(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662358
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】携帯販促システム、携帯販促システム用サーバ及び携帯販促システムのためのサーバ用プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20150108BHJP
【FI】
G06Q30/02 140
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-11190(P2012-11190)
(22)【出願日】2012年1月23日
(65)【公開番号】特開2013-149198(P2013-149198A)
(43)【公開日】2013年8月1日
【審査請求日】2013年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】512018553
【氏名又は名称】株式会社モバチュー
(74)【代理人】
【識別番号】100091465
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 久夫
(72)【発明者】
【氏名】金谷 真吾
(72)【発明者】
【氏名】金谷 星児
(72)【発明者】
【氏名】山中 聖城
【審査官】
梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−113356(JP,A)
【文献】
特開2005−049973(JP,A)
【文献】
特開2005−204250(JP,A)
【文献】
特開2006−330810(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗で配布されたチケットのコードに含まれる接続先情報とユーザ文字列とを用いて携帯端末をサーバに接続し、サーバに構築された店舗サイトを携帯端末に表示させ、抽選による特典を与えることによって販促を行うようにした携帯販促システムであって、
上記サーバ(10)が、店舗に割り当てるべきユーザ文字列を関数y=f(x)と店舗に関連するパラメータxのうちの1つとを用いて作成する文字列作成手段(104);上記ユーザ文字列の情報と店舗サイトの接続先情報とを含むコードを作成するコード作成手段(102);印刷機器(40)を制御してチケットに上記コードを印刷させる印刷制御手段(103);携帯端末(20)から接続要求があったときに該携帯端末(20)から送信されてきたユーザ文字列とその作成に使用した関数y=f(x)とパラメータxとを用いてユーザ文字列が真正か否か及び店舗に割り当てたユーザ文字列であるか否かを判断し、ユーザ文字列が上記文字列作成手段(104)によって作成された真正なユーザ文字列で、かつ上記店舗に割り当てたユーザ文字列であるときに上記携帯端末(20)の接続を許可する接続許可手段(105);上記携帯端末(20)から抽選の要求があったときに上記ユーザ文字列を用いて抽選を行う抽選手段(107)としての機能を備える一方、
上記携帯端末(20)が、カメラ機能によって上記チケットのコードを読み取って店舗サイトの接続先情報とユーザ文字列を入力する入力手段(200);上記入力した接続先情報を用いて上記サーバ(10)に上記店舗サイトへの接続を要求するとともに、上記入力したユーザ文字列を上記サーバ(10)に送信する通信手段(201);上記サーバ(10)の店舗サイトへの接続を許可されたときに上記サーバ(10)に抽選を要求する抽選要求手段(204)としての機能を備えたことを特徴とする携帯販促システム。
【請求項2】
上記サーバ(10)が、構築されたサイトの店舗に複数のユーザ文字列を割り当てる割当処理手段(101);携帯端末(20)との間で信号を送受し、上記携帯端末(20)の接続があったときに該携帯端末(20)に店舗サイトの情報を送信する通信手段(106)としての機能を更に備え、
上記携帯端末(20)が、上記サーバ(10)から送信されてきた店舗サイトの情報を用いて上記店舗サイトのホームページを表示する表示手段(203)としての機能を更に備え、上記携帯端末(20)の抽選要求手段(204)が、上記表示されたホームページを用いて上記サーバ(10)に抽選を要求するようになっている請求項1記載の携帯販促システム。
【請求項3】
上記サーバ(10)が、携帯端末(20)の接続があったときにユーザ文字列に対応してユーザページを作成するユーザページ作成手段(108)としての機能を更に備える一方、
上記携帯端末(20)が、上記サーバ(10)にユーザページの表示を要求するユーザページ要求手段(205)として機能を更に備え、上記携帯端末(20)の表示手段(203)が、送信されてきたユーザページ情報を用いてユーザページを表示する機能を有する請求項1記載の携帯販促システム。
【請求項4】
携帯端末をサーバの店舗サイトに接続するとともに、携帯端末からユーザ文字列をサーバに送信し、携帯端末からサーバに抽選の要求があったときに抽選による特典を与えることによって販促を行うようにした携帯販促システム用サーバであって、
店舗に割り当てるべきユーザ文字列を関数y=f(x)と店舗に関連するパラメータxのうちの1つとを用いて作成する文字列作成手段(104);上記ユーザ文字列の情報と店舗サイトの接続先情報とを含むコードを作成するコード作成手段(102);印刷機器(40)を制御してチケットに上記コードを印刷させる印刷制御手段(103);携帯端末(20)から接続要求があったときに該携帯端末(20)から送信されてきたユーザ文字列とその作成に使用した関数y=f(x)とパラメータxとを用いてユーザ文字列が真正か否か及び店舗に割り当てたユーザ文字列であるか否かを判断し、ユーザ文字列が上記文字列作成手段(104)によって作成された真正なユーザ文字列で、かつ上記店舗に割り当てたユーザ文字列であるときに上記携帯端末(20)の接続を許可する接続許可手段(105);上記携帯端末(20)から抽選の要求があったときに上記ユーザ文字列を用いて抽選を行う抽選手段(107)としての機能を備えることを特徴とする携帯販促システム用サーバ。
【請求項5】
構築されたサイトの店舗に複数のユーザ文字列を割り当てる割当処理手段(101);携帯端末(20)との間で信号を送受し、上記携帯端末(20)の接続があったときに該携帯端末(20)に店舗サイトの情報を送信する通信手段(106)としての機能を更に備える請求項4記載の携帯販促システム用サーバ。
【請求項6】
携帯端末をサーバの店舗サイトに接続するとともに、携帯端末からユーザ文字列をサーバに送信し、携帯端末からサーバに抽選の要求があったときに抽選による特典を与えることによって販促を行う携帯販促システムにおけるサーバ用プログラムであって、
上記サーバ(10)を、店舗に割り当てるべきユーザ文字列を関数y=f(x)と店舗に関連するパラメータxのうちの1つとを用いて作成する文字列作成手段(104);上記ユーザ文字列の情報と店舗サイトの接続先情報とを含むコードを作成するコード作成手段(102);印刷機器(40)を制御してチケットに上記コードを印刷させる印刷制御手段(103);携帯端末(20)から接続要求があったときに該携帯端末(20)から送信されてきたユーザ文字列とその作成に使用した関数y=f(x)とパラメータxとを用いてユーザ文字列が真正か否か及び店舗に割り当てたユーザ文字列であるか否かを判断し、ユーザ文字列が上記文字列作成手段(104)によって作成された真正なユーザ文字列で、かつ上記店舗に割り当てたユーザ文字列であるときに上記携帯端末(20)の接続を許可する接続許可手段(105);上記携帯端末(20)から抽選の要求があったときに上記ユーザ文字列を用いて抽選を行う抽選手段(107)として機能させるようにしたことを特徴とする携帯販促システムにおけるサーバ用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯販促システム、携帯販促システム用サーバ及び携帯販促システムのためのサーバ用プログラムに関し、特に携帯端末を利用して顧客の関心を確実に引きつけて商品(サービスを含む)の販売促進(販促)を図れるようにしたシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多種多様な商品やサービスが提供される今日において、販売促進をはかる上で、顧客に店舗を如何に覚えてもらうか、顧客を如何に定着させるかが重要であることから、顧客の関心を惹起するシステムが種々提案されている。
【0003】
例えば、webサイトのURLから二次元コードを作成し、コンビニエンスストアなどの複写機を利用して複写を行ったときにコピー用紙の余白に二次元コードをプリントアウトし、ユーザが携帯端末のカメラ機能によって二次元コードを読み取り、webサイトにアクセスすると、webサイトからポイントなどの店舗の特典を携帯端末にダウンロードすることができ、ユーザは携帯端末を提示することによって店舗でポイントを利用できるようにしたシステムが提案されている(特許文献1)。
【0004】
また、webサイトに新製品キャンペーンやイベント情報を含む店舗の広告を表示し、ユーザが携帯端末を使ってwebサイトにアクセスして新製品キャンペーンやイベント情報などの広告を閲覧するとともに、アンケートに応募してきたときに、クーポン付きの抽選くじをユーザの携帯端末にメールによって発行し、ユーザが店舗でクーポンを利用できるとともに、抽選による景品を受け取れるようにしたシステムが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−183751号公報
【特許文献2】特開2003−162615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1、2記載のシステムではユーザが実際の店舗を知らないままにwebサイトにアクセスする必要があるので、店舗に興味を引きつけられる以前に、webサイトに関心さえも示さず、アクセスしないことが多かった。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑み、店舗に対する顧客の関心を携帯端末を利用して確実に引きつけることができるようにした携帯販促システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明に係る携帯販促システムは、店舗で配布されたチケットのコードに含まれる接続先情報とユーザ文字列とを用いて携帯端末をサーバに接続してきたときに、コードを作成したときの関数を用いて真正なユーザか否か及び店舗に割り当てたコードが否かを判定して接続を許可し、サーバに構築された店舗サイトを携帯端末に表示させ、抽選による特典を与えることによって販促を行うようにしたことを特徴とする。
【0009】
より具体的には、本発明に係る携帯販促システムは、サーバが、店舗に割り当てるべきユーザ文字列を作成する文字列作成手段;上記ユーザ文字列の情報と店舗サイトの接続先情報とを含むコードを作成するコード作成手段;印刷機器を制御してチケットに上記コードを印刷させる印刷制御手段;携帯端末から接続要求があったときに該携帯端末から送信されてきたユーザ文字列が上記文字列作成手段によって作成された真正なユーザ文字列で、かつ上記店舗に割り当てたユーザ文字列であるときに上記携帯端末の接続を許可する接続許可手段;上記携帯端末から抽選の要求があったときに上記ユーザ文字列を用いて抽選を行う抽選手段としての機能を備える一方、携帯端末が、カメラ機能によって上記チケットのコードを読み取って店舗サイトの接続先情報とユーザ文字列を入力する入力手段;上記入力した接続先情報を用いて上記サーバに上記店舗サイトへの接続を要求するとともに、上記入力したユーザ文字列を上記サーバに送信する通信手段;上記サーバの店舗サイトへの接続を許可されたときに上記サーバに抽選を要求する抽選要求手段としての機能を備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明の特徴の1つは、店舗にユーザ文字列を割り当て、該ユーザ文字列と店舗サイトの接続先情報(URL)とを含むコードを作成してチケットに印刷し、チケットを店舗で顧客(ユーザ)に配布し、顧客がチケットの二次元コードを携帯端末、例えば携帯電話のカメラ機能で読み取り、店舗サイトへの接続要求があったときにユーザ文字列を用いて真正か否か及び店舗に割り当てたユーザ文字列か否かを判断し、携帯端末からの要求があったときに抽選を行って特典を付与するようにした点にある。
【0011】
店舗を訪れた顧客が店舗で配布されたチケットを用いて店舗のサイトを閲覧するのであるから、顧客は店舗への何らかの興味をもって店舗サイトにアクセスし、しかも抽選の特典を受けることができるので、顧客の関心を確実に引きつけ、顧客に店舗を確実に覚えてもらい、定着できることが期待される。
【0012】
本発明の第2の特徴は、チケットのコードに含まれるユーザ文字列が真正か否か及び店舗に割り当てたユーザ文字列か否かを判断し、携帯端末のサーバへの接続を許可するようにした点にある。
【0013】
これにより、実際に店舗に訪れた顧客のみが店舗サイトにアクセスでき、不特定多数の者によって店舗サイトにむやみにアクセスされることがないので、有害なアクセス、例えばデータの改竄や顧客の個人データの盗難を未然に防止できる。
【0014】
本発明の第3の特徴は、ユーザ文字列と店舗サイトの接続先情報とを含むコードを作成してチケットに印刷するようにした点にある。コードはチケット1枚ごとに異なり、偽造が難しく、権利のない者がユーザ文字列を改竄して抽選を受けるのを阻止できる。
【0015】
ここで、ユーザ文字列の真正か否か及び店舗に割り当てたユーザ文字列か否かは次のような方法で判断することができる。
【0016】
例えば、適切な関数y=f(x)と、店舗に関連する
複数の各パラメータxとを用いて複数のユーザ文字列
を作成し、携帯端末から送信されてきたユーザ文字列が上記の関数とパラメータxとを用いて作成したものか否かを判定し、真正か否かかつ店舗に割り当てたユーザ文字列か否かを判断するようにしてもよく、あるいは店舗に関連するパラメータ以外の他のパラメータxを用いてユーザ文字列を作成して店舗に割り当て、このユーザ文字列から真正か否かを判定した後、店舗に割り当てたユーザ文字列か否かを判断するようにしてもよい。
【0017】
また、顧客が店舗サイトにアクセスしてきたときに、店舗サイト内に顧客のページ(ユーザページやマイページ)を作成するようにすると、顧客の興味を店舗サイトに更に引きつけることができる。
【0018】
そこで、サーバを、携帯端末の接続があったときにユーザ文字列に対応してユーザページを作成するユーザページ作成手段として機能させるとともに、サーバのサイト情報送信手段に、携帯端末からの要求があったときに携帯端末にユーザページ情報を送信させる機能を設ける一方、携帯端末を、サーバにユーザページの表示を要求するユーザページ要求手段として機能させるとともに、携帯端末の表示手段に、送信されてきたユーザページ情報を用いてユーザページを表示する機能を設けるのがよい。
【0019】
また、上述の携帯販促システム用サーバも斬新である。即ち、本発明によれば、携帯端末をサーバの店舗サイトに接続するとともに、携帯端末からユーザ文字列をサーバに送信し、携帯端末からサーバに抽選の要求があったときに抽選による特典を与えることによって販促を行うようにした携帯販促システム用サーバであって、店舗に割り当てるべきユーザ文字列を作成する文字列作成手段;上記ユーザ文字列の情報と店舗サイトの接続先情報とを含むコードを作成するコード作成手段;印刷機器を制御してチケットに上記コードを印刷させる印刷制御手段;携帯端末から接続要求があったときに該携帯端末から送信されてきたユーザ文字列が上記文字列作成手段によって作成された真正なユーザ文字列で、かつ上記店舗に割り当てたユーザ文字列であるときに上記携帯端末の接続を許可する接続許可手段;上記携帯端末から抽選の要求があったときに上記ユーザ文字列を用いて抽選を行う抽選手段としての機能を備えることを特徴とする携帯販促システム用サーバを提供することができる。
【0020】
また、上述の携帯端末の機能は携帯端末、例えば携帯電話に搭載されているアプリケーションソフトによって実行することができるが、上述のサーバを動作させるプログラムは斬新である。即ち、本発明によれば、携帯端末をサーバの店舗サイトに接続するとともに、携帯端末からユーザ文字列をサーバに送信し、携帯端末からサーバに抽選の要求があったときに抽選による特典を与えることによって販促を行う携帯販促システムにおけるサーバ用プログラムであって、上記サーバを、店舗に割り当てるべきユーザ文字列を作成する文字列作成手段;上記ユーザ文字列の情報と店舗サイトの接続先情報とを含むコードを作成するコード作成手段;印刷機器を制御してチケットに上記コードを印刷させる印刷制御手段;携帯端末から接続要求があったときに該携帯端末から送信されてきたユーザ文字列が上記文字列作成手段によって作成された真正なユーザ文字列で、かつ上記店舗に割り当てたユーザ文字列であるときに上記携帯端末の接続を許可する接続許可手段;上記携帯端末から抽選の要求があったときに上記ユーザ文字列を用いて抽選を行う抽選手段として機能させるようにしたことを特徴とする携帯販促システムにおけるサーバ用プログラムを提供することができる。
【0021】
また、本発明によれば、サーバに、前述の処理に加え、携帯端末の接続があったときにユーザ文字列に対応してユーザページを作成するユーザページ作成手段として更に機能させるとともに、上記サーバのサイト情報送信手段が携帯端末からの要求があったときに携帯端末にユーザページ情報を送信させる機能を更に有する携帯販促システムのためのサーバ用プログラムを提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明に係る販促システムの好ましい実施形態におけるシステムの1例を示す全体構成図である。
【
図3】上記実施形態のサーバ及び形態端末における処理フローの1例を示す図である。
【
図4】上記実施形態におけるチケットの1例を示す図である。
【
図6】店舗サイトのホームページの1例を示す図である。
【
図7】ユーザページ(マイページ)の1例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
図1ないし
図8は本発明に係る携帯販促システムの好ましい実施形態を示す。図において、本例のシステムはサーバ10、携帯端末20及びサーバ10と携帯端末20との間を接続する通信回線網30から構成されている。
【0024】
サーバ10はCPU等の演算処理装置、ハードディスクやメモリなどの記憶装置、WANアダプタ、ルータ、モデムなどの通信装置及びこれらの間を接続するバスや信号線によって構成されている。
【0025】
サーバ10は、機能的には、サイト情報記憶手段100、割当処理手段101、コード作成手段102、印刷制御手段103、文字列作成手段104、接続許可手段105、通信手段106、抽選手段107、ユーザページ作成手段108及びユーザページ情報記憶手段109から構成されている。
【0026】
サイト情報記憶手段100は、演算処理装置と記憶装置によって実現される機能手段であって、サーバ10内に構築された店舗サイトの情報、例えばURL(接続先情報)やホームページの情報、当該店舗の取り扱う品揃えの情報、顧客のユーザページや抽選ページのリンク情報などが記憶されている。
【0027】
割当処理手段101は、演算処理装置によって実現される機能手段であって、サーバ10内に構築された店舗サイトの店舗に、使用を許可するユーザ文字列を割り当てるようになっている。
【0028】
コード作成手段102は、演算処理装置によって実現される機能手段であって、店舗サイトが構築された当該店舗に割り当てられたユーザ文字列の群から選択されたユーザ文字列、店舗の接続先情報及び基本情報入力画面の情報を含む二次元コードを作成するようになっている。なお、コードは二次元コード以外のものであってもよい。
【0029】
印刷制御手段103は、演算処理装置によって実現される機能手段であって、作成された二次元コード及びユーザ文字列を印刷機器40に出力してチケット50に印刷するようになっている。なお、正しいユーザ文字列は二次元コードによって把握されるのであるから、チケット50の改竄やチケット50に印刷されたユーザ文字列の不正使用を防止するため、チケット50に印刷されるユーザ文字列は適切な関数を用いて正しいユーザ文字列を変換した擬似文字列を印刷するようにしてもい。
【0030】
文字列作成手段104は、演算処理装置と記憶装置によって実現される機能手段であって、適切な関数y=f(x)と、店舗に関連するパラメータxとを用いてユーザ文字列を作成する一方、携帯端末20から送信されてきたユーザ文字列が上記作成した文字列か否か、つまり真正な文字列か否か、及び店舗に割り当てたユーザ文字列か否かを判定するようになっている。
【0031】
接続許可記憶手段105は、演算処理装置によって実現される機能手段であって、携帯端末20から店舗サイトへの接続要求があったときに該携帯端末20から送信されてきたユーザ文字列が真正でかつ店舗に割り当てたユーザ文字列であるときに携帯端末20の接続を許可するようになっている。
【0032】
通信手段106は、演算処理装置及び通信装置によって実現される機能手段であって、携帯端末20との間で信号を送受し、携帯端末20の接続があったときに、携帯端末20にサイト情報記憶手段100内の店舗サイトの情報を送信するとともに、携帯端末20から要求があったときに、ユーザページ情報を送信するようになっている。
【0033】
抽選手段107は、演算処理装置によって実現される機能手段であって、携帯端末20から抽選の要求があったときに、携帯端末20から送信されたユーザ文字列を用いて抽選を行うようになっている。
【0034】
ユーザページ作成手段108は、演算処理装置によって実現される機能手段であって、携帯端末20から最初の接続があったときに、顧客の基本情報を用いて当該携帯端末20についてのユーザページを作成するようになっている。
【0035】
ユーザページ情報記憶手段109は、演算処理装置と記憶装置によって実現される機能手段であって、作成されたユーザページの情報を記憶するようになっている。
【0036】
これらの機能手段100〜109の機能を実行させるサーバ用プログラムは、記憶手段内に格納され、起動時に又は随時読み出されて実行されるようになっている。
【0037】
携帯端末20は例えばカメラ機能付きの携帯電話が採用され、CPU等の演算処理装置、 液晶ディスプレイなどの表示装置、ハードディスクやメモリなどの記憶装置、VoIPアダプタなどの通信装置及びこれらの間を接続するバスや信号線によって構成され、搭載されあるいはダウンロードされた各種のアプリケーションソフトを実行するようになっている。
【0038】
携帯端末20は、機能的には入力手段200、通信手段201、ユーザ情報記憶手段202、表示手段203、抽選要求手段104及びユーザページ要求手段105から構成されている。
【0039】
入力手段200は演算処理装置によって実現される機能手段であって、店舗で配布されたチケット50の二次元コードを、携帯端末20に搭載されているバーコードリーダのプログラムソフトを動作させることにより、カメラ機能によって読み取ってユーザ文字列、店舗の接続先情報及び基本情報入力画面の情報を携帯端末20に入力するようになっている。
【0040】
通信手段201は、演算処理装置及び通信装置によって実現される機能手段であって、入力した接続先情報を用いてサーバ10の店舗サイトに接続するとともに、サーバ10との間で信号を送受し、特に入力したユーザ文字列をサーバ10に送信するようになっている。
【0041】
ユーザ情報記憶手段202は、演算処理装置及び通信装置によって実現される機能手段であって、チケット50を読み取ることによって入力された接続先情報及びユーザ文字列を記憶するようになっている。
【0042】
表示手段203は、演算処理装置及び表示装置によって実現される機能手段であって、サーバ10から送信されてきた店舗サイトのホームページ70、ユーザページ80及び抽選ページ90を表示するようになっている。
【0043】
抽選要求手段204は、演算処理装置、表示装置及び通信装置によって実現される機能手段であって、店舗サイトのホームページ70上の「抽選」ボタンをテンキー操作などによって選択することによってサーバ10に抽選の要求を送信するようになっている。
【0044】
ユーザページ要求手段205は、演算処理装置、表示装置及び通信装置によって実現される機能手段であって、店舗サイトのホームページ上の「設定」ボタンをテンキー操作などによって選択することによってサーバ10にユーザページの要求を送信するようになっている。
【0045】
これらの機能手段200〜205は携帯端末20に搭載されているアプリケーションプログラムやサーバ10から随時ダウンロードされるプログラムによって実行されるようになっている。
【0046】
次に、
図3ないし
図8を用いて動作について説明する。店舗の経営者などがサーバ10の運営者に店舗サイトの構築を依頼し、店舗サイトが構築されると、サーバ10内のサイト情報記憶手段100内に店舗サイトの各種情報が記憶される。
【0047】
次に、サーバ10ではサイトを構築した店舗について、店舗に関連するパラメータ、例えば店舗を特定する
複数のパラメータx
のうちの1つと関数y=f(x)とを用いて例えば12桁のユーザ文字列が作成され(ステップS110)、その店舗にユーザ文字列が割当処理され(ステップS100)、割り当てられたユーザ文字列の情報、店舗サイトの接続先情報及び基本情報入力画面の情報を含む二次元コードが作成され(ステップS101)、二次元コード及びユーザ文字列は印刷機器40に出力され、チケット50に印刷される(ステップS102)。チケット50の1例を
図4に示す。
【0048】
他方、印刷されたチケット50は店舗で顧客に配布され、チケット50を受け取った顧客は携帯端末20のバーコードリーダーのプログラムを立ち上がらせ、携帯端末20のカメラ機能によってチケット50の二次元コードを読み取ると(ステップS200)、携帯端末20にはユーザ文字列、店舗サイトの接続先情報、基本情報入力画面の情報が入力される。
【0049】
入力された情報のうち、基本情報入力画面60(
図5参照)は携帯端末20の表示手段203に表示され、チケット50を用いた店舗サイトへのアクセスが初回の場合には顧客はニックネーム、性別、誕生日を入力することができ(ステップS201、S202)、入力された基本情報は記憶装置に格納されるので、店舗サイトへの次回のアクセス時には基本情報入力画面60には顧客のニックネーム、性別、誕生日が自動的に入力される。
【0050】
顧客が基本情報入力画面60において「進む」ボタンをテンキー操作などによって選択すると、通信手段201からサーバ10に店舗サイトへの接続要求が送信され(ステップS203)、サーバ10では通信手段106でそれを受ける。この接続要求には顧客のニックネーム、性別、誕生日などの基本情報の他、ユーザ文字列の情報が含まれており、接続許可手段105で送信されてきたユーザ文字列が文字列作成手段10で作成されたユーザ文字列か否か、つまり真正なユーザ文字列か否か、及び当該店舗に割り当てられたユーザ文字列か否かが判定され(ステップS103)、真正でない場合、真正であっても当該店舗に割り当てたユーザ文字列でない場合には携帯端末20の接続が拒否され、送信されてきたユーザ文字列が真正でかつ当該店舗に割り当てたユーザ文字列である場合には携帯端末20の接続が許可される。
【0051】
接続が許可されると、サーバ10では接続許可された携帯端末20のアクセスが初回か否かが判定され、初回の場合には顧客のニックネーム、性別、誕生日などの基本情報を用いてユーザページが作成されてユーザページ情報記憶手段109に格納される(ステップS104、S105)。
【0052】
次に、サーバ10ではサイトデータ記憶手段100から店舗サイトの情報が読み出されて通信手段106によって携帯端末20に送信され(ステップS106)、携帯端末20では表示手段203に例えば
図6参照に示される店舗サイトのホームページ70が表示される(ステップS204)。
【0053】
店舗サイトのホームページ70には「モバイル抽選」ボタン、メール着信通知ボックス、インフォメーションボックスが設けられ、メール着信通知ボックスには新着メールの有無、「設定」「友達に教える」のボタンがレイアウトされている。
【0054】
今、顧客が携帯端末20のテンキー操作などによって「設定」ボタンを選択すると、携帯端末20ではユーザページ要求手段205が通信手段201からサーバ10にユーザページの送信を要求し(ステップS205、S206)、サーバ10ではユーザページ情報記憶手段109からユーザページ情報が読み出されて通信手段106から携帯端末20に送信される(ステップS106)。
【0055】
携帯端末20では送信されてきたユーザページ情報が通信手段201で受信され、表示手段203には例えば
図7に示されるユーザページ80が表示され、顧客のアクセス回数、抽選回数、メールアドレスなどの情報が示される(ステップS207)。このユーザページの情報はユーザページ80において変更することができる。
【0056】
また、店舗サイトの情報には抽選画面の情報がリンクされて携帯端末20で受信されており、店舗サイトのホームページ70において、「モバイル抽選」のボタンが選択されると、
図8に示される抽選画面が表示手段203に表示される。
【0057】
この抽選画面90には、抽選の特賞、例えば「グアム旅行」「松阪牛すき焼用」「十勝レアチーズケーキセット」と抽選に当選した場合の引渡方法が表示されるとともに、抽選ナンバーの入力欄が設けられている。
【0058】
抽選ナンバーの入力欄には携帯端末20から送信されてきたユーザ文字列が自動的に入力されるので、顧客が「抽選」ボタンを選択すると、携帯端末20の抽選要求手段20が通信手段201からサーバ20に抽選要求を送信し(ステップS208、S209)、サーバ10では抽選要求を通信手段106で受け、抽選手段107で抽選ナンバーであるユーザ文字列を用いて抽選を行い(ステップS108)、当選した顧客には引渡方法にしたがって商品が例えば郵送によって引き渡され、特典を受けることができる。
【0059】
また、抽選ナンバーの入力欄を手入力するのではないので、例えばチケット50が改竄されている場合にもユーザ文字列が不正に使用されることはない。
【0060】
なお、上記の例では携帯端末から送信されてきたユーザ文字列を、作成手順にしたがって真正なユーザ文字列か否か、店舗に割り当てたユーザ文字列か否かを判定するようにしたが、作成しかつ店舗に割り当てたユーザ文字列を記憶装置に記憶しておき、送信されてきたユーザ文字列と記憶されたユーザ文字列との比較から、真正か否か、店舗に割り当てたユーザ文字列か否かを判定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
10 サーバ
20 携帯端末
30 通信回線網
40 印刷機器
50 チケット
100 サイト情報記憶手段
101 割当処理手段
102 二次元コード作成手段
103 印刷制御手段
104 店舗情報記憶手段
105 接続許可手段
106 通信手段
107 抽選手段
108 ユーザページ作成手段
109 ユーザページ情報記憶手段
200 入力手段
201 通信手段
202 ユーザ情報記憶手段
203 表示手段
204 抽選要求手段
205 ユーザページ要求手段