特許第5661822号(P5661822)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5661822
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】山形鋼により構成される骨組構造
(51)【国際特許分類】
   E04H 12/10 20060101AFI20150108BHJP
   E04B 1/19 20060101ALI20150108BHJP
   E04B 1/24 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
   E04H12/10 A
   E04B1/19 H
   E04B1/24 B
【請求項の数】2
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-14402(P2013-14402)
(22)【出願日】2013年1月29日
(65)【公開番号】特開2014-145195(P2014-145195A)
(43)【公開日】2014年8月14日
【審査請求日】2013年3月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】松重 勇
【審査官】 湊 和也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−345613(JP,A)
【文献】 特開平09−279681(JP,A)
【文献】 特開平09−242195(JP,A)
【文献】 特開平09−111880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 12/10
E04B 1/19
E04B 1/24
E04B 1/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
山形鋼により構成される骨組構造において、
前記山形鋼を接合する場合は、山形鋼の重心線上又は重心線近傍に、山形鋼の重心線又は重心線近傍の平行線に沿ってボルトの挿通孔が一列に形成され、
さらに、一対の前記山形鋼の互いの一片が異なる方向に延出されるように、前記一対の山形鋼の互いの他片同士が背面接合される場合で、かつ、前記一対の山形鋼のうち、いずれか一方の山形鋼が二つに分割されて同一直線上に直列配置される場合は、二つに分割されて直列配置される二つの山形鋼のうちの一方の山形鋼の両端部間における、該一方の山形鋼と前記一対の山形綱のうちの残りの他方の山形鋼との接合部位、および、二つに分割されて直列配置される二つの山形鋼のうちの他方の山形鋼の両端部間における、該他方の山形鋼と前記一対の山形綱のうちの残りの他方の山形鋼との接合部位のそれぞれに、前記挿通孔により奇数区間が形成されることを特徴とする山形鋼により構成される骨組み構造。
【請求項2】
前記ボルトとしては、M12が使用されることを特徴とする請求項に記載の山形鋼により構成される骨組み構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、送電用鉄塔や無線用鉄塔に適用される、山形鋼により構成される骨組構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の、山形鋼により構成される骨組み構造としては、送電用鉄塔や無線鉄塔の構造があげられる。該送電用鉄塔や無線鉄塔の構造は、主柱材および腹材に鋼管を使用した鋼管鉄塔と、主柱材および腹材に山形鋼を使用した山形鋼鉄塔と、主柱材に鋼管を使用し、腹材に山形鋼を使用したPL鉄塔とに大別される。
【0003】
鋼管鉄塔は、大型鉄塔に適用される。利点としては、鋼管の受ける風圧が山形鋼に比べて小さく、単一材としての強度が優れているため、鉄塔全体の重量が小さい。しかし、鋼管の内面の状況の把握が難しく、資材単価が高く、加工に高度な溶接技術を要するという欠点がある。
【0004】
山形鋼鉄塔は、小中規模の鉄塔に適用される。利点としては、開放断面で外観点検により腐食状況を把握できる。また、資材単価が安く、加工は容易な切断や孔あけが主体である。欠点としては、鉄塔重量が鋼管鉄塔よりも大きくなり、基礎荷重増加により工事費が増大する。
【0005】
PL鉄塔は、主柱材については、鋼管鉄塔の特徴を有する。腹材については、山形鋼鉄塔の特徴を有する。
【0006】
また、これらの鉄塔の骨組み構造としては、四角鉄塔と、矩形鉄塔とが一般的に知られている。四角鉄塔は、電線路の方向に対する強度と、電線路に対して直交方向の強度とが等しくなるように設計され、4面が同一形状の構面を有している。矩形鉄塔は、電線路の方向に対する強度と、電線路に対して直交方向の強度とが異なるように設計され、平行する2面が同一形状の構面を有している。
【0007】
ここで、PL鉄塔の骨組構造について説明する。該骨組構造は、脚部と、本体部と、アームとを備えている。脚部は、鉄塔の本体およびアームを支持できるように骨組みされる。本体部は、アームに架設される送電線を所定の高さで支持できるように骨組みされる。アームは、複数の鉄塔の間に、3本の送電線を所定の間隔をおいて架設できるように骨組みされる。
【0008】
そして、これらの部位の骨組みは、主柱材と、水平材と、斜材(腹材)とにより構成される。
【0009】
主柱材は、鋼管材が使用され、地盤に埋設された、仮想輪郭線が四角形状の基礎体の四隅に支持されている。そして、主柱材は、所定の高さに到達するように、所定長さのものが軸方向に複数連結される。主柱材の連結は、下側の主柱材の端部に形成されたフランジと、上側の主柱材の端部に形成されたフランジとが接合されて、両フランジがボルト・ナットにより締結される。
【0010】
水平材は、山形鋼が使用され、4本の主柱材の間に、主柱材の軸方向に所定の間隔をおいて水平方向に配置されるとともに、水平材のそれぞれの両端部が4本の柱材に連結されている。そして、主柱材と水平材との連結によって、鉄塔を、平面、左右の側面、前面、後面から見て、複数の四角形状の構面が形成されるようになる。
【0011】
斜材は、第1斜材と、第2斜材とを備えている。第1斜材は、四角形状の構面において、上側に位置する水平材の中央部と左右に位置する主柱材の中央部とに斜めに架設される。また、第1斜材は、下側に位置する水平材の中央部と左右に位置する主柱材の中央部とに斜めに架設される。第2斜材は、主柱材および水平材の4箇所の連結部と、4本の第1斜材の中央部とに斜めに架設される。
【0012】
すなわち、4本の主柱材の間の4面において、水平材、第1斜材および第2斜材によりトラス構造が形成されている。そして、第1斜材に、多くの力を分担させて、水平材には、小さな力しか働かないようにしている。なお、水平材の中央部と一対の第1斜材との連結部を構面の交点という。
【0013】
なお、本願出願人は、鉄塔の前後左右の構面に配置される斜材に対する強度対策として、一対の山形鋼をT字形状、すなわち、互いの一片が異なる方向に延出されるように、互いの他片同士を同一方向に背面接合し、この接合部をボルト止めして、強度を確保する、といった内容の出願をしている(特願2012−054602)。
【0014】
ところで、接合部のボルト(綴りボルト)のピッチ、ボルトのゲージ、ボルトの強度、ボルトに対する剪断力を算出する場合の等価細長比、山形鋼の端部を取り付ける端部ボルトについては、鋼構造設計基準(日本建築学会)に規定されている。具体的には、以下のとおりである。
【0015】
ボルト(綴りボルト)のピッチは、引張材:軸方向の間隔は1000mm以下、圧縮材:材厚の330/√F(Fの平方根)倍以下かつ300mm以下とする。
【0016】
ボルトゲージは、1列の場合、g1(センターゲージ)、2列の場合は、g2(山形鋼の角部側のゲージ)およびg3(山形鋼の端縁側のゲージ)とする。
【0017】
ボルトの強度は、圧縮側のT字形状の材料が降伏点に達した状態での剪断力をボルトの強度を確保するために材を加えるべき剪断力とする。
【0018】
ボルトに対する剪断力を算出する場合の等価細長比は、有効断面の等価細長比とする。SS400:λe100以下、SS540:λe≦70以下の場合には、T字形状の座屈強度の20%で決定できる。
【0019】
山形鋼の端部取付ボルトは、斜材がT字形状で1列ゲージの場合、標準ゲージg2(山形鋼の角部側のゲージ)とする。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】鋼構造設計基準(日本建築学会)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、前記鉄塔の骨組構造の規定はあるものの、送電鉄塔に、山形鋼をT字形状に接合して使用する例はなく、山形鋼の強軸方向の強度および製作に関する資料が少ないのが現状である。
【0022】
以下、山形鋼をT字形状に接合した部材に関する問題点を列挙する。
1.山形鋼をT字形状に接合した部材は重く施工性が悪い。
2.山形鋼の接合部におけるボルトの使用数が多い。すなわち、ボルトの間隔が狭い。
3.山形鋼の接合部において、直径の大きいボルトが使用されている。すなわち、実際に必要とされる強度よりも大きい強度に有効なボルトが使用されている。
4.山形鋼をT字形状に接合した部材について、等価細長比で算出した強度が低くて使えない。
5.上述した規定通りに製作しても、部材強度が期待できず、製作コストも高くなるという問題がある。
【0023】
そこで、本発明は、骨組みされた山形鋼に対する圧縮および引っ張りの荷重に対して十分な強度を確保することができて、安価に製作できる、山形鋼により構成される骨組構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明に係る、山形鋼により構成される骨組構造は、山形鋼により構成される骨組構造において、前記山形鋼を接合する場合は、山形鋼の重心線上又は重心線近傍に、山形鋼の重心線又は重心線近傍の平行線に沿ってボルトの挿通孔が一列に形成され、さらに、一対の前記山形鋼の互いの一片が異なる方向に延出されるように、前記一対の山形鋼の互いの他片同士が背面接合される場合で、かつ、前記一対の山形鋼のうち、いずれか一方の山形鋼が二つに分割されて同一直線上に直列配置される場合は、二つに分割されて直列配置される二つの山形鋼のうちの一方の山形鋼の両端部間における、該一方の山形鋼と前記一対の山形綱のうちの残りの他方の山形鋼との接合部位、および、二つに分割されて直列配置される二つの山形鋼のうちの他方の山形鋼の両端部間における、該他方の山形鋼と前記一対の山形綱のうちの残りの他方の山形鋼との接合部位のそれぞれに、前記挿通孔により奇数区間が形成されることを特徴とする。
【0025】
かかる構成によれば、骨組みされた山形鋼に対する力線と重心線が一致ないし略一致することになり、圧縮力や引張力などの応力に十分に耐えられるようになる。なお、ここでいう、重心線近傍とは、山形鋼の片における中心線を除いた位置から、山形鋼の角部近傍の位置までの範囲をいう。
また、ボルトの締結作業を軽減できて、作業の効率化が図れるとともに、部品点数および製作コストを低減することができる。
【0029】
また、直列配置される一方の山形鋼と他方の山形鋼との接合部位、および、直列配置される他方の山形鋼と他方の山形鋼との接合部位の接合部位のそれぞれが独立した強度を有するようになる。そして、それぞれの接合部位に、挿通孔によって奇数区間が形成される(両接合部位の中央部には、挿通孔は形成されていない)ことで、一対の前記山形鋼の背面接合される他片、すなわち、弱軸方向における十分な強度を確保できるようになる一方、一対の前記山形鋼の異なる方向に延出される一片、すなわち、強軸方向における十分な強度を確保できるようになる。
【0030】
そして、弱軸方向においては、一方の接合部位と他方の接合部位とが独立しているので、それぞれにおいて奇数区間が形成されることになる。
一方、強軸方向においては、残りの山形鋼の形成される挿通孔を起点として、両側に奇数区間が形成されるので、全体として偶数区間が形成されることになる。
【0031】
また、本発明によれば、前記ボルトとしては、M12が使用されることが好ましい。
【0032】
従来は、ボルトに対する剪断強度を考慮して、直径の大きいM24のボルトを使用していたが、重心線上又は重心線近傍に形成されるボルトの挿通孔に使用されるボルトであれば、剪断強度を考慮することなく、M12のボルトで十分な剪断強度を確保することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、骨組みされた山形鋼に対する圧縮および引っ張りの荷重に対して十分な強度を確保することができて、安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施形態に係る山形鋼により構成される骨組構造(鉄塔)を示す概略斜視図。
図2】同実施形態に係る第1の斜材および第2の斜材の交差部位を示す正面図。
図3】(a)は、同実施形態に係る第1の斜材および第2の斜材の交差部位を示す斜視図、(b)は、図3(a)の分解斜視図、(c)は、T字形状に接合された一対の山形鋼の弱軸方向および強軸方向を示す図。
図4】座屈試験に使用した供試体(実施例)を示す図であり、ボルトの挿通孔がT字形状に接合される接合部位の重心線に沿って一列に形成されている山形鋼を示す図。
図5】座屈試験に使用した供試体(比較例)を示す図であり、ボルトの挿通孔がT字形状に接合される接合部位の長手方向の中心線に沿って一列に形成されるとともに、端部に二列に形成されている山形鋼を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明に係る、山形鋼により構成される骨組構造の実施形態について図1図3を参照しながら説明する。なお、本実施形態においては、山形鋼により構成される骨組構造として、鉄塔を例にとって説明する。また、図1は、鉄塔の一部の骨組構造を概略的に示し、便宜上、隣接する構面の骨組みのみを図示している。図2は、一構面における骨組構造の一部を拡大して図示しており、この骨組構造が前後左右の全構面に共通して形成されているものとする。また、図2は、一対の山形鋼をT字形状に接合する接合部位の綴りボルトを省略し、綴りボルトの挿通孔のみを図示している。また、図2および図3(a),(b)は、図1の水平材および補強材を省略して図示しているものとする。また、図3(b)は、一対の山形鋼をT字形状に接合する交差部位の端部ボルトおよび端部ボルトの挿通孔を省略して図示している。
【0036】
本実施形態に係る、山形鋼により構成される骨組構造は、図1に示すように、基礎面2と、主柱材3と、第1の斜材4と、第2の斜材5と、水平材6と、補強材7と、構面8a〜8dとを備えている。
【0037】
基礎面2は、図1に示すように、鉄塔1が設置される地面に平面視四角形状に形成されている。
【0038】
主柱材3は、図1に示すように、鋼管材が使用され、基礎面2の四隅に4本立設されている。具体的には、基礎面2に埋設された基礎体(図示せず)によって支持されている。
【0039】
第1の斜材4は、図1に示すように、主柱材3の高さ方向に所定の間隔をおいて、主柱材3,3間に配置されている。第1の斜材4は、図2(a)および図3(a)、(b)に示すように、表裏に並列配置される第1の表側斜材部材40および第1の裏側斜材部材41とで構成されている。第1の表側斜材部材40および第1の裏側斜材部材41は、図3(c)に示すように、山形鋼材により構成され、T字形状に接合されている。具体的には、互いの一片40a,41aが異なる方向に延出されるように、同一方向に延出される他片同士40b,41bが接合されて、端部ボルトB0および綴りボルト(図示しない)が、ナットNにより締結されている。そうすることで、長さ方向に対する強度を補強できるようになる。また、一対の山形鋼材が表裏に接合されることで、鉄塔1に対する振動や荷重を安定した状態で受けることができる。また、第1の表側斜材部材40および第1の裏側斜材部材41がT字形状に接合されることで、雨水の滞留による部材腐食を防止することができ、非開放断面の鋼管よりも腐食耐性が高くなる。
【0040】
また、第1の表側斜材部材40は、図3(a)、(b)に示すように、第2の斜材5と交差する交差部位Xにおいて、二分割されて同一直線上に直列配置されている。第1の裏側斜材部材41は、図3(a)、(b)に示すように、二分割されて対向する第2の裏側斜材部材51,51の端部間に貫通配置されている。
【0041】
また、第1の表斜材部材40および第1の裏側斜材部材41は、図2に示すように、各部材40,41の両端部の重心線g上又は重心線g近傍に、重心線g又は重心線g近傍の平行線に沿って、端部ボルトの挿通孔90が一列に形成されるとともに、各部材40,41の両端部および交差部位Xを除く部位の重心線g又は重心線g近傍に、重心線g又は重心線g近傍の平行線に沿って、綴りボルトの挿通孔91が一列に形成されている。したがって、T字形状に接合された山形鋼に対する力線と重心線gが一致ないし略一致することになり、圧縮力や引張力などの応力に十分に耐えられるようになっている。
【0042】
また、端部ボルトの挿通孔90および綴りボルトの挿通孔91が、一列に形成されることで、端部ボルトおよび綴りボルトの締結作業を軽減できて、作業の効率化が図れるとともに、部品点数および製作コストを低減することができる。
【0043】
また、第1の表側斜材部材40および第1の裏側斜材部材41は、弱軸方向、すなわち、同一方向に背面接合される他片40b,41bにおいては、綴りボルトの挿通孔91により奇数区間S1〜S3が形成されている。このため、背面接合される他片40b,41bは、弱軸方向であるが、その中央部に綴りボルトの挿通孔91が形成されていないので、十分な座屈強度を確保できるようになっている。
【0044】
なお、端部ボルトおよび綴りボルトとしては、M12が使用されている。従来は、端部ボルトおよび綴りボルトに対する規定の剪断強度を考慮して、直径の大きいM24の端部ボルトおよび綴りボルトを使用していたが、重心線g上又は重心線g近傍に形成される挿通孔90,91に使用される端部ボルトおよび綴りボルトであれば、前記規定の剪断強度を考慮することなく、M12の端部ボルトおよびM12の綴りボルトで十分な剪断強度を確保することができる。また、第1の表側斜材部材40および第1の裏側斜材部材41は、図3(c)に示すX軸方向が強軸方向、Y軸方向が弱軸方向となっている。
【0045】
ここで、第1の表側斜材部材40および第1の裏側斜材部材41の接合について、図2および図3(a),(b)を参照して詳細に説明する。第1の表側斜材部材40は、図3(a),(b)に示すように、交差部位Xにおいて、二分されて直列して配置されている。一方、第1の裏側斜材部材41は二分されておらず、1本ものとなっている。そして、連結板10によって、第1の表側斜材部材40および第1の裏側斜材部材41が接続されるが、図2に示すように、第1の裏側斜材部材41の長手方向中央部が1つのボルトBによって連結板10に連結されることで、第1の裏側斜材部材41は、この1つのボルトBを起点に二分され、二分された部位が独立して強度を有すると考えられる。したがって、第1の裏側斜材部材41は、1本ものであるが、交差部位Xにおいて、2本の斜材部材の端部同士が連結されていると考えられる。すなわち、交差部位Xでは、二分された第1の表側斜材部材40と、1本ものの第1の裏側斜材部材41との背面同士の接合であったとしても、二分された第1の表側斜材部材40と、二分された第1の裏側斜材部材41との背面同士の接合であると考えられる。このため、交差部位Xにおいて、使用されるボルトは、綴りボルトではなく、端部ボルトとして取り扱う。
【0046】
したがって、1本ものの第1の裏側斜材部材41と一方の第1の表側斜材部材40との接合、および、1本ものの第1の裏側斜材部材41と他方の第1の裏側斜材部材41との接合における弱軸方向においては、すなわち、同一方向に延出される片40b,41bにおいては、独立した部位のそれぞれに奇数区間S1〜S3が形成される。一方、強軸方向においては、すなわち、異なる方向に延出される片40a,41aにおいては、1つのボルトBを起点にして、一側に奇数区間S1〜S3が形成され、他側に奇数区間S1〜S3が形成され、全体として、偶数区間が形成される。なお、強軸方向において、1つのボルトBを起点にして、一側および他側に偶数区間が形成される場合は、強度は確保できない。
【0047】
第2の斜材5は、図3(a)、(b)に示すように、表裏に並列配置される第2の表側斜材部材50および第2の裏側斜材部材51とで構成されている。第2の表側斜材部材50および第2の裏側斜材部材51は、第1の斜材4と同様に、山形鋼材により構成され、T字形状に接合されている。第2の表側斜材部材50は、図3(a)、(b)に示すように、第1の表側斜材部材40に交差するように、主柱材3,3間に配置されている。また、第2の表側斜材部材50は、二分割されて対向する第1の表側斜材部材40,40の端部間に貫通配置されている。第2の裏側斜材部材51は、図3(a)、(b)に示すように、第1の斜材4と交差する交差部位Xにおいて、二分割されて同一直線上に直列配置されている。
【0048】
この場合も、前記と同様に、各部材50,51の重心線g上又は重心線g近傍に、重心線g又は重心線g近傍の平行線に沿って、端部ボルトの挿通孔90および綴りボルトの挿通孔91が一列に形成されて、圧縮力や引張力などの応力に十分に耐えられるようになる。また、端部ボルトの挿通孔90および綴りボルトの挿通孔91が一列に形成されて、作業の効率化が図れる。また、第1の斜材4および第2の斜材5は、図2に示すように、弱軸方向において、綴りボルトの挿通孔91により奇数区間S1〜S3が形成されており、十分な座屈強度を確保できるようになっている。また、第1の斜材4及び第2の斜材5は、T字形状に接合することで、第2の表側斜材部材50および第2の裏側斜材部材51において、雨水の滞留による部材腐食を防止することができる。
【0049】
また、前記と同様に、第2の表側斜材部材50は、図3(a),(b)に示すように、二分されておらず、1本ものとなっている。一方、第2の裏側斜材部材51は、交差部位Xにおいて、二分されて直列して配置されている。そして、連結板10によって、第2の表側斜材部材50および第2の裏側斜材部材51が接続されるが、図2に示すように、第2の表側斜材部材50の長手方向中央部が1つのボルトBによって連結板10に連結されることで、第2の表側斜材部材50は、この1つのボルトBを起点に二分され、二分された部位が独立して強度を有すると考えられる。したがって、第2の表側斜材部材50は、1本ものであるが、交差部位Xにおいて、2本の斜材部材の端部同士が連結されていると考えられる。すなわち、交差部位Xでは、1本ものの第2の表側斜材部材50と、二分された第2の裏側斜材部材51との背面同士の接合であっても、二分された第2の表側斜材部材50と、二分された第2の裏側斜材部材51との背面同士の接合であると考えられる。このため、交差部位Xにおいて、使用されるボルトは、綴りボルトではなく、端部ボルトB0として取り扱う。
【0050】
したがって、1本ものの第2の表側斜材部材50と一方の第2の表側斜材部材50との接合、および、1本ものの第2の表側斜材部材50と他方の第2の裏側斜材部材51との接合における弱軸方向においては、すなわち、同一方向に延出される片50b,51bにおいては、独立した部位のそれぞれに奇数区間S1〜S3が形成される。一方、強軸方向においては、すなわち、異なる方向に延出される片50a,51aにおいては、1つのボルトBを起点にして、一側に奇数区間S1〜S3が形成され、他側に奇数区間S1〜S3が形成され、全体として、偶数区間が形成される。なお、強軸方向において、1つのボルトBを起点にして、一側および他側に偶数区間が形成される場合は、強度は確保できない。
【0051】
水平材6は、図示していないが、表裏に並列配置される表側水平材部材および裏側水平材部材で構成されている。水平材6(表側水平材部材および裏側水平材部材)は、両側の主柱材3,3から第1の斜材4および第2の斜材5の交差部位Xに水平方向に架設されている(図1参照)。
【0052】
補強材7は、図示していないが、山形鋼材により構成されている。また、補強材7は、柱材3と水平材6との接続部位Yから、第1の斜材4の中央部および第2の斜材5の中央部にそれぞれ架設されている(図1参照)。
【0053】
構面8a〜8dは、図1に示すように、第1の斜材4、第2の斜材5によって、主柱材3,3の間(鉄塔1の前後左右の側面)に形成されている。
【0054】
そして、図3(a),(b)に示すように、第1の斜材4および第2の斜材5が交差する交差部位Xには、八角形状の連結板10が配置されている。該連結板10は、その表裏に、直列配置される第1の表側斜材部材40,40と、貫通配置される第1の裏側斜材部材41と、貫通配置される第2の表側斜材部材50と、直列配置される第2の裏側斜材部材51,51とを連結する。また、図2に示すように、第1の斜材4および第2の斜材5の両端部と、主柱材3との接続部位Jに連結板11が配置されている。一方の連結板11は、その表裏に、第1の表側斜材部材40の端部と第1の裏側斜材部材41の端部とを連結し、他方の連結板11は、その表裏に、第2の表側斜材部材50の端部と第2の裏側斜材部材51の端部とを連結する。
【0055】
そして、鉄塔1の骨組構造は、主柱材3,3間に形成される前後左右の全構面8a〜8dにおいて共通して構成されている。したがって、前後左右の全構面8a〜8dにおいて、強度が均一化されて、振動や荷重をバランスよく受けることができる。そして、連結板10の表裏に、第1の斜材4および第2の斜材5が連結されるので、第1の斜材4および第2の斜材5の接続部の長さを大きくとる必要がなく、その分、連結板10を小さくすることができ、風圧にも耐えることができる。
【0056】
このように、前記実施形態によれば、第1の斜材4,第2の斜材5の重心線g上又は重心線g近傍に、重心線g又は重心線g近傍の平行線に沿って、端部ボルトの挿通孔90および綴りボルトの挿通孔91が一列に形成されているので、T字形状に接合された山形鋼に対する力線と重心線が一致することになり、圧縮力や引張力などの応力に十分に耐えられるようになっている。また、端部ボルトの挿通孔90および綴りボルトの挿通孔91が一列に形成されていることから、端部ボルトおよび綴りボルトの締結作業を軽減できて、作業の効率化が図れるとともに、部品点数および製作コストを低減することができる。また、弱軸方向、すなわち、同一方向に背面接合される山形鋼の他片40b,41bにおいては、綴りボルトの挿通孔91により奇数区間S1〜S3が形成されているため、背面接合される他片40b,41bは、弱軸方向であるが、その長手方向中央部に、綴りボルトの挿通孔91が形成されていない(挿通孔91によって、他片40b,41bにおける区間数が3つ(奇数)に形成されている)ので、十分な座屈強度を確保できるようになっている。
【0057】
また、第1および第2の斜材4,5に、山形鋼が使用されているので、開放断面となるため、内部腐食がない。また、第1および第2の斜材4,5の設備点検が外観主体で行えて、設備状況を把握しやすい。また、第1および第2斜材4,5の加工に高度な溶接技術を必要としない(単純加工となり、不良品が少なくなる。)。また、第1および第2の斜材4,5に、山形鋼を使用しているので、鉄塔重量は大きくなるが、資材単価を低減できる。PL鉄塔に比べて部材数および受風面積が減少して、鉄塔重量および基礎荷重が小さくなり、請負代を低減できる。また、二分割されて直列配置される斜材部材40,51によって、該直列配置される斜材部材40,51にかかる大きな荷重を安定して分散できる。また、直列配置される斜材部材40,51の端部間を貫通配置される斜材部材41,50によって、該貫通配置される斜材部材41,50にかかる荷重を十分に受けることができる。また、直列配置された斜材部材40,51と、貫通配置された斜材部材41,50とが表裏に配置されるので、十分な強度を確保できる。さらに、直列配置された表裏の斜材部材40,51と、貫通配置された表裏の斜材部材41,50とが交差するように配置されるので、鉄塔1における振動および鉛直方向の荷重に対する強度を確保することができる。
【0058】
また、直列配置された表裏の斜材部材40,51と、貫通配置された表裏の他の斜材部材41,50とが、連結板10の表裏で接続されるので、鉄塔1に係る振動や荷重が連結板の片面に偏ることがなく、連結板10の両面でバランスよく受けることができる。また、連結板10における第1の斜材4と、第2の斜材5との接続が、連結板10の表裏でなされるので、斜材部材を連結板10の表面または裏面のいずれか一方に接続する場合に比して、多くの締結部材(ボルト)を使用して接続する必要がなく、連結板10を小さくできる。そして、連結板10を小さくできることから、その分風圧にも耐えられるようになる。
【実施例】
【0059】
つぎに実施例について説明する。まず、試験方法につき、試験状態を示した図4および図5を参照して説明する。なお、図4および図5は、圧縮試験の状態の一例を示したものであり、実際の圧縮試験においては、種々の部材のサイズ、部材長、区間数のものが圧縮試験されている。
【0060】
図4および図5に示すように、第1の表側斜材部材40(第2の裏側斜材部材51)(以下、単に部材という)を直立させる。そして、部材の上下端部と、図示しない上下に配置された圧縮試験機の治具100とを端部ボルト90で接続する。実施例は、図4に示すように、綴りボルトの挿通孔91が重心線gに沿って一列に形成されているものとする。一方、比較例は、図5に示すように、綴りボルトの挿通孔91が長手方向の中心線cに沿って一列に形成されているものとする。そして、この状態で各部材を圧縮することを前提として試験を行った。その結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
まず、部材サイズが長さ120mm、厚さ8mm、部材長さが2360mmの等辺山形鋼を使用し、M24の綴りボルトを使用し、挿通孔91によって形成される区間を4つとし、等辺山形鋼の弱軸方向の一片の重心線gと綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(実施例)と、等辺山形鋼の弱軸方向の一片の中心線(表1ではハーフと記載)cと綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(比較例)との比較試験を行った結果、表1に示すように、重心線gと一致させた場合は、1回目が873.0kN、2回目も873.0kNとなった。中心線cと一致させた場合は、1回目が848.0kN、2回目が833.0kNとなった。この場合、重心線gと一致させた場合の方が、中心線cと一致させた場合よりも部材耐力があると判断される。
【0063】
つぎに、部材サイズが長さ120mm、厚さ8mm、部材長さが3624mmの等辺山形鋼を使用し、M24の綴りボルトを使用し、挿通孔91によって形成される区間を7つとし、等辺山形鋼の弱軸方向の一片の重心線gと綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(実施例)と、等辺山形鋼の弱軸方向の一片の中心線cと綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(比較例)との比較試験を行った結果、表1に示すように、重心線gと一致させた場合は、1回目が657.0kN、2回目が647.0kN、3回目が658.0kNとなった。中心線cと一致させた場合は、1回目が624.0kN、2回目が633.0kN、3回目が601.0kNとなった。この場合、重心線gと一致させた場合の方が、中心線cと一致させた場合よりも部材耐力があると判断される。
【0064】
つぎに、部材サイズが長さ120mm、厚さ8mm、部材長さが3030mmの等辺山形鋼を使用し、M24の綴りボルトを使用し、挿通孔91によって形成される区間数を6つとし、等辺山形鋼の弱軸方向の一片の重心線gと綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(実施例)と、等辺山形鋼の弱軸方向の一片の中心線cと綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(比較例)との比較試験を行った結果、表1に示すように、重心線gと一致させた場合は、1回目が466.0kNとなった。中心線cと一致させた場合は、1回目が450.0kNとなった。この場合、重心線gと一致させた場合の方が、中心線cと一致させた場合よりも部材耐力があると判断される。
【0065】
つぎに、部材サイズが長さ120mm、厚さ8mm、部材長さが3441mmの等辺山形鋼を使用し、M12の綴りボルトを使用し、挿通孔91によって形成される区間数を3つとし、等辺山形鋼の弱軸方向の一片の重心線と綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(実施例)と、等辺山形鋼の角部近傍のゲージライン(表1では「背」と記載)と綴りボルトの挿通孔91のゲージラインとを一致させた場合(実施例)との比較試験を行った結果、表1に示すように、重心線gと一致させた場合は、1回目が657.0kN、2回目が643.5kN、3回目が659.5kNとなった。角部近傍のゲージラインと一致させた場合は、1回目が668.5kN、2回目が643.0kN、3回目が637.5kNとなった。この場合、1回目は、角部近傍のゲージラインと一致させた場合の方が、重心線gと一致させた場合よりも部材耐力があった。2回目は、角部近傍のゲージラインと一致させた場合と、重心線gと一致させた場合とのどちらも略同程度の部材耐力があった。3回目は、重心線gと一致させた場合の方が、角部近傍のゲージラインと一致させた場合よりも部材耐力があった。
【0066】
つぎに、端部ボルトの挿通孔90のゲージラインを1列にした場合(実施例)と、2列にした場合(比較例)との比較試験を行った。その結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】
まず、部材サイズが長さ65mm、厚さ6mm、部材長さが1592mmの等辺山形鋼を使用し、M16の端部ボルトを使用し、M16の綴りボルトの挿通孔91によって形成される区間を4つとして試験を行った結果、表2に示すように、端部ボルトの挿通孔90のゲージラインを1列にした場合、計算耐力に対する試験値の割合は、82.0%〜99.2%となった。
【0069】
つぎに、部材サイズが長さ65mm、厚さ6mm、部材長さが2110mmの等辺山形鋼を使用し、M16の端部ボルトを使用し、M16の綴りボルトの挿通孔91によって形成される区間を4つとして試験を行った結果、表2に示すように、端部ボルトの挿通孔90のゲージラインを1列にした場合、計算耐力に対する試験値の割合は、88.0%〜99.7%となった。
【0070】
つぎに、部材サイズが長さ120mm、厚さ8mm、部材長さが2160mmの等辺山形鋼を使用し、M24の端部ボルトを使用し、M24の綴りボルトの挿通孔9によって形成される区間を4つとして試験を行った結果、表2に示すように、端部ボルトの挿通孔90の重心側のゲージラインg1と、端縁側のゲージラインg2とを2列にした場合、計算耐力に対する試験値の割合は、64.8%〜66.4%となった。
【0071】
つぎに、部材サイズが長さ120mm、厚さ8mm、部材長さが3064mmの等辺山形鋼を使用し、M24の端部ボルトを使用し、M24の綴りボルトの挿通孔91によって形成される区間を5つとして試験を行った結果、表2に示すように、端部ボルトの挿通孔90のゲージラインg1,g2を2列にした場合、計算耐力に対する試験値の割合は、71.1%〜73.1%となった。
【0072】
したがって、ゲージラインを一列にした方が、2列にした方よりも耐力が大きいと判断される。
【0073】
つぎに、綴りボルトの挿通孔91のゲージラインの位置に対する部材の耐力試験を行った。その結果を表3に示す。
【0074】
【表3】
【0075】
まず、綴りボルトの挿通孔91による区間数の比較試験を行った。その結果、表3に示すように、部材サイズが長さ90mm、厚さ6mm、部材長さが5226mmの等辺山形鋼を使用する。そして、T字形状に接合される弱軸方向の山形鋼の一片において、綴りボルトの挿通孔91によって偶数区間(2つ)を形成した場合(比較例)と、奇数区間(3つ)を形成した場合(実施例)とにおいて比較試験を行った結果、表3に示すように、2区間の場合は、1回目が181.2kN、2回目が195.5kNとなった。3区間の場合、1回目が187.1kN、2回目が200.7kNとなった。この場合、奇数区間の山形鋼の方が、奇数区間の山形鋼よりも部材耐力があると判断される。
【0076】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、種々変更することができる。
【0077】
例えば、前記実施形態の場合、端部ボルトの挿通孔90および綴りボルトの挿通孔91を、山形鋼の重心線g上に形成したが、重心線g近傍であってもよい。ここでいう、重心線g近傍とは、山形鋼の片における長手方向の中心線cを除いた位置から、山形鋼の角部近傍の位置までの範囲をいう。
【0078】
また、前記実施形態の場合、1本ものの斜材部材と二分された斜材部材とを背面接合したものについて、弱軸方向および強軸方向における区間数について説明しているが、1本ものの山形鋼同士を背面接合した場合、弱軸方向および強軸方向の区間数は、ともに奇数区間とする。
【0079】
また、前記実施形態の場合、山形鋼により構成される骨組構造として、鉄塔を例にとって説明したが、他のトラス構造、例えば、橋脚であってもよい。
【符号の説明】
【0080】
1…鉄塔、3…主柱材、4…第1の斜材、5…第2の斜材、8a〜8d…構面、9…挿通孔、10…連結板、40…第1の表側斜材部材、41…第1の裏側斜材部材、50…第2の表側斜材部材、51…第2の裏側斜材部材、90,91…挿通孔、J…接続部位、X…交差部位、B0…端部ボルト、g…重心線、S…区間
図1
図2
図3
図4
図5