【実施例】
【0039】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下の記載において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0040】
製造例1
ジアミンのMEKケチミン化物の製造(K−1)
ヘキサメチレンジアミンと過剰のMEK(ジアミンに対して4倍モル量)を80℃で24時間還流させながら生成水を系外に除去した。その後減圧にて未反応のMEKを除去してMEKケチミン化物を得た。
【0041】
製造例2
数平均分子量(以下Mnと記す)が900のポリエチレンフタレート(テレフタル酸/イソフタル酸=50/50)(D1−1)の製造
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸393部、イソフタル酸393部、モノエチレングリコール606部を入れ、210℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら5時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下で反応させ、所定の軟化点でポリエチレンフタレートジオール(D1−1)を取り出した。回収されたモノエチレングリコールは245部であった。得られたポリエチレンフタレートジオールの水酸基価を測定し、Mnを計算した結果900であった。
Mnが2500のポリエチレンフタレートジオール(D1−2)の製造
同様の製造方法で減圧時間の調整により、Mnが2500のポリエチレンフタレートジオール(D1−2)を得た。回収モノエチレングリコールは270部であった。
【0042】
製造例3
プレポリマー溶液(U−1)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、ポリエチレンフタレートジオール(D1−2)(304部)、Mnが1000のポリブチレンアジペート(1214部)、1−オクタノール(27.6部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、ヘキサメチレンジイソシアネート(313.2部)を投入し、85℃で6時間反応させた。次いで、60℃に冷却した後、テトラヒドロフラン(317部)、及び安定剤(2.7部)[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製 イルガノックス1010]、カーボンブラック(1部)を加え、均一に混合してプレポリマー溶液(U−1)を得た。得られたプレポリマー溶液のNCO含量は、0.8%であった。
【0043】
製造例4
プレポリマー溶液(U−2)の製造
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、数平均分子量(以下Mnと記す。)が1000のポリブチレンアジペート(497.9部)、Mnが900のポリヘキサメチレンイソフタレート(124.5部)、ペンタエリスリトール テトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート][チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製; イルガノックス1010]( 1.12部)、体積平均粒子径9.2μmのカオリン(90.7部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、60℃まで冷却した。続いて、1−オクタノール(9.7部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(153.4部)テトラヒドロフラン(125部)、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(直鎖及び側鎖ドデシル)-4-メチルフェノール[チバスペシャリティーケミカルズ(株)社製; チヌビン571]( 2.22部)、TMXDIのポリカルボジイミド(C−1)[Mn15,000、末端基:メトキシ基、性状:70%メチルエチルケトン(以下、MEK)溶液、日清紡績(株)社製;Carbodilite V−09B](2.15部)を投入し、85℃で6時間反応させプレポリマー溶液(U−2)を得た。(U−2)のNCO含量は、2.05%であった。
【0044】
製造例5
分散媒(Y−1)の製造
分散剤としてジイソブチレンとマレイン酸との共重合体のNa塩を含む分散剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8]20部を水980部に溶解させ25℃に温調して、分散媒(Y−1)を得た。
【0045】
参考例1
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−1)の製造
反応容器に、製造例3で得たプレポリマー溶液(U−1)100部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)5.6部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)340重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて9000rpmの回転数(周速:15m/s)で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、60℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−1)を製造した。
(G−1)の中心粒子径は22μm、Cv=70、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−1)のSP値11.2、熱軟化温度141℃であった。
【0046】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−1)の製造
上記にて作成した(G−1)200部を、日本コークス(株)製へンシェルミキサーにて周速38.0m/sの攪拌下で、136℃まで昇温した後、直ちに周速2.0m/sの攪拌下で、55℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が112μmであったため、再度、昇温し136℃で3分間継続した。その後、直ちに周速2.0m/sの攪拌下で50℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が152μmであったため、さらに30℃まで冷却し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−1)を得た。得られた(D−1)は中心粒子径が152μm、Cv=22であった。
【0047】
参考例2
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−2)の製造
反応容器に、製造例3で得たプレポリマー溶液(U−1)100部と製造例1で得たMEKケチミン化物(K−1)5.6部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)340重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて7000rpmの回転数(周速:12m/s)で2分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、60℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−2)を製造した。
(G−2)の平均粒子径は55μm、Cv=68、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−2)SP値11.2、熱軟化温度142℃であった。
【0048】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−2)の製造
上記にて作成した(G−2)200部を、浅田鉄鋼(株)製プラネタリーミキサーにて周速0.5m/sの攪拌下で、148℃まで昇温した後、直ちに周速0.5m/sの攪拌下で、45℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が183μmであったため、さらに30℃まで冷却し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−2)を得た。得られた(D−2)は中心粒子径が183μm、Cv=26であった。
【0049】
参考例3
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−3)の製造
反応容器に、製造例3で得たプレポリマー溶液(U−1)100部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)5.6部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)500重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて9000rpmの回転数(周速:15m/s)で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、60℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−3)を製造した。
(G−3)の中心粒子径は10μm、Cv=60、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−3)SP値11.2、熱軟化温度140℃であった。
【0050】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−3)の製造
上記にて作成した(G−3)100部に、さらに微粒子粉末(P)であるメチルメタクリレート・エチレングリコールジメタクリレート共重合体〔ガンツ化成(株)社製;スタフィロイドPM−030S〕を攪拌下で0.3部添加し、均一化した後、深江工業(株)製ハイスピードミキサーにて周速15.0m/sの攪拌下で、141℃まで昇温した後、直ちに周速1.0m/sの攪拌下で、50℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が172μmであったため、さらに30℃まで冷却し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−3)を得た。得られた(D−3)は中心粒子径が172μm、Cv=21であった。
【0051】
参考例4
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−4)の製造
反応容器に、製造例3で得たプレポリマー溶液(U−1)100部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)5.6部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)500重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて7000rpmの回転数(周速:12m/s)で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、60℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−3)を製造した。
(G−3)の中心粒子径は42μm、Cv=66、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−4)SP値11.2、熱軟化温度142℃であった。
【0052】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−4)の製造
上記にて作成した(G−4)100部に、さらに微粒子粉末(P)であるシリカ粒子〔グレースジャパン(株)社製;サイブロック S200〕を攪拌下で1.0部添加し、均一化した後、深江工業(株)製ハイスピードミキサーにて周速15.0m/sの攪拌下で、145℃まで昇温した後、直ちに周速1.0m/sの攪拌下で、50℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が213μmであったため、さらに30℃まで冷却し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−4)を得た。得られた(D−4)は中心粒子径が213μm、Cv=26であった。
【0053】
実施例5
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−5)の製造
反応容器に、製造例3で得たプレポリマー溶液(U−1)100部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)5.6部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)500重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて12000rpmの回転数(周速:20m/s)で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、60℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−5)を製造した。
(G−5)の中心粒子径は7μm、Cv=91、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−5)SP値11.2、熱軟化温度137℃であった。
【0054】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−5)の製造
上記にて作成した(G−5)100部に、さらに溶媒(B−1)であるMEK(沸点78℃、ポリウレタン樹脂(A−2)とのSP値の差2.2)を攪拌下で5部滴下し、均一化した後、深江工業(株)製ハイスピードミキサーにて周速6.5m/sの攪拌下で、81℃まで昇温した後、直ちに周速1.0m/sの攪拌下で、50℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が50μmであったため、さらにMEKを5部噴霧し、81℃まで昇温し15分間継続した後、直ちに周速1.0m/sの攪拌下で、50℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が103μmであったため、55℃まで昇温し、減圧下で溶剤を留去し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−5)を得た。得られた(D−5)は中心粒子径が103μm、Cv=34であった。
【0055】
実施例6
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−6)の製造
反応容器に、製造例3で得たプレポリマー溶液(U−1)100部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)5.6部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)340重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて2000rpmの回転数(周速:3m/s)で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、60℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(G−6)を製造した。
(G−6)の平均粒子径は98μm、Cv=82、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−6)のSP値11.2、熱軟化温度145℃であった。
【0056】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−6)の製造
上記にて作成した(G−6)100部に溶媒(B−1)であるMIBK(沸点118℃、ポリウレタン樹脂(A−2)とのSP値の差2.5)を攪拌下で15部噴霧し、均一化した後、深江工業(株)製ハイスピードミキサーにて周速9.7m/sの攪拌下で、105℃まで昇温した後、直ちに周速1.5m/sの攪拌下で、55℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が200μmであったため、さらにMIBK10部を噴霧し、再度、昇温し105℃で1時間継続した。その後、直ちに周速1.5m/sの攪拌下で50℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が448μmであったため、65℃まで昇温し、減圧下で溶剤を留去し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−6)を得た。得られた(D−6)は平均粒子径が448μm、Cv=52であった。
【0057】
実施例7
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−7)の製造
反応容器に、製造例4で得たプレポリマー溶液(U−2)120部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)6.2部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)400重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて10000rpmの回転数(周速:17m/s)で3分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら60℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、70℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(G−7)を製造した。
(G−7)の平均粒子径は3μm、Cv=120、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−7)SP値10.7、熱軟化温度125℃であった。
【0058】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−7)の製造
上記にて作成した(G−7)100部に溶媒(B−1)であるアセトン(沸点56℃、ポリウレタン樹脂(A−2)とのSP値の差1.6)を攪拌下で11部噴霧し、均一化した後、日本コークス(株)製へンシェルミキサーで周速3.7m/sの攪拌下で、72℃まで昇温した後、直ちに周速2.0m/sの攪拌下で、35℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が18μmであったため、40℃まで昇温し、減圧下で溶剤を留去し熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−7)を得た。得られた(D−7)は平均粒子径が18μm、Cv=49であった。
【0059】
実施例8
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−8)の製造
反応容器に、製造例4で得たプレポリマー溶液(U−2)120部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)6.2部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)210重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて9000rpmの回転数(周速:15m/s)で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら55℃で8時間反応させた。反応終了後、減圧下、80℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−8)を製造した。
(G−8)の平均粒子径は37μm、Cv=69、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−8)のSP値10.7、熱軟化温度130℃であった。
【0060】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−8)の製造
上記にて作成した(G−8)150部に溶媒(B−1)であるMEK(沸点78℃、ポリウレタン樹脂(A−2)とのSP値の差1.7)を攪拌下で30部滴下し、均一化した後、浅田鉄鋼(株)製プラネタリーミキサーにて周速2.0m/sの攪拌下で、76℃まで昇温した後、直ちに58℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が95μmであったため、再度、昇温し76℃で2時間継続した。その後、直ちに50℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が152μmであったため、65℃まで昇温し、減圧下で溶剤を留去し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−8)を得た。得られた(D−8)は平均粒子径が152μm、Cv=29であった。
【0061】
実施例9
熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−9)の製造
反応容器に、製造例4で得たプレポリマー溶液(U−2)120部と製造例1で得たMEKケチミン化合物(K−1)6.2部を投入し、そこに製造例5で得た分散媒(Y−1)200重量部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて2500rpmの回転数(周速:4m/s)で1分間混合した。この混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、減圧下、55℃に加熱し、溶媒を除去した。溶媒除去後、濾別及び乾燥を行い、熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−9)を製造した。
(G−9)の平均粒子径は76μm、Cv=110、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−9)のSP値10.7、熱軟化温度145℃であった。
【0062】
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−9)の製造
上記にて作成した(G−9)150部に溶媒(B−1)であるTHF(沸点66℃、ポリウレタン樹脂(A−2)とのSP値の差2.4)を攪拌下で23部噴霧し、均一化した後、浅田鉄鋼(株)製プラネタリーミキサーにて周速1.5m/sの攪拌下で、70℃まで昇温した後、直ちに40℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が190μmであったため、60℃まで昇温し、減圧下で溶剤を留去し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−9)を得た。得られた(D−9)は平均粒子径が190μm、Cv=38であった。
【0063】
実施例10
熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−10)の製造
実施例7で作成した熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G−9)150部に溶媒(B−1)である酢酸エチル(沸点77℃、ポリウレタン樹脂(A−2)とのSP値の差1.6)を攪拌下で20部噴霧し、均一化した後、浅田鉄鋼(株)製プラネタリーミキサーにて周速1.5m/sの攪拌下で、70℃まで昇温した後、直ちに40℃まで冷却した。中心粒子径を測定したところ、中心粒子径が170μmであったため、60℃まで昇温し、減圧下で溶剤を留去し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−10)を得た。得られた(D−10)は平均粒子径が170μm、Cv=35であった。
【0064】
参考比較例1
撹拌棒、冷却管、窒素導入管及び温度計をセットした4つ口フラスコに、アセトン60部、イソホロンジアミン(以下IPDA)60部を投入して、窒素下で40℃で12時間反応した。このときの反応率は、65%であった。更に、ジ−n−ブチルアミン14.0部を加え、混合して鎖伸長剤溶液(K−2)を得た。
分散剤としてポリビニルアルコール[(株)クラレ製PVA−235]15部を水985部に溶解させ25℃に温調して、分散媒(Y−2)を得た。
撹拌棒および温度計をセットした4つ口フラスコに、数平均分子量2,000のポリカプロラクトンジオール[「プラクセルL220AL」、(株)ダイセル製]2,000部を投入し、3mmHgの減圧下で110℃に加熱して1時間脱水を行った。続いてイソホロンジイソシアネート(以下IPDI)457部を投入し、110℃で10時間反応を行い、イソシアネート含量が3.6%のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得た。これを樹脂前駆体(A−1−1)とする。
樹脂前駆体(A−1−1)50部および酢酸エチル12.5部を混合し55℃に温調して、分散相(X−1)を調製した。
ビーカー内に(Y−2)180部を投入した。次に(X−1)62.5部に(B1−1)を混合後すぐにビーカーに入れた後、ウルトラディスパーザー[ヤマト科学(株)製]を使用して回転数9000rpmで1分間混合し、分散物を得た。得られた分散物を実施例1と同様に処理して熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−8)を得た。得られた(D−8)は平均粒子径が181μm、Cv=210であった。
【0065】
参考比較例2
比較例1と同様に作成した樹脂前駆体(A−1−1)50部、酢酸エチル12.5部およびタルク5部を混合し55℃に温調して、分散相(X−2)を調製した。
撹拌装置を備えたタンク内で(X−2)67.5部と比較例1と同様に作成した(B1−1)6.6部混合した。ギアポンプを用いて、該混合液と比較例1と同様に作成した分散媒(Y−2)を液比203.5:300の割合で定量的に直径1cm、エレメント数15のスタティックミキサー(ノリタケカンパニー製)に供給した。このときの送液速度はスタティックミキサー内の混合時間が0.3秒になるように調整した。スタティックミキサーで混合された該混合分散液を、実施例1と同様に処理して熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−9)を得た。得られた(D−9)は平均粒子径が145μm、Cv=246であった。
【0066】
参考比較例3
参考例2にて作成した(G−2)150部を、浅田鉄鋼(株)製プラネタリーミキサーにて周速0.05m/sの攪拌下で、140℃まで昇温して3時間継続した後、減圧下で溶剤を留去し、濾別、洗浄、乾燥を行って熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−10)を得た。得られた(D−10)は平均粒子径が765μm、Cv=145であった。
【0067】
比較例4
実施例6にて作成した(G−8)150部に溶媒(B−1)であるTHF(沸点66℃、ポリウレタン樹脂(A−6)とのSP値の差2.4)を攪拌下で28部噴霧し、均一化した後、深江工業(株)製ハイスピードミキサーにて周速12.0m/sの攪拌下で、45℃まで昇温して3時間継続した後、減圧下で溶剤を留去し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−11)を得た。得られた(D−11)は造粒せず、平均粒子径およびCvに変化はなかった。
【0068】
比較例5
実施例6にて作成した(G−8)120部に溶媒(B−1)であるメタノール(沸点66℃、ポリウレタン樹脂(A−6)とのSP値の差3.1)を攪拌下で30部噴霧し、浅田鉄鋼(株)製プラネタリーミキサーにて周速0.5m/sの攪拌下で、80℃まで昇温して3時間継続した後、減圧下で溶剤を留去し、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D−12)を得た。得られた(D−12)は造粒せず、平均粒子径およびCvに変化はなかった。
【0069】
実施例1〜10及び比較例1〜5の結果を下記の表1にまとめた。
また、それらの熱可塑性ポリウレタン樹脂微粉体(G)と熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体(D)の中心粒子径及び粒子径分布Cvを表2にまとめた。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
中心粒子径および粒子径分布は、レーザー回折式粒子径分布測定装置[Microtrac MT3000II 日機装(株)製]で測定した。
【0073】
フローテスターCFT−500[島津(株)製]を用いて下記条件で等速昇温し、樹脂が軟化を始める温度を熱軟化温度とした。
荷重 : 5kg
ダイ : 0.5mmΦ−1mm
昇温速度 : 5℃/min
【0074】
実施例1〜10の熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体は比較例1〜3と比較して、粒子径分布Cvが小さく、シャープな粒子径分布を有する。また、比較例4、5と比較して、スラッシュ成形用途に適した中心粒子径である。これらのことから、微小粒子や粗大粒子がなく、主にスラッシュ成形用に適した熱可塑性ポリウレタン樹脂粉体の製造方法として優れている。