(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、押出物変形の実質的な非存在下で、かつゲル粒子が全くまたは実質的に存在することなく、高いVNB濃度と押出中の押出量向上とを合わせもつエラストマー化合物を提供することである。
【0007】
本発明者らは、意外なことに、請求項1に記載の化合物が、押出物変形を有さずに押出中に押出量向上を示すことを見出した。
【0008】
本発明によるエラストマー化合物は、以下を含む:
a)エチレン、α−オレフィン、1から7重量%のビニルノルボルネンおよび0から15重量%の第2の非共役ポリエンを含む少なくとも1種のオレフィンエラストマー、ここで、重量%はエチレン、α−オレフィン、ビニルノルボルネンおよび非共役ポリエンの全重量に関している。エチレンおよびα−オレフィンの量は、好ましくは、それぞれエチレンについて50から75重量%、プロピレンについて20から50重量%である。
b)本発明によるエラストマー化合物は、120から300phrの化合物負荷をさらに有し、これは、100phrのオレフィンエラストマーに加えて、この化合物が20から200phrの他の配合成分(それらに少なくとも油、固体フィラー、および硬化パッケージが含まれる)をさらに含むことを意味する。
c)本発明の化合物におけるオレフィンエラストマーは一般に、Δδ<20に対応する長鎖分岐を有し、ここで、度で表されるΔδは、0.1rad/秒の周波数での125℃における動的せん断測定における応力および歪み間の位相角δと、100rad/秒の周波数での位相角δとの間の差から計算される。
d)本発明の化合物におけるオレフィンエラストマーは、以下の関係Sb>30をさらに満たし、ここで、希釈勾配Sbは、実験部分で記載されたとおりである。
【0009】
希釈勾配Sbは、それらの溶液特性からポリマーの分岐構造を特徴づけるために、「Characterization of long chain branching:Dilution rheology of industrial polyethylenes」、Journal of Rheology−2002年3月−第46巻、第2号、401〜426頁においてB.J.Crosby、M.Mangnus、W.de Groot、R.DanielsおよびT.C.B.McLeishによってgΦとして記載されたパラメータである。
【0010】
本発明者らは、意外なことに、30を超える、好ましくは32を超える、さらにより好ましくは34を超える、最も好ましくは35を超える希釈勾配を有するオレフィンエラストマーまたはオレフィンエラストマーのブレンドに基づく本発明による化合物が、押出中に顕著なより低い表面不安定性を示し、これは表面不安定を有さずに押出中のより高い押出量を直接的にもたらすことを見出した。
【0011】
本発明の化合物は、好ましくは、オレフィンエラストマーに加えて、
a)固体フィラー[本発明の化合物に使用される好適な固体フィラーは、例えば、カーボンブラック、シリカ、白亜、ケイ酸アルミニウムおよびケイ酸マグネシウム、石英、チョーク、およびタルクであり、前記フィラーは、100部のオレフィンエラストマー当たり10から190部、好ましくは、10から100部の範囲で前記オレフィンエラストマー化合物中に存在する(phr)]、
b)10から190phr、好ましくは10から100phrの油、例えば、パラフィン油またはホワイト油
を含む。
【0012】
上述の範囲の化合物は、顕著なより低いダイ膨張および押出物変形の減少を示す。120phrの化合物負荷より下では、押出挙動に対する化合物負荷の効果は無視できる。300phrの化合物負荷より上では、化合物中のオレフィンエラストマーの効果はあまりに限定的である。
【0013】
本発明の化合物の別の利点は、特定のΔδに対応して、オレフィンエラストマーの長鎖分岐の特定のレベルにおいて、オレフィンエラストマー中のVNBの量が、オレフィンエラストマーを構成する既知のVNBに対するよりも非常に高いことである。これは、本発明によるオレフィンエラストマーに対してより高い硬化速度、およびより高い架橋密度をもたらす。より高い架橋密度の利点は、より良好な圧縮永久歪み特性で表される。
【0014】
本発明の化合物のさらなる利点は、これらの化合物がゲル粒子を実質的に含まないことである。
【0015】
本発明による化合物におけるオレフィンエラストマーは、好ましくは、20から130の範囲のムーニー粘度[ML(1+4)125℃]を有する。20を超えるムーニー粘度を有するエラストマーは、本発明の効果を得るのに十分な量の分岐を含む。130のムーニー粘度値を超えても本発明の効果はなくならないが、エラストマーポリマーの製造中の反応器汚染のために経済的に魅力がない。ML(1+4)125℃)は、約90の値を超えて測定することは困難である。ML(1+4)125℃を超えて、ムーニー値は好ましくは150℃で測定される。上限130ML(1+4)125℃は約90MUのML(1+4)150℃に相当する。
【0016】
ポリマームーニー粘度(ML(1+4)125℃)が60から90MUの範囲にある場合に、低い化合物負荷での本発明の効果が最も顕著である。
【0017】
本発明はさらに、請求項1に記載の化合物の調製のための方法に関する。この方法は請求項3に記載の特徴によって特徴づけられる。
【0018】
本発明はさらに、本発明の硬化化合物を含む押出部分に関する。本発明の硬化化合物を含む押出部分は、この化合物に十分な量の既知の硬化剤を添加することによって得ることができ、この後、混合物は押出され、当業者に知られている方法によって硬化される。
【0019】
国際公開第2005/005496号パンフレットには、触媒の種類が長鎖分岐の量に強い影響を与え得ることが開示される。本発明は、式1による一部位触媒の群内のリガンドの修飾が、長鎖分岐の種類に影響を与えることさえあり得ることを示す。
【0020】
本発明の化合物に使用される好適なオレフィンエラストマーは、
以下の式:
【化1】
(式中、
Mは3族〜13族またはランタニド系列の金属であり、pは金属Mの原子価であり;
Aは、その原子価vが0、1または2である中性またはアニオン性傍観リガンドを表し、qは傍観リガンドAの数を示す整数であり;
Zは、場合による架橋部分であり、nは並列架橋部分Zの整数の数であり;
Yは、式2:
【化2】
(式中、アミジン含有リガンドは、イミン窒素原子を介して金属Mに共有結合しており、Sub
1は置換基であり、これはそれによってSub
1がイミン炭素原子に結合している14族原子を含み、Sub
2は置換基であり、これは、それによってSub
2がイミン炭素原子に結合している15族〜16族のヘテロ原子を含む)によって表されるアミジン含有傍観リガンドであり;
rは0を超える整数であり;
Lは、場合による中性ルイス塩基リガンドであり、jは中性リガンドLの数を示す整数であり、
Xは、水素化物、ハロゲン化物、アルキル、シリル、ゲルミル、アリール、アミド、アリールオキシ、アルコキシ、ホスフィド、スルフィド、アシル、擬ハロゲン化物(シアニド、アジドなど)、およびアセチルアセトネート、またはそれらの組合せからなる群から独立して選択され得るアニオン性リガンドである)の有機金属化合物およびアルミノキサンを含む共触媒を含む触媒系の存在下で、少なくともエチレン、アルファ−オレフィン、1から7重量%、好ましくは1.5〜5重量%、より好ましくは2〜4重量%のビニルノルボルネンおよび場合によって0から15重量%の第2の非共役モノマーを重合させることによって調製され得る。
【0021】
好ましくは、式2による化合物は、(NC(2,6−F
2Ph)(
iPr
2N)である。このリガンドに基づく触媒とともに、エラストマーポリマーは、3.5重量%のVNBおよび40を超えるS
bを有して製造され得る。
【実施例】
【0023】
[実験方法]
[ムーニー粘度の決定]
ムーニー粘度(すなわち、ムーニー粘度ML
1+4(125℃)]の測定は、参照により本明細書に援用される、標準ASTM D−1646によって定義される。ASTM D−1646には、ムーニー粘度は真の粘度ではないが、せん断応力の範囲にわたるせん断トルクの測定値であることが述べられている。ムーニー粘度の測定は、Vanderbilt Rubber Handbook、第13版、(1990年)、565〜566頁にも記載されている。
【0024】
[Δδの決定]
動的せん断測定における応力および歪み間の位相角δは、応力制御レオメータ(MCR300、Paar−Physica)で10
−1と100rad/秒との間における角周波数ωに応じて決定される。測定は全て、15%未満の応力振幅でのせん断において平行平板配置(それぞれ25mmと1.5nmの直径と間隙)を用いて、窒素雰囲気下に125℃で行った。
【0025】
未希釈エラストマーに関して、度で表されるΔδは、0.1rad/秒の周波数での位相角δと100rad/秒の周波数での位相角δとの間の差から計算される[H.C.Booij、Kautschuk+Gummi Kunststoffe、第44巻、第2号、128〜130頁、1991年]。
【0026】
[希釈勾配S
bの決定]
レオロジー測定(周波数掃引)は、応力制御レオメータ(MCR300、Paar−Physica)で行った。測定は全て、せん断において平行平板配置(それぞれ25mmと1.5nmの直径と間隙)を用いて、窒素雰囲気下に125℃で行った。
【0027】
15%未満の応力振幅で、応力および歪み間の位相角δ、ならびに応力振幅と歪み振幅との比、すなわち、動的せん断モジュラスG
dは、10
−4と100rad/秒との間における角周波数ωに応じて決定した。これらの測定は、スクアラン溶媒中の100(すなわち、未希釈エラストマー)から約20%のエラストマーの異なる容積分率(Φ)について実施した。
【0028】
最初に試料材料を過剰のホワイトスピリットに溶解させることによって溶液を調製した。この溶液を均一化するために、この混合物をマグネチックスターラーで24時間撹拌した。次いで、スクアランの必要量を添加して、異なる容積分率を得た。最後に、混合物を真空下に70℃で48時間置くことによって、ホワイトスピリットの痕跡全てを除去した。短鎖アルケンであるスクアラン(C
30H
62)は、その高沸点(T
boil=200℃)のために溶媒として選択した。ホワイトスピリット(T
boil=35℃)は、ポリマーの溶解工程を容易にするために共溶媒として使用し、それにより希釈液の均一性を向上させた。
【0029】
希釈勾配は、0.0001〜0.1rad/秒での位相角が60〜90度の範囲にあるようにポリマー容積分率を有する溶液に対する動的機械的測定から決定する。この目的のために、少なくとも3つのポリマー濃度が必要である(通常、溶媒中10から50重量%のポリマーの高ムーニーポリマーに対しておよび通常50から90重量%のポリマーの低ムーニーポリマーに対して)。
【0030】
Crosby B.J.、Mangnus M.、de Groot W.、Daniels R.およびMcLeish T.C.B.、「Characterization of long chain branching:Dilution rheology of industrial polyethylenes」、J.Rheol.、46(2)、401〜426頁(2002年)によれば、δ対ωの曲線の低周波数部分(ω<1rad/秒)を対数周波数軸に沿って移動させ(シフトファクターa
cを用いて)、互いに一致させることができる。この目的のために、ポリマーの最高容積分率での曲線が基準として選択される。このように決定されたシフトファクターa
cの自然対数は以下の関係を満たす:In(a
c)=S
bΦ、ここで、S
bは希釈勾配であり、Φはエラストマーの容積分率である。希釈勾配は、In(a
c)対Φの直線回帰によって決定する。
【0031】
[使用ポリマー]
[ポリマー1〜8および10]
比較例に使用されるオレフィンエラストマーは、DSMから工業的に等級づけられている(ポリマー1〜8および10)。
【0032】
[ポリマー9(105173b)]
ポリマー9は、バナジウム系チーグラーナッタ触媒を用いて実験室スケールで既述の重合手順によって作製した。ヘキサン中のVOCl3溶液を反応器に供給し、ヘキサン中エチルアルミニウムセスキクロリド(SEAC)溶液を予備冷却モノマーストリーム中に供給した。VOCl3とSEACとの間のモル比は8であり、反応器温度は45℃であった。
【0033】
[ポリマー11(04289a)]
ポリマー11は、触媒Aを用いて実験室スケールで既述の重合手順によって作製した。
【0034】
[触媒Aの説明:]
η
5−(ペルフルオロフェニルシクロペンタジエニル)(トリ−tert−ブチルホスフィンイミン)チタンジメチル。
【0035】
トルエン(60mL)およびTHF(20mL)中C
6F
5CpTiCl
3(1.00g、2.59ミリモル)およびt−Bu
3PClNH
2(0.68g、2.59ミリモル)のオレンジ色混合物に、エーテル中MeMgBrの溶液(3.0M、4.0mL、12ミリモル)を−20℃で添加した。この反応混合物を45分間撹拌し、その後、真空下で乾燥させた。残渣を沸騰リグロイン(それぞれ20および40mL)で抽出した。溶媒を真空下で除去し、検出可能な量の副生成物を有さない1.33g(98%)の(Cp−C
6F
5)Ti(NP(t−Bu)
3)Me
2を得た。
【0036】
[ポリマー12〜22]
ポリマー12〜22は、触媒Bを用いて実験室スケールで既述の重合手順によって作製した。
【0037】
[ポリマー11〜19]
ポリマー11〜19は、IsoparE中通常7重量%のAl含量および2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)と一緒に、MMAO7(Akzo−Nobelから購入した変性メチルアルミノキサン)を用いて調製した。
【0038】
[ポリマー20〜21]
ポリマーは、MMAO−7/BHTと併用してトリチリウムテトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート(TBF20)を用いて調製した。
【0039】
[ポリマー22]
ポリマー22は、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)と併用してトリチリウムテトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート(TBF20)を用いて調製した。
【0040】
[Me
5CpTiCl
2(NC(2,6−F
2Ph)(
iPr
2N)の合成;触媒B]
Me
5CpTiCl
3(7.24g、25ミリモル)およびN,N−ジイソプロピル−2,6−ジフルオロベンズアミジン(6.05g、25.2ミリモル)をトルエン(150mL)に溶解させた。次に、トリエチルアミン(4.0mL、2.9g、29ミリモル)を添加し、この反応混合物を18時間撹拌した。反応混合物をろ過し、残渣をトルエン(60mL)で1回すすぎ洗いした。合わせた有機相の溶媒を真空下で除去した。残渣をヘキサン(60mL)1回で粉砕して、12.18g(99%)のオレンジ色の粉末(Me
5CpTiCl
2(NC(2,6−F
2Ph)(
iPr
2N))を得た。
【0041】
メチルマグネシウムブロミドの溶液(16.5mL、ジエチルエーテル中3.0M溶液、49.5ミリモル)を、トルエン(100mL)中Me
5CpTiCl
2(NC(2,6−F
2Ph)(
iPr
2N)(12.18g、24.7ミリモル)の溶液に−78℃で添加した。この反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ過液から溶媒を真空下で除去した。残渣をヘキサン(100mL)で粉砕し、Me
5CpTiCl
2(NC(2,6−F
2Ph)(
iPr
2N)(97%)の黄色粉末として10.9gの純生成物を得た。
【0042】
[ポリマー23]
ポリマー23をDegussaから購入した「拘束幾何構造触媒(Constrained Geometry Catalyst)」(Catalyst C)Me2SiC5Me4(N−t−Bu)TiMe2を用いて実験室スケールで作製した。トリオクチルアルミニウム(TOA)はスカベンジャーとして、TBF20は活性化剤として使用した。
【0043】
[ポリマー24]
ポリマー24は、Exxonから購入した市販グレードである。
【0044】
[ポリマー25〜28]
ポリマー25から28は、三井(Mitsui)(ポリマー25)および住友(Sumitomo)(ポリマー26〜28)から購入した市販グレードである。
【0045】
[実験室スケールでの重合手順]
重合は、容積3Lの溶液重合反応器において行った。種々の吸収媒体と接触させて、当業者に知られているような水、酸素および極性化合物などの触媒を殺す不純物を除去した。
【0046】
この方法は供給ストリーム全てにおいて連続的である。予備混合したヘキサン(C6)、プロペン、エチレン、ジエン(5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)、1,9−デカジエンおよび/またはノルボルナジエン(NBND)、水素は、反応器に供給する前に予備冷却した。
【0047】
T−BF20(これはトルエン中溶液として投与した)を除いて、ヘキサン中溶液として触媒成分を反応器に投与した。
【0048】
イソプロパノール中のIrganox−1076の溶液が添加される排出ラインによってオレフィンエラストマー溶液を連続的に取り出し、その後、連続的にスチームストリッピングすることによって後処理した。ミルでオレフィンエラストマーの回分式乾燥後にEPDMを得た。他にも方法があるが、組成についてはFT−IR、分子量および分子量分布についてはムーニー粘度(ML(1+4)125℃)およびSEC−DVを用いることによってオレフィンエラストマーを分析した。
【0049】
【表1】
【0050】
[ゲル粒子の量の測定]
EPDMポリマーの固定量(この場合、10グラム)を過剰のホワイトスピリット(すなわち、500ml)と混合する。この混合物をマグネチックスターラーで撹拌し、50℃で3日間保持した。混合物を2種類のフィルターを通過させることによって、可能性のあるゲル粒子を取り出した。最初のものは孔径1mmを有し、第2のものの孔径は100μmである。次いで、抽出物を真空下に80℃で3日間置く。このようにして得た残渣の重量を最初のポリマー量で除して、ポリマー中に存在するゲル粒子の重量パーセントの測定値とする。
【0051】
ゲル粒子の量はポリマー9およびポリマー16において測定した。両方のポリマーは、同じ近似のΔδ−値およびVNBパーセントを有する(表1を参照)。結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
これらの結果は、本発明による化合物として好適なポリマーは、等量の第3モノマーを有するが、30未満の希釈勾配S
bを有するポリマーよりも実質的により低いレベルのゲル粒子を有する。
【0054】
[実施例1ならびに比較実験AおよびB]
ポリマー12、13、15および16は、本発明による化合物として好適なオレフィンエラストマーの例である。一方、表1に示した他のエラストマーは、比較例におけるオレフィンエラストマーとして役割を果す。
【0055】
[化合物の調製]
化合物の結果として得られる押出挙動に対するエラストマーの希釈勾配の効果を例示するために、3つの異なるエラストマー、すなわち、ポリマー2(K4802;S
b=15)、ポリマー5(K7506;S
b=29)およびポリマー12(05018a;S
b=34)を選択した。最初の2つのポリマー(2および5)は、比較実験AおよびBに使用するが、ポリマー12は実施例1に使用する。これらのエラストマーそれぞれについて、250phrの化合物負荷を有する化合物を表3に与えられるような組成によって調製した。
【0056】
【表3】
【0057】
[押出安定性および表面変形の決定]
化合物の押出安定性は、ピストン速度制御キャピラリーレオメータ(Rheograph6000、Goettfert−ソフトウェア:Winrheo version3.5)によって評価した。実験は全て、長さ10mm、直径2mmおよび入口角60°を有するキャピラリーダイを用いて70℃で行った。貯槽の直径は12mmである。
【0058】
EPDM化合物の温度を均一化するために、この材料を貯槽に充填した後に15分間休ませた。この期間後に、定常圧力が測定されるまで一定のピストン速度をかける。定常圧力は、圧力におけるさらなる変化が特定の時間間隔後に1%より小さい圧力の値としてソフトフェアによって定義される。この時間間隔は、10/v
ρ+2秒と定義され、ここで、v
ρは適用されたmm/秒単位のピストン速度である。定常状態における押出量は、πd
2v
ρ/4として計算され、ここで、dはダイの直径である。定常状態条件で押出物の一部分を収集した。この手順をピストン速度の異なる、増大する値について繰り返す。得られた押出物は室温で1時間緩和させ、その後、緩和押出物の顕微鏡写真をビデオ顕微鏡(microviper)で撮影した。
【0059】
[結果]
異なる押出量での押出物から採取した比較例K4802およびK7506ならびに実施例1(ポリマー番号12)それぞれの押出物の光学顕微鏡写真を走査した。コンピュータプログラムを用いて、押出物の幅を20mmの長さにわたって決定した。これらのデータから押出物の粗さはR
q/dとして計算したが、ここで、R
qは
図1に示されたような直径dを有するダイから押出された平均押出物直径Dからの平均偏差Aである。これらの結果は、
図2において、K4802(◆)、K7506(■)およびポリマー番号12(▲)について与えられる。
【0060】
[押出物表面の結論]
図2は、押出物の粗さ対押出量を示す。この図で、本発明の化合物が、比較例AおよびBの押出物の変形と比べて、高い押出量で著しく少ない押出物変形を示すことが明らかに実証される。本発明による化合物は、213cm
3/分の押出量でさえも安定のままであった。(
図3(c))。
【0061】
[実施例2〜4および比較例C]
[圧縮永久歪みの決定]
圧縮永久歪みは、ISO188タイプBによって180℃で測定する。
【0062】
[結果]
ポリマー12および16のブレンドを含む実施例2〜4、および比較例C(ポリマー3および4のブレンド)の化合物処方は、表4に示す。実施例2〜4は、異なる量の過酸化物(Perkadox14〜40MB)を含む。
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
70℃および160℃の両方で行われた圧縮永久歪み実験からの結果は、表5に示す。この表からみることができるように、等量の過酸化物での圧縮永久歪みの結果は、著しく低く、したがって、比較例Cについてよりも実施例2についてより良好である。さらに、この表で、より低い含量の過酸化物(例えば、実施例3)にもかかわらず、本発明による化合物が他の化合物の圧縮永久歪み性能(比較例C)を上回ることさえできることが実証される。
【0066】
[実施例5および比較例D]
[押出実験]
この実施例において、DE6002(商標)(05018aと類似)として市販されているポリマー12をベースとした本発明による化合物をK8340A(商標)をベースとした化合物と比較した(両者は、表6に与えられる低充填ワイパーブレード組成におけるKoninklijke DSM N.V.(オランダ国)の市販製品である)。
【0067】
【表6】
【0068】
100℃および125℃におけるISO289によるこれらの化合物のムーニーを表7に示す。
【0069】
【表7】
【0070】
表8は、ASTM2230によるGarveyダイ試験の結果を示す。
【0071】
【表8】
【0072】
送り速度30rpmで、K8340化合物は、最も鋭角ですでに不安定性を示したが、本発明による化合物は、押出機の最高rpmである最大90rpmの送り速度でも全く不安定性を示さなかった。
【0073】
[比較実験E〜J]
今回、表9に与えられるような化合物組成を用いて(比較実験E、FおよびG)ならびにそれぞれ未充填ポリマーDE6002、K4802およびK7506を用いた(比較実験H、IおよびJ)以外は、実施例1ならびに比較実験AおよびBを繰り返した。
【0074】
【表9】
【0075】
結果は、
図3において、K4802未充填(◆)、K7506未充填(■)およびDE6002未充填(▲)について、ならびにK4802 450phr(◇)、K7506 450phr(□)およびDE6002 450phr(△)について与えられる。
【0076】
この図では、このポリマーが450phrの化合物負荷について処理特性に影響を全く与えないことが示される。
図3ではさらに、未負荷ゴムがほとんど少しも処理できないことが実証される。