(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5661112
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】3D画像表示方法、3D画像表示装置、シャッターメガネ、プログラムおよびコンピュータ可読記録媒体
(51)【国際特許分類】
H04N 13/04 20060101AFI20150108BHJP
【FI】
H04N13/04 380
H04N13/04 970
【請求項の数】27
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-523384(P2012-523384)
(86)(22)【出願日】2010年7月28日
(65)【公表番号】特表2013-501443(P2013-501443A)
(43)【公表日】2013年1月10日
(86)【国際出願番号】GB2010051241
(87)【国際公開番号】WO2011015846
(87)【国際公開日】20110210
【審査請求日】2013年2月6日
(31)【優先権主張番号】0913744.9
(32)【優先日】2009年8月6日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】593081408
【氏名又は名称】ソニー ヨーロッパ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100170346
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 望
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(72)【発明者】
【氏名】ポーター ロバート マーク ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ヴォリノ マルコ
【審査官】
佐野 潤一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−010300(JP,A)
【文献】
特開2005−175644(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/066954(WO,A1)
【文献】
特開平11−341518(JP,A)
【文献】
特開2007−096951(JP,A)
【文献】
特開2004−266345(JP,A)
【文献】
特開2008−236550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム期間中に複数の異なる第1の三次元(3D)画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示方法であって、
前記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、前記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示方法は、
前記第1の3D画像の表示と前記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ前記第2の3D画像の表示と前記第2のシャッターメガネとを同期させ、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像はそれぞれ前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネと同期して所定期間中に表示可能であり、
前記所定期間は前記フレーム期間の長さおよび前記ディスプレイに1フレーム期間に表示する前記複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像の枚数に応じて決定され、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像の視点はそれぞれ、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの位置に応じて調整可能であり、
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの視点はそれぞれ、前記第1の3D画像および前記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、
前記仮想位置はそれぞれ、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの選択によって決定され、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの移動に応じて更新される
3D画像表示方法。
【請求項2】
請求項1に記載の3D画像表示方法であって、
前記ディスプレイの輝度は、前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネが最初に前記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加可能であり、
前記輝度値の増加量は、同期されるユーザの人数に比例して増加可能である
3D画像表示方法。
【請求項3】
請求項1に記載の3D画像表示方法であって、
前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、
前記ディスプレイは、表示用の偏光ラインを有し、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの前記偏光レンズの偏光に従って前記偏光ライン上に表示可能である
3D画像表示方法。
【請求項4】
フレーム期間中に複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示方法であって、
前記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、前記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示方法は、
前記第1の3D画像の表示と前記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ前記第2の3D画像の表示と前記第2のシャッターメガネとを同期させ、
前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、
前記ディスプレイは、表示用の偏光ラインを有し、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの前記偏光レンズの偏光に従って前記偏光ライン上に表示可能であり、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像の視点はそれぞれ、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの位置に応じて調整可能であり、
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの視点はそれぞれ、前記第1の3D画像および前記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、
前記仮想位置はそれぞれ、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの選択によって決定され、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの移動に応じて更新される
3D画像表示方法。
【請求項5】
請求項4に記載の3D画像表示方法であって、
前記ディスプレイの輝度は、前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネが最初に前記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加可能であり、
前記輝度値の増加量は、同期されるユーザの人数に比例して増加可能である
3D画像表示方法。
【請求項6】
請求項1または4に記載の3D画像表示方法であって、
前記ディスプレイは、各前記フレーム期間の開始時に前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネと同期される
3D画像表示方法。
【請求項7】
請求項1または4に記載の3D画像表示方法であって、
前記同期中、前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネのそれぞれを識別する情報がそれぞれ、当該第1のシャッターメガネおよび第2のシャッターメガネに送信可能であり、
前記識別情報は、前記フレーム期間中のどの時点で前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネが不透明または透明になるべきかを示す
3D画像表示方法。
【請求項8】
請求項1または4に記載の3D画像表示方法であって、
前記第1の3D画像の前記第1の画像および前記第2の画像は、前記第1の画像が表示される第1の期間中は前記第1のシャッターメガネの一方のレンズが視認可能かつ他方のレンズが視認不可能とされ、前記第1の画像に続けて前記第2の画像が表示される第2の期間中は一方のレンズが視認不可能かつ他方のレンズが視認可能とされるとともに、前記第1の期間中及び前記第2の期間中は前記第2のシャッターメガネの両レンズがいずれも視認不可能とされることで、前記第2の3D画像の前記第1の画像および前記第2の画像が前記第2のユーザに対して表示可能となる前に前記第1のユーザに対して続けて表示可能である
3D画像表示方法。
【請求項9】
請求項1または4に記載の3D画像表示方法であって、
前記第1の3D画像の前記第1の画像は、前記第2の3D画像の前記第1の画像が前記第2のユーザに対して表示可能となった直後に前記第1のユーザに対して表示可能である
3D画像表示方法。
【請求項10】
請求項2または5に記載の3D画像表示方法であって、
前記増加された輝度値は、所定の時間期間にわたって前記初期値に近付くように低下される
3D画像表示方法。
【請求項11】
請求項1または4に記載の3D画像表示方法であって、
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの位置はそれぞれ、前記第1の3D画像および前記第2の3D画像に対する当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの移動を追跡することによって決定される
3D画像表示方法。
【請求項12】
フレーム期間中に複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示装置であって、
前記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、前記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示装置は、
前記第1の3D画像の表示と前記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ前記第2の3D画像の表示と前記第2のシャッターメガネとを同期させる同期部と、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像の視点をそれぞれ、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの位置に応じて調整する制御部と
を具備し、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像はそれぞれ前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネと同期して所定期間中に表示可能であり、前記所定期間は前記フレーム期間の長さおよび前記ディスプレイに1フレーム期間に表示する前記複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像の枚数に応じて決定され、
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの視点はそれぞれ、前記第1の3D画像内および前記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、前記仮想位置はそれぞれ、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの選択によって決定され、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの移動に応じて更新される
3D画像表示装置。
【請求項13】
請求項12に記載の3D画像表示装置であって、
前記ディスプレイの輝度を、前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネが最初に前記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加させる輝度制御部をさらに具備し、
前記輝度値の増加量は、同期されるユーザの人数に比例して増加可能である
3D画像表示装置。
【請求項14】
請求項12に記載の3D画像表示装置であって、
前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、
前記ディスプレイは、表示用の偏光ラインを有し、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの前記偏光レンズの偏光に従って前記偏光ライン上に表示可能である
3D画像表示装置。
【請求項15】
フレーム期間中に複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示装置であって、
前記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、前記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示装置は、
前記第1の3D画像の表示と前記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ前記第2の3D画像の表示と前記第2のシャッターメガネとを同期させる同期部と、
前記第1の3D画像および前記第2の3D画像の視点を、それぞれ前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの位置に応じて調整する制御部と
を具備し、
前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、前記ディスプレイは、表示用の偏光ラインを有し、前記第1の3D画像および前記第2の3D画像は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの前記偏光レンズの偏光に従って前記偏光ライン上に表示可能であり、
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの視点はそれぞれ、前記第1の3D画像および前記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、前記仮想位置はそれぞれ、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの選択によって決定され、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの移動に応じて更新される
3D画像表示装置。
【請求項16】
請求項15に記載の3D画像表示装置であって、
前記ディスプレイの輝度を、前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネが最初に前記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加する輝度制御部をさらに具備し、
前記輝度値の増加量は、同期されるユーザの人数に比例して増加可能である
3D画像表示装置。
【請求項17】
請求項12または15に記載の3D画像表示装置であって、
前記ディスプレイは、各前記フレーム期間の開始時に前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネと同期される
3D画像表示装置。
【請求項18】
請求項12または15に記載の3D画像表示装置であって、
前記同期中、前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネのそれぞれを識別する情報がそれぞれ、当該第1のシャッターメガネおよび第2のシャッターメガネに送信可能であり、
前記識別情報は、前記フレーム期間中のどの時点で前記第1のシャッターメガネおよび前記第2のシャッターメガネが不透明または透明になるべきかを示す
3D画像表示装置。
【請求項19】
請求項12または15に記載の3D画像表示装置であって、
前記第1の3D画像の前記第1の画像および前記第2の画像は、前記第2の3D画像の前記第1の画像および前記第2の画像が前記第2のユーザに対して表示可能となる前に前記第1のユーザに対して続けて表示可能である
3D画像表示装置。
【請求項20】
請求項12または15に記載の3D画像表示装置であって、
前記第1の3D画像の前記第1の画像は、前記第2の3D画像の前記第1の画像が前記第2のユーザに対して表示可能となった直後に前記第1のユーザに対して表示可能である
3D画像表示装置。
【請求項21】
請求項13または16に記載の3D画像表示装置であって、
前記増加された輝度値は、所定の時間期間にわたって前記初期値に近付くように低下される
3D画像表示装置。
【請求項22】
シャッターメガネであって、
当該シャッターメガネと他のシャッターメガネとを区別するコードを記憶するメモリと、
前記コードを請求項12または15に記載の3D画像表示装置に送信し、請求項18に記載の3D画像表示装置から、当該シャッターメガネがどの時点で透明または不透明になるべきかを示す情報を受信する送受信機と
を具備するシャッターメガネ。
【請求項23】
請求項15に記載の3D画像表示装置とともに前記第1のシャッターメガネまたは前記第2のシャッターメガネとして用いられ、偏光レンズを有する、3D画像を視認するためのシャッターメガネ。
【請求項24】
請求項23に記載のシャッターメガネであって、
前記偏光レンズは両眼用とも同じ偏光が適用される
シャッターメガネ。
【請求項25】
請求項23に記載のシャッターメガネであって、
前記偏光レンズは両眼用で異なる偏光が適用される
シャッターメガネ。
【請求項26】
コンピュータに、請求項1または4に記載の3D画像表示方法の各ステップを実行させるプログラム。
【請求項27】
請求項26に記載のプログラムが記録されたコンピュータ可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元(3D)画像を視認するための3D画像表示方法、3D画像表示装置、シャッターメガネ、プログラムおよびコンピュータ可読記録媒体に関する。
【0002】
既知の立体映像技術では、わずかに異なる2枚の画像をユーザに片眼ずつ提示することによって平面の物体に奥行きがあるように見せる。ユーザがこれらの2枚の画像を合わせて視認することで、これらの2枚の画像による奥行きの錯覚が作り出される。
【0003】
このような立体画像は、テレビ画面およびコンピュータ用モニタで視認可能である。これらの画像を視認して奥行きの錯覚を得るために、シャッターメガネが用いられる。シャッターメガネの一例として、RealD Pro(R)(登録商標)Crystal Eyes 5(R)(登録商標)メガネが存在する。一般的に、シャッターメガネは、該当する画像がディスプレイに表示された状態で、同じ割合で左右の眼を片眼ずつ交互に塞ぐこと(ブランキング)によって動作する。換言すると、左眼を覆うレンズを不透明にし、右眼を覆うレンズを透明にした状態で、右眼用画像を表示する。同様に、右眼を覆うレンズを不透明にし、左眼を覆うレンズを透明にした状態で、左眼用画像を画面に表示する。
【0004】
立体画像を表示するための別の技術として、偏光メガネを用いて3D表示を視認するというものがある。偏光メガネは、時計回りに偏光した光にのみ透明になるように構成された一方の眼を覆う偏光レンズと、例えば、反時計回りに偏光した光にのみ透明になるように構成された他方の眼を覆う偏光レンズとを有する。一方のレンズが反時計回りに偏光され、他方のレンズが時計回りに偏光された偏光メガネの場合、片方の眼のための画像が反時計回りの表示領域に、もう片方の眼のための画像が時計回りの表示領域に配置される。時計回りに偏光されたレンズによって覆われた眼で反時計回りの表示領域を知覚することも、逆に、反時計回りに偏光されたレンズによって覆われた眼で時計回りの表示領域を知覚することも不可能であることで、この構成によって適切なブランキングが実現される。また、線形偏光または直交偏光等の他の形態の偏光も既知である。
【0005】
上述した技術は両方とも常時単一の3D画像を表示させるものに過ぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第7430018号明細書
【特許文献2】国際公開第2008/021857号
【特許文献3】米国特許出願公開第2007/266412号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2002/105483号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2010/007582号明細書
【特許文献6】国際公開第2007/117485号
【特許文献7】米国特許出願公開第2005/270367号明細書
【特許文献8】国際公開第2008/066954号
【特許文献9】米国特許出願公開第2007/097024号明細書
【特許文献10】国際公開第99/40476号
【特許文献11】米国特許出願公開第2004/056948号明細書
【特許文献12】米国特許第6188442号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は概して3D画像の視認を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、フレーム期間中に複数の異なる第1の三次元(3D)画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示方法であって、上記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、上記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示方法は、上記第1の3D画像の表示と上記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ上記第2の3D画像の表示と上記第2のシャッターメガネとを同期させ、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像はそれぞれ上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネと同期して所定期間中に表示可能であり、上記所定期間は上記フレーム期間の長さおよび上記ディスプレイに表示する上記複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像の枚数に応じて決定され、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像の視点はそれぞれ、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの位置に応じて調整可能であり、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの視点はそれぞれ、上記第1の3D画像内および上記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、上記仮想位置はそれぞれ、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザによって決定される、3D画像表示方法が提供される。
【0009】
これによって、任意の枚数の3D画像が1つのディスプレイ上で複数の異なるユーザによって視認されるようになるため有利である。これは、特に、ユーザの人数、したがって、異なる3D画像の枚数をユーザの必要に応じて変更可能であるため有利である。
【0010】
上記ディスプレイの輝度は、上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネが最初に上記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加可能であり、上記輝度値の増加量は、同期されるユーザの人数に基づいて決定されてもよい。
【0011】
上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、上記ディスプレイは、表示用の偏光ライン(polarized lines)を有し、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像は、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの上記偏光レンズの偏光に従って上記偏光ライン上に表示可能であってもよい。
【0012】
偏光レンズを用いる場合、そうでない場合と比較して、一定の人数のディスプレイを視認しているユーザにとって、各画像が各眼に対して表示される期間の長さが延びるため有用である。これによって、しばしばシャッターメガネに付随するフリッカー効果が低減される。
【0013】
本発明の別の態様によれば、フレーム期間中に複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示方法であって、上記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、上記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示方法は、上記第1の3D画像の表示と上記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ上記第2の3D画像の表示と上記第2のシャッターメガネとを同期させ、上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、上記ディスプレイは、表示用の偏光ラインを有し、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像は、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの上記偏光レンズの偏光に従って上記偏光ライン上に表示可能であり、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像の視点はそれぞれ、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの位置に応じて調整可能であり、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの視点はそれぞれ、上記第1の3D画像内および上記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、上記仮想位置はそれぞれ、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザによって決定される、3D画像表示方法が提供される。
【0014】
上記ディスプレイの輝度は、上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネが最初に上記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加可能であり、上記輝度値の増加量は、同期されるユーザの人数に基づいて決定されてもよい。
【0015】
ユーザの人数が増えるほど、各ユーザは輝度レベルの低下を知覚することになる。これに対処するため、ディスプレイの輝度値が増加されてもよい。
【0016】
上記輝度値は、同期されるユーザの人数に比例して増加可能であってもよい。
【0017】
上記ディスプレイは、各上記フレーム期間の開始時に上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネと同期されてもよい。
これによって、ユーザが他のユーザに影響を及ぼすことなくディスプレイの視認を中止することができるため有用である。
【0018】
上記同期中、上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネのそれぞれを識別する情報がそれぞれ、当該第1のシャッターメガネおよび第2のシャッターメガネに送信可能であり、上記識別情報は、上記フレーム期間中のどの時点で上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネが不透明または透明になるべきかを示してもよい。
【0019】
上記第1の3D画像の上記第1の画像および上記第2の画像は、上記第2の3D画像の上記第1の画像および上記第2の画像が上記第2のユーザに対して表示可能となる前に上記第1のユーザに対して続けて表示可能であってもよい。
これによって、画像表示のための処理要件が低減されるため有利である。
【0020】
代替的に、上記第1の3D画像の上記第1の画像は、上記第2の3D画像の上記第1の画像が上記第2のユーザに対して表示可能となった直後に上記第1のユーザに対して表示可能であってもよい。
これによって、ユーザに対して画像が表示されない期間の長さが短縮されるため有用である。
【0021】
上記増加された輝度値は、所定の期間にわたって上記初期値に近付くように低下されてもよい。
これによって、ディスプレイの劣化量が低減される。
【0022】
上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの位置はそれぞれ、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像に対する当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの移動を追跡することによって決定されてもよい。
【0023】
本発明のさらに別の態様によれば、フレーム期間中に複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示装置であって、上記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、上記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示装置は、上記第1の3D画像の表示と上記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ上記第2の3D画像の表示と上記第2のシャッターメガネとを同期させる同期部と、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像の視点をそれぞれ上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの位置に応じて調整する制御部とを具備する3D画像表示装置が提供される。
上記第1の3D画像および上記第2の3D画像はそれぞれ上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネと同期して所定期間中に表示可能であり、上記所定期間は、上記フレーム期間の長さおよび上記ディスプレイに表示する上記複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像の枚数に応じて決定される。また、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの視点はそれぞれ、上記第1の3D画像内および上記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、上記仮想位置はそれぞれ、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの視点によって決定される。
【0024】
上記ディスプレイの輝度を、上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネが最初に上記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加させる輝度制御部をさらに具備し、上記輝度値の増加量は、同期するユーザの人数に基づいて算出されてもよい。
【0025】
上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、上記ディスプレイは、表示用の偏光ラインを有し、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像は、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの上記偏光レンズの偏光に従って上記偏光ライン上に表示可能であってもよい。
【0026】
本発明のさらに別の態様によれば、フレーム期間中に複数の異なる第1の3D画像および第2の3D画像をディスプレイに表示する3D画像表示装置であって、上記第1の3D画像は第1のユーザが第1のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、上記第2の3D画像は第2のユーザが第2のシャッターメガネによって立体視可能である第1の画像および第2の画像から形成可能であり、当該3D画像表示装置は、上記第1の3D画像の表示と上記第1のシャッターメガネとを同期させ、かつ上記第2の3D画像の表示と上記第2のシャッターメガネとを同期させる同期部と、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像の視点を、それぞれ上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの位置に応じて調整する制御部とを具備する3D画像表示装置が提供される。
上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネはそれぞれ、偏光レンズを有し、上記ディスプレイは、表示用の偏光ラインを有し、上記第1の3D画像および上記第2の3D画像は、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの上記偏光レンズの偏光に従って上記偏光ライン上に表示可能である。また、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザの視点はそれぞれ、上記第1の3D画像内および上記第2の3D画像内の当該第1のユーザおよび当該第2のユーザの仮想位置によって決定され、上記仮想位置はそれぞれ、上記第1のユーザおよび上記第2のユーザによって決定される。
【0027】
上記3D画像表示装置は、上記ディスプレイの輝度を、上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネが最初に上記ディスプレイと同期されるときに初期値から増加する輝度制御部をさらに具備し、上記輝度値の増加量は、同期されるユーザの人数に基づいて算出されてもよい。
【0028】
上記輝度値は、同期されるユーザの人数に比例して増加されてもよい。
【0029】
上記ディスプレイは、各上記フレーム期間の開始時に上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネと同期されてもよい。
【0030】
上記同期中、上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネのそれぞれを識別する情報がそれぞれ、当該第1のシャッターメガネおよび第2のシャッターメガネに送信可能であり、上記識別情報は、上記フレーム期間中のどの時点で上記第1のシャッターメガネおよび上記第2のシャッターメガネが不透明または透明になるべきかを示してもよい。
【0031】
上記第1の3D画像の上記第1の画像および上記第2の画像は、上記第2の3D画像の上記第1の画像および上記第2の画像が上記第2のユーザに対して表示可能となる前に上記第1のユーザに対して続けて表示可能であってもよい。
【0032】
上記第1の3D画像の上記第1の画像は、上記第2の3D画像の上記第1の画像が上記第2のユーザに対して表示可能となった直後に上記第1のユーザに対して表示可能であってもよい。
【0033】
上記増加された輝度値は、所定の期間にわたって上記初期値に近付くように低下されてもよい。
【0034】
本発明のさらに別の態様によれば、シャッターメガネであって、当該シャッターメガネと他のシャッターメガネとを区別するコードを記憶するメモリと、上記コードを上記3D画像表示装置(請求項13または16に記載に対応)に送信し、上記3D画像表示装置(請求項20に記載に対応)から、当該シャッターメガネがどの時点で透明または不透明になるべきかを示す情報を受信する送受信機とを具備する、シャッターメガネが提供される。
【0035】
本発明のさらに別の態様によれば、偏光レンズを有する、3D画像を視認するシャッターメガネが提供される。
【0036】
上記偏光レンズは両眼用とも同じ偏光が適用されてもよい。
【0037】
上記偏光レンズは両眼用で異なる偏光が適用されてもよい。
【0038】
他のそれぞれの特徴が以下の説明により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係るシャッターメガネを示す図である。
【
図2】本発明の第2の実施形態に係るシャッターメガネを示す図である。
【
図3】本発明の実施形態を説明するタイミング図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るシステムを示す図である。
【
図5】
図4に示すシステムに用いられる装置を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に用いられるヘッドトラッキングシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明の実施形態を、添付の図面を参照して例示としてのみ説明する。
【0041】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態に係るシャッターメガネ100が示されている。シャッターメガネ100は、メガネフレームと、レンズ領域105とを有する。従来のシャッターメガネと異なり、レンズ領域105は複数の液晶セルを含む。各液晶セルは、異なる電圧によって駆動されて不透明または透明に変化する。換言すると、1つの液晶セル全体に電圧を印加することで、レンズを不透明または透明に変化させることができる。本発明の実施形態では、左右の眼を覆うレンズを、位相をずらして、つまり、左眼を覆うレンズが透明になるときに右眼を覆うレンズが不透明になり、左眼を覆うレンズが不透明になるときに右眼を覆うレンズが透明になるように駆動する。
【0042】
シャッターメガネ100を装着したユーザに正しく3D画像を視認させるために、該当する画像(左眼用または右眼用)を、液晶セルの動作に同期して表示させる。この同期、および本発明の実施形態に係るシャッターメガネ100の動作の適切なタイミングは、
図3を参照して後述する。
【0043】
また、シャッターメガネ100には、2つの赤外線発光ダイオード(LED)110Aおよび110Bが取り付けられる。これらの赤外線LED110Aおよび110Bは、シャッターメガネ100上で所定量離間される。これらの赤外線LED110Aおよび110Bは、ユーザの頭部と同じ方向に面しており、後述するようにモーショントラッキング(移動追跡)に用いられる。シャッターメガネ100には制御回路115がさらに設けられる。制御回路115は、ディスプレイから同期パルスを周期的に受信してシャッターメガネ100がディスプレイと同期していることを保証するタイミング回路を有する。同期パルスと共に、シャッターメガネ100は、現在のフレームにおいて各眼を不透明または透明にする必要がある時点を特定する情報を受信する。これによって、ユーザは、ユーザ全員が同時期にシャッターメガネ100のオンオフを切り換える必要がないように視認セッション中にシャッターメガネ100のオンオフを切り換えることができ、各ユーザに自身の視認体験を制御する自由がもたらされる。また、制御回路115は、シャッターメガネ100を一意に識別するコードを記憶するメモリを有する。制御回路115は、レンズの切り替え制御および赤外線LED制御を行う。シャッターメガネ100を動作させるために、シャッターメガネ100には電池(図示せず)が装填される。
【0044】
図2を参照すると、第2の実施形態に係るシャッターメガネ200が示されている。本実施形態において、シャッターメガネ200は、従来のシャッターメガネとしてもよく、
図1において論じた第1の実施形態に係るシャッターメガネ100としてもよい。いずれの場合も、シャッターメガネ200は、偏光レンズ205を取り付けることができるようになっている。偏光レンズ205は、留め具215によってシャッターメガネ200に連結される。偏光レンズ205は、時計回り方向に偏光されたレンズ(片方の眼を覆うレンズ)と、反時計回り方向に偏光されたレンズ(他方の眼を覆うレンズ)とから構成される。本実施形態に係るシャッターメガネ200の動作も
図3を参照して後述する。当業者なら理解されるように、本実施形態では、シャッターメガネ200は、偏光レンズ205が留め具で装着されたものとして説明しているが、2枚のレンズ(両眼を覆うレンズ)に偏光を適用する方法として、他のあらゆる方法が想定される。係る代替形態として、レンズに偏光コーティングを施すものがある。
【0045】
図3を参照すると、
図1および
図2に示すシャッターメガネ100および200の動作を示すタイミング図が示されている。特に、
図3の(2)および(3)は、
図1に示すシャッターメガネ100の動作を示し、
図3の(5)〜(7)は、
図2に示すシャッターメガネ200の動作を示す。
図3において、これらのタイミングは、映像の1フレームの長さに関して示されている。通常、テレビ放送のPAL方式およびNTSC方式では、係るフレームの長さは1/50秒または1/60秒である。しかし、あらゆる長さのフレームが想定される。特に、1フレームの長さは、画像を表示するディスプレイのリフレッシュレートに合わせることができる。例えば、通常のコンピュータ用モニタの場合、1フレームの長さは1/75秒であり得る。
【0046】
図3の(1)は、既知のシャッターメガネに関するタイミング図を示す。使用前に、同期パルスがディスプレイからシャッターメガネに送信される。これによって、シャッターメガネがディスプレイと同期し、該当する画像が適切な時点で表示され、該当するレンズが適切な時点で透明または不透明にされる。シャッターメガネをこのように同期することは既知であるため、これ以上説明しない。
【0047】
同期後、1フレームの開始時点において、左眼を覆うレンズが透明(すなわち、右眼を覆うレンズは不透明)とされ、左眼用画像が画面に表示される。所定の期間(ユーザが一人の場合、1/2フレームに相当する期間、すなわち、1フレームの長さによって1/100秒または1/120秒)の経過後、右眼を覆うレンズが透明にされ、左眼を覆うレンズが不透明にされ、右眼用画像が画面に表示される。
【0048】
図3の(2)は、本発明の一実施形態に係るシャッターメガネ100に関するタイミング図を示す。理解されるように、本発明の実施形態に係るシャッターメガネ100の場合、複数のユーザが、全く異なる3D映像ストリームを視認することができる。
図3の(2)は、二人のユーザが1つのディスプレイ上で複数の異なる3D画像を視認する場合に関するタイミング図を示す。
【0049】
図1に示す各ユーザのシャッターメガネ100はディスプレイと同期する。この同期のために、各シャッターメガネ100は各フレームの開始時点において同期信号を受信する。同期信号には、各シャッターメガネ100を識別して、現在のフレームのどの時点で各レンズを不透明にする必要があるかを各シャッターメガネ100に知らせる情報が含まれる。このような情報をフレーム毎に提供することで、シャッターメガネ100内の同期回路に必要な安定性を低減することが可能であり、したがって、同期回路の単純化および小型化が可能になる。
【0050】
同期後、1フレームの開始時点において、第1のユーザの左眼を覆うレンズが透明に維持され、第1のユーザの右眼を覆うレンズが不透明にされ、第1のユーザの左眼用画像が表示される。なお、当該期間中、第2のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズは共に不透明にされる。このように、第2のユーザが第1のユーザ用の表示を視認することがないようにする。
【0051】
所定の期間(ユーザが二人の場合、1/4フレーム、すなわち、1フレームの長さによって1/200秒または1/240秒)の経過後、第1のユーザの右眼を覆うレンズが透明にされ、第1のユーザの左眼を覆うレンズが不透明にされ、第1のユーザの右眼用画像が表示される。なお、当該期間中、第2のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズは共に不透明に維持される。
【0052】
さらに所定の期間の経過後、第2のユーザの左眼を覆うレンズが透明とされ、第2のユーザの右眼を覆うレンズが不透明にされ、第2のユーザの左眼用画像が表示される。当該期間中、第1のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズは共に不透明にされる。
【0053】
そして、さらに所定の期間の経過後、第2のユーザの右眼を覆うレンズが透明にされ、第2のユーザの左眼を覆うレンズが不透明にされ、第2のユーザの右眼用画像が表示される。当該期間中、第1のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズは共に不透明に維持される。
【0054】
第2のフレーム以降も、上述したプロセスが繰り返される。なお、第1のユーザの左右の眼用の第1の画像および第2の画像を続けて表示し、次いで、第2のユーザの左右の眼用の第1の画像および第2の画像を続けて表示する上述の方法は有用である。つまり、第1のユーザおよび第2のユーザがそれぞれ異なる画像を3Dで視認するため、ユーザ毎に複数の画像を続けて表示することで、表示に必要とされる処理量が低減される。これは、左眼用画像および右眼用画像が互いに酷似しているため、一枚の画像から次の画像を取得するのに必要とされる変換量がわずかで済むためである。しかし、第1のユーザの左右一方の眼用の画像に続けて第2のユーザの左右一方の眼用の画像を表示する場合、これらの画像は異なるものであることから、より多くの処理量(例えば、符号化処理量)がディスプレイに必要となる。
【0055】
図示しないが、他のシャッターシーケンスも想定される。例えば、第1の期間に、(第1のユーザの右眼を覆うレンズおよび第2のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズを不透明にした状態で)第1のユーザの左眼を覆うレンズを第1の透明にして第1のユーザの左眼用画像を表示する。続いて、第2の期間に、(第2のユーザの右眼を覆うレンズおよび第1のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズを不透明にしたまま)第2のユーザの左眼を覆うレンズを透明にして第2のユーザの左眼用画像を表示する。
【0056】
同様に、第3の期間で、(第1のユーザの左眼を覆うレンズおよび第2のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズを不透明にしたまま)第1のユーザの右眼を覆うレンズを透明にして第1のユーザの右眼用画像を表示する。第4の期間で、(第2のユーザの左眼を覆うレンズおよび第1のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズを不透明にしたまま)第2のユーザの右眼を覆うレンズを透明にして第2のユーザの右眼用画像を表示する。このシャッターシーケンスは、各フレームにおいて、一人のユーザについて、左右の眼を覆うレンズが共に不透明になる期間が短縮するため有利である。これによって、シャッターメガネに付随するフリッカー効果が低減される。
【0057】
図3の(3)は、三人のユーザが1つのディスプレイで3枚の異なる画像を3Dで視認する場合のタイミング図を示す。理解されるように、
図3の(3)では、各ユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズが1/6フレーム、すなわち、1/300秒間または1/360秒間透明にされる。
図3の(2)のように、該当するユーザの眼を覆うレンズが、適切な画像の表示と同期して透明にされる。この間、当該ユーザの他方の眼を覆うレンズおよび他のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズは不透明にされる。
【0058】
図3の(4)は、従来の偏光メガネを用いて3D画像を視認する場合のタイミング図を示す。適切な時点に該当する眼に画像を供給する
図3の(1)とは対照的に、
図3の(4)は、従来のように時計回り方向に偏光したメガネレンズおよび反時計回り方向に偏光したメガネレンズを利用する場合を示す。
図3の(4)では、一人のユーザのみが、左眼で反時計回り方向に偏光したメガネレンズを通して、右眼で時計回り方向に偏光したメガネレンズを通してディスプレイを視認する。左眼用画像が偏光3Dディスプレイ上の反時計回り方向に偏光した複数のラインに供給され、右眼用画像が偏光3Dディスプレイ上の時計回り方向に偏光した複数のラインに供給される。したがって、ユーザは、左眼で右眼用画像を視認することも、右眼で左眼用画像を視認することもできない。
【0059】
図3の(5)は、本発明の第2の実施形態に関するタイミング図を示す。特に、(5)は、シャッターメガネと偏光レンズとの組合せであるシャッターメガネ200に関するタイミング図を示す。
【0060】
同期(
図3の(2)を参照して論じたものと同様の同期方法が用いられる)後、1フレームの第1の期間の開始時点で、第1のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズが透明にされ、第1のユーザの左眼用画像および右眼用画像が両方とも同時にディスプレイに表示される。ただし、第1のユーザの左眼用画像は、(左眼を覆うレンズに適用されている反時計回りの偏光に対応する)反時計回りの表示領域に表示され、右眼用画像は、(右眼を覆うレンズに適用されている時計回りの偏光に対応する)時計回りの表示領域に表示される。第2のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズは共に不透明にされる。
【0061】
所定の期間の経過後(1/2フレーム、すなわち、1/100秒または1/120秒後)、第2のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズが共に透明にされ、第1のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズが共に不透明にされる。ここでもまた、第2のユーザの左眼用画像は、(左眼を覆うレンズに適用されている反時計回りの偏光に対応する)反時計回りの表示領域に表示され、右眼用画像は、(右眼を覆うレンズに適用されている時計回りの偏光に対応する)時計回りの表示領域に表示される。タイミング図に示されるように、シャッターメガネと偏光レンズとの組合せを用いることで、同人数のユーザについて、画像の表示レート(速度)が、偏光レンズを有しないシャッターメガネを用いる場合(例えば
図3の(2))の半分になる。これは、(後述するように)眼がディスプレイに曝される期間が短縮される場合、ディスプレイの輝度を上げる必要があるため有用である。したがって、画像の表示レートを落とすことで(または眼が各画像に曝される期間を延ばすことで)、ディスプレイの輝度を低くすることができる。これによって、ディスプレイの有効期間が増加する。
【0062】
図3の(6)は、本発明のさらなる実施形態に関するタイミング図を示す。
図3の(6)では、シャッターメガネ200は、
図2に関連して論じたものと同様であり、レンズとディスプレイとの偏光相互作用は、
図3の(5)を参照して説明したものと同様である。
【0063】
特に、3D画像の視認を希望するユーザが三人いる場合、全てのシャッターメガネをディスプレイと同期させた後、第1のユーザの左右の眼をそれぞれ覆うレンズが所定の期間透明にされ、当該期間中、第2のユーザおよび第3のユーザのそれぞれの左右の眼をそれぞれ覆うレンズが全て不透明とされる。ユーザが三人いるため、所定の期間は、1/150秒または1/180秒である。当該期間の終了後、第1のユーザのメガネレンズは共に不透明になり、第2のユーザのメガネレンズが共に透明になる。第3のユーザのメガネレンズは不透明のままである。このようなメガネレンズの状態はさらなる所定の期間が終了するまで保持される。当該所定の期間の終了後、第3のユーザのメガネレンズが共に透明になり、第1のユーザのメガネレンズが共に不透明のまま、第2のユーザのメガネレンズが共に不透明になる。
【0064】
図3の(5)および(6)では、第1のユーザおよび第2のユーザの各々の一方の眼を覆うレンズが時計回りに偏光され、他方の眼を覆うレンズが反時計回りに偏光されているが、本発明はこれに限定されない。実際には、第1のユーザの左右のレンズを共に時計回りに偏光し、第2のユーザの左右のレンズを共に反時計回りに偏光してもよい。この構成は
図3の(7)に示してある。
【0065】
図4を参照すると、ディスプレイ415と、制御部405と、モーションセンサ420と、第1のユーザ410Aおよび第2のユーザ410Bとを含むシステム400が示されている。
図4に示されるように、第1のユーザ410Aおよび第2のユーザ410Bは、1つのディスプレイ415上で複数の異なる画像を視認している。詳細には、第1のユーザ410Aは、サッカーの試合の画像を視認しており(これを実線で示す)、第2のユーザ410Bは、飛行機が映った画像を視認している(これを破線で示す)。
【0066】
なお、
図4では、第1のユーザ410Aがサッカーの試合の画像を視認する一方、第2のユーザ410Bが飛行機が映った画像を視認しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1のユーザ410Aおよび第2のユーザ410Bは、一台のテレビで複数の異なるテレビ番組を視聴するかまたは複数の異なるコンピュータゲームをプレイすることが可能である。または、1つのコンピュータゲームにおいて別々のプレイヤーとしてプレイすることも可能である。さらに、本発明の実施形態は、複数のユーザのグループによって用いることが可能であり、ここでは、複数のユーザグループで1つのディスプレイ415を視認することができる。この場合、1つのユーザグループが或る画像表示を視認する一方、別のユーザグループが第1のユーザグループとは異なる画像表示を視認することができる。このような実施形態は、一般的なTV視聴に用いることができる。または、このような実施形態をスポーツ観戦のために用いて、異なるスポーツチームのファングループがそれぞれのサイドから同じ試合を観戦することもできる。また、この構成は、2つ以上のユーザグループがチーム戦のコンピュータゲームをプレイする場合にも有用であり得る。この場合、各チームはそれぞれ異なる画像を視認することになる。
【0067】
図5を参照すると、二人のユーザ用の2つの異なる入力を有する制御部405の概略図が示されている。もちろん、本発明において、ユーザの人数およびユーザグループの数は限定されず、また、あらゆる数の入力を受け入れ可能である。また、(説明のために)一人のユーザに対して1つの入力しか示していないが、理解されるように、入力画像が3Dである場合、画面上で3D効果を得るために各ユーザに対して2つの別々の画像/映像が必要となり得る。
【0068】
各入力は制御部515Aおよび515Bへそれぞれ供給される。また、制御部515Aおよび515Bには、モーショントラッカーから位置データが供給される。実施形態では、各ユーザに対して1つのモーショントラッカーが提供される。後述するように、モーショントラッカーは、ユーザのディスプレイ415に対する動きおよび位置を追跡するものである。位置データは、ユーザの位置に対して画像の表面処理をするのに用いられる。この既知技法(パララックスマッピング(視差マッピング)とも呼ばれる)によって、ユーザは画像の表面に深さ(奥行き)があるように感じる。制御部515Aおよび515Bは、モーショントラッカーから受信した情報を用い、各入力に対して視差マッピングを行う。
【0069】
当然ながら、3D画像の場合、ユーザによる奥行きの知覚は既にもたらされている。したがって、モーショントラッカーが提供する位置データは、ユーザに適した視野を与えるように3D画像の視点を調整するのに用いられる。換言すると、3Dの視点が各ユーザの位置に適したものとなるように調整され、さらに、視差マッピングを用いて3D画像の前方の物体のそれぞれに対して正確な視差が設定される。3D画像の視点の調整を可能にする技術は既知である。視点調整および視差マッピングを行うことによって、画面を見ている各ユーザに、画面/画像に関してユーザに適した3D画像が表示される。
【0070】
二人のユーザが共に1つの画面で同じサッカーの試合を見ている場合、各ユーザに、スタジアムの異なる位置からサッカーの試合を見ていると体感させることもできる。換言すると、各ユーザは、シーン内の位置(仮想位置)を選択し、選択した位置に自身を位置付けることができる。ユーザ毎に視界が異なるため、サッカーの試合を異なる視点から体感することできる。仮想画像内のユーザの位置はユーザ自身によって決定されるが、室内のユーザの移動(すなわち、モーショントラッキングによって特定される移動)によって仮想画像内のユーザを移動させることができる。例えば、室内に座っているユーザが二歩分左へ移動すると、仮想画像内のユーザの視界も二歩分左へ移動する。同じサッカーの試合においてユーザ毎に異なる視界を体感させる場合の利点は、ユーザが一人または複数の他のユーザの視界に影響を及ぼすことなく移動できることにある。
【0071】
また、各ユーザが同じサッカーの試合において異なる視界を有する(各視界は他のユーザから独立している)ため、各ユーザは、当該サッカーの試合においてズームを行うことで当該サッカーの試合を或る側面に寄って観戦することが可能であり得る。さらに、各ユーザは、スタジアムの全く異なる位置、例えば、両サイドのゴールの裏側に自身を位置付け、そこから試合を観戦することができる。これによって、スタジアム内のあらゆる位置から試合を観戦するための柔軟性がユーザに与えられる。この仮想配置は、手動コントローラを用いてまたはヘッドトラッキング装置と連携して達成することができる。
【0072】
次いで、視差マッピングによって得られた画像をスイッチング装置510に供給する。スイッチング装置510は、同期装置505にも接続される。同期装置505は、ディスプレイ415を、上述したようにディスプレイ415を視認するためにユーザに用いられるシャッターメガネ100またはシャッターメガネ200と同期させるのに用いられる。換言すると、同期装置505は、スイッチング装置510を制御して、第1のユーザ410Aまたは第2のユーザ410Bの左眼用画像または右眼用画像を表示制御部500に出力させる。表示制御部500は、ディスプレイ415に適した方法で画像を符号化し、また、ディスプレイ415の輝度または明度(luminance and brightness)情報を提供する。表示制御部500の出力は、ディスプレイ415に入力される。
【0073】
場合によっては、各ユーザの眼毎の画像は非常に短い期間だけ表示される(例えば、
図3の(3)に示されるように、左右それぞれの眼に対して画像は1/360秒間表示される)。これは、単に従来の輝度パラメータを用いて表示が表される場合、映像全体が通常のものより暗く見えることを意味する。これは、各眼を覆うレンズが透明にされている期間中に当該眼に届く光子が減少するためである。これを軽減するために、表示制御部500は、複数の画像の表示を開始する際に、ユーザの人数に応じて決められた値にディスプレイ415の輝度を増加させる。したがって、ユーザの人数増加に比例して輝度値も増加する。したがって、具体的な実施形態では、ユーザが二人の場合に輝度は二倍になり、三人の場合に三倍になる。
【0074】
しかし、輝度値は、ユーザの人数が増加する度にそれに応じた割合でどこまでも増加してしまうことが想定される。
【0075】
長期間にわたって輝度値を非常に高くしておくと、ディスプレイが劣化する可能性がある。したがって、表示制御部500は、長期間の経過後(例えば、10分後)、輝度値を、視認の開始時点におけるピーク値からより低い値に徐々に低下させる。輝度値の低下は徐々に行われるため、ユーザの眼は低減された輝度値に慣れることができる。したがって、ユーザの人数を、長期間にわたってディスプレイを劣化させることなく増加させることができる。
【0076】
上述したように、レンズが透明になっている期間の長さは、シャッターメガネが偏光レンズを有しているか否かに応じて変わるため、輝度値も、偏光レンズを有するシャッターメガネが用いられるか否かに応じて変わる。
【0077】
図6を参照すると、モーショントラッカー600は赤外線カメラ605に接続される。赤外線カメラ605は赤外線のみを検出する。詳細には、赤外線カメラ605は、シャッターメガネ100およびシャッターメガネ200の一方からの赤外線のみを検出するように構成される。理解されるように、異なるシャッターメガネをそれぞれ装着したユーザが二人以上いる場合、モーショントラッカー600は各ユーザを区別する必要がある。このために、シャッターメガネ100およびシャッターメガネ200のそれぞれが、対応のモーショントラッカー600を用いて認証される。この認証は、ディスプレイ415のスイッチがオンになった時点で行われる。シャッターメガネ100およびシャッターメガネ200にはそれぞれ、赤外線LED110Aおよび110Bが取り付けられる。これらの赤外線LED110Aおよび110Bは、シャッターメガネ100およびシャッターメガネ200を一意に識別する固有のコードを出力するように構成される。認証の際、この固有のコードがモーショントラッカー600内のメモリ610に記憶される。また、この固有のコードは、同期の際にシャッターメガネ100およびシャッターメガネ200をそれぞれ識別するために同期装置505にも供給される。
【0078】
通常動作では、赤外線光が赤外線カメラ605によって受光され、赤外線カメラ605に供給される。モーショントラッキング制御部は、受光した赤外線光が監視すべきシャッターメガネ100またはシャッターメガネ200から出射されたものであるかどうかを判定する。受光した赤外線光が監視すべきシャッターメガネ100またはシャッターメガネ200から出射されたものでない場合、データは無視される。一方、受光した赤外線光が監視すべきシャッターメガネ100またはシャッターメガネ200から出射されたものである場合、光源の位置(または、この場合、シャッターメガネ100またはシャッターメガネ200を装着するユーザの位置)が特定される。このような光源の位置特定は、モーショントラッキング制御部615が赤外線LED110Aおよび110B間の距離と、受光した赤外線光の二点間の距離とを把握可能であることによって可能になっている。これらの情報から、三角測量を利用して、シャッターメガネ100またはシャッターメガネ200と、ディスプレイ415との距離を算出することができる。また、赤外線光が受光されたカメラレンズ上の位置が分かる場合、ユーザの室内の位置を既知の技術によって特定することができる。
【0079】
ユーザの位置の詳細を特定した後、この情報を、適切な視差マッピングを可能にするために制御部405に供給する。
【0080】
上記では、一人のユーザに対して1つのモーショントラッキング装置が必要であるようにモーショントラッキングを説明したが、当業者であれば、二人以上のユーザを単一のモーショントラッキング装置を用いて認証可能であることが理解されるであろう。これは、認証の段階で各ユーザがモーショントラッキング装置に対して一意に識別されるためである。したがって、メモリ610は各認証コードを記憶し、モーショントラッキング制御部615は、各ユーザを区別すると共に制御部405に適切な情報を提供することができる。
【0081】
また、赤外線モーショントラッキングを用いて説明してきたが、任意の他のタイプのモーショントラッキングを用いてもよい。モーショントラッキングの例として、ユーザの顔の向きを容易に特定可能である顔トラッキングおよび顔検出があり得る。これによって、ユーザの眼の方向を特定可能であり、ユーザ個人の3D視認体験が改善される。
【0082】
本発明の実施形態は、マイクロプロセッサまたはコンピュータによって実行されることが想定される。この場合、本発明は、光ディスク等の記憶媒体に記憶することができるかまたはインターネットもしくは任意の種類のネットワークを介して送信することができるコンピュータプログラムとして具現化され得る。