特許第5661232号(P5661232)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5661232端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズのコンテンツにおける変更を検出する方法、装置、およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5661232
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズのコンテンツにおける変更を検出する方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 15/00 20060101AFI20150108BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
   G06F15/00 410A
   G06F13/00 540A
【請求項の数】18
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2008-95003(P2008-95003)
(22)【出願日】2008年4月1日
(65)【公開番号】特開2009-3917(P2009-3917A)
(43)【公開日】2009年1月8日
【審査請求日】2008年4月1日
【審判番号】不服2012-22264(P2012-22264/J1)
【審判請求日】2012年11月9日
(31)【優先権主張番号】200710100423.0
(32)【優先日】2007年4月6日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2008/070155
(32)【優先日】2008年1月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】趙暉
(72)【発明者】
【氏名】田林一
(72)【発明者】
【氏名】李克鵬
(72)【発明者】
【氏名】王▲えい▼
(72)【発明者】
【氏名】趙琴
【合議体】
【審判長】 辻本 泰隆
【審判官】 小林 大介
【審判官】 田中 秀人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−275752(JP,A)
【文献】 特開2001−306511(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/099586(WO,A1)
【文献】 特開2004−280115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 15/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルック・アンド・フィールのカスタマイズ(LFC)コンテンツの変更を検出する方法であって、
端末にLFCコンテンツの変更を監視させるために、サーバがLFCコンテンツの変更を監視する設定コマンドを上記端末に送信するステップと、
上記サーバが上記端末によって記録されたLFCコンテンツの変更情報であって、規定のLFCコンテンツのIDおよび生じた変更を含む変更情報を取得するステップと、
上記サーバが上記取得した変更情報にしたがって、LFCコンテンツの変更を検出するステップとを含み、
LFCコンテンツの変更を監視するための上記設定コマンドは、イベント監視コマンドと操作実行コマンドとを含み、
上記イベント監視コマンドは、規定のLFCパッケージおよび規定のLFCエレメントの設定を含む、規定のLFCコンテンツの上記変更であって、標準的なLFC管理操作のイベント発生を示す上記変更を、上記端末に監視するように命令するためにサーバが使用するコマンドであり、
上記操作実行コマンドは、規定のLFCコンテンツの上記変更が発生した場合に、上記サーバが上記端末に操作するように命令する、記録操作コマンドおよび通知操作コマンドを含むコマンドであり、
上記記録操作コマンドは、上記端末が、規定のLFCコンテンツの上記変更、および、記録されるべき情報を記録する必要があるか否かを示すコマンドであり、
上記通知操作コマンドは、上記端末が上記サーバに、規定のLFCコンテンツの上記変更情報、および、上記サーバのアドレス情報を通知する必要があるか否かを示すコマンドであることを特徴とする検出方法。
【請求項2】
LFCコンテンツを監視する上記設定コマンドを上記端末に送信する上記ステップは、
LFCコンテンツを監視するための上記設定コマンドを上記端末に送信するステップ、
または、
LFCコンテンツを介して、LFCコンテンツを監視するための上記設定コマンドを上記端末に送信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
【請求項3】
LFCコンテンツを監視する上記設定コマンドを上記端末に送信する上記ステップは、
上記端末とオープン・モバイル・アプライアンス・デバイス・マネージメント(OMA DM)セッションを確立し、OMA DMセッションが確立した後、対応する管理オブジェクトを更新するか、または、新規の対応する管理オブジェクトを追加するためのOMA DMセッションコマンドを送信するステップ、
または、
上記端末とオープン・モバイル・アプライアンス・ダウンロード(OMA DL)セッションを確立し、OMA DLセッションにおいて、上記サーバが、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを上記端末に送信するステップを含むことを特徴とする請求項に記載の検出方法。
【請求項4】
LFCコンテンツを介して、LFCコンテンツを監視する上記設定コマンドを上記端末に送信する上記ステップは、
OMA DMセッションを上記端末と確立し、OMA DMセッションが確立した後、LFCコンテンツを搬送するOMA DMセッションコマンドと、上記設定コマンドとを送信するステップ、
または、
OMA DLセッションを上記端末と確立し、OMA DLセッションにおいて、LFCコンテンツと上記設定コマンドとを上記端末に送信するステップを含むことを特徴とする請求項に記載の検出方法。
【請求項5】
上記端末で、LFCコンテンツを監視するための上記設定コマンドがDMツリー形式に配置されたとき、LFCコンテンツを監視するための上記設定コマンドを管理するために、上記サーバが上記端末とOMA DMセッションを確立することを特徴とする請求項3または4に記載の検出方法。
【請求項6】
LFCコンテンツの上記変更情報は、上記端末によって、OMA DMツリーに格納されることを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
【請求項7】
上記端末によって記録されたLFCコンテンツの上記変更情報を取得する上記ステップは、
上記端末によって能動的に通知される、LFCコンテンツの変更の通知を受信するステップ、または、
上記端末に問い合わせ要求を送信し、上記端末からの上記問い合わせ要求に応じて返信される、LFCコンテンツの上記変更情報を受信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
【請求項8】
上記端末に問い合わせ要求を送信し、上記端末からの上記問い合わせ要求に応じて返信される、LFCコンテンツの上記変更情報を受信する上記ステップは、
上記端末とOMA DMセッションを確立し、OMA DMセッションが確立した後、LFCコンテンツの上記変更情報を読み込むOMA DMセッションコマンドを送信するステップと、
OMA DMコマンドを介して、上記端末からフィードバックされたLFCコンテンツの上記変更情報を受信するステップとを含むことを特徴とする請求項に記載の検出方法。
【請求項9】
端末とサーバを含むシステムであって、
上記端末は、
上記端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズ(LFC)コンテンツの変更情報を記録する記録部と、
上記記録部によって記録された、LFCコンテンツの上記変更情報を送信する送信部とを含み、
上記サーバは、LFCコンテンツの変更を監視するように上記端末を設定するため、LFCコンテンツの変更を監視するための設定コマンドを、上記端末に送信する設定コマンド監視部と、上記端末によって記録された、LFCコンテンツの上記変更情報を取得する取得部とを含み、該取得した情報にしたがって、LFCコンテンツの変更を検出し、
上記端末によって記録されたLFCコンテンツの上記変更情報は、規定のLFCコンテンツのIDおよび生じた変更を含み、
LFCコンテンツの変更を監視するための上記設定コマンドは、イベント監視コマンドと操作実行コマンドとを含み、
上記イベント監視コマンドは、規定のLFCパッケージおよび規定のLFCエレメントの設定を含む、規定のLFCコンテンツの上記変更であって、標準的なLFC管理操作のイベント発生を示す上記変更を、上記端末に監視するように命令するためにサーバが使用するコマンドであり、
上記操作実行コマンドは、規定のLFCコンテンツの上記変更が発生した場合に、上記サーバが上記端末に操作するように命令する、記録操作コマンドおよび通知操作コマンドを含むコマンドであり、
上記記録操作コマンドは、上記端末が、規定のLFCコンテンツの上記変更、および、記録されるべき情報を記録する必要があるか否かを示すコマンドであり、
上記通知操作コマンドは、上記端末が上記サーバに、規定のLFCコンテンツの上記変更情報、および、上記サーバのアドレス情報を通知する必要があるか否かを示すコマンドであることを特徴とするシステム。
【請求項10】
上記設定コマンド監視部は、
LFCコンテンツの変更を監視するように上記端末を設定するため、LFCコンテンツを監視する設定コマンドを送信する送信サブユニットと、
上記送信サブユニットが上記設定コマンドを送信した後、上記端末によって、上記設定コマンドの実行結果を監視する監視サブユニットとを含むことを特徴とする請求項に記載のシステム。
【請求項11】
上記取得部は、上記変更情報にしたがい、上記端末からLFCコンテンツの上記変更情報を受信する受信サブユニットをさらに含み、LFCコンテンツの変更を検出することを特徴とする請求項に記載のシステム。
【請求項12】
上記取得部は、
上記記録されたLFCコンテンツの変更情報の問い合わせ要求を上記端末に送信する問い合わせサブユニットをさらに含み、
上記受信サブユニットは、上記端末からの上記問い合わせ要求に応じて返信される、LFCコンテンツの上記変更情報を受信することを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
上記端末は、
LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを上記サーバから取得する受信部をさらに含み、
上記受信部によって受信された上記設定コマンドにしたがって、上記記録部は、LFCコンテンツの上記変更情報を監視し、記録することを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
上記端末は、
上記受信部が上記設定コマンドを受信した後、上記設定コマンドを実行する実行部と、
上記実行部によって処理された実行結果を、上記サーバにフィードバックする実行応答部と、
上記実行部が上記設定コマンドを実行した後、上記設定コマンドにしたがって、上記記録部は、上記端末のLFCコンテンツの上記変更情報を記録することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
ルック・アンド・フィールのカスタマイズ(LFC)コンテンツの変更を監視するように端末を設定するために、LFCコンテンツの変更を監視するための設定コマンドを上記端末に送信する設定コマンド監視部と、
上記端末によって記録されたLFCコンテンツの変更情報を取得する取得部と、上記取得した変更情報にしたがって、LFCコンテンツの変更を検出し、
上記端末によって記録されたLFCコンテンツの上記変更情報は、規定のLFCコンテンツのIDおよび生じた変更を含み、
LFCコンテンツの変更を監視するための上記設定コマンドは、イベント監視コマンドと操作実行コマンドとを含み、
上記イベント監視コマンドは、規定のLFCパッケージおよび規定のLFCエレメントの設定を含む、規定のLFCコンテンツの上記変更であって、標準的なLFC管理操作のイベント発生を示す上記変更を、上記端末に監視するように命令するためにサーバが使用するコマンドであり、
上記操作実行コマンドは、規定のLFCコンテンツの上記変更が発生した場合に、上記サーバが上記端末に操作するように命令する、記録操作コマンドおよび通知操作コマンドを含むコマンドであり、
上記記録操作コマンドは、上記端末が、規定のLFCコンテンツの上記変更、および、記録されるべき情報を記録する必要があるか否かを示すコマンドであり、
上記通知操作コマンドは、上記端末が上記サーバに、規定のLFCコンテンツの上記変更情報、および、上記サーバのアドレス情報を通知する必要があるか否かを示すコマンドであることを特徴とするサーバ。
【請求項16】
上記設定コマンド監視部は、
LFCコンテンツの変更を監視するように上記端末を設定するために、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを上記端末に送信する送信サブユニットと、
上記送信サブユニットが上記設定コマンドを送信した後、上記端末によって実行された、上記設定コマンドの実行結果を監視する監視サブユニットとを含むことを特徴とする請求項15に記載のサーバ。
【請求項17】
上記取得部は、
上記端末からのLFCコンテンツの上記変更情報を受信する受信サブユニットを含み、上記変更情報にしたがい、LFCコンテンツの変更を検出することを特徴とする請求項15または16に記載のサーバ。
【請求項18】
上記取得部は、
上記記録されたLFCコンテンツの変更情報を問い合わせる要求を上記端末に送信する問い合わせサブユニットを含み、
上記受信サブユニットは、上記端末からの上記問い合わせ要求に応じて返信される、LFCコンテンツの上記変更情報を受信することを特徴とする請求項17に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、“端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズのコンテンツにおける変更を検出する方法、装置、およびシステム”と題された中華人民共和国特許出願第200710100423.0号(2007年4月6日出願)と、“端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズのコンテンツにおける変更を検出する方法、装置、およびシステム”と題された、国際特許出願第PCT/CN2008/070155号(2008年1月22日出願)との利益を主張するものである。これらの特許出願の内容は、ここで参照することによって、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本発明は、端末管理技術に関する。特に、端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズのコンテンツにおける変更を検出する方法、装置、およびシステムに関する。
【0003】
〔背景技術〕
ルック・アンド・フィールのカスタマイズ(LFC)は、装置のルック・アンド・フィールを管理する技術である。これにより、第三者は、端末のルック・アンド・フィール(テーマ、電源オン/オフのプロンプト、組み込みリンク、メニュー、スクリーンセイバー、および背景などを含む)の追加、削除、更新、および活性化/非活性化をリモートで容易に行うことができる。第三者とは、サービス・プロバイダー、ネットワーク・オペレーター、携帯電話メーカー、企業、または、装置の所有者である。
【0004】
オープン・モバイル・アプライアンス(OMA)のLFC技法では、端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズ機能を提供するために、オープン・モバイル・アプライアンス・デバイス・マネージメント(OMA DM)の通信およびコマンド管理の仕組みを再利用できる。この技術は、LFCサーバとLFCクライアントとの間の通信に用いられる標準的なインターフェースを定義している。このインターフェースは2つの部分より構成される。2つの部分とは、LFC操作とLFC管理オブジェクトである。LFC操作は、追加(Add)、取得(Get)、置換(Replace)、実行(Exec)などの操作コマンドの集合である。これらのコマンドは、DM技法に定義されている標準的な操作コマンドを再利用している。LFC管理オブジェクトは、LFC操作を介して管理されるオブジェクトを指す。このオブジェクトは、主に2つの部分を含む。一方は、LFCエレメント、すなわち、テーマ(subject)、背景、スクリーンセイバー、着信音などを含む、端末で管理されるルック・アンド・フィールのデータタイプであり、一般的には端末で不変的なものである。もう一方は、LFCエレメントの利用可能な値を含む。たとえば、端末で利用可能なテーマは、ウィンドウズ(登録商標)・モバイル・サブジェクト(Windows(登録商標) Mobile Subject)、レノボ・サブジェクト(Lenovo Subject)などを含む。そして、これらの値は動的に変更可能である。LFCオブジェクトの全てのデータは、端末のデバイス・マネージメント(DM)ツリーに付随するノードを形成する。図1は、端末のユーザ・インターフェースがLFCで管理されているシステムの構造図である。このシステムは、端末11およびサーバ12を含む。
【0005】
端末11は、DMエージェント111、LFCクライアント112、およびDMツリー113を含む。サーバ12は、LFCサーバ121、およびDMサーバ122を含む。サーバ12は、DMインターフェースを介して、端末11のDMツリー113に接続されており、DMエージェント111およびLFCクライアント112は、インターフェースを介してDMツリー113にそれぞれ接続されている。管理プロセスは以下のとおりである。
【0006】
LFCサーバ121は、標準的なインターフェース(たとえば、DMインターフェース)を介して、LFCエレメントおよび当該LFCエレメントの利用可能な値を含む操作コマンドを、LFCクライアント112に送信する。LFCクライアント112は、上記操作コマンドを解析し、上記操作コマンドを適切に処理し、標準的なインターフェースを介して、LFCサーバ121に処理結果をフィードバックする。すなわち、端末のルック・アンド・フィールをカスタマイズする機能を実行するために、LFCサーバ121は、標準的なインターフェースを介して端末11のルック・アンド・フィールの管理を担当し、端末11のDMエージェント111は、標準的なDM操作コマンドの解析を担当し、そしてLFCクライアント112は、より特有のLFC管理オブジェクトを解析し処理することを担当する。
【0007】
今日、従来技術では、端末のルック・アンド・フィールは、DM方式を用いて管理されている。この方式では、スクリーンセイバー、オペレーター・ロゴ、壁紙(背景)など、ルック・アンド・フィールのエレメント毎に管理される。スクリーンセイバーを例に挙げると、この仕組みでは、端末の全てのスクリーンセイバーの記録はディレクトリ“¥Customization¥ScreenSavers¥AvailableScreenSavers”に保存される。
【0008】
そして、現在使用されているスクリーンセイバーは、ディレクトリ“¥Customization¥ScreenSaver¥ActiveSc”に保存される。オペレーター/SPは、広告用の壁紙などのLFCコンテンツを端末に提供してもよい。広告用の壁紙を使用している場合、ユーザはオペレーターにその使用料を支払わなければならない。使用していなければ、ユーザはオペレーターに支払わなくてもよい。
【0009】
しかしながら、本発明を実装する過程において、発明者は従来技術に少なくとも以下の問題があることを発見した。上述したLFCコンテンツは、ユーザまたはサーバによって変更可能であるが、サーバはLFCコンテンツの変更をリアルタイムに検出することができない。代わりに、サーバは、LFCコンテンツが変更されたかどうかを判断するために、操作コマンド(たとえば、Get)によって問い合わせしなければならない。
【0010】
〔発明の開示〕
本発明に係る実施形態は、サーバが、規定のLFCコンテンツのいかなる変更をも検出可能とする、端末のルック・アンド・フィールのカスタマイズ(LFC)のコンテンツの変更を検出検出する方法、装置、およびシステムを提供する。
【0011】
本発明の一実施形態は、上記を達成するために、上記LFCコンテンツの変更を検出する方法を提供する。
【0012】
当該方法は、上記端末によって記録されたLFCコンテンツの変更情報を取得するステップと、LFCコンテンツの当該変更情報にしたがって、LFCコンテンツの上記変更を決定するステップとを含む。
【0013】
本発明の一実施形態はさらに、端末とサーバとを含むシステムを提供する。
【0014】
上記端末は、LFCコンテンツの上記変更情報を記録する記録部と、上記記録部によって記録された、LFCコンテンツの上記変更情報を送信する送信部とを含む。上記サーバは、上記端末によって記録された上記変更情報を取得する取得部を含み、上記変更情報にしたがって、LFCコンテンツの変更を決定する。
【0015】
本発明の一実施形態はさらに、LFCコンテンツの変更情報を監視し、記録する記録部と、記録されたLFCコンテンツの変更情報を送信する送信部とを含む端末を提供する。
【0016】
本発明の一実施形態はさらに、上記端末によって記録されたLFCコンテンツの上記変更情報を取得する取得部を含み、上記取得した変更情報にしたがい、上記LFCコンテンツの変更を決定するサーバを提供する。
【0017】
以上のように、本発明の種々の実施形態において、端末によって記録されたLFCコンテンツの変更情報が取得され、LFCコンテンツの当該変更情報にしたがって、LFCコンテンツの上記変更が決定される。これにより、上記サーバが上記端末のLFCコンテンツの上記変更を検出し、当該変更にしたがって適切な処理を実行する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の好適な実施の形態は、添付の図面を参照して詳細に説明される。まず、注意すべきは以下である。本発明において記載されている種々の用語、単語、および請求項は、単に文字通り、または通常の意味で理解されるべきではない。代わりに、その意味は、本発明の技術と一致する、言外の意味と概念とを当然に含む。したがって、本発明の実施の説明と図において示され、記載された形態は、本発明の全ての技術的特徴を挙げる代わりに示した、本発明の種々の実施例の好ましい実現案にすぎない。多様な同等の構想、または修正された構想が、上述した構想の代替として得られると、理解されるべきである。
【0019】
以下、種々の実施形態と添付の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態におけるLFCコンテンツの変更を検出する方法のフローチャートである。そして当該方法は次のステップを含む。
【0021】
ステップS21:端末がLFCコンテンツの変更を監視するように設定される。
【0022】
ステップS22:端末がLFCコンテンツの変更情報を記録する。
【0023】
ステップS23:サーバが、端末によって記録されたLFCコンテンツの変更情報を取得する。
【0024】
以下、サーバによって端末が設定されて、サーバがLFCコンテンツの変更を検出する場合における方法を説明する。しかしながら、装置はサーバに限定されるものではなく、同等の機能を有するいかなる装置であってもよい。
【0025】
ステップS21において、端末がルック・アンド・フィールのカスタマイズ(LFC)のコンテンツの変更を監視するように設定される手順は図3に示されており、以下のステップを含む。
【0026】
a1.サーバ端末に、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを送信する。
【0027】
b1.端末は、設定コマンドを実行し、LFCコンテンツの変更を監視する。
【0028】
c1.端末は、設定コマンドの実行結果をサーバにフィードバックする。
【0029】
ステップa1において、LFCコンテンツを監視する設定コマンドは、監視されるイベントと実行される操作とを含むが、これらに限定されるものではない。監視されるイベントとは、サーバから端末への監視指示に関するLFCコンテンツのイベントのことを言う。すなわち、規定のLFCコンテンツの変更のことである。規定のLFCコンテンツは、規定のLFCパッケージと規定のLFCエレメントとの各種設定である。上記変更とは、標準的なLFC管理操作、たとえば、サーバまたはユーザによる管理によって、規定のLFCコンテンツを活性化、非活性化、削除、編集、または置換することである。
【0030】
実行される操作とは、監視していたイベントが起きたときに、サーバが端末に実行するように指示する操作のことを言う。実行される操作は、記録操作と通知操作とを含む。記録操作とは、サーバが端末に、記録すべきかどうかと、端末によってどのような情報が記録されるべきかを指示することを言う。記録される情報は、規定のLFCコンテンツのIDと生じた変更とを含む。通知操作とは、サーバが端末に、サーバに起きた監視イベントと、サーバに通知されるアドレス情報を通知するかどうかを指示することを言う。
【0031】
さらに、ステップa1において、サーバは、以下に示す方法のうち少なくとも1つの方法によって、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを端末に送信する。
【0032】
一つの方法は、サーバが、LFCコンテンツを介して、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを端末に送信する。送信されたLFCコンテンツは、監視されるイベントと実行される操作とを含む。監視されるイベントは、活性化(Activate)、非活性化(Deactivate)、削除(Delete)、編集(Edit)、置換(Replace)などの標準的なLFC管理操作イベントを含む。実行される操作は、記録操作と通知操作とを含む。記録操作において、LFCコンテンツの変更情報などの情報が記録される。通知操作において、記録された情報が、たとえばサーバに通知される。ここで、注意すべきは、LFCコンテンツは、サーバから送信された通常のLFCコンテンツに加えて、LFCコンテンツを監視する設定コマンドをも含んでいることである。
【0033】
サーバが端末にLFCコンテンツを監視するための設定コマンドを送信するもう一つの方法は、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを分離して端末に送信する方法である。監視するための設定は、監視されるイベントと実行される操作とを含む。監視されるイベントは、監視されるオブジェクトと標準的なLFCの管理操作イベントの発生を含む。監視されるオブジェクトは、サーバによって指示された監視するべきLFCコンテンツを特定する。標準的なLFCの管理操作イベントは、活性化(Activate)、非活性化(Deactivate)、削除(Delete)、編集(Edit)、および置換(Replace)などの操作である。実行される操作は、上述した最初の方法におけるものと同一であるので、ここでは説明を省く。
【0034】
サーバがLFCコンテンツを監視するための設定コマンドを端末に送信する処理では、サーバは端末と、OMA DM管理セッション(セッションを確立する実行プロセスのOMA DM標準規格)を確立する。管理セッションを設定した後、対応する管理オブジェクトを更新するための、または、対応する管理オブジェクトを追加するための、OMA DMセッション・コマンドを送信する。
【0035】
もしくは、サーバは端末と、OMA DLセッション(セッションを確立する実行プロセスのOMA DL標準規格)を確立する。そして、OMA DLセッションにおいて、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを端末に送信する。
【0036】
端末で、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドが、OMA DMツリーの形式に配置された場合、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを管理するために、サーバは端末と、OMA/DM管理セッションを設定してもよい。管理は、読込(Read)、編集(Edit)、追加(Add)、および削除(Delete)などの操作を含む。
【0037】
ステップb1において、端末は、LFCコンテンツを監視する設定コマンドを受け取ると当該設定コマンドを実行し、LFCコンテンツの変更を監視する。設定コマンドの実行とは、ユーザが壁紙を設定する場所などの、LFCコンテンツが変更しうる場所に処理コードを追加することであるが、これに限定されることではない。実行が完了した後、端末は、LFCコンテンツを監視するための設定コマンド(成功または失敗の情報を含む)の実行結果を通知してもよい。つまりこれは、ステップc1において上述した処理のことである。
【0038】
ステップS22において、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドに示されているイベントが起きたことを検出したとき、端末はLFCコンテンツの変更を記録する。規定のLFCコンテンツの変更とは、標準的なLFC管理操作イベントの発生のことを言う。LFCコンテンツの変更の記録は、LFCコンテンツのIDと変更情報とを含む。すなわち、規定のLFCコンテンツが変更されたことを検出したとき、端末は、LFCコンテンツを監視する設定コマンドにおける記録指示にしたがい、記録するかどうかを決定する。記録指示が記録することを示している場合、端末は規定のLFCコンテンツの変更を記録する。そうでなければ、端末は変更を記録しないで、処理を終了する。端末が規定のLFCコンテンツの変更を記録する処理とは、OMA DMツリーに記録される必要がある情報(規定のLFCコンテンツのIDおよび/または変更を含む)を、端末が格納することを言う。
【0039】
ステップS23において、サーバは、以下のいずれかの方法、または、その他の方法によって、端末のLFCコンテンツの変更を決定する。一つの方法は、端末は、LFCコンテンツの変更を能動的に通知する(すなわち、ステップa2)。この方法では、端末は、定期的もしくはリアルタイムに、LFCコンテンツの変更を通知する。もう一つの方法では、サーバは端末に、規定のLFCコンテンツの変更情報を問い合わせるコマンドを送信する(すなわち、ステップb2)。この方法では、端末は、記録されている規定のLFCコンテンツの変更情報を検索し、検索結果をサーバにフィードバックする(すなわち、ステップc2)。上記の実施過程は、図4に示されている。
【0040】
ステップa2において、端末はLFCコンテンツの変更を能動的に通知する。変更は端末によって、記録または監視される。すなわち、LFCコンテンツを監視する設定コマンドに示されているイベントが起きたことを検出したとき、つまり、規定のLFCコンテンツが変更されたとき、端末は、LFCコンテンツを監視する設定コマンドにおける通知指示にしたがい、サーバに通知するかどうかを決定する。通知指示が通知しないように示している場合は、端末は処理を終了する。通知指示が通知することを示している場合は、端末は規定のLFCコンテンツの変更をサーバに通知する。
【0041】
端末が規定のLFCコンテンツの変更を通知する操作とは、端末がサーバと、LFCコンテンツを監視する設定コマンドに示されているOMA DM管理セッションを確立し、そのデータを通知するために、OMA DMのアラートコマンドを送信することを言う。OMA DMのアラートコマンドのタイプは、通知されるデータタイプをサーバに知らせるために、予め決定されている。通知されるデータタイプは、以下のように定義される。
org.openmobilealliance.dm.lfc−modification−report
すなわち、通知されたデータは、規定のLFCコンテンツのIDおよび/または発生する変更を含む。
【0042】
ステップb2において、サーバは端末と、OMA DM管理セッションを確立し、規定のLFCコンテンツの変更情報を読み込み、または、問い合わせるために、端末にOMA DMコマンドを送信する。端末は、OMA DMコマンドを受信すると、規定のLFCコンテンツの変更情報を検索し、OMA DMコマンドを介して、規定のLFCコンテンツの変更情報の検索結果をサーバにフィードバックする(ステップc2)。こうして、サーバは規定のLFCコンテンツの変更を検出することが可能となる。
【0043】
本発明の一実施形態はさらに、図5に示すような構造図の、端末とサーバを含む、LFCコンテンツの変更を検出するシステムを提供する。当該システムは、端末において、記録部55を含み、サーバにおいて、取得部56、および/または、サーバにおいて設定コマンド監視部51とを含む。システムはさらに、端末において、受信部52、実行部53、および、実行応答部54とを含む。設定コマンド監視部51は、端末においてLFCコンテンツの変更を監視するように端末を設定するように構成されている。システムはさらに、LFCコンテンツの変更を監視するための設定コマンドを送信する送信サブユニット511と、端末における設定コマンドの実行結果を監視する監視サブユニット512とを含む。受信部52は、送信サブユニット511からのLFCコンテンツを監視するための設定コマンドを受信するように構成されている。実行部53は、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを実行するように構成されている。実行応答部54は、実行部53の実行結果を出力するように構成されている。記録部55は、規定のLFCコンテンツの変更を記録し、取得部56は、記録された規定のLFCコンテンツの変更を取得するように構成されている。取得部56は、問い合わせサブユニット561および/または受信サブユニット562を含む。システムはさらに、端末において、送信部563を含む。問い合わせサブユニット561は、端末によって記録された規定のLFCコンテンツの変更情報を問い合わせるように構成されている。受信サブユニット562は、端末から規定のLFCコンテンツの変更情報を受信するように構成されている。送信部563は、端末によって記録された規定のLFCコンテンツの変更を送信するように構成されている。
【0044】
上記の実施過程では、はじめに、設定コマンド監視部51がLFCコンテンツを監視するための設定コマンドを端末の受信部52に送信する。受信部52は、当該設定コマンドを受信すると、実行部53に設定コマンドを実行するように通知する。実行応答部54は、端末において設定コマンドが実行されると、実行結果をフィードバックする。規定のLFCコンテンツが変更されるとき、記録部55は、設定コマンドの指示にしたがって、規定のLFCコンテンツの変更を記録するかどうか決定する。上記指示が変更を記録することを示している場合、記録部55は変更を記録する。そうでなければ、記録部55は変更を記録しない。端末に統合されている送信部563は、定期的またはリアルタイムに、規定のLFCコンテンツの変更を通知する。サーバに統合されている問い合わせサブユニット561は、端末とOMA DM管理セッションを確立し、規定のLFCコンテンツの変更情報を読み込むように端末に指示する。
【0045】
システムの各部の機能と効果は第一の実施形態の実施過程において説明されているので、ここでは説明を省く。
【0046】
なお、本発明の一実施形態はさらに、LFCコンテンツの変更を検出する方法を提供する。当該方法のフローチャートは図6に示されており、次のステップを含む。
【0047】
ステップS61:端末は、規定のLFCコンテンツを監視する設定コマンドを受信する。
【0048】
ステップS62:端末は、設定コマンドにしたがって、規定のLFCコンテンツの変更情報を監視し、記録する。
【0049】
ステップS63:端末は、規定のLFCコンテンツの変更を記録する。
【0050】
本実施形態のステップS61において、端末がサーバから受信する規定のLFCコンテンツの変更を監視するための設定コマンドは、監視されるイベントと実行される操作とを含む。当該イベントと操作については、すでに上述しているため、ここでは説明を省く。端末は、少なくとも以下のいずれかの方法を通じて、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを受信する。OMA DM管理セッションが、サーバと端末との間で確立された後、端末は、規定のLFCコンテンツを監視するための設定コマンドをサーバから受信する。OMA DLセッションは、端末とサーバの間に確立される。そして、端末は、DLセッションにて、規定のLFCコンテンツを監視するための設定コマンドを、サーバから受信する。さらに言うと、規定のLFCコンテンツを監視するための設定コマンドは、端末のOMA/DMツリー形式に配置されている。サーバは、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを管理するために、OMA DM管理セッション(セッションを確立するためのOMA DM標準規格)を確立する。当該管理は、管理は、読込(Read)、編集(Edit)、追加(Add)、および削除(Delete)などの操作を含む。
【0051】
設定コマンドを受信すると、端末は任意で、設定コマンドを実行し、実行結果をサーバにフィードバックする。
【0052】
ステップS62において、設定コマンドの実行後、端末が設定コマンドにしたがって、規定のLFCコンテンツの変更を記録する処理は、以下のとおりである。監視していたイベントの発生を検出したとき、端末は、設定コマンドの記録指示にしたがって、規定のLFCコンテンツの変更を記録するかどうか決定する。当該記録指示が、規定のLFCコンテンツの変更(規定のLFCコンテンツIDおよび/または変更情報を含む)を記録することを示している場合、端末は変更を記録する。そうでなければ、端末は、変更を記録しない。続いて、設定コマンドの通知指示にしたがって、端末サーバに通知するかどうかを決定する。通知指示が通知することを示していて、OMA DM接続が端末とサーバとの間に確立されている場合、端末は、OMA DMアラートコマンドを介して、規定のLFCコンテンツの変更を通知する。そうでなければ、端末は変更を通知しない(ステップS63)。
【0053】
本発明の実施形態はさらに別の端末を提供する。当該端末の構造図は図7に示されている。当該端末は、受信部71、実行部72、実行応答部73、記録部74、および送信部75を含む。受信部71は、規定のLFCコンテンツを監視するための設定コマンドを受信するように構成されている。実行部72は、受信した設定コマンドを実行するように構成されている。実行応答部73は、実行部72の実行結果を出力するように構成されている。記録部74は、設定コマンドにしたがって、規定のLFCコンテンツの変更を監視し記録するように構成されている。送信部75は、記録された規定のLFCコンテンツの変更を送信するように構成されている。
【0054】
端末における各部の機能と効果は、上記実施形態の実施過程で説明されているので、ここでは説明を省く。
【0055】
なお、本発明の一実施形態はさらに、LFCコンテンツの変更を検出する別の方法を提供する。当該方法の構造図は図8に示されている。当該方法は次のステップを含む。
【0056】
ステップS81:サーバは、端末が規定のLFCコンテンツの変更を監視するように、規定のLFCコンテンツの変更を監視するための設定コマンドを送信する。
【0057】
ステップS82:サーバは、端末によって監視された規定のLFCコンテンツの変更を決定する。
【0058】
本実施形態のステップS81において、サーバは、以下の方法で、規定のLFCコンテンツの変更を監視するための設定コマンドを送信する。サーバは端末と、OMA DM管理セッション(セッションを確立するためのOMA DM標準規格)を確立し、対応する既存のMOを更新するためのOMA DMコマンドを送信する。または、新規のMOを追加するためのOMA DMコマンドを送信する。そして/または、OMA DLセッション(セッションを確立するためのOMA DL標準規格を参照)がサーバと端末の間で確立され、サーバは、DLセッションにおけるLFC変更を監視する設定コマンドを端末に送信する。
【0059】
ステップS82において、サーバは、LFCコンテンツの管理オブジェクトの操作によって、端末に問い合わせを行い、問い合わせ結果にしたがって、規定のLFCコンテンツの変更を決定する。すなわち、サーバは端末と、OMA DM管理セッションを確立し(セッション確率のためのOMA DM標準規格)、規定のLFCコンテンツの変更を読み込むために、端末にOMA DMコマンドを送信する。これにより、端末によって監視された規定のLFCコンテンツの変更を検出する。
【0060】
本発明の実施形態はさらに別のサーバを提供する。当該サーバの構造図は、図9に示されている。サーバは、設定コマンド監視部91と取得部92とを含む。設定コマンド監視部91は、端末が規定のLFCコンテンツの変更を監視するように設定するように構成されている。取得部92は、規定のLFCコンテンツの変更情報を取得するように構成されている。
【0061】
設定コマンド監視部91は、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを端末に送信する送信サブユニット911と、端末を設定し、端末における設定コマンドの実行結果を監視する監視サブユニット912とを含む。取得部92は、端末によって記録された規定のLFCコンテンツの変更情報を問い合わせる問い合わせサブユニット921と、端末によって通知された規定のLFCコンテンツの変更情報を受信する受信サブユニット922とを含む。
【0062】
サーバにおける各部の機能と効果は、上記実施形態の実施過程で説明されているので、ここでは説明を省く。
【0063】
本発明が当業者によってより明確に理解されるように、以下、具体的な実施形態にしたがって本発明を説明する。
【0064】
図10は、本発明の第一の実施形態において、LFCパッケージを介してサーバがルック・アンド・フィールを監視する設定コマンドを送信するシーケンス図である。
【0065】
本実施形態では、サーバは、OMA DMプロトコルを用いて、LFCエレメントを送信し、設定する。送信および設定の処理は、以下のとおりである。サーバは端末とDMセッションを確立し、LFCコンテンツを追加するために、OMA DMコマンドを送信する。続いて、サーバは、対応するLFCコンテンツの管理オブジェクトを操作することによって、LFCコンテンツを監視するための設定を実行する。LFCコンテンツ管理オブジェクトの操作は、置換(Replace)と実行(Exec)とを含む。LFCコンテンツの管理オブジェクトにおけるいくつかのノードの設計概略図が図11に示されている。この図では、太文字で記載された部分は、本発明で設定されるべきコンテンツである。このコンテンツは、LFCコンテンツのために監視されるイベントと、LFCコンテンツのために実行される操作とを含んでいるが、これに限定されるものではない。当該送信されるLFCコンテンツは、LFCコンテンツID、規定のLFCコンテンツ、監視されるイベント、および、実行される操作を含む。当該監視されるイベントと実行される操作とは、本発明において設定される必要がある操作である。監視されるイベントは、活性化(Activate)、非活性化(Deactivate)、削除(Delete)、編集(Edit)、置換(Replace)などの標準的なLFC管理操作イベントを含む。実行される操作は、記録操作と通知操作とを含む。記録操作では、記録される情報として、変更ID、記録変更されたLFCコンテンツID、変更イベントが記録される。通知操作では、記録された情報は、たとえば、サーバに通知される。
【0066】
本実施形態では、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドは、OMA DLプロトコルに基づいて実装されていてもよい。実装方法は、以下を含んでいてもよい。サーバは、サーバのアドレス、エレメント属性、インストール指示、およびインストール後の通知アドレスが示されたダウンロード・ディスクリプタ・ファイルを送信する。そして、DLクライアントは、LFCエレメントをダウンロードするために、ダウンロード・ディスクリプタに示されているサーバに要求を送信する。そしてダウンロード後にインストールを実行する。インストール後、DLクライアントは、インストール結果をダウンロード・ディスクリプタに示されている通知アドレスに通知する。
【0067】
図12は、本発明の第二の実施形態において、サーバがLFCコンテンツを監視するための設定コマンドを送信する概略図である。
【0068】
本実施形態では、サーバは、OMA DMプロトコルを用いて、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドを送信してもよい。送信および設定の処理では、サーバは端末と、DMセッションを確立し、新規のDiagMon/Trap管理オブジェクトを追加するためにOMA DMコマンド送信する。次に、サーバは、対応するDiagMon/Trap管理オブジェクトを操作することによって、LFCコンテンツを監視するための設定を実行する。DiagMon/Trap管理オブジェクトの操作は、置換(Replace)と実行(Exec)とを含む。DiagMon/Trap管理オブジェクトにおけるいくつかのノードの設計概略図を図13に示す。この図は、DiagMon/Trap管理オブジェクト上の操作が、DiagMon/Trap管理オブジェクトID、監視されるイベント、および、実行される操作を含む点で、図11とは異なる。監視されるイベントと実行される操作とは、図11で示したものと同様である。したがって、ここでは詳細な説明を省く。図13において、太文字で記載された部分は、本発明で設定されるべきコンテンツである。このコンテンツは、LFCコンテンツのために監視されるイベントと、LFCコンテンツのために実行される操作とを含む。
【0069】
本実施形態では、LFCコンテンツを監視するための設定コマンドは、OMA DLプロトコルに基づいて実装されていてもよい。実装方法は、以下を含んでいてもよい。サーバは、サーバのアドレス、エレメント属性、インストール指示、およびインストール後の通知アドレスが示されたダウンロード・ディスクリプタ・ファイルを送信する。そして、DLクライアントは、LFCエレメントをダウンロードするために、ダウンロード・ディスクリプタに示されているサーバに要求を送信する。そしてダウンロード後にインストールを実行する。インストール後、DLクライアントは、インストール結果をダウンロード・ディスクリプタに示されている通知アドレスに通知する。
【0070】
図14は、本発明の第三の実施形態において、端末が規定のLFCコンテンツの変更情報を記録する際の動作を示した概略図である。
【0071】
サーバが提供する定義に合う記録条件を検出したとき、図14に示すように、端末は、DMツリーのDMオブジェクトの形式でLFCコンテンツの変更情報を記録する。図14において、変更IDノードの値は、ブール値(Boolean値)である。たとえば、“True”は、サーバによって特定されるLFCコンテンツの変更イベントが発生したことを表し、一方、“False”は、サーバによって特定されるLFCコンテンツの変更イベントが発生していないことを表す。文字列によって表される、記録されたイベントの名前やIDを利用することができる。たとえば、“lfc−modification−event”は、LFCコンテンツ変更イベントの発生を表す。
【0072】
LFCコンテンツIDが変更されたノードの値は、文字列によって表されるURIの値でもよい。たとえば、“./LFC/Wallpaper/ad.jpg”は、DMツリーにおいて、URIが、“./LFC/Wallpaper/ad.jpg”で示される場所で、LFCコンテンツの変更が起きたことを表す。
【0073】
変更イベントのノードの値は、文字列で表される変更イベントの名前でもよい。たとえば、“Deactivate”は、規定のLFCコンテンツが非活性であることを表す。
【0074】
図15は、本発明の第四の実施形態において、端末が、規定のLFCコンテンツの変更をサーバに通知する動作を示したシーケンス図である。
【0075】
本実施形態では、サーバが以下のプロセスを通じて、規定のLFCコンテンツの変更を検出する。まず、通知されるデータタイプをサーバに知らせるために、テスト用の警告通知タイプが定義される。たとえば、通知されるデータタイプは以下のように定義される。
org.openmobilealliance.dm.lfc−modification−report;
サーバと端末との間でDMセッション接続が確立した後、端末は、OMA DMのアラートコマンドを使用して、LFCコンテンツの変更情報をサーバに通知する。端末が、LFCコンテンツの変更情報をサーバに通知するために使用するDMメッセージの例は、以下のとおりである。そのようにして、サーバは、端末のLFCコンテンツの変更情報を取得する。
<Alert>
<CmdID>1</CmdID>
<Data>1226</Data>
<Item>
<Meta>
<Type xmlns="syncml:metinf">
org.openmobilealliance.dm.lfc-modification-report
</Type>
<Format xmlns="syncml:metinf">b64</Format>
</Meta>
<Data><!--LFCコンテンツの変更の管理オブジェクトのコンテンツ--></Data>
</Item>
</Alert>
図16は、本発明の第五の実施形態において、端末が規定のLFCコンテンツの変更を通知した後、サーバが規定のLFCコンテンツの変更情報を問い合わせて取得するシーケンス図である。
【0076】
上記の図に示すように、本実施形態では、サーバは、以下のプロセスを通じて規定のLFCコンテンツの変更を検出する。まず、通知されるデータタイプをサーバに知らせるため、警告通知タイプが定義される。通知されるデータのタイプは、以下のように定義される。
org.openmobilealliance.dm.lfc−modification−report;
サーバと端末との間でDMセッション接続が確立した後、端末は、規定のLFCコンテンツの変更情報をサーバに通知するため、OMA DMのアラートコマンドを使用する。端末が、LFCコンテンツの変更情報をサーバに通知するために使用するDMメッセージの例は、以下のとおりである。
<Alert>
<CmdID>1</CmdID>
<Data>1226</Data>
<Item>
<Meta>
<Type xmlns="syncml:metinf">
org.openmobilealliance.dm.lfc-modification-report
</Type>
<Format xmlns="syncml:metinf">b64</Format>
</Meta>
<Data><!--LFC変更ID情報--></Data>
</Item>
</Alert>
端末から通知されたデータを受信した後、サーバは、端末でLFCコンテンツの変更イベントが発生したことを決定する。そして、サーバは、LFCコンテンツデータの変更管理オブジェクトの詳細なデータを問い合わせるために、OMA DMコマンドを送信する。端末は、OMA DMコマンドを介して、LFCコンテンツデータの変更の管理オブジェクトのコンテンツをサーバに返信する。サーバは、端末の規定のLFCコンテンツの変更情報を取得する。
【0077】
図17は、本発明の第六の実施形態において、サーバが規定のLFCコンテンツの変更を問い合わせるシーケンス図である。
【0078】
上記の図に示すように、本実施形態では、サーバは、以下のプロセスを通じて規定のLFCコンテンツの変更を検出する。サーバと端末との間でDMセッション接続が確立した後、サーバは、LFCコンテンツデータの変更の管理オブジェクトを問い合わせるために、OMA DMコマンドを送信する。そして端末は、OMA DMコマンドを介して、LFCコンテンツデータの変更の管理オブジェクトのコンテンツをサーバに返信する。続いて、サーバは、端末の規定のLFCコンテンツの変更情報を取得する。
【0079】
図18は、本発明の第七の実施形態において、サーバが規定のLFCパッケージを活性化するシーケンス図である。上記の図に示すように、LFCパッケージが活性化される前に、活性状態にある元のLFCパッケージは、非活性化する必要がある。
【0080】
本実施形態において、端末の全てのLFCエレメント(たとえば、壁紙、着信音、および、スクリーンセイバー)をあげると、サーバによって規定のLFCパッケージを活性化するための実施過程は、以下のステップを含む。
【0081】
a)端末によってもともと活性化しているLFCパッケージは、カスタマイズされた壁紙と通信音とを含む。
【0082】
b)サーバは端末とDMセッションを確立し、スクリーンセイバーのみ含んでいるもう一つのLFCパッケージを活性化するために、OMA DMコマンドを送信する。
【0083】
c)端末は、もともと活性化しているLFCパッケージを非活性化し、壁紙と通信音を、工場出荷時の設定に戻す。
【0084】
d)端末は、サーバによって特定されたLFCパッケーを活性化する。さらに、LFCパッケージのスクリーンセイバーも活性化する。
【0085】
e)端末はサーバに、活性化の結果を通知する。
【0086】
上記開示された技術的構想により以下が理解できる。規定のLFCコンテンツの変更を監視するイベントと実行される操作とを含む設定コマンドを受信するとき、端末は、設定コマンドの記録指示にしたがって、監視していた規定のLFCコンテンツの変更を記録するかどうか決定する。そして、設定コマンドの通知指示にしたがって、記録された変更を通知する。および/または、サーバは、いかなる規定のLFCコンテンツの変更も検出可能となるように、端末によって記録された規定のLFCコンテンツの変更情報を問い合わせる。これにより、サーバは、変更にしたがって適切な処理を実行する。たとえば、サーバは、規定のLFCコンテンツの変更にしたがって、変更方針を定めることができる。
【0087】
以上、種々の実施形態を参照して本発明を示して記載したが、本発明はこれらに限るものではない。添付の特許請求の範囲に記載の本発明の精神と範囲から逸脱しなければ、当業者は、様々な変更と改良を施すことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
図1図1は、従来技術におけるLFC技法によって端末のユーザ・インターフェースが管理されるシステムの構造図である。
図2図2は、本発明の一実施形態によって提供されるLFCコンテンツの変更を検出する方法のフローチャートである。
図3図3は、図2で示したLFCコンテンツの変更を監視するように端末が設定される様子を示すシーケンス図である。
図4図4は、サーバが、図2で示したLFCコンテンツ変更を決定する様子を示すシーケンス図である。
図5図5は、本発明の上記実施形態においてLFCコンテンツの変更を検出するシステムの構造図である。
図6図6は、本発明の一実施形態によって提供されるLFCコンテンツの変更を検出する方法の別のフローチャートである。
図7図7は、本発明の上記実施形態における端末の構造図である。
図8図8は、本発明の上記実施形態におけるLFCコンテンツの変更を検出する方法の別のフローチャートである。
図9図9は、本発明の上記実施形態におけるサーバの構造図である。
図10図10は、本発明の第一の実施形態において、LFCパッケージを介してサーバがルック・アンド・フィールを監視する設定コマンドを送信する際のシーケンス図である。
図11図11は、図10で示すルック・アンド・フィールコンテンツのLFC管理オブジェクトにおけるいくつかのノードの設計概略図である。
図12図12は、本発明の第二の実施形態において、サーバがルック・アンド・フィールを監視するための設定コマンドを送信する際のシーケンス図である。
図13図13は、図12で示すDiagMon/Trap管理オブジェクトにおけるいくつかのノードの設計概略図である。
図14図14は、本発明の第三の実施形態において、端末が規定のLFCコンテンツの変更情報を記録する際の動作を示した概略図である。
図15図15は、本発明の第四の実施形態において、端末が、規定のLFCコンテンツの変更をサーバに通知する際の動作を示したシーケンス図である。
図16図16は、本発明の第五の実施形態において、規定のLFCコンテンツの変更を決定する際のシーケンス図である。
図17図17は、本発明の第六の実施形態において、サーバが規定のLFCコンテンツの変更を問い合わせて決定する際のシーケンス図である。
図18図18は、本発明の第七の実施形態において、サーバが規定のLFCパッケージを活性化する際のシーケンス図である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18