(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記先端部分(6)に、2つのフォークウェブ(19、20)を有するフォーク状先端部が設けられ、前記2つのフォークウェブ(19、20)間に、前記先端インセット(5)の前記先端部分(6)に接触することなく、前記シャットオフニードル(18)を貫通するギャップ(21)が形成され、前記フォークウェブ(19、20)が、熱の流れを案内することで、溶融物の流れをY方向からX方向に前記供給ボアホール(23)の領域内に案内するように配設され、X方向はY方向と垂直である、ことを特徴とする、請求項1または2に記載のホットノズル。
前記駆動源が、前記シャットオフニードル(18)の1つまたは複数に直接的、またはリフトプレート(32)によって作用する流体作動式または空気圧式シリンダ(30)であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のホットノズル。
少なくとも1つの前記シャットオフニードル(18)が、任意の動作位置において前記ノズル本体に接触しないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のホットノズル。
【背景技術】
【0002】
まず、技術的背景に関して、国際公開第99/37461号パンフレット、米国特許出願公開第2002/0098262号明細書および欧州特許出願公開第0186413号明細書を参照する。
【0003】
側方、すなわち、離型方向に対して垂直または斜めにプラスチック部品を噴射することは、プラスチック射出成形技術において有益なことが多い。この目的のために、側方噴射用に、いわゆる、ホットノズルが使用され、このノズルは、ノズル本体と先端要素とを含む側方噴射ノズルとしても知られている。物品の表面に対する溶融物の温度制御を有益に達成するために、ノズル先端または先端要素は、物品の表面に至るまで案内される必要がある。
【0004】
複数のキャビティを有する構成の場合にノズル先端またはノズル本体を装着できるよう、ノズル本体を囲む金型コンポーネント(ダイコンポーネント)を分割することがさらに知られており、一般的に行われている。独国特許出願公開第10008471号明細書に、このような技術が示されている。金型コンポーネントをこのように分割することは、複雑な金型構造で漏れ防止に必要な型締め力を確保する必要があるため不利益である。
【0005】
このことから、分割されていないインセット(inset:差込み具)の使用が可能な先端要素を有する側方噴射ノズルの構造が有益であると考えられている。これは、例えば、独国特許出願公開第19742099号明細書に提案されているような調節先端要素を用いるか、またはノズル本体が装着されると一体形のノズル本体に先端部を引き続き装着することで行われる(例えば、欧州特許出願公開第1524091号明細書および独国特許出願公開第10345578号明細書を参照)。狭い嵌合部に装着される先端要素の場合、嵌合ギャップは、焼成プラスチックの使用期間後、多くの場合、非破壊な取り外しができない程度までにしっかりと保持される。調節機構の欠点は、溶融物で部分的に湿潤した線細工コンポーネントであり、長期間使用した後、先端部を確実に調節し取り外すことができなくなることである。調節デバイスは、全体的な空間が制限されていることから十分な圧力エリアがないため、高い力/圧力負荷を許容しない場合が多い。
【0006】
一体化ノズル本体に装着された先端要素には、通例、装着可能な状態を維持するために非常に小さな構成が設けられる必要がある。さらに、装着/取り外しは、既知のシステムでは非常に困難であり、多くの場合、長期間使用した後、先端部を破壊することによって達成するしかない。
【0007】
したがって、包括的な欧州特許出願公開第0447573号明細書および同出願に基づく優先権主張出願である独国実用新案第9003574号明細書から、問題を軽減するために、ノズル本体を一体形ではなく分割して配設することが知られている。ある種のベース部品に保持リングが配置され(欧州特許出願公開第0447573号明細書の
図1)、保持リングの軸方向側に、ガイド先端部が締め付け用リングで保持されている。しかしながら、先端要素の装着および取り外しは、それほど容易ではない。さらに、溶融物は、ベース部品から軸方向に流出し、ガイド先端部の周りに流れうるため、溶融物の流れは、溶融物入口からノズル本体内に部品のゲートまで漏れのないように案内されない。周囲の固化プラスチック化合物によって先端要素を取り外すさいに深刻な問題が生じうる。固化プラスチック化合物は、最初に手をかけて除去する必要がある。あるいは、ホットノズルは、粘性の残ったプラスチック材料とともに取り外される可能性がある。
【0008】
独国実用新案第202008005073号明細書に、上述した問題の1つの解決策が提供されており、分割されたノズルの概念を基に、比較的大きな先端要素でもノズル本体に簡単に収容でき、長期間の使用後でも先端要素を簡単に装着し取り外すことが可能であるように上述した技術がさらに発展されている。したがって、これらのノズルの関連する利点は、金型の分離面から旋回運動することによって先端インセットが設置されうることである。このプロセスにおいて、先端要素の少なくとも1つの先端部が、噴射対象の物品の表面に容易に到達し、すべてのコンポーネントが完全に装着された後、溶融物の流れが、溶融物入口からノズル本体内へ物品のゲートまで漏れることなく案内される。ノズル本体の構成を選択することで比較的大きな型締め力が実現され、高レベルの漏れ防止が達成される。先端インセットを装着した後、シールスリーブは、特に好ましい変形例による金型インセットの壁に載置され、または、動作温度に達した後、全ノズルの熱膨張の結果として、シールスリーブと金型インセットの壁との間に十分な表面押圧が達成可能な程度まで間隔を空けて設けられる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、プラスチックコンポーネントを側方噴射するように配設されたホットノズル1を含むホットノズル装置の断面を示す。この場合、この典型的なコンポーネントは、一例として、フランジ付きの円筒状スリーブとして配設される。
【0019】
このプラスチックコンポーネントは、鋳型(以下、金型と呼ぶこともある)に注入され、鋳型のうち、特に、供給ボアホール23を含む成形プレート14が示されている。プラスチックの供給ボアホール(borehole:孔)23は、
図1の閉位置において、成形プレート14の供給ボアホール23をしっかり封止することで金型にプラスチックが入らないようにするシャットオフニードル18によって封鎖されうる。
【0020】
加熱されたホットノズル1は、加熱装置35によって囲まれたノズル本体ベース部分2およびノズル本体締め付け用ディスク部分3を有する複数部分型のノズル本体を含む。
【0021】
これらの2つの要素は、円筒状の外側ジャケット(これに関しては、独国実用新案第202008005073号明細書も参照)を含みうる。また、外側ジャケットは、非円形断面、例えば、楕円形、長円形または多角形の断面を有しうる(
図8〜
図10を参照)。
【0022】
ノズル本体ベース部分2は、少なくとも1つまたは複数の凹部4が設けられた軸方向の面を有し、ここでは一例として、先端インセット5を配設および収容するために、軸方向の面の全周にわたって凹部4が半径方向に分布されて配設されている。これらの先端インセット5は、この場合、先端要素6と、シールスリーブ13とを含む。ノズル本体締め付けディスク部分3に、対応する凹部10が配設される。
【0023】
以下の記載は、一例として与えられるものであり、限定的であるように理解されるべきではない。1つまたは複数の先端インセット5の位置が他の場所に記載されている場合、これらの特徴は、複数の先端インセット5の場合に提供されることが可能なことを理解されたい。
【0024】
「上部に」または「下部に」などの用語は、限定的に理解されるべきではなく、それぞれ図面における配置構成および整列に関するものにすぎない。
【0025】
先端インセット5の1つは、凹部4、10にそれぞれ配設される。先端要素6(
図2および
図3も参照)はそれぞれ、ベース本体6aと、ベース本体6aに続き、
図1を参照すると、第1の領域に円筒状に配設され、最外端でフォーク状に配設されたそれぞれの先端部分6bとを含む。
【0026】
ノズル本体ベース部分2は、
図1の上部にあり、ノズル本体締め付け用ディスク部分3から離れる方向に向いた軸方向の面にある溶融物ダクト8(
図1を参照)に溶融物入口開口7を含む。
【0027】
図1によれば、この溶融物ダクト8は、ノズル本体ベース部分2を通ってブランチ(分岐管路)8bまでX方向に軸方向に第1の部分8a全体にわたって延び、ブランチ8bから、部分ダクト8cが放射状に分岐し、凹部4に各々が開口する。
【0028】
部分ダクト8cは、凹部4に配置された先端要素6にある溶融物ダクト9と位置合わせされた状態にあり、溶融物ダクト9は、ボアホールのように先端要素6を完全に貫通し、この場合、溶融物ダクト9の方向は、溶融物ダクト8が部分8aにおいて延びる方向Xに対して斜めである。
【0029】
最外端でフォーク形状をなす先端要素6の先端部分6bは、ノズル本体ベース部分2に装着した状態で外方に向き(この場合、半径方向)、ノズル本体ベース部分2の周縁を越えて、まだ記載されていない方法で外向きに突出する。
【0030】
先端インセット5は、凹部4に挿入した後、引き続き装着したノズル本体締め付け用ディスク部分3の対応する凹部10によってしっかりと保持されるように配設される。
【0031】
ベース本体6aの領域において、先端インセット5は、先端部分6bから離れる方向に向いた領域において、ノズル本体ベース部分2の傾斜表面11b上に、後方向への傾斜表面11aを載せて置かれる。互いに位置合わせされる溶融物ダクト8、9は、傾斜表面11a、11bを貫通する。
【0032】
先端インセット5のベース本体6aは、異なる直径の複数の部分を含む。特に、軸方向に環状接触カラー12が配設される。
【0033】
シールスリーブ13が、各先端要素6へ滑り入れられ、シールスリーブ13の一方の側で接触カラー12上に軸方向に配置され、ホットノズル1が挿入される軸方向の他方の側で金型14の接触表面15上に配置される。
【0034】
ノズル本体締め付け用ディスク部分3は、1つまたは複数のねじによってノズル本体ベース部分2に固定されうる(特に、位置合わせされたこれらの2つの要素を貫通する段付きねじボアホール16の領域において)。
【0035】
ノズル本体締め付け用ディスク部分3は、ノズル本体ベース部分2に対して軸方向に整列され、ノズル本体ベース部分2に非強制的に或いは強制的に先端インセット5を固定する。
【0036】
斜面11a、11bと、金型14上のシールスリーブ13の支持領域との間に、安定した漏れ防止支持が得られる。
【0037】
シールスリーブ13は、ノズル本体を供給ボアホール23まで通過させるときに溶融物が流れることができる領域、または流れることになる領域をさらに簡単に形成する。
【0038】
この構成の簡単な装着性および脱着性は、特に有益であることとしてさらに言及する必要がある。
【0039】
少なくとも1つの溶融物ガイドダクト9は、先端部分6bを囲む環状供給空間24内への出口開口17を含み、先端部分6bは、先端で実際のフォーク状のものに収束する前まで長さの一部分が円筒形状であり(
図1、
図2、および
図3)、軸方向の接触表面15に接触するように先端部分から間隔を空けて設けられたシールスリーブ13によって外側までさらに画定され、金型、この場合は、成形プレート14にある入口開口/供給ボアホール23内に開口する金型14内に延びる。
【0040】
本発明によれば、各先端インセット5の各先端要素6は、駆動源30に関連付けられた可動シャットオフニードル18によって、まだ記載されていない方法で貫通されることが好ましく、駆動源30は、直接的にまたは好ましくは、1つまたは複数の中間要素32によって、シャットオフニードル18と動作可能な接続状態にある。
【0041】
図1、
図2、
図3によれば、シャットオフニードル18による先端インセット5の「貫通」の特徴は、シャットオフニードル18がフォーク状の先端部分6を貫通するように実現される。
【0042】
フォーク状の先端部分6bは、2つのフォークウェブ19、20によって画定され、2つのフォークウェブ19、20の間には、X方向に
図1に示す先端部分を貫通するギャップ21が設けられる(
図1、
図2、
図3)。
【0043】
フォークウェブ19、20は、ノズル本体2の周縁およびシールスリーブ13を越えて上向きに突出する先端インセット5の領域に配設され、すなわち、フォークウェブ19、20は、成形プレート14の供給空間24に配設される。フォークウェブ19、20は、プラスチック材料を入口開口/供給ボアホール23内に案内するために、X方向に下方に向いている(
図2および
図3を参照)。フォークウェブ19、20は、ノズル本体ベース部分2から先端要素6を介してシャットオフニードルのX方向およびゲート23の方向へ熱の流れを案内するように配設される。
【0044】
X方向に延びるシャットオフニードル18は、先端部分6bおよびフォークウェブ19、20に触れずにギャップ21を貫通する。
【0045】
その結果、シャットオフニードル18は、有益なことに、ホットノズルの高温部品、すなわち、詳細には、要素2、3、5と接触しない。
【0046】
供給空間24は、成形プレート14において突出空間25内に続いており、突出空間25は、X方向に下方に延び、空間下端部に、同様にX方向に延びる入口開口/供給ボアホール23が配設される。シャットオフニードル18はまた、この方向に整列され移動可能である。したがって、この軸線は、(先端部分6bの円筒状エリアのY軸に関連する。
図2を参照)先端要素の主軸線Yに対して垂直方向にある。
【0047】
シャットオフニードル18は、
図1に示すように、第1の位置に供給ボアホール23を封止するように配設され、供給ボアホールは成形プレート14に配設される。
【0048】
シャットオフニードル18は、駆動源の助力を受けて
図1のこの位置から、溶融物ダクト8、9および供給空間24および突出空間25および供給ボア23を通って、金型の成形プレート14において充填されるキャビティ内に溶融プラスチックが流れることができるように、成形プレート14にある供給ボアホール23を解放する第2の位置まで移動可能である。
【0049】
シャットオフニードル18は、例えば、成形プレート14にあるボア26内または冷却金型の任意の他の部品内に挿入されるスリーブ27で、より低温の成形プレート14においてのみ案内されることが好ましい。
【0050】
周囲の成形プレートのより低温領域からより温かいまたは高温領域を分離するために、成形プレート14および加熱部35または実際のホットノズルの間に、ギャップ22が形成される。以下にさらに詳細に記載する1つまたは、好ましくは、2つのノズル本体ホルダ51がギャップ22に挿入され(
図8〜
図10を参照)、ノズル本体ホルダは、より低温の環境においてホットノズル1を保持し固定する。
【0051】
シャットオフニードル18は、
図1の位置において入口開口23をしっかりと密封する実際の先端28から離れる方向に向いた側にあるリフトプレート32に固定され、リフトプレートは、金型のリフト空間33においてX方向に往復運動で移動可能である。
【0052】
この動きは、流体作動式のドライブシリンダ30の助力で起こり、このドライブシリンダ30は、シャットオフニードル18から離れる方向に向いた側にあるリフトプレート32に(例えば、きつくねじ留めされることによって)ピストンロッド34が固定された可動ピストン31を含む。
【0053】
また、複数のシャットオフニードル18をリフトプレート32に固定し、1つのみの駆動源で、または1つのみの単一ピストンでリフトプレート32を移動させることも容易に可能である。
【0054】
リフトプレート32は、円筒状ノズル本体1を囲むリングディスクとして配設されうる。また、リフトプレート32は、矩形プレートとして配設されることができ、
図8〜
図10のタイプによる矩形ノズル本体1の一方の側に延びる。
【0055】
上述したようなホットノズルシステムにより、冒頭に記載した当技術分野より数多くの注目すべき利点が得られる。
【0056】
図1によれば、噴射方向および離型方向は、プラスチック射出成形において同じである(この場合、完成された噴射済みのプラスチック部品を金型から離すために、成形プレート36がX方向に取り外されるため、両方向ともX方向にある)。
【0057】
この場合、高いスプループラーゲート(sprue puller gates)、いわゆる、糸ひき(stringing)の可能性がある。
【0058】
大量のスプループルは、損傷の可能性など、さまざまな理由から受け入れられない。切り離される糸(detaching thread)は、噴射済みのプラスチック物品をさらに汚染する可能性があり、例えば、医療技術分野における物品には全面的に不適切または完全に許容不能である。
【0059】
フランジの後方側、例えば、医療用注射器本体のハンドルプレートの後方側にニードルシャットオフシステムで直接噴射するホットノズルの構成は、これまで達成されていない物を呈する。
【0060】
このような物は、驚くべきことに、スプループルまたは糸ひきの可能性がなく、
図1に示す本発明を用いて製造されうる。この効果は、本明細書に示すようなニードルシャットオフシステムを用いて効果的に対応されるであろう。
【0061】
先端要素6は、この目的に合わせて、テーパ状(および任意に、屈曲した)先端突出部の代わりに、2つのフォークウェブ19、20を有する2つの突出部を含むフォーク状先端をもつように製造され、2つのフォークウェブ19、20は、物品表面まで至らず、フォーク状に(非接触式に)貫通するシャットオフニードル18を囲む。
【0062】
好ましくは、
図1に示すようにフォーク形状の結果として、先端インセット5がシャットオフニードル18の組み立て状態に装着および取り外し可能であることが確保される。
【0063】
シャットオフニードル18の駆動は、空気圧動作または流体動作するリフトプレート32によって上述したように実現されることが好ましい。しかしながら、かかる駆動は任意の他の方法で主に行うこともできる。
【0064】
しかしながら、リフトプレート32は、先端インセットが、通例、互いに非常に近く、個々の駆動源が不可能であるため、好ましい駆動源である。
【0065】
主に、供給ボアホールまたは入口開口23をリフトプレート技術によって同時に開口することは、同時開口によって高いプロセス信頼性が達成されるため有益である。
【0066】
実際の形状は、複数部品型である。この構成は、上述した成形プレート14と、対応する金型コアとからなり、この場合、カラー付きの円筒状本体が噴射可能であるように配設される。加えて、金型の部品が挿入され、および/または、ホルダ51によって実際のホットノズルを保持するさらなる金型部品36、37、38、39が設けられる。
【0067】
いくつかのこのような対象物が、然るべく配設される限り、成形プレート14において同時に噴射されうることを理解されたい。
【0068】
スリーブ27は、冷却された金型14にニードルシールとして設置され、ニードル18とスリーブのボアホールとの間のギャップにおいてプラスチック溶融物が固化可能であるため、特に、射出プロセス中に高加圧した溶融物が漏れないように作用する。
【0069】
以下、本発明のさらなる変形例について記載する。
【0070】
この配置構成の主な構成は、特に、ノズル本体1の構成およびシールスリーブ13を有する先端要素5および先端要素6の固定および支持に関して、
図1のものに対応する。
【0071】
しかしながら、
図4に示す先端要素6は、それぞれ、フォークウェブ19、20が形成される任意の先端部分6bを含まない。先端要素6は、好ましくは矩形状の断面であり、ニードル貫通先端内に開口したノズル本体の縁部を越えてX軸に対して垂直方向に外側に突出し、ニードル貫通先端は、外側に円錐状に先細であり、入口開口/供給ボア23の方向に向けられ、または方向付けられ、入口開口/供給ボアホール23も、Y方向(すなわち、先端部分6bの主軸線の方向)に外側に対して垂直な方向に方向付けられ、X方向に対して垂直な方向に外側に方向付けられる。
【0072】
先端要素6は、シャットオフニードル41によってY方向にさらに貫通される。チップ先端6は、この目的のために、X方向に対して垂直に先端インセット5によって完全に貫通される軸方向ボアホール42を含む。
【0073】
シャットオフニードル41は、X方向に対して垂直方向に移動可能である。シャットオフニードル41は、成形プレート14にある供給ボアホール/入口開口23を封止する位置(
図4においてほぼ到達)および供給ボアホール/入口開口23を解放する
図5の第2の位置に移動可能なようにするために、駆動源43の助力で移動可能であることで、プラスチック材料は、噴射されるそれぞれの対象物が形成される成形プレート14(斜線部分)にあるキャビティ内に流入可能である。
【0074】
装着性および脱着性に加えて、
図4および
図5に示す駆動源について詳細に言及する必要がある。
【0075】
この駆動源は、
図9の種類の構成に特に適しており、
図9によれば、ノズル本体が矩形の断面を有し、先端インセット5が、1つまたは2つの対向する側に1列に並んで配設されている。
【0076】
駆動源は、ノズル本体締め付けディスク部分3にある凹部45内に挿入されるドライブシャフト44を含み、凹部45は、ノズル本体のシート平面に対して垂直方向に延び、部分的に円筒状であり、特に、半円筒状であることが好ましく、X方向に垂直方向に延び、
図4において、シートの平面にさらに垂直方向に延びる。
【0077】
凹部45は、ノズル本体ベース部分2の方へ向いたノズル本体締め付け用ディスク部分3の側に配設されるため、ドライブシャフト44は、ノズル本体ベース部分2に対してノズル本体締め付け用ディスク部分3とともに固定されうる。
【0078】
凹部45は、ドライブシャフト44が凹部において旋回可能なような寸法にされる。
【0079】
ドライブシャフト44は、ドライブシャフト44をシャットオフニードル41と連結するための偏心連結手段を含む。
【0080】
図4によれば、これらの連結手段は、シャットオフニードル41の端部でウェブ状の駆動歯46が形成されるように形成/実現され、この歯46は、この場合は、シャットオフニードル41の主軸線yに対して垂直である角度に配設される。
【0081】
駆動歯46は、歯車装置のようにドライブシャフト44にある対応する凹部47において一端と係合し、ドライブシャフト44にくさび状の駆動歯46が係合しているにもかかわらず、ドライブシャフト44が、所定の角度で(
図4および
図5を参照)回転または旋回可能であるように配設され、ドライブシャフト44は、駆動歯46を介してシャットオフニードル41を同時に移動させるため、シャットオフニードル41が変位され、それによって、供給ボアホール23を開閉する。これは、凹部の壁が弧状に配設されて、駆動歯のくさび表面を滑動し、または転がることが可能なように達成されうる。
【0082】
ドライブシャフト44は、外側円周を越えて延びるショルダ49を介してロッド48と連結され、このロッドは、流体作動式のシリンダ30のピストン31に直接的に、またはリフトプレートによって連結される。(
図5、
図6および
図7を参照)。
【0083】
ノズル本体ベース部分2は、ノズル本体締め付けディスク部分3の方に向いた側に凹部50を含み、凹部50において、ドライブシャフト44および駆動歯46を有するシャットオフニードル41は、妨げられずに移動可能であり、ノズル本体締め付けディスク部分3は、少なくともいくつかの部分において、ドライブシャフト44のベアリングとして使用される。
【0084】
駆動歯46が係合するドライブシャフトの凹部47は、インボリュート歯車のように設けられることができる。シャットオフニードル41に対してこのように実現される連結機構または駆動機構はコンパクトであり、さらに特に信頼性も高い。
【0085】
図7に示すように、凹部47は、ドライブシャフトの軸方向の全長さにわたって延びるため、複数の駆動歯46が凹部47に係合することが可能である。複数のシャットオフニードル41は、一直線の列に複数の先端インセット5を直線状に配置して、特に簡単な方法で移動可能である。
【0086】
また、この作動シャフト44は、半径方向に一重または二重構成のものとしても使用されうる。
【0087】
直線状構成のノズルの好ましい応用例の場合、作動シャフトは、
図7に示すシャットオフニードル41のいくつかを同時に移動させる。
【0088】
この目的のために、ドライブシャフト44の少なくとも1つが、軸方向の変位が防止され、十分な角度範囲内での回転移動が可能なように、一方の側ではノズル本体ベース部分2の凹部50において、ノズル本体締め付け用ディスク部分3の上述した凹部45において案内されるため、シャットオフニードル41は、開位置および閉位置に移動可能である(これに関して、
図4、
図5、
図6および
図7を参照)。
【0089】
先端インセット5の装着(シャタトオフニードル41を有する)は、旋回運動によって、他のすべての前述した実施形態と同様に起こり、装着されると、作動シャフトは、ドライブシャフト44の凹部がすべての歯状のニードルヘッドを収容するように挿入される。
【0090】
その後、ノズル本体締め付け用ディスク部分3がねじ留めされ、既知の方法で、シールスリーブ13を有する先端要素または先端インセット5を封止するように押圧し、ドライブシャフト44のベアリングおよびガイドとして同時に作用する。
【0091】
作動シャフトの端部にある歯車と、歯付きラックとからなるか、またはレバーシステムからなる別の機構により、例えば、30°の角度範囲の十分な回転運動が確保されうる。この機構が動作を開始できるようにするために、作動シャフトは、ノズル本体の表面を越えることが好ましい(
図7)。
【0092】
先端インセット5を旋回させて設置したり取り外したりすることにより、アンダーカットホットウェルの外形を実現できる。
【0093】
上述したような
図4〜
図7の構造は、ホットノズルが矩形状であり、先端インセット5が1列に配設されれば、作動シャフト44が特に有益な方法で収容可能であるため、特に有益である。
【0094】
図1〜
図7に示す解決策にも設けられているようなニードル閉鎖は、シャットオフニードル18、41が、より高精度に供給ボアホール/入口開口23内に移動可能であることをさらに要求する。
【0095】
この理由のために、事実上、X方向においてゲートのレベルで(ニードル/先端の長手方向の軸線のレベルで)横断方向に変位があってはならず、これは、変位があると、シャットオフニードル41および供給ボアホール23は位置合わせ状態にならないためである。
【0096】
上側領域(本明細書の図面を参照して)にある金型に対してノズル本体1を固定する場合、熱膨張により、ノズル先端または先端要素6、およびノズル先端または先端要素6と組み合わせて、ノズル先端または先端要素6に保持されたニードル18、41のシャフトが変位され、さらにまた、
図4に示すようなドライブシャフト44も同様である。後者の場合、長手方向にシャットオフニードル41の位置が変化し、これは、ドライブシャフト44を駆動するレバーアセンブリが膨張しないことで、ニードル駆動機構の作用点のシフトが起こるためである。
【0097】
この問題は、
図8〜
図10の図示した構造によって簡単に解決されうる。ノズルまたはノズル本体は、シャットオフニードル41の軸線から熱膨張が生じるように設置される。この目的のために、
図8〜
図10に示し、特に好ましい実施形態において、側面図においてZの形状を有する2つの特殊なノズル本体ホルダ51が有益である。これらのホルダの結果として、ノズル本体1は、ノズル本体ホルダ51の第1の端部によってニードル平面に保持される。ノズル本体ホルダ51の他端は冷却金型に装着される。その結果、ニードル/ニードル先端平面は、ノズル本体1の熱膨張にかかわらず、金型に対してアイドリング状態にある。
【0098】
ノズル本体ホルダ51は、ベース脚部52と、2つの保持脚部53、54とを含み、この保持脚部は、ベース脚部52の互いに離れた端部に取り付けられ、
互いに反対方向を向く方向にベース脚部から延び、ベース脚部52と90°の角度をなすことが好ましい。
【0099】
図8、
図9および
図10に示すように、1つの保持脚部53は、ノズル本体2、3の反対側の外側にある対応する溝状の凹部55と係合し、好ましくは、先端要素5がないノズル本体1の側に配設され、ノズル本体1、この場合、複数部分型のノズル本体1の外側周囲を越えて円周方向に突出する凹部55と係合する。凹部は、特に、2つのノズル本体要素2および3と協働して配設されうる。
【0100】
他の保持脚部54は、金型にある凹部56と係合する。
【0101】
その結果、一方の保持脚部53は、より高温のノズル本体1と係合するために使用され、他方の保持脚部54は、ノズル本体1を囲む冷却金型と係合するために使用される。
【0102】
図10に示すように、より低温の形状または、より低温の金型における固定領域は、ノズル本体ホルダ51をより温かいまたは、より高温のノズル本体1に固定する領域より、X方向において異なるレベルにある。
【0103】
保持脚部53が、先端要素がノズル本体1から突出するノズル本体1においてX方向に同じレベルで係合するか、または、先端要素1の領域にあるノズル本体1から外側に高温のプラスチック材料が出るレベルXで係合すれば、特に有益である。保持脚部53および保持脚部53を収容する凹部55は、強制的な圧入を達成するために円錐状に配設されうる。
【0104】
直線状のノズルの正面側の構造により、先端がノズル本体1の長手方向側から突出するため、また、物品に輪郭を与え冷却を供給する必要があるため、制限空間の問題がさらに解決される。特殊な保持構造のための空間はない。
【0105】
ノズル本体ホルダ51は、通常、上側突出部で成形プレートに載置される。金型にあるノズル用の凹部は、全側面またはベース脚部52が金型の焼戻しされた壁に載置されるように配設されるため、ノズルホルダ51と金型との間の相対膨張がない。それぞれに適切な寸法を提供することで、円錐状保持脚部53の方向に向いて前述した圧入を生じさせるのに必要な押圧力を達成することも可能である。
【0106】
下側脚部53は、ゲート、すなわち、ニードルのレベルで正確にノズル本体1の凹部55と係合することで、ノズルは、このレベルで金型に固定される。分配器の方向に熱的に膨張し、分配器とノズルとの間に封止作用を生じさせることが可能である。ノズルの直接接触領域において、ノズルホルダは、金型温度より高い温度を想定している。しかしながら、これは、局所的に限定され、ノズルと金型温度との間のレベルでのみ起こるため、結果的に得られる熱シフトは無視できるほど小さい。
【0107】
図1〜
図3および
図4〜
図7の例示した変形例は、噴射方向、ひいては、ノズル先端の軸方向が、X方向またはY方向のいずれかに延び、シャットオフニードルの軸方向がこれらの方向にそれぞれ対応する構成を示す。したがって、噴射方向、ひいては、ノズル先端軸線の方向を最大+/−20°の角度で変更するためにX方向およびY方向に移動可能であるシャットオフニードルの場合にさらに可能であり、物品の表面と一致させるためにシャットオフニードルの端部を適宜面取りすればよい。