特許第5662441号(P5662441)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662441
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】低雑音バッテリ
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/26 20060101AFI20150108BHJP
   H01M 2/30 20060101ALI20150108BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20150108BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
   H01M2/26 A
   H01M2/30 D
   H01M10/04 W
   H01M2/10 E
   H01M2/10 U
【請求項の数】9
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2012-520868(P2012-520868)
(86)(22)【出願日】2009年11月4日
(65)【公表番号】特表2013-500545(P2013-500545A)
(43)【公表日】2013年1月7日
(86)【国際出願番号】CA2009001598
(87)【国際公開番号】WO2011009190
(87)【国際公開日】20110127
【審査請求日】2012年2月15日
(31)【優先権主張番号】61/228,323
(32)【優先日】2009年7月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500043574
【氏名又は名称】ブラックベリー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】シンデル, アンドレ ジョン ファン
【審査官】 佐藤 知絵
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−163929(JP,A)
【文献】 特表2008−522463(JP,A)
【文献】 特開2006−19367(JP,A)
【文献】 特開2004−111186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/26
H01M 2/30
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正電極と、
負電極と、
隔離板であって、該正電極および該負電極は、該隔離板によって隔離されている、隔離板と、
該正電極から第1の電流を伝送するように構成されている第1の導体と、
該負電極から第2の電流を伝送するように構成されている第2の導体であって、該第1の導体を通して伝送される該第1の電流の方向は、該第2の導体を通して伝送される該第2の電流の方向と反対であり、該第1の電流の大きさは、該第2の電流の大きさと等しい、第2の導体と、
ケース
を備え、
該正電極および該負電極は、該ケースの内側に位置し、該第1の導体は、該ケース内側に位置する内側部分と、該ケース外側に位置する外側部分とを含み、該第2の導体は、該ケース内側に位置する内側部分と、該ケース外側に位置する外側部分とを含み、該第1の導体および該第2の導体の両方は、該ケースの所定の周辺側面で該ケースから出て、
該ケースは、該ケースの該所定の周辺側面に位置する正フィードスルーおよび負フィードスルーを含み、該第1の導体は、該正フィードスルーを通って該ケースから出て、該第2の導体は、該負フィードスルーを通って該ケースから出て、該正フィードスルーおよび該負フィードスルーは、該ケースの該所定の周辺側面に沿って隔離距離だけ相互から隔離されており、該第1の導体および該第2の導体のうちの一方の該内側部分は、該ケースの該所定の周辺側面に沿って延び、かつ、該隔離距離と等しい長さを有する第1の部分を含み、該第1の導体および該第2の導体のうちの該一方の該外側部分は、該ケースの該所定の周辺側面に沿って延び、かつ、該隔離距離と等しい長さを有する第2の部分を含む、装置。
【請求項2】
前記正電極および前記負電極は、ゼリーロール構成を形成するように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項3】
前記ケースの外側に位置する正接触パッドと、
該ケースの外側に位置する負接触パッドと
をさらに備え、前記第1の導体は、該正接触パッドに接続されており、前記第2の導体は、該負接触パッドに接続されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の導体の導電率は、前記正電極の導電率より高く、前記第2の導体の導電率は、前記負電極の導電率より高い、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の導体の導電率は、前記正電極の導電率より少なくとも10倍高く、前記第2の導体の導電率は、前記負電極の導電率より少なくとも10倍高い、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の導体は、前記正電極に取り付けられ、該正電極の一端の一部分にわたって延在し、前記第2の導体は、前記負電極に取り付けられ、該負電極の一端の一部分にわたって延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記正電極の一端の部分は、該正電極の一端の全長を含み、前記負電極の一端の部分は、該負電極の一端の全長を含む、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記正電極と前記負電極と前記隔離板と前記第1の導体と前記第2の導体と前記ケースとは、再充電可能バッテリを形成し、前記装置は、
バッテリインターフェースを有する無線モバイル通信デバイスをさらに備え、該バッテリは、前記再充電可能バッテリインターフェースに接続することと、電力を該無線モバイル通信デバイスに提供することとを行うように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
第1の電極からの第1の電流を収集するための第1の部分を有する第1の導体と、
第2の電極からの第2の電流を収集するための第の部分を有する第2の導体
を備え、
該第1の電極および該第2の電極は、隔離板によって隔離されており、該第1の導体の該第1の部分は、該隔離板に対して該第2の導体の該第2の部分と対称であり、該第1の電極および該第2の電極は、ケースの内側にあり、該第1の導体および該第2の導体の両方は、該ケースの所定の周辺側面で該ケースから出て、該ケースは、該ケースの該所定の周辺側面に位置する第1のフィードスルーおよび第2のフィードスルーを含み、該第1の導体は、該第1のフィードスルーを通って該ケースから出て、該第2の導体は、該第2のフィードスルーを通って該ケースから出て、該第1のフィードスルーおよび該第2のフィードスルーは、該ケースの該所定の周辺側面に沿って隔離距離だけ相互から隔離されており、
該第1の導体は、第1の方向に流れるように該第1の電流を搬送するための第3の部分と、第2の方向に流れるように該第1の電流を搬送するための第4の部分とをさらに含み、該第1の方向は、該第2の方向と反対であり、該第3の部分は、該ケースの内側に位置しており、該第4の部分は、該ケースの外側に位置しており、該第3の部分および該第4の部分の各々は、該ケースの該所定の周辺側面に沿って延び、かつ、該隔離距離と等しい長さを有する、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2009年7月24日に出願された米国仮特許出願第61/228,323号の出願日の優先権の利益を主張し、この仮特許出願の全内容が本明細書において参照により援用される。
【0002】
本開示は、バッテリに関する。より具体的には、本開示は、低磁気干渉を有するバッテリのための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル通信デバイスは、ビジネスおよび個人的使用に対して、人気がある。そのようなデバイスは、携帯端末(PDA)、携帯電話、移動電話、スマートフォン、およびコンピュータを含む。これらのモバイルデバイスは、無線ネットワークを介して、無線双方向音声およびデータ通信を提供する。無線ネットワークは、GSM(登録商標)/GPRS、CDPD、TDMA、CDMA、iDEN Mobitex、DataTAC、EDGE、EV−DO、UMTS、Bluetooth(登録商標)、802.11の発展型、および他の無線ネットワークであり得るが、それらに限定されない。
【0004】
電磁場は、電子デバイスによって生成される。電磁場は、他の近傍電子デバイスに干渉し得る。補聴器両立性(HAC)に関する国際基準は、磁気干渉を最小限にしながら、補聴器(人工内耳、および補助的聴取デバイスを含む)への有効磁気無線連結するための補聴器のT−コイルにおける最小信号対雑音比を確立している。モバイル通信デバイスによって生成される磁場の存在下、要求される信号対雑音比を満たすための従来のアプローチは、モバイル通信デバイス内の受信機への電流を増加させ、モバイル通信デバイス内に別個のT−コイルを搭載し、信号を増加させ、モバイル通信デバイス内の電流ループおよび回路基板トレースを改変し、磁気干渉からの雑音を低減させるステップを含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
異なる例証的実施形態は、いくつかの異なる配慮点を認識し、考慮する。例えば、例証的実施形態のうちの1つ以上は、モバイル通信デバイスによって生成される雑音の実質的部分が、モバイル通信デバイス内の回路によって発生されることを認識する。異なる例証的実施形態のうちの1つ以上は、モバイル通信デバイス内のバッテリが、モバイル通信デバイス内の他の構成要素と比較して、有意な量の雑音を生成することを認識し、考慮する。
【0006】
本認識に照らして、異なる例証的実施形態は、バッテリによって生成される雑音の量を低減させるのに有用となり得る。バッテリ内の雑音は、電極の異なる側に取り付けられるタブまたは導体、非対称であって、ケースの内側および外側の異なる場所にケース接続を有するタブまたは導体、および反対電流を整合させることなく配線された外部配線よって発生され得る。
【0007】
便宜上かつ例証の明確化のため、適切とみなされる場合、参照番号は、対応または類似要素を示すように、図面間で反復され得ることを理解されるであろう。加えて、多数の具体的詳細は、本明細書に説明される実施形態の完全なる理解を提供するために記載される。しかしながら、本明細書に説明される実施形態が、これらの具体的詳細を伴わずに実践され得ることは、当業者によって理解されるであろう。他の事例では、周知の方法、手順、および構成要素は、本明細書に説明される実施形態を曖昧にしないように、詳細に説明されない。また、説明は、本明細書に説明される実施形態の範囲を限定するものとしてみなされない。
【0008】
本明細書に説明される実施形態は、概して、ITポリシーに従って構成可能である、「ユーザ機器」と称される場合もある、無線モバイル通信デバイスに関する。用語「ITポリシー」は、一般に、一連のITポリシー規則を指し、ITポリシー規則は、グループ別または非グループ別であって、グローバルまたはユーザ毎として定義可能であることに留意されたい。用語「グループ別」、「非グループ別」、「グローバル」、および「ユーザ毎」は、以下でさらに定義される。適用可能通信デバイスの実施例は、ポケベル、携帯電話、セル式スマートフォン、無線事業主、携帯端末、コンピュータ、ラップトップ、携帯式無線通信デバイス、無線対応ノートブックコンピュータ等を含む。
【0009】
以下に、本明細書に説明される種々の実施形態のより良い理解のため、かつそれらがどのように実施され得るかをより明確に示すために、単なる一例として、少なくとも1つの例示的実施形態を示す、付随の図面を参照する。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
正電極と、
負電極と、
該正電極および該負電極が隔離される隔離板と、
該正電極から第1の電流を伝送するように構成される第1の導体と、
該負電極から第2の電流を伝送するように構成される第2の導体であって、該第1の導体を通して伝送される該第1の電流の方向は、実質的に、該第2の導体を通して伝送される該第2の電流の方向と反対であって、該第1の電流の大きさは、実質的に、該第2の電流の大きさと等しく、該第1および第2の導体は、相互に近接する、第2の導体と、
該正および負電極が、内側に位置する、ケースであって、該第1および第2の導体の少なくとも一部分は、外側に位置する、ケースと、
隔離距離だけ相互から離間する、正フィードスルーおよび負フィードスルーであって、該第1および第2の導体のうちの一方の第1の部分は、該隔離距離に沿って、該ケースの内側に位置し、該第1および第2の導体の該一方の第2の部分は、該隔離距離に沿って、該ケースの外側に位置する、正フィードスルーおよび負フィードスルーと
を備える、装置。
(項目2)
上記第1および第2の導体の上記一方の上記第1および第2の部分は、上記隔離距離に沿って、約1mm以下の距離だけ互いに離間される、項目1に記載の装置。
(項目3)
上記第1の電流の大きさは、約10%以下だけ上記第2の電流の大きさと異なる、項目1に記載の装置。
(項目4)
上記正電極および上記負電極はそれぞれ、複数の層を備え、上記第1の導体は、該正電極の最後層の一端の一部分にわたって延在し、上記第2の導体は、該負電極の最後層の一端の一部分にわたって延在する、項目1に記載の装置。
(項目5)
上記正電極および上記負電極は、ゼリーロール構成を形成するように構成される、項目4に記載の装置。
(項目6)
上記ケースの外側に位置する正接触パッドと、
該ケースの外側に位置する負接触パッドと
をさらに備え、上記第1の導体は、該正接触パッドに接続され、上記第2の導体は、該負接触パッドに接続される、項目1に記載の装置。
(項目7)
上記第1および第2の電気導体はそれぞれ、上記正および負電極の導電率より高い導電率を含む、項目1に記載の装置。
(項目8)
上記第1および第2の導体の導電率は、上記正および負電極の導電率より少なくとも約10倍高い、項目7に記載の装置。
(項目9)
上記第1の導体は、上記正電極に取り付けられ、該正電極の一端の一部分にわたって延在し、上記第2の導体は、上記負電極に取り付けられ、該負電極の一端の一部分にわたって延在する、項目1に記載の装置。
(項目10)
上記正電極の一端の部分は、実質的に、該正電極の一端の全長を含み、上記負電極の一端の部分は、実質的に、該負電極の一端の全長を含む、項目9に記載の装置。
(項目11)
上記正電極、上記負電極、上記隔離板、上記第1の導体、上記第2の導体および上記ケースは、再充電可能バッテリを形成し、上記装置は、
バッテリインターフェースを有する無線モバイル通信デバイスをさらに備え、該バッテリは、上記再充電可能バッテリインターフェースに接続し、電力を該無線モバイル通信デバイスに提供するように構成される、項目1に記載の装置。
(項目12)
第1の電極からの第1の電流を第1の導体の第1の部分によって収集することと、
第2の電極からの第2の電流を第2の導体の第1の部分によって収集することと、
該第1の電流または該第2の電流のうちの一方を該第1の導体または該第2の導体のうちの少なくとも1つの第3の部分によって第1の方向に搬送することと、
該第1の電流または該第2の電流のうちの該一方を該第1の導体または該第2の導体のうちの該少なくとも1つの第4の部分によって第2の方向に搬送することと
を含み、
該第1の導体の該第1の部分および該第2の導体の該第1の部分は、実質的に対称であって、近接しており、
該第3の部分は、該第1および第2の電極を備えるケースの内側にあって、該第4の部分は、該ケースの外側にあって、該第1の方向は、実質的に該第2の方向と反対である、方法。
(項目13)
上記第1の導体の第1の部分および上記第2の導体の第1の部分は、上記第1の電流および上記第2の電流が、該第1の導体の第1の部分および該第2の導体の第2の部分を通過せずに、該第1の導体または該第2の導体のうちの少なくとも1つの第3の部分および第4の部分に到達するのを防止するように構成される、項目12に記載の方法。
(項目14)
第1の電極からの第1の電流を収集するための第1の部分を有する第1の導体と、
第2の電極からの第2の電流を収集するための第1の部分を有する第2の導体と、
該第1の電流または該第2の電流のうちの少なくとも1つを第1の方向に搬送するための該第1の導体または該第2の導体のうちの少なくとも1つの第3の部分と、
該第1の電流または該第2の電流のうちの少なくとも1つを第2の方向に搬送するための該第1の導体または該第2の導体のうちの該少なくとも1つの第4の部分と
を備え、該第1の導体の第1の部分および該第2の導体の第1の部分は、実質的に対称であって、近接しており、
該第3の部分は、該第1および第2の電極を備えるケースの内側にあって、該第4の部分は、該ケースの外側にあって、該第1の方向は実質的に該第2の方向と反対である、装置。
(項目15)
上記第1の電流を搬送するための上記第1の導体の第2の部分と、
上記第2の電流を搬送するための上記第2の導体の第2の部分と
をさらに備え、該第1の導体の第2の部分および該第2の導体の第2の部分は、実質的に対称であって近接している、項目14に記載の装置。
(項目16)
上記第1の導体の第1の部分および上記第2の導体の第1の部分は、上記第1の電流および上記第2の電流が、該第1の導体の第1の部分および該第2の導体の第2の部分を通過せずに、該第1の導体または該第2の導体のうちの少なくとも1つの第3の部分および第4の部分に到達するのを防止するように構成される、項目14に記載の装置。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、例証的実施形態による、無線モバイル通信デバイスを例証する、ブロック図である。
図2図2は、例証的実施形態による、バッテリを例証する、ブロック図である。
図3図3は、例証的実施形態による、バッテリの斜視図である。
図4図4は、例証的実施形態による、巻解構成における、バッテリの他の層を伴う、正および負電極の略図である。
図5図5は、例証的実施形態による、巻回構成における、バッテリの他の層を伴う、正および負電極の略図である。
図6図6は、例証的実施形態による、巻回構成における、バッテリの他の層を伴う、正および負電極の略図である。
図7図7は、例証的実施形態の説明を補助するために、正タブおよび負タブを伴う、先行技術バッテリの最終層を描写する、略図である。
図8図8は、例証的実施形態による、電極内に類似大きさおよび反対方向を伴う、電流を流動させる、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図9図9は、例証的実施形態による、バッテリの接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図10図10は、例証的実施形態による、バッテリの接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図11図11は、例証的実施形態による、バッテリの接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図12図12は、例証的実施形態による、電気を伝送するためのプロセスの工程図である。
図13図13は、例証的実施形態による、バッテリの接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図14図14は、例証的実施形態による、バッテリの接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図15図15は、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図16図16は、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図17図17は、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
図18図18は、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、例証的実施形態による、ユーザ機器100の例示的実施形態のブロック図が、描写される。ユーザ機器100は、メインプロセッサ102、無線ネットワーク134からメッセージを受信し、そこへメッセージを送信する、通信サブシステム104、ランダムアクセスメモリ(RAM)106、フラッシュメモリ108、ディスプレイ110、補助入力/出力(I/O)サブシステム112、データポート114、キーボード116、受信機118、マイクロホン120、加入者識別モジュール/リムーバブルユーザ識別モジュールカード126、加入者識別モジュール/リムーバブルユーザ識別モジュールインターフェース128、短距離通信122、他のデバイスサブシステム124等の1つ以上の構成要素を含む。
【0012】
ユーザ機器100は、バッテリ駆動デバイスであって、再充電可能であり得る、少なくとも1つのバッテリ130を受容するためのバッテリインターフェース132を含む。少なくともいくつかの実施形態では、バッテリ130は、内蔵マイクロプロセッサを伴う、スマートバッテリであることが可能である。バッテリインターフェース132は、電力をユーザ機器100に提供する際、バッテリ130を補助する、調整器(図示せず)に連結される。現在の技術は、バッテリを利用するが、マイクロ燃料電池等の将来的技術が、電力をユーザ機器100に提供してもよい。
【0013】
次に、図2を参照すると、例証的実施形態による、バッテリのブロック図が、描写される。バッテリ202は、図1のユーザ機器100等のユーザ機器のための図1のバッテリ130の一実装であってもよい。バッテリ202は、ケース204を備える。ケース204の外側には、負接触パッド266および正接触パッド264がある。負接触パッド266および正接触パッド264は、ユーザ機器内の構成要素の残りに電力を提供するために使用されてもよい。正接触パッド264および負接触パッド266は、それぞれ、第1の導体212および第2の導体216に接続される、その一部である、またはその拡張部であってもよい。
【0014】
ケース204は、ゼリーロール構成262と、それぞれ、第1の導体212および第2の導体216の内側部分240および242と、を含有する。ゼリーロール構成262は、巻回され、平坦化された複数の層256等の塗膜金属膜を備える(「ゼリーロール」電極アセンブリと称される)。異なる実施形態では、ケース204は、ゼリーロール構成の代わりに、アコーディオンのように前後に折畳される、積層された構成を備えてもよい(Z型電極アセンブリと称される)。以下、「ゼリーロール」電極アセンブリの構造および設計を参照するが、当業者は、本明細書に記載される原理が、電極アセンブリの他の設計および構成にも等しく適用されることを理解されるであろう。
【0015】
ゼリーロール構成262は、複数の層256を備えてもよい。複数の層256は、正電極206と、隔離板210と、負電極208と、を備えてもよい。隔離板210は、電解質を備える。バッテリ202内のイオンは、電解質を通って流動する。異なる例証的実施形態では、隔離板210は、正電極206と負電極208との間の電解質の1つ以上の層を備えてもよい。異なる実施形態では、隔離板210はまた、正電極206および/または負電極208の他の側に1つ以上の層を備えてもよい。
【0016】
隔離板210は、エーテル等の有機溶媒中に、LiPF6、LiBF4、またはLiClO4等のリチウム塩等の電解質を含有する。電解質はまた、鉛酸バッテリにおけるように酸性であってもよく、アルカリ電解質は、通常、ニッケル水素またはニッケルカドミウムにおける水酸化カリウムである。電流が、正電極206から負電極208に流動するように、正電極206は、酸化コバルトリチウム(LiCoO2)または他の好適な材料によって、両側(例えば、片側あたり60−70ミクロン)に塗膜される、アルミニウムの薄いシート(例えば、15ミクロン)を備えてもよい一方、負電極208は、黒鉛(例えば、片側あたり60−70ミクロン)によって、両側に塗膜される、銅箔(例えば、10ミクロン)の薄いシートを備えてもよい。隔離板210は、電解液を正電極206と負電極208との間に浸透させる、開口部をその中に有する。したがって、隔離板210は、2つの電極シートを物理的に隔離する一方、その間にイオンを流動させる。隔離板210は、厚さ約20ミクロンを有してもよい。しかしながら、異なる実施形態では、隔離板210は、他の厚さを有してもよい。
【0017】
異なる実施形態は、バッテリ202等のバッテリ内の磁気雑音の源は、ゼリーロール構成262内を流動する第1の電流、電解液内のイオン電流、正電極206および負電極208から正フィードスルー244および負フィードスルー246に、導体212および216の内側部分240および242内を流動する電流、ケース204内を流動する電流、ならびに導体212および216の外側部分250および252内を流動する電流等の電流からの雑音を含むことを認識する。
【0018】
正電極206は、導電率236と、最後層258と、を備える。導電率236は、2つの点間に電流を伝導させる、物体または回路の能力の測定値である。導電率236は、物体の材料および形状に依存してもよい。最後層258は、ゼリーロール構成262内の最後層であって、ゼリーロール構成262上の外側層である。最後層258は、端部268を備える。端部268は、最後層258の任意の端部であってもよい。端部268は、ゼリーロール構成262のロールの軸に垂直または水平であってもよい。端部268は、最後層258の縁であってもよく、または最後層258の縁につながる最後層258の一部分であってもよい。例えば、端部268は、最後層258の縁につながる5ミリメートルであってもよい。端部268は、5ミリメートル以上または以下であってもよい。端部268は、部分228を備える。部分228は、端部268に沿って、任意の長さであってもよい。部分228は、全長270を備えてもよい。全長270は、部分228が、端部268の全長にわたって延在するときの長さである。
【0019】
負電極208は、導電率238と、最後層260と、を備える。最後層260は、ゼリーロール構成262内の最後層であって、ゼリーロール構成262上の外側層を有する。最後層260は、端部272を備える。端部272は、最後層260の任意の端部であってもよい。端部272は、ゼリーロール構成262のロールの軸に垂直または水平であってもよい。端部272は、最後層260の縁であってもよく、または最後層260の縁につながる最後層260の一部分であってもよい。例えば、端部272は、最後層258の縁につながる5ミリメートルであってもよい。端部272は、5ミリメートル以上または以下であってもよい。端部272は、部分230を備える。部分230は、端部272に沿った任意の長さであってもよい。部分230は、全長274を備えてもよい。全長274は、部分230が、端部272の全長にわたって延在するときの長さである。
【0020】
第1の導体212は、部分228に沿って、正電極206に接続される、導体である。第1の導体212はまた、正接触パッド264に接続される。第1の導体212は、導電率232と、第1の電流214と、内側部分240と、外側部分250と、を備える。第1の導体212の導電率232は、正電極206の導電率236より高く、第1の電流214等の電流を第1の導体212内に収集させる。第1の導体212の材料は、正電極206の材料より伝導性であってもよい。
【0021】
第1の電流214は、方向220と、大きさ224と、を備える。方向220は、電流214の方向であって、大きさ224は、電流214の大きさである。第1の電流214は、磁場を発生させる。正電流は、反対方向に流動する負電流のものと反対磁場をもたらすであろう。また、正電流は、反対方向に流動する正電流のものと反対磁場をもたらすであろう。
【0022】
内側部分240は、ケース204の内側に残留する第1の導体212の部分を備える。外側部分250は、ケース204の外側に残留する第1の導体212の部分を備える。
【0023】
第2の導体216は、部分230に沿って、負電極208に接続される、導体である。第2の導体216はまた、負接触パッド266に接続される。第2の導体216は、導電率234と、第2の電流218と、内側部分242と、外側部分252と、を備える。第2の導体216の導電率234は、負電極208の導電率238より高く、第2の電流218等の電流を第2の導体216内に収集させる。第2の導体216の材料は、負電極208の材料より伝導性があってもよい。また、図2では、第1の導体212および第2の導体216は両方とも、ケース204に接続されて見られるが、1つの導体のみ、任意の所与の時間において、ケース204に物理的に接触する、または接続されてもよいことが認識される。
【0024】
第2の電流218は、方向222と、大きさ226と、を備える。方向222は、電流218の方向であって、大きさ226は、電流218の大きさである。第2の電流218は、磁場を発生させる。
【0025】
内側部分242は、ケース204の内側に残留する第2の導体216の部分を備える。外側部分252は、ケース204の外側に残留する第2の導体216の部分を備える。
【0026】
正フィードスルー244および負フィードスルー246は、ケース204の部分であって、それぞれ、第1の導体212および第2の導体216は、ケース204から出射する。正フィードスルー244および負フィードスルー246は、隔離距離248だけ隔離される。隔離距離は、任意の距離254であってもよい。
【0027】
第1の導体212および第2の導体216は、正電極206および負電極208より約10倍以上の導電率を有してもよい。導電率の増加は、第1の導体212および第2の導体216が、第1および第2の電極より約10倍以上厚いために達成され得る。正電極206および負電極208は、典型的には、わずか10ミクロンの厚さである。
【0028】
図2におけるバッテリ202の例証は、異なる例証的実施形態が実装され得る態様に、物理的または構造的制限を含意することを意味するものではない。例証されるものに加え、および/またはその代わりに、他の構成要素が、使用されてもよい。いくつかの構成要素は、いくつかの例証的実施形態では、不必要であってもよい。また、ブロックは、いくつかの機能的構成要素を例証するために提示される。これらのブロックのうちの1つ以上は、異なる例証的実施形態に実装されるとき、異なるブロックに組み合わせられる、および/または分割されてもよい。
【0029】
加えて、負接触パッド266および正接触パッド264は、接触パッドの種類だけでなくてもよい。例えば、また、温度接触パッドおよび暗号接触パッドならびに他の種類のパッドが存在してもよい。また、複数の層256内により多くの層が存在してもよい。例えば、第2の正電極、第2の負電極、および第2の隔離板が存在してもよい。第2の電極および隔離板セットは、第1の層、正電極206、隔離板210、および負電極208とともに巻回されてもよい。
【0030】
次に、図3を参照すると、例証的実施形態による、ユーザ機器に給電するためのバッテリが、描写される。バッテリ302は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。本例証的実施例では、バッテリ302は、ケース304の内側に組み立てられた電極アセンブリを含み、正接触パッド306と、負接触パッド312と、温度接触パッド310と、バッテリ302の製造業者の真正性を試験するための暗号接触パッド308と、を含む。ケース304は、図2のケース204の一実装であってもよい。
【0031】
異なる実施形態では、パッドは、異なる順序または場所にあってもよい。加えて、暗号接触パッド308等のいくつかのパッドは、ケース上に存在しなくてもよい。他の実施形態では、他の種類のパッドが、使用されてもよい。バッテリ302は、内部マイクロプロセッサと、バッテリ302が、所定のレベルを下回って放電する場合、バッテリへの損傷を回避するために、内部マイクロプロセッサによって開放される、正接触パッド306および負接触パッド312と直列のスイッチと、を含んでもよい。同様に、バッテリ温度が、温度接触パッド310上に示されるように、所定のレベルを超えて上昇する場合、マイクロプロセッサは、スイッチを開放させてもよい。
【0032】
次に、図4を参照すると、例証的実施形態による、巻解構成における、バッテリの他の層を伴う、正および負電極の略図が、描写される。電極アセンブリ400は、解巻「ゼリーロール」である。電極アセンブリ400は、図2のゼリーロール構成262の一実装であってもよい。電極アセンブリ400は、それらの間の隔離板シート406とともに、ともに挟入される、正電極シート402(カソード)と、負電極シート404(アノード)と、正および負電極を完全に単離するように、ゼリーロールの最内区分において、正電極シート402の端部の周囲に巻装し得る、さらなる外側隔離板シート408と、を備える。隔離板シート406および外側隔離板シート408は、図2の隔離板210の一実装であってもよい。正電極シート402および負電極シート404は、図2の正電極206および負電極208の一実装であってもよい。
【0033】
負電極シート404と図3の負接触パッド312との間の電気接続は、絶縁体によってケースから絶縁される、伝導性細片に接続する、絶縁フィードスルーに延在する、負導体410を経由して成されてもよい。正電極シート402と図3の正接触パッド306との間の電気接続は、裸アルミニウム電極およびスポット溶接を露出するように、アルミニウム電極をゼリーロール構造のその最後ロール内に塗膜されないまま残す、または正電極シート402の最後ロールを導電性であり得る図3のケース304に圧着させることによって、あるいは正導体412を図3のケース304にスポット溶接または圧着し、それによって、正電極シート402から図3のケース304を通して外部接続を形成することによって、成されてもよい。
【0034】
電力は、典型的には、図3の正接触パッド306および負接触パッド312等の伝導性パッドを経由して、図3のバッテリ302内のバッテリから、図1のユーザ機器100等のデバイスに提供される。
【0035】
次に、図5を参照すると、例証的実施形態による、巻回構成における、バッテリの他の層を伴う、正および負電極の略図が、描写される。電極アセンブリ500は、図2のゼリーロール構成262の一実装であってもよい。
【0036】
電極アセンブリ500の例証的実施形態は、正と負電極との間に絶縁体506を伴う、電極アセンブリ500の同一点において、それぞれ、正および負電極に接続される、正タブ504と、負タブ502と、を有してもよい。その結果、電極内の電流は、反対方向に流動可能である。さらに、電極のそれぞれ内の電流の大きさは、実質的に、同一であることが可能である。電極は、好ましくは、相互に非常に近接し、典型的には、約150ミクロンの距離だけ隔離される。選択される距離は、対向電流によって生成される磁場が、実質的に、相互に相殺されるようなものである。
【0037】
代替実施形態では、正および負タブは、ゼリーロールに沿った任意の点において、それぞれの正および負電極に接続されてもよい。実施例として、正および負タブは、ゼリーロール内のそれぞれの正および負電極の中間点に接続されてもよい。さらなる代替例は、ゼリーロールの長さの3分の1またはゼリーロールの長さの任意の他の割合である点において、正および負タブを有し得る。
【0038】
正タブ504および負タブ502は、ゼリーロールの同一側から突出し、ゼリーロールに対して同一角度にあって、両方とも同一サイズであるという点において、対称である。
【0039】
バッテリケースの内側および外側の電流から生じる磁場は、ゼリーロールからケースに電流を搬送するように正および負導体を近接して配線する、または隔離としてのケースとともに、導体を反対方向に配線することによって、さらに低減され得る。
【0040】
次に、図6を参照すると、例証的実施形態による、巻回構成における、バッテリの他の層を伴う、正および負電極の略図が、描写される。ゼリーロール602は、図2のゼリーロール構成262の一実装であってもよい。また、ゼリーロール602は、図4に示されるように、電極アセンブリ400の一実施形態の一実装の実施例であってもよい。
【0041】
描写されるように、ゼリーロール602は、正電極シートと、負電極シートと、絶縁体606と、正導体604と、負導体608と、を備える。正導体604は、図2の第1の導体212の一実装であってもよい。負導体608は、図2の第2の導体216の一実装であってもよい。絶縁体606は、図2の隔離板210の一実装であってもよい。
【0042】
正導体604および負導体608は、それぞれ、正および負電極の端部の全長に沿って接続される。他の実施形態では、正導体604および負導体608は、ゼリーロール602の異なる面積内に位置する、異なるサイズである、正および負電極の全長に沿って接続されない、またはゼリーロール602の軸に垂直である端部等の異なる端部に接続されてもよい。その結果、電極610内の電流は、反対方向に流動可能である。さらに、電極のそれぞれ内の電流の大きさは、実質的に、同一であってもよい。最終アセンブリでは、電極610は、好ましくは、対向電流によって生成される磁場が、相互に相殺されるように、相互に十分に近接する。これらの例証的実施例では、電極610間の距離は、例えば、約150ミクロンであってもよいが、これに限定されない。
【0043】
次に、図7を参照すると、異なる例証的実施形態を説明する補助として、正タブおよび負タブを伴う、現在周知のバッテリ設計の最終層の略図が、描写される。層702は、図2におけるバッテリ202内にあり得る、層の実施例である。
【0044】
本例証的実施例では、層702は、ゼリーロールの最後層である。層702は、電流708を備える。図7では、層702は、単一層であるように見られるが、層702が、図2のバッテリ202内の複数の層256等の複数の層を表してもよいことが認識される。複数の層は、正電極と、負電極と、隔離板と、を備えてもよい。加えて、図7では、負タブ704および正タブ706は両方とも、単一層に接続されて見られるが、負タブ704および正タブ706は、異なる層に接続されることが認識される。例えば、正タブ706は、層702の正電極に接続されてもよい。
【0045】
電流708は、正および負電流を備える。図7に示されるように、電流708の正および負電流は、実質的に、負タブ704および正タブ706から最も遠い層702の部分710における方向および大きさと均一である。電流708が、層702の部分712内の負タブ704に接近するのに伴って、負電流は、正電流より強くなる。また、電流708の方向は、部分712内の負タブ704から外側に放射状に広がるように歪曲された状態になる。同様に、電流708が、部分712内の正タブ706に接近するのに伴って、正電流は、負電流より強くなる。また、電流708の方向は、正タブ706に対して内側に放射状に広がるように歪曲された状態になる。そのような大きさ変化ならびに正および負電流の歪曲は、バッテリの近傍に磁場をもたらす可能性がある。
【0046】
次に、図8を参照すると、例証的実施形態による、電極内に類似大きさおよび反対方向を伴って、電流を流動させる、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。層802は、図2におけるバッテリ202であり得る、層の実施例である。
【0047】
層802は、ゼリーロールの最後層である。層802は、電流808を備える。図8では、層802は、単一層であるように見られるが、層802は、図2のバッテリ202における複数の層256等の複数の層を表してもよいことが認識される。複数の層は、正電極と、負電極と、隔離板と、を備えてもよい。加えて、図8では、負導体804および正導体806は両方とも、単一層に接続されるが、負導体804および正導体806は、異なる層に接続されることが認識される。例えば、正導体806は、層802の正電極に接続されてもよい。また、図8では、負導体804および正導体806は、隣接して見られるが、負導体804および正導体806は、重層しており、明確化の目的のための態様として示されているにすぎないことが認識される。
【0048】
図7の電流708とは対照的に、電流808の正電流および負電流は、実質的に、反対方向であって、実質的に、層802全体を通して、等しい大きさであって、また、電流808は、「整合している」、「実質的に、整合している」、「実質的に、整合されている」、または「整合されている」とも称され得る。整合は、実質的に、大きさが等しく、方向が反対である反対電流を有する電流として定義されてもよい。電流は、整合され、等しい大きさであるが、反対方向を有するため、これらの電流によって発生される磁場は、実質的に、相互に相殺される。
【0049】
電流808は、負導体804および正導体806が、実質的に、対称であって、実質的に、相互に近接するため、整合される。負導体804は、層802の負電極に接続され、正導体806は、層802の正電極に接続される。負導体804および正導体806は、層802の縁の全長にわたって延在し、電極より高い導電率を有するため、電流808の正電流は、層802にわたって等しく引っ張られる。対照的に、図7の層702では、電流708の正電流は、正タブ706によって、層702の部分に向かって引っ張られ、負電流は、負タブ704によって、層702の部分に向かって引っ張られる。
【0050】
電流808は整合されているが、負導体804および正導体806内の電流は、整合されない。負電流は、負導体804のタブ810に向かって引っ張られ、正電流は、正導体806のタブ812に向かって引っ張られるであろう。
【0051】
次に、図9を参照すると、例証的実施形態による、接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ900は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。
【0052】
本例証的実施例では、バッテリ900は、ケース902と、ゼリーロールと、層904と、正導体906と、負導体908と、を備える。ケース902は、層904を伴う、ゼリーロールを備える。層904は、ゼリーロールの最後層である。図9では、層904は、単一層であるように見られるが、層904は、図2の複数の層256等の複数の層を表してもよいことが認識される。複数の層は、正電極と、負電極と、隔離板と、を備えてもよい。加えて、図9では、負導体908および正導体906は両方とも、単一層に接続されるように見られるが、負導体908および正導体906は、異なる層に接続されることが認識される。例えば、正導体906は、層904の正電極に接続されてもよい。
【0053】
また、図9では、負導体908および正導体906は、隣接して見られるが、負導体908および正導体906は、重層することが認識される。本提示は、例証的実施形態を説明する際の明確化の目的のために示される。また、層904は、単一長方形として見られるが、第1の区分916から最も遠く、図の上部の部分は、表面下に纏着され、ゼリーロールの残りを形成し、第1の区分916に最も近く、図の底部の部分は、終端し、ゼリーロールの最後部分となることが認識される。ここでは、ゼリーロールは、水平軸を有するであろう。
【0054】
層904は、電流914を備える。電流914の正電流は、矢印912によって示される方向に流動し、電流914の負電流は、矢印910によって示される方向に流動し得る。電流914は、電流の流動の一例証にすぎない。電流914は、他の方向に流動してもよい。例えば、正および負電流は、反対方向に流動してもよい。層904はまた、複数の層を備える。複数の層は、正電極と、隔離板と、負電極と、を含んでもよいが、それらに限定されない。電流914の正電流および負電流は、実質的に、反対方向であって、実質的に、層904全体を通して大きさが等しく、また、電流914は、「整合している」、「実質的に、整合している」、「実質的に、整合されている」、または「整合されている」とも称され得る。代替として、正または負電流は、それら自体によって、反対方向に整合されてもよい。例えば、負電流を伴う導体の一部分は、同一負電流を伴う反対方向に導体の一部分によって、整合されてもよい。
【0055】
これらの描写される実施例では、電流914は、負導体908および正導体906が、図7の導体704および706近傍の電流と異なり、負導体908および正導体906が、正および負電極から電流を引っ張るのに伴って、負および正電極にわたって対称であるため、整合されている。用語「対称」は、相互に近接し、類似形状でものと定義される。負導体908および正導体906が、負および正電極にわたって対称であるとき、電極内の電流914は、負導体908および正導体906に均一に引っ張られ、正および負電流を整合状態に維持する。異なる実施形態では、負導体908および正導体906は、層904の端部の全長にわたって延在される、異なる端部にわたって延在される、および/または層904の端部の一部分のみにわたって延在されてもよい。負導体908は、層904の負電極に接続され、正導体906は、層904の正電極に接続される。負導体908および正導体906は、層904の端部の全長にわたって延在されるため、電流914の正および負電流は、層904にわたって均一に垂直に引っ張られる。
【0056】
正導体906内の正電流および負導体908内の負電流はすべて、実質的に、整合されている。第1の区分916では、負導体908は、重層し、正導体906と対称である。代替として、正導体906は、負導体908に重層してもよい。また、第2の区分918および第5の区分926では、負導体908は、正導体906に重層する。第1の区分916、第2の区分918、および第5の区分926では、正導体906内の正電流および負導体908内の負電流は、実質的に、反対方向であって、実質的に、大きさが等しく、したがって、整合されている。第2の区分918は、第1の区分916から電流を受容し、電流を正導体906および負導体908の残りに伝導する。第3の区分920では、負電流が整合するいかなる正電流も伴わずに、負導体908内の負電流のみ存在する。第3の区分920は、正フィードスルーと負フィードスルーとの間の隔離距離に沿って存在する。隔離距離は、任意の距離であってもよい。加えて、第3の区分920内の負導体908の2つの部分は、2つの部分間のケース902によって、約1mm以下だけ隔離されてもよい。しかしながら、負電流は、ケース内側の負導体908を通って流動する電流が一方向に流動し、次いで、ケース外側の負導体908を通して近接して反対方向に流動するため、それ自体が整合する。加えて、第4の区分924は、第3の区分920と同様に動作する。ケース902内側の正電流は、それ自体がケース902外側の正電流と整合する。加えて、第1の区分916、第2の区分918、第3の区分920のケース内側の部分、および第4の区分924のケース内側の部分はすべて、層904の端部に位置する。第1の区分916は、層904の端部の全長にわたって延在するため、正および負電極からの電流914は、第3の区分920および第4の区分924に流動することが不可能である。異なる例証的実施形態は、電流が、整合されている、または実質的に、整合されているとき、導体および電極を囲繞する電磁場が、低減されることを認識する。本明細書に示されるように、電流が整合されているとき、バッテリ900を囲繞する電磁場は、約20−30dBだけ低減され得る。
【0057】
次に、図10を参照すると、例証的実施形態による、接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1000は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。バッテリ1000はまた、図9のバッテリ900の一実装であってもよいが、負導体1008および正導体1006は、異なる端部およびゼリーロールの最後層の端部の一部分のみにわたって延在される。
【0058】
本例証的実施例では、バッテリ1000は、ケース1002と、ゼリーロールと、層1004と、正導体1006と、負導体1008と、を備える。ケース1002は、層1004を伴う、ゼリーロールを備える。層1004は、ゼリーロールの最後層である。図10では、層1004は、単一層であるように見られるが、層1004は、図2の複数の層256等の複数の層を表してもよいことが認識される。複数の層は、正電極と、負電極と、隔離板と、を備えてもよい。加えて、図10では、負導体1008および正導体1006は両方とも、単一層に接続されるように見られるが、負導体1008および正導体1006は、異なる層に接続されることが認識される。例えば、正導体1006は、層1004の正電極に接続されてもよい。
【0059】
また、図10では、負導体1008および正導体1006は、隣接して見られるが、負導体1008および正導体1006は、重層することが認識される。本提示は、例証的実施形態を説明する際の明確化の目的のために示される。また、層1004は、単一長方形として見られるが、第3の区分1020から最も遠く、図の上部の部分は、表面下に纏着され、ゼリーロールの残りを形成し、第3の区分1020に最も近く、図の底部の部分は、終端し、ゼリーロールの最後部分となることが認識される。ここでは、ゼリーロールは、水平軸を有するであろう。
【0060】
層1004は、電流1014を備える。層1004はまた、複数の層を備える。複数の層は、正電極と、隔離板と、負電極と、を含んでもよいが、それらに限定されない。電流1014の正電流および負電流は、電流1014が、図9における電流914のように、層1004にわたって完全に水平または垂直ではない場合でも、実質的に、反対方向であって、実質的に、層1004全体を通して、大きさが等しい。
【0061】
図10では、負導体1008および正導体1006は、図9の負導体908および正導体906と異なる端部に位置する。また、図10では、負導体1008および正導体1006は、全長ではない、層1004の端部の一部分にわたって延在する。異なる実施形態では、負導体1008および正導体1006は、層1004の端部の全長にわたって延在してもよい。負導体1008および正導体1006内の正および負電流は、図9と同様に、整合されている。異なる例証的実施形態では、負導体1008および正導体1006は、層1004の異なる区分に位置する、層1004の端部以外の面積に延在する、またはゼリーロールの異なる層に延在してもよい。
【0062】
これらの描写される実施例では、電流1014は、図7の導体704および706近傍の電流と異なり、負導体1008および正導体1006が、正および負電極から電流を引っ張るのに伴って、負導体1008および正導体1006が、負および正電極にわたって対称であるため、整合されている。負導体1008および正導体1006が、負および正電極にわたって対称であるとき、電極内の電流1014は、負導体1008および正導体1006に均一に引っ張られ、正および負電流を整合状態に維持する。異なる実施形態では、負導体1008および正導体1006は、層1004の端部の全長にわたって延在される、異なる端部にわたって延在される、および/または層1004の端部の一部分のみにわたって延在されてもよい。負導体1008は、層1004の負電極に接続され、正導体1006は、層1004の正電極に接続される。負導体1008および正導体1006は、層1004の端部の全長にわたって延在しないため、電流1014の正および負電流は、層1004にわたって均一に垂直または水平に引っ張られないが、依然として、整合されたままである。
【0063】
正導体1006内の正電流および負導体1008内の負電流はすべて、実質的に、整合されている。第1の区分1016では、負導体1008は、正導体1006に重層し、対称である。代替として、正導体1006は、負導体1008に重層してもよい。また、第2の区分1018および第5の区分1026では、負導体1008は、正導体1006に重層する。第1の区分1016、第2の区分1018、および第5の区分1026では、正導体1006内の正電流および負導体1008内の負電流は、実質的に、反対方向であって、実質的に、大きさが等しく、したがって、整合されている。第2の区分1018は、第1の区分1016から電流を受容し、電流を正導体1006および負導体1008の残りに伝送する。第3の区分1020では、負電流が整合するいかなる正電流も伴わずに、負導体1008内の負電流のみ存在する。第3の区分1020は、正フィードスルーと負フィードスルーとの間の隔離距離に沿って存在する。隔離距離は、任意の距離であってもよい。加えて、第3の区分1020内の負導体1008の2つの部分は、2つの部分間のケース1002によって、約1mm以下だけ隔離されてもよい。しかしながら、負電流は、ケース内側の負導体1008を通って流動する電流は、一方向に流動し、次いで、ケース外側の負導体1008を通って近接して反対方向に流動するため、それ自体が整合する。加えて、第4の区分1024は、第3の区分1020と同様に動作する。ケース1002内側の正電流は、それ自体がケース1002外側の正電流と整合する。加えて、図9の区分とは対照的に、第1の区分1016のみ、層1004の端部に位置する。異なる例証的実施形態は、電流が、整合されている、または実質的に、整合されているとき、導体および電極を囲繞する電磁場が、低減されることを認識する。
【0064】
図9および図11とは対照的に、第1の区分1016は、電流1014が、第1の区分1016を通過せずに、図10の区分の残りに直接到達するのを防止しない。しかしながら、図10の区分の残りは、層1004に接続されないままである。したがって、電流1014は、区分の残りに到達不可能である。
【0065】
次に、図11を参照すると、例証的実施形態による、接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1100は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。
【0066】
本例証的実施例では、バッテリ1100は、ケース1102と、ゼリーロールと、層1104と、正導体1106と、負導体1108と、を備える。ケース1102は、層1104を伴う、ゼリーロールを備える。層1104は、ゼリーロールの最後層である。図11では、層1104は、単一層であるように見られるが、層1104は、図2の複数の層256等の複数の層を表してもよいことが認識される。複数の層は、正電極と、負電極と、隔離板と、を備えてもよい。加えて、図11では、負導体1108および正導体1106は両方とも、単一層に接続されるように見られるが、負導体1108および正導体1106は、異なる層に接続されることが認識される。例えば、正導体1106は、層1104の正電極に接続されてもよい。
【0067】
また、図11では、負導体1108および正導体1106は、隣接して見られるが、負導体1108および正導体1106は、重層することが認識される。本提示は、例証的実施形態を説明する際の明確化の目的のために示される。また、層1104は、単一長方形として見られるが、第5の区分1126から最も遠く、図の左側の部分は、表面下に纏着され、ゼリーロールの残りを形成し、第5の区分1126に最も近く、図の右側の部分は、終端し、ゼリーロールの最後部分となることが認識される。ここでは、ゼリーロールは、垂直軸を有するであろう。
【0068】
層1104は、電流1114を備える。層1104はまた、複数の層を備える。複数の層は、正電極と、隔離板と、負電極と、を含んでもよいが、それらに限定されない。電流1114の正電流および負電流は、実質的に、反対方向であって、実質的に、層1104全体を通して、大きさが等しい。電流1114は、電流1114が、層1104にわたって完全に水平または垂直ではないという点において、図9の電流914と異なる。
【0069】
図11では、負導体1108および正導体1106は、図9の負導体908および正導体906と異なる端部に位置する。また、図11では、負導体1108および正導体1106は、全長ではない、層1104の端部の一部分にわたって延在する。異なる実施形態では、負導体1108および正導体1106は、層1104の端部の全長にわたって延在してもよい。負導体1108および正導体1106内の正および負電流は、図9と同様に、整合されている。異なる例証的実施形態では、負導体1108および正導体1106は、層1104の異なる区分に位置する、層1004の端部以外の面積に延在する、またはゼリーロールの異なる層に延在してもよい。
【0070】
これらの描写される実施例では、電流1114は、図7の導体704および706近傍の電流と異なり、負導体1108および正導体1106が、正および負電極から電流を引っ張るのに伴って、負導体1108および正導体1106が、負および正電極にわたって対称であるため、整合されている。負導体1108および正導体1106が、負および正電極にわたって対称であるとき、電極内の電流1114は、負導体1108および正導体1106に均一に引っ張られ、正および負電流を整合状態に維持する。異なる実施形態では、負導体1108および正導体1106は、層1104の端部の全長にわたって延在される、異なる端部にわたって延在される、および/または層1104の端部の一部分のみにわたって延在されてもよい。負導体1108は、層1104の負電極に接続され、正導体1106は、層1104の正電極に接続される。負導体1108および正導体1106は、層1004の端部の全長にわたって延在しないため、電流1114の正および負電流は、層1004にわたって均一に垂直または水平に引っ張られないが、依然として、整合されたままである。
【0071】
正導体1106内の正電流および負導体1108内の負電流はすべて、実質的に、整合されている。第1の区分1116では、負導体1108は、正導体1106に重層し、対称である。代替として、正導体1106は、負導体1108に重層してもよい。また、第2の区分1118、第5の区分1126、および第6の区分1128では、負導体1108は、正導体1106に重層する。第1の区分1116、第2の区分1118、第5の区分1126、および第6の区分1128では、正導体1106内の正電流および負導体1108内の負電流は、実質的に、反対方向であって、実質的に、大きさが等しく、したがって、整合されている。第2の区分1118は、第1の区分1116および第6の区分1128から電流を受容し、電流を正導体1106および負導体1108の残りに伝送する。第3の区分1120では、負電流が整合するいかなる正電流も伴わずに、負導体1108内の負電流のみ存在する。第3の区分1120は、正フィードスルーと負フィードスルーとの間の隔離距離に沿って存在する。隔離距離は、任意の距離であってもよい。加えて、第3の区分1120内の負導体1108の2つの部分は、2つの部分間のケース1102によって、約1mm以下だけ隔離されてもよい。しかしながら、負電流は、ケース内側の負導体1108を通って流動する電流が、一方向に流動し、次いで、ケース外側の負導体1108を通って、近接して反対方向に流動するため、それ自体が整合する。加えて、第4の区分1124は、第3の区分1120と同様に動作する。ケース1102内側の正電流は、それ自体がケース1102外側の正電流と整合する。加えて、第1の区分1116、第2の区分1118、第3の区分1120のケース内側の部分、第4の区分1124のケース内側の部分、および第6の区分1128はすべて、層1104の端部に位置する。第1の区分1116が、ゼリーロールが終端する点から第6の区分1128まで延在し、および第6の区分1128が、層1104の縁の下方まで延在するため、正および負電極からの電流1114は、第3の区分1120および第4の区分1124に流動不可能であって、電流1114と第3の区分1120および第4の区分1124内の電流との整合を歪曲させる。異なる例証的実施形態は、電流が、整合されている、または実質的に、整合されているとき、導体および電極を囲繞する電磁場が、低減されることを認識する。
【0072】
図9−11における例証的実施形態は、可能性として考えられる実施形態のうちのいくつかにすぎないことが認識される。図9における正および負導体の第1の区分は、電極内の電流の大部分が、電極上に位置する区分の残りに到達するのを防止することが認識される。図10における第1の区分1016のみ、電極上に位置するため、電極の電流が、図10における正および負導体の他の区分に到達するのを防止する必要がないことが認識される。図11における第1の区分1116および第6の区分1128の組み合わせは、電極内の電流の大部分が、電極上に位置する区分の残りに到達するのを防止することが認識される。異なる実施形態は、異なる構造を有してもよい。図9−11では、正導体によって整合されていないが、負導体の外側部分によって整合される、負導体の内側部分は、負導体の内側部分が負電極上にあるかどうかにかかわらず、負電極から電流を受容しない。また、本明細書では、電流が到達するのを防止される、または負導体の内側部分が電極からの電流を受容しないことが記述されるが、負導体の内側部分に到達する電流の公称量が存在し得ることが認識される。異なる実施形態では、負導体の構造は、正導体と置換されてもよく、またはその逆も然りである。
【0073】
図12を参照すると、例証的実施形態による、電気を伝送するためのプロセスの工程図が、描写される。図12に例証されるプロセスは、図1におけるユーザ機器100等のデバイス内に実装されてもよく、図2におけるバッテリ202内のバッテリが使用される。
【0074】
プロセスは、正電極を提供することから開始する(ステップ1202)。プロセスはまた、負電極を提供する(ステップ1204)。プロセスは、隔離板によって、正電極を負電極から隔離する(ステップ1206)。プロセスはまた、第1の導体によって、第1の電流を正電極から伝送する(ステップ1208)。加えて、プロセスは、第2の導体によって、第2の電流を負電極から伝送する(ステップ1210)。第1の導体を通して伝送される第1の電流の方向は、実質的に、第2の導体を通して伝送される第2の電流の方向と反対である。第1の電流の大きさは、実質的に、第2の電流の大きさと等しい。また、第1および第2の導体は、相互に近接する。
【0075】
図13−18は、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図である。
【0076】
図13を参照すると、例証的実施形態による、バッテリの接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1300は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。バッテリ1300は、ケース1302を備える。区分1304は、正と負タブとの間の絶縁体とともに、正および負タブに重層する。ワイヤ1306は、正電極から、正フィードスルー1308におけるケースを通して配置される。正フィードスルー1308は、ケースであってもよい。バッテリ1300は、負フィードスルー1310を備える。バッテリ1300はまた、バッテリパッド1312を備える。
【0077】
図14を参照すると、例証的実施形態による、バッテリの接触パッドに配線された、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1400は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。バッテリ1400は、ケース1402を備える。区分1404は、正と負タブとの間の絶縁体とともに、正および負タブに重層してもよい。ワイヤ1406は、負電極から、負フィードスルー1408におけるケースを通して配置される。バッテリ1400は、正フィードスルー1410を備える。正フィードスルー1410は、ケースであってもよい。バッテリ1400はまた、バッテリパッド1412を備える。
【0078】
図15を参照すると、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1500は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。
【0079】
図16を参照すると、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1600は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。
【0080】
図17を参照すると、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1700は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。
【0081】
図18を参照すると、例証的実施形態による、正導体および負導体を伴う、バッテリゼリーロールの最終層の略図が、描写される。バッテリ1800は、図2におけるバッテリ202の一実装の実施例である。
【0082】
異なる描写される実施形態における工程図およびブロック図は、異なる例証的実施形態における装置および方法のいくつかの可能性として考えられる実装の構造、機能性、および動作を例証する。本観点から、工程図またはブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、および/または動作あるいはステップの一部分を表し得る。いくつかの代替実装では、ブロック内に記載される機能または複数の機能は、図中に記載される順番から外れて生じてもよい。例えば、ある場合には、連続して示される2つのブロックは、実質的に、並行して実装されてもよく、またはブロックは、伴われる機能性に応じて、逆の順番で数回行われてもよい。
【0083】
加えて、前述のバッテリ設計規則は、高電流を搬送するバッテリ導体に関連して論じられるが、当業者は、いかなる有意な電流も引き込まない、他のバッテリ導体および端子は、前述の設計規則に固執する必要はないことを理解するであろう。例えば、電流が、小割合である場合(例えば、高電流搬送導体および端子の電流の13分の1〜40分の1)、前述の設計規則をそのようなバッテリ導体および端子に適用する必要はない。また、リチウムバッテリの例示的実施形態が前述されたが、本明細書に記載された原理は、リチウムイオンポリマーバッテリ、リチウムイオンプリズムバッテリ、鉛酸バッテリ、ニッケル水素化物バッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ、アルカリバッテリ、または今後設計されるバッテリ等の他のバッテリにも適用される。
【0084】
そのような実施形態および用途はすべて、その最大の外延の側面において、かつ以下の特許請求の範囲によって記載されるように、本開示の範囲内にあると考えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18