特許第5662140号(P5662140)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5662140カーボン・ナノチューブ又は半導体ナノワイヤを包含する複合ダイアフラムを用いたセンサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662140
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】カーボン・ナノチューブ又は半導体ナノワイヤを包含する複合ダイアフラムを用いたセンサ
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/84 20060101AFI20150108BHJP
   G01L 9/00 20060101ALI20150108BHJP
   G01P 5/04 20060101ALI20150108BHJP
   G01P 13/00 20060101ALI20150108BHJP
   G01F 1/28 20060101ALI20150108BHJP
   B82B 1/00 20060101ALN20150108BHJP
【FI】
   H01L29/84 A
   H01L29/84 Z
   G01L9/00 309
   G01L9/00 305A
   G01L9/00 303A
   G01P5/04 G
   G01P13/00 E
   G01F1/28 B
   !B82B1/00
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2010-500903(P2010-500903)
(86)(22)【出願日】2008年2月4日
(65)【公表番号】特表2010-522443(P2010-522443A)
(43)【公表日】2010年7月1日
(86)【国際出願番号】US2008001472
(87)【国際公開番号】WO2008143720
(87)【国際公開日】20081127
【審査請求日】2011年2月4日
(31)【優先権主張番号】11/726,128
(32)【優先日】2007年3月21日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】597115727
【氏名又は名称】ローズマウント インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】チャクラボルティ スワパン
【審査官】 桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−521212(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0055392(US,A1)
【文献】 国際公開第2006/127726(WO,A1)
【文献】 国際公開第2006/130425(WO,A1)
【文献】 特表2004−524545(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/84
G01F 1/28
G01L 9/00
G01P 5/04
G01P 13/00
B82B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性材料に埋め込まれたカーボンナノチューブのマットにより形成され、1000GPaを上回るヤング率及び100GPaを上回る引張強度を有する複合構造体と、
前記複合構造体を支持し、圧力検出チャンバを画定するハウジングであって、前記複合構造体が、前記ハウジングによって支持され且つ圧力に応じてたわみ可能なダイアフラムを形成する、前記ハウジングと、
物理的パラメータに応答する前記複合構造体のたわみに応じたセンサ信号を引き出す複数の電極であって、少なくとも前記電極の1つが前記マットに接続し、前記センサ信号が、前記複合構造体によって形成されたダイアフラムのたわみの関数として、静電容量を表し、かつ、計測された圧力を前記電極は、前記マットに接続された第1の電極と、前記複合構造体から間隔を空けて配置された第2の電極とを含む、前記電極と、
を備えることを特徴とする圧力センサ。
【請求項2】
前記複合構造体は、1200GPaのヤング率及び150GPaの引張強度を有することを特徴とする、請求項に記載の圧力センサ。
【請求項3】
前記電極は、前記マットに接続されたソース電極及びドレイン電極と、前記複合構造体から間隔を空けて配置されたゲート電極とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の圧力センサ。
【請求項4】
前記電極は、前記マットの対向する端部に接続された第1及び第2の電極を含むことを特徴とする、請求項1に記載の圧力センサ。
【請求項5】
前記絶縁性材料は誘電体層を含むことを特徴とする、請求項1に記載の圧力センサ。
【請求項6】
ハウジングと、
前記ハウジングによって支持され、圧力に応じてたわみ可能であり、1000GPaを上回るヤング率及び100GPaを上回る引張強度を有するナノスケール材料を含む、ダイアフラムであって、絶縁性材料内に埋め込まれたカーボンナノチューブのマットを含前記ダイアフラムと前記ハウジングの第1の部分とは、第1の圧力検出チャンバを画定し、前記ダイアフラムと前記ハウジングの第2の部分とは、前記ダイアフラムの前記第1の圧力検出チャンバとは反対側の第2の圧力検出チャンバを画定する、前記ダイアフラムと、
前記ダイアフラムに接続された第1及び第2の電極と、
を備えることを特徴とする圧力センサ。
【請求項7】
前記マットは誘電体材料層の間に挟まれて構成されていることを特徴とする、請求項に記載の圧力センサ。
【請求項8】
前記ハウジングによって支持され、前記ダイアフラムに加わる圧力の関数として変化する距離だけ該ダイアフラムから間隔を空けて配置されたゲート電極をさらに備えることを特徴とする、請求項に記載の圧力センサ。
【請求項9】
前記ナノスケール材料は、1200GPaのヤング率を有することを特徴とする、請求項に記載の圧力センサ。
【請求項10】
前記ナノスケール材料は、150GPaの引張強度を有することを特徴とする、請求項に記載の圧力センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出デバイスに関する。特定的には、本発明は、ナノチューブ又はナノワイヤが高誘電性又は絶縁性薄膜の間に埋め込まれ又は挟まれた複合ダイアフラムを用いた検出デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
最近のナノスケール材料の発見は、技術的観点からの大きな関心を引き起こしている。カーボン・ナノチューブ(CNT)は、その機械的、電気的、及び熱的特性のために注目を集めている。圧力、温度、ガス、及び他のパラメータを検出するためのカーボン・ナノチューブ技術の多大な用途が、多くの異なる検出機構を用いて提案されている。シリコン、ヒ化ガリウム、及びリン化インジウムのような材料の半導体ナノワイヤが開発され、そして可能性のある検出用途にも注目が集まっている。
【0003】
カーボン・ナノチューブ又は半導体ナノワイヤを用いて提案されたセンサは、非特許文献1乃至非特許文献16に記載されている。
【0004】
ナノチューブ又はナノワイヤを用いたセンサはまた、Jinによる特許文献1、Miyajima他による特許文献2、Chen他による特許文献3、Kurtzによる特許文献4、及びGokturkによる特許文献5にも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,286,226号明細書
【特許文献2】米国特許第6,848,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2004/0001778号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0188780号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2005/0036905号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】John Liu、“Design,Fabrication,and Testing of Piezoresistive Pressure Sensors Using Carbon Nanotubes”、Stanford Nanofabrication Facility(2002)。
【非特許文献2】Takao Someya他、“Alcohol Vapor Sensors Based On Single−Walled Carbon Nanotube Field Effect Transistors”、Nano Letters、Vol.3、No.7、877−881(2003)。
【非特許文献3】Tsu−Wei Chou他、“Nanomechanical Sensors Based On Carbon Nanotube Arrays”、NSF Nanoscale Science and Engineering Grantess Conference、December 16−18、2003。
【非特許文献4】Paolo Lugli、“Plastronics molecular,organic and biological electronics:an overview”、Micro−Nano Technologies for Space、May、2003。
【非特許文献5】Jian Wu、“Computational Design Of Carbon Nanotube Electromechanical Pressure Sensors”、The American Physical Society(2004)。
【非特許文献6】Alexander Star他、“Nanoelectronic Carbon Dioxide Sensors”、Advanced Materials 16、No.22、pages 2049−2052(2004)。
【非特許文献7】Randal J.Grow他、“Piezoresistance Of Carbon Nanotubes On Deformable Thin−Film Membranes”、Applied Physics Letters(2005)。
【非特許文献8】Progress Report for ITAS MSFT、“Nanoscale Devices and Material Integration:Carbon Nanotube Based Materials for NDE”、April、2005。
【非特許文献9】Prof.Feng Liu、Computational R&D for Industrial Applications, Center for High−Performance Computing、Fall、2005。
【非特許文献10】Danvers E.Johnston他、“Electronic Devices Based on Purified Carbon Nanotubes Grown By High Pressure Decomposition of Carbon Monoxide”、February 7、2005。
【非特許文献11】C.Stampfer他、“Fabrication of Single−Walled Carbon−Nanotube−Based Pressure Sensors”(2006)。
【非特許文献12】Professor Dr.Christofer Hierold、“FEM Simulations On Single−Walled Carbon Nanotube Based Pressure Sensor Systems”、Mikro− Und Nanostysteme(2006)。
【非特許文献13】Chunyu Li、“Atomistic Modeling Of Carbon Nanotube−Based Mechanical Sensors”、Journal of Intelligent Material Systems and Structures、Vol.17、No.3、247−254(2006)。
【非特許文献14】In−Mook Choi他、“Development Of Low Pressure Sensor Based On Carbon Nanotube Field Emission”、Metrologia(2006)。
【非特許文献15】Sinha他、“Carbon Nanotube−Based Sensors”、Ingentaconnect(2006)。
【非特許文献16】NASA、“Nanoscale Mass Transport and Carbon Nanotube Based Membranes”(2006)。
【発明の概要】
【0007】
センサは、絶縁性材料に埋め込まれたナノチューブ又はナノワイヤのマットによって形成された複合構造体を有するたわみ可能コンポーネントを含む。ナノスケールのチューブ又はワイヤは、広い圧力範囲にわたって高分解能の圧力検出を可能にする弾性特性をもたらすことができる。その複合構造体は、約1000GPaを上回るヤング率及び約100GPaを上回る引張強度を有することができる。
【0008】
検出されるパラメータ(例えば圧力)に応答するたわみ可能なコンポーネントのたわみは、センサ信号を生成する電極を用いて計測することができる。このコンポーネントのたわみは、例えば、抵抗、電圧又は静電容量の変化によって計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】誘電体又は絶縁性材料に埋め込まれたナノチューブ又はナノワイヤのダイアフラムを含む圧力センサの分解図である。
図2図1の圧力センサの動作を示す図である。
図3】ダイアフラムのひずみが、ソースとドレインの間の抵抗又は電圧の印加電圧の関数としての変化によって計測される、ナノチューブ/ナノワイヤが埋め込まれたダイアフラムを用いる差圧センサの実施形態を示す。
図4】埋込みナノワイヤ/ナノチューブ・ダイアフラムが、2つの検出用静電容量の共通板として機能する容量型差圧センサの実施形態を示す。
図5】差圧が、ナノチューブ/ナノワイヤが埋め込まれたダイアフラムの抵抗の関数として検出される、差圧センサの実施形態を示す。
図6】ナノチューブ/ナノワイヤのマットを有するたわみ可能複合構造体を有する流量センサを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、圧力センサ10の形態における本発明の一実施形態の分解図を示し、これは誘電体層16及び18の間に挟まれ又は埋め込まれたナノワイヤ/ナノチューブ・マット14により形成されたダイアフラム12、ソース電極20、ドレイン電極22及びゲート電極24を含む。
【0011】
マット14は、編み組み状にしてもしなくてもよいグリッド又はメッシュ状に配列された多数のカーボン・ナノチューブ又は半導体ナノワイヤによって形成される。ナノチューブ/ナノワイヤは、一般に、一方向に整列させるか、或いは2つ又はそれ以上の方向に整列させることができる。図1に示す実施形態において、ナノチューブ又はナノワイヤは半導体特性を有するが、カーボン・ナノチューブの場合、幾つかのナノチューブは、半導体ではなく導体とすることができる。ナノワイヤ/ナノチューブは、ソース電極20とゲート電極24の間に延びるナノワイヤ/ナノチューブが存在するようにマット14に配列される。
【0012】
マット14を形成するナノチューブ/ナノワイヤは、約1000GPaを上回るヤング率及び約100GPaを上回る引張強度を有する。ナノワイヤ/ナノチューブのこれらの物理的特性は、ダイアフラム12の弾性率及び引張強度を規定する。幾つかの実施形態において、マット14は、カーボン・ナノチューブから形成され、約1200GPaのヤング率及び約150GPaの引張強度を有する。
【0013】
誘電体層16及び18は、一対の薄膜であり、マット14の両側に配置され、マット14が層16と層18の間に挟まれ又は埋め込まれた積層構造体を形成する。代替的に、マット14を囲む誘電体層は、薄膜堆積プロセスによって形成することができる。層16及び18は、ダイアフラム12の構造的完全性を維持し、流体圧力が加わるときにダイアフラム12の漏れを防ぐように、マット14を捕捉している。
【0014】
図2は、センサ10の1つの検出機構を示す図である。ダイアフラム12は、ソース電極20とドレイン電極22の間に延び、ゲート電極24から間隔を空けて配置されている。ゲート電圧VGがゲート電極24に印加される。ソース20とドレイン22の間の電圧(VSD)は、ダイアフラム12に対してゲート電極24により印加されたゲート電圧VGの関数として変化することになる。
【0015】
圧力がダイアフラム12に加えられると、ダイアフラム12とゲート電極24の間の間隔が変化する。ダイアフラム12のたわみの結果としての電界効果の変化が、ソース電極20とドレイン電極22の間の電圧VSD又は抵抗を変化させる。
【0016】
別の実施形態により、図3は、差圧センサ30を示し、これは半セル32及び34、中央ダイアフラム36、ゲート電極38及び40、ソース電極42、及びドレイン電極44を含む。中央ダイアフラム36は、図1のダイアフラム12と同様の、半導体ナノワイヤ/ナノチューブのマットが誘電体又は絶縁性材料の中に挟まれ又は埋め込まれた複合ダイアフラムである。
【0017】
半セル32及び34並びに中央ダイアフラム36は、センサ30の内部を第1の圧力チャンバ46と第2の圧力チャンバ48に分割する。流体圧力P1が、チャンバ46に加えられ、一方圧力P2がチャンバ48に加えられる。従って、中央ダイアフラム36のたわみは、圧力差ΔP=P1−P2の関数である。
【0018】
ゲート電圧VG1がゲート電極40に印加され、一方ゲート電圧VG2がゲート電極38に印加される。ソース電極42とドレイン電極44の間の抵抗又は電圧を計測して、差圧ΔPの示度を得ることができる。
【0019】
図4は、容量型の差動センサである差圧センサ60を示す。センサ60は、半セル62及び64、中央ダイアフラム66、ダイアフラム電極68及び70、並びにキャパシタ電極72及び74を含む。
【0020】
中央ダイアフラム66は、半セル62と半セル64の間の空間を、第1の圧力検出チャンバ76と第2の圧力検出チャンバ78とに分割する。中央ダイアフラム66内のナノワイヤ又はナノチューブは、半導体性又は導電性とすることができる。第1の検出用静電容量C1が、チャンバ76内の電極72と、ダイアフラム電極68及び70との間に形成される。検出用静電容量C2は、チャンバ78内の電極74と、ダイアフラム電極68及び70との間に形成される。2つの静電容量C1及びC2は、差圧の関数として変化することになる。2つの静電容量は、信号処理回路によって1つの出力に変換され、差圧の示度を与える。
【0021】
図5は、半セル82及び84、ダイアフラム86、並びにダイアフラム電極88及び90を含む差圧センサ80を示す。中央ダイアフラム86は、圧力センサ80の内部を検出チャンバ92及び94に分割する。
【0022】
図5に示す実施形態においては、ダイアフラム86のひずみの関数としての抵抗の変化が、差圧の検出に用いられる。電極88と電極90の間の抵抗は、ダイアフラム86のたわみの関数として変化することになる。このたわみは差圧の関数である。ダイアフラム86内のナノワイヤ又はナノチューブは、半導体性又は導電性、或いは2つの組合せとすることができる。
【0023】
図6は、流体流路102、たわみ可能コンポーネント104、並びにキャパシタ・プレート106及び108を含む流量センサ100を示す。たわみ可能コンポーネント104は、誘電体層の間に埋め込まれたナノチューブ/ナノワイヤ・マットの複合構造体である。たわみ可能コンポーネント104は、固定端104Aにおいて流路102に取り付けられ、一方、自由端104Bは、流路102を通して流れる流体により可動である。たわみ可能コンポーネント104及びキャパシタ・プレート106は第1の静電容量C1を形成し、一方コンポーネント104及びキャパシタ・プレート108は第2の静電容量C2を形成する。C1及びC2の相対値は、流路102を通過する流体の方向及び流速の関数である。
【0024】
各々の実施形態において、ナノチューブ及びナノワイヤの独特の物理的特性が、独特の高度に有利なセンサ特性をもたらす。ナノワイヤ/ナノチューブのマットによってもたらされる高いヤング率は、非常に高い分解能の圧力検出を与える。高い降伏強度は、非常に高い動作圧力に耐えられる強度の大きなセンサを与える。その結果、10psiから10,000psiに至る範囲の圧力を検出することができる圧力センサを実現することができる。
【0025】
埋込みナノワイヤ/ナノチューブを有するたわみ可能コンポーネントは、非常に軽量な構造体を提供すると同時に高い引張強度をもたらす。このコンポーネントは、絶対圧力、差圧、ゲージ圧力、又は流速を検出するのに用いることができる。また、温度及び高度のような他のパラメータを計測するのに用いることができる。
【0026】
本発明は、好ましい実施形態に関して説明されたが、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、形状及び細部に変更を加えることができることを理解するであろう。
【符号の説明】
【0027】
10:圧力センサ
12:ダイアフラム
14:ナノワイヤ/ナノチューブ・マット
16、18:誘電体層
20:ソース電極
22:ドレイン電極
24:ゲート電極
30:差圧センサ
32、34:半セル
36:中央ダイアフラム
38、40:ゲート電極
42:ソース電極
44:ドレイン電極
46:第1の圧力チャンバ
48:第2の圧力チャンバ
60:差圧センサ
62、64:半セル
66:中央ダイアフラム
68、70:ダイアフラム電極
72、74:キャパシタ電極
76:第1の圧力検出チャンバ
78:第2の圧力検出チャンバ
80:差圧センサ
82、84:半セル
86:ダイアフラム
88、90:ダイアフラム電極
92、94:検出チャンバ
100:流量センサ
102:流体流路
104:たわみ可能コンポーネント
104a:固定端
104b:自由端
106、108:キャパシタ・プレート
図1
図2
図3
図4
図5
図6