(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1回転軸と前記駆動輪との間に介在し、前記駆動輪の回転駆動力を前記第1巻取棒に選択的に伝達するクラッチ機構をさらに含む請求項1に記載のデュアルロールブラインド。
【背景技術】
【0002】
一般的にロールブラインドとは、透明なガラス窓またはガラス壁などに設置され、外部から光が入ってくることを遮断して室内の雰囲気を調整するか、または外部から室内がよく見えないように遮断する装置をいう。
【0003】
従来のロールブラインドは全体的に同一の光透過率を有する一つのロールスクリーンが一つの巻取棒に巻かれて光を遮断できる構造である。このようなロールブラインドは上部に固定された巻取棒にロールスクリーンが巻き上がる構造であって、光の透過量を調整するためにはロールスクリーンの高さを調整する方法しかなかった。
【0004】
ロールスクリーンの高さを調整して投光量を調整する方法は、一部分(下部)は完全に投光され、一部分(上部)は完全に遮断されるなどガラス窓またはガラス壁の全体面に対して均一に投光量を調整することができないため、全体的に投光量を調整できる構造が必要であった。
【0005】
このような問題点を解決するため、従来には投光部と遮光部が横方向または縦方向に交互に配置された2枚のロールスクリーンを互いに重畳するように配置し、重畳した量を調整することにより、光の透過量を調整する方法が提示された。
【0006】
しかし、多くの装置は光の透過量を調整できるという機能にのみ重点を置くことにより、複雑でかつ粗雑な装置が主流をなすようになった。すなわち、光の透過量を調整できる機能は有しているが、装置が過度に大きいかまたは複雑であり、実用性および耐久性が落ちる問題が発生した。
【0007】
特に、光の透過量を調整するためには巻取棒を動作するためのボールチェーンとは別途の二つのロールスクリーンの重複量を調整するための作動機構が必要とされ、ロールブラインドの作動が複雑でかつ装置の複雑化に伴う費用増加と装置の耐久性および信頼性が落ちるため、市場では製品が受け入れられなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに、一つのボールチェーンを利用してロールスクリーンの昇下降が可能であり、2枚のロールスクリーンの重複量を調整することができ、機械的な構造が簡単でかつ反復的な動作にも信頼性に優れた構造を有するロールブラインド構造が必要になった。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、一つのボールチェーンを利用してロールスクリーンの投光量調整とロールスクリーンの開閉を可能にする構造のデュアルロールブラインドを提供しようとするものである。
【0010】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は、次の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記技術的課題を達成するための本発明の一実施形態によるデュアルロールブラインドは、投光部と遮光部を各々含む第1スクリーンと第2スクリーンと、前記第1スクリーンおよび前記第2スクリーンを各々巻き取る第1巻取棒および第2巻取棒と、前記第1巻取棒および前記第2巻取棒が各々結合される第1回転軸および第2回転軸と、前記第1回転軸に結合され、前記第1巻取棒を回転駆動する第1ギアと、前記第2回転軸に結合され、前記第1ギアに従属して回転し、前記第2巻取棒を回動させる第2ギアと、駆動ストリングによって回転し、前記第1回転軸に結合され、前記駆動ストリングの回転力を前記第1ギアおよび前記巻取棒に伝達する駆動輪、および前記駆動輪に歯合され、前記駆動輪の回転力を伝達され、前記第1巻取棒を前記第1回転軸の長さ方向にスライドさせるスライド駆動機構を含む。
【0012】
前記スライド駆動機構は、前記第1回転軸と前記第1巻取棒との間に介在し、側面に前記第1回転軸と平行した方向にねじ溝が形成されたスライドシリンダと、一端部に前記駆動輪と歯合される駆動ギアが結合され、他エンドボディには前記ねじ溝と結合されるねじ部が形成され、前記第1回転軸と平行するように配置された連結駆動軸を含み得る。
【0013】
前記第1回転軸と前記スライドシリンダとの間に介在し、外周面に長さ方向に延びた凹溝が形成されたプラグをさらに含み、前記連結駆動軸は前記凹溝に回転可能に挿入され得る。
【0014】
前記駆動輪は、内周面に内接ギアタイプのギア部をさらに含み、前記駆動ギアは前記駆動輪の内部に位置して前記ギア部と歯合され得る。
【0015】
前記第1回転軸と前記駆動輪との間に介在し、前記駆動輪の回転駆動力を前記第1巻取棒に選択的に伝達するクラッチ機構をさらに含み得る。
【0016】
前記クラッチ機構は、前記第1回転軸と前記駆動輪との間に介在し、外周面にスパイラル溝が形成されたクラッチハブと、前記クラッチハブと前記駆動輪との間に介在し、内側に前記スパイラル溝に挿入される内部突起が形成され、外側に少なくとも一つの外部突起が形成されたクラッチリングを含み、前記駆動輪は内周面に前記第1回転軸と平行するように形成され、前記外部突起が挿入される少なくとも一つの長溝が形成され得る。
【発明の効果】
【0017】
本発明によるデュアルロールブラインドは、一つの駆動ストリングを操作することにより、ロールスクリーンの開閉と投光量調整を同時にすることができる。特に、ロールスクリーンの開閉構造と投光量調整構造を簡単でかつ信頼性のある一つの機械構造として製作し、構造の簡素化による費用節減効果が優れたものであり、反復的な操作にも優れた耐久性を有する。
【0018】
特に、第1回転軸と駆動輪との間に介在し、駆動輪の駆動力を選択的に第1巻き取りロールに伝達するクラッチ機構は、クラッチリングとクラッチハブの結合によって駆動力が伝達されない遅延時間を制御できる構造を有する。このような構造は、第1スクリーンの横方向の移動距離を容易に調整できるため、第1スクリーンおよび第2スクリーンの遮光部および投光部の幅が多様であってもクラッチハブを交換するだけで簡単に様々な製品に適用することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の利点、特徴、およびそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることが可能である。本実施形態は、単に本発明の開示が完全になるように、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に対して発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によってのみ定義される。明細書の全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を指す。
【0021】
以下、
図1ないし
図13を参照して本発明の一実施形態によるデュアルロールブラインドについて詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態によるデュアルロールブラインドの斜視図であり、
図2は、
図1のデュアルロールブラインドの分解斜視図である。
【0023】
本発明の一実施形態によるデュアルロールブラインド1は、一つの駆動ストリング51を操作するだけでロールスクリーン(41、42)の開閉はもちろん投光量まで一度に調整できる装置である。
【0024】
デュアルロールブラインド1は、遮光部44と投光部43を各々含む二つのロールスクリーン(41、42)と、二つのロールスクリーン(41、42)を各々巻き取る二つの巻取棒(31、32)と、二つの巻取棒(31、32)を回転させる駆動ストリング51を含む。
【0025】
図1と
図2を参照して具体的に説明すると、支持フレーム15、クラッチ本体11およびエンドボディ12で構成される構造体内部に第1スクリーン41と第2スクリーン42が各々巻き取られる第1巻取棒31と第2巻取棒32が収容される。
【0026】
支持フレーム15は、クラッチ本体11およびエンドボディ12と共にデュアルロールブラインド1の支持構造を成す部分として、内部に第1巻取棒31および第2巻取棒32を収容する。このような支持フレーム15は、天井またはドアフレームなどにデュアルロールブラインド1が固定される支持構造を成す。
【0027】
支持フレーム15は、クラッチ本体11とエンドボディ12を連結し、内部の第1巻取棒31と第2巻取棒32の長さに応じてその長さが調整され得る。このようでフレーム15は、第1巻取棒31および第2巻取棒32の上部または前後面に形成され得る。例えば、
図2に図示するように、上面と前面を連結する横断面が「L」字形状のフレームで構成され得る。すなわち、
図2に図示するフレーム15は、支持構造体役割を果たすだけでなく、内部の第1巻取棒31および第2巻取棒32を保護し、ほこりなどの侵入を防止する役割を共に果たすことができる。
【0028】
支持フレーム15の両断にはクラッチ本体11とエンドボディ12が結合されている。また、クラッチ本体11とエンドボディ12との間には第1スクリーン41が巻き取られる第1巻取棒31と第2スクリーン42が巻き取られる第2巻取棒32が回転可能に結合されている。
【0029】
クラッチ本体11の一側には第1回転軸13と第2回転軸14が形成されており、第1回転軸13と第2回転軸14には各々第1ギア23および第2ギア24が結合される。
【0030】
一方、第1回転軸13にはクラッチ機構70とスライド駆動機構60が形成される。クラッチ機構70とスライド駆動機構60は、第1巻取棒31および第2巻取棒32に選択的に回転力を伝達するか、またはデュアルロールブラインド1の投光量を調整する役割を果たす。クラッチ機構70とスライド駆動機構60については具体的に後述する。
【0031】
クラッチ本体11は、第1ギア23および第2ギア24が各々挿入される第1回転軸13および第2回転軸14を含む。第1回転軸13には駆動ギアである第1ギア23が挿入され、第2回転軸14には従動ギアである第2ギア24が挿入される。したがって、第1ギア23と第2ギア24は互いに歯合され、第2ギア24は第1ギア23に従属して回転する。
【0032】
ただし、
図2に図示するように、第1ギア23と第2ギア24が互いに直接歯合することに限定されるものではなく、必要に応じて第1ギア23と第2ギア24との間に一つ以上の媒介ギア(図示せず)が含まれ得る。
【0033】
一方、第1回転軸13は、後述するスライド駆動機構60が設置されるように第2回転軸14より長く形成され得る。第1回転軸13と第2回転軸14は、第1ギア23と第2ギア24のサイズを考慮して歯合可能な距離に配置される。
【0034】
第1回転軸13と第2回転軸14は斜線方向に外れるように配置され得る。第1回転軸13と第2回転軸14は、第1巻取棒31と第2巻取棒32の回転軸になるため、第1回転軸13と第2回転軸14の配置関係は、第1巻取棒31と第2巻取棒32に各々巻き取られる第1スクリーン41と第2スクリーン42との間の間隔に影響を与える。例えば、第1回転軸13と第2回転軸14が水平方向に配列された場合、第1スクリーン41と第2スクリーン42との間の初期間隔がより大きくなり得る。しかし、第1回転軸13と第2回転軸14を斜線方向に外れるように配置する場合、第1スクリーン41と第2スクリーン42との間の間隔を最小化するように配置することができ、クラッチ本体11のサイズもコンパクトに減すことができる長所がある。
【0035】
第1回転軸13には第1ギア23とクラッチハブ29、クラッチリング71および駆動輪50が連続的に挿入される。第1ギア23とクラッチハブ29は、常時噛み合っており、駆動輪50は駆動ストリング51により発生した駆動力をクラッチハブ29とクラッチリング71を介して第1ギア20に伝達する。
【0036】
第1ギア23には駆動ストリング51により駆動される駆動輪50が結合されており、第1ギア23は駆動輪50により伝達される駆動力を利用して第1スクリーン41を第1巻取棒31に巻き戻し/巻き取る。これと同時に第2ギア24は第2スクリーン42を第2巻取棒32に巻き戻し/巻き取る。
【0037】
エンドボディ12は、クラッチ本体11と共に第1巻取棒31および第2巻取棒32を支持し、第1巻取棒31と第2巻取棒32の回転軸役割を果たす二つのシャフト先端25を含んでいる。
【0038】
第1スクリーン41と第2スクリーン42は、互いに重畳して一つのロールスクリーン(41、42)を構成する。すなわち、ロールスクリーン(41、42)は二重の第1スクリーン41と第2スクリーン42が同時に上昇または下降して開閉動作をし、第1スクリーン41と第2スクリーン42に各々含まれた遮光部44の重複範囲を調整して遮光量を調整する。
【0039】
このような、第1スクリーン41と第2スクリーン42は互いに分離していている。
【0040】
第1スクリーン41と第2スクリーン42は各々遮光部44と投光部43を含む。ここで、遮光部44は光が遮断される部分であり、投光部43は光が透過する部分を言うが、遮光部44と投光部43の遮光量と投光量が各々100%を意味するものではなく、互いに相対的な意味で使用され得る。例えば、遮光部44の投光量が20%であり、投光部43の投光量が80%であり得る。すなわち、遮光部44は相対的に投光量が少ない部分をいい、第1スクリーン41と第2スクリーン42の全体面で投光量が高い部分は投光部43、投光量が低い部分は遮光部44とすることができる。
【0041】
一方、遮光部44と投光部43はストライプ形状で形成され得る。例えば、
図1に図示するように、第1巻取棒31および第2巻取棒32に垂直方向にストライプが形成され得る。このような、遮光部44と投光部43は互いに交互に配置され得る。
【0042】
また、遮光部44と投光部43の幅は、互いに同一に形成されるか、または遮光部44の幅が投光部43の幅より大きく形成され得る。すなわち、第1スクリーン41の遮光部44と第2スクリーン42の遮光部44が互いに交互に配置され、ロールスクリーン(41、42)の全体が遮光されるように少なくとも遮光部44の幅は投光部43の幅と同一にあるかまたは大きく形成した方が好ましい。
【0043】
遮光部44と投光部43のパターンは、横に配列されたストライプ形状に限定されるものではなく、多様な形態で変形され得る。例えば、斜線形態で配列されたストライプパターン、ドット形態のパターンなどで形成され得る。
【0044】
一方、第1ギア23と第2ギア24は互いに直接歯合されており、回転方向が互いに逆方向になる。これにより、第1ギア23と第2ギア24が同時に第1スクリーン41と第2スクリーン42を上昇または下降させるため、第1巻取棒31と第2巻取棒32に巻き取られる第1スクリーン41と第2スクリーン42の巻き取り方向が互いに逆方向になる。例えば、第1巻取棒31が時計方向に回転するとき、第1スクリーン41が上昇するように第1巻取棒31に第1スクリーン41を巻き、第2巻取棒32が反時計方向に回転するとき、第2スクリーン42が上昇するように第2巻取棒32に第2スクリーン42を巻くことができる。このような方法で、第1スクリーン41と第2スクリーン42を第1巻取棒31と第2巻取棒32に巻くと、第1スクリーン41と第2スクリーン42との間の間隔を最小化し、第1スクリーン41と第2スクリーン42を同時に上昇または下降させることができる。
【0045】
ただし、第1スクリーン41と第2スクリーン42の巻き取り方向を互いに逆に形成することに限定されない。例えば、第1ギア23と第2ギア24との間に媒介ギア(図示せず)が挿入される場合、第1ギア23と第2ギア24は互いに同一方向に回転することができる。したがって、第1巻取棒31と第2巻取棒32に巻き取られる第1スクリーン41と第2スクリーン42の巻き取り方向は同一になる。
【0046】
以下、
図3ないし
図6を参照してスライド駆動機構およびクラッチ機構について詳細に説明する。
【0047】
図3は、
図1のデュアルロールブラインドの正断面図であり、
図4は、
図1のデュアルロールブラインドの凹部を図示する分解斜視図であり、
図5は、
図3のデュアルロールブラインドをA−A線に沿って切断した側断面図であり、
図6は、
図1のデュアルロールブラインドの凹部を図示する正断面図であり、
図7は、
図1のデュアルロールブラインドに含まれる駆動輪、クラッチリングおよび連結駆動軸を図示する分解斜視図であり、
図8は、
図1のデュアルロールブラインドのクラッチ機構を図示する正断面図であり、
図9は、
図8のクラッチ機構をB−B線に沿って切断した断面図である。
【0048】
スライド駆動機構60は、第1回転軸13の一側に第1回転軸13の軸方向(長さ方向)と平行するように設置され、両断に各々駆動ギア62aとねじ部62bが形成された連結駆動軸62を含む。したがって、駆動輪50が回転すると、連結駆動軸62が回転することにより、スライドシリンダ61が第1回転軸13の軸方向と平行するようにスライドされ得る。
【0049】
スライドシリンダ61は、第1回転軸13と第1巻取棒31との間に介在し、第1巻取棒31に固定されて一体でスライディング運動をする。具体的に説明すると、スライドシリンダ61は、
図3に図示するように、第1回転軸13とシャフト先端25に各々結合され、第1巻取棒31の両断に各々挿入されて固定される。したがって、スライドシリンダ61は第1巻取棒31と共に第1回転軸13の軸方向に平行移動することができる。
【0050】
図3に図示するように、スライドシリンダ61の側面には第1回転軸13と平行した方向にねじ溝61aが形成されている。ねじ溝61aはスライドシリンダ61の内周面に形成され、シリンダの側壁を貫いて形成され得る。
【0051】
ねじ溝61aは例えば、スライドシリンダ61の内側に第1回転軸13と所定の角度を形成する多数の溝(
図11の61a参照)で構成され得る。したがって、ねじ溝61aは連結駆動軸62のねじ部62b中の一端部が挿入され、ねじ部62bがねじ溝61aに沿って回転できるようにする。
【0052】
一方、ねじ部62bは、
図6に図示するように、連結駆動軸62を囲むコイル形態で形成され得る。すなわち、ねじ部62bはワイヤーが連結駆動軸62を囲む形態で形成され、ワイヤーがギア歯のような役割を果たす。したがって、ねじ部62bとねじ溝61aはねじ作用によってスライドシリンダ61を左右に移動させる。このとき、ねじ部62bとねじ溝61aは右ねじ形態で構成され得る。
【0053】
スライドシリンダ61は連結駆動軸62の回転によって直線運動をする。連結駆動軸62は一端部に駆動輪50と歯合する駆動ギア62aが結合され、他エンドボディにはねじ溝61aと結合されるねじ部62bが形成される。したがって、駆動ギア62aとねじ部62bは同一な方向に一体で回転する。
【0054】
図6を参照すると、駆動輪50は、第1回転軸13に回転可能に結合され、内周面には駆動ギア62aが歯合するギア部53が形成されている。すなわち、ギア部53は一種の内接ギアとして、駆動ギア62aが駆動輪50の内部に挿入されて回転する形態になることができる。このような連結駆動軸62は、第1回転軸13と平行するように形成され、駆動輪50と駆動ギア62aは回転軸方向が同一になる。
【0055】
一方、駆動輪50のギア部53は、必ず内接ギアに限定されるものではない。例えば、ギア部は駆動輪50の外周面に平ギア形態で形成され得、駆動ギア62aはギア部と外接する遊星ギア形態で形成され得る。
【0056】
連結駆動軸62は、第1回転軸13に結合されたプラグ21に形成された凹溝28に回転できるように挿入される。凹溝28はプラグ21の外周面に第1回転軸13の軸方向に長く形成される。
【0057】
クラッチ機構70は、駆動輪50の回転駆動力を選択的に第2巻取棒32に伝達する役割を果たす。具体的には、クラッチ機構70は、駆動輪50の回転方向によって一時的に回転駆動力が第1ギア23に伝達されず、その期間のあいだスライドシリンダ61が平行移動するように制御する。
【0058】
クラッチ機構70は、第1回転軸13に結合されたクラッチハブ29、およびクラッチハブ29と駆動輪50との間に介在したクラッチリング71を主要構成要素として含む。具体的に説明すると、クラッチハブ29は第1回転軸13と駆動輪50との間に介在したものであって第1ギア23に結合されている。また、クラッチハブ29はプラグ21と連結しており、第1ギア23、クラッチハブ29およびプラグ21は一体で回転する。
【0059】
クラッチハブ29の外周面にスパイラル溝27が形成されている。スパイラル溝27は例えば、左ねじ方向に形成され得、クラッチリング71の内部突起71aが挿入され、移動する経路となる。
【0060】
クラッチリング71は、内側に少なくとも一つの内部突起71aと、外側に少なくとも一つの外部突起71bを含んでいる。クラッチリング71は内部が空いた輪形状に形成され、内部にクラッチハブ29が挿入される。クラッチハブ29のスパイラル溝27にはクラッチリング71の内部突起71aが挿入され、クラッチリング71はクラッチハブ29の外周面に沿って回転するようになる。このようなスパイラル溝27により、クラッチハブ29と駆動輪50との間に動力が伝達されない一種の遅延区間が生じる。
【0061】
このとき、クラッチリング71はスパイラル溝27の長さにより最大回転角度が決定される。すなわち、クラッチリング71は、内部突起71aがスパイラル溝27に沿って移動する区間ではクラッチハブ29と共に回転しないが、内部突起71aがスパイラル溝27の終端に接すると、クラッチハブ29とクラッチリング71は共に回転する。クラッチリング71がクラッチハブ29と共に回転しない区間はスライドシリンダ61が平行移動する区間となる。したがって、スパイラル溝27の長さが長いほどスライドシリンダ61の平行移動区間が長くなる。すなわち、ロールスクリーン(41、42)の遮光部44および投光部43の間隔が広い場合、スパイラル溝27を長く形成することができる。
【0062】
一方、駆動輪50は内部にクラッチリング71の外部突起71bが移動する長溝54が形成されている。長溝54は駆動輪50の内側面に形成され、第1回転軸13と平行した方向に長く形成されている。このような長溝54は、クラッチリング71の外部突起71bの数だけ形成され得、長溝54の長さはクラッチリング71が移動できる距離を示す。
【0063】
以下、
図10および
図11を参照してデュアルロールブラインドのクラッチ機構およびスライド駆動機構の作動過程について説明する。
【0064】
図10は、
図1のデュアルロールブラインドに含まれるクラッチ機構の作動過程を説明するための動作状態図であり、
図11は、
図1のデュアルロールブラインドに含まれるスライド駆動機構の作動を説明するための作動状態図である。
【0065】
先に、
図10の(a)を参照すると、駆動ストリング51を操作して駆動輪50を時計方向に回転させる。このとき、駆動輪50は駆動輪50の内部に挿入されたクラッチリング71を回転させるようになる。クラッチリング71は外部突起71bが駆動輪50の長溝54に挿入されており、クラッチリング71は駆動輪50に沿って回転するようになる。
【0066】
一方、クラッチリング71の内部突起71aは、スパイラル溝27の終エンドボディに接するようになり、クラッチリング71の回転力はクラッチハブ29に伝達される。したがって、クラッチハブ29は駆動輪50と共に時計方向に回転するようになり、クラッチハブ29と結合されている第1ギア23とプラグ21は共に回転する。
【0067】
次に、
図10の(b)を参照すると、駆動ストリング51を操作して駆動輪50を反時計方向に回転させる。このとき、駆動輪50は駆動輪50の内部に挿入されたクラッチリング71を共に回転させる。クラッチリング71は駆動輪50に沿って共に回転するようになるが、クラッチリング71の内部突起71aはスパイラル溝27に沿って移動するようになり、クラッチハブ29はクラッチリング71と共に回転しない。すなわち、クラッチリング71はクラッチハブ29の郊外周辺に沿って回転するようになり、クラッチリング71の外部突起71bは駆動輪50の長溝54に沿って移動する。
【0068】
これにより、クラッチリング71は、第1回転軸13に沿って第1回転軸13と同一方向に平行するように移動するようになる。
【0069】
このとき、駆動輪50が反時計方向に回るが、クラッチハブ29が回転しなくなり、クラッチハブ29と結合された第1ギア23およびプラグ21は回転しない。
【0070】
次に、
図10の(c)を参照すると、引続き駆動輪50を反時計方向に回転させると、クラッチリング71の内部突起71aがスパイラル溝27の他方終端に接するようになる。この場合、クラッチリング71の平行移動は止まり、クラッチリング71の回転力はクラッチハブ29に伝達される。したがって、クラッチハブ29は、駆動輪50と同一方向の反時計方向に回転するようになり、クラッチハブ29と結合された第1ギア23とプラグ21も反時計方向に回転するようになる。
【0071】
結論的に、プラグ21が回転する
図10の(a)および(c)の場合、第1スクリーン41が上昇または下降する区間となり、プラグ21が回転しない
図10の(b)は第1スクリーン41が第1回転軸13の軸方向に平行移動する区間となる。
【0072】
図10の(b)区間において、駆動輪50が反時計方向に回転するあいだプラグ21は回転しなくなり、駆動輪50のギア部53に接している駆動ギア62aが回転するようになる。
【0073】
駆動ギア62aが回転すると、
図11に図示するように、連結駆動軸62が回転するようになり、連結駆動軸62が回転するようになれば、ねじ部62bとねじ溝61aのねじ作用によってスライドシリンダ61が平行移動するようになる。
【0074】
図12ないし
図13は、
図1のデュアルロールブラインドの作動過程を説明するための図である。
【0075】
図12を参照すると、第1巻取棒31の両断には各々スライドシリンダ61が挿入されている。各スライドシリンダ61は、第1回転軸13およびシャフト先端25に各々挿入されている。このような第1巻取棒31は第1回転軸13の軸方向に平行移動することができる。このように、第1巻取棒31が平行移動をすると、第1スクリーン41が平行移動するようになる。
【0076】
最初、
図13の(a)とのように、第1スクリーン41の投光部43と第2スクリーン42の投光部43が互いに重畳している場合、光はロールスクリーン(41、42)を通過する。しかし、第1巻取棒31が平行移動し、第1スクリーン41の投光部43と第2スクリーン42の遮光部44が重複すると、光はロールスクリーン(41、42)を透過できなくなる。
【0077】
以上添付された図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明が、その技術的思想や必須の特徴を変更しない範囲で他の具体的な形態で実施され得ることを理解することができる。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。