(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5661180
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】デジタルX線撮影の適用を可能にするための、現行の携帯型または可動式のアナログX線撮影装置の改造キット及び改造方法、並びに当該改造キットを具備するX線診断装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20060101AFI20150108BHJP
【FI】
A61B6/00 310
A61B6/00 300S
A61B6/00 320Z
【請求項の数】23
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-516851(P2013-516851)
(86)(22)【出願日】2011年6月27日
(65)【公表番号】特表2013-529513(P2013-529513A)
(43)【公表日】2013年7月22日
(86)【国際出願番号】US2011042010
(87)【国際公開番号】WO2011163660
(87)【国際公開日】20111229
【審査請求日】2013年4月8日
(31)【優先権主張番号】61/358,660
(32)【優先日】2010年6月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500414202
【氏名又は名称】ヴァリアン メディカル システムズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ジェイ・ベチャード
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ダヴリュー・ローズヴェア
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・エー・ペリー
【審査官】
遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/067189(WO,A1)
【文献】
特開2007−535(JP,A)
【文献】
特開平11−104127(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/098920(WO,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0144777(US,A1)
【文献】
特開2008−188330(JP,A)
【文献】
特開2003−199736(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0034427(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0150215(US,A1)
【文献】
米国特許第7006600(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0146142(US,A1)
【文献】
特開2006−43274(JP,A)
【文献】
特開2004−147910(JP,A)
【文献】
特開2005−278727(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0053199(US,A1)
【文献】
特開2006−158508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 − 6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
元々は単にアナログベースのX線撮影のために構成されたX線診断装置であって、前記X線診断装置が、X線発生器アセンブリと、X線フィルムと共に使用するための露出制御機構と、前記X線診断装置をアナログ動作からデジタル動作に変換する改造キットとを含み、前記改造キットが、
前記X線診断装置に解放可能に取り付けられた前記X線診断装置のタブレットであって、ユーザが前記X線診断装置を制御可能とされるように構成されているユーザインターフェースを提供し、デジタルX線撮影の露出制御を可能にするソフトウェアを有する前記タブレットと、
露出制御信号を前記X線診断装置の前記露出制御機構から前記タブレットに電気的に経路発送する手段であって、前記タブレットが、フィルムX線カセットの代わりの少なくとも1つのフラットパネル形デジタル検出器の露出を制御するように構成されている、前記手段と、
を含む、X線診断装置。
【請求項2】
前記タブレットが常駐バッテリを含み、前記常駐バッテリが、その他の場合に起きる前記X線診断装置の電力供給への影響を及ぼすことなく、給電動作を可能にする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記タブレットが前記X線診断装置に取り付けられた場合に前記タブレットを収容する大きさとされるスロットを備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記タブレットがさらに、アナログX線撮影のためにのみ前に構成された少なくとも1つの検査室と共に使用するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記露出制御信号を電気的に経路発送する手段が、露出制御信号を前記露出制御機構の手動制御装置から前記タブレットに経路発送するI/Oデバイスを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記X線診断装置が、少なくとも1つの前記フラットパネル形デジタル検出器を前記タブレットとリンクさせるリンク手段を含み、前記リンク手段が、前記タブレットから電力を引き抜く、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記X線診断装置が、アナログ動作モードとデジタル動作モードとの間の選択的な動作を可能にする切り替え手段を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記電気的に経路発送する手段が、I/Oデバイスを備えており、
前記切り替え手段が、前記I/Oデバイス内に設けられたジャンパ回路を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記X線診断装置が、前記X線発生器アセンブリを動作させる制御装置を有するオペレータコンソールとカバーとを有する車輪付きカートを含み、前記改造キットが、前記X線診断装置において前記タブレットを保持するように構成された代替カバーを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
元々は単にアナログベースのX線撮影のために構成されたX線診断装置をデジタルX線撮影装置に改造するための改造キットであって、前記X線診断装置が、ユーザが操作可能な露出制御装置によって始動するアナログX線露出を制御する常駐の回路を含み、前記改造キットが、
画像処理においてフラットパネル形デジタル検出器を含むデジタルX線撮影の露出制御をすることができる、ユーザインターフェースおよびソフトウェアを有するタブレットと、
前記X線診断装置に対して前記タブレットを解放可能に装着する手段と、
露出制御信号を前記ユーザが操作する露出制御装置から前記タブレットに進路変更する手段と
を備える、改造キット。
【請求項11】
前記タブレットが前記フラットパネル形デジタル検出器に無線接続されている、請求項10に記載の改造キット。
【請求項12】
前記タブレットが少なくとも1つの常駐バッテリから電力を受ける、請求項10に記載の改造キット。
【請求項13】
前記タブレットが前記X線診断装置から電力を引き抜かない、請求項12に記載の改造キット。
【請求項14】
前記タブレットが、有線接続によって前記フラットパネル形デジタル検出器に接続されている、請求項10に記載の改造キット。
【請求項15】
前記X線診断装置のための代替カバーをさらに含み、前記代替カバーが、前記X線診断装置において前記タブレットを保持するための少なくとも1つの凹所を含む、請求項10に記載の改造キット。
【請求項16】
前記タブレットが仮想キーボードを含む、請求項10に記載の改造キット。
【請求項17】
前記露出制御信号を進路変更する手段が、前記露出制御信号を受信し前記露出制御信号をX線発生器および前記タブレットに送信する、ポートを有するI/Oデバイスを含む、請求項10に記載の改造キット。
【請求項18】
元々は単にアナログベースのX線撮影のために構成された診断X線装置を改造することによって得られた改造診断X線装置によって実施される方法であって、前記改造診断X線装置が、X線発生器と、常駐の電力供給装置と、X線の露出を制御する制御手段とを含み、
前記方法が、
露出制御信号を前記制御手段からタブレットに進路変更するステップであって、前記タブレットが、前記X線発生器およびフラットパネル形デジタル検出器を制御する常駐のソフトウェアを含み、前記タブレットが、前記診断X線装置をアナログ動作からデジタル動作に改造するための改造キットの一部分とされ、前記タブレットが、前記X線装置に取り付けられている、進路変更するステップと、
前記タブレットを用いて前記フラットパネル形デジタル検出器の露出を制御するステップと、
を含む方法。
【請求項19】
自己完結型のバッテリを用いて前記タブレットに電力供給し、前記改造診断X線装置の常駐の電力供給装置から電力を引き抜かない、追加のステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記タブレットが前記フラットパネル形デジタル検出器と無線で通信する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記タブレットが前記フラットパネル形デジタル検出器と有線接続によって通信する、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記改造診断X線装置の電力供給から引き抜くことなく前記タブレットを動作させるステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記改造診断X線装置が、I/Oデバイスを備えており、
前記I/Oデバイスが、前記改造診断X線装置の露出制御用導線と相互接続するためのポートを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
X線装置は、診断医療の分野では一般に知られており、様々な数の医療検査手順に利用されている。ある一定のX線装置は、(1つまたは複数の)指定の検査手順のために患者がそこに運ばれる指定の領域または医療検査室に専用のものである。それらの装置は、典型的には、患者がそこに運ばれる施設の(1つもしくは複数の)指定の領域または(1つもしくは複数の)医療検査室内に固定して装着される専用のハードウェアとして設けられている。あるいは、可動式または携帯型のである、既知の他のX線装置がある。可動式のX線検査装置は、典型的には、X線発生器がその上に装着された車輪付きシャーシまたはカートによって画定されており、その装置は、必要に応じて病院または他の医療施設内の部屋間または他の領域間で移動することができ、そのため、固定式の装置のバージョンよりも高い自由度がもたらされる。携帯型のX線検査装置は、上記で言及した可動式の装置のバージョンよりもある程度よりコンパクトであり、後者の診断装置はX線検査を遠隔で実施できるように医療施設の内外に移動可能にする折り畳み可能な車輪付きの構造を特徴とし、それにより、必要に応じてある一定のX線検査を実行できるという点でさらに別のレベルの汎用性がもたらされる。
【0002】
アナログまたはフィルムベースのX線撮影を組み込むための上記で言及したタイプのX線装置はそれぞれよく知られており、各装置はX線フィルムまたは個々のフィルムカセットに依存しており、それらのX線フィルムまたは個々のフィルムカセットは、各露出露出の後に交換しなければならず、さらに入手可能な供給または在庫のフィルムまたはフィルムカセットを常に維持する必要がある。X線フィルムまたはフィルムカセットの使用には、許容できる画像を獲得するために、X線源とカセット/フィルムとの間の位置合わせを正確にすることが必要である。さらに、アナログのフィルムおよび/またはフィルムカセットを用いて行われる個々のX線露出をそれぞれ、露出が行われる検査室から別々に取り出し、続いて、分析/評価のためのライトテーブルまたは同様の装置上に置かなければならず、そのため、時間および労力がさらに必要になる。
【0003】
デジタルX線撮影の分野で行われてきたより最近のX線診断設備の進歩により、従来のフィルムおよび/またはフィルムカセットの供給の代わりにフラットパネル形デジタル検出器の使用による利益がもたらされている。有利には、とりわけCarestream Health、Varian、Samsung、およびGE Medical Systemsによって販売されている検出器などのフラットパネル形デジタル検出器は、リアルタイムで使用することができ、各露出の後に交換する必要がなく、そのため、検出器の内蔵バッテリの1回の充電に基づいた単一のフラットパネル形デジタル検出器を、複数の露出の取得のために連続して使用することができ、それにより、処理能力が上昇し、かつそれらの実装および使用の点で時間およびコストの効率が向上している。典型的には、フラットパネル形デジタル検出器は、有線通信技術および/または無線通信技術によって、X線発生設備に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,702,459号明細書
【特許文献2】米国特許第5,835,558号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
デジタルX線撮影の機能を可能にするために、現行のフィルムベースの(アナログの)X線診断装置をアップグレードするかまたは後付け改良することを可能にし、それにより、病院または他の医療施設の患者および介護者に対して強化および改良された汎用性がもたらされることは、医療診断分野での一般的な要望である。すでにデジタルX線撮影のために構成されている特定の可動式X線診断装置および携帯型X線診断装置は、現在入手可能である。しかし、具体的にはデジタルX線撮影装置のコストに基づいた、この技術への大規模な改造または移行は、非常に高価である。したがって、こうした改造を行うためのコスト、労力、および/または手間に大きく影響を及ぼすことなく、現行のアナログ診断装置にこうした強化をもたらすことが、当技術分野におけるさらなる一般的な要望である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、ある態様によれば、元々は単にアナログベースのX線撮影動作のために構成された可動式または携帯型のX線診断装置であって、可動式または携帯型の診断装置が、X線発生器アセンブリがその上に配設された車輪付きシャーシまたはカートを含み、前記カートが、前記X線発生器アセンブリにリンクしたユーザが操作可能な露出制御スイッチを含むオペレータコンソールを含み、X線装置がさらに、デジタルX線撮影を可能にするための改造キットを含み、前記改造キットが、前記車輪付きカートに取り付けられた、携帯型X線診断装置および可動式X線診断装置のうちの一方と組み合わせたユーザインターフェースとして働くタブレットPCと、その他の場合に起きる前記X線発生器アセンブリの動作の干渉をすることなく、タブレットPCが、前記ユーザが操作可能な露出制御スイッチからの露出制御信号を受信できるようにする手段とを含み、前記タブレットPCが、フラットパネル形デジタル検出器から受ける露出を管理するための画像処理ソフトウェアを含む、可動式または携帯型のX線診断装置が提供される。
【0007】
好ましいバージョンでは、タブレットPCは、可動式または携帯型のX線診断装置に解放可能に取り付けられている。例示的なあるバージョンでは、車輪付きカートのための代替カバーが設けられており、その代替カバーは、少なくとも1つの画定されたレセプタクルまたは空所を有し、そのレセプタクルまたは空所は、タブレットPCを解放可能に保持するように適切にサイズ設定および構成されている。一つのバージョンでは、タブレットPCの常駐バッテリは、その他の場合に起きる可動式または携帯型の診断装置の現行の電力供給装置に影響を及ぼすこともそれを左右することもなく、その動作を可能にする。別の態様によれば、その装置はさらに、タブレットPCが使用されていないときにタブレットPCを格納する手段、ならびに装置の可動式の輸送を容易にする少なくとも1つのフラットパネル形デジタル検出器を格納する手段を含む。さらに別の例示的なバージョンでは、その装置は、アナログまたはデジタルX線撮影の動作のいずれかのために可動式または携帯型のX線診断装置を選択的に使用可能にすることができる、露出制御信号受信手段にリンクされた切り替え手段を含むことができる。
【0008】
あるバージョンによる可動式または携帯型のX線装置の露出制御信号を受信する手段は、車輪付きカート上にまたはその内部に装着されたI/Oモジュラインターセプトボックスを含み、そのインターセプトボックスは、露出制御信号をタブレットPCおよびX線発生器アセンブリのそれぞれに方向付けすることを可能にする適切な回路を有する。I/Oインターセプトボックスは、好ましくは、タブレットPCを保持するレセプタクルの下の代替カバー上に形成された、適切にサイズ設定された凹所内に保持される。本明細書で説明する装置と併せてタブレットPCおよび/またはI/Oインターセプトボックスを格納する他の適切な格納構成が容易に明らかになる。
【0009】
別の態様によれば、元々は単にアナログベースのX線撮影のために構成された可動式または携帯型のX線診断装置をデジタルX線撮影装置に改造するためのキットであって、その改造キットが、フラットパネル形デジタル検出器の露出写真を受信または別法で方向付けすることができる、ユーザインターフェースおよびソフトウェアを有するタブレットPCと、前記可動式または携帯型の装置のユーザが操作可能な露出制御信号を前記タブレットPCに指示する手段とを備えるキットが提供される。
【0010】
さらに別のバージョンによれば、タブレットPCは、携帯型または可動式のX線診断装置から選択的に取り外し可能であり、それにより、以前はフィルム(アナログ)X線撮影のためにのみ使用できた検査室を、デジタルX線撮影を適用できるように改造することが可能になるようにドッキングステーションと組み合わせて、例えば、外部の無線アクセスポイント(WAP)または他の有線通信手段もしくは無線通信手段を用いて、タブレットPCを別個に使用することが可能になる。
【0011】
さらに別のバージョンによれば、元々は単にアナログベースのX線撮影のために構成された可動式または携帯型の診断X線装置を改造する方法であって、前記装置が、X線発生器と、常駐の電力供給装置と、前記発生器を用いてX線の露出を制御するユーザが操作可能な露出制御手段とを含む車輪付きカートを含み、前記方法が、露出制御信号を前記装置の前記ユーザが操作可能な露出制御手段からタブレットPCに経路発送するステップを含み、xタブレットPCが、フラットパネル形デジタル検出器の動作を制御し、及び前記ユーザによってその動作を可能にするように前記タブレットPCを前記装置の前記車輪付きカート上に解放可能に配置する常駐のソフトウェアを含む、経路発送するステップと、ス、前記経路発送するステップが、前記装置の露出制御回路に接続されたインターフェースデバイスを用いて実行される、改造する方法が提供される。
【0012】
説明したあるバージョンによれば、タブレットPC用の電力は、単にその格納されたバッテリまたは代替的に別個の専用の電力供給装置を介して維持され、タブレットPCの電力消費は、X線発生器またはその関連の電子装置から決して吸い出されることがない。あるバージョンによれば、タブレットPC上もしくはその近傍または診断装置上の別の場所に設けられた無線ルータおよび無線アクセスポート(WAP)により、フラットパネル形デジタル検出器との無線動作が可能になる。あるいは、タブレットPCをフラットパネル形デジタル検出器に有線接続によって接続することができる。
【0013】
さらに別のバージョンによれば、タブレットPCはさらに、従来のアナログベースのプラットフォームからデジタルベースのプラットフォームに医療施設の他の検査装置を「改造する」ために用いることができる。例えば、元々は単にアナログX線検査のために構成された検査室を、ユーザが操作する露出制御信号をタブレットPCに経路発送または進路変更することによって改造することができ、タブレットPCは、例えば、検査室のすぐ外側のドッキングステーションに取り付けられており、そのドッキングステーションは、必要な場合はその較正を含む、フラットパネル形検出器のデジタルX線撮影の動作のための常駐のソフトウェアを有する。タブレットPCの一部として設けられるかまたは検査室内に追加された無線ルータおよび無線アクセスポイント(WAP)を用いて、フラットパネル形デジタル検出器と無線通信することができる。適切に位置決めされたI/Oデバイスが、露出制御信号をタブレットPCに進路変更し、X線発生器およびフラットパネル形デジタル検出器を用いて行われるデジタル露出の動作および制御を可能にする。あるいは、フラットパネル形デジタル検出器と、このバージョンによるタブレットPCおよび/またはドッキングステーションとの間に有線接続を設けることができる。
【0014】
他の独占権下にあるデジタルベースのソフトウェアと異なり、少なくとも1つのバージョンによれば、本明細書で説明する可動式または携帯型のX線診断装置を、様々なフラットパネル形デジタル検出器と共に互換性があるようにして使用することができる。
【0015】
本装置および本方法によって実現される利点の一つは、医療施設における汎用性が向上することであり、デジタルX線撮影による検査を実施するために、コスト、労力、および/または時間の点で相当のまたは著しい影響なしに、現行のアナログX線診断装置を容易に改造することができる。
【0016】
実現されるさらに別の利点は、タブレットPCおよび傍受デバイスの使用により、前はデジタルX線撮影のために使用可能ではなかった可動式/携帯型のX線検査装置および検査室を簡単かつ効果的に改造できるように2重の機能が与えられることである。例えば、あるバージョンによれば、単一のタブレットPCを、必要な場合は2以上の検査室または可動式もしくは携帯型の装置と併せて用いることもできる。
【0017】
これらのおよび他の特徴および利点は、添付の図面と併せて読むべき以下の発明を実施するための形態から容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】例示的な実施形態によるデジタルX線撮影の適用のために診断装置を使用可能にするための改造キットの主な構成要素を含む、可動式のアナログX線診断装置の部分分解組立図である。
【
図2】改造済みの
図1の可動式X線診断装置の上側斜視図である。
【
図3】典型的な検査手順で使用される、改造済みの
図1および
図2の可動式X線診断装置の上側斜視図である。
【
図4】改造済みの
図1〜
図3の可動式X線診断装置の拡大部分正面斜視図である。
【
図5】改造済みの
図1〜
図4の可動式X線診断装置内のタブレットPCの接続性に関する、一般化した電気ブロック線図である。
【
図6A】
図1〜
図5の可動式X線診断装置で使用される、I/Oインターセプトボックスのより詳細な電気概略ブロック線図を、両図を併せて示す。
【
図6B】
図1〜
図5の可動式X線診断装置で使用される、I/Oインターセプトボックスのより詳細な電気概略ブロック線図を、両図を併せて示す。
【
図7】可動式または輸送式のアナログX線装置および別個のモードを改造する、すなわち、前はアナログX線検査のためにのみ構成された検査室を改造するということに関して、
図1〜
図6の可動式X線診断装置で使用されるタブレットPCの2重の機能を示す概略図である。
【
図8】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【
図9】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【
図10】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【
図11】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【
図12】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【
図13】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【
図14】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【
図15】デジタル画像の取得および評価を含むユーザインターフェースを示す、本明細書で説明する可動式X線診断装置のタブレットPCによる例示的な一連のクスリーンショットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面に関わる適切な基準フレームを作るために、以下の記述全体を通して様々な用語を参照する。別段の定めがない限り、これらの用語は、本明細書で提示する発明の概念を過剰に制限するものではない。より明確にいくつかの特徴部をより明確に示すために、代表例である図面は必ずしも縮尺が正確ではないことにさらに留意されたい。
【0020】
以下の説明は、元々は単に従来の(アナログまたはフィルムベースの)X線撮影のために構成されたいわゆる「可動式」X線検査装置の改造を対象にした例示的な実施形態に関するものである。本明細書で説明するバージョンによれば、このタイプの装置は、デジタル改造キットを用いてデジタルX線撮影プラットフォームに簡単にアップグレードすることができる。この特定の実施形態のための一例によって、本明細書で適合される可動式の診断装置は、元々GE Medical Productsから販売されているAMX−4可動式X線カートである。本発明のためにその装置を選んだのは、純粋に例示であり、本明細書で概略的に説明するようにして、他の可動式または携帯型のアナログ診断X線装置を、デジタルX線撮影への改造に同様に容易に適合できることを当業者は容易に理解されたい。
【0021】
図1に示すように、本明細書で説明する実施形態による可動式X線診断装置100は、車輪付きカート102およびデジタル改造キット103を含む。その車輪付きカート102は一体型のX線発生器アセンブリ160を有し、そのX線発生器アセンブリ160は、ユーザが操作可能なコード付き露出制御スイッチ138を含む、元のカバー101上のオペレータのコンソール上に設けられた一連の様々な制御装置によって電力を受ける。この実施形態によるデジタル改造キット103は、タブレットPC130と、車輪付きカート102用の代替カバー110と、少なくとも1つのデジタルのフラットパネル形X線検出器150と、関連の配線系統(図示せず)を含む、車輪付きカート102上に設けられたコード付きのユーザが操作可能な手動制御装置138からタブレットPCに露出制御信号を進路変更または経路発送する手段とを含む。さらに、この例示的な実施形態によれば、車輪付きカート102の引き出し140の筐体に追加される引き出し用挿入物144がさらに設けられる。
【0022】
本明細書で簡潔に説明するように、この実施形態によれば、可動式の装置100の(
図1にのみ示す)元のカバー101は車輪付きカート102の上部から取り外され、代替カバー110が代わりに用いられる。この代替カバー110は、タブレットPC130ならびに露出制御信号の進路変更または経路発送手段を保持するように構成されている。さらに、この実施形態によれば、
図5に図式的に示す無線ルータ152により、X線画像(露出写真)の取得を制御するための、タブレットPC130とフラットパネル形デジタル検出器150との間の無線通信が可能になる。代替的に、またはそれと組み合わせて、他の結線および/または無線のリンク機構を、タブレットPC130とフラットパネル形デジタル検出器150との間に適切に設けることもできる。
【0023】
図2を参照すると、装置100の車輪付きカート102は、アルミニウムまたは他の適切な材料から作製されたシャーシ104によって画定されており、そのシャーシはさらに、その下端部または底端部に形成された、装置部分112を支持するベース部108によって画定されている。車輪付きカート102の装置部分112は、以下で論じるようなX線の発生のための複数の構成要素を保持するようにサイズ設定されている。カート102はさらに上端部によって画定されており、その上端部は、装置100の元のカバー101を支持し、最終的にこの実施形態に従って改造済みのときは代替カバー110を支持する。ユーザが操作可能な露出制御スイッチ138は、コードまたはワイヤ139によってカート102の正面を向いた面にコードでつながっており、その露出制御スイッチは、関連の配線系統を通してX線発生器アセンブリ160に接続されている。代替的に、ちなみに、コードなし(無線)のバージョンを含む、露出制御スイッチのための他の形態の接続を企図できることに留意されたい。これらの変形形態はそれぞれ本発明によって企図されるが、本実施形態はコード付きの構成にのみ関するものである。
【0024】
車輪付きカート102の正面を向いた部分は引き出し140を含み、その引き出し140の中に、デジタル改造キット103の引き出し用挿入物144が配設される。
図1、
図3、および
図4を参照すると、この例示的な実施形態による引き出し用挿入物144はフレーム145によって画定されており、そのフレーム145は、引き出し140内に合うようにサイズ設定されており、様々なサイズおよび奥行きの垂直に延在する画定されたスロット148を複数含み、それらのスロット148は、少なくとも1つのデジタルのフラットパネル形のX線検出器150ならびにタブレットPC130のうちの両方または片方が使用されていないときに保管するために、それらを保持するように適切にサイズ設定されている。上記の格納された状態の各構成要素を、完全を期すために
図3に極細の線で示している。例えば追加のバッテリ、ケーブル、および他の構成部品を格納するために、引き出し用挿入物144に対して追加の筐体を作製することができる。この例示的な実施形態によるカート102の引き出し140はさらに、外部の上部ハンドル146を含み、その底部においてベース部分108の近傍でヒンジによって支持されている。引き出し140は上記の要素を格納する適切な手段の一つを提供しているが、他の手段の代用が当業者には容易に明らかになることに留意されたい。
【0025】
図2を参照すると、車輪付きカート102は、カート102のベース部分108の底部の各コーナの下に従来の手段によって装着された1組の車輪120を含み、それにより、本明細書で説明する診断装置100を医療施設の様々な検査室間を移動可能にすることができる。この特定のバージョンによれば、2つの後部車輪120aはそれぞれキャスタ124を含み、それにより、装置100を簡単に方向転換させ特定の位置に固定することが可能になり、そのカートはさらに、ブレーキおよびブレーキ解放バー131を含む。さらに、技師または介護者による移動を容易にするために、正面ハンドルバー127が、車輪付きカート102の上端部に隣接して配設されており、その正面ハンドルバーは、X線技師または他の介護提供者もしくはサービス提供者による使用を簡単にするために装置100上に適切な好都合な高さに装着されている。
【0026】
図2および
図3を参照すると、車輪付きカート102はX線発生器アセンブリ160を備え、その発生器アセンブリは、カート102の垂直に配設された支柱またはポスト164上で支持された光コリメータおよびX線源を含む。例えば、特許文献1および特許文献2に記載されたものなど、X線の発生に関する上記の特徴部は当分野でよく知られている。それらの文献はそれぞれ、参照により本明細書の該当部分に援用される。この実施形態によるX線発生器アセンブリ160はアーム168によって片持ち式になっており、そのアーム168は、支柱164の中心を通って延在する垂直のスロット166で固定して留められている。X線源を、カート102のカバー101、110上のオペレータのコンソール上に設けられた様々な制御装置を用いて、検査される患者に対して選択的に位置決めすることができ、ユーザが操作可能な露出制御スイッチ138を用いて露出が行われる。支柱164は、上記で言及した制御装置によってベース(図示せず)を中心に回転することができ、片持ち式のアーム168は、必要に応じて、例えば
図3に示すような患者の寝台158に対して適切な位置にX線発生器アセンブリ160を移動させるように、上下に移動することもできる。本明細書で説明する可動式X線診断装置100は、完全に充電すると約116ボルトを供給する複数のバッテリ(この特定のバージョンでは、9個のバッテリが直列に設けられている)によって電力を受ける。それらのバッテリは、車輪付きカート102の装置部分内に格納され、必要に応じてアクセスすることができ、そのカートはさらに外部の充電ポート(図示せず)を含む。
【0027】
次に、デジタル改造キット103の主要な構成要素に関して論じる。この例示的な実施形態によるタブレットPC130は、代替カバー110上に設けられた凹所または受容空所内に嵌まるのに十分にコンパクトであり、そのタブレットPCは、仮想キーボードを有するタッチスクリーンを含み、好ましくは、デジタル改造キット103の無線ルータ152に加えて、やはりそれに取り付けられたイーサネット(登録商標)ノートパソコンアダプタも含む。例示的な実施形態によれば、タブレットPC130は、Texas州AustinのMotion Computingから販売されているModel J3500タブレットPCであり、そのコンピュータは、好ましくは、長寿命のバッテリ、仮想キーボードを有するタッチスクリーンを有する。本実施形態によれば、タブレットPCはさらに、USB接続ポートならびにイーサネット接続を含む。本実施形態では、タブレットPC130は、適切なスロット中に挿入された10/100ファストイーサネットアダプタを含み、さらに、無線アクセスポイントとの直接的なインターフェースとなるように、またはそれを可能にするように本実施形態にあるような
図5の別々に接続された無線ルータ152を用いて構成されている。さらに、ネットワーク周辺デバイスの接続性に応じて、コンピュータはさらに、ファームウェアポートと、外部キーボードまたはCD/DVDドライブとのUSB接続と、外部格納のための外部SATA(e−SATA)と、ヘッドフォンジャックおよびマイクロフォンジャック用のプラグとを含むことができる。NY州LiverpoolのInfiMed, Inc.によって販売されているi5 Imaging Software suiteなどのデジタル画像処理ソフトウェアを格納し動作させるのに適切な格納容量およびRAM容量を有する、他の適切なコンパクトなコンピューティングデバイス(タブレットPCまたはノート型PC)を利用できることが容易に明らかになるであろう。この実施形態で用いる特定のタブレットPC130は、ピクセル濃度が1024×768の横型のディスプレイを有する、HDDが160GBのIntel Core vProプロセッサを備える。
【0028】
この実施形態によれば、代替カバー110は、モールド成形されたプラスチック製の構成要素であり、車輪付きカートの元のカバーと交換されるようにサイズ設定されている。代替カバー110は、タブレットPC130を解放可能に保持するようにサイズ設定された1対の画定された受容空所128、190、ならびにユーザが操作可能な露出制御スイッチ138の露出制御信号をタブレットPCに進路変更するために用いられる手段を含む。受容空所128、190はそれぞれ、代替カバー110の上側表面に画定されている。代替カバー110の目的は、タブレットPC130、および露出制御信号を進路変更する手段、ならびに関連の配線系統のためのレセプタクルを提供することである。その他の場合は、以下で論じるように、元の構成要素、ならびにX線発生器アセンブリ160を動作させるためのキー制御スイッチおよび関連の制御装置などのオペレータ制御装置は、本質的に変更されず、代替カバー110上にすでに含まれているか、または装置100に取り付ける前に再度取り付けられる。
【0029】
本明細書で説明する改造キット103の重要な構成要素は、上記で言及した、露出制御信号を装置100のユーザが操作可能な露出制御スイッチ138からタブレットPC130に再経路発送または進路変更する手段である。この例示的な実施形態によれば、露出制御信号を進路変更する手段は、(この記述全体を通して「インターセプト」ボックスとも呼ばれる)入力/出力(I/O)ボックスまたはデバイス180、および
図5に図式的に示す代替デジタルスイッチケーブル185の形態である。
図6(a)および
図6(b)に提示されている詳細な電気ブロック線図を簡単に参照すると、I/Oインターセプトボックス180は、コンパクトなハウジングであり、そのハウジングは、常駐のマイクロプロセッサ182を保持し、代替デジタルスイッチケーブル185を介して露出制御信号を受信する1組のインターフェースポート184、186を含み、そのデジタルスイッチケーブル185は、ユーザが操作可能な露出制御スイッチ138に取り付けられている。インターセプトボックスにより、露出制御信号をX線発生器アセンブリ160に指示するすることも可能であるが、I/Oインターセプトボックス180のUSBポート188を介してタブレットPC130に経路発送することも可能である。この例示的な実施形態によれば、I/Oインターセプトボックス180は、長さ5インチ×幅2.5インチ×厚さ7/8インチである。
【0030】
言及したように、再構成前の標準的または典型的な動作では、可動式のアナログX線診断装置100は、様々な制御装置によって動作する。それらの制御装置は、車輪付きカート102の
図1の元のカバー101のオペレータコンソール上に配設されており、従来のアナログのフィルムまたはフィルムカセット(図示せず)に関して既知のようにして露出1回につき十分な線量および期間だけX線放射を放出するために、X線発生器アセンブリ160と併せて用いられるユーザが操作可能なコード付き露出制御スイッチ138を含む。露出写はそれぞれ、その施設の検査領域から取り出され、ライトテーブル、または適切な画像がとられたかどうかを判定し取り込んだ画像を分析する他の手段を用いて、別々に見られる。
【0031】
以下の記述は、デジタルX線撮影の動作を可能にするようにデジタル改造キット103を用いた、本明細書で説明するアナログの可動式X線診断装置100をデジタルX線撮影もに改造に関するものである。
【0032】
アナログX線診断装置100をデジタルX線撮影のために再構成または改造するためには、この特定の実施形態によれば、装置100への全ての電力を最初に切断した後で、最初に、可動式の装置100の
図1の元のカバー101のヒンジを外し、そのカバー101を車輪付きカート102の残りの部分から取り外す。取り外すためには、カート102の上端部にヒンジで取り付けられている元のカバー101をまず開放位置または点検位置まで持ち上げ、次いで、適位置にロックする。次いで、元のカバーを可動式の装置100の残りの部分から物理的に切断可能にするために、元のカバー101の下側に設けられたアナログX線診断装置100への特定の接続を切断する。より具体的には、この例示的な実施形態によれば、キースイッチケーブルおよびデータケーブルをそれぞれ、装置100の元のカバー101上に位置するコントローラディスプレイボードから切断し、接地ケーブルおよびデータケーブルマウントならびにキースイッチケーブルを、装置100のデータケーブルマウントから続いて取り外す。これらの接続を解放すると、車輪付きカート102へのヒンジ接続も切断した後で、元のカバー101を車輪付きカート102の残りの部分から完全に取り外すことができる。
【0033】
言及したように、この実施形態によれば、代替カバー110は、モールド成形されたプラスチック製の構成要素であり、車輪付きカート102の上側部分に合うようにサイズ設定されている。前に取り外した各構成要素を、カート102の上部にカバーを設置する前に代替カバー110上に再設置することが目的である。すなわち、代替カバー110はさらに、元のカバー101からそれぞれ前に取り外したディスプレイボードおよびコントローラディスプレイボード、さらにキースイッチを受容するように構成されている。あるいは、代替カバー110は、上記の特徴部のうちのいずれかおよび/または全てをすでに別々に備えることができるが、それは、それらの構成要素は基本的に前に取り外したものと同一なのでさらに費用のかかる選択肢である。
【0034】
したがって、この実施形態によれば、コントローラディスプレイボード、キースイッチ、およびディスプレイボードはそれぞれ、元のカバー101から取り外され、続いて、代替カバー110上に再設置される。さらに、次いで、元のカート102のデータケーブル、リボンケーブル、および(適用可能な場合は)接地ケーブルをそれぞれコントローラディスプレイボードと装置100のディスプレイボードとの間に再設置する。
【0035】
デジタル改造キット103はデジタルスイッチ(露出制御)ケーブル185を含み、そのケーブル185が現行の露出制御スイッチケーブルの代わりに用いられて、I/Oインターセプトボックス180との相互接続が可能になる。典型的には、車輪付きカート102の
図2の装置部分112内に設けられた露出制御ケーブル(図示せず)は、ユーザが操作可能な露出制御スイッチ138をX線発生器アセンブリ160と電気的にリンクさせる。
図5の代替デジタルスイッチケーブル185は1対のワイヤフィードを含み、その1対のワイヤフィードはそれぞれ、一方の端部にピンコネクタを有し、それらワイヤフィードは、最初に、適切にサイズ設定された開口部を通して、
図4に示すように、代替カバー102の下側から凹所190中に供給される。
【0036】
さらに、あるバージョンによれば、
図5のルータケーブル155を、開口部中および空所190中に経路発送することもでき、ルータケーブルはまた、
図5に概略的に示すように、1対のUSBコネクタを一方の側部に有し、残りの端部に無線ルータ152用の電力プラグを有する。以下で論じるように、無線ルータ152は、あるバージョンでは、タブレットPC130と併せて用いられて、フラットパネル形デジタル検出器150との無線通信が確立される。無線ルータ152は、面ファスナまたは他の適切な留め具手段など、適切な手段によって、代替カバー110の上側表面に取り付けられている。注目すべきことに、タブレットPC130の常駐バッテリは無線ルータ152に電力を供給する。したがって、デジタル改造キット103の構成要素は、X線の発生が影響を受けるような、X線装置100からの電力の引き込みを行わない。
【0037】
次いで、代替デジタルスイッチケーブル185の残りの端部を、
図5および
図6(A)、
図6(B)に概略的に示すケーブルの残りの端部にあるプラグインコネクタを介して、装置100のユーザが操作可能な露出制御スイッチ138の適切なコネクタに取り付ける。
【0038】
上記で言及したように、現行の露出制御信号を装置100のユーザが操作可能な露出制御スイッチ138から再経路発送し、その信号をタブレットPC130に指示するのに用いられる手段は、(この記述全体を通して「インターセプト」ボックスまたは「I/Oインターセプト」ボックスとも呼ばれる)入力/出力(I/O)ボックスまたはデバイス180の形態で提供される。
図6(a)および
図6(b)に提示した詳細な概略的電気線図を参照すると、I/Oインターセプトボックス180は、コンパクトな筐体であり、その筐体は、常駐のマイクロプロセッサ182ならびに1組のインターフェースポート184、186を保持し、それらにより、装置100の露出制御信号を、遠位のスイッチケーブル185を用いて傍受し、USBポート188を介してタブレットPC130まで再経路発送することが可能になる。
【0039】
図5に提示する概略的なブロック線図に、この例示的な実施形態による可動式診断装置100およびタブレットPC130に関わるI/Oインターセプトボックス180の相互接続性を示す。本明細書に説明するように、デジタルスイッチケーブル185は、I/Oインターセプトボックス180のポート184、186にリンクされた1対のピンコネクタをケーブルの一端部に含み、そのため、ユーザが操作可能な露出制御スイッチ138からの信号をタブレットPC130に転送することが可能になる。露出制御信号は、配線系統189を介してI/Oインターセプトボックス180のUSBポート188から送信され、そのケーブルは、代替カバー110の下側の開口部を通して代替カバー110の受容空所128まで経路発送されている。この例示的な実施形態によれば、I/Oインターセプトボックス180は、端部が開いた筐体または空所190内に別個に保持されており、その空所190はさらに代替カバー110の受容空所128内に埋められている。空所190およびI/Oインターセプトボックス180は、保持プレート194によってカバーされ、保持プレートおよび代替カバー110にそれぞれ形成された結合孔195、197を通して取り付けられた1組のネジ留め具196を用いて留められている。
【0040】
図に示すように、装置100およびI/Oインターセプトボックス180に取り付けられているときは、タブレットPC130は、可動式の診断X線装置100と十分に係合可能なユーザインターフェースを提供しており、代替カバー110の上側表面に設けられた空所128内に解放可能に後付けされる。タブレットPC130は、USBケーブル189の一端部に取り付けられており、残りの端部は、インターフェースポート188においてI/Oインターセプトボックス180に取り付けられている。
図5ならびに
図6(a)および
図6(b)の概略的な線図に示すように、I/Oインターセプトボックス180により、タブレットPC130が可動式X線装置100をデジタルで動作させることが可能になるが、タブレットPCは、その常駐バッテリ135によって別個に電力を受け、X線発生器アセンブリ160から電力を引き込んでいない。タブレットPC180は、このバージョンによれば受容空所128内に配設されており、その受容空所128は、タブレットPCを保持するように構成されているが、タブレットPCを選択的に解放することも可能である。言い換えると、I/Oインターセプトボックス180により、本明細書で説明する装置100のタブレットPC130と制御装置との間に接続点が設けられる。
【0041】
使用の際には、タブレットPC130は、NY州LiverpoolのInfiMed Inc.,から入手可能なi5 Imaging Software suiteなど、デジタルのX線画像処理ソフトウェアを搭載している。少なくとも1人の患者の露出、プロセス、および評価画像(デジタル画像)を制御し、必要に応じてネットワークまたは他の接続されたデバイスに画像をエクスポートするために、このソフトウェアまたは同様のソフトウェアにより、タブレットPC130を装置100と接続されたユーザインターフェースとして用いることが可能になる。例示的なスクリーンショットを、デジタル処理ソフトウェアを用いて、タブレットPC130によって提示される
図8〜
図15のユーザインターフェースに提示しており、これらのスクリーンショットは、様々な露出写真の取得および評価を含む、遠隔制御されるフラットパネル形デジタル検出器150でX線の発生および露出を管理するために、タブレットPC130の様々な動作の面を示している。
【0042】
図7に示すように、可動式診断装置100と関連したタブレットPC130の解放可能性により、医療施設において実現できる他のデジタルベースの適用および使用に関する汎用性が向上し強化される。まず、前に説明した第1のモード(A)によれば、タブレットPC130は、
図1〜
図6を参照しながら前に説明したように、改造済みの可動式X線検査装置100と併せて用いられる。上記で言及したように、この第1のモードでは、タブレットPC130は、代替カバー110に設けられた受容空所128内に解放可能に配設されており、改造済みの装置100の露出制御信号を受信するために、USB配線系統189を介してI/Oインターセプトボックス180のUSBポート188と接続されている。言及したように、この信号は、タブレットPC130まで再経路発送されるが、その他の場合は、この信号はやはりX線発生器アセンブリ160まで経路発送される。タブレットPC130は常駐のソフトウェアを含み、その常駐のソフトウェアは、装置100のユーザが操作可能な露出手動制御装置を用いてX線発生器アセンブリ160の動作を制御し、タブレットPCの内部アクセスポイント(図示せず)、
図1のルータ152を通して、またはイーサネットもしくは他のコード付きの接続を介して、フラットパネル形デジタル検出器150からの露出写真を取得および評価し、タブレットPCは、例えばビデオデータを、イーサネット接続を介して
図5の接続されたルータ152を用いて送信できるように、有線通信または無線通信するように構成されている。
【0043】
さらに、上記で言及したように、タブレットPC130および無線ルータ152はそれぞれ、コンピュータの常駐バッテリ135を用いて電力を受け、したがって、その動作の点で電力を可動式診断装置100から別個に引き抜くかまたは進路変更する必要がない。したがって、その改造のために、タブレットPC130またはデジタル改造キット103の他の面は、他の形では可動式診断装置100の電力消費または動作に干渉しない。
【0044】
好ましくは、タブレットPC130を、解放可能に取り付け、この可動式または携帯型の装置100の代替カバー110から取り外すことができ、その可動式の装置100を、必要に応じて、再びアナログの動作を可能にするように再構成することができる。こうした再構成の機能は、インターセプトボックス180を車輪付きカート102から切り離すことによって与えられる。あるいは、インターセプトボックス180を、ジャンパケーブルアセンブリ(図示せず)またはトグルスイッチ(図示せず)などによってデジタル動作モードとアナログ動作モードとの間の選択的な動作のために別々に使用可能にすることができる。再構成モードでは、タブレットPC130は、代替カバー110の受容空所128から取り外される。あるバージョンでは、デジタルスイッチケーブルコネクタはそれぞれ、I/Oインターセプトボックス180から取り外され、ジャンパケーブルアセンブリ(図示せず)のそれぞれのポートに接続される。
【0045】
図7に戻ると、タブレットPC130は、可動式の検査装置100の代替カバー110の受容空所128から開放可能に取り外すことができて、タブレットPCを別個の動作モード(B)で別個かつ代替的に用いることが可能になる。図示の例によれば、以前は従来のアナログ(フィルム)X線検査のためにのみ構成されていた医療施設の検査室230を改造するために、タブレットPC130を、有線または無線の相互接続によって少なくとも1つのフラットパネル形デジタル検出器150と併せて用いることができる。
【0046】
以下の記述のために、明確にするために、本明細書では同様の部品には同じ参照番号を付している。この後者の(B)モードでは、検査室を改造し、それによりデジタルX線撮影を可能にするために、タブレットPC130を、タブレットPCの一部として設けられるか、またはより好ましくは、検査室230の範囲内に適切に配設された無線ルータ(図示せず)によって外部無線アクセスポイント240(または他の無線もしくは有線の通信手段)と、フラットパネル形検出器150と一緒に本明細書で264として示す従来の(すなわちアナログの)X線装置とに別々に接続することができる。X線装置264は、例えば、光コリメータおよびX線源を備えるX線発生器アセンブリ268を含む専用の装置とすることができ、その装置は、検査室230の範囲内に設けられた備品に固定して取り付けられる。この例示的な実施形態によれば検査室の外部に配設されているドッキングステーション260により、タブレットPC130を検査室内に配設された設備と接続する例示的な手段が設けられる。
図5のデジタルスイッチケーブル185の関連の配線系統の類似物と共に
図1の可動式診断装置100で用いるための前に説明したI/Oインターセプトボックスと同様のI/Oインターセプトボックス180を用いて、X線発生器アセンブリ268に関する露出制御信号を傍受し、露出制御信号をユーザが操作する露出制御スイッチ(図示せず)からタブレットPC130に渡す。ドッキングステーション260は、機械的かつ電気的にタブレットPC130を受容する手段を含み、そのドッキングステーションは、外部の無線アクセスポイント240を介して(または代替的に有線接続を介して)それを遠隔制御するために装置264に電気的に接続されている。
【0047】
動作の際には、タブレットPC130は、可動式のカート102の受容空所128または
図3のその引き出し用挿入物144からフラットパネル形検出器150と一緒に取り出される。次いで、タブレットPC130は、ドッキングステーション260に挿入され、その中に解放可能に保持される。フラットパネル形デジタル検出器150は、検査室230内の患者に関連して、例えば、寝台158上の患者156の下に配設されており、X線発生器アセンブリ268は、画像を取得するために、フラットパネル形デジタル検出器に対して適切に位置決めされる。ユーザが操作する露出中心スイッチ(図示せず)からの露出制御信号は、I/Oインターセプトボックス180に経路発送され、先の実施形態と同様にI/Oインターセプトボックス180のインターフェースポートから延在するときに、USBケーブル289がドッキングステーション260に取り付けられる。前記の実施形態のように、タブレットPC130は、New York州LiverpoolのInfiMed, Inc.,によるi5 software suiteなど、組み込み済みのソフトウェアを含み、それにより、フラットパネル形デジタル検出器150の動作の制御が可能になる。本明細書で論じたモードの二重性は、単に例示的な1つのバージョンであり、例えば、本明細書で説明した検査室の改造を、モード(A)に従って説明した車輪付きカートの改造の代わりに別々に実行することもできることに留意されたい。本明細書で説明する例では、I/Oインターセプトボックス280を切断するか、またはジャンパ回路もしくは他の切り替え(トグル)手段を設けると、アナログモードおよびデジタルモードを使用可能にすることができ、タブレットPC130が使用されていないときに、検査室をその元のアナログ構成に選択的に復元することができる。
【0048】
当業者に提案される本発明の意図された範囲をカバーする複数の他の修正形態および変更形態があることが、上記の説明から容易に明らかになるであろう。以下の全ての等価物を含む請求項は、本発明の範囲を包含および定義するものである。
【符号の説明】
【0049】
100 可動式X線診断装置
101 元のカバー
102 車輪付きカート
103 デジタル改造キット
104 シャーシ
108 ベース部
110 代替カバー
112 装置部分
120 1組の車輪
120a 後部車輪
124 キャスタ
127 正面ハンドルバー
128 受容空所
130 タブレットPC
131 ブレーキ解放バー
138 露出制御スイッチ
139 ワイヤ
140 引き出し
144 引き出し用挿入物
145 フレーム
146 上部ハンドル
148 スロット
150 デジタルのフラットパネル形X線検出器
152 無線ルータ
158 患者の寝台
160 X線発生器アセンブリ
164 支柱
166 スロット
168 アーム
180 I/Oインターセプトボックス
182 常駐のマイクロプロセッサ
184 インターフェースポート
185 代替デジタルスイッチケーブル
186 インターフェースポート
188 USBポート
190 受容空所