【実施例】
【0021】
次に、本発明による油系分散体組成物およびそれを含む化粧料の具体的な実施例を製造実施例と共に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0022】
(実施例1)
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン8質量%と微粒子酸化亜鉛92質量%とをイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、130℃で6時間熱処理しフッ素処理顔料を得た(FHS−8ZnOと標記)。
得られた粉体を50質量%、ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン5質量%、分散溶媒としてメチルポリシロキサン45質量%の組成比で混合攪拌し、その後、湿式ビーズミルにて分散処理し油系分散体組成物を得た。
【0023】
(実施例2)
分散溶媒としてシクロペンタシロキサンを用いた以外は、実施例1と同様にして油系分散体組成物を得た。
【0024】
(実施例3)
分散溶媒としてエチルトリメチコンを用いた以外は、実施例1と同様にして油系分散体組成物を得た。
【0025】
(実施例4)
ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン5質量%、分散溶媒としてイソドデカン45質量%を用いた以外は、実施例1と同様にして油系分散体組成物を得た。
【0026】
(実施例5)
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%と酸化チタン95質量%とをイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、130℃で6時間熱処理しフッ素処理顔料を得た(FHS−5TiO2と標記)。
得られた粉体を70質量%、ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン7質量%、分散溶媒としてシクロペンタシロキサン23質量%の組成比で混合攪拌し、その後、湿式ビーズミルにて分散処理し油系分散体組成物を得た。
【0027】
(実施例6)
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%と黒酸化鉄95質量%とをイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、100℃で6時間熱処理しフッ素処理顔料を得た(FHS−5黒酸化鉄と標記)。
得られた粉体を55質量%、ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン5質量%、分散溶媒としてシクロペンタシロキサン40質量%の組成比で混合攪拌し、その後、湿式ビーズミルにて分散処理し油系分散体組成物を得た。
【0028】
(実施例7)
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%とベンガラ95質量%とをイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、130℃で6時間熱処理しフッ素処理顔料を得た(FHS−5ベンガラと標記)。
得られた粉体を55質量%、ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン7質量%、分散溶媒としてシクロペンタシロキサン38質量%の組成比で混合攪拌し、その後、湿式ビーズミルにて分散処理し油系分散体組成物を得た。
【0029】
(実施例8)
トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン5質量%と黄酸化鉄95質量%とをイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、130℃で6時間熱処理しフッ素処理顔料を得た(FHS−5黄酸化鉄と標記)。
得られた粉体を55質量%、ラウリルポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン5質量%、アクリル酸アルキル/ジメチコンコポリマー2質量%、分散溶媒としてシクロペンタシロキサン38質量%の組成比で混合攪拌し、その後、湿式ビーズミルにて分散処理し油系分散体組成物を得た。
【0030】
(比較例1)
実施例1のトリデカフルオロオクチルトリエトキシシランをメチルハイドロジェンポリシリキサン8質量%に変更し、微粒子酸化亜鉛92質量%とイソプロパノール中で混合し溶剤除去したあと、220℃で6時間熱処理しシリコーン処理顔料を得た(SI01−8ZnOと標記)。
得られた処理粉体から、実施例1と同様な方法にて油系分散体組成物を得た。
【0031】
(比較例2)
ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコンをPEG−10ジメチコンに変更した以外は、比較例1と同様にして油系分散体組成物を得た。
【0032】
(比較例3)
表面処理粉体をメチルハイドロジェンポリシロキサンに代えて、デカフルオロオクチルトリエトキシシラン(FHS−8ZnO)を用いた以外は、比較例2と同様にして油系分散体組成物を得た。
【0033】
(製造実施例1)
実施例1の油系分散体組成物を下記処方にて配合し、サンスクリーンを得た。
【0034】
【表1】
【0035】
(製造実施例2)
実施例2の油系分散体組成物を配合し、製造実施例1と同様にしてサンスクリーンを得た。
【0036】
(製造実施例3)
実施例3の油系分散体組成物を配合し、製造実施例1と同様にしてサンスクリーンを得た。
【0037】
(製造実施例4)
実施例4の油系分散体組成物を配合し、製造実施例1と同様にしてサンスクリーンを得た。
【0038】
(製造比較例1)
比較例1の油系分散体組成物を配合し、製造実施例1と同様にしてサンスクリーンを得た。
【0039】
(製造比較例2)
比較例2の油系分散体組成物を配合し、製造比較例1と同様にしてサンスクリーンを得た。
【0040】
(製造比較例3)
比較例3の油系分散体組成物を配合し、製造比較例1と同様にしてサンスクリーンを得た。
【0041】
上記のようにして得られた分散体組成物、実施例1〜8および比較例1〜3について、分散安定性および撥水撥油性能を確認した。撥水撥油性は、分散体組成物をPETフィルム上で塗膜化し、水およびシリコーンオイルに対する撥水撥油性能を観察した。この分散性評価結果が表2に示されている。
【0042】
【表2】
【0043】
表2から明らかなように、フッ素処理顔料、ポリグリセリン変性シリコーン、分散溶媒を用いることで良好な分散状態の分散体を作成することができる。また、撥水撥油性能も保持しているので、高い耐水性を示すことが期待される。
【0044】
次に、製造実施例1〜4および製造比較例1〜3のサンスクリーンにおいて、耐水性を評価するために、実際に肌へ塗布したのち一定時間水に漬けた後、水から引き上げ、その状態を観察した。
その結果、製造実施例1〜4のサンスクリーンは全て変化がなく、耐水性が非常に高いものであった。また、肌へ塗布した際の感触は、オイルによるベタツキが少なく非常にさっぱりした感触であることが確認された。
これに対して、製造比較例1〜3のサンスクリーンは、水から引き上げると肌が白く変色し、耐水性に劣るものであった。また、塗布時の感触も悪く、油っぽいベタツキ感が残った。
【0045】
このようにデカフルオロオクチルトリエトキシシランで表面処理した粉体は、分散剤としてポリグリセリン変性シリコーンを用いることで分散媒体中へ安定して分散させることができる。本発明の油系分散体組成物は、非常に高い撥水性および撥油性を持つため耐水性が高く、この油系分散体組成物をサンスクリーンに適用すると、塗布時の塗膜が水により白化しない性質を示すものである。