(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662805
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】発酵大豆食品を含む魚用飼料
(51)【国際特許分類】
A23K 1/18 20060101AFI20150115BHJP
A23K 1/16 20060101ALI20150115BHJP
【FI】
A23K1/18 102A
A23K1/16 304C
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2010-547723(P2010-547723)
(86)(22)【出願日】2009年2月18日
(65)【公表番号】特表2011-512162(P2011-512162A)
(43)【公表日】2011年4月21日
(86)【国際出願番号】US2009034404
(87)【国際公開番号】WO2009105471
(87)【国際公開日】20090827
【審査請求日】2012年2月17日
(31)【優先権主張番号】12/033,814
(32)【優先日】2008年2月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500013142
【氏名又は名称】ティー.エフ.エイチ.パブリケーションズ、インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】アクセルロッド グレン エス.
【審査官】
松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−087348(JP,A)
【文献】
特開2007−074977(JP,A)
【文献】
特開平06−169701(JP,A)
【文献】
特開2004−033205(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0110500(US,A1)
【文献】
国際公開第2007/146814(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0142263(US,A1)
【文献】
特開昭63−301757(JP,A)
【文献】
特開昭61−282042(JP,A)
【文献】
特開平05−268881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23K1/00−3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
結合剤樹脂と、発酵大豆栄養補助食品との混合物、を含む魚用強化飼料製品であって、
前記前記発酵大豆栄養補助食品は、発酵大豆の形態でタンパク質、ミネラルまたはビタミンを提供し、
前記結合剤樹脂は、50〜98重量%で該製品中に存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで該製品中に存在し、
該魚用強化飼料製品は、溶融処理され成形された製品であって、該魚用強化飼料製品の含水量が、前記結合剤樹脂に対して5重量%と20重量%との間にあり、前記発酵大豆栄養補助食品が熱的に劣化していない、魚用強化飼料製品。
【請求項2】
請求項1に記載の魚用強化飼料製品であって、
前記発酵大豆栄養補助食品は、サッカロマイセス・セレビシエ(saccharomyces cerevisiae)を含む
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
【請求項3】
請求項1に記載の魚用強化飼料製品であって、
発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方をさらに含み、
該発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
【請求項4】
請求項1に記載の魚用強化飼料製品であって、
前記結合剤樹脂は、澱粉、カゼイン、変性され、部分的に加水分解されたコラーゲン、小麦グルテン、タンパク質、結合剤樹脂として用いられる魚粉およびそれらの混合物で構成される群から選択される
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
【請求項5】
請求項4に記載の魚用強化飼料製品であって、
前記澱粉は、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、小麦澱粉およびそれらの混合物で構成される群から選択される
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
【請求項6】
請求項1に記載の魚用強化飼料製品であって、
飼料着色料をさらに含み、
該飼料着色料は、前記樹脂の重量に基づいて、0.1重量パーセント〜5重量パーセントの間で存在する
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
【請求項7】
請求項1に記載の魚用強化飼料製品であって、
液体香味料、粉末香味料およびそれらの混合物で構成される群から選択された香味料をさらに含み、
該香味料は、前記樹脂の重量に基づいて、0.1重量パーセント〜5.0重量パーセントの間で存在する
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
【発明の詳細な説明】
【0002】
この本願は、現在の「発酵大豆食品を含む動物用噛み物」と題された米国特許第7,332,188号である2004年11月22日に出願された米国出願第10/994,524号の一部継続出願である、「発酵大豆食品を含む魚用飼料」と題された、2008年2月19日に出願された米国一部継続出願第12/033,814号に対する優先権を主張し、参照により、これらの開示が全体として本明細書に援用される。
[発明の分野]
本発明は、魚用の飼料製品、具体的には水槽で飼育され得る魚用の飼料製品に関する。より具体的には、本発明は、ビタミンおよびミネラルまたその他の添加剤により独自に強化された魚用飼料製品中での発酵大豆の使用に関する。選択された組成物は、例えば魚粉(fishmeal)などの魚用飼料中に使用される基質中に組み込まれてもよい。魚用飼料はまた、例えば澱粉結合剤などの結合剤を含んでもよい。澱粉結合剤には、具体的には小麦、米、ジャガイモおよびその他の種類の植物澱粉が含まれてもよい。
[背景]
消化され易く栄養価が高い飼料製品の開発に関する数多くの開示がなされてきた。したがって、以下の例示的な開示、具体的にはイヌの噛み物に注意を向ける:米国特許第6,586,027号である「健康噛み玩具」;第6,180,161号である「熱変性可能な食用のイヌ用噛み物」;第6,159,516号である「食用澱粉の成形方法」;第6,126,978号である「食用のイヌ用噛み物」;第6,110,521号である「変性可能食感を有する小麦およびカゼインイヌ用噛み物」;第6,093,441号である「熱変性可能なピーナッツのイヌ用噛み物」;第6,093,427号である「植物系イヌ用噛み物」;第6,086,940号である「高澱粉含有量イヌ用噛み物」;第6,067,941号である「動物用噛み物」;第6,056,991号である「変性可能な食感を有する七面鳥および米のイヌ用噛み物」;第5,941,197号である「ニンジン系イヌ用噛み物」;第5,827,565号である「食用のイヌ用噛み物の製造工程」;第5,339,771号である「動物の食べ物を含む動物用噛み玩具」;第5,240,720号である「変性可能な食感を有するイヌ用噛み物」;第5,200,212号である「変性可能な食感を有するイヌ用噛み物」。また、「栄養補給食品玩具の特許出願」と題された米国特許第6,165,474号と、「澱粉物質と分解性エチレン共重合体とからなる動物用噛み玩具」と題された米国特許第5,419,283号に注意を向ける。
【0003】
魚用飼料、具体的には水槽中で飼育され得る魚用飼料の分野では、ビタミン、タンパク質などの担体としてのフレーク、顆粒およびペレットの使用を提案する技術の本体が開示されてきた。例えば、米国出願第10/803,803号は、ビタミンおよびその他のある種の栄養成分の使用を含む魚用飼料フレークを調製する方法について報告している。
【0004】
それでも、特にビタミンとミネラルと栄養素との供給に関して上記を改良する必要性がある。特にビタミンが熱、光、酸化剤、極度のpHおよびその他の要因に対して敏感であることはこの分野において認識されている。したがって、例えば魚などの動物の健康管理を進歩させるために、飼料製品を加工する間におけるこのようなビタミンの喪失を考慮し、かつ/または飼料自体の栄養性を強化する、より新しい種類のサプリメントを特定する必要性がある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、確実に魚の総合的かつ適切な栄養的ニーズを維持するように、ビタミンおよびミネラルが強化された魚用飼料製品を提供することである。さらに、ビタミンの効能を保存できる形態でビタミンおよびミネラルを組み込むことも本発明の目的である。より具体的には、魚用飼料製品に発酵大豆および/または酵素および補酵素の栄養補助食品を組み込むことが本発明の目的である。
[概要]
本発明の一局面は、樹脂および発酵大豆栄養補助食品を含む魚用強化飼料製品に関する。この製品の組成は、さらなる栄養素、香味料、誘引剤、および観賞魚の給餌に特に適し得る成分を含むように補われてもよい。
【0006】
本発明の別の局面は、樹脂と、発酵大豆栄養補助食品とを組み合わせて混合物を形成することにより、魚用強化飼料製品を形成する方法に関する。混合物は、その後、供給区間、バレルおよび出力区間を含み、ホッパー区間から出力区間まで延在する複数の加熱領域を含む押出機内に導入されて加熱されてもよい。その後、押出機からの出力物は、冷却され、混合物がペレット、顆粒、フレークまたは錠剤の形態の魚用飼料製品に形成されてもよい。
【0007】
本発明の別の局面は、樹脂と、発酵した酵素および/または補酵素とを含む魚用強化飼料製品に関する。
本発明の別の局面は、樹脂と、発酵した酵素および/または補酵素とを組み合わせて混合物を形成させ、供給区間、バレル区間および出力区間を含み、前記ホッパー区間から前記出力区間まで延在する複数の加熱領域を含む押出機内に前記混合物を導入して加熱することによって、魚用強化飼料製品を形成させる方法に関する。押出機の出力は、その後、冷却され、ペレット、顆粒、フレークまたは錠剤の形態の魚用飼料製品に形成されてもよい。
[詳細な説明]
本発明は、ペレット、顆粒、フレークまたは錠剤の形態の樹脂系魚用飼料製品であって、そのような魚の全体的な栄養上のニーズ/要求に寄与するようにビタミンおよびミネラルが強化された樹脂系魚用飼料製品の開発に関する。より具体的には、本発明は、結合剤樹脂を含み得る魚用飼料製品内に発酵大豆栄養補助食品を組み込むことに向けられている。栄養補助食品は、場合によって、動物に与えられるあらゆる飼料を意味する。
【0008】
結合剤樹脂成分を始めとして、このような樹脂は、澱粉、カゼイン、変性され、かつ部分的に加水分解されたコラーゲン、小麦グルテン、タンパク質およびそれらの混合物で構成される群から選択されてもよい。本発明で使用される澱粉には、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉およびそれらの混合物が含まれてもよい。魚粉も結合剤樹脂として用いられ得り、魚粉は、約1〜15重量%の間の水分レベルまで乾燥されたすり身加工された魚として理解してもよい。好ましくは、結合剤樹脂成分は、約60〜99重量%のレベルおよび約60〜99重量%の間のあらゆる増分値で存在してもよい。
【0009】
代表例として、例えば澱粉の場合、本明細書における処理は、混合物が溶融加工技術に適したものになるように澱粉と水とを組み合わせて混合物を形成することに依存するものであってもよい。この点において、澱粉を成形品へと形成させるための好ましい処理を開示し、その教示が参照により援用される、共同所有された米国特許第6,159,516号に注意が向けられる。この処理は、溶融加工技術を活用しており、澱粉と水とを混ぜ合わせることであって、含水量が前記澱粉の重量に対して20.0重量%〜40.0重量%の範囲内にある、澱粉と水とを混ぜ合わせることと、前記混合物を押出機内に導入し、加熱することであって、前記押出機から排出された時点の前記生成物の含水量が前記押出機に入る前記生成物の含水量よりも少ない、前記混合物を押出機内に導入し、加熱することと、加熱された射出成形機に前記生成物を導入して、射出成形し、冷却して前記成形品を形成させることであって、含水量が20重量%以下である、加熱された射出成形機に前記生成物を導入して、射出成形し、冷却して前記成形品を形成させることとを備える。この生成物は、その後、造粒化または低温粉砕などの処理により魚用飼料の所望の形態および形状へと加工されてもよい。別の実施形態において、押出機から出るこの生成物は、ペレット化されるか、あるいは真空、加熱または凍結乾燥によってフレーク形態に加工されてもよい。
【0010】
したがって、以上で言及された処理に関連し、かつ本明細書中で説明された他の処理に適用可能であるものとして、ビタミンおよびミネラルを、混合又は形成の前に、結合剤樹脂、例えば澱粉と共に加えてもよい。それ故、本発明の状況において、ビタミンおよびミネラル添加剤が、そのような添加剤の実質的な熱劣化であって、そのような添加剤の治療効果を弱めるか、あるいは失わせる可能性がある劣化を伴うことなく、澱粉混合物中に射出成形または押し出され得るということが独自に評価された点は意味がない。したがって、本発明の状況において、発酵大豆および/または酵素および補酵素の栄養補助食品を澱粉混合物に添加できることが好ましい。
【0011】
1つの例示的な実施形態において、発酵大豆の栄養補助食品は、SOYNATTO、より具体的にはSOYNATTO(登録商標)F614及びF625という一般商標でニュージャージー州パインブルックのバイオフーズ・リミテッドから販売されている大豆であってもよい。好ましくは、発酵大豆は1〜40重量%の間で存在してもよく、そして樹脂(例えば上述のように澱粉)は約99〜60重量%のレベルで存在してもよく、このような範囲についてはその間の全ての増分値が含まれる。SOYNATTO(登録商標)製品は、より具体的には、他の利用可能な組成物と比較して以下のものを含むことが説明されている。
【0013】
以上から分かるように、SOYNATTO(登録商標)製品は、タンパク質、ミネラルおよびビタミンを発酵大豆の形態で提供し得る。発酵プロセスにより製品にサッカロマイセス・セレビシエを取込むことができる。サッカロマイセス・セレビシエは、「パン酵母」又は「醸造用酵母」として一般に知られており、さらに伝統的には、小麦粉又はパン生地中に存在する糖分を発酵させて、二酸化炭素とアルコールとを生成することが知られている。したがって、本発明の広い意味において、魚用飼料製品は、1つ以上のタンパク質、1つ以上のミネラル、および1つ以上のビタミンをサッカロマイセス・セレビシエと共に含んでもよい。
【0014】
さらに、本明細書においてSOYANTTO(登録商標)製品は、高濃度のグリシテイン、ダイゼインおよびゲニステインを含んでもよく、その濃度は、他のより一般的な大豆食品源より数百パーセント高いものであると報告されていることに留意すべきである。これらグリシテイン、ダイゼインおよびゲニステインは全て、フラボノイドのイソフラボンクラスに属している。これらグリシテイン、ダイゼインおよびゲニステインは、エストロゲン様の生物活性を含む植物由来の非ステロイド化合物であることから、植物エストロゲンとして分類されてもよい。
【0015】
任意には、本明細書において、魚用飼料製品は、例えば、同様にニュージャージー州パインブルックのバイオフーズ・リミテッドを介して入手可能であり、BT−CoQ10という商標で販売されている酵素および/または補酵素を含んでもよい。BT−CoQ10は、生物学的に形質転換(発酵)された細胞ミトコンドリア補酵素であると報告されており、補酵素Q10、酸化防止剤、植物栄養素および補因子ミネラル栄養素およびその他の細胞構成成分を含んでもよい。好ましくは、酵素および/または補酵素は0.1〜10%(重量)の間で存在し、樹脂(例えば上述のような澱粉)は約99〜90%(重量)のレベルで存在し、このような範囲についてはその間のあらゆる増分値が含まれる。より好ましくは、酵素は発酵大豆および樹脂との組み合わせで提供されてもよく、発酵大豆は1〜40%(重量)の間で存在し、酵素および/または補酵素は0.1〜10%(重量)の間で存在し、樹脂(例えば上述のような澱粉)は約98〜50%(重量)のレベルで存在し、このような範囲についてはその間のあらゆる増分値が含まれる。
【0016】
報告によれば、発酵した補酵素は、ユビキノン類として知られている化合物の族に属する補酵素Q10を含有し、補酵素Q10はジヒドロ−ベンゼンのジ−ケト誘導体である環式結晶化合物C
6H
4O
2の2つの異性体のいずれかである。報告によれば、補酵素Q10は、主として体内で合成される脂溶性化合物であり、食物中でも消費され、かつミトコンドリアATP合成に必要とされる。補酵素Q10はまた、細胞膜およびリポタンパク質中において抗酸化剤としても機能し得る。報告によれば、補酵素Q10を経口投与すると、血漿、リポタンパク質および血管のレベルが上昇する。同様に、補酵素Q10を投与すると、結果として遺伝性ミトコンドリア障害を患う一部の患者において臨床的改善および代謝の改善がもたらされた。
【0017】
酸化防止剤は、活性酸素種または活性窒素種が原因で起こる障害を防止または低減する物質であると報告されている。植物栄養素または植物化学物質は、植物によって生成され、必ずしも必須の栄養素ではないものの健康にとって有益なものと考えられている化学物質であると報告されている。一般的な植物栄養素クラスとしては、カロチノイド類、フラボノイド類、ポリフェノールおよびテルペンを含むフェノール類が含まれる。補因子は、一部の反応を触媒するために酵素に加えて存在する必要のある物質であると報告されている。
【0018】
したがって、本発明の魚用飼料製品は、結合剤樹脂と共に、ペレット、顆粒、フレーク、錠剤および/または丸薬を含む多様な物理的形態で、上述の成分を1つ以上、魚用飼料製品のために含んでもよい。
【0019】
本明細書の魚用飼料製品の特に好ましい1つの製造処理において、澱粉、単独のまたは発酵された酵素と組み合わせた形での発酵大豆栄養補助食品、および水が最初に組み合わされ、ここで含水量は、前記澱粉の重量に対して20〜40重量%の範囲内にある。混合物は、通気式バレル押出機内に導入されて、押し出されたストランドを形成し、ここで排出時の含水量は、押出機に入る前記混合物の含水量よりも少ない。押し出されたストランドは、次に、魚用飼料のペレットを形成するためにペレタイザーへと送られてもよい。
【0020】
関連する例示的な実施形態では、ペレットを、金型を含む加熱された射出成形機に供給して射出成形および冷却して、例えば錠剤または丸薬といった成形物を形成してもよく、ここで成形物の含水量は約20重量%以下であり、射出成形機は供給区間、バレルおよび出力ノズルを含み、前記ホッパー区間から前記ノズルまで延在する前記バレル内に複数の加熱領域を含み、ホッパー区間から前記出力区間まで延在する複数の加熱領域を含み、加熱領域は、領域1が約70°F以下;領域2が約150°F以下、領域3が約300°F以下および領域4が約375°F以下という温度範囲に設定されており、前記魚用飼料の成形物を形成するために溶融混合、成形および冷却を行い、前記成形物の含水量は、成形物の中に混合された前記発酵大豆栄養補助食品の一部分、または酵素および/または補酵素が前記成形によって熱的に劣化しないように、樹脂に対して5%と20%との間にある。成形物は、次に、魚用飼料製品として使用されてもよいし、または造粒化または低温粉砕によりサイズを縮小されて顆粒を形成してもよい。
【0021】
別の関連する例示的な実施形態では、押出機の出力物は、好ましくは蒸気によって加熱され得る複数の協働ドラムの間で1つ以上の加熱された表面に向かって排出されて、乾燥され、薄いシートを形成してもよい。その後、冷却されたシートを、例えば造粒化または回転スクリューへの曝露などといった様々なサイズ縮小処理のいずれかにより、例えばフレークなどの小片に破断させてもよい。したがって、米国特許第6,207,202号および米国出願第10/803,803号が参照され、これらの教示が参照により本明細書に援用される。
【0022】
さらに関連する例示的な実施形態において、押出機からの出力物は、真空乾燥または凍結乾燥技術により薄いシートに形成されてもよい。
当業者であれば認識するように、1つの好適な混合装置である押出装置、または射出成形装置は、典型的に、供給区間、バレルおよび出力ノズルを含み、ホッパー区間からノズルまで延在するバレル内に複数の加熱領域を含んでいる。本発明によると、第1の領域にける温度を約150°F未満近くに維持することが好ましいことが判明した。より好ましくは、第1の領域は、約45〜150°Fの範囲内に設定される。さらに一層好ましい実施形態、例えば供給区間に隣接して第1の領域があり、この第1の領域に隣接して第2の領域があるような状況では、第1の領域の温度は約45〜70°Fの間に設定され、かつ第2の領域の温度は約70〜150°Fの間に設定される。これらの温度は、装置のバレルの周囲に配置された冷却コイルを使用することによって最も好適に達成される。これらの冷却コイルは、好ましくは銅管製であり、循環水を用いて冷却される。
【0023】
特に好ましい実施形態では、本発明の組成物を成形するために以下の温度プロファイルが用いられる:(ホッパーに最も近い)領域4=45〜70°F;領域3=70〜150°F;領域2=150〜300°F;領域1=275〜375°F;ノズル=275〜390°F。さらに、金型内部のブッシングは、好ましくは約325〜425°Fに設定される。金型温度は、好ましくは35〜65°Fに設定される。
【0024】
供給区間に近接した領域内で材料を溶融させるためにスクリューのバレルを加熱する、より慣習的な実施とは対照的に、上述の温度プロファイルの結果、これらの領域内でバレルが冷却されて、澱粉混合物の過熱及び燃焼が防止される。
【0025】
当業者であれば認識するように、押出機の出力物を丸薬プレスまたは錠剤プレスに排出させて、丸薬および錠剤を含む様々な成形物のいずれかに製品を成形してもよい。さらに、本明細書中では射出成形が記述されているが、他のあらゆる種類の成形処理も考慮される。例えば、本発明の樹脂組成物は、圧縮成形ならびに当該技術分野において利用可能な他の熱可塑性プラスチック加工技術に適したものであってもよい。この点において、本明細書中の樹脂/発酵大豆または樹脂/発酵酵素混合物は、押出技術により調製されてもよい。
【0026】
本発明の別の実施形態は、変性されかつ部分的に加水分解されたコラーゲンを含む魚用飼料製品に関する。したがって、当業者であれば、コラーゲンには、約285kdalの質量を有し、ほぼ同一サイズの3つのポリペプチド鎖で構成される基本的な構造単位であるトロポコラーゲンが含まれるということを認識するであろう。このような鎖は、アミノ酸グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンおよびヒドロキシリジンで構成されている。鎖の組成は、コラーゲンの種類、すなわち例えばコラーゲンが皮膚由来であるかまたは軟骨由来であるかなどによって決まり得る。本明細書中では、あらゆる種類のコラーゲン源が好適である。
【0027】
変性コラーゲンは、極端な温度または酸あるいはアルカリ条件にさらされた場合に、コラーゲンが変性して3つのポリぺプチド鎖に分離するという事実を意味している。ポリペプチドは、その後、所望の分子量まで部分的に加水分解され、本明細書における用途のために乾燥または混合される。
【0028】
本発明によると、変性されかつ部分的に加水分解されたコラーゲンを別の樹脂、例えばカゼイン、澱粉、植物質、動物粉(animal meal)、ピーナッツ片/粉などと混合することが好ましいことが判明した。これに関して、混合物は、押出、射出成形および/または圧縮成形技術を含む加圧溶融加工に役立つことが判明した。したがって、変性されかつ部分的に加水分解されたコラーゲンを含む射出成形された本明細書の魚用飼料製品、ならびにこのようなコラーゲンと上述の様々な成分とを組み合わせた魚用飼料製品を調製してもよい。
【0029】
本発明の別の例示的な実施形態では、他の種類の成分を魚用飼料に組み込んで、製品の誘引性を増大させ、かつ/または美的外観を改善してもよい。例えば、任意には0.1〜5重量%のレベルで香味料を組み込んでもよい。好ましくは、香味料は、粉末、液体の双方およびそれらの混合物を含んでもよい。食品着色料もまた、0.01〜10重量%のレベルで組み込まれてもよい。より好ましくは、天然香味料および食品着色料を混合物中に組み込んでもよい。さらに、任意には、それを用いて製造された製品の堅さを増大させることが判明している炭酸カルシウムを組み込んでもよい。さらに、任意には、例えば燕麦繊維などの保湿剤を0.1〜5%の範囲で組み込んでもよい。
【0030】
以上で参照された添加剤のうちのいずれか1つを含んで、付加的な栄養価上の利益を享受し得る本明細書の魚用飼料には、まず、肉食性魚類のための魚用飼料が含まれていてもよく、したがってこの魚用飼料には、昆虫類、蠕虫類、貝類および他の魚介源が含まれ得るということも指摘に値する。例えば、天然に発生する水棲動物、例えばミジンコ(Daphnia pulex)、アルテミア・アリナス(Artemia salinas)(ブラインシュリンプ)、ボウフラ(mosquito larvae)、イトミミズ(Tubifex worms)およびケンミジンコ(Cyclops)などが魚用飼料として用いられてきている。さらに、魚用飼料には、植物、例えば草花および/または海藻を食する草食魚のための魚用飼料が含まれてもよい。さらに、本明細書中の魚用飼料は、雑食魚のための魚用飼料であってもよく、雑食魚のための魚用飼料は、それ故、植物性および動物性飼料の双方の混合物を含むであろう、。
【0031】
以上の説明は、本発明を例示し説明するためになされている。しかしながら、本明細書中の以上の説明は、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。
なお、本発明に関連して、魚用強化飼料製品を形成する方法、魚用強化飼料製品などの他の例として、以下のものも挙げられる。
(10)
魚用飼料製品を形成する方法であって、
(a)樹脂と、発酵大豆栄養補助食品とを組み合わせて混合物を形成することと;
(b)供給区間、バレル区間および出力区間を含み、前記ホッパー区間から前記出力区間まで延在する複数の加熱領域を含む、加熱された成形機に前記混合物を導入して加熱することと;
(c)混合することと;
(d)前記混合物を1つの形状に形成することと
を含む方法。
(11)
前記(10)に記載の方法であって、
前記形状は、ペレット、錠剤、丸薬または成形物を含む
ことを特徴とする方法。
(12)
前記(11)に記載の方法であって、
前記成形物は、造粒化または低温粉砕によりサイズが縮小される
ことを特徴とする方法。
(13)
前記(10)に記載の方法であって、
前記加熱領域は、領域1が21.1℃(70°F)以下;領域2が65.6℃(150°F)以下、領域3が148.9℃(300°F)以下、そして領域4が190.6℃(375°F)以下という温度範囲に設定される
ことを特徴とする方法。
(14)
前記(10)に記載の方法であって、
前記樹脂は、60〜99重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(15)
前記(10)に記載の方法であって、
前記栄養補助食品は、さらに酵素および補酵素のうちの少なくとも一方を含み、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在し、
前記樹脂は、50〜98重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(16)
前記(10)に記載の方法であって、
前記樹脂は、澱粉、カゼイン、変性され、部分的に加水分解されたコラーゲン、小麦グルテン、タンパク質、魚粉およびそれらの混合物で構成される群から選択される
ことを特徴とする方法。
(17)
前記(10)に記載の方法であって、
前記樹脂は、さらに水を含み、
前記魚用飼料製品の含水量は、樹脂に対して5重量%と20重量%との間である
ことを特徴とする方法。
(18)
魚用飼料製品を形成する方法であって、
(a)樹脂と、発酵大豆栄養補助食品とを組み合わせて、混合物を形成することと;
(b)供給区間、バレル区間および出力区間を含み、前記ホッパー区間から前記出力区間まで延在する複数の加熱領域を含む、加熱された成形機に前記混合物を導入して加熱することと;
(c)混合することと;
(d)前記混合物を薄いシートに形成することと;
(e)前記薄いシートを乾燥させることと;
(f)前記乾燥されたシートをフレークに破断することと
を含む方法。
(19)
前記(18)に記載の方法であって、
前記混合物を薄いシートに形成することは、1つ以上の加熱されたドラムの表面上で達成される
ことを特徴とする方法。
(20)
前記(18)に記載の方法であって、
前記薄いシートを乾燥させることは、加熱乾燥、真空乾燥および凍結乾燥のうちの1つまたは組み合わせによる
ことを特徴とする方法。
(21)
前記(18)に記載の方法であって、
前記乾燥されたシートをフレークに破断することは、回転スクリューによって達成される
ことを特徴とする方法。
(22)
前記(18)に記載の方法であって、
前記薄いシートは、造粒化または低温粉砕によりフレークに破断される
ことを特徴とする方法。
(23)
前記(18)に記載の方法であって、
前記加熱領域は、領域1が21.1℃(70°F)以下;領域2が65.6℃(150°F)以下、領域3が148.9℃(300°F)以下、そして領域4が190.6℃(375°F)以下という温度範囲に設定される
ことを特徴とする方法。
(24)
前記(18)に記載の方法であって、
前記樹脂は、60〜99重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(25)
前記(18)に記載の方法であって、
前記栄養補助食品は、さらに酵素および補酵素のうちの少なくとも一方を含み、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在し、
前記樹脂は、50〜98重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(26)
前記(18)に記載の方法であって、
前記樹脂は、さらに水を含み、
前記魚用飼料製品の含水量は、樹脂に対して5重量%と20重量%との間である
ことを特徴とする方法。
(27)
樹脂と、発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方と、を含む魚用強化飼料製品。
(28)
前記(27)に記載の魚用強化飼料製品であって、
前記樹脂は、90〜99重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
(29)
前記(27)に記載の魚用強化飼料製品であって、
前記魚用強化飼料製品は、発酵大豆栄養補助食品をさらに含み、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在し、
前記樹脂は、50〜98重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする魚用強化飼料製品。
(30)
魚用強化飼料製品を形成する方法であって、
(a)樹脂と、発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方とを組み合わせて、混合物を形成することと;
(b)供給区間、バレル区間および出力区間を含み、前記ホッパー区間から前記出力区間まで延在する複数の加熱領域を含む、加熱された成形機に前記混合物を導入して加熱することと;
(c)混合することと;
(d)前記混合物を1つの形状に形成することと
を含む方法。
(31)
前記(30)に記載の方法であって、
前記形状は、ペレット、錠剤、丸薬または成形物を含む
ことを特徴とする方法。
(32)
前記(31)に記載の方法であって、
前記成形物は、造粒化または低温粉砕によりサイズが縮小される
ことを特徴とする方法。
(33)
前記(30)に記載の方法であって、
前記加熱領域は、領域1が21.1℃(70°F)以下;領域2が65.6℃(150°F)以下、領域3が148.9℃(300°F)以下、そして領域4が190.6℃(375°F)以下という温度範囲に設定される
ことを特徴とする方法。
(34)
前記(30)に記載の方法であって、
前記樹脂は、90〜99重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(35)
前記(30)に記載の方法であって、
さらに発酵大豆栄養補助食品を含み、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在し、
前記樹脂は、50〜98重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(36)
前記(30)に記載の方法であって、
前記樹脂は、さらに水を含み、
前記魚用強化飼料製品の含水量は、樹脂に対して5%と20%との間にある
ことを特徴とする方法。
(37)
魚用飼料製品を形成する方法であって、
(a)樹脂と、発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方とを組み合わせて、混合物を形成することと;
(b)供給区間、バレル区間および出力区間を含み、前記ホッパー区間から前記出力区間まで延在する複数の加熱領域を含む、加熱された成形機に前記混合物を導入して加熱することと;
(c)混合することと;
(d)前記混合物を薄いシートに形成することと;
(e)前記薄いシートを乾燥させることと;
(f)前記乾燥されたシートをフレークに破断することと
を含む方法。
(38)
前記(37)に記載の方法であって、
前記混合物を薄いシートに形成することは、1つ以上の加熱されたドラムの表面上で達成される
ことを特徴とする方法。
(39)
前記(37)に記載の方法であって、
前記薄いシートを乾燥させることは、加熱乾燥、真空乾燥および凍結乾燥のうちの1つまたは組み合わせによる
ことを特徴とする方法。
(40)
前記(37)に記載の方法であって、
前記乾燥されたシートをフレークに破断することは、回転スクリューによって達成される
ことを特徴とする方法。
(41)
前記(37)に記載の方法であって、
前記薄いシートは、造粒化または低温粉砕によりフレークに破断される
ことを特徴とする方法。
(42)
前記(37)に記載の方法であって、
前記加熱領域は、領域1が21.1℃(70°F)以下;領域2が65.6℃(150°F)以下、領域3が148.9℃(300°F)以下、そして領域4が190.6℃(375°F)以下という温度範囲に設定される
ことを特徴とする方法。
(43)
前記(37)に記載の方法であって、
前記樹脂は、60〜99重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(44)
前記(37)に記載の方法であって、
さらに発酵大豆栄養補助食品を含み、
前記発酵した酵素および補酵素のうちの少なくとも一方は、0.1〜10重量%の間のレベルで存在し、
前記樹脂は、50〜98重量%の間のレベルで存在し、
前記発酵大豆栄養補助食品は、1〜40重量%の間のレベルで存在する
ことを特徴とする方法。
(45)
前記(37)に記載の方法であって、
前記樹脂は、さらに水を含み、
前記魚用飼料製品の含水量は、前記樹脂に対して5重量%と20重量%との間である
ことを特徴とする方法。