【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、喫煙物品と喫煙物品のためのカップ形状箱とを含む容器を提供することによって解決され、カップ形状箱は、底壁、側壁、及び開口部を含み、容器は、喫煙物品を容器の底壁から持ち上げるために少なくとも1つの喫煙物品と相互に関連付けられた持ち上げ要素を更に含み、持ち上げ要素は、係合部分を含み、係合部分は、喫煙物品の外側上端部分と係合可能である。
【0009】
持ち上げ要素と喫煙物品の間の係合は、喫煙物品の外側上端部分の位置で起こるので、喫煙物品のロッド端部部分は、係合せず、従って、持ち上げ移動中に損傷する可能性がない。更に、持ち上げ要素は、喫煙物品の上端が容器内の他の喫煙物品の上に突出するように喫煙物品を容器の底壁から十分離れるように移動することができるので、消費者は、喫煙物品の唇側端部に触れる必要がない。これは、消費者が持ち上げられた喫煙物品の突出した上端をその側面に沿って容易に把持することを可能にする。
【0010】
更に、本発明による持ち上げ要素の構成は、持ち上げ要素を容器の生産工程中に公知の生産段階において容易に含めることができるので、本発明による容器の生産を容易にする。すなわち、本発明による持ち上げ要素は、公知の容器生産工程に関して僅かな修正だけしか必要とせず、従って、公知の生産ラインで廉価な修正として実施することができる。
【0011】
持ち上げ要素の喫煙物品の外側上端部分との係合は、更に、持ち上げ要素の小型化と単純な幾何学形状を可能にする。そのような持ち上げ要素は、その製造自体において廉価である。
【0012】
本明細書で使用される時に、用語「前部」、「背部」、「上側」、「下側」、「側部」、「上部」、「底部」、及び本発明による容器の要素の相対位置を説明するのに使用される他の用語は、上端に蓋がある直立位置の容器を基準とする。容器がヒンジ式蓋を含む場合、蓋は、容器の背部にヒンジ止めすることができる。用語「左」及び「右」は、直立位置でその前部から容器を見た時に容器の側壁に関連して使用される。直立した位置の容器が開いている時に、箱に収容された喫煙物品は、容器の上端から取り外すことができる。
【0013】
喫煙物品の下端部分は、容器の底部により近い端部部分である。従って、上端部分は、喫煙物品の反対端である。喫煙物品がフィルタを含む場合、喫煙物品の上端部分は、典型的には喫煙物品のフィルタ端部である。
【0014】
用語「縦方向」は、底部から上部へ又はその反対の方向を意味する。用語「横方向」は、前壁、背面壁、又は側壁の1つを横切って縦方向に垂直な方向を意味する。参照される持ち上げ方向は、一般的に、容器の底壁から離れる縦方向である。
【0015】
用語「ヒンジ線」は、容器を開くためにその周りで蓋がピボット回転することができる線を意味する。ヒンジ線は、例えば、容器の背面壁の折り畳み線又は切り込み線とすることができる。代替的に、ヒンジ線は、蓋の背面壁の下縁と箱の背面壁の上縁とを架橋する材料の一片における折り畳み線又は切り込み線とすることができる。そのような材料の一片は、例えば、蓋の背面壁と箱の背面壁に恒久的に又は取外し可能に取り付けられたラベルとすることができる。好ましくは、ヒンジ線は、背面壁の上縁の下のレベルに容器の背面壁に沿って位置決めすることができる。
【0016】
好ましくは、喫煙物品は、喫煙物品の長さの約5パーセントと約50パーセントの間、好ましくは、喫煙物品の長さの約10パーセントと約30パーセントの間だけ容器の底部から持ち上げられる。
【0017】
好ましくは、持ち上げ要素は、例えば、内側ライナ、内側フレーム、インサート、オンサート、又はアウトサートのような既存の包装構成要素の一部であるか、又は上に列挙した既存の包装構成要素のいずれかのためのブランク材の一片である。
【0018】
好ましくは、容器内の少なくとも1つの喫煙物品は、持ち上げ要素によって係合するように構成されたその外側に完全リング又は完全リングの区画の形態の肩部を含む。肩部は、喫煙物品のロッド端部から喫煙物品の唇側端部に向う方向に喫煙物品の直径が変化する喫煙物品に沿った区画である。肩部は、突起の形態のリング要素、並びにラッチ又は僅かに減少した喫煙物品の直径の形態のリング要素を有することができる。代替的に又は追加的に、肩部は、持ち上げ要素の係合部分によって係合することができる部分を提供する喫煙物品に固定された付加的な部分によって形成することができる。肩部は、好ましくは、持ち上げ要素があらゆる周方向位置で喫煙物品に係合することができるように完全に角張って形成される。しかし、容器内の喫煙物品の配置次第で、肩部はまた、喫煙物品の周りに単に部分的に延びることができる。肩部は、持ち上げ要素が喫煙物品を持ち上げるために喫煙物品の肩部に対して持ち上げ方向に確実に力を伝達することができるように、正のロッキング又は摩擦ロッキングを提供するような持ち上げ要素の係合を可能にする。
【0019】
本発明の一実施形態では、喫煙物品の肩部は、喫煙物品の周方向に包まれた先端紙の下端によって形成される。先端紙は、一般的に、全てのフィルタ付きシガレット又はフィルタ付きシガーのために使用され、かつ実質的に喫煙物品のフィルタ部分の周りを包んでいる。しかし、フィルタを含まない喫煙物品はまた、喫煙物品の一端の視覚的及び触覚的様相を変えるために紙リングを含むことができる。持ち上げ要素の先端紙の縁部との係合は、フィルタ付きシガレットにおいて既に一般的に利用可能な特徴を持ち上げ機能性を提供するのに使用することができるという恩典を提供する。本発明により、フィルタ付きシガレットは、本発明による持ち上げ要素と係合するために何の修正も必要としない。従って、喫煙物品の製造工程を変更する必要がないので、持ち上げ機能性の実施が廉価である。
【0020】
好ましくは、持ち上げ要素の寸法は、それがカップ形状箱の開口部から先端紙の下縁の下まで延びるようなものである。この特徴は、持ち上げ要素を先端紙の縁部に確実に係合させて喫煙物品を持ち上げるために、持ち上げ要素の上部に向う持ち上げ移動だけしか必要としないという恩典を提供する。
【0021】
本発明の別の実施形態により、持ち上げ要素は、喫煙物品の外側上端部分との単なる摩擦係合にある。従って、係合は、摩擦力を通じて起こる。持ち上げ要素によるカップ形状箱の底部からの喫煙物品の持ち上げを可能にするために突起又は肩部などが何も必要ない。本発明はまた、先端紙などを含まないが、好ましくは正のロッキングのためのいずれの縁部もない単にほぼ円筒形又は長円形外観の喫煙物品に適用することができる。喫煙物品の外側上端部分上の付加的な突起、縁部、又は肩部は、摩擦係合をサポートすることができる。更に、持ち上げ要素又は喫煙物品又は両方は、喫煙物品又は持ち上げ要素の面の残り部分と比較して摩擦係数が大きい表面積を有することができる。これは、例えば、粗い又は粘着性の面とすることができる。好ましくは、そのような持ち上げ要素は、喫煙物品の外側上端部分の少なくとも2つの位置、より好ましくは、喫煙物品の外側上端部分の円周上で互いに反対の2つの位置と同時に相互作用することにより、喫煙物品の外側上端部分との摩擦を通じてのみ相互作用する。
【0022】
好ましくは、持ち上げ要素は、係合部分として突起を含む。突起は、正のロッキングにおいて喫煙物品の肩部に係合する部分を形成するように適応させることができる。代替的に、突起は、持ち上げ要素と喫煙物品の間の摩擦係合のための法線力を提供することができる。喫煙物品に対する突起の法線力は、喫煙物品の突起と肩部の間の正のロッキングにおける係合を保証するのに使用することができる。
【0023】
法線力は、突起自体の又は持ち上げ要素を喫煙物品の方を向くように弾力的に押し付ける容器のそのいずれかの弾性特性によって発生させることができる。
【0024】
一実施形態では、突起は、持ち上げ要素内の折り目に沿って折り畳まれた持ち上げ要素のフラップによって形成される。従って、それ以外は平坦なブランク材の一部分だけが折り畳まれて持ち上げ要素を形成し、それによって突起を形成する。折り目の弾力性は、喫煙物品に向うフラップの法線力を発生させるために使用することができる。
【0025】
フラップは、喫煙物品に向う方向、特に、喫煙物品に向う上向き方向に延びることができる。好ましくは、フラップは、横方向フラップヒンジ線の周りで持ち上げ要素から垂れ下がる。好ましくは、フラップは、喫煙物品と係合する少なくとも1つの横方向係合縁部を更に含む。好ましくは、フラップは、矩形又は台形形状を有する。
【0026】
一実施形態では、横方向フラップヒンジ線は、フラップの自由部分が上方を指すようにフラップの下端上に位置付けられる。この実施形態では、好ましくは、フラップが喫煙物品に向う方向に予め折り畳まれる。有利な態様では、フラップヒンジ線の折り目の弾性力は、フラップを組み立てられたパック内の喫煙物品に向けて付勢されたままに維持することになる。
【0027】
代替的な実施形態では、横方向フラップヒンジ線は、フラップの自由部分が下向きを指すようにフラップの下端上に位置付けられる。後者の場合には、フラップは、好ましくは、弾性力が持ち上げ要素から離れるようにフラップを押し出し、フラップが喫煙物品と接触するように、90度よりも大きい角度に予め折り畳まれる。更に、この特徴は、喫煙物品の持ち上げ中に下向き方向の力がフラップに加えられた時に、フラップが強制的に喫煙物品の方向に向けられてその結果係合が確実になるという恩典を可能にする。これは、持ち上げ要素をその最初の位置に押し戻すことができる一方で喫煙物品が持ち上げられた位置に留まるという更に別の効果を有する。
【0028】
一実施形態では、容器は、喫煙物品を取り囲む内側ライナを含み、内側ライナは、喫煙物品にアクセスすることができるように、取り外されるように構成されたプルホイルを含む。この実施形態では、持ち上げ要素は、それが喫煙物品と係合することができるようにプルホイルの内側に取り付けられる。好ましくは、持ち上げ要素は、喫煙物品の少なくとも一部の外側上端部分の下で喫煙物品と接触し、プルホイルが取り外された時に喫煙物品に係合してそれを持ち上げる。内側ライナの上部前部区画は、典型的には、内側ライナ内の喫煙物品にアクセスするために取外し可能なプルホイルを形成するように穿孔される。この実施形態は、内側ライナの切断の前に持ち上げ要素を内側ライナに設けることができるという恩典を提供する。特に、持ち上げ要素は、ライナの切断の前に係合部分を提供するように既に折り畳まれたフッキングテープである。
【0029】
別の実施形態では、容器は、喫煙物品を取り囲む内側ライナを含む。持ち上げ要素は、内側ライナが取り外されると喫煙物品と接触するようになる。内側ライナの上部前部区画は、典型的には、内側ライナ内の喫煙物品にアクセスするために取外し可能なプルホイルを形成するように穿孔される。好ましくは、プルホイルは、プルホイルが取り外された時に喫煙物品の外側上端部分が持ち上げ要素と接触することができるように形成される。代替的に、持ち上げ要素は、内側ライナ内に、例えば、喫煙物品の2列の間の喫煙物品の列と内側ライナの内側との間に配置することができる。
【0030】
一実施形態では、持ち上げ要素は、プルホイルに取り付けられる。このようにして、少なくとも1つの喫煙物品が持ち上げられて消費者のための簡単なアクセスが提供されるように、プルホイルの取り外しが自動的に持ち上げ要素を持ち上げる。持ち上げ要素は、喫煙物品が持ち上げられた位置にある時にプルホイルと共に容器から完全に取り外すことができる。
【0031】
プルホイルは、プルホイルに対して所定の最大引張力を超えた時に持ち上げ要素から取り外すことができる。従って、プルホイルは、プルホイルを引くことによって持ち上げ要素を喫煙物品と共に持ち上げた後に容器から個々に取り外すことができる。これは、持ち上げ要素がパック内に留まり、かつ最終的に喫煙物品のその後の持ち上げ動作のために再使用することができ、一方で喫煙物品にアクセスするようにプルホイルが個々に取り外されるということを可能にする。
【0032】
一実施形態では、持ち上げ要素は、持ち上げ要素のための停止を提供するように、持ち上げ要素が所定の持ち上げ高さに持ち上げられた時にカップ形状箱に係合するように構成された第2のフラップを含む。これは、喫煙物品の持ち上げ動作が行われた後に定められた位置での持ち上げ要素の停止を可能にする。好ましくは、持ち上げ要素は、喫煙物品への消費者のアクセスを制限することなく定められた位置に留まる。例えば、内側フレームの下縁は、持ち上げ要素の第2のフラップと係合する停止部として機能することができる。
【0033】
更に別の実施形態では、持ち上げ要素は、持ち上げ要素の別々の高さに設けられたいくつかのフラップを含むことができる。従って、いくつかの喫煙物品は、別々の喫煙物品が消費者のために容易にアクセス可能であり、かつ持ち上げられた喫煙物品の配置が美的に訴えるように異なる高さに持ち上げることができる。
【0034】
好ましくは、持ち上げ要素は、カップ形状箱の1つの箱壁に対して少なくとも部分的に平行に延び、少なくとも1つの隣接する箱壁によって案内される。これは、持ち上げ要素が、持ち上げ過程の間に望ましい位置にあり、従って、喫煙物品をカップ形状箱の外へ確実に持ち上げることができるように喫煙物品の上端部分の外側で喫煙物品に適切に係合することを可能にする。持ち上げ要素は、カップ形状箱と物理的に接触することができる。例えば、持ち上げ要素は、カップ形状箱の内部と実質的に同じ幅を有する。従って、持ち上げ要素は、箱の側壁と密接に相互に関連付けられ、従って、そこに確実に案内することができる。
【0035】
好ましくは、容器は、箱内に装着された内側フレームを含み、内側フレームは、容器の箱の少なくとも前壁の上縁の上方に延びている。内側フレームは、蓋が開いた時に消費者に可視になる。内側フレームの前壁には、箱の前壁に印刷された印しと同じか又は異なる印しを印刷することができる。代替的に又は追加的に、内側フレームの前壁は、例えば、消費財の銘柄を反映させるように独特の形状に切断することができる。必要に応じて、内側フレームはまた、容器の平坦化を容易にするために容器の脆弱線を含むことができる。
【0036】
好ましくは、内側フレームの前壁には、その上縁に切り欠き部分を設けることができる。これは、内側フレームの前壁の表面積を有意に低減することなく容器内の喫煙物品に対してより便利なアクセスを可能にする。
【0037】
本発明による容器は、直角縦方向及び直角横方向縁部を含む直方体の形状とすることができる。代替的に、容器は、1つ又はそれよりも多くの丸形縦方向縁部、丸形横方向縁部、斜面付き縦方向縁部、又は斜面付き横方向縁部、又はその組合せを含むことができる。例えば、本発明による容器は、限定ではないが、以下を含むことができる。
−前壁上の1つ又は2つの縦方向丸形又は斜面付き縁部、及び/又は
−背面壁上に1つ又は2つの縦方向丸形又は斜面付き縁部、
−前壁上の1つ又は2つの横方向丸形又は斜面付き縁部、及び/又は
−背面壁上の1つ又は2つの横方向丸形又は斜面付き縁部、
−前壁上の1つの縦方向丸形縁部及び1つの縦方向斜面付き縁部、及び/又は
−背面壁上に1つの横方向丸形縁部及び1つの横方向斜面付き縁部、
−前壁上の1つ又は2つの横方向丸形又は斜面付き縁部、及び前壁上の1つ又は2つの縦方向丸形又は斜面付き縁部、
−第1の側壁上の2つの縦方向丸形又は斜面付き縁部、又は第2の側壁上の2つの横方向丸形又は斜面付き縁部。
【0038】
容器が1つ又はそれよりも多くの丸形縁部を含み、かつ積層ブランク材で作られる場合、好ましくは、ブランク材は、3つ、4つ、5つ、6つ、又は7つの切り込み線又は折り畳み線を含み、組み立てられた容器に丸形縁部を形成する。切り込み線又は折り畳み線は、容器の内側上又は容器の外側上のいずれかとすることができる。好ましくは、切り込み線又は折り畳み線は、約0.3mmと4mmの間だけ互いに離間する。
【0039】
好ましくは、切り込み線又は折り畳み線の間隔は、積層ブランク材の厚みの関数である。好ましくは、切り込み線又は折り畳み線の間隔は、積層ブランク材の厚みよりも約0.5から約4倍大きい。
【0040】
容器が1つ又はそれよりも多くの斜面付き縁部を含む場合、好ましくは、斜面付きの1つ又はそれよりも多くの縁部は、約1mmと約10mmの間、好ましくは、約2mmと約6mmの間の幅を有する。代替的に、容器は、2つの異なる斜面が容器の縁部上に形成されるように離間した3つの平行な切り込み線又は折り畳み線によって形成された2重斜面を含むことができる。
【0041】
矩形横方向断面を有する容器の代替として、容器は、例えば、三角形、四角形、又は六角形のような多角形断面、又は長円形、半長円形、円形、又は半円形の断面を有することができる。
【0042】
容器が斜面付き縁部を含み、かつ積層ブランク材で作られる場合、斜面は、積層ブランク材の2つの平行な切り込み線又は折り畳み線によって形成することができる。切り込み線又は折り畳み線は、第1の壁と第2の壁の間で縁部に対して対称に配置することができる。代替的に、切り込み線又は折り畳み線は、斜面が容器の第2の壁の中よりも容器の第1の壁の中に更に延びるように、第1の壁と第2の壁の間で縁部に対して非対称に配置することができる。
【0043】
容器は、以下に限定されるものではないが、厚紙、板紙、プラスチック、金属、又はその組合せを含むあらゆる適切な材料から形成することができる。好ましくは、厚紙は、平方メートル当たり約100グラムと平方メートル当たり約350グラムの間の重量を有する。
【0044】
本発明による容器は、以下に限定されるものではないが、公知の着火端部シガレット、シガー、又はシガリロ、可燃性燃料要素又は熱源及びエーロゾル発生基体を含む加熱式喫煙物品(例えば、US−A−4,714,082に開示する種類のシガレット)、及び電気式喫煙システムに使用するための喫煙物品(例えば、US−A−5,692,525に開示する種類のシガレット)を含む喫煙物品を包装するのに有利に使用することができる。
【0045】
その寸法の適切な選択により、本発明による容器は、異なる総数の喫煙物品、又は異なる配置の喫煙物品を保持するように設計することができる。その寸法の適切な選択により、本発明による容器は、総数が10と30の間の喫煙物品を保持するように設計することができる。
【0046】
本発明による容器は、1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの喫煙物品の別々の束を保持することができる。別々の束は、前壁に対して及び背面壁に対して実質的に平行に又は前壁に対して及び背面壁に対して実質的に垂直に配置することができる。
【0047】
喫煙物品は、喫煙物品の総数、喫煙物品の寸法、又は容器の断面形状に応じて、束内に異なる丁合で配置することができる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9、又は10の1列の束に配置することができる。代替的に、喫煙物品は、2つ又はそれよりも多くの列に配置することができる。2つ又はそれよりも多くの列は、同じ数の喫煙物品を収容することができる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9、又は10の2列、5、6、7、8、9、又は10の3列、4、5、6、又は7の4列に配置することができる。代替的に、2つ又はそれよりも多くの列は、互いに対して異なる数の喫煙物品を収容する少なくとも2列を含むことができる。例えば、喫煙物品は、5の列と6の列(5−6)、6の列と7の列(6−7)、7の列と8の列(7−8)、5の中央列と6の外側2列(6−5−6)、5の中央列と7の外側2列(7−5−7)、6の中央列と5の外側2列(5−6−5)、6の中央列と7の外側2列(7−6−7)、7の中央列と6の外側2列(6−7−6)、9の中央列と8の外側2列(8−9−8)、又は6の中央列と5の外側1列と7の外側1列(5−6−7)の状態で配置することができる。
【0048】
本発明による容器は、同じ種類又は銘柄、又は異なる種類又は銘柄の喫煙物品を保持することができる。更に、フィルタなし喫煙物品及び様々なフィルタチップ付きの喫煙物品の両方、並びに異なる長さ(例えば、約40mmと約180mmの間)及び直径(例えば、約4mmと約9mmの間)の喫煙物品を収容することができる。更に、喫煙物品は、風味の強度、吸引抵抗、及び総粒子状物質送出量が異なる場合がある。容器が1つよりも多くの束を含む場合、同じ容器内のそれぞれの束は、上に説明したような同じか又は異なる喫煙物品を保持することができる。
【0049】
好ましくは、容器の寸法は、喫煙物品の長さと喫煙物品の丁合に適合される。容器の寸法は、典型的には、容器に収容された喫煙物品の束の寸法よりも約0.5mmから約5mm大きい。
【0050】
好ましくは、本発明による容器は、容器の上壁から底壁まで測定した高さで約60mmと約150mmの間の高さ、より好ましくは、約70mmと約125mmの間の高さを有する。
【0051】
好ましくは、本発明による容器は、容器の第1の側壁から第2の側壁まで測定した幅で約12mmと約150mmの間の幅、より好ましくは、約70mmと約125mmの間の幅を有する。
【0052】
好ましくは、本発明による容器は、容器(箱と蓋の間にヒンジを含む)の前壁から背面壁まで測定した深さで約6mmと約100mmの間の深さ、より好ましくは、約12mmと約25mmの間の深さを有する。
【0053】
好ましくは、容器の高さ対容器の深さの比率は、約0.3対1と約10対1の間、より好ましくは、約2対1と約8対1の間、最も好ましくは、約3対1と約5対1の間である。
【0054】
好ましくは、容器の幅対容器の深さの比率は、約1対1と約10対1の間、より好ましくは、約2対1と約8対1の間、最も好ましくは、約2対1と約3対1の間である。
【0055】
好ましくは、蓋背面壁の高さ対箱背面壁の高さの比率は、約0対1(ヒンジが容器の上端に設けられる)から約1対1の間、より好ましくは、約1対5と約1対10の間、最も好ましくは、約1対6と約1対8の間である。
【0056】
好ましくは、蓋前壁の高さ対箱前壁の高さの比率は、約1対0(蓋が前壁全体を覆う)から約1対10の間、より好ましくは、約1対1と約1対5の間、最も好ましくは、約1対2と約1対3の間である。
【0057】
本発明による容器の外部表面、内部表面、及び外部表面及び内部表面の両方は、製造業者又は銘柄ロゴ、商標、スローガン、及び他の消費者情報及び印しを用いて印刷、エンボス、デボス、又はその他の方法で装飾することができる。代替的に又は追加的に、本発明による容器の外部表面、内部表面、又は外部表面及び内部表面の両方は、ラッカー、金属化、ホログラム、発光性材料、又は容器の感触、臭い、又は外観を変えるいずれかの他の材料を用いて少なくとも部分的に覆うことができる。
【0058】
本発明による容器の内側ハウジングが喫煙物品の1つ又はそれよりも多くの束を収容する場合、喫煙物品は、好ましくは、例えば、金属箔又は金属化紙の内側ライナに包まれる。
【0059】
容器が、喫煙物品を含む場合、容器は、廃棄物のための仕切り(例えば、灰又は吸い殻のための)、又は例えばマッチ、ライター、消火手段、気分転換剤、又は電子機器のような他の消費財を更に含むことができる。他の消費財は、容器の外側に取り付けるか、容器の個々の仕切り内に喫煙物品と共に容器に収容するか、又はその組合せとすることができる。
【0060】
充填された状態で、本発明による容器は、例えば、高密度又は低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、配向ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、セルロースフィルムのような透明なポリマーフィルム又はその組合せを用いて、従来の方法で収縮包装又はその他の方法で上包装することができる。本発明による容器が上包装される場合、上包装包装紙は、開封テープを含むことができる。開封テープは、好ましくは、開封テープが取り外された状態で蓋が第1のヒンジ線の回りに自由に回転するように、蓋の前壁の下縁の下方の容器の周りに位置決めされる。代替的に又は追加的に、開封テープが取り外された状態でハッチが第2のヒンジ線の回りに自由に回転するように、ハッチの上方の容器の周りに位置決めされた第2の開封テープが存在する場合がある。代替的に、開封テープは、容器の周りに縦方向に設けることができる。
【0061】
本発明による容器は、更に、カップ形状箱が厚紙などで作られた容器と比較して低い曲げ強度又は厚みを有する材料で作られたいわゆるソフトパックを含む。しかし、持ち上げ要素は、ソフトパックがちょうどよく喫煙物品で満たされた場合、持ち上げ動作中に喫煙物品と確実に接触するようになる。
【0062】
持ち上げ要素は、喫煙物品との係合を可能にする十分な強度を提供することができるあらゆる材料で形成することができる。特に、持ち上げ要素がフラップを含む場合、フラップ領域内の材料は、持ち上げ動作中に喫煙物品にぴったりと係合するように十分な強度を提供すべきである。持ち上げ要素は、紙、厚紙、並びにポリマー材料から形成することができる。
【0063】
添付図面は、本発明の原理を説明する目的のために明細書の一部を形成するように組み込まれている。図面は、本発明が作られて使用される方法の例示的かつ説明的な例だけに本発明を制限するものと解釈すべきではない。添付図面に示すような本発明の以下の説明から更に別の特徴及び利点が明らかになるであろう。