(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
2層の硬綿層の間に不織シートを介在させて全体を一体化させる軽量フェルト材であって、両硬綿層では、繊度1.1デシテックス以下である極細繊維20〜80%、嵩高性を付与する中空繊維10〜60%、全体の熱処理時に溶融する低融点繊維10〜60%が混綿されており、不織シートにおける繊維径が2〜20μm、目付が20〜100g/m2である内装材用などの軽量フェルト材。
2層の硬綿層の間に不織シートを介在させて熱圧着で全体を一体化させる嵩高の軽量フェルト材であって、両硬綿層では、繊度1.1デシテックス以下である極細繊維20〜80%、嵩高性を付与する中空繊維10〜30%、全体の熱処理時に溶融する低融点繊維10〜60%が混綿されており、不織シートにおける繊維径が2〜20μm、目付が20〜100g/m2である内装材用などの軽量フェルト材。
走行するコンベアの上に、極細繊維、中空繊維および低融点繊維を絡合した第1ウェブついで不織シートを載置し、さらに極細繊維、中空繊維および低融点繊維を絡合した第2ウェブを載置して3層積層体を形成し、ついで低融点繊維の融点を越える温度で3層積層体を熱処理および加圧により、全体のフェルト化と一体化を同時に達成する軽量フェルト材の製造法。
【背景技術】
【0002】
自動車には、通常、トランクルームやラゲージルームなどにおいて内装材が貼り付けられ、この内装材として、ベロア調またはディロア調の柔らかい感触の表皮シートを用いることが多い。この表皮シートは、表皮材の下側にプラスチックまたはフェルトシートに接着することにより、吸音性を高めてトランクルームから車室内に侵入する騒音を低減し、さらに剛性および成形性
を高くして一定の強度を保つことができても、従来では所望の立体形状を得ることがかなり困難であった。
【0003】
本出願人は、所望の立体形状を得るために、プレーンタイプの表皮材とフェルトシートとをニードルパンチングで絡合し、一体化した後に熱プレス成形した内装材を既に販売している。さらに、特許第5027456号において、フェルトシートと一体化されるスパンボンド不織布を用い、該スパンボンド不織布の全表面において粒状溶融体が加熱前処理で分散形成されることにより、単独で再加熱すると、スパンボンド不織布が表面溶融して表皮材と貼り合わせて成形加工できる。この内装材用フェルト材は、冷間プレスで成形できることにより、表皮材の表面が加熱・加圧されることがないので、表皮の色彩と立毛感を保持した内装材を得ることができる。
【0004】
前記のフェルトシートは、一般に、通常のポリエステル繊維と低融点ポリエステル繊維とを混綿し、さらにニードルパンチによって一体化して製造されている。このフェルトシートは、用いる繊維の繊度が比較的高いので吸音性能をあまり高くできず、ニードルパンチによって繊維が厚み方向に移行することになり、必然的に全体的な吸音性能が低下しやすい。これに対し、特開昭53−41577号、特開平6−212545号および特開平6−212546号は、極細繊維とポリエステル短繊維とを用いるメルトブローン不織布(商品名:シンサレート)を提供しており、該不織布は吸音性が高く且つ柔軟で加工しやすいので内装材として適している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
メルトブローン不織布は、例えば、メルトブローン法で紡糸された平均繊維径が10μm以下の極細繊維および難燃性などのポリエステル短繊維とを一体化して製造され、一般に吸音性および断熱性において相当に優れている。メルトブローン不織布は、軽量でありながら嵩高さを併せ持ち、吸音材としてだけでなく断熱材としても適しているけれども、現在では、さらに高性能の内装材を提案することがユーザーから要求されている。
【0007】
また、メルトブローン不織布は、その表裏面にスパンレースなどの表皮材を接着し、ある車種において自動車ルーフシートとして使用されている。このルーフシートでは、その表裏面のスパンレースなどを接着しており、このスパンレースがシワになりやすく、内装面の形状にフィットさせにくい。このルーフシートは、トムソンカッターでの形状抜きにおいて、切断端面がカッターに付着することがあるため、いっそう内装面の形状にフィットさせにくいとの指摘もある。
【0008】
本発明は、従来の自動車用内装材をさらに改善するために提案されたものであり、吸音性および難燃性が優れ、しかも厚み、重量、密度のバランスのとれた軽量フェルト材を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、単に自動車や車両の内装材用だけでなく、産業資材用、防寒衣料用などにも適した軽量フェルト材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る軽量フェルト材は、2層の硬綿層の間に不織シートを介在させて全体を一体化させる。この軽量フェルト材において、両硬綿層では、繊度1.1デシテックス以下である極細繊維20〜80%、嵩高性を付与する中空繊維10〜60%、全体の熱処理時に溶融する低融点繊維10〜60%が混綿されており、不織シートにおける繊維径が2〜20μm、目付が20〜100g/m
2である。
【0010】
本発明に係る軽量フェルト材は、2層の硬綿層の間に不織シートを介在させて熱圧着で全体を一体化させる。この軽量フェルト材において、両硬綿層では、好ましくは繊度1.1デシテックス以下である極細繊維20〜80%、嵩高性を付与する中空繊維10〜30%、全体の熱処理時に溶融する低融点繊維10〜60%が混綿されており、不織シートにおける繊維径が2〜20μm、目付が20〜100g/m
2であればよい。
【0011】
本発明の軽量フェルト材において、上方の硬綿層と下方の硬綿層との厚みの比が1:1〜1:4であると好ましく、不織シートがメルトブローン法で製造された不織布であると好ましい。また、硬綿層において、通常繊度の合成繊維の短繊維または反毛をさらに10〜30%含有していてもよい。
【0012】
本発明に係る軽量フェルト材の製造法は、走行するコンベアの上に、極細繊維、中空繊維および低融点繊維を絡合した第1ウェブついで不織シートを載置し、さらに極細繊維、中空繊維および低融点繊維を絡合した第2ウェブを載置して3層積層体を形成し、ついで低融点繊維の融点を越える温度で3層積層体を熱処理および加圧により、全体のフェルト化と一体化を同時に達成する。この製造法において、低温時のエンボス処理または表面のブラシ処理で不織シートの両面を毛羽立ちさせることにより、該不織シートと第1および第2ウェブとをいっそう確実に接着すると好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る軽量フェルト材は、硬綿層と不織シートとの複合材料であり、既存のメルトブローン不織布と比べても吸音性および難燃性がいっそう優れて比較的安価である。本発明の軽量フェルト材は、柔軟性を備えて車両内面などにフィットさせやすく、自動車や車両の内装材用としてだけでなく、防音断熱材などの産業資材用、スキーウェアの保温材また手袋や帽子の中詰めなどの防寒衣料用にも適用できる。
【0014】
本発明に係る軽量フェルト材は、既存のメルトブローン不織布と同等の目付、厚みおよび密度であると、吸音性能が高く且つFMVSS302に適合する難燃性を有し、厚み、重量、密度のバランスのとれた仕様を確立している。本発明の軽量フェルト材は、製造に際して接着材料などが不要でコストの面で有利であり、吸音性能や難燃性能を適宜調整することにより、既存のメルトブローン不織布の代替品として有利に使用可能である。
【0015】
本発明に係る軽量フェルト材の製造法は、第1ウェブ、不織シートおよび第2ウェブを積層すると同時に熱処理して一体化するので、軽量フェルト材を1ラインで一括生産することが可能である。本発明の製造法を利用すると、軽量フェルト材を効率良く製造でき、製造コストの低減化が可能となる。また、不織シートの両面をあらかじめ毛羽立ちさせておくと、該フェルト材全体の剥離強度を上げることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る軽量フェルト材1は、
図1に示すように、2層の硬綿層2,3の間に不織シート5を介在させて一体化させる。硬綿層2,3は、通常、同一の厚み、密度および目付配分であり、所望に応じて両者の厚みなどを適宜調整してフェルト材1の吸音性能をいっそう高めてもよい。フェルト材1には、内装材として使用する際には、好適な外観、触感や立毛感などを有する表皮材を常温または加熱処理でさらに接着する。
【0018】
軽量フェルト材1は、一般に図示のような3層構造であり、硬綿層自体が複数層になっていてもよい。また、軽量フェルト材1は、2枚の不織シートを3層の硬綿層間のそれぞれに配置しても、3枚の不織シートを4層の硬綿層のそれぞれに配置してもよく、不織シートと硬綿層との接着強度を高めるために、両者の間には、吸音性能を阻害しない程度の量の接着粉末を散布したり、接着液を塗布することも可能である。
【0019】
硬綿層2,3は、極細繊維20〜80%、中空繊維10〜60%および低融点繊維10〜60%を絡合して形成し、通常繊度の合成繊維を適宜添加してもよい。硬綿層2および3は、通常、同じ繊維組成であるけれども、フェルト材1の用途に応じて変更することも可能である。極細繊維、中空繊維および通常繊度の合成繊維は、ポリエステル、アクリル系、ポリアミド、レーヨン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンなどであり、各繊維について複数種を混合して使用してもよい。コストおよび耐熱性などの点からは、極細繊維、中空繊維、低融点繊維および通常繊度の合成繊維のいずれもポリエステルであると好ましい。
【0020】
硬綿層2,3において、極細繊維は、通常の紡糸が困難な繊度1.1デシテックス(1デニール)以下の繊維を意味し、本発明では超極細繊維や極超極細繊維なども包含する。短繊維の極細繊維を製造するには、メルトブロー法、遠心紡糸法、フラッシュ紡糸法、叩解法、混合紡糸法、タッグ紡糸法などを利用する。この極細繊維の添加量は20〜80重量%であり、好ましくは比較的多い目の40〜80重量%である。極細繊維の添加量が20%未満であるとフェルト材1の吸音性能を高めるのが困難になり、一方、80%を超えるとフェルト材1を嵩高にするのが難しく且つ不経済でもある。
【0021】
硬綿層2,3において、中空繊維は、異形断面繊維の一種として、例えば、ポリエステル、アクリル系、ポリアミドなどの溶融紡糸において特殊な紡糸ノズルを用いて製造したり、レーヨン紡糸の際に、その繊維内部に気泡を生じさせて中空断面をもつ糸を作ることができる。この中空繊維は、見掛け上の繊度が太くてクリンプがきつく、一般に保温性が良くて軽く、フェルト材の腰を強くする。中空繊維の添加量は10〜60重量%であり、好ましくは嵩高性を付与できる10〜30重量%である。中空繊維を10%未満しか添加しない場合にはフェルト材1に嵩高性を付するのが難しく、一方、60%を超えるとフェルト材1の柔軟性が損なわれる。
【0022】
硬綿層2,3において、低融点繊維は、極細繊維、中空繊維および通常繊度の合成繊維よりも融点が約40〜70℃低く、熱処理の際にバインダーとして全体の一体化および不織シート5との接着に寄与する。この低融点繊維には、低融点ポリエステル、低融点ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが例示でき、エチレンまたはブテンなどとのコポリマーでもよい。この低融点繊維は、通常の繊維よりも低融点であれば、融点が90〜170℃である公知の繊維や樹脂フィラメントまたはこれらの混合繊維も使用可能であり、並列や芯鞘構造などの複合繊維も好ましい。低融点繊維の添加量は10〜60重量%であり、好ましくは全体の一体化が容易になる20〜50重量%である。この低融点繊維が10%未満であると熱処理でフェルト材1の一体化または不織シート5との接着が困難になり、一方、60%を超えるとフェルト材1の全体が硬くなりすぎる。
【0023】
この低融点繊維が芯鞘構造ポリエステル繊維である場合、鞘の繊維は融点110℃、130℃、150℃、160℃などの低融点ポリエステルであればよく、実施例では融点110℃のものを使用し、芯の繊維は融点250℃のレギュラーポリエステルである。また、芯鞘構造PP/PE繊維である場合、鞘の繊維は融点130〜134℃のポリエチレンであり、芯の繊維は融点165℃のポリプロピレンである。芯鞘構造PP/PE繊維は、比較的安価で使用可能であっても、芯鞘構造ポリエステル繊維に比べてバインダー効果が小さく、反発性も若干劣っている。
【0024】
硬綿層2,3において、前記の各繊維のほかに、通常繊度の合成繊維の短繊維または種々の反毛(回収再生綿)をさらに10〜30%含有していてもよく、この添加は主として低コスト化のために行い、添加量は吸音性能が低下しない範囲に止める。コストの面では、反毛を入れると有利になって軽量フェルト材1を非常に安価に製造できる。
【0025】
軽量フェルト材1において、上方の硬綿層2と下方の硬綿層3とは、通常、厚みおよび密度が同一である。また、
図2に示す軽量フェルト材6のように、硬綿層2,3について、さらに吸音性能を向上させために厚みの比を1:4、好ましくは1:2.2まで変えることが可能であり、厚みの比をそれ以上大きくしても吸音性能は殆ど向上しない。硬綿層2と硬綿層3との厚みが異なるならば、より薄い硬綿層2側から音が入射するように配置することが必要であり、仮により厚い硬綿層3側から音が入射するとフェルト材1の吸音性能が低下してしまう。
【0026】
上方硬綿層2では、通常、厚さが10〜19mmおよび目付が100〜300g/m
2であることが望ましく、好適な仕様は厚さ約12mm、目付約177g/m
2である。一方、下方硬綿層3では、通常、厚さが19〜30mmおよび目付が100〜300g/m
2であることが望ましく、好適な仕様は厚さ約25mm、目付約123g/m
2である。
【0027】
不織シート5は、繊維径が2〜20μmの極細繊維で構成することが望ましく、該不織シートは前記の各方法で製造でき、好ましくはメルトブローン法で製造する。メルトブローン不織シート5は、低密度で嵩高であり、且つドレープ性に富んでしなやかである。メルトブローン不織シート5について、ウェブにおいて隣り合う単繊維同士が複数本集束され、繊維長さ方向の少なくとも一部が相互に接着した連結部を形成する。例えば、メルトブローン不織シートでは、熱風を吹き付けながら混練樹脂をノズルからコンベア上に押し出し、極細繊維を熱で絡ませてシート状にする。メルトブローン不織シートにおいて、連結部を含む連結繊維は、メルトブローンウェブを構成する繊維との交点で接着していることが望ましい。
【0028】
不織シート5は、厚さが0.1〜1.0mmの比較的薄くてドレープ性に富んだ不織布であり、目付が20〜100g/m
2であることが望ましく、好適な仕様は厚さ約0.3mm、目付約40g/m
2である。不織シート5の目付が30g/m
2未満であるとフェルト材1の吸音性能を十分に高めることができず、一方、100g/m
2を超えても吸音性能の向上が少ないうえに柔軟性が低下しやすい。
【0029】
不織シート5を構成する極細繊維は、ポリエステル、アクリル系、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどからなり、一般にコストおよび耐熱性などの点からポリエステルであると好ましい。この極細繊維は、シート形成後に難燃化剤を噴霧したりまたは難燃化剤の溶液に浸漬してもよく、この難燃化は硬綿層2,3についても同様に可能である。
【0030】
軽量フェルト材1を連続的に製造するには、
図3に概略で例示する組合せ配置のフェルト製造装置7を使用すればよい。コンベア8は、通常、熱風および冷風が通過可能なネット状構造を有し、フェルト製造装置7の全長にわたって走行する。隣接する第1および第2カード・クロスラッパー10,12では、公知のカード機で極細繊維、中空繊維および低融点繊維などを混綿して集積層を形成し、この集積層をクロスラッパーで重ね合わせて所定の厚みのウェブ14,16(
図4参照)を得る。
【0031】
長寸の不織シート5は、シート巻きロール18をカード・クロスラッパー10,12間で水平に設置し、該巻きロールからコンベア8の上に送り出す。一方、長寸の不織シート5は、複数のロ−ラ20を経て装置外から送り込むことも可能である。不織シート5の両面は、低温時のエンボス処理または表面のブラシ処理であらかじめ毛羽立ちさせておくと、該不織シートと第1および第2ウェブとをいっそう確実に接着できる。
【0032】
熱処理機22は、第2カード・クロスラッパー12の後方に設置し、機内を循環する熱風により、第2ウェブ16、不織シート5および第1ウェブ14の3層積層体24(
図4参照)をコンベア8上で均一に加熱する。この加熱温度はウェブ14,16内の低融点繊維の融点を越えることを要し、これによって低融点繊維を溶融する。熱処理機22の後方には、さらに1対の加圧ローラ26および冷却機28を順次設置する。熱処理機22および1対の加圧ローラ26により、3層積層体24から軽量フェルト材1を得る。
【0033】
フェルト製造装置7において、まず第1カード・クロスラッパー10で極細繊維、中空繊維および低融点繊維などを絡合し、下方の硬綿層3に対応する第1ウェブ14をコンベア8上に送り出す。ついで、コンベア8上において、第1ウェブ14の上に長寸の不織シート5を連続的に載置する。第2カード・クロスラッパー12では、所定量の極細繊維、中空繊維および低融点繊維などを絡合し、上方の硬綿層2に対応する第2ウェブ16をコンベア8上に送り出し、不織シート5上に連続的に載置して3層積層体24とする。
【0034】
第2カード・クロスラッパー12を通過した3層積層体24(
図4参照)は、熱処理機22においてコンベア8上で均一に加熱され、さらに1対の加圧ローラ26によって加圧されて全体のフェルト化および一体化を同時に達成し、軽量フェルト材1を連続的に製造する。得た軽量フェルト材1は、冷却機28内を通過することにより、該冷却機中を降下する冷風によって冷却される。
【0035】
得た軽量フェルト材1は、通常、厚さが8〜50mmおよび目付が300〜500g/m
2であることが望ましく、好適な仕様は厚さ約38mm、目付約340g/m
2である。特殊な用途では、厚さは100mm程度まで可能であり、目付は上限が3000g/m
2程度であり、密度は下限が0.005g/cm
3であり、上限は0.043g/cm
3以上も可能である。
【0036】
軽量フェルト材1の一般仕様例として、厚さ8mmで目付340g/m
2であると密度0.0425g/cm
3に定める。厚さ10〜40mmで目付340g/m
2であると、厚さ10mmで密度0.0340g/cm
3、厚さ15mmで密度0.0227g/cm
3、厚さ20mmで密度0.0170g/cm
3、厚さ25mmで密度0.0136g/cm
3、厚さ30mmで密度0.0113g/cm
3、厚さ35mmで密度0.0097g/cm
3、厚さ40mmで密度0.0085g/cm
3になる。さらに、厚さ50mmで目付425g/m
2、厚さ60mmで目付510g/m
2、厚さ70mmで目付595g/m
2、厚さ80mmで目付680g/m
2、厚さ100mmで目付850g/m
2であるといずれも密度0.0085g/cm
3になる。
【実施例1】
【0037】
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1に示す軽量フェルト材1を製造するために、
図3に示すフェルト製造装置7を用い、繊度0.75デニールの極細ポリエステル繊維40%、繊度15デニールの中空ポリエステル繊維15%、繊度4デニールの低融点ポリエステル繊維25%、繊度3デニールのポリエステル短繊維20%を混綿し、目付150g/m
2の2枚のウェブ14,16を形成する。不織シート5として、目付40g/m
2のポリエステルメルトブローンシート(商品名:クラフレックスBTS0040EM、クラレ製)を用いる。
【0038】
不織シート5を前記のウェブ14,16で挟み、全体を加熱接着させる。得た軽量フェルト材1は、不織シート5をフェルト材中心に位置させ、上方および下方の硬綿層2,3の厚みおよび目付配分は均等である。この軽量フェルト材1は厚さ38mmおよび目付340g/m
2である。
【実施例2】
【0039】
試験機を用い、実施例1における繊度3デニールのポリエステル短繊維の代わりにポリエステル反毛を用い、実施例1と同じ繊維組成の軽量フェルト材1を製造する。この軽量フェルト材1において、上方硬綿層2は、厚さが19mmおよび目付が155g/m
2であり、一方、下方硬綿層3は、厚さが19mmおよび目付が155g/m
2である。
【0040】
得た軽量フェルト材1は厚さ38mmおよび目付350g/m
2である。コスト面を考慮すると、20%程度であれば、ポリエステル短繊維の代わりにポリエステル反毛を添加できる。
【実施例3】
【0041】
図3に示すフェルト製造装置7を用い、ウェブ14,16は実施例1と同じ繊維配合であり、両ウェブ14,16で実施例1と同じ不織シート5を挟み、全体を加熱接着させて軽量フェルト材1を製造する。得た軽量フェルト材1は厚さ38mmおよび目付407g/m
2である。
【0042】
実施例2および実施例3である軽量フェルト材1について、下記の製品と比較する。
比較A:厚さ38mmのメルトブローン不織布(商品名:シンサレートTC3303 300)
(目付356g/m
2)
比較B:厚さ38mmのメルトブローン不織布(商品名:シンサレートレギュラー 300)
比較C:実施例3と同じ繊維配合で不織シート5が介在しないフェルト材
(厚さ38mmおよび目付386g/m
2)
【0043】
実施例2および実施例3の軽量フェルト材1および比較A〜Cは、いずれも厚み38mmである。これらの製品について、垂直入射法による吸音データを測定し、その結果を下記の表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
図5は表1の結果をグラフに示す。このグラフから、実施例2、3の軽量フェルト材1は、公知のメルトブローン不織布(商品名:シンサレート)である比較AおよびBと同等以上の吸音率を有することが明らかである。また、比較Cの吸音率から、本発明の軽量フェルト材において不織シート5は必須である。
【実施例4】
【0046】
図3に示すフェルト製造装置7を用い、ウェブ14,16は実施例1と同じ繊維配合であり、両ウェブ14,16で実施例1と同じ不織シート5を挟み、全体を加熱接着させて軽量フェルト材6(
図2)を製造する。軽量フェルト材6において、上方硬綿層2は、厚さが12mmおよび目付が202g/m
2であり、一方、下方硬綿層3は、厚さが26mmおよび目付が165g/m
2である。
【0047】
硬綿層2,3の厚みが異なる軽量フェルト材6は、目付配分が異なって総重量が50g/m
2ほど重くなるけれども、硬綿層2,3の厚みが同じ軽量フェルト材1と比べて吸音性能が大きく上昇する。
【実施例5】
【0048】
実施例1と同様の繊維配合で軽量フェルト材1を製造する。但し、得た軽量フェルト材1は厚さ20mmおよび目付327g/m
2である。
【実施例6】
【0049】
実施例2と同様の繊維配合で軽量フェルト材1を製造する。但し、得た軽量フェルト材1は厚さ20mmおよび目付333g/m
2である。
【0050】
実施例5および実施例6である軽量フェルト材1について、下記の製品と比較する。
比較D:厚さ20mmのメルトブローン不織布(商品名:シンサレートTC3303 300)
(目付326g/m
2)
【0051】
実施例5および実施例6の軽量フェルト材1および比較Dは、いずれも厚み20mmである。これらの製品について、垂直入射法による吸音データを測定し、その結果を下記の表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
図6は表2の結果をグラフに示す。このグラフから、実施例5、6の軽量フェルト材1は、厚さ20mmにおいても、公知のメルトブローン不織布(商品名:シンサレート)である比較Dと同等以上の吸音率を有することが明らかである。
軽量フェルト材において、2層の硬綿層は、それぞれ繊度1.1デシテックス以下である極細繊維20〜80%、嵩高性を付与する中空繊維10〜60%、全体の熱処理時に溶融する低融点繊維10〜60%が混綿され、不織シートにおける繊維径は2〜20μm、目付が20〜100g/m