(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5661288
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】金網用部品およびそれを用いた金網、フェンス
(51)【国際特許分類】
B21F 27/12 20060101AFI20150108BHJP
E04H 17/04 20060101ALI20150108BHJP
B21F 27/02 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
B21F27/12
E04H17/04 A
B21F27/02 B
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2010-2661(P2010-2661)
(22)【出願日】2010年1月8日
(65)【公開番号】特開2011-140045(P2011-140045A)
(43)【公開日】2011年7月21日
【審査請求日】2012年10月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】510009278
【氏名又は名称】海保金網株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131657
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 律次
(72)【発明者】
【氏名】海保 勝治
【審査官】
間中 耕治
(56)【参考文献】
【文献】
実公昭39−001887(JP,Y1)
【文献】
特開2001−227057(JP,A)
【文献】
特開昭58−017974(JP,A)
【文献】
実開平02−114142(JP,U)
【文献】
特開2004−025241(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21F 27/02
B21F 27/12
E04H 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金網用部品を複数嵌合してなる金網であって、
前記金網用部品は、凹部と凸部とが交互に連続した線状の形態を有するものであり、前記凹部及び凸部は、金網用部品本体の長手方向に対して傾斜しており、
前記金網用部品同士は、金網用部品の凸部の内側に別の金網用部品の凸部を嵌合したものであることを特徴とする金網。
【請求項2】
前記金網用部品は、幅の異なる2種類以上の前記凸部を有することを特徴とする請求項1記載の金網。
【請求項3】
前記金網用部品は、前記凸部の幅が一端側から他端側に向けて狭く形成されることを特徴とする請求項2記載の金網。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の金網と、
間隔を空けて設置され、前記金網を支持する支柱と、
を具備することを特徴とするフェンス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金網用部品およびそれを用いた金網、フェンスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、敷地の境界や安全の確保、獣害対策のために金網等によるフェンスが用いられている。このフェンス等に用いられる金網は、線材等を菱形や亀甲形に編んだり、溶接して組み立てられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−142654
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の金網は、線材を組み立てるのが面倒で時間が掛かるという問題があった。また、簡単に解体することができないという問題もあった。そこで本発明は、簡単に組立を行うことができる金網用部品およびそれを用いた金網、フェンスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の金網用部品は、嵌合して金網を形成するためのものであって、凹部と凸部とが交互に連続した線状の形態を有することを特徴とする。
【0006】
この場合、前記凸部の先端側の幅が基部側よりも広く形成されていても良い。
【0007】
また、幅の異なる2種類以上の前記凸部を有するように形成しても良く、例えば、前記凸部の幅が一端側から他端側に向けて狭くなるように形成される。
【0008】
また、前記凹部及び凸部の側辺は、金網用部品本体の長手方向に対して傾斜させた形状にしても良い。
【0009】
また、本発明の金網は、上述した本発明の金網用部品を複数嵌合してなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のフェンスは、上述した本発明の金網用部品を複数嵌合してなる金網と、間隔を空けて設置され、前記金網を支持する支柱と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の金網用部品をこのように形成することにより、金網用部品同士を簡単に嵌合することができるので、溶接や結束を必要とせず、所望の大きさの金網やフェンスを短時間で容易に組み立てることができる。また、嵌合の仕方により、曲げにも自在に対応可能な金網を形成することができる。また、金網の平面を構成する線に結び目や切れ目が無く安全である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図3】本発明の傾斜地用の金網用部品を示す正面図である。
【
図5】本発明の傾斜地用の角度可変金網用部品を示す正面図である。
【
図6】本発明の傾斜地用角度可変金網を示す正面図である。
【
図7】本発明の傾斜地用角度可変金網を示す正面図である。
【
図8】本発明の別の金網用部品を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の金網用部品10は、嵌合して金網20を形成するためのものであって、凹部1と凸部2とが交互に連続した線状の形態を有するものである。
【0014】
金網用部品10の材質は、金網やフェンスとしての強度や耐久性を有するものであればどのようなものでも良く、鉄やアルミ、銅等の金属の他、プラスチック等種々の材料を用いることができる。また、適宜、亜鉛等によるメッキなどの表面処理が施されていても良い。
【0015】
金網用部品10の凸部2は、その内側に別の金網用部品の凸部を嵌挿可能な空間が形成される。例えば、
図1に示すように、一本の線材や棒材等を凹部1と凸部2とが交互に連続した矩形波状に形成すれば良い。なお、凹部1と凸部2とが交互に連続した線状の形態にできるものであれば、線材や棒材以外の形状でも良く、例えば板状のものを用いることも可能である。
【0016】
このように形成した金網用部品は、
図2に示すように、金網用部品10の凸部2の内側に別の金網用部品10の凸部2を挿入して嵌合することで金網20を形成することができる。また、間隔を空けて設置された支柱を用い、当該金網20を固定具等で支柱に固定すれば、フェンスを形成することができる。
【0017】
このように本発明の金網用部品は、溶接や他の部品を用いた結束等が不要であり、また、延長方向にエンドレスにつなげることが可能であるため、所望の大きさの金網やフェンスを短時間で容易に組み立てることができる。また、金網の平面を構成する線に結び目や切れ目が無く、安全である。したがって、動物の檻や柵等にも適している。
【0018】
また、金網20は、金網用部品10の挿入元側の面に曲げることができるので、シャッターや門扉等にも応用できる。なお、凸部2の挿入は、他の金網用部品の凸部の表側、裏側のどちらから挿入しても良い。したがって、金網を表側及び裏側に自由に曲げることが可能となり、必要に応じて自由に金網を設置することができる。
【0019】
また、金網やフェンスを設置する場所が傾斜しているような場合には、
図3に示すように、設置場所の傾斜に合わせて、矩形波状の凹部1Aと凸部2Aの側辺5を金網用部品10Aの長手方向に対して傾斜させた形状にしても良い。このように形成した金網用部品10Aを複数嵌合すれば、
図4に示すように、金網20Aを傾斜に対応した形にすることができる。
【0020】
金網用部品の当該形状はどのように形成しても良いが、例えば金属を用いる場合には、線材をプレス加工により形成することができる。また、プラスチック等を用いる場合には、射出成型等により形成すれば良い。
【0021】
なお、凸部2の先端3側の幅Xは使用目的に応じて、どのような大きさに形成しても良い。また、凸部2の基部4側の幅Yは、金網20を形成した際には、少なくとも線材の太さ分だけ凸部2の先端3側の幅Xよりも狭くなるが、金網用部品10単体としては、弾性変形可能な範囲で、凸部2の先端側の幅Xよりも広くしても良い。この場合、凸部2の先端3を別の金網用部品10の凸部内側に斜めに挿入すると嵌合し易い。
【0022】
また、金網用部品10Bは、
図5に示すように、凸部2Bの先端3側の幅Xが基部4側の幅Yよりも広い台形状に形成しても良い。金網用部品10Bの凹部1Bと凸部2Bをこのように形成すれば、金網用部品10Bを嵌合した際に、金網用部品10同士を金網用部品10の長手方向にXとYの差だけずらすことができる(
図6、
図7参照)。したがって、金網20Bを設置する場所が傾斜している場合や、平坦でない場合などにも、地面の形状に合わせて角度を変えることができ、金網20Bやフェンスを簡単に設置することができる。なお、金網やフェンスを設置する際には、金網用部品10B同士のずれを防止する係止具を設けても良い。係止具としては、例えば金網用部品10B同士を固定するものや、杭で地面に対して固定するものを用いれば良い。
【0023】
また、金網用部品は、幅の異なる2種類以上の凸部を形成しても良い。これにより、所望の部分の編み目を小さくして補強等することができるという効果がある。また、金網は、野ウサギ・イノシシ・クマ・シカ等による獣害対策に用いられることがあるが、この場合には、凸部の幅が一端側から他端側に向けて狭くなるように形成することもできる。例えば、
図8に示すように、凸部2C
1の幅をX
1、2C
2の幅をX
2、2C
3の幅をX
3、2C
4の幅をX
4とし、X
1>X
2>X
3>X
4とする。これにより、
図9に示すように、地面から高いところには大きな編み目を形成し、地面近くには小さい編み目を形成することができるので、害獣の体の大きさの大小に合わせた効果的な獣害対策用の金網20Cを形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は、敷地の境界や安全の確保、害獣対策のための金網やフェンスの分野に利用することができる。
【符号の説明】
【0025】
1 凹部
1A 凹部
1B 凹部
2 凸部
2A 凸部
2B 凸部
2C
1、2C
2、2C
3、2C
4 凸部
3 先端
4 基部
10 金網用部品
10A 金網用部品
10B 金網用部品
10C 金網用部品
20A 金網
20B 金網
20C 金網
X 凸部の先端側の幅
Y 凸部の基部側の幅
X
1、X
2、X
3、X
4 凸部の先端側の幅