステップ37では、全開感知部33による全開感知信号があるのを待ち、全開感知信号があった場合(すなわち全開感知部33のリミットスイッチがONになった場合)には、次のステップ38へ処理を進める。
【0074】
ステップ38では、回転駆動源31の停止により、開閉体10の開放動作を停止し、次のステップ39へ処理を進める。
【0075】
ステップ39では、制御部35の記憶装置に記憶された開閉体位置変数を、開閉体10の全閉位置を示す値に補正する。
【0076】
また、ステップ31aでは、開閉体10の停止状態が維持され、ステップ21へ処理が戻される。
【0077】
すなわち、前記ステップ31〜39によれば、電源復帰の検知後において最初の開放指令があり、且つ全開感知部33による全開感知信号があった場合には、開閉体10を閉鎖動作し、その閉鎖動作を全開感知信号がなくなるまで継続した後、開閉体10を反転して開放動作し、その開放動作を、再度全開感知信号があった際に停止する。そして、その停止位置にて、開閉体位置変数が適正な値に補正される。
したがって、例えば、停電中に、回転駆動源31のクラッチ機構がレバー31a操作により切断され、開閉体10が勢いよく開放されると、開閉体10が通常の全開位置を越えた位置で停止し、開閉体位置変数が実際の開閉体位置を示さなくなるが、電源復帰後の最初の開放操作により、開閉体10を通常の全開位置に停止させることができ、更に開閉体位置変数を実際の開閉体位置を示す値に補正することができる。
【0078】
なお、上記実施の形態によれば、全開感知部33及び全閉感知部34を巻取装置30内で回転駆動源31の回転量から開閉体10の全開位置及び全閉位置を検知するタイプとしたが、他例としては、
図4に示すように、全開感知部33及び全閉感知部34を、ガイドレール20に設けた全開感知部33’及び全閉感知部34’に置換してもよい。すなわち、
図4に示す開閉装置では、ガイドレール20の上端側に全開感知部33’としての近接スイッチを設けるとともに、同ガイドレール20の下端側に全閉感知部34’としての近接スイッチを設け、開閉体10の下端側に前記近接スイッチにより検知される被検知体37を設けてなる。この構成では、開閉体10が全開した際、開閉体10下端側の被検知体37が全開感知部33’により感知され、全開感知部33’は全開感知信号を制御部35へ発する。また、開閉体10が全閉した際には、開閉体10下端側の被検知体37が全閉感知部34’により感知され、全閉感知部34’は全閉感知信号を制御部35へ発する。
【0079】
上記実施の形態によれば、上述した全開感知部及び全閉感知部(
図1及び
図4参照)によって、開閉体10の全開位置及び全閉位置を機械的に検知するようにしているため、停電復帰後の開放動作で開閉体10が正常な全開位置になった際、及び停電復帰後の閉鎖動作で開閉体10が正常な全閉位置になった際に、その状態を、電気的な誤動作を生じることなく、また停電時に開閉体10が手動開閉されたか否かにかかわらずに、精度よく検知することができる。
【0080】
また、上記実施の形態によれば、電源復帰検知手段は電気的な停電検出回路を用いた構成としたが、この電源復帰検知手段の他例としては、回転駆動源31の上記クラッチ機構が切断され復帰したことをリミットスイッチ等によって機械的に検知し、その検知信号がある場合に、実際の停電の有無にかかわらずに、停電後の電源復帰があったとみなして、
図2又は
図3のフローチャートに示す制御を実行するようにしてもよい。
この構成によれば、上記クラッチ機構の切断・復帰があった場合には、切断中の手動開閉操作により、開閉体が撓みを有する全閉状態や通常の全開位置を超えた開放状態にある可能性があるが、このような場合にも、開閉体位置の修正を行うことができる。
【0081】
また、上記実施の形態によれば、電源復帰後の閉鎖指令があった場合に全閉時の開閉体位置と開閉体位置変数を補正し、電源復帰後の開放指令があった場合には全開時の開閉体位置と開閉体位置変数を補正するようにしたが、その何れか一方のみ(すなわち全開時又は全閉時のみ)補正する構成とすることも可能である。