(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の反射面のうち左右二番目に外方に配置された第二反射面の外方の縁が、前記光源から発した光を前記筒体の前側開口のうち前記第二反射面側の外方の縁近傍に向けて反射し、
前記第二反射面の内方の縁が、前記光源から発した光を前記筒体の前側開口のうち前記第二反射面の反対側の外方の縁近傍に向けて反射し、
前記第二反射面が、前記光源から発した光を、前記第二反射面の前記外方の縁によって反射される光の光線の向きから前記第二反射面の前記内方の縁によって反射される光の光線の向きにかけての範囲に反射することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、放物面系リフレクタ(30)によって配光を形成する車両用灯具が開示されている。具体的には、バルブ(20)が放物面系リフレクタ(30)の開口(31)に挿入された状態でそのリフレクタ(30)に固定され、立壁(11)が放物面系リフレクタ(30)の周縁に沿って筒状に形成され、その立壁(11)が放物面系リフレクタ(30)の前に配置されている。立壁(11)の内面にはローレット加工又はシボ加工が施され、立壁(11)の内面に入射した光がローレット又はシボによって拡散反射され、対向車に対するグレアが防止される。
【0003】
図5は、放物面系リフレクタ103がマルチリフレクタである従来の車両用灯具101を示した水平断面図である。
図6は、この放物面系リフレクタ103の斜視図である。
図5,6に示すように、放物面系リフレクタ103の前側反射面が複数の反射面132a〜132hに区分けされている。
図2に示すように、これら反射面132a〜132hのうち左右の最も外方に配置された反射面132aは、光源102から発した光を筒状のエクステンション104の内側に反射するとともに、その反射光をエクステンション104の内面に入射しない。特に、右の反射面132aの右縁132a1は、光源102から発した光をエクステンション104の後ろ側開口141dの右縁141e近傍に向けて反射し、右の反射面132aの左縁132a2は、光源102から発した光をエクステンション104の前側開口141cの左縁141a近傍に向けて反射する。
【0004】
図7には、右の反射面132a〜132dの反射光によって仮想スクリーンに形成される配光パターンを示す。
図7に示す明部L11は、反射面132aによって反射された反射光が照射される範囲である。明部L12は、反射面132bによって反射された反射光が照射される範囲である。明部L13は、反射面132cによって反射された反射光が照射される範囲である。明部L14は、反射面132dによって反射された反射光が照射される範囲である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0013】
図1は、車両用灯具1の分解斜視図である。
図2は、車両用灯具1の光軸を通る水平面に沿う断面を示した断面図である。
図3は、車両用灯具1のリフレクタ3の斜視図である。なお、以下の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、それぞれ、車両用灯具1が装備された車両の「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」である。従って、車両の後ろから前へ向かって見て(いわゆる運転手の視点で見て)、「左」、「右」を定める。
【0014】
この車両用灯具1は、補助前照灯(フォグランプ)として用いられるものである。
【0015】
図1、
図2に示すように、車両用灯具1は、光源2、リフレクタ3、エクステンション4、ハウジング5及びアウターレンズ6等を備える。
【0016】
ハウジング5が箱状に設けられ、ハウジング5の前面が開口している。アウターレンズ6がハウジング5の前面に取り付けられ、ハウジング5の前面の開口がアウターレンズ6によって閉塞されている。アウターレンズ6は透明な材料からなる。アウターレンズ6は、光を素通しするものでもよいし、光を屈折することで光を偏向するものでもよい。
【0017】
ハウジング5及びアウターレンズ6によって囲われた内部空間が灯室であり、その灯室内に光源2、リフレクタ3及びエクステンション4が収納されている。
【0018】
光源2は、放電灯(例えば、HID)、ハロゲン電球、白熱電球、発光ダイオードその他の光源である。
図2において、×印で示された部分は、光源2の発光中心である。光源2の発光中心とは、光源2が放電灯である場合には発光管(放電部)であり、光源2がハロゲン電球又は白熱電球である場合にはフィラメントであり、光源2が発光ダイオードである場合には、PN接合部近傍である。
【0019】
図1〜
図3に示すように、リフレクタ3は、リフレクタ本体31、複合反射面32及び立壁33を有する。リフレクタ本体31は、前方に向けて開口したカップ状(椀状)に形作られている。リフレクタ本体31の前側の凹面状内面にはアルミ蒸着、銀塗装等の反射膜が施されていて、リフレクタ本体31の前側の凹面状内面に複合反射面32が形成されている。
【0020】
リフレクタ本体31には、光源2が装着されている。具体的には、リフレクタ本体31の頂点部分には装着孔31aが前後に貫通するように形成され、光源2がリフレクタ本体31の後ろから装着孔31aに差し込まれて、その光源2がリフレクタ本体31の前側にまで突き出て、その光源2が複合反射面32の中央部の前に配置されて、その光源2がリフレクタ本体31に固定されている。車両用灯具1の光軸Axは、光源2から前方に延びている。
【0021】
立壁33が筒状に形作られている。立壁33の後端33aがリフレクタ本体31及び複合反射面32の周縁31bに接続され、立壁33がリフレクタ本体31及び複合反射面32の周縁31bから前方に延びている。立壁33の内面が縦目ローレット加工され、立壁33の内面には凹凸が形成されている。なお、立壁33の内面がシボ加工されていてもよい。
【0022】
図3に示すように、リフレクタ本体31は放物面系のマルチリフレクタであり、複合反射面32は放物面に近似している。複合反射面32は、左右一対の第一反射面32a、第二反射面32b、第三反射面32c、第四反射面32d、第五反射面32e、第六反射面32f、第七反射面32g及び第八反射面32hを有する。
【0023】
複合反射面32の上半分が左右に複数の反射面32a〜32dに区分けされ、これら反射面32a〜反射面32dが複合反射面32の上半分を構成する。複合反射面32の下半分が左右に複数の反射面32e〜32hに区分けされ、これら反射面32e〜反射面32hが複合反射面32の下半分を構成する。反射面32a〜反射面32hが放物面に沿って配置されることで、複合反射面32が放物面に近似している。
【0024】
一対の第四反射面32dが左右中央部に配置され、これら第四反射面32dが互いに連接している。左右の第四反射面32dは、光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。一対の第八反射面32hが左右中央部に配置され、これら第八反射面32hが互いに連接している。左右の第八反射面32hは、光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。第八反射面32hが第四反射面32dの下に配置されている。第八反射面32hと第四反射面32dが連続性をもって連接し、第八反射面32hと第四反射面32dの境界における第四反射面32dの接線とその境界における第八反射面32hの接線が重なる。そのため、第四反射面32dと第八反射面32hの境界が特異点となっておらず、第四反射面32dと第八反射面32hの境界が段差及び角になっていない。
【0025】
装着孔31aは、これら第四反射面32d及び第八反射面32hの中心において前後に貫通している。
【0026】
図2、
図3に示すように、一対の第三反射面32cが一対の第四反射面32dの左右両側に配置され、左右の第三反射面32cが光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。左右の第三反射面32cと左右の第四反射面32dが特異性をもってそれぞれ連接し、第三反射面32cと第四反射面32dの境界が特異点となっている(特に、
図2参照)。第三反射面32cの水平断面における形状は前凸となるように湾曲している。
【0027】
図3に示すように、一対の第七反射面32gが一対の第八反射面32hの左右両側に配置され、左右の第七反射面32gが光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。左右の第七反射面32gと左右の第八反射面32hがそれぞれ連接している。第七反射面32gが第三反射面32cの下に配置され、第七反射面32gと第三反射面32cが連続性をもって連接し、第七反射面32gと第三反射面32cの境界が特異点になっていない。そのため、第七反射面32gと第三反射面32cの境界が段差及び角になっていない。
【0028】
図2、
図3に示すように、一対の第二反射面32bが一対の第三反射面32cの左右両側に配置され、左右の第二反射面32bが光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。左右の第二反射面32bと左右の第三反射面32cが特異性をもってそれぞれ連接し、第二反射面32bと第三反射面32cの境界が特異点となっている(特に、
図2参照)。第二反射面32bの水平断面における形状は前に凸状となるように湾曲している。
【0029】
図3に示すように、一対の第六反射面32fが一対の第七反射面32gの左右両側に配置され、左右の第六反射面32fが光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。左右の第六反射面32fと左右の第七反射面32gがそれぞれ連接している。第六反射面32fが第二反射面32bの下に配置され、第六反射面32fと第二反射面32bが連続性をもって連接し、第六反射面32fと第二反射面32bの境界が特異点になっていない。そのため、第六反射面32fと第二反射面32bの境界が段差及び角になっていない。
【0030】
図2、
図3に示すように、一対の第一反射面32aが一対の第二反射面32bの左右両側に配置され、左右の第一反射面32aが光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。左右の第一反射面32aと左右の第二反射面32bが連続性をもってそれぞれ連接し、第一反射面32aと第二反射面32bの境界(符号32a1,32b1参照)における第一反射面32aの接線とその境界における第二反射面32bの接線が重なる。そのため、第一反射面32aと第二反射面32bの境界が特異点となっておらず(
図2参照)、第一反射面32aと第二反射面32bの境界が段差及び角になっていない。第一反射面32aの水平断面における形状は後ろに凹状となるように湾曲している。
【0031】
図3に示すように、一対の第五反射面32eが一対の第六反射面32fの左右両側に配置され、左右の第五反射面32eが光軸Axを通る鉛直面に関して面対称である。左右の第五反射面32eと左右の第六反射面32fがそれぞれ連接している。第五反射面32eが第一反射面32aの下に配置され、第五反射面32eと第一反射面32aが連続性をもって連接し、第五反射面32eと第一反射面32aの境界が特異点になっていない。そのため、第五反射面32eと第一反射面32aの境界が段差及び角になっていない。
【0032】
図1、
図2に示すように、エクステンション4は筒体41及び環状装飾部42を有する。筒体41がリフレクタ本体31及び複合反射面32の周縁31bに沿うように筒状に形作られ、筒体41の前後両端が開口している。環状装飾部42が筒体41の前端から径方向外方に突出している。筒体41の内面には、ローレット加工又はシボ加工が施されている。
筒体41は、リフレクタ本体31及び複合反射面32の前に配置されているとともに、リフレクタ3の立壁33の前端33bの僅かに前に配置されている。筒体41の径が立壁33の径よりも僅かに小さく、車両用灯具1の前方から車両用灯具1に向かって見て、筒体41が立壁33の内側に配置されている。環状装飾部42が立壁33の前端33bの前方に配置され、立壁33が環状装飾部42の後ろ側に隠れている。
【0033】
光源2が点灯すると、複合反射面32が光源2から発した光を前方に反射し、車両用灯具1の前方が複合反射面32の反射光によって照明される。複合反射面32によって反射される光の向きは前方に水平な向きよりも僅かに下向きであり、複合反射面32によって反射された光の照射範囲が水平面の下方となり、所定の配光パターンが複合反射面32の反射光によって車両用灯具1から前方に所定距離離れた仮想スクリーンに形成される。
【0034】
図4には、右の反射面32a〜32dの反射光によって仮想スクリーンに形成される配光パターンを示す。
図4に示す明部L1は、第一反射面32aによって反射された反射光が照射される範囲である。明部L2は、第二反射面32bによって反射された反射光が照射される範囲である。明部L3は、第三反射面32cによって反射された反射光が照射される範囲である。明部L4は、第四反射面32dによって反射された反射光が照射される範囲である。
【0035】
図2、
図3に示すように、右の第四反射面32dが複合反射面32の左右中央部に配置されている。そのため、
図4に示すように、右の第四反射面32dは、光源2から発した光を、光軸Axを通る鉛直面Vを中心にして左右方向に所定の幅をもった範囲に反射する(明部L4参照)。左の第四反射面32dによって反射される光の向き及び照射範囲と、右の第四反射面32dによって反射される光の向き及び照射範囲は左右対称である。
【0036】
図2、
図3に示すように、右の第三反射面32cが右の第四反射面32dよりも右に配置されている。そのため、
図4に示すように、右の第三反射面32cは、光源2から発した光を、光軸Axを通る鉛直面Vから左にずれた位置を中心にして左右方向に所定の幅をもった範囲に反射する(明部L3参照)。左の第三反射面32cによって反射される光の向き及び照射範囲と、右の第三反射面32cによって反射される光の向き及び照射範囲は左右対称である。
【0037】
図2、
図3に示すように、右の第二反射面32bが右の第三反射面32cよりも右に配置されている。そのため、
図4に示すように、右の第二反射面32bは、光源2から発した光を、第三反射面32cによって反射された光の照射範囲(明部L3)の左右の中心から左にずれた位置を中心にして左右方向に幅をもった範囲に反射する(明部L2参照)。
【0038】
図2、
図3に示すように、右の第一反射面32aが右の第二反射面32bよりも右に配置されている。そのため、
図4に示すように、右の第一反射面32aは、光源2から発した光を、第二反射面32bによって反射された光の照射範囲(明部L2)の左右の中心から左にずれた位置を中心にして左右方向に幅をもった範囲に反射する(明部L1参照)。
【0039】
反射面32a〜32dのうち左右の最も外方に配置された第一反射面32aの光線軌跡について説明する。
図2に示す光線R1は、右の第一反射面32aの外方の縁32a1によって反射される光の軌跡を示す。
図2に示す光線R1のように、右の第一反射面32aの外方の縁32a1は、光源2から発した光をエクステンション4の筒体41の前側開口41cのうち右の第一反射面32aの反対側(左側)の外方の縁41a近傍に向けて反射する。右の第一反射面32aの外方の縁32a1によって反射された光の光線R1は、
図4に示すように、明部L1の左端E1に到達する。
【0040】
図2に示す光線R2は、右の第一反射面32aの内方の縁(第一反射面32aと第二反射面32bの境界)32a2によって反射される光の軌跡を示す。
図2に示す光線R2のように、右の第一反射面32aの内方の縁32a2は、光源2から発した光を筒体41の前側開口41cのうち右の第一反射面32a側(右側)の外方の縁41b近傍に向けて反射する。右の第一反射面32aの内方の縁32a2によって反射された光の光線R2は、
図4に示すように、明部L1の右端E2に到達する。
【0041】
平面視して、右の第一反射面32aの外方の縁32a1によって反射された光の光線R1と、その第一反射面32aの内方の縁32a2によって反射された光の光線R2が交差する。右の第一反射面32aは、光源2から発した光を、光線R1の反射方向から光線R2の反射方向にかけての範囲に反射する。
【0042】
左の第一反射面32aによって反射される光の向き及び照射範囲と、右の第一反射面32aによって反射される光の向き及び照射範囲は左右対称である。
【0043】
右の第五反射面32eと右の第一反射面32aが連続性をもって連接しているから、右の第五反射面32eと右の第一反射面32aは左右方向の配光の広げ幅が同じである。そのため、右の第五反射面32eの外方の縁32e1は、光源2から発した光を筒体41の前側開口41cのうち右の第五反射面32eの反対側(左側)の外方の縁41a近傍に向けて反射する。また、右の第五反射面32eの内方の縁32e2は、光源2から発した光を筒体41の前側開口41cのうち右の第五反射面32e側(右側)の外方の縁41b近傍に向けて反射する。
左の第五反射面32eと左の第一反射面32aは左右方向の配光の広げ幅が同じである。
【0044】
反射面32a〜32dのうち左右二番目に外方に配置された第二反射面32bの光線軌跡について説明する。
図2に示す光線R3は、右の第二反射面32bの外方の縁(第二反射面32bと第一反射面32aの境界)32b1によって反射される光の軌跡を示す。
図2に示す光線R3のように、右の第二反射面32bの外方の縁32b1は、光源2から発した光を筒体41の前側開口41cのうち右の第二反射面32b側(右側)の外方の縁41b近傍に向けて反射する。右の第二反射面32bの外方の縁32b1によって反射された光の光線R3は、
図4に示すように、明部L2の右端E3に到達する。右の第二反射面32bと右の第一反射面32aが連続性をもって連接しているから、光線R2と光線R3が重なり、明部L2の右端E3と明部L1の右端E2が重なる。
【0045】
図2に示す光線R4は、右の第二反射面32bの内方の縁(第二反射面32bと第三反射面32cの境界)32b2によって反射される光の軌跡を示す。
図2に示す光線R4のように、第二反射面32bの内方の縁32b2は、光源2から発した光を筒体41の前側開口41cのうち右の第二反射面32bの反対側(左側)の外方の縁41a近傍に向けて反射する。右の第二反射面32bの内方の縁32b2によって反射された光の光線R4は、
図4に示すように、明部L2の左端E4に到達する。
【0046】
平面視して、右の第二反射面32bの外方の縁32b1によって反射された光の光線R3と、その第二反射面32bの内方の縁32a2によって反射された光の光線R4が交差しない。第二反射面32bは、光源2から発した光を光線R3の反射方向から光線R4の反射方向にかけて反射する。
【0047】
左の第二反射面32bによって反射される光の向き及び照射範囲と、右の第二反射面32bによって反射される光の向き及び照射範囲は左右対称である。
【0048】
右の第六反射面32fと右の第二反射面32bが連続性をもって連接しているから、右の第六反射面32fと右の第二反射面32bは左右方向の配光の広げ幅が同じである。そのため、右の第六反射面32fの外方の縁32f1は、光源2から発した光を筒体41の前側開口41cのうち右の第六反射面32f側(右側)の外方の縁41b近傍に向けて反射する。また、第六反射面32fの内方の縁32f2は、光源2から発した光を筒体41の前側開口41cのうち右の第六反射面32fの反対側(左側)の外方の縁41a近傍に向けて反射する。
左の第六反射面32fと左の第二反射面32bは左右方向の配光の広げ幅が同じである。
【0049】
なお、車両用灯具1は、車両の信号灯又は前照灯として用いられてもよい。
【0050】
以上のように構成された車両用灯具1は、以下のような効果を奏する。
(1) 最も右の第一反射面32aの右縁32a1が光源2の光を筒体41の前側開口41cのうち左縁41a近傍に向けて反射し、最も右の第一反射面32aの左縁32a2が光源2の光を筒体41の前側開口41cのうち右縁41b近傍に向けて反射するから、右の第一反射面32aによって反射された反射光の左右の照射範囲(明部L1)が左右に広くなる。最も左の第一反射面32a及び第五反射面32eについても同様であり、最も右の第五反射面32eについても同様である。
(2) 右の第一反射面32aが光源2の光を光線R1の向きから光線R2の向きにかけての範囲に反射するから、その第一反射面32aによって反射された反射光が筒体41の内面に入射されず、その反射光の光束利用効率の低減を抑えることができる。左の第一反射面32a及び左右の第五反射面32eについても同様である。
(3) 第一反射面32aと第二反射面32bが連続性をもって連接されているから、これらの境界(第一反射面32aの縁32a2及び第二反射面32bの縁32b1)が角や段差とならない。そのため、リフレクタ本体31の前側の凹面状内面にアルミ蒸着、銀塗装等の反射膜を成膜する際に、第一反射面32aと第二反射面32bの境界に堆積される反射膜材料の厚さと他の部分に堆積される反射膜材料の厚さが均一になる。そのため、反射膜が綺麗に成膜される。第五反射面32eと第六反射面32fの境界、第一反射面32aと第五反射面32eの境界、第二反射面32bと第六反射面32fの境界、第三反射面32cと第七反射面32gの境界及び第四反射面32dと第八反射面32hの境界についても同様である。
【0051】
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0052】
上記実施形態では、リフレクタ3とエクステンション4が別体であった。それに対して、立壁33の前端33bと筒体41の後端が接合され、リフレクタ3とエクステンション4が一体となっていてもよい。