特許第5661925号(P5661925)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5661925巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5661925
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓
(51)【国際特許分類】
   B60J 3/00 20060101AFI20150108BHJP
   B60J 1/10 20060101ALI20150108BHJP
   B60J 1/18 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
   B60J3/00 H
   B60J1/10 Z
   B60J1/18 F
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-513655(P2013-513655)
(86)(22)【出願日】2011年6月6日
(65)【公表番号】特表2013-528141(P2013-528141A)
(43)【公表日】2013年7月8日
(86)【国際出願番号】EP2011059312
(87)【国際公開番号】WO2011154364
(87)【国際公開日】20111215
【審査請求日】2013年1月30日
(31)【優先権主張番号】10165672.6
(32)【優先日】2010年6月11日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン−ゴバン グラス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルツクス,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】グルダン,マルクス
【審査官】 中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/106767(WO,A1)
【文献】 特開昭63−240425(JP,A)
【文献】 特開2007−131208(JP,A)
【文献】 特開2008−006918(JP,A)
【文献】 特開2009−292297(JP,A)
【文献】 特開2009−248862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 1/00,1/10,
1/20,1/18,
3/00,7/00
B64C 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、
a.窓開口(2)を備えた自動車窓(1)と、
b.長手方向または横方向の両側に窓開口(2)の縁に互いに対向して設けられたガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、ドーム(9)、巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)と、
c.巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)中の巻取り型ブラインドローラー(6)と、
d.ガイド(3a、3b)中で巻取り型ブラインドローラー(6)上を移動可能で、リブ(4a、4b)に接触する巻取り型ブラインド(7)と、
e.巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、およびドーム(9)を覆うカバー(8a、8b)と、
を含み、
自動車窓(1)、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、ドーム(9)、および巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)が、高分子材料から作られる単一構造要素(13)を形成している、巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓。
【請求項2】
高分子材料が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリメチルメタクリレート類、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、および/またはそれらの混合物または共重合体を含む、請求項に記載の自動車窓。
【請求項3】
窓開口(2)が、好ましくは、自動車窓の面積の30%〜80%を構成する、請求項1または2に記載の自動車窓。
【請求項4】
窓開口(2)が、透明または少なくとも部分的に不透明な窓ガラス(10)によって閉じられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の自動車窓。
【請求項5】
窓ガラス(10)が、ガラスまたはポリマーを含む、請求項4に記載の自動車窓。
【請求項6】
カバー(8a、8b)が、ネジ、リベット、クリップ、接着剤、盲栓、および/または溶接によってドーム(9)に取り付けられている、請求項1から5のいずれか一項に記載の自動車窓。
【請求項7】
カバー(8a、8b)が、金属およびポリマーを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の自動車窓。
【請求項8】
巻取り型ブラインド(7)が、皮革、合成皮革、織物繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリメチルメタクリレート類、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリアミド類、および/またはそれらの混合物、および/またはそれらの共重合体を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の自動車窓。
【請求項9】
巻取り型ブラインド(7)が、層状の要素を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の自動車窓。
【請求項10】
巻取り型ブラインド(7)が、巻取り型ブラインドラッチ(11)を有し、自動車窓(1)が、ラッチ開口(12)を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の自動車窓。
【請求項11】
巻取り型ブラインドローラー(6)が、ポリマー、および/または金属を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の自動車窓。
【請求項12】
巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓を製造する方法であって、
a.窓開口(2)、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、ドーム(9)、および巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)を備えた自動車窓(1)が、射出成形または射出圧縮成形され、
b.巻取り型ブラインド(7)を備えた巻取り型ブラインドローラー(6)が、巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)に挿入され、
c.巻取り型ブラインド(7)が、リブ(4a、4b)に接触してガイド(3a、3b)に挿入され、
d.巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、およびドーム(9)が、カバー(8a、8b)によって閉じられる、方法。
【請求項13】
カバー(8a、8b)が、ネジおよび/または釘によってドーム(9)に取り付けられる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
自動車窓が、車体開口に挿入される、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
乗用車および/またはトラックの請求項1から11のいずれか一項に記載の自動車窓の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓、その製造のための方法、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
乗用車において巻取り型ブラインドを備えた自動車窓は、ますます好評になっている。暑い夏で強い日光のもとでは、車内は窓開口を通じて非常に熱くなる可能性がある。さらに、ドライバーは、運転の間、散光によって見えない可能性がある。乗員、特に子供は、後部領域での直射日光から保護されることができる。また、車内が熱くなることは、ドライバーの集中および反応する能力に悪影響を有する。1つの可能な解決法は、入射日光の強さおよび位置に応じて開閉されることができる調節可能または移動可能な巻取り型ブラインドまたはベネチアンブラインドである。特に、静止車両で、車内が熱くなること、したがって、運転の間のエアコンの使用が著しく低減されることができる。寒空に、巻取り型ブラインドは、透明窓を介してのヒートロスを防ぐために引き出されることができる。
【0003】
乗用車の二酸化炭素の排出に関するますます厳格な規制の結果として、自動車の重量、したがってその燃料消費を低減するために強い取り組みがある。プラスチックの分野における一定の革新は、高分子材料から作られる相応してより軽い要素で金属車体の大部分を置き換えることを可能にする。特に、部品または全窓面積は、高分子材料から作られる要素で置き換えることができる。多くの場合、これらは、著しくより低い重量と共に、安全ガラスから作られる車両窓に対して同程度の硬さ、安定性、および強靭性を有する。さらに、重量減少により、車両の重心はさらに低くなり、それは、操縦に好ましい効果を有する。さらに、金属と比較して、高分子材料は、著しくより低い温度で製造、処理、成形されることができる。これは、材料の製造の間のエネルギー需要およびコストを低減する。
【0004】
自動車における巻取り型ブラインド要素の設置は、高分子材料から作られる窓の場合でさえ、ガイドレール、補強リブ、ラッチ要素、および巻取り型ブラインドマウントなどの多数の個々の部品を接着またはネジ留めすることによって巻取り型ブラインドフレームを設置することを必要とする。しかし、巻取り型ブラインドの設置における多くの個々のステップは、設置の期間および費用を増大させ、製造をより費用のかかるものにする。さらに、多数のプロセスステップは、混乱および不具合の可能性を増大させ、製造遅延および不良品の増大に結びつく可能性がある。
【0005】
欧州特許出願公開第1285794号明細書は、自動車の透明な屋根領域下に配置される巻取り型日除けブラインド装置を開示している。巻取り型日除けブラインド装置は、自動車の屋根の側面に設けられた巻回軸およびガイドによって調節されることができる。
【0006】
独国実用新案第202006015107号明細書は、スライドルーフの巻取り型ブラインド用ガイドレール、車両上のガイドレールの取り付け用の保持部、および巻取り型ブラインドを収容するためのガイド部を開示している。保持部およびガイド部は、柔軟なスプリング部によって接続されている。
【0007】
欧州特許出願公開第0990544号明細書は、屋根に取り付けられたガイドレール、およびその上に設けられた閉鎖手段を備えた閉鎖可能な車両ルーフ開口を開示している。ガイドレールは、特に、浸透する汚れから保護される。
【0008】
欧州特許出願公開第1285794号明細書は、自動車の屋根用の巻取り型日除けブラインド装置を開示している。巻取り型日除けブラインド装置は、自動車の屋根の横ガイド上で移動可能にガイドされる巻回軸を有し、それは、格納位置と機能位置との間で調節されることができる。
【0009】
欧州特許出願公開第1182066号明細書は、屋根に組み込まれ、少なくとも1つの窓を隠すことができる自動車用巻取り型日除け保護ブラインドを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1285794号明細書
【特許文献2】独国実用新案第202006015107号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第0990544号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1182066号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、できるだけ少ない個々の部品からコスト効率良く製造されることができ、高い安定性を有する巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、請求項1に記載の巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓によって本発明により完成される。好ましい実施形態は、従属請求項に現れる。
【0013】
自動車窓を製造するための本発明による方法およびその使用は、他の同等の請求項に現れる。
【0014】
本発明による巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓は、高分子材料から作られる窓開口を備えた自動車窓を含む。表現「自動車窓」は、本発明の文脈において、窓枠および窓開口を含む。本発明は、車体の一部のみが高分子材料から作られる車両窓と取り替えられた車両窓をも含む。ガイド、リブ(ストリップ)、ドーム、巻取り型ブラインド係止手段、および巻取り型ブラインドシャフト保持体は、長手方向または横方向の窓開口の縁に取り付けられている。ドーム、ガイド、リブ(ストリップ)、ドーム、巻取り型ブラインド係止手段、および巻取り型ブラインドシャフト保持体の数は指定されず、変えられることができる。好ましくは、少なくとも2つのガイド、2つのリブ、2つの巻取り型ブラインドシャフト保持体、および2つのドームが、自動車窓に取り付けられる。巻取り型ブラインドローラーは、2つの巻取り型ブラインドシャフト保持体内に位置している。ガイドに沿って巻き上げられ広げられることができ、リブによって制限されることができ、このように、自動車窓の窓開口を開閉することができる巻取り型ブラインドが、巻取り型ブラインドローラーに巻回される。ガイドに挿入され、リブに接触する巻取り型ブラインドの2つの縁に、スライドブロックが取り付けられることが好ましい。スライドブロックは、好ましくは、巻取り型ブラインドをガイド上でリブに接触して所定位置で移動可能なように柔軟に取り付けすることを可能にする。説明された配置は、巻取り型ブラインドシャフト保持体上のカバー、ガイド、リブ、および可変数のドームによって閉じられる。ドームは、好ましくは、それらの内部に、セルフタッピングねじ用のネジ山または材料を含む。ドームは、ネジ、リベット、接着剤、盲栓、またはクリップでカバーをネジ止め、取り付け、および/または固定するために役立つ。自動車窓、ガイド、リブ、ドーム、および巻取り型ブラインドシャフト保持体は、高分子材料から作られる単一構造要素を形成する。好ましくは、2〜15のドームが、各リブ付近両側に配置されている。しかし、巻取り型ブラインドが、設けられた巻取り型ブラインドローラーまたはさらに巻取り型ブラインドシャフトによって広げられ、反対側に掛けられる/固定される/係止されるように、巻取り型ブラインドシャフト保持体のみが窓ガラスに一体化されることが可能である。巻取り型ブラインドローラーおよび巻取り型ブラインドシャフト保持体の領域は、内部ドアパネルまたはトリムによって隠すこともできる。本発明による装置は、上端から下端に、または逆に巻取り型ブラインドが開かれることができるように配置されることができる。左から右に、または逆に巻取り型ブラインドを開くことも可能である。
【0015】
高分子材料は、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリメチルメタクリレート類、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、および/またはそれらの混合物または共重合体、特に好ましくは、ポリカーボネート、およびポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート/アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレートなどのポリカーボネート混合物を含む。
【0016】
高分子材料は、好ましくは、有機または無機、繊維または微粒子フィラーで充填される。高分子材料は、好ましくは、ガラス繊維、ガラスボール、ガラス玉、および/または鉱物粒子で充填される。
【0017】
窓開口は、好ましくは、自動車窓の面積の30%〜80%、特に好ましくは40%〜70%を構成する。
【0018】
窓開口は、好ましくは、透明または(部分的に)不透明な窓ガラスによって被覆または閉じられる。窓ガラスは、好ましくは、ガラスまたはポリマー、好ましくは、板ガラス(フロートガラス)、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、および/またはポリメチルメタクリレートを含む。
【0019】
カバーは、好ましくは、ネジ、リベット、クリップ、溶接(例えば、超音波)、ラッチ機構によってドームに取り付けられる。
【0020】
カバーは、好ましくは、金属およびポリマー、特に好ましくは、アルミニウム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリメチルメタクリレート類、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリアミド類、および/またはそれらの混合物または共重合体を含む。
【0021】
ネジ、接着剤、吊り下げ、クリップ、またはリベットによるルーフライニングまたは内部照明の取り付けなどのこれらの要素によってさらなる機能が実装されることができるように、カバー、ドーム、リブ、またはガイドが導入されることができる。
【0022】
巻取り型ブラインドは、好ましくは、皮革、合成皮革、織物繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリメチルメタクリレート類、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリアミド類、および/またはそれらの混合物または共重合体などのポリマーを含む。
【0023】
巻取り型ブラインドは、好ましくは、巻取り型ブラインドラッチを有し、自動車窓は、ラッチ開口を有する。巻取り型ブラインドラッチおよびラッチ開口は、巻取り型ブラインドのさらなる固定および閉鎖を可能にする。
【0024】
巻取り型ブラインドローラーまたはさらに巻取り型ブラインドシャフトは、好ましくは、ポリマーおよび/または金属、好ましくは、鉄、クロム、アルミニウム、チタン、バナジウム、ニッケル、コバルトの他に、言及された金属の合金、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリメチルメタクリレート類、ポリアクリレート類、ポリエステル類、ポリアミド類、および/またはそれらの混合物またはそれらの共重合体を含む。
【0025】
本発明は、巻取り型ブラインドが一体化された自動車窓を製造する方法をさらに含み、第1ステップでは、窓開口または透明で透けて見える領域の他に、必要に応じ、少なくとも2つのガイド、2つのリブ、ドーム、および2つの巻取り型ブラインドシャフト保持体を備えた自動車窓が射出成形される。このために、熱可塑性射出成形方法または射出圧縮成形方法などの当業者に公知の従来の方法が、高分子材料を成形するために使用されることができる。好ましくは、2成分射出成形方法または射出圧縮方法が使用される。自動車窓の射出成形型では、窓開口、ガイド、リブ、およびドームがそれに沿って形成される。射出成形型は、次いで、液体高分子材料で充填される。高分子材料の冷却および硬化後に、自動車窓は、少なくとも形成された、窓開口、ガイド、リブ、ドーム、および巻取り型ブラインドシャフト保持体と共に取り除かれることができる。次いで、巻取り型ブラインドを備えた巻取り型ブラインドシャフトまたは巻取り型ブラインドローラーは、巻取り型ブラインドシャフト保持体に挿入される。巻取り型ブラインドは、好ましくは、スライドブロックで、リブによって外側に向けて横に制限されたガイドに挿入される。巻取り型ブラインド上に設けられた巻取り型ブラインドラッチおよび自動車窓のラッチ機構(開口)によって、窓開口は、完全に閉じられることができる。巻取り型ブラインドシャフト保持体、ガイド、リブ、およびドームは、次いで、カバーで閉じられる。
【0026】
カバーは、好ましくは、ネジ、リベット、盲栓、クリップ、接着剤、および/または溶接によってドームに取り付けられる。
【0027】
本発明による自動車窓は、好ましくは、車体開口に挿入される。
【0028】
本発明は、乗用車および/またはトラック、牽引車、トラクターの自動車窓、好ましくは、乗用車の調節可能な太陽窓としての使用をさらに含む。
【0029】
以下では、本発明は、図面を参照して詳細に説明される。図面は純粋に概要であり、縮尺に忠実ではない。図面は、本発明を決して限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】挿入された巻取り型ブラインド(7)およびカバー(8a、8b)のない本発明による自動車窓の図である。
図2】完全に設置された自動車窓の図である。
図3】自動車窓の製造のための本発明による方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、挿入された巻取り型ブラインド(7)およびカバー(8a、8b)のない本発明による自動車窓(1)の図を表す。自動車窓(1)は、窓開口(2)を含み、互いに対向する車両の運転方向における左右に、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、ドーム(9)、および2つの巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)が配置されている。自動車窓(1)、窓開口(2)、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、ドーム(9)、および2つの巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)は、高分子材料、例えば、ポリオレフィン類から作られる単一構造要素(13)を形成する。巻取り型ブラインドローラー(6)は、巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)に挿入される。
【0032】
図2は、完全に設置された自動車窓(1)の図を表す。自動車窓(1)の構造は、図1に記載されたものに相当する。ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、ドーム(9)の他に、見えない巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)の部品は、2つのカバー(8a、8b)によって被覆される。巻取り型ブラインドカバー(8a、8b)は、ネジおよび/またはクリップによってドーム(9)に取り付けられる。または、カバー(8a、8b)は、接着剤、好ましくは、湿気硬化形接着剤または熱硬化形接着剤を使用して取り付けられることもできる。カバー(8a、8b)は、リブ(4a、4b)、ドーム(9)、または直接車両に接着されることができる。巻取り型ブラインドローラー(6)に巻回された巻取り型ブラインド(7)は、窓開口(2)の一部を閉じる。巻取り型ブラインドの巻取り型ブラインドラッチ(11)および自動車窓(1)のラッチ開口(12)によって、窓開口(2)は完全に閉じられることができる。
【0033】
図3は、自動車窓の製造のための本発明による方法のフローチャートを示す。第1ステップにおいて、窓開口(2)、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、ドーム(9)、および巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)を備えた自動車窓(1)は、射出成形または射出圧縮成形される。温度およびプロセス条件は、使用される高分子材料によって決定される。高分子材料を冷却および硬化した後に、自動車窓(1)は取り除かされることができる。次いで、巻取り型ブラインド(7)を備えた巻取り型ブラインドローラー(6)は、巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)に挿入される。巻取り型ブラインド(7)は、リブ(4a、4b)によって外側で制限されたガイド(3a、3b)に挿入される。巻取り型ブラインドシャフト保持体(5a、5b)、ガイド(3a、3b)、リブ(4a、4b)、およびドーム(9)は、次いで、2つのカバー(8a、8b)によって閉じられる。カバー(8a、8b)の閉鎖は、好ましくは、ドーム(9)内に位置するネジ山にカバー(8a、8b)を固定して接続するネジを用いて行われる。ドーム(9)の数は、窓開口(2)のサイズによって決定され、好ましくは、側面当たり総計3〜10のドーム(9)になる。
【符号の説明】
【0034】
(1)自動車窓
(2)窓開口
(3a、3b)ガイド
(4a、4b)リブ
(5a、5b)巻取り型ブラインドシャフト保持体
(6)巻取り型ブラインドローラーまたは巻取り型ブラインドシャフト
(7)巻取り型ブラインド
(8a、8b)カバー
(9)ドーム
(10)窓ガラス
(11)巻取り型ブラインドラッチ
(12)ラッチ開口
(13)構造要素
図1
図2
図3