【文献】
"GRAN TURISMO 4 THE REAL DRIVING SIMULATOR LAN対戦の遊びかた",gran-turismo.com,日本,株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント,2006年 6月 1日,[2012年12月6日検索],URL,http://cdn2.gran-http://www.gran-turismo.com/jp/support/d12c15.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1のゲーム装置で表示される画像は、殆どの場合それぞれのプレーヤの視点での画像に留まる。よって、当該ゲーム装置においてプレーが可能なゲームの種類が、例えば、カーレース・ゲームやバトルゲーム等の、プレーヤが他のプレーヤと対戦する対戦ゲームに限定されてしまう。そのため、当該ゲーム装置において行うことが可能なゲームの種類が制限されていた。
【0004】
そこで、本発明は、複数のゲーム装置においてプレー可能なゲームが限定されず様々なゲームを行うことが可能な表示制御プログラム、表示制御システム、及び表示制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0006】
第1の発明は、画像データを表示する表示部(モニタ3A)を備え、他のゲーム装置(1B)に通信可能に接続されたゲーム装置(1A)に実行させる表示制御プログラム(42A)であって、制御部が、プレー開始の入力を受け付けたことで、前記他のゲーム装置のプレー状態を、前記他のゲーム装置に対して通信することで把握するステップと、入力制御部が、前記他のゲーム装置のプレー状態がプレー中の場合に、そのプレーに参加する
か否かを受け付ける受付ステップと、送信制御部(通信インタフェース部16A)が、
前記受付ステップがそのプレーに参加する旨を受け付けた場合には、前記ゲーム装置の前記表示部
と、前記他のゲーム装置の表示部(モニタ3B)
とによって連続性のある画像を表示させるためのデータを、前記他のゲーム装置に送信する送信ステップと、第1表示制御部(表示制御部14A)が、
前記受付ステップがそのプレーに参加する旨を受け付けた場合には、前記ゲーム装置の前記表示部に表示させるための画像データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を表示させる
ことで、このゲーム装置及び前記他のゲーム装置の表示部によって前記連続性のある画像を表示させる第1表示ステップと、
前記制御部が、前記受付ステップがそのプレーに参加しない旨を受け付けた場合には、前記他のゲーム装置を用いないプレーを行うように制御するステップと、を実行させる表示制御プログラムである。
【0007】
第2の発明は、
第1
の発明の表示制御プログラム(42A)において、作成制御部(作成手段21A)が、前記ゲーム装置(1A)において実行されるゲーム・プログラム(43A)によりゲームの状態に変化が生じたことに応じて、前記ゲーム装置に記憶された(12A)ゲームの状態を示す状態データを更新するための更新データを作成する作成ステップを前記ゲーム装置に実行させ、前記送信ステップで、前記送信制御部(通信インタフェース部16A)は、作成された前記更新データを、前記他のゲーム装置(1B)に送信し、第2表示制御部が、前記他のゲーム装置が作成した更新データを受信して、その更新データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を、前記ゲーム装置の前記表示部に表示させる第2表示ステップを実行させること、を特徴とする表示制御プログラムである。
第3の発明は、
第1
の発明の表示制御プログラム(42A)において、前記送信ステップで、前記送信制御部(通信インタフェース部16A)は、前記ゲーム装置(1A)においてゲーム・プログラム(43A)を実行することで出力されたゲームの経過に応じた経過データを、前記他のゲーム装置(1B)に送信し、受信制御部が、前記他のゲーム装置で出力した前記ゲームの経過に応じた経過データを、前記他のゲーム装置から受信するステップを実行させ、第2表示制御部が、受信した前記経過データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を、前記ゲーム装置の前記表示部に表示させる第2表示ステップを実行させること、を特徴とする表示制御プログラムである。
第4の発明は、
第1
の発明の表示制御プログラムにおいて、前記送信ステップで、前記送信制御部は、入力された操作に関するデータを受け付けたことに応じて、前記操作に関するデータを、前記他のゲーム装置に送信し、受信制御部が、前記他のゲーム装置において実行されるゲーム・プログラムにより、前記他のゲーム装置に記憶されたゲームの状態を示す状態データを更新するための更新データを、前記他のゲーム装置から受信するステップを実行させ、第2表示制御部が、受信した前記更新データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を、前記ゲーム装置の前記表示部に表示させる第2表示ステップを実行させること、を特徴とする表示制御プログラムである。
【0009】
第5の発明は、
第1
の発明から
第4
の発明までのいずれ
かの表示制御プログラム(42A)において、前記受付ステップで、前記入力制御部は、前記他のゲーム装置(1B)を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーへの切替に関する切替データを受け付けること
、を特徴とする表示制御プログラムである。
第6の発明は、
第5
の発明の表示制御プログラム(42A)において、前記受付ステップが受け付ける前記切替データのプレー方法は、前記同時進行プレー、前記ゲーム装置(1A)と前記他のゲーム装置(1B)とを用いた1人のプレーヤによるプレー、及び前記ゲーム装置と前記他のゲーム装置とを用いた各々1人のプレーヤによるプレーの中から選択可能であること
、を特徴とする表示制御プログラムである。
【0010】
第7の発明は、画像データを表示する表示部(モニタ3A)と、入力部と、制御部とを有するゲーム装置を複数備え、複数の前記ゲーム装置の各々が互いに通信可能に接続される表示制御システムであって、前記複数のゲーム装置の各々が、画像の連続性を視認可能に、それらの前記表示部が並んだ状態で配置されており、前記複数のゲーム装置(1)のうち一のゲーム装置(1A)の前記制御部は、プレー開始の入力を前記入力部から受け付けたことで、前記一のゲーム装置を除く他のゲーム装置のプレー状態を、前記他のゲーム装置に対して通信することで把握し、前記他のゲーム装置のプレー状態がプレー中の場合に、そのプレーに参加する旨を前記入力部から受け付けたことに応じて、前記複数のゲーム装置の前記表示部に
よって連続性のある画像を表示させて行う前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーを実行するように制御し、
前記一のゲーム装置の前記表示部に、前記連続性のある画像の一部を表示させることで、前記複数のゲーム装置の表示部によって前記連続性のある画像を表示させ、前記他のゲーム装置のプレー状態がプレー中の場合に、そのプレーに参加しない旨を前記入力部から受け付けたことに応じて、前記他のゲーム装置を用いないプレーを行うように制御し、前記他のゲーム装置(1B)の前記制御部は、
前記一のゲーム装置が同時進行プレーを実行することに応じて、前記一のゲーム装置(1A)を含む前記複数のゲーム装置の前記表示部に
前記連続性のある画像を表示させて行う前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーを実行するように制御
し、前記他のゲーム装置の前記表示部に、前記連続性のある画像の一部を表示させること、を特徴とする表示制御システムである。
【0011】
第8の発明は、
第7
の発明の表示制御システムにおいて、前記他のゲーム装置の前記制御部は、前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーの制御として、前記他のゲーム装置において実行されるゲーム・プログラムによりゲームの状態に変化が生じたことに応じて、前記他のゲーム装置に記憶されたゲームの状態を示す状態データを更新するための更新データを作成し、作成した前記更新データを、前記一のゲーム装置に送信し、前記一のゲーム装置が作成した更新データを、前記一のゲーム装置から受信し、受信した前記更新データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を、前記他のゲーム装置の前記表示部に表示させ、前記一のゲーム装置の前記制御部は、前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーの制御として、前記更新データを、前記他のゲーム装置から受信し、受信した前記更新データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を、前記一のゲーム装置の前記表示部に表示させ、前記他のゲーム装置において実行される前記ゲーム・プログラムと同一のゲーム・プログラムを同時進行することにより、ゲームの状態に変化が生じたことに応じて、前記一のゲーム装置に記憶されたゲームの状態を示す状態データを更新するための更新データを作成し、作成した前記更新データを、前記他のゲーム装置に送信すること、を特徴とする表示制御システムである。
第9の発明は、
第7
の発明の表示制御システムにおいて、前記他のゲーム装置の前記制御部は、前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーの制御として、前記他のゲーム装置においてゲーム・プログラムを実行することで出力されたゲームの経過に応じた経過データを、前記一のゲーム装置に送信し、前記一のゲーム装置が出力した前記ゲームの経過に応じた経過データを、前記一のゲーム装置から受信し、受信した前記経過データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を、前記他のゲーム装置の前記表示部に表示させ、前記一のゲーム装置の前記制御部は、前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーの制御として、前記経過データを、前記他のゲーム装置から受信し、受信した前記経過データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を、前記一のゲーム装置の前記表示部に表示させ、前記他のゲーム装置において実行される前記ゲーム・プログラムと同一のゲーム・プログラムを同時進行することにより、ゲームの経過に応じた経過データを、前記他のゲーム装置に送信すること、を特徴とする表示制御システムである。
第10の発明は、
第7
の発明の表示制御システムにおいて、前記一のゲーム装置の前記制御部は、前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーの制御として、前記入力部から入力された操作に関するデータを受け付けたことに応じて、前記操作に関するデータを、前記他のゲーム装置に送信し、前記他のゲーム装置の前記制御部は、前記操作に関するデータを、前記一のゲーム装置から受信し、受信した操作に関するデータに基づいて、前記他のゲーム装置において実行されるゲーム・プログラムにより、前記他のゲーム装置に記憶されたゲームの状態を示す状態データを更新するための更新データを作成し、作成された前記更新データを、前記一のゲーム装置に送信し、前記一のゲーム装置の前記制御部は、前記他のゲーム装置から前記更新データを受信し、受信した前記更新データに基づいて、前記連続性のある画像
の一部を前記表示部に表示させること、を特徴とする表示制御システムである。
第11の発明は、
第7
の発明から
第10
の発明までのいずれ
かの表示制御システムにおいて、前記一のゲーム装置(1A)及び前記他のゲーム装置は、前記同時進行プレー、前記一のゲーム装置(1A)と前記他のゲーム装置(1B)とを用いた1人のプレーヤによるプレー、及び前記一のゲーム装置(1A)と前記他のゲーム装置(1B)とを用いた各々1人のプレーヤによるプレーの中から選択可能であること、を特徴とする表示制御システムである。
【0012】
第12の発明は、画像データを表示する表示部(モニタ3)と、入力部と、制御部とを有するゲーム装置を複数備え、複数の前記ゲーム装置の各々が互いに通信可能に接続される表示制御システムにおける表示制御方法であって、前記複数のゲーム装置の各々が、画像の連続性を視認可能に、それらの前記表示部が並んだ状態で配置されており、前記複数のゲーム装置(1)のうち一のゲーム装置(1A)が、プレー開始の入力を前記入力部から受け付けたことで、前記一のゲーム装置を除く他のゲーム装置のプレー状態を、前記他のゲーム装置に対して通信することで把握するステップと、前記他のゲーム装置のプレー状態がプレー中の場合に、そのプレーに参加する旨を前記入力部から受け付けたことに応じて、前記複数のゲーム装置の前記表示部に
よって連続性のある画像を表示させて行う前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーを実行するように制御するステップと、
前記一のゲーム装置の前記表示部に、前記連続性のある画像の一部を表示させることで、前記複数のゲーム装置の表示部によって前記連続性のある画像を表示させるステップと、前記他のゲーム装置のプレー状態がプレー中の場合に、そのプレーに参加しない旨を前記入力部から受け付けたことに応じて、前記他のゲーム装置を用いないプレーを行うように制御するステップと、を含み、前記他のゲーム装置(1B)が、
前記一のゲーム装置が同時進行プレーを実行することに応じて、前記一のゲーム装置(1A)を含む前記複数のゲーム装置の前記表示部に
前記連続性のある画像を表示させて行う前記複数のゲーム装置を用いた複数のプレーヤによる同時進行プレーを実行するように制御するステップ
と、前記他のゲーム装置の前記表示部に、前記連続性のある画像の一部を表示させるステップと、を含むこと、を特徴とする表示制御方法である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、ゲーム装置(一のゲーム装置)と他のゲーム装置とを用いて連続した画像を表示することができる。よって、単体の表示部を用いたプレーヤからの視点での画像を表示する場合より、広い視野角を得ることができる。すなわち、複数の表示部を用いて大きい1つの表示部として利用することができる。よって、情報量の多い画像を表示させることができることから、迫力のある画像を表示させることができる。また、広い視野角を用いた画像を表示させることができることにより、幅広いゲーム種類のプレーを、当該ゲーム装置により行うことができる。
(2)本発明は、他のゲーム装置からゲームの経過に応じたデータを受信することにより、当該データに基づき各ゲーム装置で画像データを作成することができる。画像データの作成は、他のゲーム装置において、ゲーム装置(一のゲーム装置)で実行されるゲーム・プログラムと同一のゲーム・プログラムを同時進行させても、他のゲーム装置においてゲーム・プログラムを実行せずにゲーム装置(一のゲーム装置)のみゲーム・プログラムを実行しても実現できる。また、ゲーム装置(一のゲーム装置)において作成した画像データを、他のゲーム装置の表示部に表示させるために、当該画像データを送信することができる。そのため、他のゲーム装置において、画像データを作成する処理を行う場合、行わない場合のどちらの場合においても、連続性のある画像を表示させることができる。
(3)本発明は、表示制御プログラムにより実現可能であり、既存のゲーム装置に当該表示制御プログラムを導入することにより本機能を実現することができる。よって、新たなゲーム装置を導入する等の初期コストをかけることなく、既存のゲーム装置を転用することにより実現でき、遊技施設にとって有益である。
(4)本発明は、プレー方法の切替を、プレーヤからの切替データを受け付けることにより行うことができる。また、複数の表示部による複数人同時進行プレー、複数の表示部による1人プレー、及び各々独立したゲーム装置を用いた1人プレーの選択ができる。そのため、用途に応じたゲーム装置の設置が可能となり、最低限ゲーム装置2台分のスペースがあれば、連続した画像を表示するという本機能を実現することができる。また、1人でプレーをする場合には、単体のゲーム装置の表示部による表示をさせるか、複数のゲーム装置の表示部による表示をさせるか、を選択できる。そのため、プレーヤの意思により構成の選択ができ、プレーヤの興趣性の向上に寄与しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、複数のゲーム装置においてプレー可能なゲームが限定されず様々なゲームを行うことが可能な表示制御プログラム、表示制御システム、及び表示制御方法を提供するという目的を、ゲーム装置(一のゲーム装置)と他のゲーム装置とを用いて連続した画像を表示させることによって実現した。
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0016】
[既存のゲーム装置例]
図1は、既存のゲーム装置についての例を示す。まず、
図1の(a)には、複数台(この例では2台)の独立したゲーム装置で、その各々のゲーム装置においてプレーヤがプレーを行う場合の制御及び表示画面について記載されている。(a)の例では、それぞれのゲーム装置が独自に入力、出力(画面表示)、及び制御部を有しており、それぞれが独立してプレーを行う。また、各々のゲーム装置の制御部において通信を行うことにより、ゲーム装置同士を連動させている。そして、例えば、カーレース・ゲームにおいては車を操作するドライバーの視点で、プレー画像を画面に表示させることが一般的に行われている。(a)の例では、プレーヤ1の車がプレーヤ2の車の前を走っている様子を、各々の画面により認識できる。このように、独立したゲーム装置同士を通信可能とすることにより、連動したプレーを行うことが可能である。
【0017】
他方、
図1の(b)には、複数個(この例では2個)の画面を連結した1台のゲーム装置が、複数の入力、及び1つの制御部を有しており、複数のプレーヤが同時にプレーを行うゲーム装置を示す。この例では、画面には敵キャラクタから逃げるプレーヤの姿の画像を表示しており、第三者の視点で、プレー画像を画面に表示させている。また、複数個の画面に連続した画像を表示させることが可能である。
【0018】
図1の(a)によれば、各々の画面には、それぞれのプレーヤ視点での画像が表示されるため、各々の画面に表示される画像には連続性がない。また、各々のプレーヤが1台のゲーム装置を操作するため、1人のプレーヤが複数の画面を占用することもできない。また
図1の(b)によれば、逆に、各々の画面で独立したプレーを楽しむことができない。
【0019】
[ゲーム装置の外観図]
図2は、
図1の問題点を解消する本実施形態の一例に係るゲーム装置1の外観図を示す。この
図2では、2台のゲーム装置1(以下、ゲーム装置1A、ゲーム装置1Bと記述する。また、ゲーム装置1Aの関連にはAを、ゲーム装置1Bの関連にはBを、それぞれ付す。)が、プレーヤの対面方向を前側(矢印Y方向)として、左右方向(矢印X方向)に並べて配置されている。ゲーム装置1Aが備える筐体2Aには、前側の中央やや上部に、モニタ3Aが配置されている。モニタ3Aは、左右方向に広く画像が表示されるように配置されたディスプレイを有しており、プレーに応じたプレーの内容が表示される。
【0020】
また、モニタ3Aの左右方向の上方及び下方には、4つのスピーカ4Aがそれぞれ配置されている。スピーカ4Aからは、プレーヤのプレーに合わせて音声を出力する。モニタ3Aの下方には、プレーヤが操作入力するための入力コントローラ5Aが、プレーヤの腰の位置付近の高さであって、プレーヤの左右の手でそれぞれ操作しやすい位置に配置されている。入力コントローラ5Aは、前後左右に操作可能な操作レバーと各種ボタンとを有する。
【0021】
[プレー方法]
図3及び
図4は、本実施形態の一例に係るゲーム装置1を用いたプレー方法を示す図である。ゲーム装置1A及びゲーム装置1Bを用いての2人のプレーヤによる同時進行プレー(
図3の(a))、ゲーム装置1A及びゲーム装置1Bを用いての1人のプレーヤによるプレー(
図3の(b))、並びに、ゲーム装置1Aによる1人のプレーヤによるプレー及びゲーム装置1Bによる1人のプレーヤによるプレー(
図4の(c)、(d))を行うことができる。
【0022】
図3の(a)では、ゲーム装置1A及びゲーム装置1Bが同時進行プレーを行うよう、モニタ3A及びモニタ3Bには、連続性のある画像が表示される。よって、プレーヤの操作するシンボル(この例では、飛行機)は、モニタ3A、モニタ3Bのいずれにも移動可能であり、単体のゲーム装置1の場合よりも左右方向に倍の距離の移動が可能となる。この例では、プレーヤ2の操作するシンボルである飛行機2Pがプレーヤ1の操作するゲーム装置1Aのモニタ3Aに表示されている。ゲーム装置1Aの制御部10Aは、プレーヤ1からの操作入力の制御を行うと共に、モニタ3Aに対して画像データの出力制御を行っている。また、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、プレーヤ2からの操作入力の制御を行うと共に、モニタ3Bに対して画像データの出力制御を行っている。
図3の(b)では、1人のプレーヤによる操作に応じて、ゲーム装置1Aのモニタ3A及びゲーム装置1Bのモニタ3Bに連続性のある画像が表示される。プレーヤ1が操作しているゲーム装置1Aの制御部10Aが、プレーヤ1からの操作入力の制御を行うと共に、モニタ3Aに対して画像データの出力制御を行っている。また、ゲーム装置1Bの制御部10Bが、連続性のある画像を表示するためにモニタ3Bに対して画像データの出力制御を行う。
【0023】
図4の(c)及び(d)は、ゲーム装置1Aとゲーム装置1Bとが各々個別にプレーを行っている場合である。これは、
図3の(a)や(b)を実現可能なゲーム装置1が、当然に個別のプレーが行えるということを例示している。この場合、モニタ3Aにはゲーム装置1Aでのプレーに応じた画像が、モニタ3Bにはゲーム装置1Bでのプレーに応じた画像が、それぞれ表示される。
図4の(c)では、同じ種類のゲームであるシューティング・ゲームを、ゲーム装置1Aとゲーム装置1Bとにより個別にプレーを行っている様子を示し、
図4の(d)では、ゲーム装置1Aではシューティング・ゲームを、ゲーム装置1Bではカーレース・ゲームを行うという、異なる種類のゲームを行っている様子を示す。ゲーム装置1Aとゲーム装置1Bとは、異なるゲーム・プログラムを格納する。また、後述するように、プレーヤが、ゲームの種類や通信ゲームを行うか否かの選択をすることができる。このことにより、現在流通されているゲーム装置を転用することができ、コスト削減の効果がある。個別のプレーが行われている場合には、ゲーム装置1Aとゲーム装置1Bとの間での制御を行わず、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム装置1Aに関する制御を、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、ゲーム装置1Bに関する制御をそれぞれ行う。
【0024】
[機能ブロック図]
図5は、本実施形態の一例に係るゲーム装置1A及びゲーム装置1Bの機能ブロック図を示したものである。ゲーム装置1A及びゲーム装置1Bは、どちらも同じ構成であるため、以下、A及びBの符号を付けずに説明する。ゲーム装置1は、モニタ3、スピーカ4、入力コントローラ5、及び制御部10を備えている。そして、制御部10は、演算制御部11、RAM12、ROM13、表示制御部14、音声出力制御部15、通信インタフェース部16、及び入力制御部17を有し、各々が、バス20を介して接続されている。
【0025】
制御部10は、情報の演算、及び処理を行う情報演算処理装置(CPU)を含む当該ゲーム装置1全体を制御するものである。制御部10は、ROM13に記憶されたゲーム・プログラムや表示制御プログラムを含む各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、ゲーム装置1のハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。演算制御部11は、各種演算等の処理を制御し、作成手段21を含む。RAM12は、一時的に記憶する領域であり、各種演算等に用いる。RAM12及びROM13を実現するものとして、電気的、磁気的、光学的、電磁的に実現するものを含んでよい。より具体的には、半導体記憶装置、磁気ディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリー・メモリ(ROM)等が含まれる。ゲーム装置1と外部接続することができる磁気テープ、CD−ROMとCD−R/WとDVDとを含む光ディスクや、メモリカード等の補助記憶装置も含む概念である。
【0026】
表示制御部14は、制御部10がモニタ3に画像を表示させるための制御を行う。音声出力制御部15は、制御部10がスピーカ4に音声を出力させるための制御を行う。通信インタフェース部16は、他のゲーム装置1との間でゲームに関するデータの送受信を行うための制御を行う。入力制御部17は、入力コントローラ5からの入力を受け付ける制御を行う。
【0027】
[ゲームモード選択処理]
図6及び
図7は、本実施形態の一例に係るゲームモード選択処理を示すフローチャートである。ゲームモードの選択とは、上述の
図3の(a)、(b)及び
図4の(c)、(d)に示すような各種プレー方法を選択することを示す。
まず、ステップS1において、ゲーム装置1Aの入力制御部17Aは、プレー開始の入力を受け付ける。その後、ステップS2では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、通信インタフェース部16Aを介して接続されたゲーム装置1Bの状態を把握する。その後、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS3に移す。
【0028】
ステップS3では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム装置1Bがプレー中であるか否かを判断する。ゲーム装置1Bがプレー中である場合(ステップS3の処理でYESが判断される場合)は、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS4に移す。他方、ゲーム装置1Bがプレー中でない場合(ステップS3の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理を
図7のステップS7に移す。
【0029】
ステップS4において、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム装置1Bで行われているプレーに参加するか否かを判断する。参加する場合(ステップS4の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS5に移す。他方、参加しない場合(ステップS4の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS6に移す。
ステップS5では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、
図3の(a)に示すような、ゲーム装置1Aのモニタ3A及びゲーム装置1Bのモニタ3Bを使用した2人(複数人)のプレーヤによる同時進行プレーを行うよう制御をした後、本処理を終了する。他方、ステップS6では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、
図4の(c)及び(d)に示すような、ゲーム装置1Aのモニタ3Aを使用した1人プレーを行うよう制御をした後、本処理を終了する。
【0030】
図7のステップS7では、ゲーム装置1Aの入力制御部17Aは、ゲーム装置1Bからプレー開始の入力を受け付けたか否かを判断する。プレー開始の入力を受け付けた場合(ステップS7の処理でYESが判断される場合)は、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS8に移す。他方、プレー開始の入力を受け付けない場合(ステップS7の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS9に移す。
ステップS8では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、
図3の(a)に示すような、ゲーム装置1Aのモニタ3A及びゲーム装置1Bのモニタ3Bを使用した2人(複数人)のプレーヤによる同時進行プレーを行うよう制御をした後、本処理を終了する。
【0031】
他方、ステップS9では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム装置1Bのモニタ3Bを使用するか否かを判断する。具体的には、ゲーム装置1Aの入力制御部17Aが受け付けた入力に応じて判断する。ゲーム装置1Bのモニタ3Bをも使用する場合(ステップS9の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS10に移す。他方、ゲーム装置1Bのモニタ3Bを使用しない場合(ステップS9の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS11に移す。
ステップS10では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、
図3の(b)に示すような、ゲーム装置1Aのモニタ3A及びゲーム装置1Bのモニタ3Bを使用した1人のプレーヤによるプレーを行うよう制御をした後、本処理を終了する。
【0032】
他方、ステップS11では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、
図4の(c)及び(d)に示すような、ゲーム装置1Aのモニタ3Aを使用した1人プレーを行うよう制御をした後、本処理を終了する。
このように、プレーヤからの入力により、ゲーム装置1Aのモニタ3Aをゲーム装置1Bのモニタ3Bと関連させるか否か等のゲームモードの選択を行うことができる。
【0033】
[第1の表示制御処理]
図8は、本実施形態の一例に係る第1の表示制御処理を示すフローチャートである。第1の表示制御処理は、上述した
図3の(b)に示す場合であり、ゲーム装置1Aがゲームの制御を行い、ゲーム装置1Bに対して、画像データを送信する場合を示す。
【0034】
まず、ステップS101において、ゲーム装置1Aの入力制御部17Aは、入力コントローラ5Aからの入力を受け付ける。次に、ステップS102では、ゲーム装置1Aの演算制御部11A(作成手段21A)は、入力に応じた画像データを作成する。具体的には、移動している飛行機1P(
図3の(b)参照)を含む、モニタ3A及びモニタ3Bに表示させる全体の画像データを作成する。その後、ステップS103では、ゲーム装置1Aの通信インタフェース部16Aは、作成された全体の画像データのうち右側の部分の画像データをモニタ3Bに表示させるため、画像データをゲーム装置1Bに送信する。その後、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS104に移す。
【0035】
ステップS104では、ゲーム装置1Aの表示制御部14A(第1表示制御部)は、作成された全体の画像データのうち左側の部分の画像データをモニタ3Aに表示させる制御を行う。その後、ステップS105では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲームが終了されたか否かを判断する。ゲーム終了の場合(ステップS105の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、本処理を終了する。他方、ゲーム終了ではない場合(ステップS105の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS106に移す。ステップS106では、ゲーム装置1Aの入力制御部17Aは、入力コントローラ5Aからの入力を受け付けたか否かを判断する。入力を受け付けた場合(ステップS106の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS101に移し、以降の処理を行う。他方、入力を受け付けない場合(ステップS106の処理でNOが判断される場合)は、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS107に移す。ステップS107では、ゲーム装置1Aの演算制御部11A(作成手段21A)は、ゲームの処理に応じた画像データを作成する。具体的には、ゲームの処理に応じて移動した敵の飛行機(
図3の(b)参照)を含む、モニタ3A及びモニタ3Bに表示させる全体の画像データを作成する。その後、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS103に移し、以降の処理を繰り返す。
【0036】
他方、ステップS201では、ゲーム装置1Bの通信インタフェース部16Bは、ゲーム装置1Aから送信された全体の画像データを受信する。その後、ステップS202では、ゲーム装置1Bの表示制御部14B(第2表示制御部)は、受信した全体の画像データのうちの右側の部分の画像データを表示する。その後、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、本処理を終了する。
【0037】
本処理により、画像データの作成を主動するゲーム装置1Aが、ゲーム装置1Bに作成した画像データを送信することにより、ゲーム装置1Aのモニタ3A及びゲーム装置1Bのモニタ3Bを用いて連続性のある画像を表示させることが可能となる。
なお、本処理では、ゲーム装置1Aにより画像データを作成し、ゲーム装置1Bでは、受信した画像データに基づき画像を表示するものとして説明したが、ゲーム装置1A及びゲーム装置1Bに後述の
図10で説明するゲーム状態テーブル30を有し、キャラクタの位置データをやりとりすることにより連続性のある画像を表示してもよい。この場合、後述の
図9や
図12で説明するように、ゲーム装置1Bは、ゲーム状態テーブル30Bを用いることにより画像を作成できる。
【0038】
[第2の表示制御処理]
図9は、本実施形態の一例に係る第2の表示制御処理を示すフローチャートである。第2の表示制御処理は、上述した
図3の(a)に示す場合である。すなわち、ゲーム装置1A及びゲーム装置1Bに後述の
図10で説明するゲーム状態テーブル30を有し、ゲーム装置1Aと、ゲーム装置1Bとがそれぞれゲーム・プログラムを実行する。そして、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)のやりとりによりモニタ3A及びモニタ3Bに連続性のある画像を表示させる場合を示す。先に、ゲーム装置1Aの処理を説明した後、ゲーム装置1Bの処理を説明する。
【0039】
まず、ステップS111において、ゲーム装置1Aの制御部10A(演算制御部11A)は、ROM13Aに記憶されたゲーム・プログラムを実行する。その後、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS112に移す。
ステップS112では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム状態に変化が生じたか否かを判断する。具体的には、ステップS111で実行したゲーム・プログラムに応じて、表示対象の各キャラクタの位置や態様等の状態に変化が生じたか否かを判断する。ゲーム状態に変化が生じた場合(ステップS112の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS113に移す。他方、ゲーム状態に変化が生じない場合(ステップS112の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS115に移す。
【0040】
ステップS113では、ゲーム装置1Aの通信インタフェース部16Aは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)をゲーム装置1Bに送信する。具体的には、変化のあったキャラクタや新たに生成されたキャラクタ等の位置データを送信する。そして、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)によりゲーム状態テーブル30Aを更新する。その後、ステップS114では、ゲーム装置1Aの表示制御部14A(第1表示制御部)は、ゲーム状態に基づき作成した画像をモニタ3Aに表示させる。具体的には、表示制御部14A(第1表示制御部)は、ゲーム状態テーブル30Aを用いてモニタ3Aに表示させるための画像データを作成し、表示させる制御を行う。その後、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS115に移す。
【0041】
ステップS115では、ゲーム装置1Aの通信インタフェース部16Aは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)をゲーム装置1Bから受信する。そして、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)によりゲーム状態テーブル30Aを更新する。その後、ステップS116では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、モニタ3Aに表示させる画像が、受信したデータにより変化するか否かを判断する。画像が変化する場合(ステップS116の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS117に移す。他方、画像が変化しない場合(ステップS116の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS118に移す。
【0042】
ステップS117では、ゲーム装置1Aの表示制御部14A(第2表示制御部)は、受信したデータに基づき作成した画像をモニタ3Aに表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部14A(第2表示制御部)は、ゲーム状態テーブル30Aを用いてモニタ3Aに表示させるための画像データを作成し、表示させる制御を行う。その後、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、処理をステップS118に移す。
【0043】
ステップS118では、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲームを終了するか否かを判断する。具体的には、ゲーム装置1Bと通信を行い、ゲームを終了するか否かを判断する。ゲームを終了する場合(ステップS118の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、本処理を終了する。他方、ゲームを終了しない場合(ステップS118の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ステップS112に戻り、画像を表示させるべく、引続き処理を行う。
【0044】
次に、ゲーム装置1Bについて説明する。
まず、ステップS211において、ゲーム装置1Bの制御部10B(演算制御部11B)は、ROM13Bに記憶されたゲーム・プログラムを実行する。その後、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS212に移す。
ステップS212では、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、ゲーム状態に変化が生じたか否かを判断する。ゲーム状態に変化が生じた場合(ステップS212の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS216に移す。他方、ゲーム状態に変化が生じない場合(ステップS212の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS213に移す。
【0045】
ステップS213では、ゲーム装置1Bの通信インタフェース部16Bは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)をゲーム装置1Aから受信する。そして、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)によりゲーム状態テーブル30Bを更新する。その後、ステップS214では、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、モニタ3Bに表示させる画像が受信したデータにより変化するか否かを判断する。画像が変化する場合(ステップS214の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS215に移す。他方、画像が変化しない場合(ステップS214の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS218に移す。
【0046】
ステップS215では、ゲーム装置1Bの表示制御部14B(第2表示制御部)は、受信したデータに基づき作成した画像をモニタ3Bに表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部14B(第2表示制御部)は、ゲーム状態テーブル30Bを用いてモニタ3Bに表示させるための画像データを作成し、表示させる制御を行う。その後、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS218に移す。
【0047】
他方、ステップS216では、ゲーム装置1Bの通信インタフェース部16Bは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)をゲーム装置1Aに送信する。具体的には、変化のあったキャラクタや新たに生成されたキャラクタ等の位置データを送信する。そして、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)によりゲーム状態テーブル30Bを更新する。その後、ステップS217では、ゲーム装置1Bの表示制御部14B(第1表示制御部)は、ゲーム状態に基づき作成した画像をモニタ3Bに表示させる。具体的には、表示制御部14B(第1表示制御部)は、ゲーム状態テーブル30Bを用いてモニタ3Bに表示させるための画像データを作成し、表示させる制御を行う。その後、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS218に移す。
【0048】
ステップS218では、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、ゲームを終了するか否かを判断する。具体的には、ゲーム装置1Aと通信を行い、ゲームを終了するか否かを判断する。ゲームを終了する場合(ステップS218の処理でYESが判断される場合)には、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、本処理を終了する。他方、ゲームを終了しない場合(ステップS218の処理でNOが判断される場合)には、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、ステップS212に戻り、画像を表示させるべく、引続き処理を行う。
【0049】
[ゲーム状態テーブル]
図10は、本実施形態の一例に係るゲーム状態を示すデータを格納するゲーム状態テーブル30についての例を示す。このテーブルは上述の
図9において説明したゲーム装置1Aとゲーム装置1Bとの間で送受信するデータの内容であり、ゲーム装置1AのRAM12A及びゲーム装置1BのRAM12Bにそれぞれ格納される。
【0050】
このゲーム状態テーブル30は、キャラクタ31、位置データ32、及び制御主体33を有する。キャラクタ31は、ゲーム装置1Aのモニタ3A又はゲーム装置1Bのモニタ3Bに表示されているキャラクタを一意に表す名称が格納されている。位置データ32は、モニタ3A及びモニタ3B全体での座標を用いたキャラクタ31の位置を示す。制御主体33は、キャラクタ31の制御を行っているゲーム装置1の主体を示す。
【0051】
図10の例では、上述した
図3の(a)に表示されているキャラクタに関するものの一部を示している。例えば、最上段のレコードは、キャラクタ31が「飛行機1P」に関する状態データを示している。そして、位置データ32が「(10,200)」である位置に「飛行機1P」が表示されていることを示す。また、制御主体33により「ゲーム装置1A」が「飛行機1P」を制御することを示す。
【0052】
図9及び
図10に示したように、各ゲーム装置1の制御部10がゲーム・プログラムを実行し、各ゲーム装置1が有するゲーム状態テーブル30が、状態を示すデータを格納している。そして、ゲーム装置1において状態を示すデータに変化が生じたことに応じて、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)を送信し、受信したゲーム状態を示すデータ(更新データ)を用いて、ゲーム状態テーブル30を更新する。このことにより、各ゲーム装置1に格納されたゲーム状態テーブル30の内容は、同一となる。そして、このゲーム状態テーブル30に格納された状態を示すデータを用いて、各ゲーム装置1は各ゲーム装置1のモニタ3に表示させる画像を作成する。このようにして作成された画像は、同一のゲーム内容を示す連続性のある画像となる。
【0053】
なお、
図9では、ゲーム装置1Aにおいてゲーム状態に変化が生じたことにより、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)をゲーム装置1Bに送信することで、モニタ3A及びモニタ3Bに連続性のある画像を表示したが、これに限らない。例えば、ゲーム装置1において一定時間毎に、ゲームの経過に応じた経過データを他のゲーム装置1に送信することにより、各モニタ3を用いて連続性のある画像を表示してもよい。
【0054】
[プログラムの概念図]
図11は、本実施形態の一例に係るゲーム装置1で実行されるプログラムの概念図を示したものである。この概念図は、上述の
図9において説明したゲーム装置1A及びゲーム装置1Bに関するものであり、メイン制御部は、ゲーム装置1Aの制御部10Aを示し、サブ制御部は、ゲーム装置1Bの制御部10Bを示す。
【0055】
まず、制御部10Aの起動プログラム41Aをトリガー(契機)として、表示制御プログラム42Aが実行される。表示制御プログラム42Aは、ゲーム・プログラム43Aを実行させると共に、制御部10Bの表示制御プログラム42Bを実行させる。また、ゲーム・プログラム43Aによりゲーム状態に変化が生じたことに応じて、制御部10Bの表示制御プログラム42Bと、データ44のやりとりを行う。他方、表示制御プログラム42Bは、ゲーム・プログラム43Bを実行させると共に、制御部10Aの表示制御プログラム42Aとデータ44のやりとりを行う。なお、制御部10Aの表示制御プログラム42Aと、制御部10Bの表示制御プログラム42Bとは同一のプログラムであり、同様にゲーム・プログラム43Aとゲーム・プログラム43Bとは同一のプログラムである。
【0056】
以上のように、互いに状態データを記憶し、状態に関するデータをゲーム装置1Aとゲーム装置1Bとでやりとりすることによって、モニタ3A及びモニタ3Bに連続性のある画像を表示させることができる。
【0057】
[第3の表示制御処理]
図12は、本実施形態の一例に係る第3の表示制御処理を示すフローチャートである。第3の表示制御処理は、上述した
図3の(a)に示す場合であり、上述の
図9とは異なる方法によりモニタ3A及びモニタ3Bに連続性のある画像を表示させる場合を示す。具体的には、ゲーム状態テーブル30の管理を、入力コントローラ5A及び5Bの両方の入力に基づいて、主にゲーム装置1Aの制御部10Aが行うものである。この
図12では、そのうちゲーム装置1Bの入力コントローラ5Bからの入力に応じて行われる処理について説明する。
【0058】
まず、ステップS221において、ゲーム装置1Bの入力制御部17Bは、入力コントローラ5Bから入力を受け付ける。次に、ステップS222では、ゲーム装置1Bの通信インタフェース部16Bは、入力データである操作に関する情報をゲーム装置1Aに送信する。その後、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、処理をステップS223に移す。
【0059】
ゲーム装置1Bにより送信された入力データは、ステップS121において、ゲーム装置1Aの通信インタフェース部16Aにより受信される。次に、ステップS122において、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム・プログラムの処理により入力データに基づき、キャラクタの位置データを含むゲーム状態を示すデータ(更新データ)を作成する。また、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)によりRAM12Aに格納するゲーム状態テーブル30Aを更新する。その後、ステップS123では、ゲーム装置1Aの通信インタフェース部16Aは、ゲーム状態テーブル30Aのデータを含むゲーム状態を示すデータ(更新データ)をゲーム装置1Bに送信する。また、ステップS124において、ゲーム装置1Aの表示制御部14A(第1表示制御部)は、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)に基づき作成した画像をモニタ3Aに表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部14A(第1表示制御部)は、ゲーム状態テーブル30Aを用いてモニタ3Aに表示させるための画像データを作成し、表示させる制御を行う。その後、ゲーム装置1Aの制御部10Aは、本処理を終了する。
【0060】
他方、ステップS223において、ゲーム装置1Bの通信インタフェース部16Bは、ゲーム装置1Aから送信されたゲーム状態テーブル30Aのデータを含むゲーム状態を示すデータ(更新データ)を受信する。その後、ステップS224では、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、ゲーム状態テーブル30Aのデータを含むゲーム状態を示すデータ(更新データ)によりRAM12Bに格納するゲーム状態テーブル30Bを更新する。そして、ゲーム装置1Bの表示制御部14B(第2表示制御部)は、ゲーム状態を示すデータ(更新データ)に基づき作成した画像をモニタ3Bに表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部14B(第2表示制御部)は、ゲーム状態テーブル30Bを用いてモニタ3Bに表示させるための画像データを作成し、表示させる制御を行う。その後、ゲーム装置1Bの制御部10Bは、本処理を終了する。
【0061】
本処理により、ゲーム装置1Bの入力コントローラ5Bからの入力に伴い、ゲーム装置1Bが入力データをゲーム装置1Aに送信する。そして、ゲーム装置1Aが入力データに基づき処理を行い、更新データを作成する。作成された更新データを、ゲーム装置1A及びゲーム装置1Bに各々有するゲーム状態テーブル30(
図10)に格納し、ゲーム状態テーブル30に基づき各々のゲーム装置1が画像データを作成する。このことにより、ゲーム装置1Aのモニタ3A及びゲーム装置1Bのモニタ3Bを用いて連続性のある画像を表示させることが可能となる。
なお、入力コントローラ5Aから入力を受け付けた時にも、ゲーム装置1AがステップS122〜ステップS124と同様な処理を行い、ゲーム装置1Aのモニタ3A及びゲーム装置1Bのモニタ3Bを用いて連続性のある画像を表示させることができる。
【0062】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載されたものに限定されるものではない。なお、以上説明した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0063】
本実施形態では、ゲーム装置1Aとゲーム装置1Bは、同一のゲーム装置であることを前提として説明したが、これに限らない。別の汎用ゲーム装置であっても構わない。この場合、モニタ3A及びモニタ3Bに表示される画像がずれることなく連続性のある画像を表示させるように各々のモニタ3A及びモニタ3Bの高さが等しいものであることが望ましい。
【0064】
本実施形態では、ゲーム装置1Aとゲーム装置1Bとである2台のゲーム装置1を用いて説明したが、これに限らず、3台以上のゲーム装置1により実現してもよい。このようにすることで、さらに連続性のある画像を表示させることができる。