(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662313
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】液化天然ガスの変換
(51)【国際特許分類】
F17C 9/02 20060101AFI20150108BHJP
F17C 13/00 20060101ALI20150108BHJP
B63B 25/16 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
F17C9/02
F17C13/00 302A
B63B25/16 Z
【請求項の数】17
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2011-518032(P2011-518032)
(86)(22)【出願日】2009年7月15日
(65)【公表番号】特表2011-528094(P2011-528094A)
(43)【公表日】2011年11月10日
(86)【国際出願番号】IB2009006682
(87)【国際公開番号】WO2010007535
(87)【国際公開日】20100121
【審査請求日】2012年6月28日
(31)【優先権主張番号】EP08352015.5
(32)【優先日】2008年7月15日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】EP08352024.7
(32)【優先日】2008年10月24日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】599067318
【氏名又は名称】クライオスター・ソシエテ・パール・アクシオンス・サンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100147511
【弁理士】
【氏名又は名称】北来 亘
(72)【発明者】
【氏名】ポツィフィル,ヨーゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ラゴ,マティアス
【審査官】
八木 誠
(56)【参考文献】
【文献】
特開平05−248599(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0065085(US,A1)
【文献】
英国特許出願公開第2008239(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C9/02、13/00、1/00
B63B25/16、35/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化天然ガスを過熱流体に変換する方法において、
a.加圧下の前記天然ガスの流れを、互いに直列の第1主熱交換器と第2主熱交換器に通す段階と、
b.前記第1主熱交換器内の前記天然ガスの流れを、第1熱交換流体回路を第1圧力で流れる第1熱交換流体との熱交換によって加温する段階であって、前記第1熱交換流体は前記第1主熱交換器内で蒸気から液体へ状態の変化を来す、段階と、
c.前記第2主熱交換器内の前記天然ガスの前記流れを、第2熱交換流体回路を第2圧力で流れる第2熱交換流体との熱交換によって更に加温する段階であって、前記第2熱交換流体は、前記第1熱交換流体と同じ組成であり、前記第2主熱交換器内で蒸気から液体へ状態の変化を来す、段階と、
d.前記第1主熱交換器から液状第1熱交換流体を、そして前記第2主熱交換器から液状第2熱交換流体を回収する段階と、
e.前記第1熱交換流体回路で、液化した前記第1熱交換流体の流れを第1副熱交換器内で再気化させ、得られた蒸気を前記第1熱交換流体として前記第1主熱交換器へ供給する段階と、
f.前記液状第2熱交換流体の流れを前記第2熱交換流体回路の第2副熱交換器内で再気化させ、得られた蒸気を前記第2熱交換流体として前記第2主熱交換器へ供給する段階と、を備えており、
g.前記第1主熱交換器内の前記第1熱交換流体の凝縮圧力は、前記第2主熱交換器内の前記第2熱交換流体の凝縮圧力より小さい、方法。
【請求項2】
前記第1熱交換器と前記第2熱交換器からの前記液状熱交換流体は、共通の回収容器に回収される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1熱交換流体と前記第2熱交換流体は、前記第1副熱交換器と前記第2副熱交換器内でそれぞれ完全に気化する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1熱交換流体と前記第2熱交換流体は、前記第1副熱交換器と前記第2副熱交換器内でそれぞれ過熱される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1熱交換流体と前記第2熱交換流体は、前記副熱交換器の下流で過熱される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1熱交換流体と前記第2熱交換流体は、前記第1副熱交換器と前記第2副熱交換器内でそれぞれ部分的に気化し、前記方法は、気化していない熱交換流体を、前記気化した熱交換流体から引き離す段階を追加的に含んでいる、請求項1から5の何れかに記載の方法。
【請求項7】
前記ステップ(e)で得られた蒸気は、前記第1副熱交換器と前記第主熱交換器との中間でターボ膨張される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
液化天然ガスを過熱流体に変換するための装置において、
a.液化天然ガスを凝縮用第1熱交換流体及び凝縮用第2熱交換流体それぞれとの熱交換で加温するために配列されている互いに直列の第1主熱交換器及び第2主熱交換器と、
b.前記第1主熱交換器を通って延びている低凝縮の第1熱交換流体回路と、
c.前記第2主熱交換器を通って延びている高凝縮の第2熱交換流体回路と、を備えており、
d.前記第1熱交換流体回路と前記第2熱交換流体回路は共に、凝縮した熱交換流体を回収するための液体回収容器を含み、
e.前記第1熱交換流体回路は、凝縮した第1熱交換流体を再気化させるための第1副熱交換器を通って延び、
f.前記第2熱交換流体回路は、凝縮した第2熱交換流体を再気化させるための第2副熱交換器を通って延び、
g.前記装置は、更に、前記第1主熱交換器を通る前記第1熱交換流体の流量と、前記第2主熱交換器を通る前記第2熱交換流体の流量を制御するための手段を備えている、装置。
【請求項9】
前記第1熱交換流体回路と前記第2熱交換流体回路は、共通の液体回収容器を有している、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記第1主熱交換器を通る前記第1熱交換流体の流量を、当該熱交換器に掛かる熱負荷の何らかの変動に基づいて変えるべく作動するように適合されている、第1弁手段を含んでいる、請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記第2主熱交換器を通る流量を制御するための第2弁手段を含んでいる、請求項8から10の何れかに記載の装置。
【請求項12】
凝縮した熱交換流体を前記共通の回収容器へ再循環させるための導管と、前記装置に掛かる熱負荷が選定された最小値より下に下がった場合に、前記導管を開けるか又は当該導管の流量を増やすための、前記導管内の第3弁手段と、を含んでいる、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1熱交換流体回路と前記第2熱交換流体回路の両方は、気化していない熱交換流体を、気化した熱交換流体から引き離すための相分離器を含んでいる、請求項8又は9に記載の装置。
【請求項14】
前記第1熱交換流体回路は、前記第2熱交換流体回路から独立しており、前記第1副熱交換器と前記第1主熱交換器との中間にターボ膨張機を含んでいる、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
前記第1熱交換流体回路は、前記ターボ膨張機を跨ぐ圧力比を変える働きをする可変周波数駆動部を備えたポンプを含んでいる、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
直列の第1ポンプと第2ポンプを含んでおり、前記第1ポンプは、両方の熱交換流体回路に共通しており、前記第2ポンプは、前記第2熱交換流体回路に据えられている、請求項8に記載の装置。
【請求項17】
前記第1熱交換流体回路は、第1液状熱交換流体回収容器と、第1液状熱交換循環ポンプとを有し、前記第2熱交換流体回路は、第2液状熱交換流体回収容器と、第2液状熱交換流体循環ポンプとを有している、請求項8に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化天然ガスを過熱流体に変換するための方法と装置に関する。本方法及び装置は、船舶又は他の外洋航行船、例えばFSRU(浮体式貯蔵再ガス化ユニット)の船上での使用にとりわけ適している。
【背景技術】
【0002】
天然ガスは、好都合にも、液体状態で貯蔵及び輸送される。とはいえ、それはガス状態で使用されるのが一般的である。従って、大容積の液化天然ガスを、典型的に天然ガスの臨界圧力より下では気体であるが臨界圧力より上の圧力では時に流体である過熱流体に、変換する必要がある。
【0003】
米国特許第6,945,049号には、液化天然ガスを気化させるための方法と装置が開示されている。液化天然ガスは、気化を達成する第1熱交換器と、蒸気の温度を大凡周囲温度又は周囲温度より僅かに低い温度まで上昇させる第2熱交換器に、ポンプで通される。第1熱交換器は、閉循環で流れるプロパンの様な熱交換流体によって加温される。プロパンは、第1熱交換器内でガス状態から液体状態に変化し、典型的には海水の流れによって加温される複数の熱交換器内で再び気体に変換される。第2熱交換器内で、気化した天然ガスは蒸気の流れによって更に加温される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,945,049号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明による方法と装置は、対応する熱交換器の表面積を、熱力学的な効率の過度な損失なしに小さくすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により、液化天然ガスを過熱流体に変換する方法が提供されており、本方法は、
a.加圧下の天然ガスの流れを、互いに直列の第1主熱交換器と第2主熱交換器に通す段階と、
b.第1主熱交換器内の天然ガスの流れを、
循環する第1回路を第1圧力で流れる第1熱交換流体との熱交換によって加温する段階であって、第1熱交換流体は前記第1主熱交換器内で蒸気から液体へ状態の変化を来す、段階と、
c.第2主熱交換器内の天然ガスの流れを、
循環する第2回路を第2圧力で流れる第2熱交換流体との熱交換によって更に加温する段階であって、第2熱交換流体は、第1熱交換流体と同じ組成であり、前記第2主熱交換器内で蒸気から液体へ状態の変化を来す、段階と、
d.第1主熱交換器から液状第1熱交換流体を、そして第2主熱交換器から液状第2熱交換流体を回収する段階と、
e.
循環する第1熱交換流体回路で、液化した第1熱交換流体の流れを第1副熱交換器内で再気化させ、得られた蒸気を第1熱交換流体として第1主熱交換器へ供給する段階と、
f.第2液状熱交換流体の流れを
循環する第2熱交換回路の第2副熱交換器内で再気化させ、得られた蒸気を第2熱交換流体として第2主熱交換器へ供給する段階と、を備えており、
g.第1主熱交換器内の第1熱交換流体の凝縮圧力は、第2主熱交換器内の第2熱交換流体の凝縮圧力より小さい、方法である。
【0007】
幾つかの好適な実施例では、工程(e)で得られた前記蒸気を、第1副熱交換器と第1主熱交換器との中間でターボ膨張させてもよい。ターボ膨張は、蒸気からのパワー回復を可能にする。
【0008】
本発明は、更に、液化天然ガスを過熱流体に変換するための装置を提供しており、本装置は、
a.液化天然ガスを凝縮用第1熱交換流体及び凝縮用第2熱交換流体それぞれとの熱交換で加温するために配列されている互いに直列の第1主熱交換器及び第2主熱交換器と、
b.第1主熱交換器を通って延びている
循環する第1低凝縮圧力熱交換流体回路と、
c.第2主熱交換器を通って延びている
循環する第2高凝縮圧力熱交換流体回路と、を備えており、
d.
循環する第1熱交換流体回路と
循環する第2熱交換流体回路は共に、凝縮した熱交換流体を回収するための液体回収容器を含み、
e.
循環する第1熱交換流体回路は、凝縮した第1熱交換流体を再気化させるための第1副熱交換器を通って延び、
f.
循環する第2熱交換流体回路は、凝縮した第2熱交換流体を再気化させるための第2副熱交換器を通って延び、
g.本装置は、更に、第1主熱交換器を通る第1熱交換流体の流量と、第2主熱交換器を通る第2熱交換流体の流量を制御するための手段を備えている、装置である。
【0009】
本発明による装置は、更に、
循環する第1熱交換液化天然ガス回路の、第1副熱交換器と第1主熱交換器との中間にターボ膨張機を含んでいてもよい。ターボ膨張機をパワー生成手段と作動的に関係付け、それによってパワーの回復を可能にすることもできる。
【0010】
第1熱交換流体回路と第2熱交換流体回路内の異なる凝縮圧力の採用によって、第1主熱交換器と第2主熱交換器の表面積を、熱力学的な効率の過度な損失なしに小さく抑えることが可能になる。第1熱交換流体の第1主熱交換器への入口における温度と天然ガスの第1主熱交換器からの出口における温度の温度差は、第2熱交換流体の第2主熱交換器への入口における温度と天然ガスの第2主熱交換器からの出口における温度の温度差より大きいことが望ましい。
【0011】
本発明による方法及び装置では、主熱交換器と副熱交換器のそれぞれは、単一の本体又はコアを備えていてもよいし、複数の本体又はコアを備えていてもよい。複数の場合、熱交換本体又はコアは、直列に配列されていてもよいし、並列に配列されていてもよい。
【0012】
本発明による装置は、液状熱交換流体を回収容器から取り、それを、
循環する第1熱交換回路と
循環する第2熱交換回路を通して循環させるための、少なくとも1つの液体ポンプを追加的に備えているのが望ましい。
【0013】
第1熱交換回路と第2熱交換回路の液状熱交換流体は、第1熱交換流体回路と第2熱交換流体回路が共有する共通の回収容器に回収されるのが望ましい。従って、第1熱交換流体は、第2熱交換流体と同じであるのが望ましい。
【0014】
代わりに、それぞれの回路は、独自の回収容器と独自の液体ポンプを有していてもよい。この場合、第1熱交換流体は第2熱交換流体と異なっていてもよい。
第1主熱交換器と第2主熱交換器をそれぞれに通過する第1熱交換流体と第2熱交換流体の流量は、当該熱交換器に掛かる熱負荷の何らかの変化に基づいて変えられるのが望ましい。そのため、制御手段は、第1主熱交換器を通る第1熱交換流体の流量を、当該熱交換器に掛かる熱負荷の何らかの変動に基づいて変えるべく作動するように適合されている、第1弁手段を含んでいるのが望ましい。同じく、制御手段は、やはり同様に第2主熱交換器を通る第2熱交換流体の流量を、当該熱交換器に掛かる熱負荷の何らかの変動に基づいて変えるべく作動するように好適に適合されている、第2弁手段を含んでいるのが望ましい。
循環する第1熱交換回路がターボ膨張機を含んでいる場合は、流量は、ターボ膨張機の入口案内羽根によって制御されていてもよい。
【0015】
本発明による方法と装置の、
循環する第1熱交換器回路がターボ膨張機を含んでいる実施例では、この回路は、ターボ膨張機を跨ぐ圧力比を変える働きをする可変周波数駆動部を備えた液体ポンプを追加的に含んでいるのが望ましい。これによって、回路は、異なる再気化及び凝縮温度に対応することができるようになる。
【0016】
第1弁手段は、
循環する第1熱交換流体回路の、液体ポンプと第1熱交換流体の第1副熱交換器への入口との中間に配置されているのが望ましい。第2弁手段は、
循環する第2熱交換流体回路の、第2主熱交換器からの第2熱交換流体用出口と共通の回収容器との中間に配置されているのが望ましい。
【0017】
本発明による装置は、更に、凝縮した熱交換流体を共通の回収容器へ再循環させるための導管と、装置に掛かる熱負荷が選定されている最小値より下に下がった場合に前記導管を開く(又は通過する流量を増やす)ための、導管内の第3弁手段と、を含んでいるのが望ましい。
【0018】
望ましくは、共通の回収容器のアレージ空間の圧力は、本質的には、
循環する第1回路交換流体の凝縮圧力である。
第1液状熱交換流体と第2液状熱交換流体は、第1副熱交換器と第2副熱交換器内で、如何なる都合のよい媒体によって加温されてもよいが、この媒体の温度は、熱交換流体の選定に影響する。海水は、典型的に、航洋船の船上で使用するのに都合のよい媒体であるが、淡水、エンジン冷却水、又は水とエチレングリコールの混合物の様な、他の媒体を代わりに使用することもできる。一般に、前記媒体が、大凡周囲温度で供給される場合は、プロパンが、第1熱交換流体と第2熱交換流体の両方にとって好適な選択肢である。プロパンは、商業的に容易に入手することができ、第1主熱交換器と第2主熱交換器の凝縮温度をマイナス40℃より上であって但しプラス15℃より下になるよう選択できるようにする熱力学的属性を有している。他の熱交換流体を、プロパンの代わりに又はプロパンと混合して使用することもできる。その様な代わりの又は追加の熱交換流体には、エタン、ブタン、他の炭化水素類、及び過フッ化炭化水素冷媒、特にR134(a)が含まれる。選択された熱交換流体は、マイナス30℃又はマイナス40℃まで下げる正の平衡圧力を有しているのが望ましい。海水(又は代わりの媒体)の温度が特に低い場合は、第1熱交換流体と第2熱交換流体は共に、プロパンとエタンの同一混合物で構成されていてもよい。他方、その様な温度が特に高い場合は、第1熱交換流体と第2熱交換流体は共に、プロパンとブタンの同一混合物で構成されていてもよい。
【0019】
第1熱交換流体と第2熱交換流体は、完全に気化させてもよいし、所望であれば、第1副熱交換器と第2副熱交換器内で過熱させてもよい。所望であれば、気化区域から切り離された過熱区域があってもよい。両方のその様な区域は、異なる本体に設けられていてもよい。代わりに、流体は第1副熱交換器と第2副熱交換器内で部分的に気化させてもよく、その場合、第1熱交換回路と第2熱交換回路は共に、気化していない熱交換流体をそれの蒸気から引き離す相分離器を含んでいてもよい。得られた液体は、熱交換回路と関係付けられている回収容器に戻されてもよい。
【0020】
本発明による方法の或る好適な実施例では、加圧下の前記天然ガスの流れは、貯蔵槽から取られ、当該流れが第1主熱交換器を通過するよりも上流で、貯蔵槽からボイルオフしてくる蒸気を凝縮させるのに用いられる。好適な実施例を実行するための装置は、液化天然ガス用の貯蔵槽と、貯蔵層から液化天然ガスの流れを引き出すための、貯蔵槽に没している水中ポンプと、液化天然ガスの圧力を更に上昇させ、加圧された液化天然ガスを第1主熱交換器へ供給するための増圧ポンプと、を備えていてもよく、水中ポンプは、増圧ポンプにとって適正な有効吸込ヘッドが維持されるように吸込容器を経由して増圧ポンプと連通し、当該吸込容器は、貯蔵槽からボイルオフした天然ガスを引き出すために圧縮機とも連通し、当該吸込容器は、ボイルオフした天然ガスの凝縮が達成されるようにボイルオフした天然ガスを液化天然ガスと密着させるための液体−蒸気接触面を保有している。
【0021】
これより、本発明による方法と装置を一例として添付図面を参照しながら説明してゆく。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】或る形態のLNG気化装置の全体的な概略流れ線図である。
【
図2】別の形態のLNG気化装置の全体的な概略流れ線図である。
【
図3】別の形態のLNG気化装置の全体的な概略流れ線図である。
【
図4】別の形態のLNG気化装置の全体的な概略流れ線図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1を参照して、LNG設備2は、典型的には、水中LNGポンプ6を有する少なくとも1つの断熱性貯蔵槽4を備えている。ポンプ6の出口は、導管8と連通しており、その導管に沿って設備2の外に第2LNGポンプ9が配置されている。ポンプ9の出口は、LNGの流れを加温するための本発明による装置と連通している。設備は、典型的には、例えば、いわゆるFSRU(浮体式貯蔵再ガス化ユニット)であってもよい航洋船の船上に配置されている。ときどきに、天然ガスを施設2から高圧且つ非極低温で、典型的には周囲温度に近い温度で、送達する必要がある。
図1に示されている装置は、天然ガスを、選定された圧力、速度、及び温度で送達させることができる。この装置は、第1主熱交換器10、第2主熱交換器12、第1副熱交換器14、及び第2副熱交換器16を含んでいる。第1主熱交換器10と第2主熱交換器12は共に、天然ガスに向流する共通の凝縮用熱交換流体によって加温されるように適合されている。
【0024】
熱交換流体を、第1主熱交換器10と第1副熱交換器14を通って流れさせる
循環する第1熱交換流体回路20と、熱交換流体を、第2主熱交換器12と第2副熱交換器16を通って流れさせる第2のその様な回路22が存在している。回路20と22は、液状熱交換流体回収容器24と、液状熱交換流体が受ける圧力を上昇させるためのポンプ26とを、共同で所有している。しかしながら、それぞれの回路が、独自の専用回収容器を有することも可能である。
循環する第1熱交換流体回路20は、第1主熱交換器10の液体出口から液体回収容器24まで延びており、ポンプ26を含んでいる。ポンプ26の下流では、第1熱交換流体回路20が、第1副熱交換器14を通って延びており、第1副熱交換器14内で液状熱交換流体は蒸気に再変換される。熱交換流体回路20は、第1副熱交換器14からの気化した熱交換流体用の出口を主熱交換器10への気化した熱交換流体用の入口と連通させている導管によって完結している。所望であれば、両方の熱交換回路は、それらの回路からの熱交換流体の何らかの損失を埋め合わせできるように、バックアップ用熱交換流の供給源と連通しているか又は連通させられるようになっていてもよい。
【0025】
第1主熱交換器10を通って流れる液化天然ガス全てを気化させ、それを選定された温度まで過熱するために、当該熱交換器を通る十分な熱交換流体の流れが提供されている。しかしながら、ポンプ8は典型的に液化天然ガスの圧力をその臨界圧力より上、例えば約100バールまで上昇させることもあり、その場合、第1主熱交換器10に進入する天然ガスは超臨界流体であり、極めて厳密に言うと気化していないものと理解されたい。液化天然ガスが第1主熱交換器10へ超臨界流体として提供されようがされまいが、
図1に示されている装置は、確実に、液化天然ガスが第1主熱交換器10を出てゆくときの温度が選定された温度範囲内、即ち0℃より幾分下になるように運転される。
【0026】
第2熱交換回路22は、天然ガスの温度を更に選択された送達値まで上昇させるように運転される。第2熱交換流体回路22では、一部の液状熱交換流体が第1熱交換流体回路20のポンプ26の下流の領域から迂回させられ、第2副熱交換器16を通って流れ、当該熱交換器内で気化する。得られた蒸気は、第2主熱交換器12への熱交換流体用の入口へ流れる。この熱交換流体は、第2主熱交換器12で天然ガスとの熱交換によって凝縮し、天然ガスはそれによって所望の温度まで加温される。こうして凝縮した熱交換流体は、第2主熱交換器からパイプ又は導管34を経由して共通の回収容器24へ送られる。
【0027】
第1副熱交換器14と第2副熱交換器16にとって必要な熱は、任意の都合のよい副熱交換媒体によって提供されてもよい。
液体容器24には、再循環導管28が設けられている。導管28の一端は、ポンプ26の出口の下流であって但し第2熱交換回路22が第1熱交換回路20から分岐している場所よりも上流の熱交換回路20と22の共通領域に終端している。導管28の他端は、液体回収容器24内部に終端している。導管28内部には弁30が配置されている。弁30は、開いているときは、凝縮された熱交換流体を熱交換回路20と22から引き出せるようにする。その様な引き出しは、主熱交換器10と12に掛かる熱負荷が選定液位より下に下がった場合に実施されてもよい。
【0028】
第1主熱交換器10と12を通る熱交換流体の流れの速度は、第1弁32と第2弁36によってそれぞれ制御されている。第1弁32は、ポンプ26の出口と、第1副熱交換器14への熱交換流体用の入口との中間に配置されている。第2弁36は、導管34内に配置されている。弁32と36は、第1主熱交換器10と第2主熱交換器12それぞれを通る熱交換流体の流量をそれぞれの交換器に掛かる熱負荷の変化に伴って変える働きをする。
【0029】
運転時、熱交換流体は、副熱交換媒体と液化天然ガスの間の間接的な熱交換を達成する。船舶又はFSRUの船上では、海水はとりわけ都合のよい副熱交換媒体である。それは、例えば、船舶又はFSRUの周囲環境から取ることができる。淡水、エンジン冷却水、又は水とエチレングリコールの混合物、の様な他の媒体を代わりに使用することもできる。副熱交換媒体は、開回路を流れていてもよいし、閉回路を流れていてもよい。閉回路の場合、副熱交換媒体の温度は、例えばボイラーの様な追加の熱供給源及びこの温度に基づいて選択された熱交換流体によって容易に制御することができる。好適な熱交換流体はプロパンである。プロパンは、商業的に容易に入手することができ、第1主熱交換器10と第2主熱交換器12の凝縮温度をマイナス40℃より上、但しプラス15℃より下にすることができる熱力学的属性を有している。しかしながら、例えば、海水の様な副熱交換媒体が開回路を流れる場合は、その温度は、一年を通じて、そして船舶又はFSRUの地理的場所によって、変わることもある。その結果、海水の流入温度は、例えば10℃から27℃の間で変わることもある。所望であれば、プロパンに、低い副熱交換媒体温度用にはエタンを、高い温度用にはブタンを混ぜてもよい。一般に、熱交換流体の選定は、これらの要因を鑑み、熱交換流体が、マイナス30℃まで、望ましくはマイナス40℃まで下げる正の平衡圧力を有するのが望ましいことを念頭に置いて、なされる必要がある。
【0030】
典型的な運転では、熱交換器10と熱交換器12に掛かる熱負荷、つまりはLNGの温度をマイナス150℃より下の貯蔵温度から選定された供給温度(例えば+5℃)まで上昇させるためにそれらが提供することを要求されている熱、は変わり得る。
図1に示されている装置は、これらの変動に対応することができる。第1副熱交換器14を通る熱交換流体の流れは、典型的には、海水又は他の媒体を5℃から7℃だけ冷やすものである。熱交換流体は、第1副熱交換器14内で状態が液体から蒸気に変化し、僅かに過熱されることもある。第1主熱交換器10内でLNGを加温する役目を果たすのはこの蒸気である。熱交換流体は、第1主熱交換器10内で再び凝縮する。第2主熱交換器12の運転は第1主熱交換器10の運転と似ている。天然ガスは、当該熱交換器内で、凝縮用熱交換流体との間接的な熱交換によって加温される。弁32と弁36の作動には、第2主熱交換器12内の凝縮圧力を第1主熱交換器10内より高くする効果がある。凝縮圧力の差は、ポンプ26を跨ぐ差圧から関係のある配管及び熱交換器の圧力降下分を引いたものに等しい。更に、第1主熱交換器内の凝縮圧力は、共通の回収容器のアレージ空間の凝縮圧力に等しい。この圧力は、固定ではなく、熱交換回路が熱負荷の変化に適応する際に浮動する傾向がある。より高い熱負荷では、第1主熱交換器10内の凝縮圧力はより低く、これらの圧力変化は、熱交換器10に掛かる熱負荷の変化に応えて弁32が調節されることよってもたらされる。所望であれば、弁32の調節は、熱負荷の変化の関数であるパラメーターに応えて自動的に達成されてもよい。弁36は同様に調節され、第1主熱交換器10内の凝縮圧力が浮動であるため、第2主熱交換器12内の凝縮圧力もまた浮動である。
【0031】
第2主熱交換器12内の凝縮圧力は、第1主熱交換器10内の凝縮圧力より大きいので、低い海水(又は他の副交換媒体)温度であっても、熱力学的効率の過度な損失なしに、2つの熱交換器の寸法を容易に小さく抑えることができる。一般に、第1主熱交換器10は、第2主熱交換器より大きな熱負荷に対応することが求められる。第1主熱交換器10に進入する熱交換流体とそれを出てゆく天然ガスの間の温度差は、第2主熱交換器12に進入する熱交換流体とそれを出てゆく天然ガスの間の温度差より大きいことが好ましい。
【0032】
ポンプ26を跨ぐ圧力差は、2つの主熱交換器10と12の間の凝縮圧力ひいては凝縮温度の差を決定付ける重要な要因であることが理解されるであろう。典型的に、ポンプ26は、定周波数駆動部を有しており、従って差圧は改変され得ない。このことは不利点ではない、というのも、
図1に示されている装置は、概して、遭遇する熱負荷の通常の変化に対処できるからである。熱負荷の低下があまりに激しく、制御弁32と36が流れを過剰に絞るようになっても、弁30の設定は、ポンプ26を稼働させておくのに必要な最小の流れを自動的に維持することができる。熱負荷があまりにも上がり過ぎると、LNGパイプラインの弁(図示せず)がLNG流れを減少させるように調節される。しかしながら、海水流入温度が低ければ(例えばほぼ10℃程度)、可変周波数ポンプ26を使用し、それを僅かに高い圧力差で運転して、より高い熱負荷の第1主熱交換器10内の凝縮温度を下げるのが有利であるかもしれない。
【0033】
或る典型的な実施例では、第1主熱交換器10は、LNGの温度をマイナス40℃からマイナス20℃へ上昇させ、その結果、LNGは(超臨界圧力でない限り)気化し、そして第2主熱交換器12は、更に、その温度を0℃から5℃へ上昇させる。第1主熱交換器10は、典型的には、熱負荷の80%を賄い、第2主熱交換器12が残りの20%を賄う。この実施例では、熱交換流体はプロパンであり、副熱交換媒体は海水である。
【0034】
図1に示されている装置は、本質的に、それに掛かるLNG気化負荷の変化に対し自己調節式である。LNGの流れが減少すれば、熱交換器10と12内のプロパンの凝縮の速度は低くなり、副熱交換器14と16及び共通の回収容器内ではプロパン圧力が高まることになる。この圧力の増加には、熱交換器14及び16内での副熱交換媒体と気化してゆくプロパンの間の温度差が小さくなることによる、プロパンの気化速度に対する補償効果がある。熱交換回路20又は22は、気化したプロパンの温度を、その沸点温度より摂氏数度以上高くなることのないように調節することができる。同様に、LNGの流れが増加すれば、熱交換器10と12内のプロパンの凝縮の速度は速まり、副熱交換器14と16及び共通の回収容器24ではプロパン圧力が下がることになる。この圧力の低下には、熱交換器14及び16内での副熱交換媒体と気化してゆくプロパンの間の温度差が大きくなることによる、プロパンの気化速度に対する補償効果がある。熱交換回路20と22は、気化したプロパンの温度を、その沸点温度より摂氏数度以上高くなることのないように調節することができる。
【0035】
図2に示されている装置は、副熱交換器14と16内のプロパン又は他の熱交換流体の過熱を回避させることができる。ここでは、熱交換回路20と22は共に相分離器を含んでおり、副熱交換器14と16は、プロパン又は他の熱交換流体の部分的気化のみを達成する。
【0036】
第1相分離器40は、第1熱交換回路20の第1副熱交換器14のプロパン出口端と第1主熱交換器10のプロパン入口端との中間に設けられている。所望であれば、
図2に示されている様に、第1副熱交換器14は分割され、2つの並列熱交換ユニット14(a)と14(b)を備えていてもよい。
【0037】
第1相分離器40は、液相が回収される容器44への液体−蒸気プロパン混合物用の入口42を有している。
相分離器容器44は、その頂部の、第1主熱交換器10へのプロパン入口と連通している蒸気用の第1出口46と、その底部の、共通の回収容器24と連通している液体プロパン用の第2出口48と、を有している。導管50には流れ制御弁52が設置されており、容器44について一定の液体プロパン液位が維持されるように容器44の液位検出器54と作動的に関係付けられている。容器44には、第1主熱交換器10へ流れてゆく蒸気から液滴を引き離すためにデミスタ56が設置されている。
【0038】
第2相分離器60は、第2熱交換回路22の、第2副熱交換器16のプロパン出口端と第2主熱交換器12のプロパン出口端との中間に設けられている。第2相分離器60は、容器64への液体−蒸気混合物用の入口62と、その頂部の、第2主熱交換器12へのプロパン入口と連通している蒸気用の第1出口66と、その底部の、導管70を経由して共通の液体プロパン回収容器24と連通している液体プロパン用の第2出口68と、を有している。導管70には流れ制御弁72が設置されており、容器64内で一定の液体液位が維持されるように容器64の液位検出器74と作動的に関係付けられている。容器64には、第2主熱交換器12へ流れてゆく蒸気から液滴を引き離すためにデミスタ76が設置されている。
【0039】
熱交換器14と16は、2つ又はそれ以上の並列部分に分割されていてもよい。
相分離器40と60が設けられていることを考慮して、
図2に示されている装置からは再循環導管28と弁30が省略されている。
図2に示されている装置の運転は、
図1に示されているものに似ているが、熱交換器14及び16内でのプロパンの過熱工程はない。
【0040】
図1に示されている装置と比較して、
図2に示されている装置は、液体プロパンの循環を支援する追加の液体ポンプ80を有している。ポンプ26と80は、必要であれば、熱交換回路20と熱交換回路22の間のプロパンの圧力差を変える働きをする。運転時、熱交換回路20と22は、
図1に示されている装置の対応する回路に似たやり方で自己調節する。装置には、停止弁79が配置されていて回収容器24に終端している導管78を経由してプロパンが充填される。
【0041】
これより図面のうち
図3を参照してゆくが、同図には、
図2に示されている装置の変型であって、共通の回収容器24が存在するのではなく、両方の熱交換回路20と22が、それぞれに、専用の液体プロパン回収容器82と84を有している装置が示されている。よって、回路20と22は、互いから切り離されており、それぞれの回路は、停止弁88が配置されていて容器82に終端している独自の液体プロパン供給パイプライン86を有し、回路22は、停止弁92が配置されていて容器64に終端している液体プロパン供給パイプライン90を有している。
【0042】
図3に示されている装置の運転時、ポンプ26と80は、単純に、必要な液体プロパンの循環を作り出し、装置の圧力降下を補償する。他の点では、
図3に示されている装置の運転は
図2に示されているものに似ている。
【0043】
これより図面のうち
図4を参照してゆくが、同図には、
図1に示されている装置の変形であって、共有の回収容器24が存在するのではなく、両方の熱交換回路20と22が、それぞれに、専用の液体回収容器82と84を有している装置が示されている。よって、回路20と22は、それぞれに、専用の液体回収容器82と84を有している。よって、回路20と22は、互いから切り離されている。
【0044】
回路20は、停止弁88が配置されていて容器82に終端している独自の液状熱交換流体供給パイプライン86を有し、回路22は、停止弁92が配置されていて容器84に終端している液状熱交換流体供給パイプライン90を有している。回路20の熱交換流体は、回路22の熱交換流体の組成と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0045】
回路20は、副熱交換器14からの熱交換蒸気出口と、主熱交換器10への熱交換器蒸気入口との中間にターボ膨張機100を有している。ターボ膨張機100は、電気格子106に接続されている発電機104と従来のやり方で作動的に関係付けられており、こうして熱交換器流体からのパワー回復を可能にしている。循環ポンプ26は、タービンの設計圧力比に適応させるための高い差圧用に対応した設計であり、圧力比を異なる再気化及び凝縮温度に適合させる可変周波数駆動部110を具備している。
【0046】
図4に示されている装置の運転時、ポンプ26は、回路20の熱交換流体を循環させることに加え、電力を生成するターボ膨張機100の運転に必要な圧力差を作り出す。ポンプ80は、回路22内の熱交換流体を循環させる。更に、両方のポンプ26と80は、装置内の圧力降下を補償する。他の点では、
図4に示されている装置の運転は
図1と
図3に示されているものに似ている。
【0047】
これより
図5を参照してゆくが、同図には、船舶の船上に搭載されている修正されたLNG過熱装置の上流部分であって、再ガス化運転中にボイルオフさせた余分な天然ガスを再凝縮させる部分が示されている。再凝縮は、単数又は複数の貯蔵槽から取られる過冷却されたLNGとの接触によって達成される。凝縮器は、LNGの圧力を、本発明による装置の第1主熱交換器と第2主熱交換器を通過させるのに適した液位まで上昇させる単数又は複数の増圧ポンプへの十分な有効吸込ヘッド(NPSH)を提供している、吸込ドラム又は吸込槽に組み込まれている。
【0048】
図5を参照して、LNG設備502は、典型的には、少なくとも1基、大抵は数基の断熱性貯蔵槽504であって、それぞれが水中LNGポンプ506を有している断熱性貯蔵槽を備えている。(
図5には、断熱性貯蔵槽504が1基のみ、その関係付けられている水中LNGポンプ506と共に示されている。)ポンプ506の出口は、導管508と連通している。導管508は容器510に終端し、その容器は、下で説明されている様に、下流の増圧ポンプ用の有効吸込ヘッドを提供し、貯蔵槽504からボイルオフしてゆく天然ガス用の凝縮器の役目を果たす。槽504に貯蔵されているLNGからのボイルオフについては、その周囲環境から熱を吸収する結果として、自然発生的なボイルオフ速度がある。自然発生的なボイルオフ速度は、天然ガスを槽504から供給するための運転中に、LNGポンプ506によってパワーが使い果たされた結果として、増進される可能性がある。運転時、ボイルオフした天然ガスは、圧縮機520によって槽504から引き出される。圧縮されたボイルオフガスの一部は、典型的には、船上に貯蔵設備502が設置された再気化船舶又はFRSUのエンジンに導管522経由で供給される。ボイルオフした天然ガスの残りは、容器510への入口524に送られる。導管508から容器510へ流入するLNGの流れは、確実に、容器510に進入してゆくボイルオフした天然ガス全てが、その中で、パッキング512の表面のLNG又は容器510内部に在る別の液体−蒸気接触媒体との接触によって凝縮するように、予め決められている。LNGは、LNG圧力を上昇させるポンプ506の作動により、過冷却された状態で容器510に進入するものと理解されたい。従って、ボイルオフした天然ガスの必要な凝縮を達成することができる。得られたLNGは、容器510から出口514を通って分配ライン516へ送られる。容器510内で凝縮させる目的に必要ではないLNGには、当該容器を迂回させ、分配ライン516内で容器510からのLNGと再結合させることができる。導管508には、容器510への過冷却されたLNGの流れを制御するために制御弁526が設置されている。容器510を迂回するLNGの流れは、別の流れ制御弁528によって制御されていてもよい。余剰なボイルオフした天然ガスがあれば、それらは導管533を経由してガス燃焼ユニット531に抜かれてもよい。
【0049】
分配ライン516は、複数の増圧ポンプ519と連通している。分かり易くするために、
図5にはその様なポンプを1つだけ示しているが、或る典型的な設置では、数台のその様なポンプが提供されていてもよく、本発明によるLNGの気化及び過熱では、単一ポンプ又は複数の対になったポンプが第1主熱交換器と第2主熱交換器の別々の配列に供給していてもよい。分かり易くするために、
図5には熱交換器を示していないが、
図1から
図4に示されている配置構造の何れが採用されていてもよい。
【0050】
それぞれのポンプ519は、気化及び過熱用装置(図示せず)と連通している出口530を有している。それぞれのポンプ519は、装置にLNGの可変流れを供給するように配列されていてもよい。余分なLNGは、パイプライン532を通して容器510へ戻されてもよい。感知されたポンプ流量が要求最低流量より小さくなってゆけば、流れ制御弁534が自動的に開かれてもよい。
【0051】
それぞれのポンプ519内部で気化してゆく天然ガスはまた、パイプライン536を経由して容器510へ戻されてもよい。この目的のために、パイプライン536には通気弁538が配置されている。
【0052】
図5に示されている装置はまた、容器510の頂部から貯蔵槽504までの戻りパイプライン540を含んでいる。パイプライン540には制御弁542が設置されている。弁542は、通常、閉じられたままである。弁542は、容器510で低液位が検出された場合、自動的に開く。容器510で高液位が検出された場合は、高圧ガス供給源に接続されているパイプライン560の制御弁562が自動的に開く。
【0053】
図5に示されている装置は、こうして、本発明に基づく方法による下流での気化及び過熱のために必要な加圧下の液化天然ガスの流れを提供することができる。
【符号の説明】
【0054】
2 LNG設備
4 貯蔵槽
6 水中ポンプ
8 導管
9 ポンプ
10、12 主熱交換器
14、16 副熱交換器
14(a)、14(b) 並列熱交換ユニット
20、22
循環する熱交換流体回路
24 液体回収容器
26 ポンプ
28、34 導管
30、32、36 弁
40、60 相分離器
42、62 混合物用入口
44、64 相分離器容器
46、66 蒸気用出口
48、68 液体プロパン用の出口
50、70 導管
52、72 流れ制御弁
54、74 液位検出器
56、76 デミスタ
78 導管
79 停止弁
80 液体ポンプ
82、84 液体プロパン回収容器
86、90 液体プロパン供給パイプライン
88、92 停止弁
100 ターボ膨張機
104 発電機
106 電気格子
110 可変周波数駆動部
502 LNG設備
504 貯蔵槽
506 水中LNGポンプ
508 導管
510 容器
512 パッキング
514 出口
516 分配ライン
519 増圧ポンプ
520 圧縮機
522 導管
524 入口
528 流れ制御弁
530 出口
531 ガス燃焼ユニット
532、536、540、560 パイプライン
533 導管
534、538、542、562 流れ制御弁