(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術には以下に記載する問題がある。電子メールの送受信の件数、交信相手が多ければ多いほど、その人物は、「情報が集まる」「情報を発信している」と予想され、その企業や特定の分野の中心人物である可能性が高い。しかし、特許文献1では、送受信された電子メールが業務での使用であるか又は業務外での使用であるかを把握することは可能であるが、このようなメール中心人物を簡便な方法で把握することはできない。即ち、送受信される電子メールの利用実態を把握することはできていない。
【0005】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、ネットワーク上に接続された端末を利用した電子メールの利用実態を容易に把握する情報処理装置、その制御方法、プログラム、記憶媒体及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために本発明は、情報処理装置であって、ネットワークを介して接続された複数のユーザ端末装置における電子メールの送受信履歴を示すログ情報を取得する取得手段と、電子メールの利用状況を把握するために、取得した前記ログ情報から、電子メールの受信件数をユーザごとに分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果を表示部に出力する出力手段とを備え、前記ログ情報は、送受信された各電子メールごとに、少なくともユーザを識別するユーザ識別情報、当該ユーザが電子メールを送信したか受信したかを示す操作情報、当該電子メールの送信元を示す送信元アドレス、及び当該電子メールの送信先を示す送信先アドレスを含み、前記分析手段は、ユーザごとに電子メールの前記受信件数をカウントするカウンタと、
取得した前記ログ情報に含まれる前記操作情報が、電子メールを送信したことを示す操作情報か、受信したことを示す操作情報かを判定する手段と、前記判定する手段にて、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された場合、前記送信先アドレスとして設定されてい
るユーザに対応する前記カウンタを増加させる手段と、各ユーザの前記カウンタの値から電子メールの受信が多いユーザを特定する手段とを備え
、前記判定する手段は、前記送信先アドレスとして設定されているユーザが複数であるか否かを判定し、ユーザが複数であると判定された場合、前記カウンタを増加させる手段は、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された前記ログ情報について、前記送信先アドレスとして設定されている各ユーザに対応する前記カウンタを増加させ、前記出力手段は、電子メールを送信したユーザと受信したユーザとのやり取りを図式化した分析結果を出力することを特徴とする。
【0007】
また、上記の目的を達成するために本発明は、情報処理装置であって、ネットワークを介して接続された複数のユーザ端末装置における電子メールの送受信履歴を示すログ情報を取得する取得手段と、電子メールの利用状況を把握するために、取得した前記ログ情報から、電子メールの送信件数をユーザごとに分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果を表示部に出力する出力手段とを備え、前記ログ情報は、送受信された各電子メールごとに、少なくともユーザを識別するユーザ識別情報、当該ユーザが電子メールを送信したか受信したかを示す操作情報、当該電子メールの送信元を示す送信元アドレス、及び当該電子メールの送信先を示す送信先アドレスを含み、前記分析手段は、ユーザごとに電子メールの前記送信件数をカウントするカウンタと、
取得した前記ログ情報に含まれる前記操作情報が、電子メールを送信したことを示す操作情報か、受信したことを示す操作情報かを判定する手段と、前記判定する手段にて、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された場合、前記送信元アドレスとして設定されているユーザの前記カウンタを増加させる手段と、各ユーザの前記カウンタの値から電子メールの送信が多いユーザを特定する手段とを備え、
前記出力手段は、電子メールを送信したユーザと受信したユーザとのやり取りを図式化した分析結果を表示部に出力することを特徴とする。
【0008】
また、上記の目的を達成するために本発明は、複数のユーザ端末装置と、該複数のユーザ端末装置における電子メールの送受信履歴を示すログ情報を分析する情報処理装置とを含む情報処理システムであって、各ユーザ端末装置は、自装置の電子メールの送受信に従って前記ログ情報を生成する生成手段を備え、前記情報処理装置は、前記ログ情報を取得する取得手段と、電子メールの利用状況を把握するために、取得した前記ログ情報から、電子メールの受信件数をユーザごとに分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果を表示部に出力する出力手段とを備え、前記ログ情報は、送受信された各電子メールごとに、少なくともユーザを識別するユーザ識別情報、当該ユーザが電子メールを送信したか受信したかを示す操作情報、当該電子メールの送信元を示す送信元アドレス、及び当該電子メールの送信先を示す送信先アドレスを含み、前記分析手段は、ユーザごとに電子メールの前記受信件数をカウントするカウンタと、
取得した前記ログ情報に含まれる前記操作情報が、電子メールを送信したことを示す操作情報か、受信したことを示す操作情報かを判定する手段と、前記判定する手段にて、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された場合、前記送信先アドレスとして設定されてい
るユーザに対応する前記カウンタを増加させる手段と、各ユーザの前記カウンタの値から電子メールの受信が多いユーザを特定する手段とを備え
、前記判定する手段は、前記送信先アドレスとして設定されているユーザが複数であるか否かを判定し、ユーザが複数であると判定された場合、前記カウンタを増加させる手段は、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された前記ログ情報について、前記送信先アドレスとして設定されている各ユーザに対応する前記カウンタを増加させ、前記出力手段は、電子メールを送信したユーザと受信したユーザとのやり取りを図式化した分析結果を出力することを特徴とする。
【0009】
また、上記の目的を達成するために本発明は、複数のユーザ端末装置と、該複数のユーザ端末装置における電子メールの送受信履歴を示すログ情報を分析する情報処理装置とを含む情報処理システムであって、各ユーザ端末装置は、自装置の電子メールの送受信に従って前記ログ情報を生成する生成手段を備え、前記情報処理装置は、前記ログ情報を取得する取得手段と、電子メールの利用状況を把握するために、取得した前記ログ情報から、電子メールの送信件数をユーザごとに分析する分析手段と、前記分析手段による分析結果を表示部に出力する出力手段とを備え、前記ログ情報は、送受信された各電子メールごとに、少なくともユーザを識別するユーザ識別情報、当該ユーザが電子メールを送信したか受信したかを示す操作情報、当該電子メールの送信元を示す送信元アドレス、及び当該電子メールの送信先を示す送信先アドレスを含み、前記分析手段は、ユーザごとに電子メールの前記送信件数をカウントするカウンタと、
取得した前記ログ情報に含まれる前記操作情報が、電子メールを送信したことを示す操作情報か、受信したことを示す操作情報かを判定する手段と、前記判定する手段にて、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された場合、前記送信元アドレスとして設定されているユーザの前記カウンタを増加させる手段と、各ユーザの前記カウンタの値から電子メールの送信が多いユーザを特定する手段とを備え、
前記出力手段は、電子メールを送信したユーザと受信したユーザとのやり取りを図式化した分析結果を出力することを特徴とする。
【0010】
また、上記の目的を達成するために本発明は、情報処理装置の制御方法であって、取得手段が、ネットワークを介して接続された複数のユーザ端末装置における電子メールの送受信履歴を示すログ情報を取得する取得ステップと、分析手段が、電子メールの利用状況を把握するために、取得した前記ログ情報から、電子メールの受信件数をユーザごとに分析する分析ステップと、出力手段が、前記分析ステップにおける分析結果を表示部に出力する出力ステップとを実行し、前記ログ情報は、送受信された各電子メールごとに、少なくともユーザを識別するユーザ識別情報、当該ユーザが電子メールを送信したか受信したかを示す操作情報、当該電子メールの送信元を示す送信元アドレス、及び当該電子メールの送信先を示す送信先アドレスを含み、前記分析ステップは、ユーザごとに電子メールの前記受信件数をカウンタを用いてカウントするステップと、
取得した前記ログ情報に含まれる前記操作情報が、電子メールを送信したことを示す操作情報か、受信したことを示す操作情報かを判定するステップと、前記判定するステップにて、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された場合、前記送信先アドレスとして設定されてい
るユーザに対応する前記カウンタを増加させるステップと、各ユーザの前記カウンタの値から電子メールの受信が多いユーザを特定するステップとを実行
し、前記判定するステップは、前記送信先アドレスとして設定されているユーザが複数であるか否かを判定し、ユーザが複数であると判定された場合、前記カウンタを増加させるステップは、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された前記ログ情報について、前記送信先アドレスとして設定されている各ユーザに対応する前記カウンタを増加させ、前記出力ステップは、電子メールを送信したユーザと受信したユーザとのやり取りを図式化した分析結果を出力することを特徴とする。
【0011】
また、上記の目的を達成するために本発明は、情報処理装置の制御方法であって、取得手段が、ネットワークを介して接続された複数のユーザ端末装置における電子メールの送受信履歴を示すログ情報を取得する取得ステップと、分析手段が、電子メールの利用状況を把握するために、取得した前記ログ情報から、電子メールの送信件数をユーザごとに分析する分析ステップと、出力手段が、前記分析ステップにおける分析結果を表示部に出力する出力ステップとを実行し、前記ログ情報は、送受信された各電子メールごとに、少なくともユーザを識別するユーザ識別情報、当該ユーザが電子メールを送信したか受信したかを示す操作情報、当該電子メールの送信元を示す送信元アドレス、及び当該電子メールの送信先を示す送信先アドレスを含み、前記分析ステップは、ユーザごとに電子メールの前記送信件数をカウンタを用いてカウントするステップと、
取得した前記ログ情報に含まれる前記操作情報が、電子メールを送信したことを示す操作情報か、受信したことを示す操作情報かを判定するステップと、前記判定するステップにて、電子メールを送信したことを示す操作情報であると判定された場合、前記送信元アドレスとして設定されているユーザの前記カウンタを増加させるステップと、各ユーザの前記カウンタの値から電子メールの送信が多いユーザを特定するステップとを実行し、
前記出力ステップは、電子メールを送信したユーザと受信したユーザとのやり取りを図式化した分析結果を出力することを特徴とする。
【0012】
また、上記の目的を達成するために本発明は、上記情報処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ネットワーク上に接続された端末を利用した電子メールの利用実態を容易に把握する情報処理装置、その制御方法、プログラム、記憶媒体及び情報処理システムを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念及び下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
【0016】
<第1の実施形態>
以下では、
図1乃至
図8を参照して、本発明における第1の実施形態について説明する。第1の実施形態における電子メールに関する操作ログの分析について説明する。第1の実施形態における操作ログの分析は、ログ管理サーバ側で操作ログを集計し、集計した操作ログを情報処理装置に入力する。これにより、本実施形態では、電子メールの現実の利用実態をより容易に情報処理装置で分析することを実現する。
【0017】
<情報処理システムの構成>
まず、
図1を参照して、本発明の第1の実施形態における情報処理システム10の構成例について説明する。本実施形態に係る情報処理システム10は、複数のユーザ端末装置11、18と、ユーザ端末装置11、18の操作履歴を管理するログ管理サーバ12と、情報処理装置17とを備える。本実施形態によれば、当該操作履歴は、各ユーザ端末装置11、18における電子メールの送受信履歴を示すログ情報を示す。これらの装置は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続されている。
【0018】
なお、ログ管理サーバ12と、情報処理装置17とは、同一企業内で管理されても良いし、別企業で管理されてもよい。また、情報処理システム10では、ユーザ端末装置11、18に電子メールを提供するメールサーバ(不図示)が、ネットワークを介して接続されている。以下では、各装置の構成について説明するが、各装置は以下で説明する構成に限定されず他の構成を含んでもよい。
【0019】
ユーザ端末装置11は、電子メールの利用状況を監視し、操作ログ(操作履歴情報)を取得する監視部13を備えている。なお、ユーザ端末装置18の構成もユーザ端末装置11と同様であるため説明を省略する。操作ログには、例えば、PC名、ユーザ名等の端末装置を識別するための端末装置名と、電子メールを送信/受信した操作日時と、電子メールの件名とが含まれる。
【0020】
また、ユーザ端末装置11、18は、自装置における操作内容を示す操作ログを定期的(例えば、1分毎)に監視部13によって生成し、ログ管理サーバ12に送信する。ログ管理サーバ12に操作ログを送信するタイミングとしては、所定時間単位(例えば、2時間毎)、所定量以上の操作ログが蓄積された場合、ユーザ端末装置11、18が起動した場合、ログ管理サーバ12からの要求を受けた場合等、様々な条件を設定可能である。
【0021】
ログ管理サーバ12は、ユーザ端末装置11の動作を管理する装置である。
図1に示すように、ログ管理サーバ12は、情報処理システム10に含まれるユーザ端末装置11、18から送信された操作ログを管理するログ管理DB(データベース)14を備える。ログ管理サーバ12は、ユーザ端末装置11から受信した操作ログに基づいて、ログ管理DB14に、ユーザ端末装置毎(または利用者毎)に操作ログを記録する。
【0022】
情報処理装置17は、メール判定部15、分析結果DB16及び分析結果出力部19を備える。情報処理装置17は、ログ管理サーバ12からネットワークを介して取得した操作ログを分析(例えば、電子メールの利用状況)する。なお、ログ管理サーバ12で収集されたユーザ端末装置群の操作ログを情報処理装置17へ受け渡す方法としては、外部記憶媒体(FD、MO、USB、CD−R、DVD−RAM等)等の操作ログを授受可能な媒体での受け渡しでもよい。
【0023】
メール判定部15は、取得手段及び分析手段として機能し、ログ管理サーバ12から取得した操作ログから、情報窓口となる人物(メール受信が多い人物)や情報発信者(メール送信が多い人物)等の分析を行い、その分析結果を分析結果DB16に記録する。また、分析結果出力部19は、メール判定部15によって分析結果DB16に記録された分析結果を、ログ管理サーバ12へネットワークを介して送信する。
【0024】
なお、分析結果のログ管理サーバ12への受け渡しは、ネットワークを利用する以外にも、外部記憶媒体(FD、MO、USB、CD−R、DVD−RAM等)等の操作履歴情報を授受可能な媒体でも可能である。また、詳しくは後述するが、分析結果出力部19は、情報処理装置17の表示部(不図示)に、分析結果DB16に記録された分析結果をグラフ・表等の画像として出力することも可能である。
【0025】
<ハードウェア構成>
次に、
図2を参照して、本実施形態のユーザ端末装置11、18、ログ管理サーバ12及び情報処理装置17に適用可能なコンピュータのハードウェア構成例について説明する。ユーザ端末装置11、ログ管理サーバ12及び情報処理装置17は、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等の情報処理装置により実現することができる。
【0026】
本コンピュータは、ハードウェア構成として、CPU21、ROM22、RAM23、HDD24、入力装置25、表示装置26、及びインタフェース部27を備える。各構成要素は、バス28によって接続され、相互に信号を送受信できる。
【0027】
CPU21は中央演算処理装置であり、ROM22やRAM23に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて本コンピュータの処理を統括的に制御する。本コンピュータをログ管理サーバ12に適用した場合、CPU21は、ログ管理サーバ12が行う後述の各処理を実行する。また、本コンピュータをユーザ端末装置11、18に適用した場合には、CPU21は、ユーザ端末装置11、18が行う後述の各処理を実行する。また、本コンピュータを情報処理装置17に適用した場合には、CPU21は、情報処理装置17が行う後述の各処理を実行する。
【0028】
ROM22は、読出専用メモリであり、本コンピュータの設定データや、ブートプログラム等が格納されている。RAM23は、書込可能メモリであり、HDD(ハードディスクドライブ)24からロードされたコンピュータプログラムやデータ、インタフェース部27を介して外部から受信したデータ等を一時的に記憶するためのエリアを有する。更に、RAM23は、CPU21が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。即ち、RAM23は、各種のエリアを適宜提供することができる。
【0029】
HDD(ハードディスクドライブ)24には、OS(オペレーティングシステム)や、本コンピュータを適用した装置が行う各種の処理をCPU21に実行させるためのコンピュータプログラムやデータが保存されている。なお、HDDは大容量記憶装置の一例であり、SDD(フラッシュメモリドライブ)を適用してもよい。
【0030】
本コンピュータを情報処理装置17に適用した場合、HDD24に格納されるコンピュータプログラムには、情報処理装置17が行う各処理をCPU21に実行させるためのコンピュータプログラムが含まれる。また、分析結果DB16もこのHDD24内に設けられる。また、本コンピュータをログ管理サーバ12に適用した場合、HDD24に格納されるコンピュータプログラムには、ログ管理サーバ12が行う各処理をCPU21に実行させるためのコンピュータプログラムが含まれる。また、ログ管理DB14もこのHDD24内に設けられる。HDD24に保存されているコンピュータプログラムやデータは、CPU21による制御に従って適宜RAM23にロードされ、CPU21による処理対象となる。
【0031】
入力装置25は、ユーザがコンピュータに対して指示を入力するための装置であり、キーボードやポインティングデバイス(例えば、マウス)等により構成される。本コンピュータの操作者は、この入力装置25を操作することで、各種の指示をCPU21に対して入力することができる。表示装置26は、CRTや液晶画面等により構成されており、CPU21による処理結果を画像や文字等でもって表示することができる。
【0032】
インタフェース部27は、コンピュータ装置をネットワークに接続するためのネットワークインタフェースである。例えば、本コンピュータをユーザ端末装置11、18に適用した場合、インタフェース部27は、本コンピュータをネットワークに接続するためのネットワークインタフェースを含む。同様に、本コンピュータをログ管理サーバ12に適用した場合、インタフェース部27は、本コンピュータをネットワークに接続するためのネットワークインタフェースを含む。
【0033】
本実施形態では、説明を簡略化するために、ユーザ端末装置11、ログ管理サーバ12及び情報処理装置17の何れも
図2に示す構成を有するコンピュータであるものとして説明するが、本発明における各装置の構成については上述した構成に限定するものではない。また、ユーザ端末装置11、18、ログ管理サーバ12及び情報処理装置17とで異なる構成を有するコンピュータを適用してもよい。
【0034】
<ログ管理データベース>
次に、
図3を参照して、ログ管理サーバ12におけるログ管理DB14の記憶内容例について説明する。ユーザ端末装置11、18からログ管理サーバ12へ送信された操作ログの情報は、ログ管理サーバ12のログ管理DB14に記録される。特に、
図3では、ユーザ端末装置11、18から受信した、電子メールに関する操作ログの一例を示している。
【0035】
図3に示すように、ログ管理DB14は、操作ログの情報として、送信又は受信された電子メールごとの情報を記録している。なお、この操作ログは、1操作(1電子メール)につき1レコード単位で、操作が発生した順に時系列に沿って記録されるものとする。
【0036】
31は、ユーザ端末装置11、18の端末の識別情報、例えば、PC名である。32は、ユーザ端末装置11、18の利用者のユーザ識別情報、例えば、ユーザ名である。33は、操作名であり、例えば、電子メールを送信したことを示す送信(snd)、電子メールを受信したことを示す受信(rcv)等の操作情報が設定される。電子メールを送信した場合は「snd」、電子メールを受信した場合は「rcv」と記録される。
【0037】
34は、各電子メールを送信又は受信した操作日時である。35は、電子メールの送信元となるメールアドレス(From:送信元アドレス)である。36は、電子メールの送信先となるメールアドレス(To:送信先アドレス)である。37は、添付ファイル名であり、添付ファイルがある場合、その添付ファイル名が記録される。38は、電子メールの件名である。
【0038】
なお、操作ログはこれに限定されず、メール本文が記録されていてもよい。
【0039】
<分析処理>
次に、
図4及び
図5を参照して、情報処理装置17において、電子メールの利用状況を分析(判定)する処理について説明する。
図4は、本実施形態の情報処理装置17が実行する受信メール判定処理の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートは、情報処理装置17のメール判定部15が、操作ログの情報を分析して、ユーザ毎の受信メールの件数を分析する処理を示す。なお、以下で説明する処理は、情報処理装置17のCPU21がROM22やHDD24に記憶されたコンピュータプログラムをRAM23に読み出して実行することにより実現される。
【0040】
まず、S41において、メール判定部15は、ログ管理DB14に記録された操作ログをネットワークを介して取得する(読み出す)。なお、読出単位は、上述したように、ユーザ単位、グループ単位、所定期間等、自由に設定できる。また、操作ログの読出は、ネットワークを利用する以外にも、外部記憶媒体(FD、MO、USB、CD−R、DVD−RAM等)等の操作ログを授受可能な媒体を用いてもよい。
【0041】
次に、S42において、メール判定部15は、取得した操作ログに、未処理のレコードが存在するか否かを判定する。未処理のレコードが存在する場合は、メール判定部15は、操作ログから未処理の1レコードを呼び出してS43に進む。S43において、メール判定部15は、読み出したレコードの操作名33を参照して、操作名33が
送信(snd)か否かを判定する。ここで、操作名が
送信(snd)の場合はS44に進み、操作名が
受信(rcv)の場合はS42に戻る。
【0042】
S44において、メール判定部15は、To36(送信先のメールアドレス)を参照して、To36に設定された宛先が複数であるか否かを判定する。ここで、To36に設定された宛先が複数でない場合はS46に進む。一方、To36に設定された宛先が複数である場合はS45に進み、メール判定部15は、To36を各ユーザ(各メールアドレス)に降り分けて、S46に進む。つまり、ここでは、ユーザ毎の受信メールの件数を分析するために、宛先が複数ある場合には、各宛先毎に後述するS47の処理を行わせるための処理を行っている。S46において、メール判定部15は、ユーザ毎のカウンタの値を1増加させ、当該分析情報を分析結果DB16に記憶させ、S42に戻る。また、To36に設定された宛先が単数の場合は、メール判定部15は、当該宛先に対応するユーザのカウンタの値を1増加させ、S42に戻る。このように、メール判定部15は、受信メール判定において、1レコード毎にTO36に設定された1人以上のメールアドレスに基づき、ユーザ毎の受信件数をカウントする。
【0043】
一方、S42で未処理のレコードが存在しないと判定した場合は、取得した操作ログの全てのレコードを分析したと判断してS47に進み、メール判定部15は、分析結果DB16を、表示装置26に表示する。分析結果DB16は、
図6に示すように、ユーザ毎の受信メールの件数を示している。したがって、受信件数の多いユーザは、情報窓口であると判定される。
【0044】
図5は、本実施形態の情報処理装置17が実行する送信メール判定処理の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートは、情報処理装置17のメール判定部15が、操作ログの情報を分析して、ユーザ毎の送信メールの件数を分析する処理を示す。なお、以下で説明する処理は、情報処理装置17のCPU21がROM22やHDD24に記憶されたコンピュータプログラムをRAM23に読み出して実行することにより実現される。
【0045】
まず、S51において、メール判定部15は、S41と同様に、ログ管理DB14に記録された操作ログをネットワークを介して取得する。続いて、S52において、メール判定部15は、取得した操作ログに、未処理のレコードが存在するか否かを判定する。未処理のレコードが存在する場合は、メール判定部15は、操作ログから未処理の1レコードを呼び出してS53に進む。
【0046】
S53において、メール判定部15は、読み出したレコードの操作名33を参照して、操作名33が送信(snd)か否かを判定する。ここで、操作名が送信(snd)の場合はS54に進み、操作名が受信(rcv)の場合はS52に戻る。S54において、メール判定部15は、From35に設定されたユーザのカウンタの値を1増加させ、当該分析情報(ユーザ毎のカウント)を分析結果DB16に記憶する。このように、メール判定部15は、送信メール判定において、1レコード毎にFrom35に設定されたメールアドレスに基づき、ユーザ毎の送信件数をカウントする。
【0047】
一方、S52で未処理のレコードが存在しないと判定した場合はS55に進み、メール判定部15は、分析結果DB16を表示装置26に表示する。ここで、分析結果DB16は、
図7に示すようにユーザ毎の送信メールの件数を示す。したがって、送信件数の多いユーザは、情報発信者であると判定される。
【0048】
また、メール判定部15は、From35、To36に含まれる送信元/送信先のドメイン名を参照して、送信元/送信先が、社内・社外であるかを判定し、分析結果を、社内・社外別に記憶してもよい。即ち、社内(予め定められた領域内)のユーザに限らず、社外(予め定められた領域外)のユーザに対しても、情報窓口/情報発信者を把握することができる。なお、社内・社外の判定は、予め登録しているアドレス(例えば、ドメイン名、社員全員のアドレスなど)は社内とし、それ以外のアドレスの場合は、社外とする。
【0049】
さらに、メール判定部15は、件名またはメール本文を参照して、ある特定の分野に対しての情報窓口/情報発信者を把握することにより、電子メールの操作ログから以下のような分析も可能である。例えば、情報窓口と判定されたユーザには、様々な情報が集まる。また、情報窓口のユーザは、各分野の担当者に情報を割り振るので、情報を割り振られたユーザは、その分野のエキスパートであるといえる。そこで、メール判定部15は、ユーザの操作履歴情報の件名またはメール本文を参照し、操作履歴情報を特定の分野ごとに区分し、区分した特定の分野の中で分析処理を実行することにより、特定の分野のエキスパートを把握することも可能である。
【0050】
<分析結果の図式化>
次に、
図8を参照して、本実施形態における分析結果出力部19によって分析結果を図式化した一例について説明する。分析結果出力部19は、分析結果DB16を参照し、受信メール判定と、送信メール判定との結果を、ユーザ毎に図式化する。
図8に示すように、分析結果出力部19は、ユーザに対して情報発信者を視覚的に把握させるために、送信メール判定の結果を参照し、上位の情報発信者、即ち、送信件数が高いユーザと、他のユーザとの電子メールのやり取りを図式化して表示装置26に出力する。
【0051】
図8では、例えば、実線の矢印がユーザ(Nakajima)からの送信メールを示し、点線の矢印がユーザ(Nakajima)への受信メールを示す。このように図式化することで、例えば、ユーザ(Nakajima)は、受信が少なく、送信先が多数のユーザであることから、情報発信者(例えば、多くのユーザを取りまとめる立場である所属長等)である、と視覚的に把握することが可能である。
【0052】
<第2の実施形態>
以下では、
図9を参照して、本発明における第2の実施形態について説明する。本実施形態では、複数のユーザ端末装置11、18が利用するメールサーバ90から操作ログを取得し、ログ管理サーバ12で収集を行い、情報処理装置17で分析を行う構成について説明する。なお、本実施形態の動作の大部分が第1の実施形態の動作と共通するため、ここでは、第1の実施形態と異なる動作についてのみ説明し、共通の動作については説明を省略する。
【0053】
第1の実施形態は、ユーザ端末装置11、18の電子メールの利用状況を監視し、その操作ログを各ユーザ端末装置11、18内の監視部13で生成してログ管理サーバ12で管理し、情報処理装置17で電子メールに関する分析を行う構成である。これに対して、本実施形態では、メールサーバ90において各ユーザ端末装置11、18の操作ログを生成してログ管理サーバ12で管理し、情報処理装置17で電子メールに関する分析を行う構成である。
【0054】
まず、
図9を参照して、本実施形態における情報処理システム100の構成例について説明する。情報処理システム100は、
図1に示す情報処理システム10の構成に加えて、メールサーバ90を含む。メールサーバ90は、操作ログをユーザ端末装置11、18毎にメールログDB91に記憶する。したがって、本実施形態のユーザ端末装置11、18には、
図1に示す監視部13を必ずしも設ける必要はない。
【0055】
メールログDB91に蓄積された操作ログは、定期的にログ管理サーバ12に送信する。なお、ログ管理サーバ12に送信するタイミングは、所定時間単位(例えば、2時間毎)、所定量以上の操作ログが蓄積された場合、メールサーバ90が起動した場合、ログ管理サーバ12からの要求を受けた場合等、様々な条件を設定可能である。ログ管理サーバ12は、メールサーバ90から受信した操作ログを、ログ管理DB14に記録する。情報処理装置17は、第1の実施形態と同様に、
図4、
図5に示す処理を実行する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態では、ユーザ端末装置に、電子メールの利用状況を監視し、操作ログを取得する機能(ハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせ)を設けることなく、電子メールの現実の利用実態をより正確に把握することが可能となる。
【0057】
<第3の実施形態>
次に、
図10を参照して、本発明における第3の実施形態について説明する。本実施形態では、
図1又は
図9に示すログ管理サーバ12と情報処理装置17とが同一のサーバ上で実現される構成について説明する。第1及び第2の実施形態は、ログ管理サーバ12と情報処理装置17とが、ネットワーク又は外部記憶媒体を介してデータの授受を行う構成である。これに対して、本実施形態に係る情報処理システム101では、
図10に示すように、ログ管理サーバ12と情報処理装置17との代わりに、両方の装置の機能を有する集中管理サーバ102を含む。
【0058】
図10に示すように、集中管理サーバ102は、ログ管理DB14、メール判定部15、分析結果DB16及び分析結果出力部19を備える。したがて、集中管理サーバ102は、監視部13によって取得された操作ログをログ管理DB14に記録し、第1の実施形態で説明した
図4、
図5の処理を実行する。つまり、集中管理サーバ102は、各ユーザ端末装置11、18の操作ログの情報を管理するとともに、電子メールに関する分析処理を実行する。
【0059】
以上説明したように、本実施形態では、ログ管理サーバ12と情報処理装置17とを同一のサーバ上で実現することで同一企業内での管理が可能となり、よりセキュリティを考慮した分析が可能となる。なお、
図10は、第1の実施形態に係る
図1に示す情報処理システム10の変形例を示すが、本実施形態は第2の実施形態の変形例としても実現できる。その場合、
図9に示す、ログ管理サーバ12と、情報処理装置との代わりに、集中管理サーバ102が適用される。
【0060】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。