(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、本発明の画像処理装置を備えたシステムの、本発明にかかわる要部構成を説明するためのシステム構成図である。同図に示すように、このシステムでは、画像処理装置としてのPC1001と画像形成装置1002とがLANケーブル1201で接続している。ここで、接続方法は、LANケーブルに限定されず、USB等の接続方法を用いてもよい。
【0010】
PC1001は、メモリやハードディスクからなる記憶部1011、ディスプレイ装置からなる表示部1012、CPUからなるコントロール部1015、キーボードやマウスからなる入力部1013、及びイーサネットポートやUSBポートからなる通信部1014により構成される。
【0011】
図2は、記憶部1011の内部構成を示すブロック図であり、
図3は、コントロール部1015の内部構成を示すブロック図である。
【0012】
図2に示すように、記憶部1011は、アプリケーションやプリンタドライバ1011aをプログラムとして有し、プリンタドライバ1011aは、後述するように特定ページを集約の対象から外すための指定部としてのユーザインターフェース1011uを有する。また、記憶部1011は、データ1011dを記憶することもできる。データ1011dとして、ドキュメント(
図5、
図13、
図25等で示すドキュメントデータ)を予め記憶してもよいし、印刷データ生成部1015aによって生成されたファイルデータ(
図8〜
図11、
図14〜
図19、
図26等のデータ)を記憶するようにしても良い。
【0013】
尚、ここで「集約」とは、前記したようにNページ分(Nは2以上の整数)のドキュメントを1つのページに集約することをいう。また、Nページ分を1つのページにまとめて集約してレイアウトできるようにする場合、N−Upと称し、NをUp数とする場合がある。またここでいうドキュメントとは、集約の対象となる一連のページデータとする。
【0014】
図3は、プログラムとしてのアプリケーションやプリンタドライバ1011aを実行して、表示部1012にユーザインターフェース1011u(
図4)をダイアログボックスとして表示するコントロール部1015の一部の機能を、便宜上、機能別にブロック化したブロック図である。
【0015】
制御部としてのコントロール部1015は、印刷データ生成部1015aと判断部1015dを有する。判断部1015dは、後述するように、印刷データ生成部1015aが生成するファイルデータにおいて、例えば
図5に示すドキュメント10の特定ページとしての表紙10
0を90度回転しないと、表紙の印刷向きと本文の印刷向きとが一致しないか、或いは90度回転しなくても、表紙の印刷向きと本文の印刷向きとが一致するか、によって表紙の回転要否を判断する。印刷データ生成部1015aは、例えば
図5に示すドキュメント10の本文10
1〜10
6をN−Upに集約したデータを生成するための集約部1015bと、回転部1015cとを有する。
【0016】
回転部1015cは、判断部1015dによる表紙の回転要否の判断に基づいて、表紙の印刷向きと本文の印刷向きとを一致させるために回転が必要な場合には、表紙を最低限の縮小率で縮小して90度回転した印刷データを生成し、90度回転しなくても、表紙の印刷向きと本文の印刷向きとが一致する場合は、表紙の回転及び縮小を行わない表紙の印刷データを生成する。このように、印刷データ生成部1015aは、ユーザインターフェース1011uでのユーザーの指定に伴う、判断部1015dによる表紙の回転要否の判断に基づいて、回転部1015cと集約部1015bによって1つのファイルデータを生成し、記憶部1011や通信部1014に出力する。
【0017】
表示部1012は、ユーザインターフェース1011u(
図4参照)を表示し、ユーザーは、これを確認しながら、入力部1013を用いて、目的の設定をプログラムに通知する。通信部1014は、他の構成機器、ここでは画像形成装置1002とLANケーブル1201を介して接続しており、互いに通信を行う。
【0018】
画像形成装置1002は、CPUからなるコントロール部1021、イーサネットポートからなる通信部1022、メモリやハードディスクからなる記憶部1023、及び媒体への印刷を行う印刷部1024により構成される。
【0019】
図4は、PC1001の、プリンタドライバ1011aによって表示部1012に表示されるユーザインターフェース1011uの一例を示す表示画面である。同図に示すように、このユーザインターフェース1011uには、用紙サイズを選択する用紙サイズ指定部1032、給紙箇所を指定する給紙指定部1033、集約時のレイアウトを決めるUp数Nを指定するマルチページ指定部1034、N−Up集約するとき、特定ページとしての表紙を集約から除外するか否かを指定する表紙除外指定部1035、両面印刷を指定する両面印刷指定部1036、及びカラー印刷かモノクロ印刷かを選択するカラー印刷指定部1037等を備える。これらの各設定部の設定項目は、ユーザーがこれらの画面を参照しながら入力部1013を操作して行う一般的な方法によって設定する。
【0020】
プレビュー表示部1031は、指定部1034〜1037によって指定された設定値に基づく印刷時の簡易イメージを表示し、印刷向き表示部1038は、後述するように例えばユーザーが指定するUp数Nに応じて、自動的に「縦」或いは「横」を表示する。
【0021】
図5は、本実施の形態でN−Up集約を行う、表紙と本文とから構成される全7ページのドキュメント10の構成例を示す。同図に示すように、このドキュメント10は、そのページの向きが縦向きに形成されている場合の例を示す。ここでいう縦向きに形成されたドキュメントとは、ドキュメント10を見るに相応しい向きに配置したとき、ドキュメント10の左右の辺が長辺x1,x2となり、上下の辺が短辺y1,y2となるように形成されたドキュメントをいう。
図5に示すドキュメント10の場合、左側の長辺をx1、右側の長辺をx2、上側の短辺をy1、下側の短辺をy2としている。
【0022】
またここで、媒体としての記録用紙にドキュメントを印刷したときの出力方向としての印刷向きについて説明する。ここでは、
図6に示すように印刷された記録用紙200を、印刷された文字201を、読み取るのに相応しい方向に配置した時、
図6(a)に示すように印刷された記録用紙200の左右の辺が長辺202、上下の辺が短辺203であるときの印刷向きを縦向きとし、逆に、印刷された記録用紙200を、印刷された文字201を、読み取るのに相応しい方向に配置した時、
図6(b)に示すように印刷された記録用紙200の左右の辺が短辺203、上下の辺が長辺202であるときの印刷向きを横向きとする。
【0023】
次に、印刷媒体としての記録用紙の形状について説明する。ここで想定する記録用紙は、「ルート長方形」で形成されているものとする。「ルート長方形」とは、縦横比率が「白銀比」とよばれる、
短辺:長辺=1:√2
の関係になっている。これによりどこまで半分にしても相似形の長方形となる。これは国際規格サイズとなっており、例えば、
・A0用紙は841mm×1189mm、
・A1用紙は594mm×841mm、
・A2用紙は420mm×594mm、
・A3用紙は297mm×420mm、
・A4用紙は210mm×297mm、
:
となっている。従って、例えばA0→A1、A1→A2、A2→A3、A3→A4と、用紙を半分(面積)にして用紙サイズを下げるとき、各サイズの外形は、相似形を保ったまま、短辺、長辺の各辺がそれぞれ1/√2だけ短くなる。
【0024】
この記録用紙の印刷面に、Nページ分のドキュメントを集約して印刷できるようにするN−Up印刷を行う場合、各ページの1辺の長さを適宜縮小する必要がある。次式の「縮尺」とは、この時の各ページの1辺の長さの縮小率を示し、後述するように、例えば、N=1であればn=1、N=2であればn=2、N=4であればn=4、N=6、8、であればn=8、N=9であればn=9、N=16であればn=16としたとき、
縮尺(%)=100×(1/√n)・・・(1)
で表される。
【0025】
以上の構成において、本実施の形態のPC1001の動作について説明する。
【0026】
先ず、印刷実行者であるユーザーによって所望するドキュメントの印刷が指示されると、プリンタドライバ1011aに、ページの識別が可能なデータが渡される。プリンタドライバ1011aは、このデータとユーザーが指定した印刷設定に従って、印刷するページデータを作成する。このとき、プリンタドライバ1011aは、
図4に示すユーザインターフェース1011uをダイアログボックスとして表示部1012に表示し、ユーザーは、このダイアログから印刷ジョブに対する印刷設定を行う。
【0027】
図7は、作成されたページデータを基に、コントロール部1015が行う集約処理の流れを示すフローチャートであり、このフローチャートを参照しながら、その処理内容について以下に説明する。
【0028】
コントロール部1015は、ユーザーが指定した集約印刷の状態を確認する(ステップS101)。ユーザーは、この集約印刷を指定する際に、
図4に示すダイアログのマルチページ指定部1034を操作し、例えば、操作によって表示される、1−Up(指定なしに相当)〜16−Upまでの中から所望のUp数Nを選択する。
図4では6−Upが選択された例を示している。集約印刷の指定がない場合(ステップS101、No)、通常の1枚1ページの印刷データを作成する(ステップS107)。
【0029】
例えば、
図4に示すように6−Upが選択されて集約印刷の指定がある場合(ステップS101、Yes)、処理を行うドキュメントのページ番号を確認する(ステップS102)。表紙(1ページ目)以外のページの場合(ステップS102、No)、ユーザーが集約に指定した値(Up数N)に応じた縮尺(縮小率)を設定し(ステップS104)、この縮小率で縮尺した集約印刷データを作成する(ステップS107)。例えば、A4のページを6−Upで印刷する場合、縮尺率は、前記した縮尺を算出する式(1)において、n=8を代入して得られ、概ね35%程度となる。
【0030】
処理するページが表紙(ページ番号1)であった場合(ステップS102、Yes)、表紙が集約印刷の対象となっているかを確認する(ステップS103)。ユーザーは、表紙に関する指定を行う場合、
図4に示すダイアログの表紙除外指定部1035を操作し、指定する場合にはそのチェックボックスにチェックを付す。
図4ではチェックボックスがチェックされ、表紙を除外する場合の例を示している。
【0031】
表紙を集約印刷の対象としている場合(ステップS103、No)、ユーザーが集約に指定した値に応じた縮尺を設定し(ステップS104)、この縮尺率で縮尺した集約印刷のデータを作成する(ステップS107)。ここで例えば前記したように6−Upで印刷する場合、縮尺率を概ね35%程度として、表紙と本文とを区別なく、同じページに配置する集約印刷の印刷データを作成する(ステップS107)。
【0032】
表紙を集約印刷の対象としていない場合(ステップS103、Yes)、後述するように、印刷を行うドキュメントのページの向きとマルチページ指定部1034で指定したUp数とから、印刷時の印刷向きを確定して
図4に示すダイアログの印刷向き表示部1038の欄に表示する(ステップS105)。前記した判断部1015dの判断により、表紙を回転させる必要のない場合(ステップS105、No)、縮小せずに1枚1ページの印刷データとして表紙の印刷データを作成する(ステップS107)。一方、前記した判断部1015dの判断により、表紙を回転させる必要がある場合(ステップS105、Yes)、表紙を回転させて後述するようにページの長辺が記録用紙の短編に収まるように縮小し(ステップS106)、1枚1ページの印刷データとして表紙を作成する(ステップS107)。
【0033】
PC1001は、ドキュメントに対する全ての印刷データの作成が完了すると、これらの一連の印刷データを1つのファイルデータとして通信部1014を通じて画像形成装置1002に送信し、画像形成装置1002では、通信部1022を通じてファイルデータを受信し、ユーザーによって指定されたレイアウトでの集約印刷を実行する。
【0034】
ここで、ドキュメントのページの向き、マルチページ指定部1034で指定したUp数、印刷を行う記録用紙の印刷向き、及び表紙の回転の必要性の有無の関係について更に説明する。
【0035】
先ず、
図5に示すように、ページの向きが縦向きに形成されたドキュメント10を集約印刷する場合について説明する。
【0036】
2−Upの場合、
図4において、ドキュメント10(
図5)のマルチページ指定部1034において2−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この2−Up印刷では、ドキュメント10の本文10
1〜10
6が横向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、横向きの「横」が表示される。
図8は、このときの2−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、2−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント10の本文10
1〜10
6を所定量圧縮して2ページ分ずつ横向きに印刷する。
【0037】
一方、表紙は、縦向きに形成された表紙10
0(
図5)をそのまま印刷すると、横向きに2−Up印刷された本文に対応する出力画面20
1〜20
6と印刷向きが90°異なることになる。
図20は、表紙が、縦向きに形成された表紙10
0をそのまま印刷した場合の例を示している。このため、コントロール部1015は、ドキュメント10の表紙10
0の向きを90度回転させ、印刷向きを縦方向から横方向へとする。このとき、ドキュメント10の表紙10
0の長辺が、用紙サイズ指定部1032で指定された出力先としての記録用紙(ここではA4)の短辺に収まるように縮小した出力画面20
0となる印刷データを作成する。本実施の形態では、表紙10
0の印刷データの縮尺を約70パーセントとした。また、2−Upとしたときのドキュメントの本文10
1〜10
6の縮尺は上式(1)の演算により約70パーセントとした。
【0038】
4−Upの場合、
図4において、ドキュメント10(
図5)のマルチページ指定部1034において4−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この4−Up印刷では、ドキュメント10の本文10
1〜10
6が縦向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、横向きの「縦」が表示される。
図9は、このときの4−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、4−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント10の本文10
1〜10
6を所定量圧縮して4ページ分ずつ(ここでは4ページ分と2ページ分に分けられる)縦向き印刷する。
【0039】
一方、表紙は、縦向きに形成された表紙10
0(
図5)をそのまま印刷すると、縦向きに4−Up印刷された本文に対応する出力画面20
1〜20
6と印刷向きが一致する。このため、コントロール部1015は、ドキュメント10の表紙10
0の向き及び尺度を変えない出力画面20
0(
図9)となる印刷データを作成する。本実施の形態では、4−Upとしたときのドキュメントの本文10
1〜10
6の縮尺は上式(1)の演算により約50パーセントとした。
【0040】
6−Upの場合、
図4において、ドキュメント10(
図5)のマルチページ指定部1034において6−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この6−Up印刷では、ドキュメント10の本文10
1〜10
6が横向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、横向きの「横」が表示される。
図10(a)は、このときの6−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、6−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント10の本文10
1〜10
6を所定量圧縮して6ページ分ずつ横向き印刷する。
【0041】
一方、表紙は、縦向きに形成された表紙10
0(
図5)をそのまま印刷すると、横向きに6−Up印刷された本文に対応する出力画面20
1〜20
6と印刷向きが90°異なることになる。このため、コントロール部1015は、ドキュメント10の表紙10
0の向きを90度回転させ、印刷向きを縦方向から横方向へとする。このとき、表紙10
0の長辺が、用紙サイズ指定部1032で指定された記録用紙(ここではA4)の短辺に収まるように縮小した出力画面20
0となる印刷データを作成する。本実施の形態では、表紙10
0の印刷データの縮尺を約70パーセントとした。また、6−Upとしたときの本文10
1〜10
6の縮尺は上式(1)の演算により約35パーセントとした。
【0042】
8−Upの場合、
図4において、ドキュメント10(
図5)のマルチページ指定部1034において8−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この8−Up印刷では、ドキュメント10の本文10
1〜10
6が横向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、横向きの「横」が表示される。
図10(b)は、このときの8−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、8−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント10の本文10
1〜10
6を所定量圧縮して8ページ分ずつ(ここでは6ページ分のみ)横向き印刷する。一方、表紙は、6−Up印刷の場合と同様のため、ここでの説明は省略する。
【0043】
9−Upの場合、
図4において、ドキュメント10(
図5)のマルチページ指定部1034において9−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この9−Up印刷では、ドキュメント10の本文10
1〜10
6が縦向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、縦向きの「縦」が表示される。
図11は、このときの9−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、9−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント10の本文10
1〜10
6を所定量圧縮して9ページ分ずつ(ここでは6ページ分のみ)縦向き印刷する。
【0044】
一方、表紙は、縦向きに形成された表紙10
0(
図5)をそのまま印刷すると、縦向きに9−Up印刷された本文に対応する出力画面20
1〜20
6と印刷向きが一致する。このため、コントロール部1015は、ドキュメント10の表紙10
0の向き及び尺度を変えない出力画面20
0(
図11)となる印刷データを作成する。本実施の形態では、9−Upとしたときの本文10
1〜10
6の縮尺は上式(1)の演算により約33パーセントとした。
【0045】
16−Upの場合、
図4において、ドキュメント10(
図5)のマルチページ指定部1034において16−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この16−Up印刷では、ドキュメント10の本文10
1〜10
6が縦向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、縦向きの「縦」が表示される。
図12は、このときの16−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、16−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント10の本文10
1〜10
6を所定量圧縮して16ページ分ずつ(ここでは6ページ分のみ)縦向き印刷する。
【0046】
一方、表紙は、縦向きに形成された表紙10
0(
図5)をそのまま印刷すると、縦向きに16−Up印刷された本文に対応する出力画面20
1〜20
6と印刷向きが一致する。このため、コントロール部1015は、ドキュメント10の表紙10
0の向き及び尺度を変えない出力画面20
0(
図12)となる印刷データを作成する。本実施の形態では、9−Upとしたときの本文10
1〜10
6の縮尺は上式(1)の演算により約25パーセントとした。
【0047】
次に、
図13に示すように、ページの向きが横向きに形成されたドキュメント30を集約印刷する場合について説明する。
【0048】
2−Upの場合、
図4において、ドキュメント30(
図13)のマルチページ指定部1034において2−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この2−Up印刷では、ドキュメント30の本文30
1〜30
6が縦向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、縦向きの「縦」が表示される。
図14は、このときの2−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、2−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント30の本文30
1〜30
6を所定量圧縮して2ページ分ずつ縦向き印刷する。
【0049】
一方、表紙は、横向きに形成された表紙30
0(
図13)をそのまま印刷すると、縦向きに2−Up印刷された本文に対応する出力画面40
1〜40
6と印刷向きが90°異なることになる。このため、コントロール部1015は、ドキュメント30の表紙30
0の向きを90度回転させ、印刷向きを横方向から縦方向へとする。このとき、表紙30
0の長辺が、用紙サイズ指定部1032で指定された出力先としての記録用紙(ここではA4)の短辺に収まるように縮小した出力画面40
0となる印刷データを作成する。本実施の形態では、表紙30
0の印刷データの縮尺を約70パーセントとした。また、2−Upとしたときの本文30
1〜30
6の縮尺は上式(1)の演算により約70パーセントとした。
【0050】
4−Upの場合、
図4において、ドキュメント30(
図13)のマルチページ指定部1034において4−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この4−Up印刷では、ドキュメント30の本文30
1〜30
6が横向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、横向きの「横」が表示される。
図15は、このときの4−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、4−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント30の本文30
1〜30
6を所定量圧縮して4ページ分ずつ(ここでは4ページ分と2ページ分に分けられる)横向き印刷する。
【0051】
一方、表紙は、横向きに形成された表紙30
0(
図13)をそのまま印刷すると、横向きに4−Up印刷された本文に対応する出力画面40
1〜40
6と印刷向きが一致する。このため、コントロール部1015は、ドキュメント30の表紙30
0の向き及び尺度を変更しない出力画面40
0(
図15)となる印刷データを作成する。本実施の形態では、4−Upとしたときの本文30
1〜30
6の縮尺は上式(1)の演算により約50パーセントとした。
【0052】
6−Upの場合、
図4において、ドキュメント30(
図13)のマルチページ指定部1034において6−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この6−Up印刷では、ドキュメント30の本文30
1〜30
6が縦向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、縦向きの「縦」が表示される。
図16は、このときの6−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、6−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント30の本文30
1〜30
6を所定量圧縮して6ページ分ずつ縦向き印刷する。
【0053】
一方、表紙は、横向きに形成された表紙30
0(
図13)をそのまま印刷すると、縦向きに6−Up印刷された本文に対応する出力画面40
1〜40
6と印刷向きが90°異なることになる。このため、コントロール部1015は、ドキュメント30の表紙30
0の向きを90度回転させ、印刷向きを横方向から縦方向へとする。このとき、表紙30
0の長辺が、用紙サイズ指定部1032で指定された記録用紙(ここではA4)の短辺に収まるように縮小した出力画面40
0となる印刷データを作成する。本実施の形態では、表紙30
0の印刷データの縮尺を約70パーセントとした。また、6−Upとしたときの本文30
1〜30
6の縮尺は上式(1)の演算により約35パーセントとした。
【0054】
8−Upの場合、
図4において、ドキュメント30(
図13)のマルチページ指定部1034において8−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この8−Up印刷では、ドキュメント30の本文30
1〜30
6が縦向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、縦向きの「縦」が表示される。
図17は、このときの8−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、8−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント30の本文30
1〜30
6を所定量圧縮して8ページ分ずつ縦向き印刷する。
【0055】
一方、表紙は、横向きに形成された表紙30
0(
図13)をそのまま印刷すると、縦向きに8−Up印刷された本文に対応する出力画面40
1〜40
6と印刷向きが90°異なることになる。このため、コントロール部1015は、ドキュメント30の表紙30
0の向きを90度回転させ、印刷向きを横方向から縦方向へとする。このとき、表紙30
0の長辺が、用紙サイズ指定部1032で指定された記録用紙(ここではA4)の短辺に収まるように縮小した出力画面40
0となる印刷データを作成する。本実施の形態では、表紙30
0の印刷データの縮尺を約70パーセントとした。また、8−Upとしたときの本文30
1〜30
6の縮尺は上式(1)の演算により約35パーセントとした。
【0056】
9−Upの場合、
図4において、ドキュメント30(
図13)のマルチページ指定部1034において9−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この9−Up印刷では、ドキュメント30の本文30
1〜30
6が横向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、横向きの「横」が表示される。
図18は、このときの9−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、9−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント30の本文30
1〜30
6を所定量圧縮して9ページ分ずつ(ここでは6ページのみ)横向き印刷する。
【0057】
一方、表紙は、横向きに形成された表紙30
0(
図13)をそのまま印刷すると、横向きに9−Up印刷された本文に対応する出力画面40
1〜40
6と印刷向きが一致する。このため、コントロール部1015は、ドキュメント30の表紙30
0の向き及び尺度を変更しない出力画面40
0(
図18)となる印刷データを作成する。本実施の形態では、9−Upとしたときの本文30
1〜30
6の縮尺は上式(1)の演算により約33パーセントとした。
【0058】
16−Upの場合、
図4において、ドキュメント30(
図13)のマルチページ指定部1034において16−UPを指定し、表紙除外指定部1035において表紙に対しては集約しないようにチェックを付す。この16−Up印刷では、ドキュメント30の本文30
1〜30
6が横向き印刷となるため、印刷向き表示部1038に、横向きの「横」が表示される。
図19は、このときの16−Up印刷のレイアウトを説明するための説明図であり、印刷データ生成部1015aによってファイル出力され、画像形成装置1002で記録用紙に印刷される印刷画面に相当する。同図に示すように、16−Up印刷では、1ページの記録用紙に対して、ドキュメント30の本文30
1〜30
6を所定量圧縮して16ページ分ずつ(ここでは6ページのみ)横向き印刷する。
【0059】
一方、表紙は、横向きに形成された表紙30
0(
図13)をそのまま印刷すると、横向きに16−Up印刷された本文に対応する出力画面40
1〜40
6と印刷向きが一致する。このため、コントロール部1015は、ドキュメント30の表紙30
0の向き及び尺度を変更しない出力画面40
0(
図19)となる印刷データを作成する。本実施の形態では、16−Upとしたときの本文30
1〜30
6の縮尺は上式(1)の演算により約25パーセントとした。
【0060】
尚、前記した式(1)は、上記した1−Up〜16−Upまでの集約例を考慮して、集約時に最適の縮尺を行うように設定したものである。
【0061】
以上のような集約(N−Up)を行うため、本実施の形態の画像処理装置(PC1001)は、以下の特徴を備える。
・ドキュメントの特定ページ(ここでは表紙ページ)を集約印刷の対象から除くことが可能。
・集約印刷の対象から外した特定ページ(ここでは表紙ページ)の印刷向きと集約印刷されたページ(ここでは本文)の印刷向きとが、Up数Nによらず常に一致する。
・2−UPよりも集約数Nが大きくなるように(本実施の形態では4−UP以上)集約する場合、特定ページ(ここでは表紙ページ)は、向き変えのために縮小する場合でも、集約したページより縮小率を抑制できる。本実施の形態では約70パーセントとした。
【0062】
以上のように、本実施の形態の画像処理方法によれば、集約印刷(マルチページ印刷)を行う場合、表紙を、集約印刷の対象から外して必要以上に縮小することなく、集約したページの印刷向きにそろえて個別のページに印刷することができるため、集約印刷を行った場合においても、縮小のため或いは印刷向きが異なることにより、表紙が見づらくなるのを低減できる。
【0063】
実施の形態2.
図21は、本発明に基づく実施の形態2の画像処理装置としてのPCが表示部に表示するユーザインターフェース2011uの一例を示す表示画面である。本実施の形態のPCが前記した実施の形態1のPC1001(
図1)と主に異なる点は、コントロール部(
図1のコントロール部1015に対応)の処理内容にセンタリング処理が追加された点である。従って本実施の形態のPCが前記した実施の形態1のPC1001と共通する部分についての記述は省略し、主に異なる点を重点的に説明する。
【0064】
図21に示すように、このユーザインターフェース2011uには、用紙サイズを選択する用紙サイズ指定部1032、給紙箇所を指定する給紙指定部1033、集約時のレイアウトを決めるUp数Nを指定するマルチページ指定部1034、N−Up集約のとき、表紙を集約から除外するか否かを指定する表紙除外指定部1035、表紙を集約から除外したとき、ページ中の表紙画面の位置を調整するか否を指定する表示位置指定部2010、両面印刷を指定する両面印刷指定部1036、及びカラー印刷かモノクロ印刷かを選択するカラー印刷指定部1037等を備える。
【0065】
プレビュー表示部1031は、指定部1034〜1037、2010によって指定された設定値に基づく印刷の簡易イメージを表示し、印刷向き表示部1038は、ユーザーが指定するUp数に応じて、自動的に「縦」或いは「横」が表示される。
【0066】
図23は、ユーザーによる印刷設定を受けて、本実施の形態のコントロール部が行う集約処理の流れを示すフローチャートであり、このフローチャートを参照しながら、その処理内容について以下に説明する。尚、ステップS201〜ステップS206及びステップS209の処理は、前記した実施の形態1の
図7のフローチャートで説明したステップS101〜ステップS106及びステップS
107と全く同じなのでここでは要部のみを説明する。
【0067】
表紙を集約印刷の対象としていない場合(ステップS203、Yes)、印刷を行うドキュメントのページの向きとマルチページ指定部1034で指定したUp数とから、印刷時の印刷向きを確定して
図24に示すダイアログの印刷向き表示部1038の欄に表示する(ステップS205)。表紙の文字を回転させる必要のない場合(ステップS205、No)、縮小せずに1枚1ページの印刷データとして表紙の印刷データを作成する(ステップS209)。一方、表紙を回転させる必要がある場合(ステップS205、Yes)、表紙を回転させ、前記したようにページの長辺が記録用紙の短編に収まるように縮小する(ステップS206)。
【0068】
ステップS206で表紙を縮小した場合は、位置調整の指定があるか否かを確認する(ステップS207)。ユーザーは、位置調整に関する指定を行う場合、
図21に示すダイアログの表示位置指定部2010を操作し、指定する場合にはそのチェックボックスにチェックを付す。
図21ではチェックボックスがチェックされ、位置調整を行う場合の例を示している。
【0069】
位置調整が指示されていない場合(ステップS207、No)、例えば
図10に示すように、表紙の出力画面20
0(点線で囲んだ部分)が、原点を基準座標として位置決めされた、1枚1ページの印刷データとして表紙を作成する(ステップS209)。一方、位置調整が指示されている場合(ステップS207、Yes)、
図22に示すように、表紙の出力画面20
0(点線で囲んだ部分)が、記録用紙の長辺の長さと縮小した出力画面20
0の短辺の長さとから、縮小した出力画面20
0がページの中央部にセンタリングされるように移動量を決定し(ステップS208)、基準座標を変更した1枚1ページの印刷データとして表紙を作成する(ステップS209)。
【0070】
PCは、ドキュメントに対する全ての印刷データの作成が完了すると、これらの一連の印刷データを1つのファイルデータとして、通信部1014(
図1参照)を通じて画像形成装置1002に送信し、画像形成装置1002では、通信部1022を通じてファイルデータを受信し、ユーザーによって指定されたレイアウトでの集約印刷を実行する。
【0071】
尚、本実施の形態では、位置調整の指示方法としてチェックボックスを例にしているが、コンボボックスなどを利用して、右/中央/左のように複数の選択肢を設けたり、或いはエディットボックスを用いて、数値で指示させることも可能である。
【0072】
以上のように、本実施の形態の画像処理方法によれば、集約印刷(マルチページ印刷)を行う場合、表紙を、集約印刷の対象から外して必要以上に縮小することなく、集約したページの印刷向きにそろえて個別のページに印刷することができるため、集約印刷を行った場合においても、縮小のため或いは印刷向きが異なることにより、表紙が見づらくなるのを低減できる。更に、縮小した場合には、縮小した印刷データをページの所望位置に移動することにより、見栄えの良い表紙を得ることが可能となる。
【0073】
実施の形態3.
図24は、本発明に基づく実施の形態3の画像処理装置としてのPCが表示部(
図1の表示部1012に相当)に表示するユーザインターフェース3011uの一例を示す表示画面であり、
図25は、本実施の形態でN−Up集約を行う、表紙、章を表示するページ、及び本文とから構成される全7ページのドキュメント50の構成例を示す。
【0074】
本実施の形態のPCが前記した実施の形態2のPCと主に異なる点は、コントロール部(
図1のコントロール部1015に対応)の処理内容に、表紙と共に章を表示するページを集約の対象から外す処理が追加された点である。従って本実施の形態のPCが、前記した実施の形態1及び2で記述したPCと共通する部分についての記述は省略し、主に異なる点を重点的に説明する。
【0075】
図24に示すように、このユーザインターフェース3011uには、用紙サイズを選択する用紙サイズ指定部1032、給紙箇所を指定する給紙指定部1033、集約時のレイアウトを決めるUp数Nを指定するマルチページ指定部1034、N−Up集約のとき、表紙を集約から除外するか否かを指定する表紙除外指定部1035、N−Up集約のとき、章を表示するページを集約から除外するか否かを指定する章表示面除外指定部3012、表紙及び章表示ページを集約の対象から除外したとき、ページ中の表紙や章表示ページの画面の位置を調整するか否を指定する表示位置指定部2010、両面印刷を指定する両面印刷指定部1036、及びカラー印刷かモノクロ印刷かを選択するカラー印刷指定部1037等を備える。
【0076】
ユーザーは、集約印刷の対象となるドキュメント50(
図25)の内、表紙50
0及び章を表示するページ50
1,50
4を集約から除き、本文50
2,50
3,50
5,50
6のみの集約を所望する場合、
図24に示すダイアログの表紙除外指定部1035及び章表示面除外指定部3012を操作し、そのチェックボックスをチェック付す。
【0077】
章表示面除外指定部3012がチェックされた場合、制御部としてのコントロール部(
図1のコントロール部1015に対応)は、ユーザーが、集約から除く「章を表示するページ」を選択できるように、ドキュメント50(
図25)と共に、各ページに対応してチェックボックスを配置した、
図25に示すような選択画面を表示部に表示する。
【0078】
ユーザーが、この表示画面を見ながら、対応するチェックボックスにチェックを付すことによって所望するページを選択すると、選択されたページを集約の対象から除外する。尚、
図24に示すダイアログの表紙除外指定部1035がチェックされている場合、
図25の選択画面においては、表紙に対応するチェックボックスには自動的にチェックが付されるものである。
【0079】
以上のようにして、集約の対象から除いた特定のページ(ここでは、表紙50
0及び章を表示するページ50
1,50
4)が選択されて印刷設定されると、コントロール部は、例えば実施の形態2で説明した
図23に示すフローチャートと同様の処理により印刷データを作成する。但し、ここでは、ステップS202,203において、処理するページが上記した特定ページであった場合(ステップS202、Yes)、この特定ページが集約印刷の対象となっているかを確認する(ステップS203)。
【0080】
図26は、このときの集約印刷のレイアウトを説明するための説明図である。ここでは、マルチページ指定部1034において2−Upが選択され、表示位置指定部2010でセンタリングが選択されているため、
図26に示すように、1ページに、ドキュメント50の本文50
2,50
3,50
5,50
6を所定量圧縮して2ページ分ずつ横向き印刷する。
【0081】
一方、特定ページ(ここでは、表紙50
0及び章を表示するページ50
1,50
4)は、縦向きに形成された、特定ページをそのまま印刷すると、横向きに2−Up印刷された本文に対応する出力画面60
2,60
3,60
5,60
6と印刷向きが90°異なることになる。このため、コントロール部は、特定ページの向きを90度回転させ、印刷向きを縦方向から横方向へとする。このとき、特定ページの長辺が、用紙サイズ指定部1032で指定された記録用紙(ここではA4)の短辺に収まるように縮小した特定ページの出力画面60
0,60
1,60
4を作成する。本実施の形態では、これら特定ページの印刷データの縮尺を約70パーセントとした。また、2−Upとしたときのドキュメントの本文の縮尺は上式(1)の演算により約70パーセントとした。更に、ここではセンタリングが選択されているため、縮小した特定ページの出力画面60
0,60
1,60
4(点線で囲んだ部分)が、記録用紙の中央に揃えられる。
【0082】
尚、前記した実施の形態1〜3では、本発明に係る機能であるコントロール部1015、プログラム1011a等をPC1001側に持たせることとして説明したが、これに限定されるものではなく、本発明に係る思想を実現するために画像形成装置1002側にその一部又は全部の機能をもたせるように画像処理システム又は画像形成装置として構成しても良い。
【0083】
また、前記した実施の形態1〜3では、ドキュメント10を画像形成装置1002によって記録用紙に印刷出力する場合の例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、あるファイル形式で作成されたドキュメント10を別のファイル形式として変換して電子出力し、記憶部1011にデータ1011dとして保存するように構成してもよく、この場合も同様の効果が得られるものである。
【0084】
以上のように、本実施の形態の画像処理方法によれば、集約印刷(マルチページ印刷)を行う場合、所望の特定ページを、集約印刷の対象から外して必要以上に縮小することなく、集約したページの印刷向きにそろえて個別のページに印刷することができるため、集約印刷を行った場合においても、縮小のため或いは印刷向きが異なることにより、例えば特定ページとして選択される表紙及び章を表示するページ等が、見づらくなるのを低減できる。更に、縮小した場合には、縮小した印刷データをセンタリングすることにより、見栄えの良い表紙を得ることが可能となる。