【実施例】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【0017】
[システム構成]
図1は、本実施例に係る位置情報流通システムの概略構成例を示す。
図1に示すように、位置情報流通システムは、位置情報管理サーバ1と、複数のゲームサーバ2A、2Bと、複数の端末装置3A、3Bと、インターネットなどの通信網4と、を備える。以後では、ゲームサーバ2A、2Bを特に区別しない場合、これらを「ゲームサーバ2」と表記し、同様に、端末装置3A、3Bを特に区別しない場合、これらを「端末装置3」と呼ぶ。
【0018】
位置情報管理サーバ1は、端末装置3からアップロードされた位置情報(「位置情報Ip」とも呼ぶ。)を管理するサーバである。位置情報Ipは、例えば、緯度経度の2次元座標で表現される。位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipを、その所有者の情報(「所有者情報Iu」とも呼ぶ。)と関連付けて記憶する。所有者情報Iuは、位置情報Ipをアップロードした端末装置3のユーザIDに初期設定される。後述するように、所有者情報Iuは、端末装置3の要求に応じて書き換えがなされる。また、位置情報管理サーバ1は、所有者情報Iuに相当する端末装置3の要求に応じて、位置情報Ipをゲームサーバ2へ送信する。位置情報管理サーバ1は、本発明における「サーバ装置」の一例である。
【0019】
ゲームサーバ2は、位置情報Ipを利用したゲームに用いられるサーバである。ゲームサーバ2は、端末装置3と通信網4を介して所定の通信を行うことにより、ゲームを実行するのに必要な情報の授受を行う。また、ゲームサーバ2は、位置情報管理サーバ1から送信された位置情報Ip及び所有者情報Iuを受信し、上述のゲームに用いる。ゲームサーバ2は、本発明における「位置情報利用サーバ」の一例である。
【0020】
端末装置3は、位置情報管理サーバ1及びゲームサーバ2とそれぞれ通信が可能であり、ユーザがゲームを行う際のユーザインタフェースとして機能する。端末装置3は、例えば携帯電話などの端末である。また、端末装置3は、使用者(ユーザ)の操作に応じて、位置情報Ipを生成する。そして、端末装置3は、生成した位置情報Ipを即時又は所定のタイミングで位置情報管理サーバ1へ送信する。以後では、端末装置3Aは、ユーザ名が「ユーザA」である使用者により操作され、端末装置3Bは、ユーザ名が「ユーザB」である使用者により操作されるものとする。
【0021】
[装置構成]
図2(a)は、位置情報管理サーバ1の概略構成図の一例である。
図2(a)に示すように、位置情報管理サーバ1は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、を備える。
【0022】
通信部12は、制御部11の制御に基づき、位置情報管理サーバ1や端末装置3と通信網4を介して無線通信を行う。
【0023】
記憶部13は、制御部11の実行プログラムなどを記憶する。また、記憶部13は、位置情報データベース(DB)130を備える。位置情報DB130は、位置情報Ipを所有者情報Iuに関連付けて記憶するデータベースである。これについて、
図3を参照して具体例を説明する。
【0024】
図3は、位置情報DB130の一例である。ここで、
図3中の「ID3A」は、ユーザAのユーザID、「ID3B」は、ユーザBのユーザIDを示すものとする。
図3に示すように、位置情報Ipは、緯度経度により2次元座標「(Xa、Ya)」乃至「(Xf、Yf)」で表されていると共に、所有者情報Iuとそれぞれ関連付けられている。また、好適には、位置情報DB130は、所有者情報Iuと、位置情報Ipとの他、位置情報Ipの受信日時などを記憶する。上述の受信日時は、後述する登録可否決定処理で使用される。
【0025】
そして、位置情報DB130は、端末装置3から位置情報管理サーバ1へ位置情報Ipがアップロードされた場合、位置情報管理サーバ1が位置情報Ipをゲームサーバ2へ送信した場合、及び、位置情報Ipの所有者情報Iuが変更される場合に、更新される。
【0026】
制御部11は、CPUなどを備えて構成され、位置情報管理サーバ1の全体を制御する。具体的には、制御部11は、予め用意されたプログラムを実行することにより、位置情報管理サーバ1の他の構成要素を制御する。制御部11は、本発明における「位置情報受信手段」、「位置情報記憶手段」、「位置情報送信手段」、及び「位置情報移転手段」の一例である。
【0027】
図2(b)は、端末装置3の概略構成図の一例である。端末装置3は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、GPSユニット34と、表示部35と、スピーカ36と、マイク37と、操作部38とを備える。
【0028】
通信部33は、位置情報管理サーバ1及びゲームサーバ2と無線通信を行うことが可能に構成されている。GPSユニット34は、複数のGPS衛星から測位用データを含む電波を受信し、測位用データに基づいて端末装置3の現在位置を算出する。表示部35は、例えば液晶ディスプレイなどにより構成され、ユーザに対して文字、画像などを表示する。スピーカ36は、ユーザに対して音声出力を行い、マイク37は、ユーザによって発せられた音声などを集音する。
【0029】
操作部38は、例えば、端末装置3の筐体に設けられた操作ボタンやタッチパネル式入力装置であり、ユーザによる各種の選択、指示が入力される。なお、表示部35がタッチパネル方式である場合には、表示部35の表示画面上に設けられたタッチパネルも操作部38として機能する。
【0030】
記憶部32は、ROMやRAMなどを備えて構成され、端末装置3を制御するための制御プログラム等が格納されると共に、操作部38を介してユーザにより入力されたデータを読み出し可能に格納したり、制御部31に対してワーキングエリアを提供したりする。制御部31は、CPUなどを備えて構成され、端末装置3全体についての制御を行う。
【0031】
[制御方法]
次に、本実施例において実行する処理について具体的に説明する。以下では、端末装置3が生成した位置情報Ipを位置情報管理サーバ1へアップロードする処理(単に「アップロード処理」とも呼ぶ。)と、位置情報Ipを使用する際の処理(「位置情報使用処理」とも呼ぶ。)と、位置情報Ipの所有者を移転させる処理(「位置情報移転処理」とも呼ぶ。)と、について順に説明する。
【0032】
なお、好適には、端末装置3を使用するユーザは、事前に位置情報管理サーバ1へ端末装置3によりユーザ登録を行い、ログイン処理を行うためのユーザID、パスワードなどが付与される。そして、端末装置3を使用するユーザは、端末装置3によりログイン処理を行い、位置情報管理サーバ1から認証を受け、その後、端末装置3は、後述するアップロード処理等を行う。
【0033】
(アップロード処理)
まず、アップロード処理について具体的に説明する。ここでは、説明の便宜上、端末装置3Aが生成した位置情報Ipをアップロードする場合を代表例として説明する。
図4は、アップロード処理に係る処理手順を示すフローチャートの一例である。
図4に示す処理は、例えば所定の周期に従い繰り返し実行される。
【0034】
まず、端末装置3Aは、位置情報Ipを取得すべき旨の操作が行われたか否か判定する(ステップS11)。そして、端末装置3Aは、位置情報Ipを取得すべき旨の操作が行われたと判断した場合(ステップS11;Yes)、位置情報Ipを生成する(ステップS12)。具体的には、端末装置3は、GPSユニット34からの検出値に基づき、現在位置に相当する位置情報Ipを生成する。一方、端末装置3Aは、位置情報Ipを生成すべき旨の操作が行われていないと判断した場合(ステップS11;No)、引き続き、位置情報Ipを生成すべき旨の操作が行われるか否か判定する。
【0035】
次に、端末装置3Aは、ステップS13で、当該位置情報Ipをアップロードする(ステップS13)。具体的には、端末装置3Aは、生成した位置情報Ipを位置情報管理サーバ1へ送信する。なお、端末装置3Aは、通信圏外にあること等に起因して位置情報管理サーバ1と通信ができないと判断した場合には、所定時間幅経過後にアップロードを行う。なお、端末装置3Aは、アップロードした位置情報Ipを削除するなどにより、生成した位置情報Ipを1回のみアップロードする。
【0036】
次に、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipを端末装置3Aから受信する(ステップS21)。そして、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの位置情報DB130への登録の可否を決定する処理(「登録可否決定処理」とも呼ぶ。)を行う(ステップS22)。これにより、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipが不正に登録されるのを防止すると共に、位置情報Ipの価値を安定化させる。登録可否決定処理については、後述する。
【0037】
そして、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipを登録すべきと判断した場合(ステップS23;Yes)、位置情報Ipを位置情報DB130に登録する(ステップS24)。このとき、位置情報管理サーバ1は、例えば、端末装置3Aのログイン処理(認証)の際に使用したユーザIDを所有者情報Iuに設定し、位置情報Ipを当該所有者情報Iuに関連付けて位置情報DB130に記憶させる。
【0038】
一方、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipを登録すべでないと判断した場合(ステップS23;No)、フローチャートの処理を終了する。
【0039】
また、
図3に示すフローチャートの処理以外に、位置情報管理サーバ1は、必要なユーザ認証、端末装置3Aの認証、又は/及び通信の暗号化を適宜実行し、なりすましその他の不正行為を抑制する。
【0040】
次に、ステップS22の登録可否決定処理について具体的に説明する。
【0041】
位置情報管理サーバ1は、登録可否決定処理で、位置情報Ipの受信履歴に基づき、以下で説明する具体例(第1具体例乃至第5具体例)のいずれか、又はこれらを任意に組み合わせて実行する。なお、第1具体例乃至第3具体例は、主に位置情報Ipの不正登録を防止する観点から実行され、第4及び第5具体例は、主に位置情報Ipの価値の低下(希釈化)を防止する観点から実行される。
【0042】
第1具体例では、位置情報管理サーバ1は、所有者情報Iuが同一の位置情報Ipに対し、位置情報Ipのアップロードがなされる間隔、及び、当該位置情報Ipの移動距離に基づき、当該所有者の移動速度を算出する。そして、位置情報管理サーバ1は、現実的に考えられない移動速度により位置情報Ipが送信されていると判断した場合には、位置情報Ipを位置情報DB130に登録しない。
【0043】
このとき、好適には、位置情報管理サーバ1は、受信した位置情報Ipから、所有者情報Iuに相当するユーザが、一般道路、高速道路、又は歩道等のいずれの位置にあるか判断し、それぞれの場合に応じて、現実的に考えられない移動速度と見なす閾値を設定する。これにより、位置情報管理サーバ1は、GPS信号生成機などにより不正に位置情報Ipが生成された場合であっても、好適に、位置情報DB130に位置情報Ipが不正に登録されるのを抑制することができる。
【0044】
第2具体例では、位置情報管理サーバ1は、所有者情報Iuが同一の位置情報Ipに対し、既に受信した位置情報Ipと完全に同一の地点を示す位置情報Ipを受信した場合、不正に位置情報Ipが生成されたと判断し、当該位置情報Ipを位置情報DB130に登録しない。
【0045】
一般に、GPS信号生成機などにより不正に位置情報Ipが生成された場合を除き、既に受信した位置情報Ipと完全に同一となることは考えにくい。以上を勘案し、位置情報管理サーバ1は、所有者情報Iuが同一の位置情報Ipに対し、位置情報DB130に既に記録された位置情報Ipと同一の位置情報Ipを受信した場合、当該位置情報Ipを位置情報DB130へ登録しない。これにより、位置情報管理サーバ1は、好適に、GPS信号生成機などにより不正に位置情報Ipが生成された場合であっても、位置情報DB130に登録するのを抑制することができる。
【0046】
第3具体例では、位置情報管理サーバ1は、所有者情報Iuが同一の位置情報Ipの履歴に基づき、所有者が機械的に移動していると判断した場合、当該位置情報Ipを位置情報DB130に登録しない。例えば、位置情報管理サーバ1は、受信した位置情報Ipが所定の規則性を有して循環的に繰り返し同じ値をとる場合、機械的に位置情報Ipが生成されていると判断し、新たに受信した位置情報Ipを位置情報DB130に登録しない。これによっても、位置情報管理サーバ1は、好適に、GPS信号生成機などにより不正に位置情報Ipが生成された場合であっても、位置情報DB130に登録するのを抑制することができる。
【0047】
第4具体例では、位置情報管理サーバ1は、所有者情報Iuが同一の位置情報Ipについて、前回アップロードされた位置情報Ipと新たに受信した位置情報Ipとのアップロードされる間隔が所定時間幅以内であった場合、新たに受信した位置情報Ipを位置情報DB130に登録しない。上述の所定時間幅は、位置情報Ipの価値の安定化を勘案し、例えば実験等に基づき予め定められる。これにより、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの価値が低下するのを抑制し、位置情報Ipの価値を安定化させることができる。
【0048】
第5具体例では、位置情報管理サーバ1は、所有者情報Iuが同一の位置情報Ipについて、前回アップロードされた位置情報Ipが示す地点と、新たに受信した位置情報Ipが示す地点との距離が所定距離以内である場合、当該位置情報Ipを登録しない。上述の所定距離は、位置情報Ipの価値の安定化を勘案し、例えば実験等に基づき予め定められる。これによっても、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの価値が低下するのを抑制し、位置情報Ipの価値を安定化させることができる。
【0049】
(位置情報使用処理)
次に、位置情報使用処理について
図5を参照して説明する。
図5は、位置情報使用処理に係る処理手順を示すフローチャートの一例である。
図5に示す処理は、例えば所定の周期に従い繰り返し実行される。ここでは、一例として、端末装置3Aが、ゲームサーバ2Aと通信を行い、所定のゲームを実行する際に、位置情報管理サーバ1に登録した位置情報Ipを使用する場合について説明する。
【0050】
まず、端末装置3Aは、所定の位置情報Ipの使用要求を位置情報管理サーバ1に対して行う(ステップS31)。例えば、端末装置3Aは、使用したい位置情報Ip及びゲームサーバ2Aを指定して、使用する旨の所定の情報を位置情報管理サーバ1へ送信する。そして、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの使用要求を端末装置3Aから受信する(ステップS41)。
【0051】
次に、位置情報管理サーバ1は、当該使用要求が正当であるか否か判定する(ステップS42)。例えば、位置情報管理サーバ1は、位置情報DB130を参照し、使用要求のある位置情報Ipの所有者情報Iuと、当該使用要求の送信元となる端末装置3AのユーザIDとが一致するか否か判定する。そして、位置情報管理サーバ1は、当該使用要求が正当でないと判断した場合(ステップS42;No)、フローチャートの処理を終了する。
【0052】
一方、位置情報管理サーバ1は、当該使用要求が正当であると判断した場合(ステップS42;Yes)、指定された位置情報Ipを所有者情報Iuと共にゲームサーバ2Aへ送信する(ステップS43)。そして、位置情報管理サーバ1は、送信した位置情報Ipを位置情報DB130から削除する(ステップS44)。これにより、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの価値の希釈化を防ぎ、位置情報Ipの価値を安定化させることができる。
【0053】
そして、ゲームサーバ2Aは、位置情報Ipを位置情報管理サーバ1から受信する(ステップS51)。そして、ゲームサーバ2Aは、端末装置3Aに提供するゲームに、当該位置情報Ipを適用する。
【0054】
このようにすることで、端末装置3は、任意のタイミングで、位置情報管理サーバ1に登録した位置情報Ipを使用することができる。また、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipを通貨や仮想通貨のように汎用的に流通させることができる。
【0055】
(位置情報移転処理)
次に、位置情報移転処理について
図6を参照して説明する。
図6は、位置情報移転処理に係る処理手順を示すフローチャートの一例である。
図6に示す処理は、例えば所定の周期に従い繰り返し実行される。以後では、説明の便宜上、端末装置3Aのユーザから端末装置3Bのユーザへ所定の位置情報Ipを移転することを前提に説明する。
【0056】
まず、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの移転要求があるか否か判定する(ステップS61)。具体的には、位置情報管理サーバ1は、端末装置3から、移転する対象となる位置情報Ipと、移転先のユーザIDとが指定された移転要求が送信されたか否か判定する。そして、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの移転要求がない場合(ステップS61;No)、引き続き、位置情報Ipの移転要求があるか否か監視する。
【0057】
一方、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの移転要求があると判断した場合(ステップS61;Yes)、当該移転要求が正当か否か判定する(ステップS62)。例えば、位置情報管理サーバ1は、移転要求の送信元である端末装置3のユーザIDと、移転要求がある位置情報Ipに対応する所有者情報Iuとが一致するか否か判定する。そして、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの移転要求が正当でないと判断した場合(ステップS62;No)、フローチャートの処理を終了する。
【0058】
一方、位置情報管理サーバ1は、当該移転要求が正当であると判断した場合(ステップS62;Yes)、当該位置情報Ipに対応する所有者情報Iuを書き換える(ステップS63)。これにより、当該位置情報Ipの所有者の移転が完了する。例えば、位置情報管理サーバ1は、
図3に示す位置情報Ipのうち、「(Xb、Yb)」の位置情報Ipを端末装置3Aの使用者であるユーザAから端末装置3Bの使用者であるユーザBへ移転させる場合、当該位置情報Ipの破線枠Wb内に「ID3A」と記された所有者情報Iuを、「ID3B」に書き換える。これにより、「(Xb、Yb)」の位置情報Ipの所有者は、ユーザAからユーザBへ移転される。
【0059】
このように、位置情報管理サーバ1は、端末装置3のユーザ間で、位置情報Ipの移転を可能にすることで、位置情報Ipを通貨や仮想通貨のように汎用的に流通させることができる。
【0060】
ここで、移転させる位置情報Ipを決定する方法の具体例について説明する。例えば、端末装置3Aは、移転してもよい位置情報Ipを定め、位置情報管理サーバ1が管理するウェブページ上に公開する。当該ウェブページ上で公開された位置情報Ipは、予め又はオークション形式により定められた価格、又はこれに相当する仮想通貨、ポイント等と交換することを条件として移転が行われる。そして、端末装置3Bは、上述のウェブページ上で、上述の位置情報Ipのうち、移転を受けたい位置情報Ipを指定し、端末装置3Aに対し、移転を受けたい旨の申出を行う。そして、端末装置3Aは、位置情報管理サーバ1に位置情報Ipの移転要求を行う。
【0061】
[変形例]
以下、本実施例の各変形例について説明する。なお、これらの各変形例は、任意に組み合わせて上述の実施例に適用することが可能である。
【0062】
(変形例1)
位置情報管理サーバ1は、端末装置3の要求に応じて、ゲームサーバ2に位置情報Ipを送信した。しかし、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。位置情報管理サーバ1は、ゲームサーバ2に代えて、端末装置3と通信を行い、位置情報Ipを利用する所定のアプリケーションを提供するサーバへ、端末装置3の要求に応じて位置情報Ipを送信してもよい。以後では、ゲームサーバ2を含め、上述した位置情報Ipを利用するサーバを「位置情報利用サーバ」と総称する。これにより、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipの用途をゲームに限定することなく、位置情報Ipをより汎用的に流通させることができる。
【0063】
(変形例2)
図3に示す位置情報DB130では、所有者情報Iuは、ログイン処理の際に使用されるユーザIDにより特定されていた。しかし、本発明が適用可能な構成は、これに限定されない。これに代えて、位置情報管理サーバ1は、端末IDなどの端末装置3に固有の識別情報を、所有者情報Iuに設定してもよい。この場合、位置情報Ipは、端末装置3ごとに所有者が定められ、管理される。また、他の例では、位置情報管理サーバ1は、ユーザIDと端末装置3に固有の識別情報との両方を所有者情報Iuに設定してもよい。これらの場合であっても、好適に、位置情報管理サーバ1は、位置情報Ipを管理することができる。
【0064】
(変形例3)
図4のアップロード処理のフローチャートでは、端末装置3Aは、生成した位置情報Ipを全て位置情報管理サーバ1へ送信していた。しかし、これに代えて、端末装置3Aは、即時に当該位置情報Ipを使用する場合には、ゲームサーバ2へ送信してもよい。この場合には、端末装置3Aは、当該位置情報Ipの削除等を行い、ゲームサーバ2へ送信した位置情報Ipを位置情報管理サーバ1へアップロードしない。