【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、無線通信網の基地局に接続する複数の無線端末と、広域通信網に接続されたセッション制御装置とを有し、無線通信網及び広域通信網が相互接続されたシステムにおける通信制御方法であって、
セッション制御装置は、無線端末毎に、着信を確認する確認時刻を保持しており、
第2の無線端末が、第1の無線端末へ発信する際に、第2の基地局に対して無線リンクを接続する第1のステップ(S6)と、
第2の無線端末が、第2の基地局を介してセッション制御装置へ、第1の無線端末を宛先とするセッション確立要求を送信する第2のステップ(S7)と、
セッション制御装置が、第1の無線端末の確認時刻を含むセッション確立応答を、第2の基地局を介して、第2の無線端末へ返信する第3のステップ(S8)と、
第2の無線端末が、第2の基地局に対する無線リンクを切断状態又は休止状態にする第4のステップ(S9)と、
第1の無線端末の確認時刻に達した時に、第1の無線端末が、第1の基地局に対して無線リンクを接続すると共に、第2の無線端末が、第2の基地局に対して無線リンクを接続する第5のステップ(S10)と、
第1の無線端末が、第1の基地局を介してセッション制御装置へ、確認要求を送信する第6のステップ(S11)と
を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
第1のステップ(S6)の前段について、
第1の無線端末が、第1の基地局に対して無線リンクを接続するステップ(S1)と、
第1の無線端末が、第1の基地局を介してセッション制御装置へ、登録要求を送信するステップ(S2)と、
セッション制御装置が、第1の無線端末の登録処理を実行すると共に、第1の無線端末の確認時刻を決定するステップ(S3)と、
セッション制御装置が、確認時刻を含む登録応答を、第1の基地局を介して第1の無線端末へ返信するステップ(S4)と、
第1の無線端末が、第1の基地局に対する無線リンクを切断状態又は休止状態にするステップ(S5)と
を有し、
第1の無線端末は、確認時刻に達した時に、第1の基地局に対して無線リンクを接続するように動作することも好ましい。
【0012】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
セッション制御装置は、基地局全ての通信状態情報を収集しており、
第1の基地局の通信状態に応じて第1の無線端末の確認時刻を決定する
ことも好ましい。
【0013】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
第6のステップ(S11)の後段として、
セッション制御装置が、第1の無線端末に対するセッション確立要求を既に受信しているか否かを確認する第7のステップと、
セッション制御装置が、第7のステップ(S12)で真と判定した場合、確認応答を、第1の基地局を介して第1の無線端末へ送信する第8のステップ(S13)と、
第1の無線端末が、第1の基地局を介してセッション制御装置へ、セッション確立要求を送信する第9のステップ(S14)と、
セッション制御装置が、セッション確立要求を、第2の基地局を介して第2の無線端末へ送信する第10のステップ(S15)と
を有することも好ましい。
【0014】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
第6のステップ(S11)の後段として、
セッション制御装置が、第1の無線端末に対するセッション確立要求を既に受信しているか否かを確認する第7のステップ(S12)と、
セッション制御装置が、第7のステップで真と判定した場合、セッション確立要求を、第1の基地局を介して第1の無線端末へ送信する第8のステップ(S13)と、
第1の無線端末が、第1の基地局を介してセッション制御装置へ、セッション確立応答を送信する第9のステップ(S14)と、
セッション制御装置が、セッション確立応答を、第2の基地局を介して第2の無線端末へ送信する第10のステップ(S15)と
を有することも好ましい。
【0015】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
第3のステップ(S8)について、セッション制御装置は、第1の基地局の通信状態に応じて確認時刻を更新し、第1の無線端末の当該確認時刻を含むセッション確立応答を、第2の基地局を介して、第2の無線端末へ返信し、
第6のステップ(S11)の後段として、
セッション制御装置が、第1の無線端末に対するセッション確立要求を既に受信しているか否かを確認する第7のステップ(S12)と、
セッション制御装置が、第7のステップで真と判定した場合、更新された第1の無線端末の確認時刻を含む確認応答を、第1の基地局を介して第1の無線端末へ返信する第8のステップ(S13)と、
第1の無線端末が、第1の基地局に対する無線リンクを切断状態又は休止状態にするステップと
を有することも好ましい。
【0016】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
確認要求は、SIP Requestメソッド又はHTTP Requestメソッドであり、
確認応答は、SIP Responseメソッド又はHTTP Responseメソッドであり、
確認時刻は、SIP Responseメソッド又はHTTP ResponseメソッドにおけるReason ph
raseに含まれることも好ましい。
【0017】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
無線端末は、アプリケーションをインストール可能な高機能端末であって、基地局との間の無線リンクの種類に関係なく、アプリケーションレベルで通話又はメッセージを交換することができる双方向アプリケーションがインストールされていることも好ましい。
【0018】
本発明の通信制御方法における他の実施形態によれば、
セッション制御装置は、複数のピア装置からなるP2P(Peer-to-Peer)ネットワークで構成されており、
第1の無線端末及び第2の無線端末と通信可能ないずれか1つのピア装置が、セッション制御装置として動作することも好ましい。
【0019】
本発明によれば、無線通信網の基地局に接続する複数の無線端末と、広域通信網に接続されたセッション制御装置とを有し、無線通信網及び広域通信網が相互接続された通信制御システムであって、
セッション制御装置は、
基地局全ての通信状態情報を収集管理する通信状態蓄積手段と、
無線端末から基地局を介して登録要求を受信し、登録処理を実行する登録処理手段と、
登録要求を受信した際に、基地局の通信状態に応じて確認時刻を決定する確認時刻決定手段と、
確認時刻を含む登録応答を、基地局を介して無線端末へ返信する登録応答返信手段と、
無線端末から基地局を介してセッション確立要求を受信した場合、確認時刻を含むセッション確立応答を当該無線端末へ返信するセッション確立制御手段と、
無線端末から基地局を介して確認要求を受信した場合、当該無線端末を宛先とするセッション確立要求を既に受信しているか否かを判定する着信判定手段と、
着信判定手段によって真と判定された場合、先に受信したセッション確立要求又は確認応答を、無線端末へ返信する確認応答返信手段と
を有し、
無線端末は、
基地局に対して無線リンクを接続状態/切断状態(又は休止状態)にする無線リンク接続制御手段と、
無線リンクの接続後、基地局を介してセッション制御装置へ、登録要求を送信する登録要求送信手段と、
セッション制御装置から基地局を介して登録応答を受信し、当該登録応答に含まれる確認時刻を取得する登録応答受信手段と、
無線リンクの接続後、基地局を介してセッション制御装置へ、確認要求を送信する確認要求送信手段と、
セッション制御装置から基地局を介して確認応答を受信し、当該確認応答に含まれる着信の有無及び/又は確認時刻を取得する確認応答受信手段と、
基地局を介してセッション制御装置へ、宛先の無線端末を指定したセッション確立要求を送信し、その後、セッション制御装置から基地局を介してセッション確立応答を受信し、当該セッション確立応答に含まれる確認時刻を取得するセッション確立制御手段と、
取得された確認時刻を、タイマに設定するタイマ手段と
を有し、
無線リンク接続制御手段は、確認時刻を取得した後、無線リンクを切断状態又は休止状態にし、タイマ手段がタイムアウトを発生した際に、無線リンクを接続する
ことを特徴とする。