(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記データ受信手段は、さらに、外部装置との通信回線の通信容量が小さい場合には通信速度を優先し、上記通信回線の通信容量が大きい場合には印刷画質を優先する圧縮形式で圧縮された印刷用のデータの転送時間と転送完了後の印刷処理時間を含む処理に必要な時間とを受信し、
上記第2の表示手段は、さらに、上記データ受信手段により受信した処理に必要な時間を表示する、
請求項1に記載の印刷装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係るネットワークシステムの概略構成を示す図である。
図1に示すように、ネットワークシステムは、携帯電話(携帯端末)1、グループウエアサーバ2、インターネットバインダ3、デジタル複合機(MFP)4、ユーザPC5などを有している。
【0015】
上記携帯電話1は、グループウエアサーバ2と接続することによりデータの送受信を行なう。これにより、携帯電話1は、グループウエアサーバ2から電子メール(以下、メールと称する)を受信することができるようになっている。なお、本実施の形態では、携帯端末として携帯電話1について説明するが、これに限らず、携帯端末としては、携帯用メール端末あるいはPDA(personal digital assistant)などの電子メールの受信が可能な携帯端末であっても同様に実施できる。
【0016】
上記グループウエアサーバ2は、パーソナルコンピュータ(PC)などで構成されるサーバ装置であり、グループウエアがインストールされている。このグループウエアサーバ2は、上記携帯電話1と接続する機能と、インターネット6に接続する機能を有している。
【0017】
上記インターネットバインダ3は、パーソナルコンピュータで構成される装置である。このインターネットバインダ3は、インターネット経由でデータを送受信し、ファイルなどのデータを保管(記憶)するようになっている。
【0018】
上記MFP4は、印刷装置(プリンタ)及び画像読み取り装置(スキャナ)を有するデジタル複写機であり、公衆回線への接続機能を有する。このMFP4は、公衆回線への接続機能によりインターネットに接続し、インターネット経由でデータの送受信を行なう。また、MFP4は、タッチパネル内蔵の液晶表示装置で構成されるディスプレイ43を有している。
【0019】
上記ユーザPC5は、ユーザ用のパーソナルコンピュータであり、インターネットに接続する機能を有する。
【0020】
次に、上記携帯電話1の構成について説明する。
【0021】
図2は、携帯電話の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、携帯電話1は、制御部11、表示部12、操作部13、メモリ14、受話部15、送話部16、通信制御部17、アンテナ部18、及び電源部19を有している。
【0022】
上記制御部11は、携帯電話1全体を制御するものである。上記表示部12は、液晶表示器で構成され、種々のメッセージが表示される。上記操作部13は、テンキー、カーソルキー等の種々のキーで構成され、操作指示を入力する。
【0023】
上記メモリ14は、制御プログラムやユーザ情報などの予め設定されているデータを記憶する記憶部、及び各種の情報や制御データなどを一時的に格納する記憶部などから構成されている。上記受話部15は、電話機能により通話を行う場合に、音声を出力するスピーカである。上記送話部16は、電話機能により通話を行う場合に、音声を入力するマイクである。
【0024】
上記通信制御部17は、上記アンテナ部18による外部機器との通信を制御するインターフェースである。上記電源部19は、バッテリーなどで構成され、携帯電話1の各部に電源を供給するようになっている。
【0025】
次に、上記グループウエアサーバ2の構成について説明する。
【0026】
図3は、グループウエアサーバ2の概略構成を示す図である。
図3に示すように、グループウエアサーバ2は、コントローラ21、メモリ22、ハードディスクドライブ(HDD)23、モデム24、携帯電話インターフェース25などを有している。
【0027】
上記コントローラ21は、CPUが使用されている。このコントローラ21は、グループウエアサーバ2の全体の動作を司り、予め格納されてあるプログラムによって動作する。メモリ22は、上記コントローラ21が動作するにあたり、各種の情報や制御データなどを一時的に格納するために使用される。
【0028】
上記HDD23は、グループウエアサーバ2が動作するにあたり、各種のデータを格納したり、予め設定される情報などが格納されている。また、このHDD23は、データベース23a、23b、23cを有している。上記モデム24は、インターネットに接続するためのインターフェースである。上記携帯電話インターフェース25は、携帯電話と接続するためのインターフェースである。
【0029】
次に、上記インターネットバインダ3の構成について説明する。
【0030】
図4は、インターネットバインダ3の概略構成を示す図である。
図4に示すように、インターネットバインダ3は、コントローラ31、メモリ32、ハードディスクドライブ(HDD)33、モデム34などを有している。
【0031】
上記コントローラ31は、CPUが使用されている。このコントローラ101は、インターネットバインダ3の全体の動作を司り、予め格納されてあるプログラムによって動作する。上記メモリ32は、上記コントローラ31が動作するにあたり、各種の情報や制御データなどを一時的に格納するために使用される。HDD33は、ファイルなどの各種のデータを記憶するものである。このHDD33は、種々のデータベース33a、33b、33c、33d、33e、33f、33g、33hを有している。上記モデム34は、インターネットに接続するためのインターフェースである。
【0032】
次に、デジタル複合機4の概略構成について説明する。
図5は、上記デジタル複合機4の概略構成を示す図である。
図5に示すように、デジタル複合機4は、コントローラ41、メモリ42、表示部(ディスプレイ)43、操作部44、スキャナ45、画像処理部46、プリンタ47、モデム48などを有し、上記各構成要素は、コントローラ41を中心にバス49を介して接続されている。
【0033】
上記コントローラ41は、CPUが使われている。このコントローラ41は、このデジタル複合機4の全体の動作を司り、予め格納されてあるプログラムによって動作する。上記メモリ42は、前記コントローラ41が動作するにあたり、各種の情報や制御データなどを一時的に格納するために使用される。上記表示部43は、タッチパネル43a内蔵の液晶表示装置で構成されるディスプレイである。上記操作部44は、テンキー、カーソルキー、及びコピースタートキーなどのハードキーで構成されている。この操作部44としてのハードキーと、上記タッチパネル43aとによりデジタル複合機4における種々の操作が行われる。
【0034】
上記スキャナ45は、原稿を光学的に走査して、原稿を画像データに変更する。上記画像処理部46は、画像データに各種の処理を行う。上記プリンタ47は、画像データを用紙に印刷する。プリンタ47には、電子写真式、インクジェット式等の各種方式が考えられるが、本実施の形態では、電子写真式を使用しているものとする。モデム48は、インターネットに接続するためのインターフェースである。
【0035】
次に、グループウエアサーバ2で管理されるデータベースについて説明する。
【0036】
図6は、グループウエアサーバ2のHDD23で記憶されるメール情報データベース23aの構成例を示す図である。
【0037】
図6に示すように、メール情報データベース23aは、アカウント名、携帯電話のメールアドレス、携帯電話への転送の有無、パスワード、ユーザIDなどの項目から構成されている。
【0038】
上記アカウント名の項目には、ユーザ名などのメール宛先名(アカウント名)が記録される。上記携帯電話のメールアドレスの項目には、上記アカウント名に対応するユーザの携帯電話のメールアドレスが記録される。
【0039】
上記携帯電話への転送の有無には、上記アカウント名に対応するユーザ宛のメールをグループウエアが受け取った際に、上記携帯電話のメールアドレスへメールを転送するか否かを示す情報が記録される。
【0040】
上記パスワードの項目には、ユーザに与えられているパスワードが記録される。上記ユーザIDの項目には、ユーザに与えられているユーザIDが記録される。このユーザIDは、上記アカウント名と同一であっても良いし、上記アカウント名と異なるものであっても良い。
【0041】
図7は、グループウエアサーバ2のHDD23で記憶される保管先指定用データベース23bの構成例を示す図である。
図7に示すように、保管先指定用データベース23bは、アカウント名、インターネットバインダのフォルダ名の項目から構成されている。
【0042】
上記アカウント名の項目には、ユーザ名などのメール宛先名(アカウント名)が記録される。上記インターネットバインダのフォルダ名の項目には、上記アカウント名に対応し、上記インターネットバインダ3のHDD33内のフォルダ名を指定するものである。このフォルダ名は、上記アカウント名に対応するユーザのメールやWEBなどのインターネットバインダ3における保管場所を示すものである。
【0043】
図8は、グループウエアサーバ2のHDD23で記憶される受信メールデータベース23cの構成例を示す図である。
図8に示すように、受信メールデータベース23cは、シリアル番号、アカウント名、メール本文、添付ファイル、添付ファイルの受け渡しフラグなどの項目から構成されている。
【0044】
上記シリアル番号の項目には、シリアル番号としての通し番号が記録される。このシリアル番号は、対応する各項目の記録順に付与される番号である。上記アカウント名の項目には、ユーザ名などのメール宛先名(アカウント名)が記録される。
【0045】
上記メール本文の項目には、上記アカウント名のユーザ宛のメールの本文が記録される。上記添付ファイルの項目には、アカウント名のユーザ宛のメールの本文に添付ファイルが添付されている場合に、上記添付ファイル名が記録される。
【0046】
上記添付ファイルの受け渡しフラグの項目には、上記添付ファイルをインターネットバインダ3へ受け渡すか否かを示すフラグが記録される。この受け渡しフラグは、メールに添付ファイルが存在する場合、その添付ファイルをインターネットバインダ3で保管させる際に設定される。
【0047】
次に、インターネットバインダ3で管理されるデータベースについて説明する。
図9は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶されるユーザ情報データベース33aの構成例を示す図である。
図9に示すように、上記ユーザ情報データベース33aは、アカウント名、フルネーム、パスワードなどの項目から構成されている。
【0048】
上記アカウント名の項目には、ユーザ名などのメール宛先名(アカウント名)が記録される。上記フルネームの項目には、ユーザの氏名(フルネーム)が記録される。上記パスワードの項目には、ユーザに与えられているパスワードが記録されている。
【0049】
図10は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶される保管先データベース33bの構成例を示す図である。
図10に示すように、上記保管先データベースは、アカウント名、フォルダ名などの項目から構成されている。
【0050】
上記アカウント名の項目には、ユーザ名などのメール宛先名(アカウント名)が記録される。上記フォルダ名の項目には、上記アカウント名に対応するユーザ宛のメールなどを記録する上記HDD33内のフォルダ名を指定するものである。
【0051】
図11は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶される保管ファイル情報データベース33cの構成例を示す図である。
図11に示すように、上記保管ファイル情報データベースは、シリアル番号、アカウント名、フォルダ名、メールサブジェクト、添付ファイル、サイズなどの項目から構成されている。
【0052】
上記シリアル番号の項目には、シリアル番号としての通し番号が記録される。このシリアル番号は、対応する各項目の記録順に付与される番号である。上記アカウント名の項目には、ユーザ名などのメール宛先名(アカウント名)が記録される。
【0053】
上記フォルダ名の項目には、上記アカウント名に対応するユーザ宛のメールなどを記録する上記HDD33内のフォルダ名を指定するものである。メールサブジェクトの項目には、ファイルの種類などのファイルの内容を示す情報が記録される。
【0054】
上記添付ファイルの項目には、アカウント名のユーザ宛のメールの本文に添付ファイルが添付されている場合に、上記添付ファイル名が記録される。上記サイズの項目には、添付ファイルのサイズ(データサイズ)が記録される。
【0055】
上記ユーザ情報データベース、保管先データベース、及び保管ファイル情報データベースは、インターネットバインダ3が添付ファイルを管理するためのデータである。
【0056】
図12は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶されるプリンタ情報データベース33dの構成例を示す図である。
【0057】
図12に示すように、上記プリンタ情報データベース33dは、使用可能なプリンタ名、プリンタのアドレス、プリンタ能力などの項目から構成されている。
【0058】
上記使用可能なプリンタ名の項目には、使用可能なプリンタ名が記録される。上記プリンタのアドレスの項目には、上記使用可能なプリンタ名に対応し、プリンタのネットワーク上の場所を示すアドレスが記録されている。上記プリンタ能力の項目には、上記使用可能なプリンタ名に対応し、プリンタの能力を示す情報が記録されている。例えば、プリンタの能力としては、カラーかモノクロか、印刷の解像度、印刷速度、印刷可能な用紙サイズなどの情報が記録される。
【0059】
図13は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶されるプリント属性データベース33eの構成例を示す図である。
【0060】
図13に示すように、プリント属性データベース33eは、シリアル番号、プリンタ名、プリント属性などの項目から構成されている。
【0061】
上記シリアル番号の項目には、シリアル番号としての通し番号が記録される。上記プリンタ名の項目には、上記シリアル番号に対応し、プリンタ名が記録される。上記プリント属性の項目には、上記シリアル番号に対応し、プリントの属性が記録される。
【0062】
図14は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶される印刷情報データベース33fの構成例を示す図である。
【0063】
図14に示すように、印刷情報データベース33fは、シリアル番号、プリンタ名、印刷開始時刻、印刷終了時刻、MFP4への直送のみ、印刷終了メール、印刷忘れメール等の項目から構成されている。
【0064】
上記シリアル番号の項目には、シリアル番号としての通し番号が記録される。上記プリンタ名の項目には、上記シリアル番号に対応し、プリンタ名が記録される。上記印刷開始時刻の項目には、上記シリアル番号に対応し、印刷開始の時刻が記録される。同様に上記印刷終了時刻の項目には、上記シリアル番号に対応し、印刷終了の時刻が記録される。MFP4への転送の有無が記憶される。また、上記印刷終了メールは、上記シリアル番号に対応し、印刷が終了した際に携帯電話1にメールで印刷の終了を知らせるか否かの指示情報が記録される。上記印刷忘れメールの項目には、上記シリアル番号に対応し、詳しくは後述するがMFP4へ送信した印刷データが当該MFP4で所定時間経過しても出力しない場合に警告のメールを当該携帯電話1に送信するか否かの指示情報が記録される。
【0065】
図15は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶される印刷パラメータデータベース33gの構成例を示す図である。
【0066】
図15に示すように、印刷パラメータデータベース33gは、バインダ番号、バインダ名、部数、両面、レイアウト、仕上げなどの項目から構成されている。
【0067】
上記バインダ番号の項目には、シリアルに識別番号が記録される。上記バインダ名の項目には、上記バインダ番号に対応し、経営会議資料、特許書類等のバインダ名が記録される。上記部数の項目には、上記バインダ番号に対応し、印刷する部数が記録される。上記両面の項目には、上記バインダ番号に対応し、両面コピーするか否かを示す情報が記録される。上記レイアウトの項目には、上記バインダ番号に対応し、2イン1、ノーマル等のコピーレイアウトを示す情報が記録される。上記仕上げの項目には、上記バインダ番号に対応し、ステイプル、ホールパンチ等の仕上げを示す情報が記録される。
【0068】
例えば、バインダ番号が0001は、バインダ名が「経営会議資料」、部数が「3」、両面コピーを「しない」、レイアウトが「2イン1」、仕上げの指定が「ステイプル」となっている。
【0069】
図16は、インターネットバインダ3のHDD33で記憶される印刷履歴データベース33hの構成例を示す図である。
【0070】
図16に示すように、印刷履歴データベース33hは、履歴番号、アカウント名、プリンタ名、内容、日付などの項目から構成されている。
【0071】
上記履歴番号の項目には、シリアルに識別番号が記録される。上記アカウント名の項目には、上記履歴番号に対応し、ユーザ名などのメール宛先名(アカウント名)が記録される。上記プリンタ名の項目には、上記履歴番号に対応し、インターネットに接続されているMFP4の識別名が記録される。上記日付の項目には、上記履歴番号に対応し、印刷出力時の日付と時刻が記録される。
【0072】
例えば、履歴番号0001は、アカウント名が「suzuki」、プリンタ名が「3F−C」、内容が「バインダ「製品仕様」を印刷予約」、及び日付が「01/07/25,16:30」と記録されている。
【0073】
次に、このような構成において、第1実施例について説明する。
【0074】
第1実施例において、携帯電話1を用いたMFP4へ印刷指示する動作を
図17のフローチャートを参照して説明する。
【0075】
まず、携帯電話1からグループウエアサーバ2に接続要求して接続された際、携帯電話1からの印刷要求に応じてグループウエアサーバ2は、バインダ情報、携帯電話1の表示部12に表示する表示情報、MFP4の情報等を送信する。
【0076】
最初に、携帯電話1から印刷するバインダが選択される(ST1)。ここで、バインダは複数の書類(文書、ファイル等)をまとめた単位であり、このバインダごとに印刷を指示することができる。すなわち、複数の書類をまとめたバインダに対して印刷指示を行うことにより、一度の操作でバインダに含まれる書類を全て印刷することができる。
【0077】
図18は、携帯電話1の表示部12に表示されたバインダ選択の表示例を示す図である。このバインダ名は、ドロップダウンでリストを選択することができる。例えば、経営会議資料が選択された際、この「経営会議資料」のバインダに含まれる書類のリストが表示される。経営会議資料では、経営データ一覧1p、来年度予算案5p、経営計画書2p等の書類のリストが表示される。
【0078】
続いて、携帯電話1から表示部12に表示された印刷の方法が選択される(ST2)。
図18に示すように、「今すぐ印刷」、「あとで印刷」、「データ配信」のみ等が選択される。
【0079】
「今すぐ印刷」が選択された際(ST3)、選択されたバインダの印刷が設定される(ST6)。
【0080】
図19は、携帯電話1の表示部12に表示されたバインダ印刷設定の表示例を示す図である。ここでは、部数、両面印刷の有無、レイアウト、仕上げ等の印刷パラメータが設定される。例えば、選択された「経営会議資料」の部数を「3」、両面印刷を「しない」、レイアウトを「2in1」、仕上げを「ステイプル」とする。
【0081】
ここで、
図19に示すように、携帯電話1の表示部12に表示されたキャンセルボタン、OKボタンの何れかが選択される。キャンセルボタンが選択された場合は、ステップST1からここまでの操作が全てキャンセルされる。
【0082】
OKボタンが選択された際、印刷出力先(プリンタ)としてのMFP4が選択される(ST7)。
【0083】
図20は、携帯電話1の表示部12に表示された印刷出力先(プリンタ)の表示例を示す図である。
図20に示すように、グループウエアサーバ2は、インターネットバインダ3のHDD33に記憶されているプリンタ情報データベース33dを参照して使用可能なプリンタ名を携帯電話1に送信する。プリンタ名は、例えば、「3F−A」、「3F−B」、「3F−C」、「4F−A」等である。
図20においては、プリンタ名「3F−B」が選択されている。
【0084】
なお、印刷履歴情報をもとに、過去に利用されたことのあるプリンタをリストして表示するようにしても良い。また、最後に利用されたプリンタをデフォルトプリンタとして表示するようにしても良い。あるいは、最も多く利用されているプリンタをデフォルトプリンタとして表示するようにしても良い。
【0085】
ここで、
図20に示すように、携帯電話1の表示部12に表示されたキャンセルボタン、印刷ボタンの何れかが選択される。キャンセルボタンが選択された場合は、ステップST1からここまでの操作が全てキャンセルされる。
【0086】
印刷ボタンが選択された際、携帯電話1からの「今すぐ印刷」の指示を終了する。
【0087】
上述した指示は、グループウエアサーバ2によってインターネットバインダ3のHDD33の印刷パラメータデータベース33gにシリアルなバインダ番号に従って記録される。
図15に示すように、例えば、バインダ番号0001は、バインダ名が「経営会議資料」、部数が「3」、両面印刷が「しない」、レイアウトが「2in1」、仕上げが「ステイプル」と記録されている。
【0088】
インターネットバインダ3は、ステップST3で「今すぐ印刷」が指示されているので、上記選択されたプリンタ名(例えば、3F−B)のMFP4へ、上記印刷パラメータデータと「経営会議資料」の書類(文書)情報をインターネットを介して配信する。
【0089】
当該MFP4は、配信された印刷パラメータと「経営会議資料」の書類情報とに基づいて印刷を開始する。なお、印刷が完了した際の動作は後述する。
【0090】
次に、ステップST2において「あとで印刷」が選択された場合について説明する。
【0091】
ステップST2で「あとで印刷」が選択された際(ST4)、印刷の予約の設定に移行する(ST8)。
【0092】
図21は、携帯電話1の表示部12に表示されたバインダ印刷予約の表示例を示す図である。ここでは、指定時刻の印刷、指定時間後の印刷が選べる。これらは、ラジオボタンで選択することができる。例えば、指定時刻の印刷を選択した際、明日の15時に印刷を開始する指定をすることができる。また、指定時間後の印刷を選択した際、1時間後に印刷を開始する指定をすることができる。
【0093】
ここで、
図21に示すように、携帯電話1の表示部12に表示されたキャンセルボタン、予約ボタンの何れかが選択される。キャンセルボタンが選択された場合は、ステップST1からここまでの操作が全てキャンセルされる。
【0094】
予約ボタンが選択された際、選択されたバインダの印刷が設定される(ST9)。
図19に示すように、携帯電話1の表示部12に表示されたバインダ印刷設定がされた後、キャンセルボタン、OKボタンの何れかが選択される。キャンセルボタンが選択された場合は、ステップST1からここまでの操作が全てキャンセルされる。
【0095】
OKボタンが選択された際、印刷出力先(プリンタ)としてのMFP4が選択される(ST10)。
図20に示すように、携帯電話1の表示部12に表示されたプリンタ名が選択された後、キャンセルボタン、印刷ボタンの何れかが選択される。キャンセルボタンが選択された場合は、ステップST1からここまでの操作が全てキャンセルされる。
【0096】
印刷ボタンが選択された際、携帯電話1からの「あとで印刷」の指示を終了する。なお、印刷の予約内容は、印刷開始時刻を指定するだけでなく、印刷完了時刻を指定するようにしても良い。
【0097】
上述した指示は、グループウエアサーバ2によってインターネットバインダ3のHDD33の印刷パラメータデータベース33gにシリアルなバインダ番号に従って記録される。
図15に示すように、例えば、バインダ番号0001は、バインダ名が「経営会議資料」、部数が「3」、両面印刷が「しない」、レイアウトが「2in1」、仕上げが「ステイプル」と記録されている。
【0098】
また、インターネットバインダ3のHDD33の印刷情報データベース33fにシリアルナンバに従って、プリンタ名と印刷開始時刻が記録される。
【0099】
そして、インターネットバインダ3は、印刷開始時刻となった際、上記選択されたプリンタ名(例えば、3F−B)のMFP4へ、上記印刷パラメータデータと「経営会議資料」の書類(文書)情報をインターネットを介して配信する。なお、設定された時刻に応じて、書類情報を非同期配信、先行配信するようにしても良い。
【0100】
当該MFP4は、配信された印刷パラメータと「経営会議資料」の書類情報とに基づいて印刷を開始する。なお、印刷が完了した際の動作は後述する。
【0101】
次に、ステップST2において「データ配信」が選択された場合について説明する。
【0102】
ステップST2で「データ配信」が選択された際(ST5)、配信先の選択に移行する(ST11)。
図20に示すように、携帯電話1の表示部12に表示されたプリンタ名が選択された後、キャンセルボタン、印刷ボタンの何れかが選択される。キャンセルボタンが選択された場合は、ステップST1からここまでの操作が全てキャンセルされる。
【0103】
印刷ボタンが選択された際、携帯電話1からの「データ配信」の指示を終了する。
【0104】
上述した指示は、グループウエアサーバ2によってインターネットバインダ3のHDD33の印刷情報データベース33fにシリアルナンバに従って、プリンタ名と「MFPへの配送のみ」にフラグが立てられて記録される。
【0105】
そして、インターネットバインダ3は、上記選択されたプリンタ名(例えば、3F−B)のMFP4へ、上記「経営会議資料」の書類(文書)情報をインターネットを介して配信する。
【0106】
当該MFP4は、配信された印刷パラメータと「経営会議資料」の書類情報とをメモリ42に記憶する。このメモリ42に記憶された書類情報の印刷については後述する。
【0108】
第2実施例では、インターネットバインダ3に保管された文書、添付ファイル等の文書情報をMFP4で印刷する場合である。
【0109】
インターネットバインダ3に保管された文書情報は、ユーザPC5で取り込む他に、MFP4で直接印刷することができるようになっている。
【0110】
ここでは、MFP4の操作手順に従って文書情報の印刷動作を
図22〜
図26を参照して説明する。
【0111】
図23〜
図26は、文書情報をMFP4で印刷する場合のMFP4の表示部43の表示例を示す図である。
【0112】
まず、MFP4にてインターネットバインダ3に保管した文書情報を印刷する場合、ユーザは、タッチパネル43a及び操作部44の操作によりユーザIDとパスワードとを入力する。
【0113】
図23は、MFP4の表示部43におけるユーザID及びパスワードの入力画面の表示例を示す図である。この
図23に示す入力画面では、表示部43にユーザIDとパスワードの入力欄が表示されるとともに、「戻る」キー及び「ログイン」キーがタッチパネル43aにより表示されている。
【0114】
このような入力画面が表示されている状態で、ユーザは、ユーザIDとパスワードを入力する。そして、入力したユーザIDとパスワードが満足するものであった場合、ユーザは、タッチパネル43aにより「ログイン」キーをタッチする(ST21)。
【0115】
すると、MFP4は、ユーザIDとパスワードとを送信することによりインターネットバインダ3との接続処理を行う。インターネットバインダ3では、MFP4との接続が確立されると、MFP4から送信されたユーザIDに対応して記憶している文書情報のリストをMFP4へ送信する(ST22)。
【0116】
この文書情報のリストを受信したMFP4では、インターネットバインダ3から受信した文書情報のリストに基づいて、文書の選択画面を表示部43に表示する。
【0117】
図24は、インターネットバインダ3から受信した文書情報のリストを表示部43に表示した際の表示例を示す図である。この場合、表示部43に表示されている文書名をタッチパネル43aによりタッチすることにより文書が選択されるようになっている。この
図24に示すような文書の選択画面が表示部43に表示される。
【0118】
ユーザは、このような文書の選択画面より所望の文書をタッチパネル43aにより選択し、「選択」キーをタッチする。すると、MFP4は、選択された文書データの転送をインターネットバインダ3に要求する(ST23)。
【0119】
インターネットバインダ3は、MFP4により要求された文書データをMFP4へ転送する(ST24)。
【0120】
この際、インターネットバインダ3は、現在のインターネットの通信路状況から文書データとして下記のように最適な圧縮形式を選択する。
【0121】
通信容量が小さい場合→通信速度を優先
通信容量が大きい場合→印刷画質を優先
また、インターネットバインダ3は、現在のインターネットの通信路状況と転送データ量をもとにデータのダウンロード時間(転送時間)を算出し、転送完了後の印刷処理時間を含む処理に必要な予測時間を当該MFP4に送信する。当該MFP4は、受信した処理に必要な予測時間をディスプレイ43に表示し、さらに処理の進行状況を表示する。なお、印刷処理時間は、インターネットバインダ3のHDD33のプリンタ情報データベース33dに記録されているプリンタ能力から算出される。
【0122】
図25は、ダウンロード時間及び印刷処理時間をMFP4のディスプレイ43に表示した例を示す図である。
【0123】
MFP4は、インターネットバインダ3からの文書データを受け取った際、表示部43に印刷設定の画面を表示する。
【0124】
図26は、印刷設定画面の表示例を示す図である。この印刷設定画面によりユーザが各種設定を入力して印刷を選択すると、MFP4は、インターネットバインダ3から転送された文書データの印刷を実行する。
【0126】
第3実施例は、MFP4に予め先行して配信された書類情報を印刷する場合である。
【0127】
携帯電話1により先行配信したユーザは、当該MFP4のタッチパネル43a及び操作部44の操作によりユーザIDとパスワードとを入力する。
【0128】
図23は、MFP4の表示部43におけるユーザID及びパスワードの入力画面の表示例を示すものである。この
図23に示す入力画面では、表示部43にユーザIDとパスワードの入力欄が表示されるとともに、「戻る」キー及び「ログイン」キーがタッチパネル43aにより表示されている。
【0129】
このような入力画面が表示されている状態で、ユーザは、ユーザIDとパスワードを入力する。そして、入力したユーザIDとパスワードが満足するものであった場合、ユーザは、タッチパネル43aにより「配信データ印刷」キーをタッチする。
【0130】
MFP4のコントローラ41は、表示部43に配信された文書名、ファイルを表示する。
図25に示すように、「全印刷」キーがタッチされた際、印刷の設定画面に移行する。
図26に示す印刷設定画面によりユーザが印刷設定を入力してタッチパネル43aにより「印刷」キーをタッチした際、MFP4は、メモリ42に記憶された書類情報の印刷を実行する。
【0131】
なお、MFP4に書類情報を配信した後、当該MFP4から所定時間印刷完了の通知がない場合、インターネットバインダ3は、データ配信を指示した当該携帯電話1に印刷忘れの通知メールを送信する。これにより、書類が格納されたまま放置される状態を防止することができる。
【0132】
ただし、インターネットバインダ3の印刷情報データベース33fの印刷忘れメールの項目が「送信不要」となっていた場合は、通知メールの送信を行わない。また、上記通知を行うまでの時間は設定できるようになっている。
【0134】
第4実施例において、印刷完了後の動作を
図27のフローチャートを参照して説明する。
【0135】
印刷が完了した際、MFP4は、履歴データを作成し(ST31)、さらにこの印刷されたデータがインターネットバインダ3から転送されたデータか否かを確認する(ST32)。
【0136】
MFP4は、インターネットバインダ3から転送されたデータであった場合に転送先のインターネットバインダ3に作成した履歴データを送信する(ST33)。
【0137】
インターネットバインダ3は、受信した履歴データをHDD33の印刷履歴データベース(テーブル)33hに追加する。例えば、履歴番号1は、アカウント名が「suzuki」、プリンタ名が「3F−C」、内容が「バインダ「製品仕様」を印刷予約」、日付が「00/07/16、16:30」と記録されている。
【0138】
また、インターネットバインダ3は、印刷を指示した当該携帯電話1にMFP4での印刷処理が完了したことを通知する印刷終了メールを送信する。これにより、ユーザに印刷処理が完了したことを通知することができる。
【0139】
図28は、携帯電話1に送信されたメールの画面例を示す図である。例えば、プリンタ名が「3F−B」、日付が「2000/09/30」、主題が「印刷完了」とし、通知内容が「ユーザ『watanabe』の指示によるバインダ『経営会議資料』の印刷が完了しました」となる。
【0140】
ただし、インターネットバインダ3の印刷情報データベース33fの印刷終了メールの項目が「送信不要」となっていた場合は、通知メールの送信を行わない。
【0141】
以上説明したように上記発明の実施の形態によれば、携帯電話からメールを所望するプリンタで印刷することができる。
【0142】
また、携帯電話からメールを所望するプリンタで指定した日時で印刷することができる。
【0143】
また、携帯電話からメールを所望するデータを所望するプリンタに先行配信し、印刷物を他人に見られることなく、当該プリンタから即印刷することができる。
【0144】
さらに、MFP4からメールを格納してあるインターネットバインダ3にアクセスして所望するメールを送信させて印刷することもできる。
【0145】
また、携帯電話からの指示でインターネットバインダ3からMFP4に送信されたデータを印刷した際の印刷履歴をインターネットバインダ3に蓄積・管理することができる。
【0146】
また、携帯電話からの指示でインターネットバインダ3からMFP4に送信されたデータを印刷した際、当該携帯電話にメールで印刷完了を通知することができる。
【0147】
なお、本願発明は次のように表すことができる。
(1) 携帯端末と通信を行う第1の装置と、文書等の複数のデータを格納している第2の装置と、印刷を行う複数の印刷装置とが通信回線を介して接続される印刷システムにおいて、上記携帯端末が上記第1の装置と通信を行って、上記第2の装置に格納されている複数のデータから印刷するデータを選択する第1の選択手段と、この第1の選択手段で選択されたデータの印刷を指示する指示手段と、この指示手段で指示されたデータの印刷を行う印刷装置を上記複数の印刷装置から選択する第2の選択手段とを有し、上記第2の装置が、上記第2の選択手段で選択された印刷装置に上記第1の選択手段で選択されたデータを送信する送信手段と、この送信手段で送信されたデータの印刷を上記指示手段の指示に応じて当該印刷装置に設定する設定手段と、を具備したことを特徴とする印刷システム。
【0148】
(2) 携帯端末と通信を行う第1の装置と、文書等の複数のデータを格納している第2の装置と、印刷を行う複数の印刷装置とが通信回線を介して接続される印刷システムにおいて、上記携帯端末が上記第1の装置と通信を行って、上記第2の装置に格納されている複数のデータから印刷するデータを選択する第1の選択手段と、この第1の選択手段で選択されたデータ印刷の日時等を指定する指定手段と、この指定手段で指定されたデータの印刷を行う印刷装置を上記複数の印刷装置から選択する第2の選択手段とを有し、上記第2の装置が、上記第2の選択手段で選択された印刷装置に上記第1の選択手段で選択されたデータを送信する送信手段と、この送信手段で送信するデータの印刷を上記指定手段の指定に応じて当該印刷装置に実行させる実行手段と、を具備したことを特徴とする印刷システム。
【0149】
(3) 携帯端末と通信を行う第1の装置と、文書等の複数のデータを格納している第2の装置と、印刷を行う複数の印刷装置とが通信回線を介して接続される印刷システムにおいて、上記携帯端末が上記第1の装置と通信を行って、上記第2の装置に格納されている複数のデータから印刷するデータを選択する第1の選択手段と、この第1の選択手段で選択されたデータの配信を指示する指示手段と、この指示手段で指示されたデータの印刷を行う印刷装置を上記複数の印刷装置から選択する第2の選択手段とを有し、上記第2の装置が、上記指示手段の配信指示に応じて、上記第1の選択手段で選択されたデータを上記第2の選択手段で選択された印刷装置に送信して格納させる制御を行う制御手段を具備したことを特徴とする印刷システム。
【0150】
(4) 携帯端末と通信を行う第1の装置と、文書等の複数のデータを格納している第2の装置と、印刷を行う印刷装置とが通信回線を介して接続される印刷システムにおいて、上記印刷装置が、上記携帯端末からの指示により上記第2の装置から送信されるデータを受信する受信手段と、この受信手段で受信されたデータを格納する格納手段と、この格納手段に格納されたデータの印刷を設定する設定手段と、この設定手段の設定に基づいて上記データの印刷を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする印刷システム。
【0151】
(5) 携帯端末と通信を行う第1の装置と、文書等の複数のデータを格納している第2の装置と、印刷を行う印刷装置とが通信回線を介して接続される印刷システムにおいて、上記印刷装置が、上記携帯端末からの指示により上記第2の装置から送信されたデータを印刷した際、その印刷完了情報を上記第2の装置に送信する送信手段を有し、上記第2の装置が、上記送信手段から送信された印刷完了情報を受信する受信手段と、上記受信手段で受信された印刷完了情報に基づいて上記第1の装置を介して上記携帯端末に印刷完了を通知する通知手段と、を具備したことを特徴とする印刷システム。
【0152】
なお、本願発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施例は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施例には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施例に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。