(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
表面部材と裏面部材の間に太陽電池セルを挟持した太陽電池モジュールの裏面部材に固定され、太陽電池モジュールの出力電力を中継する端子板を備えた太陽電池モジュール用端子ボックスであって、太陽電池セルの電極に接続され、裏面部材に設けられた貫通穴から引き出された帯状導線が端子板に設けられた挿通穴に挿通されて帯状導線と端子板が固定接続される端子ボックスにおいて、
端子板は、長方形の第一挿通穴と長方形の第二挿通穴を有し、第一挿通穴と第二挿通穴は互いの長辺、一の長辺の延長線と他の長辺、又は互いの長辺の延長線が直交する位置に配置されている太陽電池モジュール用端子ボックス。
【背景技術】
【0002】
太陽電池発電システムにおいて、太陽電池モジュールからの出力電力を中継する端子ボックスが使用されている。従来の端子ボックスはボックス筐体の中に端子板を備えている。端子板の一端には太陽電池モジュールから延びるタブ線が接続されるスリット状の穴としてタブ線接続部が形成されている。
【0003】
端子ボックスは太陽電池モジュールのバックシートに接着される。バックシートに設けられた貫通穴を通過して延出される帯状のタブ線がスリット状のタブ線接続部に挿入された後、必要に応じてタブ線をタブ線接続部に絡め、この状態でタブ線接続部とタブ線が半田接合される。
【0004】
上記従来技術中でタブ線と称される帯状導線は、その厚み方向に曲げることは容易であるが、長辺方向(すなわち長手方向)や短辺方向(すなわち幅方向)に曲げることは困難であり、無理に曲げると帯状導線にかかるストレスが大となり、また、帯状導線と端子板の接続作業が困難化し、時間がかかる。そこで、従来、太陽電池モジュール中に敷設された帯状導線の長手方向延長線上に端子板のタブ線接続部が位置するように端子ボックスが取り付けられている。
【0005】
したがって、従来の端子ボックス付太陽電池モジュールにおいては、太陽電池モジュール側では帯状導線の敷設設計、ひいては太陽電池モジュール中の複数個の太陽電池セルの接続設計にあたり、端子板との接続方向が第一に定められ、残余の設計は大きな制約を受けている。同様に、端子ボックス側では太陽電池モジュールへの固定箇所、方向等が大きな制約を受けている。これらの制限は、端子ボックス付太陽電池モジュールの意匠にも大きな影響を及ぼしている。
【0006】
かように、従来の技術では、特定の太陽電池モジュール毎に端子ボックス自体も特定設計にせざるを得ない。これはまた、太陽電池システムにあって端子ボックス共通化によるコストダウンの妨げとなる。
【0007】
端子ボックスの中で、特に、外形が四角柱形状で四角柱の両端面から外部接続ケーブルが取り出されている形態の端子ボックスにあっては、特に、設計や意匠上の制約が大きい。
【0008】
また、太陽電池モジュールの中で、表面部材と裏面部材の両者が透明な材料で作られている太陽電池モジュール(この形態の太陽電池モジュールは合わせガラスタイプと呼ばれる場合がある)にあっては、意匠上の制約が大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする問題点は、端子ボックス付太陽電池モジュールにあって帯状導線の敷設設計、ひいては太陽電池モジュール中の複数個の太陽電池セルの接続設計が制限され、同様に、端子ボックスにあっては太陽電池モジュールへの固定箇所、方向等が制限される点である。さらに、本発明が解決しようとする問題点は、端子ボックス付太陽電池モジュールにあって意匠が大きく影響される点である。
【0011】
本発明のその他の課題は、本発明の説明により明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以下に課題を解決するための手段を述べる。理解を容易にするために、本発明の実施態様に対応する符号を付けて説明するが、本発明は当該実施態様に限定されるものではない。また、符号である数字は部品などを集合的に示す場合があり、後に説明する実施例において個別の部品などを示す場合に、当該数字のあとにアルファベットの添字を付けているものがある。
【0013】
本発明の一の態様にかかる端子ボックス付太陽電池モジュールは、
表面部材と裏面部材の間に太陽電池セルを挟持した太陽電池モジュール10と、
太陽電池モジュールの出力電力を中継する端子板を備えた端子ボックス30からなり、
太陽電池セル22の電極に接続され、裏面部材に開けた貫通穴から引き出された帯状導線が端子板に設けた挿通穴に挿通されて帯状導線と端子板が固定接続された端子ボックス付太陽電池モジュールにおいて、
端子板40は、長方形の第一挿通穴46と長方形の第二挿通穴47を有し、第一挿通穴と第二挿通穴は互いの長辺、一の長辺の延長線と他の長辺、又は互いの長辺の延長線が直交する位置に配置され、
帯状導線15が貫通穴14を通過する位置を貫通位置15bとし、
前記帯状導線が太陽電池モジュール内に在り前記貫通穴を通過する直前の位置である直前位置15aにおける前記帯状導線の長手方向を帯状導線の敷設方向(矢印21)とし、
端子ボックスは太陽電池モジュールの裏面部材13に固定され、前記端子板は前記端子ボックス中に固定されていて、
前記端子板の第二挿通穴47の長辺が前記帯状導線の敷設方向と平行になるように前記端子ボックスが配置され、
前記帯状導線を前記端子ボックス内に導入し、前記帯状導線を第一挿通穴に挿通し、かつ第一挿通穴の長辺に絡めて折り曲げ、帯状導線と前記長辺が重なる巻架位置15cを形成したものであり、
前記直前位置における帯状導線、前記貫通位置における帯状導線と前記巻架位置における帯状導線のそれぞれの裏面部材への投影位置(16a、16b、16c)が直線状に配置され、前記帯状導線を前記端子板に固定接続したことを特徴とする。
【0014】
本発明にかかる端子ボックス付太陽電池モジュールは、以下の好ましい態様で実施することができる。
1.第一挿通穴と第二挿通穴は互いの長辺が直交する位置に配置され、かつ、第二挿通穴の短辺の長さを前記帯状導線の幅方向長さ未満とする。
2.単一の前記端子ボックス中に、第一の前記端子板と第二の前記端子板を有し、第一の前記端子板に第一の外部接続ケーブルが接続され、第二の前記端子板に第二の外部接続ケーブルが接続され、第一の外部接続ケーブル、第一の前記端子板、第二の前記端子板と第二の外部接続ケーブルがこの順序に直列に配置されている。
【0015】
本発明の他の態様にかかる端子ボックス30は、
表面部材と裏面部材の間に太陽電池セルを挟持した太陽電池モジュールの裏面部材に固定され、太陽電池モジュールの出力電力を中継する端子板を備えた太陽電池モジュール用端子ボックスであって、太陽電池セルの電極に接続され、裏面部材に設けられた貫通穴から引き出された帯状導線15が端子板40に設けられた挿通穴に挿通されて帯状導線と端子板が固定接続される端子ボックスにおいて、
端子板40は、長方形の第一挿通穴46と長方形の第二挿通穴47を有し、第一挿通穴と第二挿通穴は互いの長辺、一の長辺の延長線と他の長辺、又は互いの長辺の延長線が直交する位置に配置されている。
【0016】
本発明にかかる端子ボックスは、以下の好ましい態様で実施することができる。
1.第一挿通穴と第二挿通穴は互いの長辺が直交する位置に配置され、かつ、第二挿通穴の短辺の長さを前記帯状導線の幅方向長さ未満とする。
2.単一の前記端子ボックス中に、第一の前記端子板と第二の前記端子板を有し、第一の前記端子板に第一の外部接続ケーブルが接続され、第二の前記端子板に第二の外部接続ケーブルが接続され、第一の外部接続ケーブル、第一の前記端子板、第二の前記端子板と第二の外部接続ケーブルがこの順序に直列に配置されている。
【0017】
以上説明した本発明、本発明の好ましい実施態様、これらに含まれる構成要素は可能な限り組み合わせて実施することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明において、端子ボックス中の端子板は直交する第一挿通穴と第二挿通穴を持ち、これらが太陽電池モジュール中の帯状導線と特定の位置関係に配置されている。第一挿通穴と第二挿通穴は説明上区分して呼称するものであり、その役割を相互に交換しても本発明を実施することができる。このため、端子ボックス付太陽電池モジュールにおいて、帯状導線の敷設方向が直角方向に異なる設計であっても、導線接続を行う挿通穴として第一挿通穴あるいは第二挿通穴を選択して、帯状導線を挿通固定できる利点がある。帯状導線は長辺方向(すなわち長手方向)や短辺方向(すなわち幅方向)に曲げること無く、その厚み方向に曲げるのみで、端子板の挿通穴に通して、巻架して接続できる。
【0019】
端子ボックスは意匠上好ましい配置とすることができるので、端子ボックス付太陽電池モジュールは優れた意匠性を有するという利点も有する。
【0020】
本発明にかかる端子ボックスにあっては、その端子板は直交する第一挿通穴と第二挿通穴を有するので、帯状導線の敷設方向が直角方向に異なる太陽電池モジュールであっても、配置方向を変えることなく太陽電池モジュールに容易に取り付けることができる。このため、帯状導線の敷設方向が異なる太陽電池モジュールにも、設計変更なく取り付け可能で、意匠性を保ったまま取り付けることができる。本発明にかかる端子ボックスは個別の太陽電池モジュール用途毎のカスタム設計、製造が不要となり、大量生産によるコストダウンに適合する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施例にかかる端子ボックス付太陽電池モジュールと端子ボックスをさらに説明する。本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするため、一部の構成要素を誇張して表すなど模式的に表しているものがある。このため、構成要素間の寸法や比率などは実物と異なっている場合がある。また、本発明の実施例に記載した部材や部分の寸法、材質、形状、その相対位置などは、とくに特定的な記載のない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。
【0023】
図1は端子ボックス付太陽電池モジュールを示した説明図である。
図2は端子ボックスを示した説明図であり、
図2(a)は平面図、
図2(b)は断面図であって
図2(a)中にA−B線で示した平面で切断した断面を示し、
図2(c)は正面図、
図2(d)は底面図である。
【0024】
図3は太陽電池モジュールから延設される帯状導線と端子板との接続態様を示す太陽電池モジュールと端子ボックスの断面説明図であり、
図4は直前位置、貫通位置、巻架位置における帯状導線の配置などを示す説明図である。
【0025】
端子ボックス付太陽電池モジュール1は太陽電池モジュール10と端子ボックス30から構成される。
【0026】
太陽電池モジュール10は表面部材11と裏面部材13の間に太陽電池セル22a、22b、22c、22dを挟持している。図示した例では4の太陽電池セル22a、22b、22cと22dの各々の電極が接続線17により直列に接続されている。4の太陽電池セル22a、22b、22cと22dは単一のセルストリングを形成している。セルストリングの両端に帯状導線15が接続されている。セルストリングの出力電力は帯状導線15を経由して取り出される。
【0027】
帯状導線は、可撓性帯状導体ケーブル、リボン状導線、リボン状銅線、帯状タブ線と呼ばれる場合もある。本発明において帯状導線の幅、厚さ、長さに特に制限はない。太陽電池モジュール用途に、幅が3.5mm〜6.0mmの帯状導線が多用され、また、厚さが0.2mm〜0.5mmの帯状導線が多用され、その長さは様々である。帯状導線の材質は特に制限はないが、錫めっき銅が汎用される。
【0028】
太陽電池モジュール10の裏面部材13に端子ボックス30が接着剤を用いて、接続固定されている。
【0029】
表面部材11は透光性の材料からなる板材であり、例えば、ガラス板である。裏面部材13は、PETやPVF(ポリビニルフルオライド)からなるバックシートである。また、太陽電池モジュール10が合わせガラスタイプの場合には、裏面部材13は表面部材11と同様に透光性の材料からなる板材であり、例えば、ガラス板が使用される。表面部材11と裏面部材13に挟まれて、太陽電池セル22、接続線17や帯状導線15がEVA等の樹脂で封止されたセル配置層12がある。
【0030】
端子ボックス30はその中に端子板40があり、端子板40に帯状導線15が固定接続される。また、端子板40に外部接続ケーブル34が固定接続されている。
【0031】
端子ボックス30は四角柱形状でその1つの側面が開放された形状の筐体31の中に第一端子板40aと第二端子板40bが配置されている。筐体31は底面32を裏面部材13に対面させて太陽電池モジュール10に接続される。上記した開放側面は蓋56を被せて閉じられる。
図2(a)に図示した平面図にあっては蓋56の図示を省略している。
【0032】
端子板40は板状であり、先端部がダイオード接続部53、中間部が導線接続部54、基部がケーブル接続部55である。導線接続部54の先端側と基部側にそれぞれ幅方向に平行で、幅方向の両端を結ぶ盛り上がり構造である障壁52が形成されている。障壁52は導線接続部54に帯状導線15を半田付けするにあたり、溶融半田の過剰な広がりを防止する役割を担う。
【0033】
導線接続部54に第一挿通穴46と第二挿通穴47が空けてある。第一挿通穴46は平面視長方形の貫通した穴である。第二挿通穴47は平面視長方形の貫通した穴である。第一挿通穴46と第二挿通穴47は、長辺長さと短辺長さの比率と寸法が必ずしも同一でなくてもよいが、これらが同一であることが好ましい。第一挿通穴46と第二挿通穴47は相互に同一役割りを担うからである。
【0034】
第一挿通穴の長辺と第二挿通穴の長辺は互いに直交している。すなわち、第一挿通穴46と第二挿通穴47は互いに交わり、2つが合わさって十字形の貫通した穴となっている。
【0035】
本願発明と本明細書において、「直交」とは2の線又は面が交角90度で交わることとを含み、あわせて交角70度から110度で交わることも意味する。帯状導線を曲げることや捩じることによるストレスを避けるという本願発明が解決しようとする1つの課題に鑑みれば、範囲を広げた「直交」であっても、当該課題が解決されるからである。もっとも、「直交」とは2の線又は面が交角80度から100度で交わることが次善であり、さらには、幾何学上の直交が最も好ましい。
【0036】
矢印50で示す第二挿通穴47の短辺の長さは、帯状導線15の幅方向長さ未満である。上記したように帯状導線はその幅が3.5mm〜6.0mmであるから、第二挿通穴47の短辺の長さは3.5mm未満である。第一挿通穴46の短辺の長さも、同様に、帯状導線15の幅方向長さ未満である。
【0037】
この長さ条件を満足すれば、第一挿通穴の長辺が切り欠き状態であっても、帯状導線を挿通した場合に帯状導線の幅方向を結ぶ直線は、少なくともその一部分が当該長辺と接触することになる。このため、第一挿通穴と第二挿通穴が互いに交わっていても、第一挿通穴に挿通した帯状導線を、単純に曲げる操作のみで、容易に、第一挿通穴の長辺に絡めて巻架状態にすることができる。
【0038】
端子板40の基部はオープンバレル状である。外部接続ケーブル34の芯線をバレル部分に位置付けて、かしめることにより、端子板40と外部接続ケーブル34を電気接続している。
【0039】
外部接続ケーブル34aの他端に凹型コネクタが接続され、また、外部接続ケーブル34bの他端は凸型コネクタが接続されている。外部接続ケーブル34は、他の太陽電池モジュールの外部接続ケーブルと接続されたり、インバータに接続されたりする。
【0040】
筐体31の底板32はその一部分が上方に立ち上がり係止突起39を形成している。端子板40は係止穴を持ち、係止突起39を当該係止穴に通して、係止突起39に上方から係止金具38をはめることにより、端子板40を筐体31に固定している。また、端子板40は底板から立ち上がって設けられた台座に載置されている。こうして、端子板40はその平面が底板32と平行に配置され固定されている。
【0041】
底板32の一部は開口していて、四角形の配線開口33を形成している。もっとも、配線開口33の形状は任意に定めることができる。太陽電池モジュールから延設される帯状導線15は配線開口33を通過して端子ボックス内に導入される。配線開口33は導線接続部54の直下にある。すなわち、
図2(d)の底面図を参照して、第一挿通穴と第二挿通穴の投影面は配線開口33の内部に在る。この位置関係にすれば、帯状導線の端子ボックスへの導入作業と帯状導線の第一挿通穴への挿通作業が容易となる。
【0042】
ダイオード51が、第一端子板40aと第二端子板40bに接続されている。ダイオード51は太陽電池セルストリングに逆流電流が流れることを防止するものである。ダイオード51は、第一端子板40aのダイオード接続部53と第二端子板40bのダイオード接続部に掛け渡されている。
【0043】
端子板40の材質は特に制限はないが、例えば、錫めっき真鍮、錫めっき銅である。本例にあって、端子板40の厚さは0.8mm、最大長さ40.5mm、最大幅11.0mmである。
【0044】
筐体31の材質は特に制限はないが、例えば、変性ポリフェニレンエーテル樹脂である。本例にあって、筐体31の外形寸法は、縦17.0mm、横105.0mm、高さ13.5mmである。
【0045】
続いて、端子板40への帯状導線15の固定接続作業と配置状態を説明する。
【0046】
裏面部材13の一部に貫通穴14が空けられている。貫通穴14を通過して帯状導線15がセル配置層12から裏面部材13の外側に引き出されている。貫通穴14と配線開口33を近隣に位置付け、あるいは重ねて帯状導線15を端子ボックス内部に引き入れる。そして裏面部材13に底板32を接着する。こうして、端子板40はその平面が裏面部材13と平行に、端子ボックス30中に位置付けられる。
【0047】
端子ボックス内部に導入した帯状導線15は、第一挿通穴46に挿通し、第一挿通穴から出た部分を第一挿通穴の長辺に絡めて折り曲げる。
【0048】
発明の説明容易化、理解容易化などを図るために、便宜上以下の位置と方向を定義する。
(1)帯状導線15が太陽電池モジュール内に在り貫通穴を通過する直前の位置を直前位置15aとする。
(2)直前位置における帯状導線の長手方向を帯状導線の敷設方向(矢印21)とする。
(3)帯状導線15が貫通穴14を通過する位置を貫通位置15bとする。
(4) 帯状導線を第一挿通穴の長辺に絡めて折り曲げた結果、帯状導線と前記長辺が重なる位置を巻架位置15cとする。
(5) 帯状導線15にあって、直前位置15aの裏面部材への投影面を16aとし、貫通位置15bの裏面部材への投影面を16bとし、巻架位置15cの裏面部材への投影面を16cとする。
【0049】
端子ボックス30と裏面部材13の固定は、端子板の第二挿通穴47の長辺が敷設方向と平行になるよう配置して行われる。
図4に第二挿通穴47の長辺方向を矢印49で示している。当該長辺方向である矢印49は帯状導線の敷設方向(矢印21)と平行である。なお、
図4に第一挿通穴46の長辺方向を矢印48で示している。
【0050】
端子ボックスは、直前位置15aの投影面16a、貫通位置15bの投影面16bと巻架位置15cの投影面16cが直線状の配置となるように位置付けられる。このように太陽電池モジュール、帯状導線と端子ボックスを配置することにより、帯状導線は捻じれることなく、挿通穴を通過して、かつ、挿通穴に巻架して、固定される。固定接続は、例えば、半田42で行えばよい。
【0051】
以上、第一図中に付記したXY座標において、敷設方向(矢印21)がX軸に平行な場合を説明した。
【0052】
上述のように、第一挿通穴46と第二挿通穴47は互いに直交する配置となっている。第一挿通穴と第二挿通穴は、平面視長方形の穴の説明上の呼び名であり、役割を相互交換しても、そのまま、発明を実施することができる。仮に、敷設方向がY軸に平行な場合は、第二挿通穴として説明した挿通穴に帯状導線を挿通して、第二挿通穴の長辺に帯状導線を巻きつけて巻架すればよい。
【0053】
本願発明によれば、端子ボックス30の太陽電池モジュールへの配置方向にかかわりなく、帯状導線の敷設方向がX軸方向であっても、Y軸方向であっても、容易かつストレスのない帯状導線と端子板の接続が可能となる。さらに、例えば、第一端子板に接続される帯状導線の敷設方向がX軸方向であり、第二端子板に接続される帯状導線の敷設方向がY軸方向であっても、端子ボックスを交換することなく、また、太陽電池モジュールと端子ボックスの相互配置を変更することなく、容易に帯状導線を接続することができる。
【0054】
本願発明において、第一挿通穴と第二挿通穴の相互配置は互いの長辺が直交する配置に限られない。
図5は第一挿通穴と第二挿通穴の相互配置が異なる端子板140の平面説明図である。端子板140は、導線接続部154に第一挿通穴146と第二挿通穴147を有する。第一挿通穴146は平面視長方形の貫通した穴である。第二挿通穴147は平面視長方形の貫通した穴である。第一挿通穴の長辺の延長線と第二挿通穴の長辺の延長線は直交している。
【0055】
図6は第一挿通穴と第二挿通穴の相互配置がさらに異なる端子板240の平面説明図である。端子板240は、導線接続部254に第一挿通穴246と第二挿通穴247を有する。第一挿通穴246は平面視長方形の貫通した穴である。第二挿通穴247は平面視長方形の貫通した穴である。第一挿通穴の長辺と第二挿通穴の長辺の延長線は直交している。
【0056】
好ましい第一挿通穴と第二挿通穴の相互配置は互いの長辺が直交する配置であり、もっとも好ましい相互配置は、互いの長辺がその中間点で直交する配置である。端子板の導線接続部の面積が小さくなり、ひいては端子ボックスの小型化に寄与するからである。
【0057】
本発明にかかる端子ボックスは、端子板を単数有するものであってもよく、端子板を複数含むものであってもよい。帯状導線の敷設方向が直交しても、端子ボックスの配置方向の変更が不要である本願発明の一の効果に鑑みると、第一挿通穴と第二挿通穴を持つ端子板を2個含む端子ボックスがより一層本願の効果を発揮する形態であり、さらに、第一挿通穴と第二挿通穴を持つ端子板を3個以上含む端子ボックスが、さらに一層効果を発揮する形態である。
【0058】
また、端子板を複数含む端子ボックスにあって、端子板と外部接続ケーブルの配置は、複数の外部接続ケーブルが直線状に並ぶものであってもよく、複数の外部接続ケーブルが平行に並ぶものであってもよい。
【0059】
図2に図示した端子ボックスは、複数の外部接続ケーブルが直線状に並ぶ端子ボックスの一例である。
図2を参照して、外部接続ケーブルが直線状に並ぶ形態の端子ボックスをより詳しく説明する。単一の端子ボックス30は第一端子板40aと第二端子板40bを有する。第一端子板40aに第一の外部接続ケーブル34aが接続され、第二端子板40bに第二の外部接続ケーブル34bが接続されている。これらは、第一の外部接続ケーブル34a、第一端子板40a、第二端子板40bと第二の外部接続ケーブル34bがこの順序に直列に配置されている。この結果、複数の外部接続ケーブルが直線状に並んでいる。
【0060】
このような端子ボックスは通常、四角柱状であり、その側面が太陽電池モジュールの一の辺の近辺(近辺とは例えば一の辺からの距離0mm〜150mm)に当該一の辺に平行に配置されると、意匠上おさまりがつく。そして当該配置にあって、帯状導線の敷設方向がX軸方向であっても、Y軸方向であっても、容易にかつ短時間で接続作業をすることができる。
【0061】
複数の外部接続ケーブルが平行に並ぶ形態とは、端子板の一端に外部接続ケーブルが接続され、端子板と外部接続ケーブルが接続され、端子板と外部接続ケーブルを結ぶ線が平行になるように、複数の端子板が並ぶものである。この場合、外部接続ケーブルが同一方向に出るものと、外部接続ケーブルが互いに逆側に出るものがある。複数の外部接続ケーブルが平行に並ぶ形態の端子ボックスはその外形が、通常、扁平な直方体形状である。
【0062】
複数の外部接続ケーブルが直線状に並ぶ端子ボックスは、本発明のより好ましい実施形態である。この端子ボックスは、その長手方向を太陽電池モジュールの辺と平行に配置すべきものであり、配置が実質的に固定されるものである。このため、端子ボックスの配置にかかわらず、帯状導線の敷設方向を選択可能な本願発明の好ましい実施形態となる。
【0063】
また、本願発明にかかる端子ボックスは、中間端子板を有しないものであってもよく、中間端子板を有するものであってもよい。中間端子板を有するものとは、外部接続ケーブルが接続されかつ第一挿通穴と第二挿通穴を有する2の端子板が両端に配置され、当該2の端子板の間に、外部接続ケーブルは接続無く第一挿通穴と第二挿通穴を持つ1以上の中間端子板が並ぶ端子ボックスである。
【0064】
中間端子板を有するものの中でも、第一挿通穴と第二挿通穴を持つ中間端子板を有する端子ボックスが、より一層好ましい実施態様である。かような端子ボックスは、例えば、両端の端子板に接続される帯状導線がX軸に平行に敷設され、中間端子板に接続される帯状導線がY軸に平行に敷設される太陽電池モジュールとともに使用可能である(X軸とY軸は、
図1に示した方向である)。
【0065】
本発明にかかる太陽電池モジュールは、合わせガラスタイプであってもよく、裏面部材は透光性の無いタイプであってもよい。端子ボックスが表面と裏面から視覚可能で、その意匠も表面と裏面から視覚観察される点から、合わせガラスタイプが、より相応しい実施態様である。
【0066】
太陽電池モジュール中に含まれるセルの数は、単数でも複数でもよい。セルの接続態様や結線態様の自由度が上がる本願発明に鑑みれば、複数のセルを含む太陽電池モジュールが、より相応しい実施態様である。