特許第5661565号(P5661565)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5661565
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】ステープル位置センサーシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20150108BHJP
   A61B 17/115 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
   A61B17/10 310
   A61B17/11 310
【請求項の数】20
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2011-130507(P2011-130507)
(22)【出願日】2011年6月10日
(65)【公開番号】特開2012-457(P2012-457A)
(43)【公開日】2012年1月5日
【審査請求日】2014年4月11日
(31)【優先権主張番号】61/356,195
(32)【優先日】2010年6月18日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/086,547
(32)【優先日】2011年4月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507362281
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー オコニウスキー
【審査官】 森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−307383(JP,A)
【文献】 特開平05−337119(JP,A)
【文献】 特開2005−107973(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00 − 18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科ステープリング器具であって、
コードが埋め込まれた部分を含む外科ステープルと、
カートリッジアセンブリと、ピボットの周囲に該カートリッジアセンブリに対して選択的に配置可能なアンビルアセンブリとを含むツールアセンブリと
を含み、
該カートリッジアセンブリが、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第1のセンサーを含み、該アンビルアセンブリが、該外科ステープルが該アンビルアセンブリと接触するとき、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第2のセンサーを含む、外科ステープリング器具。
【請求項2】
前記外科ステープルは、バックスパンと該バックスパンから延びる1対のレッグとを含み、該1対のレッグのうちの少なくとも1つが、前記コードが埋め込まれた部分を含む、請求項1に記載の外科ステープリング器具。
【請求項3】
前記カートリッジアセンブリは、保持チャンネルを規定し、該保持チャンネルは、該保持チャンネルの中に前記外科ステープルを収容し、該第1のセンサーは、該保持チャンネルに隣接して配置される、請求項2に記載の外科ステープリング器具。
【請求項4】
前記第1のセンサーは、前記外科ステープルが、該ステープルの形成の前に前記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、前記コードが埋め込まれた部分と整列する、請求項3に記載の外科ステープリング器具。
【請求項5】
前記第1のセンサーは、前記保持チャンネル内で露出される、請求項3に記載の外科ステープリング器具。
【請求項6】
前記第1のセンサーは、前記外科ステープルが該外科ステープルの形成の前に前記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、前記コードが埋め込まれた部分と直接に接触する、請求項5に記載の外科ステープリング器具。
【請求項7】
前記アンビルアセンブリは、すかし角を規定し、前記第2のセンサーは、該すかし角に隣接して配置される、請求項2に記載の外科ステープリング器具。
【請求項8】
前記外科ステープルの前記コードが埋め込まれた部分は、該外科ステープルの適切な形成の後に、前記第2のセンサーと整列する、請求項7に記載の外科ステープリング器具。
【請求項9】
前記第2のセンサーは、前記すかし角内で露出される、請求項7に記載の外科ステープリング器具。
【請求項10】
前記第2のセンサーは、前記外科ステープルの適切な形成の後に、前記コードが埋め込まれた部分と直接に接触する、請求項9に記載の外科ステープリング器具。
【請求項11】
前記すかし角は、1対の凹みを含み、各凹みが、前記外科ステープルのそれぞれのレッグを変形させるように構成される、請求項7に記載の外科ステープリング器具。
【請求項12】
前記第2のセンサーは、前記外科ステープルの前記コードが埋め込まれた部分が、該外科ステープルの適切な形成の後に該第2のセンサーと整列するように、前記1対の凹みのうちの1つに隣接して配置される、請求項11に記載の外科ステープリング器具。
【請求項13】
前記第2のセンサーは、前記外科ステープルのコードが埋め込まれた部分が、該外科ステープルの適切な形成の後に該第2のセンサーと直接に接触するように、前記1対の凹みのうちの1つ内に曝される、請求項11に記載の外科ステープリング器具。
【請求項14】
前記第1のセンサーは、形成されていない状態の前記外科ステープルの前記コードが埋め込まれた部分の位置を検出するように構成され、前記第2のセンサーは、形成された状態の該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の該位置を検出するように構成される、請求項1に記載の外科ステープリング器具。
【請求項15】
外科ステープリング器具であって、
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから長さ方向に延びる細長いシャフトと、
カートリッジアセンブリと、ピボットの周囲に該カートリッジアセンブリに対して選択的に配置可能なアンビルアセンブリとを含むツールアセンブリと、
コードが埋め込まれた部分を含む外科ステープルと
を含む、外科ステープリング器具であって、
該カートリッジアセンブリが、保持チャンネルを規定し、該アンビルアセンブリが、すかし角を規定し、該カートリッジアセンブリが、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第1のセンサーを含み、該アンビルアセンブリが、該外科ステープルが該アンビルアセンブリと接触するとき、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の該位置を検出するための第2のセンサーを含む、外科ステープリング器具。
【請求項16】
前記外科ステープルは、バックスパンと該バックスパンから延びる1対のレッグとを含み、該1対のレッグのうちの少なくとも1つが、前記コードが埋め込まれた部分を含む、請求項15に記載の外科ステープリング器具。
【請求項17】
前記カートリッジアセンブリは、保持チャンネルを規定し、該保持チャンネルは、該保持チャンネルの中に前記外科ステープルを収容し、該第1のセンサーは、該保持チャンネルに隣接して配置される、請求項16に記載の外科ステープリング器具。
【請求項18】
前記コードが埋め込まれた部分は、前記外科ステープルが該ステープルの形成の前に前記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、前記第1のセンサーと整列する、請求項17に記載の外科ステープリング器具。
【請求項19】
前記第1のセンサーは、前記保持チャンネル内で露出される、請求項17に記載の外科ステープリング器具。
【請求項20】
前記第1のセンサーは、前記外科ステープルが該外科ステープルの形成の前に前記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、前記コードが埋め込まれた部分と直接に接触する、請求項19に記載の外科ステープリング器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2010年6月18日に出願した米国仮出願番号第61/356,195号の利益および優先権を主張する。上記仮出願の全内容が本明細書で参照することにより組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
(背景)
(技術分野)
本開示は、外科ステープリング器具に関し、より具体的には、ステープル位置センサーシステムに関する。
【0003】
(関連技術の背景)
組織を通して直線列の外科ステープルを連続的に適用するために使われる外科ステープリング器具は、当技術分野において公知である。このタイプの外科ステープラは、切開が外科サイトへのアクセスを提供するために作られる場合、開放の外科手順の間に、またはステープリングが概ね円筒形のアクセスチューブを通して完成される場合、内視鏡または腹腔鏡の外科手順の間に使われ得る。内視鏡および腹腔鏡の外科器具は、より小さい切開が手術後の回復時間と複雑化とを減らす傾向があるゆえに、しばしば、従来の開放の外科デバイスより好ましい。
【0004】
公知の外科ステープリング器具は、組織に長手方向の切開を作ると同時に切開の反対側にステープルのラインを適用するエンドエフェクタを含む。エンドエフェクタは、1対の協働する顎部材を含み、器具が内視鏡または腹腔鏡の適用に意図される場合、顎部材がカニューレ通路を通過することが可能である。顎部材のうちの1つは、横にスペースを空けられたステープルの列を有するステープルカートリッジアセンブリを含む。もう1つの顎部材は、カートリッジアセンブリのステープルの列と整列されたすかし角を形成するステープルを規定するアンビルアセンブリを含む。外科ステープラは、ステープルカートリッジアセンブリのステープルを支える複数のプッシャーを連続的に噛み合う作動スレッドをさらに含む。複数のプッシャーの動きは、ステープルカートリッジアセンブリからステープルを噴出し、そして組織においてステープルを形成し、かつ閉じるようにアンビルアセンブリ上のすかし角の表面に噴出されたステープルを押す。形成されていない状態のステープルは、バックスパンとバックスパンから突き出る1対のレッグとを含む。適切に形成されるとき、ステープルは、実質的に「B形状」の構成を呈する。間違って形成されたステープルは、例えば、不十分な止血のような悪結果を引き起こし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態に従って、コードが埋め込まれた部分を含む外科ステープルと、カートリッジアセンブリとピボットの周囲にカートリッジアセンブリに関連して選択的に配置可能なアンビルアセンブリとを含むツールアセンブリとを含む外科ステープリング器具が提供される。ステープルのコードが埋め込まれた部分は、磁気的、電子的または光学的センサーによる読み取り可能なコードであり得る。カートリッジアセンブリは、外科ステープルのコードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第1のセンサーを含む。アンビルアセンブリは、外科ステープルがアンビルアセンブリと接触するとき、外科ステープルのコードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第2のセンサーを含む。
【0006】
一実施形態において、外科ステープルは、バックスパンとバックスパンから延びる1対のレッグとを含み得る。1対のレッグのうちの少なくとも1つは、コードが埋め込まれた部分を含む。いくつかの実施形態において、カートリッジアセンブリは、その中に外科ステープルを収容するための保持チャンネルを規定し得る。第1のセンサーは、保持チャンネルに隣接して配置される。いくつかの実施形態において、コードが埋め込まれた部分は、外科ステープルがステープルの形成の前に保持チャンネル内に適切に装填されるとき、第1のセンサーと整列する。代替的に、第1のセンサーは、保持チャンネル内に曝され得る。いくつかの場合において、第1のセンサーは、外科ステープルが外科ステープルの形成の前に保持チャンネル内に適切に装填されるとき、コードが埋め込まれた部分と直接に接触し得る。
【0007】
一実施形態において、アンビルアセンブリは、すかし角を規定し得る。第2のセンサーは、すかし角に隣接して配置される。外科ステープルのコードが埋め込まれた部分は、外科ステープルの適切な形成の後に、第2のセンサーと整列する。代替的に、第2のセンサーは、すかし角内に曝され得る。いくつかの場合において、第2のセンサーは、外科ステープルの適切な形成の後に、コードが埋め込まれた部分と直接に接触し得る。一実施形態において、すかし角は、1対の凹みを含み得る。各凹みは、外科ステープルのそれぞれのレッグを変形させるように構成される。一実施形態において、第2のセンサーは、コードが埋め込まれた部分が、外科ステープルの適切な形成の後に第2のセンサーと整列するように、1対の凹みのうちの1つに隣接して配置される。いくつかの実施形態において、外科ステープルのバックスパンは、溝を規定し得る。
【0008】
一実施形態において、第1のセンサーは、形成されていない状態の外科ステープルのコードが埋め込まれた部分の位置を検出するように構成され得、第2のセンサーは、形成された状態の外科ステープルのコードが埋め込まれた部分の位置を検出するように構成され得る。
【0009】
本開示のもう1つの実施形態に従って、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから長さ方向に延びる細長いシャフトと、カートリッジアセンブリとピボットの周囲にカートリッジアセンブリに関連して選択的に配置可能なアンビルアセンブリとを含むツールアセンブリと、コードが埋め込まれた部分を含む外科ステープルとを含む外科ステープリング器具が提供される。カートリッジアセンブリは、保持チャンネルを規定し、アンビルアセンブリは、すかし角を規定する。
【0010】
一実施形態において、カートリッジアセンブリは、外科ステープルのコードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第1のセンサーを含む。もう1つの実施形態において、アンビルアセンブリは、外科ステープルがアンビルアセンブリと接触するとき、外科ステープルのコードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第2のセンサーを含む。
【0011】
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
外科ステープリング器具であって、
コードが埋め込まれた部分を含む外科ステープルと、
カートリッジアセンブリと、ピボットの周囲に該カートリッジアセンブリに対して選択的に配置可能なアンビルアセンブリとを含むツールアセンブリと
を含み、
該カートリッジアセンブリが、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第1のセンサーを含み、該アンビルアセンブリが、該外科ステープルが該アンビルアセンブリと接触するとき、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第2のセンサーを含む、外科ステープリング器具。
(項目2)
上記外科ステープルは、バックスパンと該バックスパンから延びる1対のレッグとを含み、該1対のレッグのうちの少なくとも1つが、上記コードが埋め込まれた部分を含む、上記項目に記載の外科ステープリング器具。
(項目3)
上記カートリッジアセンブリは、保持チャンネルを規定し、該保持チャンネルは、該保持チャンネルの中に上記外科ステープルを収容し、該第1のセンサーは、該保持チャンネルに隣接して配置される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目4)
上記第1のセンサーは、上記外科ステープルが、該ステープルの形成の前に上記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、上記コードが埋め込まれた部分と整列する、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目5)
上記第1のセンサーは、上記保持チャンネル内で露出される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目6)
上記第1のセンサーは、上記外科ステープルが該外科ステープルの形成の前に上記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、上記コードが埋め込まれた部分と直接に接触する、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目7)
上記アンビルアセンブリは、すかし角を規定し、上記第2のセンサーは、該すかし角に隣接して配置される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目8)
上記外科ステープルの上記コードが埋め込まれた部分は、該外科ステープルの適切な形成の後に、上記第2のセンサーと整列する、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目9)
上記第2のセンサーは、上記すかし角内で露出される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目10)
上記第2のセンサーは、上記外科ステープルの適切な形成の後に、上記コードが埋め込まれた部分と直接に接触する、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目11)
上記すかし角は、1対の凹みを含み、各凹みが、上記外科ステープルのそれぞれのレッグを変形させるように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目12)
上記第2のセンサーは、上記外科ステープルの上記コードが埋め込まれた部分が、該外科ステープルの適切な形成の後に該第2のセンサーと整列するように、上記1対の凹みのうちの1つに隣接して配置される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目13)
上記第2のセンサーは、上記外科ステープルのコードが埋め込まれた部分が、該外科ステープルの適切な形成の後に該第2のセンサーと直接に接触するように、上記1対の凹みのうちの1つ内に曝される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目14)
上記第1のセンサーは、形成されていない状態の上記外科ステープルの上記コードが埋め込まれた部分の位置を検出するように構成され、上記第2のセンサーは、形成された状態の該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の該位置を検出するように構成される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目15)
外科ステープリング器具であって、
ハンドルアセンブリと、
該ハンドルアセンブリから長さ方向に延びる細長いシャフトと、
カートリッジアセンブリと、ピボットの周囲に該カートリッジアセンブリに対して選択的に配置可能なアンビルアセンブリとを含むツールアセンブリと、
コードが埋め込まれた部分を含む外科ステープルと
を含む、外科ステープリング器具であって、
該カートリッジアセンブリが、保持チャンネルを規定し、該アンビルアセンブリが、すかし角を規定し、該カートリッジアセンブリが、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の位置を検出するための第1のセンサーを含み、該アンビルアセンブリが、該外科ステープルが該アンビルアセンブリと接触するとき、該外科ステープルの該コードが埋め込まれた部分の該位置を検出するための第2のセンサーを含む、外科ステープリング器具。
(項目16)
上記外科ステープルは、バックスパンと該バックスパンから延びる1対のレッグとを含み、該1対のレッグのうちの少なくとも1つが、上記コードが埋め込まれた部分を含む、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目17)
上記カートリッジアセンブリは、保持チャンネルを規定し、該保持チャンネルは、該保持チャンネルの中に上記外科ステープルを収容し、該第1のセンサーは、該保持チャンネルに隣接して配置される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目18)
上記コードが埋め込まれた部分は、上記外科ステープルが該ステープルの形成の前に上記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、上記第1のセンサーと整列する、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目19)
上記第1のセンサーは、上記保持チャンネル内で露出される、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
(項目20)
上記第1のセンサーは、上記外科ステープルが該外科ステープルの形成の前に上記保持チャンネル内に適切に装填されるとき、上記コードが埋め込まれた部分と直接に接触する、上記項目のいずれかに記載の外科ステープリング器具。
【0012】
(摘要)
外科ステープリング器具は、ハンドルアセンブリと、ハンドルアセンブリから遠位に延びる細長いシャフトと、細長いシャフトの遠位端と結合されるツールアセンブリとを含む。ツールアセンブリは、各々にコードが埋め込まれた部分を含む複数の外科ステープルと、ステープルの形成の前および間に外科ステープルの位置を検出するための第1のセンサーとを含むカートリッジアセンブリを含む。ツールアセンブリは、外科ステープルの形成の後に外科ステープルの位置を検出する第2のセンサーを含むアンビルアセンブリをさらに含む。
【0013】
本開示の以上および別の目的および特徴は、添付の図面に関連して与えられる実施形態の以下の記述から明白になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、外科ステープリング装置の透視図である。
図2図2は、図1の外科ステープリング装置の処理可能なローディングユニットの透視図である。
図3図3は、図1の外科ステープリング装置のステープルカートリッジの遠位端の部分的に拡大された透視図である。
図4図4は、図1のステープルカートリッジの底部透視図である。
図5図5は、作動スレッド、プッシャーおよびステープルの拡大された透視図である。
図6図6は、分けられるパーツを有する図1の外科ステープリング装置のツールアセンブリの透視図である。
図7図7は、本開示の実施形態に従う外科ステープルの断面図である。
図8図8は、カートリッジアセンブリ内に装填される図6の外科ステープルを有するカートリッジアセンブリの部分的な長さ方向断面図である。
図9図9は、図6の外科ステープルの形成後のツールアセンブリの部分的な長さ方向断面図である。
図10図10は、クランプされた位置における本開示の実施形態に従うツールアセンブリの部分的な長さ方向断面図である。
図11図11は、外科ステープルの形成を説明する図9のツールアセンブリの部分的な長さ方向断面図である。
図12図12は、外科ステープルの形成後の図9のツールアセンブリの部分的な長さ方向断面図である。
図13図13は、本開示のもう1つの実施形態に従う外科ステープルの断面図である。
図14図14は、外科ステープルの形成後の図12の外科ステープルの断面図である。
図15図15は、円形のステープリング器具の透視図である。
図16図16は、横のステープリング器具の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(詳細な記述)
本開示された外科ステープリング装置のさまざまな実施形態は、ここで、図面を参照することと共に詳細に記述され、同様な参照数字が類似または同一の構成要素と見なす。図面および後に続く記述において、用語「近位」は、オペレーターに最も近いデバイスまたはシステムの末端を指し、その一方で、用語「遠位」は、オペレーターから最も離れたデバイスまたはシステムの末端を指す。
【0016】
外科ステープリング装置は、図1で説明され、かつ参照数字10で明示される。外科ステープリング装置10は、ハンドルアセンブリ20、ハンドルアセンブリ20から遠位に延びる細長い本体30、および細長い本体30の遠位端に対して解放可能に確保される処理可能なローディングユニット40を含む。処理可能なローディングユニット40は、カートリッジアセンブリ160と、カートリッジアセンブリ160に関連して移動可能に確保されるアンビルアセンブリ150を有するツールアセンブリ42を含む。処理可能なローディングユニット40は、連続的に直線列のステープルを適用するように構成される。
【0017】
ハンドルアセンブリ20は、固定ハンドル部材22、移動可能なハンドル部材24、およびバレル部分26を含む。回転可能な部材28は、ハンドルアセンブリ20に関して細長い本体30の回転を容易にするために、バレル部分26上に取り付けられる。関節レバー29は、ツールアセンブリ42の関節運動を容易にするために、回転可能なノブ28に隣接するバレル部分26の遠位端部分上に提供される。作動シャフト(示されていない)は、バレル部分26内に支えられる。作動シャフトは、移動可能なハンドル部材24と動作的に結合され、それにより、図1の矢印「B」の方向でのハンドル部材24のピボットの動きが、作動シャフトを軸方向に前進し、作動シャフトが次に外科ステープルの発射を引き起こすようにする。引き戻しノブ27は、作動シャフトに取り付けられる。引き戻しノブ27は、作動シャフトを引き戻される位置に戻すために、バレル部分26に沿って移動可能に置かれる。
【0018】
ここで、図2を参照することと共に、処理可能なローディングユニット40は、ツールアセンブリ42と、細長い本体30に対して処理可能なローディングユニット40を解放可能に噛み合うように適応される近位ハウジング部分46とを含む。取り付けるアセンブリ48は、ハウジング部分46の長さ軸「A−A」に垂直の軸の周囲での取り付けるアセンブリ48のピボットの動きがツールアセンブリ42の関節運動に影響するように、ハウジング部分46の遠位端部分に対して枢動可能に確保される。ステープリング器具10に取り付けられる処理可能なローディングユニット40を用いて、ツールアセンブリ42は、組織の周囲に置かれ得る。アンビルアセンブリ150とカートリッジアセンブリ160との間に組織をクランプするために、固定ハンドル部材22は、図1の矢印「B」によって表示される方向で移動される。移動可能なハンドル部材24の1つの完全な動作は、第1の動作の間にただ組織をクランプするのに十分に作動シャフトを前進し、しかしステープルを発射しない(すなわち、アンビルアセンブリ150およびカートリッジアセンブリ160に近づく)。ステープルを発射するために、移動可能なハンドル部材24は、再び作動され、すなわち、もう1つの動作を通して移動される。
【0019】
ツールアセンブリ42は、アンビルアセンブリ150とカートリッジアセンブリ160とを含む。図6で最もよく理解されるように、アンビルアセンブリ150は、複数の外科ステープル変形すかし角154を規定するアンビル部分152と、アンビル部分152の上部表面に対して確保されるカバープレート151とを含む。図3−6を参照することと共に、ステープルカートリッジアセンブリ160は、複数の収容チャンネル168を規定するステープルカートリッジ162と、ステープルカートリッジ162の底部部分と解放可能に結合されるカートリッジベースプレート161とを含む。カートリッジベースプレート161は、ステープルカートリッジ162を受け取るように寸法合わせられ、かつ構成される細長いサポートチャンネル161aを規定する。それぞれに、ステープルカートリッジ162とカートリッジベースプレート161に沿って形成される対応するタブ163とスロット167は、ステープルカートリッジ162をサポートチャンネル161a内に保持するように機能する。ステープルカートリッジ162上に形成される1対のサポート突っ張り164は、さらにステープルカートリッジ162をサポートチャンネル161a内に安定させるためにカートリッジベースプレート161の側壁に載るように置かれる。アンビル部材152上に形成される1対のピボット部材155は、開放位置とクランプされた位置との間にアンビル位置152をガイドするために、カートリッジベースプレート161内に形成されるスロット177内に置かれる。
【0020】
保持チャンネル168は、図4に最もよく示されるように、ベースプレート161に隣接するステープルカートリッジ162の底部部分から表面169に接触する組織までに延びる。表面169に接触する組織は、保持チャンネル168と連結して複数のスロット168aを規定する。保持チャンネル168およびスロット168aは、アンビルアセンブリ150の複数の外科ステープル変形すかし角154と整列する。複数の保持チャンネル168は、以下に詳細に記述されるように、複数のプッシャー166とコードが埋め込まれた部分を有する外科ステープル100をそこに収容する。
【0021】
各外科ステープル100は、それぞれのプッシャー166で支えられる。ステープルカートリッジ162は、図4に最もよく示されるように、離れてスペースを空けられた長さ方向のスロット172をさらに規定し、そのスロットが、軸方向に並進する作動スレッド170をそこに受け取るように適応される。作動スレッド170がステープルカートリッジ162の長さ方向スロット172を通して遠位に並進するとき、カムウェッジ176は、連続的にプッシャー166を噛み合う。カムウェッジ176は、プッシャー166に表面169と接触する組織に向かって保持チャンネル168内に並進させ、それによってステープル100をスロット168aからアンビルアセンブリ150のステープル変形すかし角154に向かって噴射する。オプション的に、長さ軸に延びる中央スロット174は、カットラインの反対側上にラインのステープル100を適用すると同時に組織の同時分離を考慮に入れるナイフの刃(示されていない)の通過を容易にするために、ステープルカートリッジ162上にさらに提供され得る。
【0022】
図2で最もよく理解されるように、処理可能なローディングユニット40の近位ハウジング部分46は、外ケーシング57内に含まれる上部の半分ハウジングおよび低い方の半分ハウジングで形成される。近位ハウジング部分46の近位端は、例えば、細長い本体30の遠位端部分とバイオネットタイプの結合を通して細長い本体30と解放可能な噛み合わせのための噛み合わせ結び目58を含む。適切なステープリング器具の例は、米国特許番号6,953,139に開示され、前記文献の全部の内容がここで参照することにより組み込まれる。
【0023】
ここで、図7を参照すると、本開示の実施形態は、概して、外科ステープル100として開示される。ステープル100は、1対のレッグ102、104と、バックスパン110を含む。各レッグ102、104は、それぞれのコードが埋め込まれた部分106、108と、組織を貫通するために構成され、かつ寸法合わせられるそれぞれの貫通する遠位チップ102a、104aと含む。形成されていない位置において、ステープル100は、バックスパン110と同じ平面においてレッグ102、104を有する大体フラットのプロフィールを有する。特に、レッグ102、104は、大体まっすぐで、バックスパン110の長さ軸「Z−Z」に垂直である。しかし、レッグ102、104が、バックスパン110に対して他の角度で、すなわち、バックスパン110に対して垂直ではなくても置かれ得るように、レッグ102、104は、平行である必要がない。
【0024】
図8−10を参照することと共に、ステープルカートリッジ162は、複数のセンサー180を含む。図8に最もよく示されるように、各センサー180は、ステープル100が噴射される前に装填される保持チャンネル168を規定する側壁165内に埋め込まれる。センサー180は、ステープル100が適切に保持チャンネル168内に装填され、かつそれぞれのプッシャー166で支えられるとき、ステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108がセンサー180と整列されるように側壁165内に置かれる。センサー180は、コードが埋め込まれた部分106、108がセンサー180と整列されるか否かを決定するために、例えば機械的、光学的、磁気的または電気的方法を使用し得る。特に、センサー180は、保持チャンネル168内に曝され得る。いくつかの場合において、保持チャンネル168内に曝されるセンサー180は、外科ステープル100が適切にそれぞれの保持チャンネル168内に装填されるとき、コードが埋め込まれた部分106、108のうちの1つと直接に接触し得る。センサー180によって収集されるデータ、すなわち、コードが埋め込まれた部分106、108がそれぞれのセンサー180と整列されるか否かは、電気的ワイヤ185またはワイヤレス方法(示されていない)を通して相対的なリモート位置のユーザーに送信され得る。このようなデータは、ハンドルアセンブリ20、または外部端末(示されていない)上に提供され得る処理ユニットによって処理され得る。ステープル100に関連するセンサー180は、ユーザーが、外科ステープル100の形成の前および間にステープル100の位置/状況をモニターすることを可能にする。
【0025】
ステープルのコードが埋め込まれた部分106、108は、磁気的、電気的または光学的センサー180による読み取り可能なコードであり得る。従って、磁気的センサー180の場合において、センサー180は、ホール効果センサーであり得、埋め込まれるコードセンサー部分106、108は、磁気的インクを用いてコーティングされ得る。同様に、電気的センサー180は、例えば、銀のような低抵抗生体適合材料でめっきされ得、またはポリマーのような高抵抗材料でコーティングされ得るステープルのコードが埋め込まれた部分106、108の抵抗を測定し得る。光学的センサー180は、色、反射率または他の光学的量を修正するようにペンキを塗られ、または他の方法で処理されるステープルのコードが埋め込まれた部分106、108を用いてインプリメントされ得る。
【0026】
しかし、センサー180の配置は、行われる外科手順の特定のニーズを合うように合わせられ得る。例えば、センサー180は、適切に装填されたステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108から位置オフセットで置かれ得、それにより、ステープル100が間違ってチャンネル168内に装填されるとき、コードが埋め込まれた部分106、108がオフセット位置に置かれるセンサー180と整列されるようにする。従って、センサー180は、間違って装填されたステープル100を検出する。加えて、オフセット位置に置かれるセンサー180は、適切に装填されたステープル100の発射またはミス発射を検出し得る。ステープル100の適切な発射の場合において、オフセット位置のセンサー180は、ステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108の通過を検出し得る。ステープル100のミス発射の場合において、センサー180は、オフセット位置に置かれる発射されなかったステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108を検出し得、すなわち、コードが埋め込まれた部分106、108は、オフセット位置のセンサー180のそばを通過しなく、しかしむしろ、オフセット位置のセンサー180と整列する。さらに、コードが埋め込まれた部分106、108が、ステープル100の適切なローディングおよび/またはミス発射を検出するためにバックスパン110に置かれ得ることは予想される。このような配置下で、センサー180は、カートリッジ162の底部部分またはカートリッジベースプレート161に置かれる。
【0027】
継続的に図9と10を参照することと共に、アンビルアセンブリ150は、アンビルセンサーシステム190、複数のすかし角154を規定するアンビル部分152およびアンビル部分152の上部表面に対して確保されるカバープレート151を含む。図9で最もよく理解されるように、各すかし角154は、それぞれのレッグ102、104を変形させるための凹形部分154a、154bを含む。1対のセンサー192、194は、すかし角154のそれぞれの凹形部分154a、154bに隣接して埋め込まれ、それにより、ステープル100がすかし角154の凹形部分154a、154bに対して適切に形成され、それによって「Bの形」のステープル100を示すとき、コードが埋め込まれた部分106、108が、それぞれにセンサー192、194と整列されるようにする。センサー180と同様に、センサー192、194は、ステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108がそれぞれのセンサー192、194と整列されるか否かを決定するために、例えば機械的、光学的、磁気的または電気的方法を使用し得る。いくつかの場合において、アンビル部分152内に埋め込まれるセンサー192、194は、コードが埋め込まれた部分106、108に対して部分的に曝され得ることがインプリメントされる。特に、ステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108は、ステープル100の適切な形成の後に、それぞれに、センサー192、194と直接に接触し得る。さらに、ステープルのコードが埋め込まれた部分106、108は、変形の間にステープル形状の変形または機械的スクラップングによって修正されるコードを有し得る。従って、磁気的インクは、取り外され得、または減らされる磁場であり得、抵抗は、センサー180とセンサー192、194からのデータが、さらに適切な形成を確保するために比較され得るように、警告され得、またはステープルのコードが埋め込まれた部分106、108の警告される光学特性であり得る。
【0028】
センサー192、194は、信号が処理ユニットによって処理される場合、電気的ワイヤ195またはワイヤレス方法(示されていない)を通して相対的なリモート位置に信号を転送され得る。処理ユニットによって処理されるデータは、ステープル100が適切に形成されるか否か、すなわち、コードが埋め込まれた部分106、108がそれぞれのセンサー192、194と適切に整列されるか否かをモニターするユーザーに対してハンドルアセンブリ20または外部端末(示されていない)上にディスプレイされる。代替的に、出力データは、ステープルの形成をコントロールするために自動/プロセッサー駆動システムによって直接に処理され得る。いずれの場合において、ステープル100に関連するアンビルセンサーシステム190は、ユーザーが、外科ステープル100の発射後に、ステープル100の位置/状況をモニターすることを許可し、それによってステープル100の適切な形成が生じるか否かを決定する。アンビルセンサーシステム190およびカートリッジセンサー180を使用することによって、ユーザーは、器具の使用の前にステープルの存在と、外科ステープル100の発射後に適切なステープルの形成とを確認し得る。加えて、ユーザーは、全部のステープルが発射されるか否かをモニターし得る。さらに、ユーザーは、ステープルの少ないまたは過剰形成を防ぎ、そして/または変化する組織の厚さまたは特性を補うようにステープルの形成をコントロールし得る。センサー192、194が、間違って形成されたステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108が、センサー180を用いて記述されるように、オフセット位置のセンサー192、194と整列するように、適切に形成されたステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108からオフセットで置かれ得ることは、さらにインプリメントされる。
【0029】
使用中、図10に示されるように、アンビルアセンブリ150とカートリッジアセンブリ160との間にクランプされた組織「T」と共に、外科ステープリング器具10は、当業者に公知の方法に従って使われる。このとき、コードが埋め込まれた部分106、108を含むステープル100は、それぞれの保持チャンネル168内に装填される。保持チャンネル168内にそれぞれのプッシャー166で適切に支えられるステープル100は、コードが埋め込まれた部分106、108が、保持チャンネル168のそれぞれの側壁165内に埋め込まれるセンサー180と整列されることを許可する。前述のように、センサー180が、コードが埋め込まれた部分106、108がセンサー180と整列されるか否かを決定するために、例えば機械的、光学的、磁気的または電気的方法を使用し得、センサー180は、電気的ワイヤ185またはワイヤレス方法(示されていない)を通してセンサー180によって得られ得るデータを相対的なリモート位置である処理ユニットに送信する。前述のように、データは、ハンドルアセンブリ20または外部端末(示されていない)上に提供され得る処理ユニットによって処理され得る。このように、ステープル100に関連するセンサー180は、ユーザーが、複数の外科ステープル100の発射の前および間に複数の外科ステープル100の位置/状況をモニターすることを許可する。
【0030】
ステープル100がそれぞれの保持チャンネル168内に適切に装填され、すなわち、ステープル100の各コードが埋め込まれた部分106、108がそれぞれのセンサー180と整列されることを決定することで、ユーザーは、ここで、例えば切除前にまたは臓器の閉鎖のための組織の閉じることのために、組織「T」内にステープル100を発射する用意ができる。ユーザーは、前述のように、ハンドルアセンブリ20を操作することによってステープル100を発射する。ハンドルアセンブリ20の操作は、遠位方向の作動シャフトの軸の動きを引き起こし、次に、作動スレッド170を遠位に駆動する。カムウェッジ176は、図11に示されるように、連続的に複数のプッシャー166との接触に入り、次に、矢印「U」の方向でアンビルアセンブリ150に向かって前進するようにプッシャー166に力を加える。それぞれのプッシャー166で支えられる各ステープル100は、アンビルアセンブリ150に向かって押され、そして組織「T」を通して保持スロット168aから噴出される。ステープル100の貫通する遠位チップ102a、104aは、すかし角154に対して押され、そしてバックスパン110に向かって曲げられ、それによって「Bの形」のステープル100を形成する。図11に示されるように、適切に形成された「Bの形」のステープル100は、アンビル部分152のそれぞれの凹形部分154a、154bに隣接して配置されるそれぞれのセンサー192、194と整列するためのコードが埋め込まれた部分106、108を提供する。前述のように、使われるセンサー180のタイプに依存して、センサー192、194は、ステープル100が適切に形成されるとき、コードが埋め込まれた部分106、108とそれぞれのセンサー192、194との間に直接な接触が生じるようにすかし角154に隣接するアンビル部分152内に置かれ得る。
【0031】
次に、センサー192、194は、電気的ワイヤ195またはワイヤレス方法を通して、信号を相対的なリモート位置に位置する処理ユニットに転送する。処理ユニットは、信号を処理し、そしてステープル100の適切な形成が生じるか否かをハンドルアセンブリ20または外部ディスプレイ端末上にディスプレイする。ステープル100が適切な形成を生じるか否か、すなわち、コードが埋め込まれた部分106、108がそれぞれのセンサー192、194と適切に整列されるか否かをモニターするユーザーは、動作の次の進行を決定する。このように、ステープル100に関連するアンビルセンサーシステム190は、ユーザーが、発射の後および間にステープル100の位置/状況をモニターすることを許可する。
【0032】
図11に示されるように、完全に形成された「Bの形」の構成を有しない最も遠位のステープル100は、コードが埋め込まれた部分106、108とそれぞれのセンサー192、194との間に適切な配列を欠く。このような状態は、ハンドルアセンブリ20または外部ディスプレイ端末上にディスプレイされる。
【0033】
ここで、図12を参照すると、「Bの形」のステープル100の適切な形成で表示され、かつさらにステープルカートリッジ162の最も遠位の位置での作動スレッド170によって明示されるように、組織「T」のステープリングは完全である。ここで、全ステープル100は、適切に構成される。このように、各個々のステープル100のコードが埋め込まれた部分106、108は、それぞれのセンサー192、194と適切に整列される。このとき、センサーシステム190は、全ステープル100の適切な構成を表示する収集されたデータを、ユーザーがデータを処理し得る相対的なリモート位置に送信する。このとき、ユーザーは、全外科ステープル100が適切に構成されることを知り、他の外科手順を行い得る。しかし、複数の外科ステープル100のうちの1つが欠陥または不完全に形成される場合、ユーザーは、他の外科手順を実行する前に問題を修正するためにプロセスを繰り返し得る。
【0034】
図13と14を参照することと共に、本実施形態に従うコードが埋め込まれた部分506、508を有する外科ステープル500のもう1つの実施形態が説明される。ステープル500は、溝512を規定するバックスパン510と、それぞれに組織貫通チップ502a、504aを有する1対のレッグ502、504とを含む。1対のレッグ502、504は、バックスパン510から角度を向かって延び、すなわちバックスパン510に垂直ではない。溝512は、薄い組織の場合において、1対のレッグ502、504のためのわたりの追加の長さを提供する。このように、薄い組織のステープリングの場合さえ、組織貫通チップ502a、504aは、スパンバック510に打ち込まれなく、外科ステープル500の望ましくない曲げを引き起こさない。さらに、このようなデザインは、レッグ502、504をバックスパン510に通り過ぎて打たれることを抑え、次に隣の組織の小穴をあけることを抑え得る。ステープル500の動作および使用は、大体ステープル100と同じであり、簡潔の関係で省略される。
【0035】
図15と16に示されるように、開示されたステープル位置センサーシステムが、例えば、横のステープリング装置2000だけではなく、円形のステープリング装置1000と共に使用のために構成され得ることは、さらにインプリメントされる。典型的に、これらのデバイスの各々は、作動装置1022、2022を有するハウジング1020、2020と、作動装置1022、2022と動作的に結合される作動メカニズムと、ツールアセンブリ1040、2040を含む。各作動装置1022、2022は、各アンビルアセンブリ1050、2050内に規定される複数のすかし角に対してステープル100の形成をもたらす作動メカニズムの前進をもたらすために移動可能である。ツールアセンブリ1040、2040は、作動メカニズムと動作的に結合される。各ツールアセンブリ1040、2040は、カートリッジアセンブリ1060、2060と、カートリッジアセンブリ1060、2060に関連して移動可能に取り付けられるアンビルアセンブリ1050、2050とを含む。各ツールアセンブリ1040、2040は、前述のステープル位置センサーシステムを収容する。特に、コードが埋め込まれた部分106、108を有する複数のステープル100は、カートリッジアセンブリ1060、2060内に曝される。カートリッジアセンブリ1060、2060の各々は、カートリッジアセンブリ1060、2060内の保持チャンネル内のステープル100の適切なローディングを検出するセンサーを含む。各アンビルアセンブリ1050、2050は、それぞれのアンビルアセンブリ1050、2050内に規定されるすかし角部分に隣接して配置される1対のセンサーを含むアンビルセンサーシステムを含む。本開示のステープル位置センサーシステムが内視鏡/腹腔鏡の器具に関する前述の実施形態で詳細に記述されるが、ステープル位置センサーシステムがこのようなステープリング器具に制限されないことは注意されるべきである。本開示のステープル位置センサーシステムは、図16に示される横のステープリング装置2000のような開放の外科手順に使われる器具に利用され得る。
【0036】
さまざまな修正が本開示された外科クランプおよびクランプアプライヤの実施形態に加えられ得ることは理解される。そのゆえに、上の記述は、制限としてではなく、むしろ単に実施形態の実例として解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および真意内に他の修正を予想する。
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図10
図11
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