(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
トレッド部においてタイヤの周方向に延びる溝を備える空気入りタイヤに関して、前記溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートするシミュレーション装置であって、
前記溝を有した前記タイヤの接地形状に関する平板ブロックの有限要素モデルである3次元形状の平板モデルを作成する平板モデル作成部と、
前記平板モデルの垂直方向に対し、所定の時間周期で荷重、又は、変位を与え、前記溝の形状の圧縮変形を模擬する有限要素法の解析を時系列で行い、前記溝の時系列の変位データを計算する変位データ計算部と、
前記平板モデルから境界要素法に用いる前記溝に関する3次元形状の溝モデルを作成する溝モデル作成部と、
時系列の前記変位データを境界条件とした前記溝モデルを用いて、前記放射音の音圧の時間的変化を前記境界要素法によって解析する音解析部と、
を有し、
前記平板モデル作成部は、
有限要素法を用いた前記タイヤの接地解析から前記接地形状の平板ブロックを作成し、
前記平板ブロックに前記溝を付加して前記平板モデルを作成する、
ことを特徴とするシミュレーション装置。
トレッド部においてタイヤの周方向に延びる溝を備える空気入りタイヤに関して、前記溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートするシミュレーション方法であって、
前記溝を有した前記タイヤの接地形状に関する平板ブロックの有限要素モデルである3次元形状の平板モデルを作成する平板モデル作成ステップと、
前記平板モデルの垂直方向に対し、所定の時間周期で荷重、又は、変位を与え、前記溝の形状の圧縮変形を模擬する有限要素法の解析を時系列で行い、前記溝の時系列の変位データを計算する変位データ計算ステップと、
前記平板モデルから境界要素法に用いる前記溝に関する3次元形状の溝モデルを作成する溝モデル作成ステップと、
時系列の前記変位データを境界条件とした前記溝モデルを用いて、前記放射音の音圧の時間的変化を前記境界要素法によって解析する音解析ステップと、
を有し、
前記平板モデル作成ステップにおいて、
有限要素法を用いた前記タイヤの接地解析から前記接地形状の平板ブロックを作成し、
前記平板ブロックに前記溝を付加して前記平板モデルを作成する、
することを特徴とするシミュレーション方法。
トレッド部においてタイヤの周方向に延びる溝を備える空気入りタイヤに関して、前記溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートするシミュレーションプログラムであって、
コンピュータに、
前記溝を有した前記タイヤの接地形状に関する平板ブロックの有限要素モデルである3次元形状の平板モデルを作成する平板モデル作成機能と、
前記平板モデルの垂直方向に対し、所定の時間周期で荷重、又は、変位を与え、前記溝の形状の圧縮変形を模擬する有限要素法の解析を時系列で行い、前記溝の時系列の変位データを計算する変位データ計算機能と、
前記平板モデルから境界要素法に用いる前記溝に関する3次元形状の溝モデルを作成する溝モデル作成機能と、
時系列の前記変位データを境界条件とした前記溝モデルを用いて、前記放射音の音圧の時間的変化を前記境界要素法によって解析する音解析機能と、
を実現し、
前記平板モデル作成機能は、
有限要素法を用いた前記タイヤの接地解析から前記接地形状の平板ブロックを作成し、
前記平板ブロックに前記溝を付加して前記平板モデルを作成する、
シミュレーションプログラム。
【背景技術】
【0002】
最近、環境問題への注目度が高くなるに連れ、車両から発生する放射騒音(車外騒音)の低減の取り組みが進み、タイヤから放射される騒音の低減が急務となっている。このタイヤの転動時の放射騒音に関連する騒音源としては、タイヤ溝や路面空隙によるポンピング音、タイヤ空洞の共鳴音、タイヤ表面に配されるパターンと路面の間に発生するインパクト音や滑り音、路面の凹凸によってタイヤが振動励起され、そのタイヤ表面が振動することによって発生する振動音などがある。
【0003】
こられのタイヤからの放射騒音の内、ポンピング音(エアーポンピング音と称されることもある)は、トレッドにタイヤの周方向に延びる溝を備えるタイヤにおいて、この溝が接地部分に踏み込んだときにエアーを圧縮し、接地部分から離れるときにエアーを放出することにより発生する800Hz〜1.6kHz程度の共鳴音であり、タイヤ放射騒音の主要因の一つである。
【0004】
従来、このポンピング音に基づく騒音性能を改善するために、このポンピング音を解析する技術が提案されている。
【0005】
例えば、有限要素法を用いたタイヤの接地解析により、溝の接地中心要素での接地前後における容積変化に関する情報を求め、この情報からタイヤの仮想転動速度を用いて溝側壁の接地中心要素の振動速度を求め、次に、この振動速度を境界要素モデルにおける接地中心要素に入力情報として付与して、境界要素法の数値計算によりタイヤからの放射騒音を求めている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、路面に対する接地形状を求め、この接地形状を用いて各ブロック列毎にタイヤからの周波数分析により転動相当時における各ブロック列の接地端該当ブロックにおける接触面要素の面速度を算出し、この面速度を境界要素モデルにおける接地端該当ブロックの接地端要素に付与して、放射騒音の解析を行うものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
また、有限要素法による音響特性解析を実施して、タイヤの騒音性能を評価する技術も提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態のシミュレーション装置10について、
図1〜
図18に基づいて説明する。
【0016】
シミュレーション装置10は、トレッド部において、タイヤ100の周方向に延びる溝118を備える空気入りタイヤに関して、この溝118から発生するポンピング音による放射騒音をシミュレートする装置である。
【0017】
なお、シミュレーション装置10は、有限要素法(以下では、「FEM」ともいう)の解析によって得られた情報に基づいて、境界要素法(以下では、「BEM」ともいう)による解析を行って、ポンピング音による放射騒音のシミュレートを行う
ここで、「有限要素法」とは、構造物の物性を調査するために、構造物を有限要素(Finite Element)に分割し、それぞれ要素で記述される運動方程式を微積分演算により求める手法をいう。
【0018】
また、「境界要素法(Boundary Element Method)」とは、基本式として境界積分方程式を選び、これを積分領域の要素分割を解して数値解析する計算機能法であり、有限要素法が未知数を対象領域全体に取るのに対し、境界要素法では、境界上にのみ未知数を取るものである。
【0019】
1)シミュレーション装置10の構成
シミュレーション装置10の構成について
図1のブロック図に基づいて説明する。
【0020】
シミュレーション装置10は、タイヤモデル作成部12、接地解析部14、平板モデル作成部16、周期計算部18、溝モデル作成部20、変位データ計算部22及び音解析部24を有する。
【0021】
シミュレーション装置10は、例えば、汎用のコンピュータを基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、シミュレーション装置10の各部12〜22の構成は、前記のコンピュータに搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、各部12〜24の機能は、前記のプログラムをコンピュータに予めインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、又はネットワークを介して前記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータに適宜インストールすることで実現してもよい。
【0022】
以下、各部12〜24の内容について説明する。
【0023】
(2)タイヤモデル作成部12
まず、タイヤモデル作成部12について
図3と
図4に基づいて説明する。
【0024】
タイヤモデル作成部12は、有限要素法による解析の前準備として、タイヤ全体を有限個の多数の要素に分割したタイヤ有限要素モデル(以下、単に「タイヤモデル」という)を作成する。
【0025】
図3は、本実施形態においてシミュレーションの対象となるタイヤ100の半断面図であり、
図4は、このタイヤ断面の複数の要素に分割したタイヤモデル120の一例を示す図である。
【0026】
図3に示すように、タイヤ100は、左右一対のビード部102及びサイドウオール部104と、両サイドウオール部104間に跨がるトレッド部106とを備えている。ビード部102には、環状のビードコア108と、その半径方向外側のゴム製のビードフィラー110とが配設されている。左右一対のビードコア108の間には、タイヤの周方向に対し直角に配列した多数のコードが延在してなるカーカス層112が設けられ、トレッド部106におけるこのカーカス層112の半径方向外側には非伸長性コードからなるベルト層114が設けられ、このベルト層114のタイヤ半径方向外側にトレッドゴム116が設けられている。そして、トレッド部106には、タイヤの周方向に延びる溝118が設けられており、この例では、中央寄りのメディエート溝118Aと、端部よりのショルダー溝118Bとが各2本、合計4本設けられている。
【0027】
タイヤモデル作成部12は、前記タイヤ100を、
図4に示すような有限要素法に用いるタイヤモデル120で近似する。すなわち、タイヤモデル作成部12は、自然平衡状態のタイヤ形状を基準形状とし、この基準形状を有限要素法によりモデル化して、メッシュ分割によって複数の有限要素に分割されたタイヤモデル120を作成する。この要素としては、4面体ソリッド要素、5面体ソリッド要素、6面体ソリッド要素などが挙げられ、これらの要素は3次元座標を用いて逐一特定される。なお、
図3ではタイヤ断面のモデルのみを示しているが、通常は、これをタイヤ一周分転回し、多数の要素に分解することで3次元モデルが得られる。
【0028】
(3)接地解析部
次に、接地解析部14について
図5に基づいて説明する。
【0029】
接地解析部14は、前記タイヤモデル120を用いて有限要素法による接地解析を行う。
【0030】
この接地解析は、例えばABAQUS Inc.社の「ABAQUS」、MSCソフトウェア株式会社の「MARC」、ANSYS Inc.社の「ANSYS」などの市販の有限要素法解析用ソフトウェアを用いて行うことができる。なお、本実施形態では、動的な接地解析ではなく、タイヤモデル120と仮想路面とを相対的に移動させない静的な接地解析を行うこととし、計算時間の短縮を計っている。この静的な有限要素法の解析については、特開2004−345497号に記載されている。
【0031】
詳細には、まず、前記タイヤモデル120を仮想リムに装着すると共に、境界条件の設定を行う。境界条件としてはタイヤの内圧、仮想リムの軸に対する荷重、タイヤモデル120と仮想路面との摩擦係数などが挙げられる。
【0032】
そして、接地解析部14は、タイヤモデル120を用いて有限要素法による解析を実施する。具体的には、接地解析部14は、要素の形状、要素の材料特性(密度、ヤング率、減衰係数など)を基に、要素の質量マトリクス、合成マトリクス、減衰マトリクスを作成し、各マトリクスを組み合わせて、シミュレーションされる全体の系のそれぞれのマトリクスを作成する。接地解析部14は、これに適宜境界条件を当てはめて運動方程式を作成し、取得する情報を数値計算により求める。
【0033】
図5は、この接地解析により求められた接地形状の平面図である。この接地解析により、例えば、センターの接地長Lは228.8mmであり、平均圧力が596.5kPaとなる。
【0034】
(4)平板モデル作成部16
次に、平板モデル作成部16について
図6〜
図9に基づいて説明する。
【0035】
平板モデル作成部16は、接地解析部14によって求められた接地形状から有限要素法に用いる平板モデル122を作成する。この平板モデル122は、接地形状より求められた情報に基づいて、有限要素法を実施するために複数の要素からなる3次元の平板状の平板ブロックを求める。
図7及び
図9における平板ブロックのy軸方向の長さは、接地長Lに設定され、x軸の方向の寸法は、接地形状から求める。また、z軸方向の高さは、溝118が全て含まれた上に、更に所定の厚みができるように設定されている。
【0036】
平板モデル作成部16は、平板ブロックを作成した後、音解析をしたい溝118をこの平板ブロックに付け加えて平板モデル122を作成する。例えば、第1の実施例として、
図6に示すような断面が台形形状の溝118を付け加える。このとき、高さが15.6mm、上辺の長さが12mm、下辺の長さが12mm、溝中央部の拡幅部寸法が15.6mmである。また、第2の実施例として、
図8に示すような断面形状が俵型形状の溝118を付け加える。例えば、高さが15.6mm、上辺の長さが12mm、下辺の長さが12mm、溝中央部の拡幅寸法が15.6mmである。なお、平板モデル122のz軸方向の要素の数は、この溝118の断面形状が表されるぐらいに分割しておき、また、この溝118のy軸方向の長さは、平板モデル122のy軸方向の長さ全てにわたって設けられている。
【0037】
(5)周期計算部18
次に、周期計算部18について説明する。
【0038】
周期計算部18は、後から説明する変位データを求めるための時間周期Tを計算する。この時間周期Tは、接地解析部14によって得られた接地形状の接地長Lと、仮想転動速度Vより、ポンピング音の周期を計算する。例えば、時間周期T=V/Lである。
【0039】
(6)溝モデル作成部20
次に、溝モデル作成部20について
図13及び
図14に基づいて説明する。
【0040】
溝モデル作成部20は、境界要素法に用いる溝モデル124を平板モデル作成部16で作成した平板モデル122から作成する。
【0041】
この溝モデル124は、平板モデル122における溝118の壁面形状のみを取り出した3次元形状であり、
図13が断面形状が台形形状の溝モデル124であり、
図14が断面形状が俵型形状の溝モデル124を示す。
【0042】
(7)変位データ計算部22
変位データ計算部22について
図10〜
図12に基づいて説明する。
【0043】
変位データ計算部22は、平板モデル作成16によって作成された平板モデル122のz軸方向(垂直方向)に対し、周期計算部18で求めた時間周期Tで
図10に示すように荷重して変位を与え、これによって、変位データ計算部22は、平板モデル122における溝118の圧縮変形を模擬する有限要素法の解析を時系列で行い、この溝118の時系列の変位データを計算する。
【0044】
図10は、与える荷重の時系列変化を表し、横軸は時間、縦軸は集中荷重を表し、時間周期T(T=0.01秒)毎に集中荷重13000Nを与えている。
【0045】
図11は、断面形状が台形形状の溝118に関するデータである。
図11(a)に示すように、台形形状の溝118に対し、垂直方向に荷重を与えた場合には、台形形状の溝118の側面に横から力が掛かる。
図11(b)に示すような位置A,B,Cにおける変位データを示したものが
図11(c)である。
図11(b)は、溝モデル124の接地形状を示し、横方向が溝118のy軸方向であり、縦方向がz軸方向である。
図11(c)に示すように、3つの位置共に変位は時間周期T(0.01秒)毎に変化しているが、位置A、位置B及び位置C毎にその変位は異なっている。なお、上記3箇所の変位データは例示であり、この変位データは、溝118のy軸方向の位置の全てにおいて計算する。
【0046】
図12は、断面俵型の溝118におけるデータである。
図12(a)に示すように、俵型形状の溝118に対し、垂直方向に荷重を与えた場合には、俵型形状の溝118の側面に横から力が掛かる。
図12(b)に示すような位置A,B,Cにおける変位データを示したものが
図12(c)である。
図12(b)は、溝モデル124の接地形状を示し、横方向が溝118のy軸方向であり、縦方向がz軸方向である。
図12(c)に示すように、3つの位置共に変位は時間周期T(0.01秒)毎に変化しているが、位置A、位置B及び位置C毎にその変位は異なっている。なお、上記3箇所の変位データは例示であり、この変位データは、溝118のy軸方向の位置の全てにおいて計算する。
【0047】
(8)音解析部24
音解析部24について
図15〜
図18に基づいて説明する。
【0048】
音解析部24は、変位データ計算部22によって得られた変位データと、溝モデル作成部20によって得られた溝モデル124によってポンピング音の解析を行う。
【0049】
具体的には、音解析部24は、時系列の変位データを境界条件とした溝モデル124を用いて、放射音の音圧の時間的変化を境界要素法によって解析する。この境界要素法による音解析は、例えば、LMS International社の「Sysnoise」、ESI社の「RAYON」などの市販のソフトウエアを用いて行うことができる。
【0050】
上記のようにして、境界要素法によって求められた音圧レベルの時系列的変化を
図15及び
図16に示す。
図15は、台形形状の溝118における放射騒音の音圧レベルの時系列変化のグラフであり、
図16は、俵型形状の溝118における放射騒音の音圧レベルの時系列変化のグラフである。
【0051】
この時系列の音圧変化をFFTした後に、周波数と音圧レベルとの関係に表し直したものが
図17のグラフであり、実線が台形形状の溝118における放射騒音の音圧レベルの変化であり、点線が俵型形状の溝118における音圧レベルの変化を表している。
【0052】
(9)シミュレーション装置10の動作状態
次に、シミュレーション装置10の動作状態について
図2のフローチャートに基づいて説明する。
【0053】
ステップ1では、タイヤモデル作成部12が、タイヤモデル120を作成する(
図4参照)。
【0054】
ステップ2では、接地解析部14が、タイヤモデル120を用いて有限要素法の解析によって接地形状を求める(
図5参照)。
【0055】
ステップ3では、周期計算部18が、接地形状の接地長Lと、仮想転動速度Vよりポンピング音の時間周期Tを計算する。
【0056】
ステップ4では、平板モデル作成部16が、接地形状から、平板ブロックに溝118を付加した平板モデル122を作成する(
図6〜
図9参照)。
【0057】
ステップ5では、変位データ計算部22が、平板モデル122のz軸方向に対し、時間周期Tで荷重して変位を与え、有限要素法による時系列の解析を行い、変位データを求める(
図11、
図12参照)。
【0058】
ステップ6では、変位データ計算部22が、求めた変位データを保存する。
【0059】
ステップ7では、溝モデル作成部20が、平板モデル122より溝モデル124を作成する(
図13、
図14参照)。
【0060】
ステップ8では、音解析部24が、変位データを境界条件とした溝モデル124を用いて、放射音の音圧の時間的変化を境界要素法によって解析する(
図15〜
図17参照)。
【0061】
(10)効果
本実施形態によれば、シミュレーション装置10によってポンピング音による放射騒音の解析を行うと、
図17に示すように、断面形状が台形形状の溝118と俵型形状の溝118との間に差異が生じ、実物のタイヤにおける測定結果と同じ傾向になる。そのため、溝118の断面形状が異なった場合においても、ポンピング音による放射騒音の定性的な評価ができる。
【0062】
なお、
図18は従来における放射騒音の解析技術によって求めた断面形状が台形形状の溝118と俵型形状の溝118との音圧レベルの変化を表したものであり、両者は殆ど同じ傾向を示し、大きな差が見られず、定性的な解析が困難である。
【0063】
(11)変更例
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。