(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662419
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】食品を調理する容器の取っ手の取り付け・取り外しシステム
(51)【国際特許分類】
A47J 45/07 20060101AFI20150108BHJP
【FI】
A47J45/07 A
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-507834(P2012-507834)
(86)(22)【出願日】2010年4月19日
(65)【公表番号】特表2012-525187(P2012-525187A)
(43)【公表日】2012年10月22日
(86)【国際出願番号】IB2010000905
(87)【国際公開番号】WO2010125437
(87)【国際公開日】20101104
【審査請求日】2013年3月22日
(31)【優先権主張番号】MI2009A000713
(32)【優先日】2009年4月27日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】511260757
【氏名又は名称】ラ テルモプラスチック エッフェ.ビ.エンメ ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータ
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147968
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 由里子
(72)【発明者】
【氏名】ムナリ マルコ
【審査官】
宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】
仏国特許出願公開第02049388(FR,A1)
【文献】
欧州特許出願公開第00945097(EP,A1)
【文献】
実開昭59−160038(JP,U)
【文献】
特開昭59−164024(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/101926(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品を調理する容器(14)の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステム(10)であって、
‐締結手段(16)により前記容器(14)の壁に固定的に取り付けられるよう構成されたベース部分(12)を有し、前記ベース部分(12)は、前記ベース部分(12)の内部キャビティ(22)と連通関係をなして配置された少なくとも1つの第1の上側取り付け手段(18)及び少なくとも1つの第2の下側取り付け手段(20)を有し、
‐前記ベース部分(12)の前記内部キャビティ(22)と形状結合されるよう構成された端突出部(28)を有する取っ手部分(26)を有し、前記端突出部(28)は、前記ベース部分(12)の前記第1の上側取り付け手段(18)に係合するよう構成された少なくとも1つの固定締結手段(30)を有し、
‐前記取っ手部分(26)の内側に配置されると共に前記ベース部分(12)の前記第2の下側取り付け手段(20)に取り外し可能に係合するよう構成された少なくとも1つの可動締結手段(32)を有し、
‐前記可動締結手段(32)を作動させることができる解除ボタン(36)を有し、前記解除ボタン(36)は、前記取っ手部分(26)に対する回転手段(38,40)を備えると共に弾性要素(42)を介して前記取っ手部分(26)に可動的に連結されており、前記取っ手部分(26)は、全体として、前記解除ボタン(36)の作動に続き、前記容器(14)に対する前記取っ手部分(26)の取り付け及び/又は取り外しを可能にするよう前記ベース部分(12)に対して回転可能であると共に取り外し可能である、システム(10)において、
前記ベース部分(12)は、耐熱プラスチック材料から単一品として作られ、前記取っ手部分(26)と前記端突出部(28)と前記固定締結手段(30)は、耐熱プラスチック材料から単一品として作られ、前記可動締結手段(32)は、前記端突出部(28)のところで前記取っ手部分(26)に作られた適当なチャネル(34)内で並進することによって動く舌部の形態に作られている、システム(10)。
【請求項2】
前記解除ボタン(36)は、前記容器(14)の位置に対して前記回転手段(38,40)のそれぞれの下流側に配置された第1の前側部分(46)及び前記容器(14)の位置に対して前記回転手段(38,40)のそれぞれの上流側に配置された第2の後側部分(48)を有し、前記前側部分(46)は、前記弾性要素(42)を介して前記取っ手部分(26)に可動的に連結され、前記後側部分(48)は、前記舌部(32)に回転可能に連結されている、請求項1記載のシステム(10)。
【請求項3】
前記解除ボタン(36)と前記舌部(32)は、2つの別々のコンポーネントであり、前記舌部(32)は、前記解除ボタン(36)の前記後側部分(48)のところにヒンジ止めされている、請求項2記載のシステム(10)。
【請求項4】
前記舌部(32)は、金属材料で作られ、前記解除ボタン(36)は、プラスチック材料で作られている、請求項3記載のシステム(10)。
【請求項5】
前記解除ボタン(36)と前記舌部(32)は、プラスチック又は金属材料から一体品として作られ、前記解除ボタン(36)及び前記舌部(32)は、これらの往復回転運動を可能にする可撓性接触壁(50)を備えている、請求項2記載のシステム(10)。
【請求項6】
前記解除ボタン(36)の前記回転手段(38,40)は、前記取っ手部分(26)内に形成された適当な受座(40)に嵌まり込む一対の互いに反対側にある側部ピン(38)から成る、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項7】
前記弾性要素(42)は、端部が前記取っ手部分(26)に形成された止まり穴(44)内に締り嵌めにより挿入されていて、圧縮により動作するねじりばねの形態に作られている、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項8】
前記解除ボタン(36)は、その前側部分(46)とその後側部分(48)との間に、前記容器(14)に対する前記取っ手部分(26)の取り付け及び/又は取り外しを可能にするために前記前側部分(46)に作用する必要性をユーザに知らせるのに有用な突起(56)を備えている、請求項2〜7のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項9】
前記ベース部分(12)の前記第1の上側取り付け手段(18)は、貫通穴の形態に作られている、請求項1〜8のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項10】
前記ベース部分(12)の前記第2の下側取り付け手段(20)は、貫通穴の形態に作られている、請求項1〜9のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項11】
前記取っ手部分(26)の前記端突出部(28)の前記固定締結手段(30)は、歯の形態に作られている、請求項1〜10のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項12】
前記取っ手部分(26)の前記端突出部(28)上に、前記端突出部(28)と一体に1つ又は2つ以上の別の突出部(52)が形成されており、前記別の突出部(52)は、前記ベース部分(12)の前記内部キャビティ(22)内に作られた対応する凹部(54)の内側に形状結合により嵌まり込む、請求項1〜11のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項13】
前記締結手段(16)は、前記ベース部分(12)の前記内部キャビティ(22)内に収納されていて、前記容器(14)に係合するよう前記ベース部分(12)から突き出る単一のねじ又はリベットから成る、請求項1〜11のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【請求項14】
前記ベース部分(12)は、前記ベース部分(12)と前記ベース部分(12)が取り付けられた前記容器(14)の外側側壁との間の形状結合を作るのに適したリングナット(24)を備えている、請求項1〜13のうちいずれか一に記載のシステム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を調理する容器、特にフライパン(これには限定されない)の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
公知のように、一般に食品を調理するようになった最もありふれた容器、例えばフライパン、ソースパン及びシチューパンのような容器は、容器が満杯且つ高温である場合であってもこれらを容易に保持することができるようにする取っ手を備えている。特に、フライパンは、通常、好ましくはポリマー材料で作られた単一の細長い取っ手を備えており、この取っ手は、フライパンの側壁から半径方向に片持ち状態で延びると共にねじ又はリベットによってフライパンの側壁に固定されている。
【0003】
フライパン又は他の類似の容器の占める全体的スペースを減少させるため、例えば、これら容器を冷蔵庫、オーブン内に収納し又は洗浄のために下処理する必要がある場合、容器の側壁への取り付け及びこれからの取り外しのために幾分複雑な手段を備えた多くの形式の着脱可能な取っ手が提案された。取り外し可能な取っ手が設けられていることにより、例えば、持ち運びステップと保管ステップの両方においてしかも家庭での使用中に容器を容易に操作することができると共に多くの互いに異なる容器に同一の取っ手を用いることができ又はこれと逆の関係にし、更に同一の容器の取っ手をその意図した使用に応じて交換することができるというような別の利点も又提供される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、調理一般を行うための容器のための種々の形式の取り外し可能な取っ手を記載した多くの公開された特許文献が存在する。しかしながら、多くの場合、先行技術のかかる取り外し可能な取っ手は、製造と使用の両方についてかなり複雑であることが判明している。さらに、これら取っ手は、特別に製作された調理容器との結合を必要とする取っ手であり、換言すると、通常市場には出ていない形式の特定の取り付け手段を備えている。
【0005】
したがって、本発明の一般的な目的は、食品を調理する容器、特にフライパン(これには限定されない)の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムであって、先行技術の上述の欠点を極めて単純に、費用効果良く、しかも特に機能的に解決することができるシステムを製作することにある。特に、本発明の目的は、コンポーネントの数が制限された状態でユーザによる単純、安全且つ直感で分かる使用を可能にする食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムを製作することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムであって、市場に既に見受けられる形式のソースパン、フライパン及び他の類似の容器に適合可能なシステムを製作することにある。
【0007】
本発明の別の目的は、使用するのが特に簡単であり且つ製造するのに費用効果の良い食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムを製作することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のこれら目的は、請求項1に記載された食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムを製作することによって達成される。
【0009】
本発明の別の特徴は、本明細書の一体部分である従属形式の請求項によって強調されている。
【0010】
本発明の食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムの特徴及び利点は、本発明を限定する目的ではなく一例として挙げられていて、添付の図面を参照して行われる以下の説明から明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1の例示の実施形態としての食品を調理する容器の取っ手を取り付たり取り外したりするシステムのコンポーネントの全てを示す分解組立て図である。
【
図2】食品を調理する一般的容器に取り付けられた形態にある
図1の取り付け・取り外しシステムの上から見た平面図である。
【
図4】
図1の取り付け・取り外しシステムの下から見た平面図である。
【
図5】
図1の取り付け・取り外しシステムの使用法の互いに異なる動作ステップ(5A,5B,5C)を示す図である。
【
図7】
図5A〜
図5Cにそれぞれ示された同一の動作ステップ(7A,7B,7C)を示す断面図である。
【
図8】
図7Bの参照符号Cで示された細部の拡大断面図である。
【
図9】本発明の第2の例示の実施形態としての食品を調理する容器の取っ手を取り付たり取り外したりするシステムのコンポーネントの全てを示す分解組立て図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図を参照すると、本発明に従って構成された食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムが全体を参照符号10で示されている。
【0013】
システム10は、第1に、汎用形式の、即ち、食品を調理する一般的容器14(
図2)、例えばフライパンのような容器の壁に締結手段16を介して固定的に取り付けられるよう構成されたベース部分12を有している。ベース部分12は、有利には、耐熱プラスチック材料から単一品として作られると共に最高約240°の温度に耐えるよう構成され、かくして任意種類のオーブン又は皿洗い機内での使用に適している。
【0014】
ベース部分12は、内部が中空であり、かくして、真っ直ぐに又はそうではない状態で貫通して延びていて、ベース部分12それ自体の内部キャビティ22(
図3)と連通関係をなして配置された穴の形態に作られた少なくとも1つの第1の上側取り付け手段18及び少なくとも1つの第2の下側取り付け手段20(
図4)を有している。
【0015】
締結手段16は、実質的に、技術の現状で知られている形式のものであり、図示の例示の実施形態の場合と同様、ベース部分12の内部キャビティ22内に収納されていて、それ自体知られている仕方で容器14に係合するようベース部分12から突き出る単一のねじ又はリベットから成っている。ねじ16又は他の類似の締結手段は、システム10全体と容器14との間の唯一の連結要素なので、かかるシステム10を、これに特定の取り付け部分を設ける必要なく、市場に存在している任意形式の公知の容器と組み合わせることができるということが明らかである。
【0016】
ベース部分12は、最終的に、ベース部分12それ自体とかかるベース部分12が取り付けられている容器14の通常は凸状の外側側壁との間に形状結合関係を作るのに適した好ましくは金属製のリングナット24を備えるのが良い。
【0017】
システム10は、取っ手部分26を更に有し、この取っ手部分は、任意の形状に作ることができるが、好ましくは、特に容器14が大径のフライパンから成ると共に取っ手26が容器を保持する唯一の手段である場合、容器14を容易に保持することができるよう弓形であり且つ細長い形状を有するのが良い。取っ手26は又、耐熱プラスチック材料で作られると有利であり、かかる耐熱プラスチック材料は、ベース部分12の構成材料と同一であっても良く又は同一でなくても良く、取っ手26は、
図3の断面図に示されているようにベース部分12の内部キャビティ22と形状結合されるよう構成された端突出部28を有している。端突出部28は、取っ手26と一体に形成され、この端突出部は、これと一体に形成された歯の形態をした少なくとも1つの固定締結手段30を有し、かかる固定締結手段30は、ベース部分12の穴の形態をした第1の上側取り付け手段18と嵌合するよう構成されている。したがって、取っ手26の内部には、ベース部分12の第2の下側取り付け手段20と取り外し可能に係合するよう構成された少なくとも1つの可動締結手段32が設けられている。可動締結手段32は、取っ手26に、その端突出部28のところに形成された適当なチャネル34(
図8)内で並進によって動く舌部の形態に作られており、かかる可動締結手段は、解除ボタン36によりその運動が制御される。解除ボタン36は、取っ手26に対する回転手段を備え、かかる回転手段は、例えば、取っ手26それ自体の内部に形成された適当な受座40に嵌まり込む一対の互いに反対側にある側部ピン38から成る。
【0018】
解除ボタン36は又、例えば圧縮により動作するねじりばねのような弾性要素42を介して取っ手26に可動的に連結されている。図示の例示の実施形態によれば、ねじりばね42は、その端部が、取っ手26に形成されている止まり穴44内に締り嵌めにより挿入される。
【0019】
詳細を説明すると、解除ボタン36は、容器14の位置に関して回転手段38,40のそれぞれの下流側に配置された第1の前側部分46及びこの場合も又容器14の位置に関して回転手段38,40のそれぞれの上流側に配置された第2の後側部分48を有する。前側部分46は、弾性要素42を介して取っ手部分26に可動的に連結され、後側部分48は、舌部32に回転可能に連結されている。
【0020】
図1〜
図8に示されているシステム10の第1の例示の実施形態によれば、解除ボタン36と舌部32は、2つの別々のコンポーネントであり、金属材料で作られた舌部32は、プラスチック材料で作られた解除ボタン36の後側部分48のところにヒンジ止めされている(
図8)。
【0021】
他方、
図9に示されているシステム10の第2の例示の実施形態を参照すると、解除ボタン36及び舌部32は、プラスチック又は金属材料から単一品として作られており、これらは、その往復回転運動を可能にする可撓性の接触壁50を備えている。
【0022】
取り付け・取り外しシステム10が使用形態にあるとき又は換言すると取っ手26がベース部分12に連結され、その結果、容器14(
図5A及び
図7A)に連結されているとき、解除ボタン36は、舌部32がベース部分12の第2の下側取り付け手段20に係合する動作位置に弾性要素42により保たれ、これに対し、締結歯30は、ベース部分12それ自体の第1の上側取り付け手段18に嵌まり込む。好ましくは、取っ手26とベース部分12の結合をシステム10の使用形態において安定状態にするため、
図3の断面図に示されているように、取っ手部分26の端突出部28上に、端突出部28と一体に1つ又は2つ以上の別の突出部52が形成されており、かかる突出部52は、ベース部分12の内部キャビティ22内に作られた対応する凹部54の内側に形状結合により嵌まり込む。
【0023】
或る特定の圧力を解除ボタンの前側部分46に及ぼすことにより解除ボタン36を作動させることによって弾性要素42を弾性的に変形させることができる。解除ボタン36の前側部分46と後側部分48との間で解除ボタン36に突起56が設けられていることは、フライパンの方に向いた後側部分48ではなく、取っ手26の握りの最も近くに位置する前側部分46に作用する必要性をユーザに示すのに有用な場合があり、これは、安全性の点で明らかな利点である。
【0024】
かくして、解除ボタン36自体の回転手段38,40回りに回転する解除ボタン36の作動により、舌部32は、左側に動き、その結果、ベース部分12の第2の下側取り付け手段(穴)20から離脱する。したがって、この時点において、取っ手26を
図5B及び
図7Bの矢印Aにより示された方向にベース部分12に対して回転させ始めることが可能である。
【0025】
舌部32がベース部分12の穴20からいったん離脱してしまえば、解除ボタン36を放すことが可能であるが、引き続きベース部分12に対する取っ手26の相対回転を続けて歯30も又ベース部分12(
図5C及び
図7C)の第1の上側取り付け手段(穴)18から離脱させる。かくして、取っ手26をそれぞれのベース部分12から完全に取り外すことが可能になっている。
【0026】
他方、上述したのと同じ操作を逆に行うことにより、取っ手26を再び容易且つ直感で分かる仕方でそれぞれのベース部分12に再び取り付けることができよう。しかしながら、注目されるべきこととして、ベース部分12への取っ手26の取り付け操作の際、解除ボタン36を作動させることは不要である。というのは、舌部32とベース部分12それ自体の穴20との間の結合は、ねじりばね42の弾性により、キャッチによって可能だからである。このこと全ては、システム10の実用性及び使用速度に関する利点に寄与することは明らかである。
【0027】
かくして、本発明に従って食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムが上記において強調された目的を達成することが分かる。
【0028】
上述のように案出された本発明の食品を調理する容器の取っ手を取り付けたり取り外したりするシステムは、いずれにせよ、多くの改造及び変形が可能であり、これらは全て、同一の本発明の概念に含まれ、細部の全ては、技術的に均等な要素で置き換え可能である。
【0029】
したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。