(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で提案されている装置は、穀粉と素材食品とを共に連続して回転自在に備えられたドラムからなるまぶせ部に供給し、回転作用及び内部に固定したバッフル棒等による撹拌作用により、素材食品と穀粉とがドラムの上流側から下流側に移動する間に食材の粉まぶしが進行する。穀粉がまぶせられた素材食品及び余剰穀粉は、まぶせ部の下流側に設けられた篩分け部で篩い分けられ、粉がまぶせられた素材食品は次の処理工程に、余剰穀粉はまぶせ部に戻されて、次の粉まぶせ作用に供される。上記装置を用いることにより、連続して食材に粉をまぶすことができ、さらに、粉まぶし後の余剰穀粉を再利用することができる。
【0005】
しかしながら、上記装置は、粉をまぶしつける食材の水分等の影響により、稼働しているうちにドラムの内周面に粉が付着するという問題があった。ドラムの内周面に粉が付着すると、食材にまぶしつける粉の量が相対的に少なくなるほか、食材の送り距離が短くなることから、食材への粉のまぶしつけが不均一となり、調理品質の低下につながる恐れがあった。また、ドラムの内周面への粉の付着量が多くなると、ドラムの内周面に設けられた食材と粉とを上流側から下流側へ搬送する送り手段が、付着した粉に埋もれてしまい、食材と粉とをうまく搬送することができないでいた。そのため、ドラムの内周面に付着した粉を取り除くための清掃やメンテナンス作業に労力を要していた。
【0006】
本願発明はこのことに鑑み、食材の表面に連続的に粉をまぶしつける食品用自動粉付け装置において、回転自在に備えられ、回転作用と移送作用とにより食材と粉とを上流側から下流側に移動する間に食材に粉をまぶしつけるドラムに上下方向の振動を付与し、ドラムの内周面に付着した粉をふるい落とすことにより、振動による食材への損傷等の食材への影響を極力抑えつつ食材の表面に連続して均一に粉をまぶしつけることができる食品用自動粉付け装置を提供することを課題とする。より望ましくは、粉をまぶしつけられた粉付け食材と余剰粉とを選別し、選別された余剰粉をドラムに戻し入れることで、余剰粉を食材への粉まぶしに再利用することが可能な食品用自動粉付け装置の提供を図らんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は
、少なくとも食材に粉をまぶしつける粉付け部と、上記粉付け部に回転運動を付与する回転駆動部と、上記粉付け部の回転中に上記粉付け部に上下方向の振動を付与する振動発生部とを備え、上記粉付け部は筒状に形成されたものであり、上記粉付け部の一方の端部には投入口を、他方の端部には搬出口を備え、上記粉付け部の内周面には投入された食材と粉とを移送する移送部を備え、上記回転駆動部は
、上記粉付け部を支持部によって支持する支持ローラを備え、上記支持ローラが回転することにより、上記粉付け部が回転
して、食材の表面に連続的に粉をまぶしつける食品用自動粉付け装置において、上記振動発生部は、上記支持部を備え、上記支持部は、上記支持ローラの回転軸から上記支持部の外周部と接触する上記粉付け部までの距離が一定である区間と一定ではない区間とを備え、上記支持部が上記粉付け部に当接した状態で、上記支持ローラが回転することにより上記粉付け部に上下方向の振動を付与し上記粉付け部の内周面に付着した粉をふるい落とすものであり、上記支持部は、上記支持ローラの回転軸からの距離が一定である等径部と、上記支持ローラの回転軸からの距離が一定でない異径部とを備え、上記等径部と上記異径部とは別の部材であって、上記支持ローラの回転軸の異なる位置に配設されたものであり、上記距離が一定である区間が上記等径部の外周部で構成され、上記一定ではない区間が上記異径部の外周部で構成され、上記支持ローラの回転に伴い上記等径部と上記異径部とが交互に上記粉付け部に当接するようにしたことを特徴とする食品用自動粉付け装置を提供する。
【0008】
また、本願の請求項2に記載の発明は、
上記粉付け部はフランジを備え、上記等径部は凹部を備え、上記凹部によって上記フランジが支持されていることを特徴とする請求項1に記載の食品用自動粉付け装置を提供する。
【0009】
また、本願の請求項3に記載の発明は、上記移送部は、上記粉付け部の回転に伴い上記食材と粉とを上記投入口から搬出口へ移送するらせん状構造部と、上記粉付け部の回転に伴い周方向に食材と粉とを持ち上げる持ち上げ構造部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の食品用自動粉付け装置を提供する。
【0010】
また、本願の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の粉付け装置において、粉をまぶしつけられた粉付け食材と余剰粉とを選別し、選別された余剰粉を上記粉付け部の投入口に戻し入れる循環手段を備えたことを特徴とする食品用自動粉付け装置を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本願の請求項1〜3の何れかの発明では、回動自在に備えられた粉付け部に上下方向に振動を付与する振動発生部を備え、上記粉付け部の回転中に上記粉付け部に上下方向の振動を付与することにより、振動による食材の損傷等の食材への影響を極力抑えつつ上記粉付け部の内周面に付着した粉をふるい落とすことで、まぶしつける粉の量及び食材と粉との移送距離を確保し、食材の表面に連続して均一に粉をまぶしつけることができる食品用自動粉付け装置を提供するできたものである
本願の請求項4の発明では、請求項1〜3の何れかの発明の効果に加え、粉をまぶしつけられた粉付け食材、余剰粉及び粉付け中に生じた粉だまとをそれぞれ選別し、選別された余剰粉を粉付け部の投入口に戻し入れる循環手段である粉ふるい部及び循環部を備えることにより、余剰粉を食材への粉まぶしに再利用することができたものである。よって、経済的かつ環境にも有効であり、ひいては、連続して食材への均一な粉まぶしを行えるだけではなく、調理品質の向上に寄与する食品用自動粉付け装置を提供できたものである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態の一例を取り上げて説明する。なお、本願の請求項及び明細書の記載における上下左右の表現は、相対的な位置関係を示すにとどまり、絶対的な位置関係を特定するものではない。
【0014】
本願発明に係る食品用自動粉付け装置1は、
図1及び
図2に示すように、粉付け部11と回転駆動部21と振動発生部31とから構成される。
【0015】
粉付け部11は、
図1及び
図2に示すように、筒状に形成されており、上記粉付け部11の一方の端部には食材と粉とを投入する投入口12を、他方の端部には粉をまぶしつけられた粉付け食材と、後述するようにふるい分けられた余剰粉とを搬出する搬出口13を備えている。上記粉付け部11において、上記投入口12を上流端、搬出口13を下流端とする。また、上記投入口12の周縁部には側板14を設け、可能な限り上記粉付け部11への埃やチリ等の異物の混入を防いでいる。その他、上記粉付け部11の投入口12側の外周部にフランジ20を設け、後述する上記粉付け部11の上下方向の傾斜を支持する。
【0016】
また、
図1及び
図2に示すように、上記粉付け部11は、上記粉付け部11の上流側に位置し、周面が閉じており、上記投入口12から投入された食材に粉をまぶしつける粉付け本体部15と、上記粉付け部11の下流側に位置し、周面がメッシュ状に形成され、粉付けされた食材と余剰粉とをふるい分ける粉ふるい部16とから構成され、両者15,16は同一径にて形成され、上記粉付け本体部15の下流側端部に上記粉ふるい部16の上流側端部が連設されている。また、上記粉付け本体部15並びに上記粉ふるい部16の大きさは、本願発明の目的を逸脱しない範囲において任意に設定することができ、例えば、上記粉付け本体部15と上記粉ふるい部16とが連設されていれば、上記粉付け本体部15の径を上記粉ふるい部16の径よりも大きくするなどしてもよい。また、粉付け部11に粉ふるい部16を設けなくてもよい。
【0017】
上記粉付け本体部15及び上記粉ふるい部16の素材は特に制限されるものではなく、ステンレス鋼板等の金属製鋼板のほか、筒状の樹脂製品等を用いることができる。また、上記粉ふるい部16の周面は上述のとおりメッシュ状で構成されているが、パンチングメタルや複数の金属製や樹脂製の棒を軸方向に等間隔に並べ筒状としたもの等であってもよい。なお、上記粉ふるい部16の周面に形成されたメッシュの開口幅は粉を通すが食材は通さない程度に設定する。
【0018】
さらに、
図1〜
図3に示すように、上記粉付け部11の内周面には投入された食材と粉とを移送する移送部17を備えている。上記移送部17は食材と粉とを投入口12から搬出口13へ移送するらせん状構造部18と周方向に食材と粉とを持ち上げる持ち上げ構造部19とから構成されている。
【0019】
らせん状構造部18は、本実施例においては、金属製の線状部材をらせん状に巻きつけて形成され、上記線状部材を所定の間隔で上記粉付け部11の内周面から突出するように設けられたもので、上記粉付け部11の内周面全周にわたって設けられている。上記らせん状構造部18により、上記粉付け部11の内周面にらせん状の通路が形成され、上記粉付け部11を回転することにより、食材と粉とが投入口12から搬出口へ13と移送される間に、食材への粉まぶしが進行する。上記らせん状構造部18の素材は特に制限されるものではなく、金属製の線状部材のほか、樹脂製の部材等を用いることもでき、上記粉付け部11を塑性変形させて形成することもできる。
【0020】
持ち上げ構造部19は、本実施例においては、金属製の板状部材を上記粉付け部11の内周面から半径方向に突出して設けられている。また、持ち上げ構造部19は、軸方向に沿って伸びるように設けられ、周方向において等間隔に3〜4箇所に設けられている。上記粉付け部11が回転することにより、上記持ち上げ構造部19によって食材と粉とが周方向に持ち上げられると共に適当な高さまで持ち上げた状態で下方に落下させることで、食材への粉まぶしが進行する。上記持ち上げ構造部19の素材は特に制限されるものではなく、金属製の板状部材のほか、樹脂製の部材等を用いることもでき、また、上記粉付け部11を塑性変形させて形成することもできる。
この持ち上げ構造部19の形状は、粉付け部11の回転に伴い食材と粉とを持ち上げると共に適当な高さまで持ち上げた状態で下方に落下させることができればよく、この例では、半径方向に対して周方向に傾斜して設けられている。より詳しくは、
図3(A)の矢印bに示すように、持ち上げ構造部19の基端から先端に向かうに従って、上記粉付け部11の半径方向に対して、回転方向(
図3(A)の矢印a方向)に対して逆行する方向に傾斜している。このようにすることで、周方向に持ち上げられた食材と粉とが自重により穏やかに落下するよう導き、食材と粉とが落下する際の衝撃を緩和し、食材への損傷を与えることなくかつ食材の変形を防止することができる。また、上記持ち上げ構造部19は、平面状であってもよいが、湾曲面としてもよい。さらに、この例では、持ち上げ構造部19を上記粉付け部11の軸方向に沿って設けたが、リード角の大きな螺旋状にしてもよく、場合によってはらせん状構造部18と兼用するものであってもよい。また、軸方向に断続的に設けることも可能である。
【0021】
上記粉付け部11の回転作用及び上記らせん状構造部18の移送作用、上記持ち上げ構造部19の持ち上げ作用により、投入口12から投入された食材と粉とが上記粉付け部11の上流側から下流側へ移送される間に、食材への粉まぶしが進行する。また、下流側の粉ふるい部16に搬送された粉付け食材と余剰粉は、上記粉ふるい部16の周面のメッシュ形状にて所定メッシュ以下のものがふるい分けられる。また、上記粉ふるい部16において、必要以上に食材にまぶしつけられた粉についてもふるい分けることができる。よって、粉ふるい部16は粉付け食材と余剰粉とをふるい分けて選別するという点では、循環手段を構成していると言える。
【0022】
上記粉付け部11は機台61に配設された回転駆動部21に回転自在に取り付けられている。より詳しくは、機台61に配設された支持ローラ22を介して回転自在に取り付けられている。また、上記粉付け部11は、
図1に示すように、上記粉付け部11のある一点を軸として上下方向において傾斜可能に取り付けられており、上流側(図示右側)が下流側(図示左側)よりも高くなるよう傾斜している。本実施例においては、上記粉付け部11の下部を軸として上下方向に傾斜可能に取り付けられ、フランジ20により上記粉付け部11の傾斜が支持され、また、フランジ20は、支持ローラ22,22によって支持されている。上記粉付け部11を上下方向に傾斜可能に取り付けることにより、上記粉付け部11の回転速度が同じであっても上記粉付け部11の傾斜角度を変化するだけで食材及び粉の移送速度を変えることができ、食材や粉の種類にあわせて傾斜角度を適宜変更することができる。なお、上記粉付け部11の傾斜方向を上流側が下流側よりも低くなるよう設定してもよく、傾斜させずに水平に設けてもよい。
【0023】
回転駆動部21は、
図1及び
図3に示すように、上記粉付け部11を支持する支持ローラ22と、前記支持ローラ22を駆動する駆動部26とから構成される。上記支持ローラ22は、少なくとも上記粉付け部11の投入口12側及び搬出口13側に備えられ、本実施例においては、上記粉付け本体部15の投入口12側及び搬出口13側にそれぞれ一対の支持ローラ22,22,22,22が備えられている。また、支持ローラ22は上記粉付け部11に当接して上記粉付け部11を支持する支持部23と、上記支持部23を支持する受金具24とから構成され、回転軸25を介して支持部23と受金具24とが接続されている。駆動部26は、電動モータ27と必要に応じて設けられる動力伝達手段とから構成され、上記電動モータ27の作動により、上記支持ローラ22、本実施例においては投入口12側に備えられた支持ローラ22,22を介して上記粉付け部11が回転する。本実施例においては、搬出口13側に備えられた支持ローラ22,22は上記粉付け部11の回転を補助する役割をなしている。また、上記電動モータ27の作動により、投入口12側及び搬出口13側に備えられた支持ローラ22,22,22,22を介して上記粉付け部11を回転させてもよい。その他、上記粉付け部11の回転方法には特に制限はなく、上述のような回転方法のほかに、粉付け部11の外周にプーリを取り付けモータの回転軸とプーリとの間に介装されたベルトを介して粉付け部11に駆動力を伝達し、粉付け部11を回転させるなどしてもよい。また、上記粉付け部11の回転速度及び回転方向は任意に設定することができ、制御盤62を介して制御装置(図示省略)により制御することができる。
【0024】
振動発生部31は、上記粉付け部11に上下方向の振動を付与するもので、本実施例においては、少なくとも上記粉付け部11の投入口12側又は搬出口13側に備えられた一対の支持ローラ22,22の支持部23,23を振動発生部31と兼用させている。詳しくは、
図3(A)及び
図3(B)に示すように、投入口12側に設けられた一対の支持ローラ22,22の支持部32,32の形状を異径状とし、上記粉付け部11が上記支持ローラ22,22を介して回転することにより、上記粉付け部11に上下方向の振動を付与する。上記支持部32は、上記支持ローラの回転軸25からの距離が一定である等径部33と支持ローラの回転軸25からの距離が一定でない異径部34とから構成され、上記等径部33と上記異径部34とが交互に繰り返されるよう形成されている。より詳しくは、等径部33は、
図3(B)に示すように側面視した形状が「H」の形状となる凹部が設けられた円形状とし、異径部34は、例えば、多角形、星型多角形等の異径状とし、等径部33の搬出口13側の端面と異径部34の投入口12側の端面とを回転軸25を中心として接着することによって支持部32が形成されている。上記のように支持部32を形成することによって、支持部32に回転軸25からの距離が一定である区間と回転軸25からの距離が一定でない区間とを設けることができる。本実施例においては、上記異径部34の形状を八角形とした。上記支持部32の形状が円の場合、支持ローラ22の回転軸25から支持部32の外周部と接触する粉付け部11の外周部までの距離は常に一定であるが、本願発明では支持ローラ22の回転軸25から支持部32の外周部と接触する粉付け部11の外周部までの距離が一定である区間と一定ではない区間があるため、上記粉付け部11が上記支持ローラ22,22を介して回転する際、上記粉付け部11の回転に支障をきたすことなく上下方向の振動を付与することができる。上記粉付け部11を回転させながら上下方向に振動することにより、振動による食材の損傷等の食材への影響を極力抑えつつ上記粉付け部11の内周面に付着した粉をふるい落とすことができる。上記支持部32の形状の一例を
図4に示す。また、
図3(B)に示すように、等径部33に設けられた凹部によりフランジ20が支持され、フランジ20の搬出口13側の端面と等径部33の凹部の搬出口13側の端面とが当接することにより上記粉付け部11の傾斜のすべりを受けている。
【0025】
また、本実施例においては、投入口12側に設けられた一対の支持ローラ22,22の支持部23(32),23(32)を異径状としたが、搬出口13側に設けられた一対の支持ローラ22,22の支持部23,23の形状を異径状としてもよく、上記粉付け部11を支持し、上記電動モータ27による駆動力により上記粉付け部11を回転できさえすれば、投入口12側及び搬出口13側に備えられた全ての支持ローラ22,22,22,22の支持部23,23,23,23の形状を異径状としてもよい。また、対(2つ)の支持ローラ22,22,22,22のうちの一方の支持ローラ22,22の支持部23,23の形状を上述のような形状にしてもよく、例えば、
図3(A)に示す投入口12側及び搬出口13側にあるそれぞれの対の支持ローラ22,22,22,22のうち、図示左側の支持ローラの支持部23,23の形状を上述のような形状としてもよい。さらに、振動発生部31として、バイブレータ等を上記粉付け部11の外周に備え、上記粉付け部11に上下方向の振動を付与してもよい。
【0026】
また、本願発明に係る食品用自動粉付け装置1には、循環部41を備える。上記循環部41は、食材と粉とを上記粉付け部11の投入口12に投入する投入コンベヤ42と、上記粉ふるい部16でふるい分けられた粉付け食材を次工程に搬送し、上記粉ふるい部16でふるい分けられた余剰粉と余剰粉に含まれる粉だまとを選別する搬送コンベヤ43と、選別された余剰粉を投入コンベヤ42に搬送するリターンコンベヤ51とから構成され、
図1及び
図2に示すように、上記粉付け部11の周辺部に備えられている。上記循環部41が主に循環手段として作用する。
【0027】
投入コンベヤ42は、
図1及び
図2に示すように、上記粉付け部11の投入口12側に配設され、食材及び粉をそれぞれ収容したホッパー等(図示省略)から供給された所定量の食材及び粉を上記粉付け部11の投入口12まで連続的に搬送し、上記粉付け部11の投入口12に投入する。また、食材にまぶしつける粉においては、ホッパー等から供給される新しい粉のほかに、後述するように、リターンコンベヤ51で搬送された余剰粉についても上記粉付け部11の投入口12まで連続的に搬送し、上記粉付け部11の投入口12に投入する。
【0028】
搬送コンベヤ43は、
図1及び
図2に示すように、上記粉付け部11の搬出口13側、より詳しくは、上記粉ふるい部16の下方に配設され、粉をまぶしつけられた粉付け食材を次工程に搬送するとともに、上記粉ふるい部16でふるい分けられた余剰粉を余剰粉と余剰粉に含まれた粉だまとに選別する。上記搬送コンベヤ43は、少なくともコンベヤベルト44と、搬送コンベヤ振動部45と、粉だま選別部46とから構成される。
【0029】
上記粉ふるい部16でふるい分けられた粉付け食材は、移送部17により上記粉付け部11の搬出口13から上記搬送コンベヤ43に載置され、次工程に搬送される。また、上記粉ふるい部16でふるい分けられた余剰粉は、上記粉ふるい部16の所定メッシュ以下のサイズであるため、上記粉ふるい部16のメッシュの開口から常時落下し、搬送コンベヤ43に載置される。よって、粉付け食材と余剰粉の搬送コンベヤ43への載置位置は異なり、余剰粉は搬送コンベヤ43の上流側の端部に、粉付けされた食材は搬送コンベヤ43の上流側の端部よりも下流側に載置される。
【0030】
コンベヤベルト44は、上記搬送コンベヤ43に取り付けられており、メッシュ状に形成されている。上記コンベヤベルト44は粉をまぶしつけられた食材を次工程へ搬送するだけではなく、上記粉ふるい部16で選別された余剰粉を載置し、さらに余剰粉と余剰粉に含まれる粉だまとを選別する。上記コンベヤベルト44の素材には特に制限はなく、金属製や樹脂製等のベルトを用いることができる。また、上記コンベヤベルト44は上述のとおりメッシュ状で形成されているが、パンチングメタルや複数の金属製や樹脂製の棒を上記コンベヤベルト44の進行方向に対し対向する方向に等間隔に並べたもの等であってもよい。なお、上記コンベヤベルト44のメッシュの開口幅は、上記粉ふるい部16のメッシュの開口幅よりも小さく、かつ余剰粉を通すが中程度以上の大きさの粉だまは通さない程度に設定すればよい。また、上記コンベヤベルト44の下方には底板54が設けられ、上記コンベヤベルト44に付着するなどして選別しきれなかった余剰粉が食材搬送中に上記コンベヤベルト44から落下するのを受けるとともに、後述するシュート50へ余剰粉を導く。
【0031】
また、上記搬送コンベヤ43のコンベヤベルト44の代わりに、例えば、複数個の金属製や樹脂製の円盤の中心を金属製や樹脂製の棒で串刺しにしたものを複数本用意し、円盤が互い違いになるよう、かつ棒は等間隔になるよう組み合わせて並べネット形状としたネット状板を用意し、棒を回転させることで円盤が回転することにより、粉付けされた食材を搬出するとともに余剰粉を余剰粉と余剰粉に含まれる粉だまとを選別するようにしてもよい。また、円盤が回転することで、後述する搬送コンベヤ振動部45を用いずともネット状板に適度な振動を付与することができる。ネット状板の開口幅は、上記粉ふるい部16のメッシュの開口幅よりも小さく、かつ余剰粉を通すが粉だまは通さない程度に設定すれば特に制限はなく、上記コンベヤベルト44のメッシュ形状の開口幅と同等に設定すればよい。
【0032】
搬送コンベヤ振動部45は、上記コンベヤベルト44を振動させ余剰粉と余剰粉に含まれる粉だまとを選別し、選別された余剰粉と粉だまとを後述する粉だま選別部46にそれぞれ移送する。本実施例においては、
図1に示すように、上記搬送コンベヤ43に備えられた回転ローラの形状を多角形とし、より詳しくは上記回転ローラの形状を六角形としたものを搬送コンベヤ振動部45とし、上記コンベヤベルト44が上記搬送コンベヤ振動部45を介して移動することにより、上記コンベヤベルト44に上下方向の振動を付与するものである。上記コンベヤベルト44を移動させながら上下方向に振動させることにより、搬送する粉付け食材への振動による影響を極力抑えつつ上記コンベヤベルト44に載置された余剰粉をふるい落とし、粉だま選別部46に選別された余剰粉及び粉だまを移送する。また、上記コンベヤベルト44に付着した粉や必要以上に食材にまぶしつけられた粉についてもふるい落とすことができる。また、上記搬送コンベヤ振動部45として、アクチュエータやバイブレータ等を上記搬送コンベヤ43に備え、上記コンベヤベルト44に振動を付与してもよい。
【0033】
上記コンベヤベルト44でふるい分けられた粉だまは、上記コンベヤベルト44の開口より大きいサイズであり、上記搬送コンベヤ振動部45により付与された振動により粉だまが飛び跳ね、粉だま選別部46、より詳しくは、後述する粉だま選別部46に備えられた選別箱47に落下し、載置される。また、上記コンベヤベルト44を通過した余剰粉は、上記コンベヤベルト44の直下に設けられた選別箱47に載置される。よって、余剰粉と余剰粉の含まれる粉だまの選別箱47への載置位置が異なり、粉だまは選別箱47における余剰粉の落下範囲の周囲外側に落下載置される。
【0034】
粉だま選別部46は、
図1及び
図2に示すように、上記搬送コンベヤ43の上流側、かつ下方に設けられ、上記搬送コンベヤ振動部45により上記コンベヤベルト44を振動させ、上記コンベヤベルト44でふるい分けられた余剰粉をさらに選別するもので、略矩形の容器形状に形成された選別箱47と、同じく略矩形の容器形状に形成された粉だま回収部48と粉だま振動部49とから構成されている。また、粉だま選別部46を構成する選別箱47、粉だま回収部48、粉だま振動部49はそれぞれ取り外すことができる。
【0035】
選別箱47は略矩形の容器形状に形成され、かつ底部がメッシュ状に形成されており、下流側にはリターンコンベヤ51へ余剰粉を導くシュート50が設けられている。上記選別箱47は、上記コンベヤベルト44で選別された余剰粉と粉だまとを載置し、さらに余剰粉と余剰粉に含まれる粉だまとを選別する。上記選別箱47の素材には特に制限はなく、ステンレス鋼板等の金属製鋼板や樹脂製の容器等を用いることができる。また、上記選別箱47の底部は上述のとおりメッシュ状で形成されているが、パンチングメタルや複数の金属製や樹脂製の棒を等間隔に並べたもの等であってもよい。なお、上記選別箱47の底部のメッシュの開口幅は、上記コンベヤベルト44のメッシュの開口幅よりも小さく、かつ余剰粉を通すが大小問わず粉だまは通さない程度に設定すればよい。
【0036】
粉だま振動部49は振動を連続的に発生させるバイブレータであり、上記選別箱47を上下方向に振動させ余剰粉と余剰粉に含まれる粉だまとを選別し、付与した振動により選別された粉だまを略矩形の容器形状に形成された粉だま回収部48に移送する。また、上記選別箱47に載置された余剰粉を付与した振動によりふるい落とし、直接もしくはシュート50に沿って後述するリターンコンベヤ51に余剰粉を落下させる。
【0037】
リターンコンベヤ51は、
図1に示すように、一方の端部(図示左側)を搬送コンベヤ43に設けられたシュート50の下部に連設し、もう一方の端部(図示右側)を投入コンベヤ42の上方に配設され、上記選別箱47で粉だまとふるい分けられ、上記選別箱47から直接もしくはシュート50に沿って落下してきた余剰粉を載置し、上記投入コンベヤ42まで搬送する。また、上記リターンコンベヤ51は、上下方向において投入コンベヤ側の端部(図示右側)が搬送コンベヤ側の端部(図示左側)よりも高くなるよう傾斜しており、さらに、上記リターンコンベヤ51の投入コンベヤ42側の端部は上記投入コンベヤ42の端部を覆うよう折り曲げられ、搬送された余剰粉が上記投入コンベヤ42に落下するよう備えられている。また、
図1に示すように、上記リターンコンベヤ51に対し、粉レベル検知器53を設け、上記リターンコンベヤ51から搬送される余剰粉の量を検出し、ホッパー(図示省略)等からの粉の供給量を自動的に制御しているほか、下粉均しローラ52を設け、余剰粉を搬送中に均し、余剰粉の均一化を図っている。よって、余剰粉を食材への粉まぶしに再利用することができるほか、粉の新規利用や再利用を問わず連続して食材への均一な粉付けを行えるだけではなく、調理品質の向上にも寄与している。また、
図5に示すように、粉だま選別部46の下方、かつリターンコンベヤ51の上方に、選別箱47から直接もしくはシュート50に沿って落下してきた余剰粉を載置しリターンコンベヤに搬送する受け板56付きのネット状のコンベヤベルトを有するネットコンベヤ55を設けてもよい。その際、ネットコンベヤ55の投入コンベヤ42側の端部(図示右側)付近に下粉均しローラ52を設けると、ネットコンベヤ55による余剰粉の搬送と下粉均しローラ52による余剰粉の均しを効率よく行うことができるほか、下粉均しローラ52により均された一定量の余剰粉を確実にリターンコンベヤ51に落下させることができ、より円滑にリターンコンベヤ51から投入コンベヤ42へ余剰粉を搬送することができる。
【0038】
上記投入コンベヤ42、上記搬送コンベヤ43及び上記リターンコンベヤ51の回転速度及び回転方向は任意に設定することができ、制御盤62を介して制御装置(図示省略)により制御することができる。
【0039】
上記食品用自動粉付け装置1に用いられる粉としては、小麦粉や片栗粉等の穀粉、穀粉に香辛料等の粉体調味料を混合した調味粉やパン粉等が挙げられ、上記粉をまぶしつける食材としては、肉、魚、野菜等の上記粉を直接まぶすことができる食材、調味液やバッター液等に浸した後に上記粉をまぶすことができる食材とし、粉をまぶす前には必要に応じて適宜食材に切断等の調理が施される。
【0040】
上記食品用自動粉付け装置1の動作は、以下のとおりである。電動モータ27を駆動して支持ローラ22,22を介して粉付け部11を回転させ、ホッパー等(図示省略)から所定量の食材及び粉を投入コンベヤ42に供給し、上記投入コンベヤ42から搬送された食材及び粉を投入口12から粉付け部11に投入する。投入された食材と粉とは、上記粉付け部11の回転作用及び上記粉付け部11の内周面に設けられた移送部17の移送作用及び持ち上げ作用により、上記粉付け部11の上流側から下流側へ移送される間に、食材への粉まぶしが進行する。また、振動発生部31により上記粉付け部11に上下方向の振動を付与し、上記粉付け部11の内周面に付着した粉を振動によりふるい落とす。粉がまぶせられた粉付け食材及び余剰粉は、上記粉付け部11の下流側に設けられた粉ふるい部16でふるい分けられ、粉付け食材は搬送コンベヤ43に載置され、次工程に搬送され、余剰粉はさらにコンベヤベルト44と選別箱47との2度の選別を経て、直接もしくはシュート50に沿ってリターンコンベヤ51に落下し、落下した余剰粉はリターンコンベヤ51で上記投入コンベヤ42まで搬送され、上記粉付け部11に戻され、食材への粉まぶしに再度供される。食材への粉まぶし中に生じた粉だまは、余剰粉の選別作業時に選別され、粉だま回収部48で回収される。以上によって、食材への粉まぶし作業を連続的に継続して行うことができるようになったものであり、特に、従来のように、粉付け部11の内周面への粉の付着量が増える度に必要とされた粉落とし作業が不要となり、能率的な連続粉まぶし作業を実現することができたものである。
【0041】
図6は、本願発明に係る食品用自動粉付け装置1における他の実施の形態を側面視した状態を示す説明図である。粉付け部11の回転を介する投入口12側の支持ローラの支持部23,23の形状は円のままとし、振動発生部31として少なくとも上記粉付け部11の一方の端部の下方にアクチュエータなどの上下運動部35を備える点でのみ異なっている。他の構成は同じであるため、同じ部材には同じ番号を付与することにより詳細な説明は省略する。より詳しくは、上記粉付け本体部15の下流側の下方に上下運動部35としてアクチュエータを設け、上記アクチュエータ35を上下方向に動かし上記アクチュエータ35の上端面を上記粉付け本体部15の外周に打撃することにより、上記粉付け部11に上下方向の振動を付与することができる。上記粉付け部11を回転させながら上下方向に振動することにより、振動による食材の損傷等の食材への影響を極力抑えつつ上記粉付け部11の内周面に付着した粉をふるい落とすことができる。また、上記上下運動部35による上記粉付け部11へ打撃は常時行ってもよいし断続的におこなってもよく、例えば、上記粉付け部11への粉の付着量が多い時にのみ上記粉付け部11を上記アクチュエータ35により打撃し、付着した粉をふるい落とすことで、付与した振動による食材への影響をより抑えることができる。さらに、粉付け部11の回転を介する支持ローラの支持部23,23,23,23の一部及びすべての形状を異径状とし上下方向にさらなる振動を付与してもよい。
【0042】
本願発明に係る食品用自動粉付け装置1において、食品用自動粉付け装置1全体の周囲や、粉ふるい部16やリターンコンベヤ51等の周囲に粉塵防止や異物混入防止のためのカバーを設けるなど、本願発明の目的を逸脱しない範囲で、他の部品と本願発明に係る食品用自動粉付け装置1とを組み合わせて使用することができる。
【0043】
また、本願発明に係る食品用自動粉付け装置1において、搬送コンベヤ43を次工程と考えうる揚げ工程の投入コンベヤと兼用し、フライヤーの油槽に投入できるようにするなど、本願発明の目的を逸脱しない範囲で、他の装置や食品機械と本願発明に係る食品用自動粉付け装置1とを組み合わせて使用することができる。
【0044】
本願発明に係る食品用自動粉付け装置1は、業務用として、フライや天ぷら等の打粉付け、から揚げ粉等の粉体調味料を含んだ粉付け、竜田揚げ等の調味液に浸した食材のへの粉付け、バッター液に浸した食材へのパン粉付け等を行う自動粉付け装置として用いることができる。また、粉付け部をなす筒状体の大きさに応じて、食品メーカー等の食品加工用、スーパー等の総菜加工用、レストラン等での調理用等として使用することができる。