(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5661873
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】模型キット
(51)【国際特許分類】
A63H 9/00 20060101AFI20150108BHJP
A63H 3/36 20060101ALI20150108BHJP
A63H 3/46 20060101ALI20150108BHJP
A63H 33/08 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
A63H9/00 X
A63H9/00 Q
A63H3/36 G
A63H3/46 Z
A63H33/08 F
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-147115(P2013-147115)
(22)【出願日】2013年7月12日
【審査請求日】2013年7月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】井出 征秀
【審査官】
櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】
特許第4641326(JP,B2)
【文献】
実開平4−42897(JP,U)
【文献】
特許第5025033(JP,B1)
【文献】
特公平2−49113(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H1/00〜37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
完成時に、左右側面パーツの間に、棒状の第1パーツと、一対の棒状部を有する第2パーツと、前記第2パーツを支持する支持部とが組み付けられ、且つ、前記一対の棒状部が前記第1パーツを挟む既定位置関係となるように組み立てられる模型キットであって、
前記支持部は、係合部を有し、
前記左右側面パーツは、
前記第1パーツを既定位置に取り付けるための取付部と、
前記係合部と係合可能な被係合部と、
前記係合部が前記被係合部から離れた位置と前記被係合部に係合する位置との間をスライド移動可能に前記支持部を保持するスライド保持部と、
を有し
前記第2パーツを支持した状態の前記支持部を前記スライド保持部に保持させ、当該支持部をスライド移動して前記係合部を前記被係合部に係合させることで、前記一対の棒状部と前記第1パーツとが前記既定位置関係となる模型キット。
【請求項2】
前記スライド保持部は、前記第1パーツの長手方向と交差する方向に前記支持部をスライド移動可能に保持する、
請求項1に記載の模型キット。
【請求項3】
前記支持部は、前記スライド保持部によるスライド移動方向と交差する方向に複数の前記係合部を左右側面それぞれに有し、
前記左右側面パーツは、前記係合部それぞれに対応する前記被係合部を有する、
請求項1又は2に記載の模型キット。
【請求項4】
前記係合部は、凸形状を有し、
前記スライド保持部は、スライド移動方向に長い凹形状を有し、
前記被係合部は、前記スライド保持部の前記凹形状内に設けられている、
請求項1〜3の何れか一項に記載の模型キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、模型キットに関する。
【背景技術】
【0002】
模型キットのひとつであるプラスチックモデルキットの多くは、射出成形される。そのため、組み立て前のプラスチックモデルキットには、主たる樹脂の流路となるランナーと、複数のパーツと、ランナーとパーツを結ぶゲートとが一体に構成されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
なかには、プラスチックモデルキットに不慣れな初心者や年少者向けに、極めて組み立てが容易となるものも知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4406042号公報
【特許文献2】実公平8−7915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のプラスチックモデルキットでは、パーツをゲートとの接合部で切り離し、説明書の手順に従って組み立てることとなる。どのようにパーツを構成するかは、そのプラスチックモデルが目指すクオリティに影響する重要な要素である。例えば、コミックやアニメーション、SF等に登場するロボットや乗り物などのメカニカルなものをモチーフとするプラスチックモデルの場合、どのようにパーツを構成して細部、特に可動部分を作り込むかが重要になる。しかしながら、構造が複雑になればなるほど、また可動時の内部の見え方などにこだわればこだわるほど制約が増え、プラスチックモデルキットとしての可動部分の組み立てが不可能になる可能性が高まる。このため、完成品のプラスチックモデルとして当初予定していた複雑な構造を有する可動部分を忠実に再現できない場合があった。
【0006】
本発明は、上述の事情を鑑み、複雑な立体構造であっても組み立てが可能になる模型キットの技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の模型キットは、完成時に、左右側面パーツの間に、棒状の第1パーツと、一対の棒状部を有する第2パーツと、前記第2パーツを支持する支持部とが組み付けられ、且つ、前記一対の棒状部が前記第1パーツを挟む既定位置関係となるように組み立てられる模型キットであって、前記支持部は、係合部を有し、前記左右側面パーツは、前記第1パーツを既定位置に取り付けるための取付部と、前記係合部と係合可能な被係合部と、前記係合部が前記被係合部から離れた位置と前記被係合部に係合する位置との間をスライド移動可能に前記支持部を保持するスライド保持部と、を有し、前記第2パーツを支持した状態の前記支持部を前記スライド保持部に保持させ、当該支持部をスライド移動して前記係合部を前記被係合部に係合させることで、前記一対の棒状部と前記第1パーツとが前記既定位置関係となる。
【0008】
本発明の模型キットにおいて、前記スライド保持部が、前記第1パーツの長手方向と交差する方向に前記支持部をスライド移動可能に保持することが好ましい。
【0009】
本発明の模型キットにおいて、前記支持部が、前記スライド保持部によるスライド移動方向と交差する方向に複数の前記係合部を左右側面それぞれに有し、前記左右側面パーツは、前記係合部それぞれに対応する前記被係合部を有することが好ましい。
【0010】
本発明の模型キットにおいて、前記係合部が、凸形状を有し、前記スライド保持部は、スライド移動方向に長い凹形状を有し、前記被係合部は、前記スライド保持部の前記凹形状内に設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の模型キットによれば、複雑な立体構造であっても組み立てが可能になる模型キットの技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明を適用した模型キットの組み立て済み脚部の斜視外観図。
【
図2】外装パーツの取り付け前の膝及び下腿部の内部構造例を示す分解図。
【
図3】外装パーツの取り付け前の膝及び下腿部の内部構造例を示す組み付け状態図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明を適用した模型キットの組み立て済み脚部の斜視外観図である。脚部10は、当該キットの完成形である人型ロボット2の脚部に相当する。
【0014】
脚部10の下腿は、内部構造と外装構造の2層構造となっている。
図1のように組み立て済みになると膝の下方に部分的に内部構造が見える以外は外装パーツで覆われている。下腿部分の外装パーツには、膝外装12と、下腿外側外装14と、下腿内側外装16と、下腿前側外装18とが含まれる。これらの外装パーツは、組み立て手順の最後の方で組み付けられる。
【0015】
図2は、外装パーツの取り付け前の膝及び下腿部の内部構造例を示す分解図である。
図3は、同じく膝および下腿部の内部構造例を示す組み付け状態図である。なお、これらの図は、脚部10をやや下方から見上げる状態の斜視図に相当する。また、
図3では構成の理解を容易にするために意図的に一部のパーツ(右側面パーツ32)を本来の組み付け完了位置から離して示している。
【0016】
下腿の内部構造には、左側面パーツ30と右側面パーツ32との間に、膝外装12が装着される膝関節部40と、棒状の第1パーツ50と、一対の棒状部を有する第2パーツ60と、当該第2パーツ60を支持する支持部70と、が備えられている。なお、左側面パーツ30と右側面パーツ32とは外面の意匠は異なるが、合わせ面側すなわち内面側の構成は(嵌合部の構造を除けば)基本的に左右対称である。
【0017】
第1パーツ50は、人型ロボット2の設定上、脚部に係る加重を支えるとともに歩行時等のショックを緩和する機能を有した部位であり、オートバイや自転車等のサスペンションフォークのような部品がイメージされている。
【0018】
本実施形態の模型では、人型ロボット2の膝及び下腿部は、可動構造の1つとされている。そして、人型ロボット2の設定に従って忠実に可動構造を再現するために、第1パーツ50は、下端連結部52で足部20(
図1)に対して揺動可能に連結され、つま先の上下動に連動して上下するように構成されている。そのために、第1パーツ50の上部の左右側面には、第1突起53が突設されており、左側面パーツ30及び右側面パーツ32の対向面側には、第1パーツを既定位置に取り付けるための取付部として溝状の第1取付部34が設けられている。そして、第1パーツ50の第1突起53を、左側面パーツ30及び右側面パーツ32の第1取付部34へ、左右に沿った第1方向F1から挿入・遊嵌する必要がある。組み付け後は、つま先を上下するように足部20を動かすと、連結されている第1パーツ50は、第1突起53が第1取付部34により案内されて上下方向に可動することとなる。
【0019】
第2パーツ60は、一対の棒状部61,62を上端連結部63で連結させた逆Y字型の構造体で左右対称形をしている。第2パーツ60の下端は、支持部70に連結され支持される。人型ロボット2の設定上、棒状部61,62は、動力や制御信号を伝えるケーブル等を内包した大型のチューブのような部品がイメージされている。また、本実施の形態において、棒状部61,62は、後述するように支持部70によって一対の棒状部61,62が前方に移動することにより、既定位置に配置される。よって、本実施の形態において、第2パーツ60は、支持部70の押し出し動作に伴って湾曲可能な軟質の樹脂で作られることが好ましい。また、支持部70は、そのチューブを通じて動力等を得て駆動するアクチュエータやその補機類がイメージされている。支持部70もまた左右対称形である。よって、完成時これらは一体的に見えることが好ましい。
【0020】
また、第2パーツ60についても、人型ロボット2の設定を忠実に再現するように構成されている。具体的には、第2パーツ60の一対の棒状部61,62は動力ケーブル等を保護するチューブを模擬しており、胴体内部から上腿内部へ、さらに膝内部を通って下腿へ至るように構成(設定)されている。こうした設定を再現するために、膝関節部40には内部空間が設けられており、完成時には第2パーツ60の上端は膝関節部40の内部空間に挿入されるように構成される。また、そうした設定が可動時にも現れるように、膝関節部40が屈曲位置/伸張位置に変位するのに伴って、膝関節部40に対して上端位置が変位する構造となっている。より具体的には、上端連結部63の左右側面にはそれぞれ第2突起64が突設されており、膝関節部40の左右内面に凹設された第2取付部42に挿入・遊嵌される。こうした第2パーツ60に係る構成を実現するためには、第2パーツ60の上端部を膝関節部40の前方斜め下からの第2方向F2から差し込みつつ、支持部70を左側面パーツ30及び右側面パーツ32との間に組み付けなければならない。
【0021】
さて、
図3に示すように、完成時には、第2パーツ60の一対の棒状部61,62が第1パーツ50を挟む既定位置関係とならなければならない。ここは、人型ロボット2のデザインの重要なポイントであって、できるだけ忠実に再現することが望まれる箇所の1つである。
【0022】
組み立て方法として、第2パーツ60及び支持部70を最初に右側面パーツ32へ組み付けておいて、その後第1パーツ50を棒状部61,62の間へ正面側から組み付ける方法が考えられる。しかし、第1パーツ50の可動構造を実現するためには、第1パーツ50を第1方向F1(
図2参照)から組み付けねばならないが、完成時には第1パーツ50は第2パーツ60の棒状部61,62の間に挟まるようになる既定位置関係を実現しなければならない。つまり、この方法では第1パーツ50を第1方向F1に組み付けようとすると、先に組み付けられている第2パーツ60に干渉することとなり、組み付けできないことになる。
【0023】
そこで、本実施形態の模型キットでは、第2パーツ60を最初に組み付けるところまでは上述の方法と同じだが、最初の組み付け位置を、第1パーツ50を第1方向F1からの組み付けに際して干渉しない「待避位置」とする。そして、第1パーツ50を組み付けた後に、第2パーツ60の組み付け位置をずらすことで、第1パーツ50が棒状部61,62の間に位置する既定位置関係とする。
【0024】
そのための構成として、
(1)支持部70の左右側面それぞれに係合部72が突設されている。
(2)左側面パーツ30及び右側面パーツ32は、係合部72と係合可能な被係合部36と、被係合部36から離れた「待避位置」と被係合部36に係合する「係合位置」との間を係合部72がスライド移動可能に支持部70を保持するスライド保持部37と、を有する。
【0025】
本実施形態では、係合部72は横から見ると前方に開口する略C字状を成している凸形状部であって、左右側面にそれぞれ2つずつ、合計4つの係合部72が設けられている。
【0026】
スライド保持部37は、係合部72がスライド自在に遊嵌する第1パーツ50の長手方向と交差する方向に長い凹形状部であって、支持部70をスライド移動可能に保持する。本実施形態では、係合部72それぞれに対応するように合計4つ設けられている。
【0027】
被係合部36は、スライド保持部37の凹形状内に突設された突起であって、係合部72の開口部と嵌着する寸法を有する。そして、係合部72に対して1対1に対応するように、スライド保持部37の長手方向一端寄りの位置に合計4つ設けられている。
【0028】
[組み立て手順]
次に、組み立て手順について説明する。
図4〜
図7は、脚部10の下腿部の組み立て手順の説明図である。
<手順1>
図4に示すように、先ず左側面パーツ30へ、膝外装12を装着した膝関節部40を組み付ける。膝関節部40は、内部空間への開口部が前方に開いた状態で組み付けられており、前方斜め下から第2取付部42が見えている。
【0029】
<手順2>
図5に示すように、第2パーツ60を支持した状態の支持部70をスライド保持部37に第2方向F2から組み付け保持させる。このとき、第2パーツ60の上端は、膝関節部40の内部空間へ差し込まれ、上端連結部63の第2突起64が膝関節部40の第2取付部42に組み付けされる。そして、支持部70は、係合部72がスライド保持部73の後方側の「待避位置(第1ポジションP1)」に位置するように配置される。
【0030】
<手順3>
次に
図6に示すように、第1パーツ50を、第1突起53を第1取付部34に係合させるようにして第1方向F1から組み付ける。第2パーツ60及び支持部70が「待避位置(第1ポジションP1)」に有ることで、その前方にはスペースが確保されており、組み付けられる第1パーツ50と干渉することはない。
【0031】
<手順4>
次いで、
図7に示すように、支持部70を「係合位置(第2ポジションP2)」へスライド移動させて係合部72を被係合部36に係合させる。これにより、支持部70のスライド移動とともに一対の棒状部61,62が前方に回動及び押し込まれ、第1パーツ50が一対の棒状部61,62の間に収まる既定位置関係となる。係合部72と被係合部36とが嵌着することで、支持部70は係合位置に保持される。
【0032】
そして、
図7に脚部10を取り付け、左側面パーツ30へ右側面パーツ32を組み付けると、脚部10の下腿内部構造の組み立てが完了となる。
【0033】
以上に示すような本実施形態の模型キットによれば、複雑な立体構造であっても組み立てが可能な模型キットを提供することができる。
【0034】
従来の組立て模型において複雑な立体構造の場合、第1パーツと第2パーツとの完成時の既定位置関係を、「あるパーツを別のパーツに差し込んだり嵌め込んだり」だけの組み立て方法では実現できないことも起き得る。
【0035】
しかし、本実施の形態に示すプラモデルキットによれば、第2パーツを支持する支持部をスライド自在にスライド保持部に保持させて第1のポジションに1次組み付け(仮組み付け)しておいて、その後(例えば第1パーツの組み付けの後)に、スライド移動させる2次組み付け(本組み付け)する複数段階の組み付け方法が可能である。
【0036】
つまり、第1パーツに先行して組み付けられるパーツであって、且つ完成時に第1パーツの組み付け経路上に既定配置される第2パーツを、1次組み付けでは、第1パーツの組み付け経路上に第2パーツが位置しないように待避位置に置き、第1パーツの組み付け時に干渉しないようにする。そして、第1パーツの組み付け後に待避位置から既定位置関係をなす位置へ第2パーツを変位させる。これによって、「あるパーツを別のパーツに差し込んだり嵌め込んだり」だけの組み立て方法では実現できない複雑な立体構造でも、組み立てを可能とすることができる。
【0037】
また、本実施の形態に示すプラモデルキットによれば、スライド保持部が、第1パーツの長手方向と交差する方向に支持部をスライド移動可能に保持可能であるため、第1パーツと第2パーツとが入り組んだような立体構造でも組み立てできるようになる。
【0038】
また、本実施の形態に示すプラモデルキットによれば、支持部が、スライド保持部によるスライド移動方向と交差する方向に複数の係合部を左右側面それぞれに有し、左右側面パーツは、係合部それぞれに対応する被係合部を有するため、更に支持部をスライド移動後の位置に移動後の姿勢で安定させることができる。また、スライド移動する前の状態には戻りにくく、既定位置関係を安定的に維持することができる。
【0039】
また、本実施の形態に示すプラモデルキットによれば、係合部が、凸形状を有し、スライド保持部は、スライド移動方向に長い凹形状を有し、被係合部は、スライド保持部の凹形状内に設けられているため、支持部をスライド保持部に案内する形状と、係合部と被係合部の係合とを簡易な構造で実現することができる。
【0040】
〔変形例〕
なお、本発明の実施形態は上記に限るものではなく、構成要素を適宜追加・省略・変更することができる。
【0041】
例えば、本発明が適用される部位は脚部に限らない。人型であれば上腕部や前腕部、首周りの構造などその他の部位の構造でも同様に適用できる。また、上記実施形態では人型ロボット2を組み立てる模型キットの例を挙げたが、完成した姿は人型ロボットに限らず、航空機や宇宙船などの乗り物、建築物、武器など適宜設定可能である。
【0042】
また、上記実施形態では係合部72と被係合部36を合計4つ設けたが、その数は適宜変更可能である。上記実施形態では支持部70は非可動要素としたので、複数設けることで積極的に係合位置での固定を安定化させているが、もし支持部70を可動要素とする場合には、例えば
図8に示すように、係合部72と被係合部36を1つのみ、或いは左右一対のみとして、被係合部36を揺動軸として利用可能な構成とすることもできる。
【0043】
また、第2パーツ60と支持部70とは、一体成形された1つのパーツで実現するとしてもよい。この場合、第2パーツ60と支持部70とは同じものと見なすことができる。
【符号の説明】
【0044】
2…人型ロボット、10…脚部、12…膝外装、14…下腿外側外装、16…下腿内側外装、18…下腿前側外装、20…足部、30…左側面パーツ、32…右側面パーツ、34…第1取付部、36…被係合部、37…スライド保持部、40…膝関節部、42…第2取付部、50…第1パーツ、52…下端連結部、53…第1突起、60…第2パーツ、61…棒状部、63…上端連結部、64…第2突起、70…支持部、72…係合部、73…スライド保持部、F1…第1方向、F2…第2方向、P1…第1ポジション(待避位置)、P2…第2ポジション(係合位置)
【要約】
【課題】複雑な立体構造であっても組み立てが可能になる模型キットの技術の提供。
【解決手段】完成時、棒状の第1パーツ50は、第2パーツ60の有する一対の棒状部61,62の間に挟まれる既定位置関係に位置することとなる。これを実現するために、先ず、第2パーツ60を支持する支持部70を、側面の係合部72が、右側面パーツ32のスライド保持部37の後方寄りの第1ポジションP1に位置するように1次組み付けし、第1パーツ50の組み付け経路から第2パーツ60を待避させて干渉が起きないようにする。そして、第1パーツ50の組み付け後に、支持部70ごと第2パーツ60を、スライド保持部37に沿って前方の第2ポジションP2にスライドさせる。これにより、組み付け済みの第1パーツ50が棒状部61,62の間に挟まれる既定位置関係を実現する。
【選択図】
図7