特許第5663346号(P5663346)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5663346
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20150115BHJP
【FI】
   A63F7/02 304D
【請求項の数】2
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2011-39400(P2011-39400)
(22)【出願日】2011年2月25日
(65)【公開番号】特開2012-176036(P2012-176036A)
(43)【公開日】2012年9月13日
【審査請求日】2013年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】中村 健
(72)【発明者】
【氏名】山下 裕太
(72)【発明者】
【氏名】美和 良亮
(72)【発明者】
【氏名】須賀 則智
(72)【発明者】
【氏名】山本 恵輝
【審査官】 吉田 綾子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−094348(JP,A)
【文献】 特開2009−106535(JP,A)
【文献】 特開2010−069069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の演出図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定められた大当り表示結果が表示された場合には、特別入賞手段が開閉動作する大当り遊技が付与される遊技機において、
前記図柄変動ゲームが、大当りになるか否かを判定する大当り判定手段と、
前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合、遊技者に与えられる利益が異なる複数の大当り遊技の中から付与する大当り遊技の種類を決定し、決定した大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、
予め決められた予告演出を行う複数種類の演出実行手段と、
前記図柄変動ゲームを表示手段に表示させると共に、前記演出実行手段に予告演出を実行させる演出制御手段と、を備え、
大当り遊技の種類毎に、それぞれ1又は複数種類の前記演出実行手段が対応付けられており、
前記特別入賞手段は、複数設けられると共に、大当り遊技の種類に応じて開放する前記特別入賞手段が異なるように設定されており、
前記演出制御手段は、
通常大当り遊技が付与される場合、図柄変動ゲームにて実行される特定演出中に、前記通常大当り遊技に対応する第1演出実行手段に予告演出を実行させる一方、
遊技者に与える利益が前記通常大当り遊技よりも多い特別大当り遊技が付与される場合、前記第1演出実行手段に予告演出を実行させた後、前記特別大当り遊技に対応する第2演出実行手段に前記予告演出を実行させるように構成されており、
前記第1演出実行手段は、前記予告演出において、前記第2演出実行手段が位置する方向へ所定の演出を実行し、前記通常大当り遊技中に開放する前記特別入賞手段の位置を示す一方、
前記第2演出実行手段は、前記予告演出において、前記特別大当り遊技中に開放する前記特別入賞手段の位置を示すように構成されていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記演出実行手段は、種類毎に位置が異なるように配置されており、
前記演出制御手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定のとき、図柄変動ゲームにて実行される特定演出中であって前記演出実行手段による予告演出が実行される前に、前記大当り遊技付与手段が決定した大当り遊技の種類に応じた前記演出実行手段の配置位置を事前に示唆する示唆演出を実行させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する予告演出が実行される遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、遊技盤に配設した始動入賞口への遊技球の入球を契機に大当り判定用の乱数を取得し、当該乱数の値と予め決定された大当り判定値とが一致するか否かの判定によって、大当りか否かの大当り抽選を行っている。また、その大当り抽選の抽選結果を複数列の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームを実行させることにより導出させている。図柄変動ゲームでは、最終的に確定停止表示された大当り図柄である場合、遊技者は大当りを認識し得るようになっている。
【0003】
そして、このような遊技機の中には、図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を予め示唆する予告演出を実行する遊技機も存在する(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の遊技機では、大当りとなる可能性が高いときに役物を回転させることにより大当り予告(予告演出)を実行させるように構成されている。このため、遊技者は、役物が回転したか否かにより、大当り期待度が高いことを認識することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−202141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようなパチンコ遊技機では、役物が回転して大当り予告が実行されなければ、大当りへの期待感を高めることができなかった。このため、遊技者は、まず、役物が回転するか否かについてのみ注目するようになっていた。従って、遊技が単調となり、遊技の興趣が低下する虞があった。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、予告演出のバリエーションを増やして遊技の興趣を向上することができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数種類の演出図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを表示する表示手段を備え、前記図柄変動ゲームにおいて予め定められた大当り表示結果が表示された場合には、特別入賞手段が開閉動作する大当り遊技が付与される遊技機において、前記図柄変動ゲームが、大当りになるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合、遊技者に与えられる利益が異なる複数の大当り遊技の中から付与する大当り遊技の種類を決定し、決定した大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段と、予め決められた予告演出を行う複数種類の演出実行手段と、前記図柄変動ゲームを表示手段に表示させると共に、前記演出実行手段に予告演出を実行させる演出制御手段と、を備え、大当り遊技の種類毎に、それぞれ1又は複数種類の前記演出実行手段が対応付けられており、前記特別入賞手段は、複数設けられると共に、大当り遊技の種類に応じて開放する前記特別入賞手段が異なるように設定されており、前記演出制御手段は、通常大当り遊技が付与される場合、図柄変動ゲームにて実行される特定演出中に、前記通常大当り遊技に対応する第1演出実行手段に予告演出を実行させる一方、遊技者に与える利益が前記通常大当り遊技よりも多い特別大当り遊技が付与される場合、前記第1演出実行手段に予告演出を実行させた後、前記特別大当り遊技に対応する第2演出実行手段に前記予告演出を実行させるように構成されており、前記第1演出実行手段は、前記予告演出において、前記第2演出実行手段が位置する方向へ所定の演出を実行し、前記通常大当り遊技中に開放する前記特別入賞手段の位置を示す一方、前記第2演出実行手段は、前記予告演出において、前記特別大当り遊技中に開放する前記特別入賞手段の位置を示すように構成されていることを要旨とする。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記演出実行手段は、種類毎に位置が異なるように配置されており、前記演出制御手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定のとき、図柄変動ゲームにて実行される特定演出中であって前記演出実行手段による予告演出が実行される前に、前記大当り遊技付与手段が決定した大当り遊技の種類に応じた前記演出実行手段の配置位置を事前に示唆する示唆演出を実行させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、予告演出のバリエーションを増やして遊技の興趣を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】パチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図。
図2】演出用可動体を示す遊技盤の正面図。
図3】パチンコ遊技機の構成を示すブロック図。
図4】変動パターンを示す説明図。
図5】(a)〜(j)は、各種遊技演出が実行されたときの様子を示す画像表示部の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1図5にしたがって説明する。
パチンコ遊技機の遊技盤YBの構成について図1にしたがって詳しく説明する。
【0015】
遊技盤YBの前面には、図示しない発射ハンドルの操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール11が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール11によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路11aが形成されるとともに、誘導レール11の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール11の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
【0016】
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)12が装着されている。表示枠体12の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口12aが形成されており、当該セット口12aに整合して表示枠体12には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段としての演出表示装置13が装着されている。演出表示装置13には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置13の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置13の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
【0017】
また、表示枠体12の左下方には、特別図柄表示装置14が設けられている。特別図柄表示装置14は、例えば7セグメントLED型の発光装置から構成されている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。そして、本実施形態では、特別図柄として、100種類の大当り図柄と、1種類のはずれ図柄が用意されている。
【0018】
演出表示装置13と特別図柄表示装置14では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置14では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置13では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置13と特別図柄表示装置14には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄(大当り表示結果)又ははずれ図柄(はずれ表示結果)が確定的に停止表示される。このとき、特別図柄表示装置14と演出表示装置13では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
【0019】
本実施形態において演出表示装置13の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。本実施形態において演出表示装置13には、各列毎に、「1」〜「8」までの数字が飾り図柄として表示されるようになっている。
【0020】
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、演出表示装置13の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置14の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置13を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置14よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出など)が行われる演出表示装置13の表示内容に注目し、該演出表示装置13の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
【0021】
また、表示枠体12の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口を有する始動入賞口15が配置されている。始動入賞口15には、入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1(図3に示す)が配設されている。始動入賞口15は、始動口スイッチSW1で入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。従って、始動入賞口15及び始動口スイッチSW1は、入賞検知手段となる。
【0022】
また、表示枠体12であって、演出表示装置13(画像表示部GH)の左上方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う上大入賞口扉21aを備えた特別入賞手段としての上大入賞口21が配設されている。上大入賞口21には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2(図3に示す)が配設されている。上大入賞口21は、カウントスイッチSW2で入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、始動入賞口15の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉22aを備えた特別入賞手段としての下大入賞口22が配設されている。下大入賞口22には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図3に示す)が配設されている。下大入賞口22は、カウントスイッチSW3で入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。本実施形態のパチンコ遊技機は、2つの大入賞口を有し、遊技盤YBの上側と下側のそれぞれに各1つの大入賞口が配設されている。
【0023】
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉(上大入賞口扉21a又は下大入賞口扉22a)が開動作して大入賞口(上大入賞口21又は下大入賞口22)が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
【0024】
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉の開動作により大入賞口が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球する、の何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。本実施形態のパチンコ遊技機では、規定ラウンド数を「16回」又は「10回」に設定した大当り遊技が付与されるようになっている。
【0025】
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(下大入賞口22よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口23が形成されている。アウト球口23を通過した遊技球は、パチンコ遊技機の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
【0026】
また、本実施形態では、演出実行手段としての演出用可動体31,32が遊技領域H1内に複数備えられている。詳しく説明すると、図1及び図2に示すように表示枠体12の下部(画像表示部GHの下方)には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により可動演出を行う第1演出用可動体31を備えている。この第1演出用可動体31は、通常時(可動演出を実行していないとき)、図1に示すように、表示枠体12の下部と画像表示部GHとの間に設けられた収容スペースに収容されており、正面(遊技者)から視認できないように隠されている。その一方、第1演出用可動体31は、可動演出にてアクチュエータが作動すると、図2に示すように、回動動作して収容スペースからせり出し(出現し)、画像表示部GHの前面に表れるようになっている。これにより、正面(遊技者)から視認できるようになる。なお、本実施形態の第1演出用可動体31は、図2に示すように、槍の穂先の形状をしており、可動演出が実行されたとき、穂先が上大入賞口21を指し示すように構成されている。以上により、本実施形態の第1演出用可動体31は、遊技領域内で機械的な可動演出を実行する第1演出実行手段となる。
【0027】
また、図1及び図2に示すように表示枠体12の上部(画像表示部GHの上方)には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により可動演出を行う第2演出用可動体32を備えている。この第2演出用可動体32は、通常時(可動演出を実行していないとき)、図1に示すように、表示枠体12の上部に設けられたスペースに配置されており、画像表示部GHの表示領域を妨げないようになっている。その一方、第2演出用可動体32は、可動演出にてアクチュエータが作動すると、図2に示すように、下方に突き出て、画像表示部GHの前面に表れるようになっている。これにより、遊技者は、第2演出用可動体32に注目することとなる。なお、本実施形態の第2演出用可動体32は、図1及び図2に示すように、文字が記載されているロゴ(看板)のような形状をしており、可動演出が実行されたとき、ロゴが目立つように構成されている。以上により、本実施形態の第2演出用可動体32は、遊技領域内で機械的な可動演出を実行する第2演出実行手段となる。
【0028】
また、本実施形態のパチンコ遊技機において遊技者が操作可能な位置(例えば、パチンコ遊技機の前面側略中央など)に、遊技中に遊技者の操作が許容される演出用操作手段として押し釦式の演出ボタン33が設けられている(図3参照)。この演出ボタン33が押下操作(操作)されると、演出ボタン33は、演出制御用CPU41a(演出制御基板41)に演出ボタン33が操作されたことを示す操作信号を出力する。
【0029】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機で付与される大当り遊技の種類について、詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、2種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技の種類が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、2種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において100種類の特別図柄の大当り図柄は、特別図柄A、特別図柄Bの2種類に分類されている。
【0030】
そして、特別図柄Aには50種類の大当り図柄が、特別図柄Bには50種類の大当り図柄がそれぞれ属している。このように特別図柄を振分けた場合、特別図柄Aに基づく大当り遊技は大当り全体の50%(100分の50)となり、特別図柄Bに基づく大当り遊技は大当り全体の50%(100分の50)となる。
【0031】
特別図柄Aに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口(本実施形態では下大入賞口22)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に大入賞口を「16回(16R×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Aに基づく大当り遊技を「16R大当り遊技」と示す。そして、16R大当り遊技は、オープニング演出時間として「10(秒)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25(秒)」が、エンディング演出時間として「11(秒)」が設定されている。また、16R大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
【0032】
特別図柄Bに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「10回」とし、1回のラウンド遊技中に、大入賞口(本実施形態では上大入賞口21)を「1回」開放させることにより大当り遊技中に上大入賞口21を「10回(10R×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、特別図柄Bに基づく大当り遊技を「10R大当り遊技」と示す。そして、10R大当り遊技は、オープニング演出時間として「10(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25(秒)」が、エンディング演出時間として「11(秒)」が設定されている。また、10R大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
【0033】
次に、パチンコ遊技機の構成について図3にしたがって説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御装置としての主制御基板40が装着されている。主制御基板40は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御手段としての演出制御基板41が装着されている。演出制御基板41は、主制御基板40が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置13の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、演出制御基板41は、主制御基板40が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出用可動体31,32の動作態様を制御する。
【0034】
以下、主制御基板40、及び演出制御基板41について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板40には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU40aと、主制御用CPU40aの制御プログラムを格納する主制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM40cが設けられている。主制御用CPU40aには、主制御用ROM40bと主制御用RAM40cが接続されている。また、主制御用CPU40aには、始動入賞口15に入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1が接続されている。また、主制御用CPU40aには、上大入賞口21に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2と、下大入賞口22に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3が接続されている。また、主制御用CPU40aには、特別図柄表示装置14が接続されている。
【0035】
主制御用CPU40aは、大当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM40cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理を実行する。大当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU40aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
【0036】
主制御用ROM40bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値など)が記憶されている。例えば、主制御用ROM40bに記憶される大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。
【0037】
また、変動パターンは、演出表示装置13及び特別図柄表示装置14において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置13及び特別図柄表示装置14において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。この変動パターンに基づき特別図柄表示装置14では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置13では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、及びはずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。
【0038】
変動パターンは、図4に示すように、大当り抽選に当選した際に選択される大当り演出用の変動パターンP1〜P3と、大当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれ演出用の変動パターンP4〜P6とからなる。より詳しく説明すると、本実施形態において大当り演出用の変動パターンには、16R大当り遊技が決定された際に選択される大当り演出用の変動パターンP1,P3がある。また,大当り演出用の変動パターンには、10R大当り遊技が決定された際に選択される変動パターンP2,P3がある。
【0039】
次に、演出制御基板41について説明する。
演出制御基板41には、制御動作を所定の手順で実行することができる演出制御用CPU41aと、演出制御用CPU41aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM41cが設けられている。演出制御用CPU41aには、演出制御用ROM41bと演出制御用RAM41cが接続されている。そして、演出制御用CPU41aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、演出制御用CPU41aには、演出表示装置13(画像表示部GH)が接続されている。また、演出制御用ROM41bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用CPU41aには、演出用可動体31,32(より詳しくは演出用可動体31,32を可動させるアクチュエータ)が接続されている。また、演出制御用ROM41bには、演出用可動体31,32の動作データが記憶されている。また、演出制御用CPU41aは、演出ボタン33と接続されており、演出ボタン33が操作されたことを示す操作信号を入力可能に構成されている。
【0040】
以下、主制御基板40、及び演出制御基板41が実行する制御内容を説明する。最初に、主制御基板40が実行する制御内容として、図柄変動ゲームの実行に係る制御内容を説明する。まず、遊技球が入賞検知された際となる特別図柄入力処理について説明する。特別図柄入力処理は、所定周期(本実施形態では4ms)毎に実行されるようになっている。
【0041】
主制御基板40の主制御用CPU40aは、始動入賞口15へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1が出力する検知信号を入力すると、大当り判定用乱数の値などの乱数値を主制御用RAM40cから取得する。そして、主制御用CPU40aは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示中でなく、且つ、大当り遊技中でない場合、取得した大当り判定用乱数の値が主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。
【0042】
大当りの場合、主制御用CPU40aは、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置14にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する。その後、主制御用CPU40aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、大当り遊技の種類に応じて、大当り演出用の変動パターンP1〜P3の中から変動パターンを決定する。より詳しくは、主制御用CPU40aは、特別図柄Aを決定した場合(16R大当り遊技を決定した場合)、変動パターンP1,P3の中から変動パターンを決定する。また、主制御用CPU40aは、特別図柄Bを決定した場合(10R大当り遊技を決定した場合)、変動パターンP2,P3の中から変動パターンを決定する。
【0043】
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU40aは、演出制御基板41(演出制御用CPU41a)に対し、出力処理にて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。具体的に言えば、主制御用CPU40aは、決定された変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。同時に、主制御用CPU40aは、特別図柄を変動開始させるように特別図柄表示装置14の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU40aは、最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力する。その後、主制御用CPU40aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置14の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
【0044】
一方、大当りでない場合、主制御用CPU40aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置14にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU40aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP4〜P6の中から変動パターンを決定する。
【0045】
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU40aは、大当りのときと同様に、演出制御基板41(演出制御用CPU41a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU40aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置14の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
【0046】
次に、主制御基板40が実行する制御内容として、大当り遊技の実行に係る制御内容を説明する。
主制御基板40の主制御用CPU40aは、大当り演出となる図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技を付与する。このとき、主制御用CPU40aは、大当り演出となる図柄変動ゲームの開始直前に決定した特別図柄(大当り図柄)の種類から、付与する大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に応じた制御を実行する。そして、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの開始直前に特別図柄として、16R大当り遊技に対応する特別図柄Aを決定している場合、16R大当り遊技処理を実行する。一方、主制御用CPU40aは、図柄変動ゲームの開始直前に特別図柄として、10R大当り遊技に対応する特別図柄Bを決定している場合、10R大当り遊技処理を実行する。
【0047】
まず、16R大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU40aは、16R大当り遊技に対応する特別図柄Aが決定された場合、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU41aに出力して、オープニング演出を実行させる。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU40aは、16回のラウンド遊技を実行させる。これらの大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口(本実施形態では下大入賞口22)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち下大入賞口22の開放時間は、「25(秒)」に設定されている。このため、主制御用CPU40aは、下大入賞口22を開放させてラウンド遊技を開始させると、ラウンド遊技時間が経過したか否かの判定と規定入球個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球したか否かの判定を行う。また、主制御用CPU40aは、ラウンド遊技の開始時に、開始させたラウンド遊技の回数を示すラウンド開放指定コマンドを演出制御基板41に出力する。そして、主制御用CPU40aは、何れか一方を肯定判定すると、ラウンド遊技の終了条件が成立したことにより、下大入賞口22を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。また、このとき、主制御用CPU40aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを出力する。なお、主制御用CPU40aは、下大入賞口22を開放させる場合には下大入賞口扉22aを開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、下大入賞口22を閉鎖させる場合には下大入賞口扉22aを閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(OFF信号)を出力する。
【0048】
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU40aは、ラウンド間インターバル時間(本実施形態では2(秒))の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく下大入賞口22を開放させる。そして、16回のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了に伴ってエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU41aに出力する。
【0049】
次に、10R大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU40aは、10R大当り遊技に対応する特別図柄Bが決定された場合、大当り遊技の開始に伴ってオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU41aに出力して、オープニング演出を実行させる。そして、オープニング演出の終了後、主制御用CPU40aは、10回のラウンド遊技を実行させる。これらの大当り遊技では、1回のラウンド遊技において大入賞口(本実施形態では上大入賞口21)が1回開放する。そして、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、すなわち上大入賞口21の開放時間は、「25(秒)」に設定されている。このため、主制御用CPU40aは、上大入賞口21を開放させてラウンド遊技を開始させると、ラウンド遊技時間が経過したか否かの判定と規定入球個数(本実施形態では9球)の遊技球が入球したか否かの判定を行う。また、主制御用CPU40aは、ラウンド遊技の開始時に、開始させたラウンド遊技の回数を示すラウンド開放指定コマンドを演出制御基板41に出力する。そして、主制御用CPU40aは、何れか一方を肯定判定すると、ラウンド遊技の終了条件が成立したことにより、上大入賞口21を閉鎖してラウンド遊技を終了させる。また、このとき、主制御用CPU40aは、ラウンド閉鎖指定コマンドを出力する。なお、主制御用CPU40aは、上大入賞口21を開放させる場合には上大入賞口扉21aを開動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(ON信号)を出力するとともに、上大入賞口21を閉鎖させる場合には上大入賞口扉21aを閉動作させるように作動用アクチュエータに電気信号(OFF信号)を出力する。
【0050】
1回のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU40aは、ラウンド間インターバル時間(本実施形態では2(秒))の経過後に、次のラウンド遊技を開始させるべく下大入賞口22を開放させる。そして、16回のラウンド遊技が終了したならば、主制御用CPU40aは、大当り遊技の終了に伴ってエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU41aに出力する。
【0051】
以上のように、本実施形態の主制御用CPU40aが、大当りになるか否かを判定する大当り判定手段となる。また、主制御用CPU40aが、大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段となる。
【0052】
次に、演出制御基板41について説明する。
演出制御用CPU41aは、各種制御コマンドを入力すると、当該制御コマンドに応じた処理を実行する。例えば、演出制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに基づき、画像表示用データを選択する。演出制御用CPU41aは、画像表示用データをもとに図柄変動ゲームを画像表示させるように演出表示装置13の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU41aは、各列の飾り図柄を変動表示させるようになっている。
【0053】
また、演出制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と特別図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置13で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。具体的に言えば、演出制御用CPU41aは、大当り演出用の変動パターンが指定され、かつ指示された特別図柄が大当り図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとして大当り図柄を決定する。本実施形態において、[111][222][333][444][555][666][777][888]の中から飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)を決定するようになっている。
【0054】
また、演出制御用CPU41aは、はずれ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記飾り図柄の図柄組み合わせとしてはずれ図柄を決定する。このとき、演出制御用CPU41aは、飾り図柄の図柄組み合わせとして全ての図柄が同一とならないように図柄組み合わせを決定する。
【0055】
そして、演出制御用CPU41aは、図柄変動ゲーム中に全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾り図柄を演出表示装置13に確定停止表示させて図柄変動ゲームを終了させる。また、演出制御用CPU41aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドなどの大当り遊技中に出力される制御コマンドを入力すると、これらのコマンドに応じて、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を演出表示装置13に実行させる。
【0056】
そして、本実施形態では、変動パターンP1〜P5に基づき、図柄変動ゲームが実行された場合、複数(本実施形態では2つ)の選択肢が提示され、演出ボタン33の操作を契機に選択肢が選択される選択演出が実行されるようになっている。なお、選択肢は、選択演出終了後の演出内容を示すように、選択演出終了後の演出内容に応じた画像で表示されるようになっており、選択演出終了後、選択された選択肢が示す演出内容で遊技演出が実行されるようになっている。つまり、選択演出では、演出ボタン33の操作に関係なく、選択演出終了後の演出内容を示す選択肢が選択されるようになっている。また、変動パターンP1,P2,P5に基づき、図柄変動ゲームが実行された場合、大当り期待度の高いことを示唆する特定演出が実行されるようになっている。また、この特定演出中、10R大当り遊技が付与されることを示す第1演出用可動体31による第1可動演出(予告演出)、及び16R大当り遊技が付与されることを示す第2演出用可動体32による第2可動演出(予告演出)が実行されるようになっている。さらには、特定演出中、第1可動演出又は第2可動演出が実行される場合、実行される可動演出の種類を示唆する示唆演出が実行可能に構成されている。
【0057】
以下、これらの演出について詳しく説明する。まず、選択演出に関係する処理について説明する。
演出制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを特定する。変動パターンP6が指定された場合、演出制御用CPU41aは、変動パターンP6に基づき、図柄変動ゲームを実行させる。なお、変動パターンP6に基づき、図柄変動ゲームが実行された場合、飾り図柄の変動開始後、選択演出などが実行されることなく、はずれの図柄組み合わせが表示されて終了するようになっている。
【0058】
一方、変動パターンP1〜P5が指定された場合、演出制御用CPU41aは、選択演出を実行させることを特定する。また、変動パターンP3,P4が指定された場合、演出制御用CPU41aは、選択演出において選択される選択肢を特定する。具体的には、演出制御用CPU41aは、変動パターンP3,P4が指定されたとき、まず、変動パターンP3,P4に基づき、選択演出の終了後に実行させる遊技演出の演出内容として、通常演出NP1,NP2の中から演出内容を決定する。このとき、演出制御用CPU41aは、大当り演出用の変動パターンP3が指定された場合(大当りの場合)、通常演出NP2よりも通常演出NP1を高確率で決定する。一方、演出制御用CPU41aは、大当り演出用の変動パターンP4が指定された場合(はずれの場合)、通常演出NP1よりも通常演出NP2を高確率で決定する。これにより、変動パターンP3,P4に基づき図柄変動ゲームが実行された場合、通常演出NP1の方が通常演出NP2よりも大当り期待度が高いということとなる。そして、演出制御用CPU41aは、決定された通常演出NP1,NP2を指定する選択肢を選択演出において選択される選択肢として特定する。なお、変動パターンP1,P2,P5が指定された場合、選択演出終了後、特定演出が実行されることとなっているため、選択される選択肢及び選択演出の終了後の演出内容を決定することがない。
【0059】
そして、演出制御用CPU41aは、指定された変動パターンP1〜P5に基づき、選択演出の開始時において、選択演出を実行させると共に、通常演出NP1を示す選択肢と、通常演出NP2を示す選択肢を提示させる。なお、変動パターンP1,P2,P5が指定された場合であっても、特定演出を示す選択肢を提示させないようになっている。
【0060】
選択演出開始後、演出制御用CPU41aは、指定された変動パターンP1〜P5に基づき、演出ボタン33の操作を有効とする操作有効期間設定を設定する。この操作有効期間において操作信号を入力したとき、又は操作有効期間終了後、演出制御用CPU41aは、変動パターンP3,P4が指定された場合には、選択演出の終了後に実行させる通常演出NP1,NP2を示す選択肢を選択された選択肢としてカーソルにより指し示すように画像表示部GHを制御する。なお、操作有効期間が開始してから操作信号を入力するまで又は操作有効期間が終了するまで、所定周期毎に、選択された選択肢を指し示すカーソルが2つの選択肢を交互に指し示すようになっている。
【0061】
選択肢がカーソルにて指し示された後、演出制御用CPU41aは、変動パターンP3,P4が指定されていた場合には、指定された変動パターンP3,P4に基づき、選択演出の終了後に実行させると決定した通常演出NP1,NP2を実行させる。そして、全図柄停止コマンドの入力を契機に、演出制御用CPU41aは、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させて、図柄変動ゲームを終了させる。
【0062】
一方、変動パターンP1,P2,P5が指定された場合、操作有効期間において操作信号を入力したとき、又は操作有効期間終了後、演出制御用CPU41aは、操作演出を終了させて、特定演出の実行を開始させる。
【0063】
次に、特定演出に関係する処理について説明する。
演出制御用CPU41aは、変動パターンP1,P2,P5が指定された場合、特定演出を実行させることを特定する。なお、本実施形態では、大当りとなる場合、大当り演出用の変動パターンP1,P2の方が変動パターンP3よりも決定されやすくなっている一方、はずれとなる場合、はずれ演出用の変動パターンP4の方が変動パターンP5よりも決定されやすくなっている。これにより、本実施形態では、特定演出が実行される場合、通常演出NP1,NP2が実行されるよりも大当り期待度が高いことを認識することができる。より具体的には、特定演出が実行された場合、約5割以上の確率で大当りとなるように変動パターンの選択率が決定されている。
【0064】
そして、演出制御用CPU41aは、指定された変動パターンP1,P2,P5に基づき、大当り判定の判定結果を特定し、当該判定結果が肯定の場合には、指定された特別図柄又は変動パターンP1,P2に基づき、付与される大当り遊技の種類を特定する。
【0065】
そして、演出制御用CPU41aは、変動パターンP5が指定された場合(はずれの場合)には、特定演出実行後、そのままはずれ図柄を一旦停止表示させる。そして、演出制御用CPU41aは、全図柄停止コマンドの入力を契機に、はずれ図柄を確定停止表示させる。
【0066】
一方、変動パターンP2が指定された場合(10R大当り遊技が付与される場合)、演出制御用CPU41aは、特定演出中、演出ボタン33の操作を契機に、第1演出用可動体31に第1可動演出を実行させる。これにより、第1演出用可動体31は、回動動作し、画像表示部GHの前面にせり出す。また、第1演出用可動体31(槍の穂先)により、10R大当り遊技が付与されるときに開放する上大入賞口21の位置が指し示される。なお、本実施形態において、特定演出中、演出ボタン33の操作を促すような文字などが表示されるようになっている。
【0067】
そして、当該特定演出及び第1可動演出の終了後、演出制御用CPU41aは、第1演出用可動体31を元の位置に戻し、大当り図柄を一旦停止表示させる。次に、演出制御用CPU41aは、全図柄停止コマンドの入力を契機に、一旦停止表示させた大当り図柄を確定停止表示させる。そして、演出制御用CPU41aは、オープニングコマンドの入力と共に、10R大当り遊技に係わる遊技演出を開始させる。
【0068】
また、変動パターンP1が指定された場合(16R大当り遊技が付与される場合)、演出制御用CPU41aは、特定演出中、演出ボタン33の操作を契機に、一旦、第1演出用可動体31に第1可動演出を実行させる。これにより、第1演出用可動体31は、回動動作し、画像表示部GHの前面にせり出す。所定時間経過後、演出制御用CPU41aは、第1演出用可動体31を収容スペースに収容すると共に、第2演出用可動体32に第2可動演出を実行させる。すなわち、第2演出用可動体32(ロゴ)を下方に移動させ、画像表示部GHの前面に突き出す。そして、当該特定演出及び第1可動演出の終了後、演出制御用CPU41aは、第2演出用可動体32を元の位置に戻し、大当り図柄を一旦停止表示させる。そして、演出制御用CPU41aは、全図柄停止コマンドの入力を契機に、一旦停止表示させた大当り図柄を確定停止表示させる。そして、演出制御用CPU41aは、オープニングコマンドの入力と共に、16R大当り遊技に係わる遊技演出を開始させる。
【0069】
そして、本実施形態では、この特定演出中に、実行される可動演出の種類を事前に示す示唆演出が実行可能に構成されている。以下、示唆演出に関係する処理について説明する。
【0070】
詳しく説明すると、演出制御用CPU41aは、変動パターンP1,P2が指定された場合、所定の確率(本実施形態では20%)で示唆演出を実行させることを決定する。示唆演出の実行を決定した場合であって、変動パターンP1が指定された場合、演出制御用CPU41aは、特定演出中、第1可動演出の実行前に、第1可動演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行させる。具体的には、演出制御用CPU41aは、画像表示部GHに所定のキャラクタを表示させ、当該キャラクタが第1演出用可動体31の位置(下方)を指し示すような演出を実行させる。
【0071】
一方、示唆演出の実行を決定した場合であって、変動パターンP2が指定された場合、演出制御用CPU41aは、特定演出中、第1可動演出の終了後、第2可動演出の実行前に、第2可動演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行させる。具体的には、画像表示部GHに所定のキャラクタを表示させ、当該キャラクタが第2演出用可動体32の位置(上方)を指し示すような演出を実行させる。この示唆演出が実行されることにより、遊技者は、動作する演出用可動体31,32を予め知ることができ、注目することができる。
【0072】
次に、本実施形態の図柄変動ゲームにおける演出態様について説明する。
変動パターンP1〜P5が指定されると、演出制御用CPU41aは、図柄を変動表示させ、図柄変動ゲームを開始させる(図5(a)参照)。その後、演出制御用CPU41aは、変動パターンP1〜P5に基づき、選択演出を実行させる(図5(b)参照)。
【0073】
そして、変動パターンP3,P4が指定された場合であって、通常演出NP1が決定された場合、演出制御用CPU41aは、操作有効期間において操作信号を入力したとき、又は操作有効期間終了後、選択演出の終了後に実行させる通常演出NP1を示す選択肢を選択された選択肢としてカーソルにより指し示させる。その後、演出制御用CPU41aは、指定された変動パターンP3,P4に基づき、通常演出NP1を実行させる(図5(c)参照)。そして、演出制御用CPU41aは、大当り演出用の変動パターンP3が指定されていた場合には、通常演出NP1終了後、大当り図柄を表示させる(図5(h)参照)。一方、演出制御用CPU41aは、はずれ演出用の変動パターンP4が指定されていた場合には、通常演出NP1終了後、はずれ図柄を表示させる(図5(i)参照)。
【0074】
同様に、変動パターンP3,P4が指定された場合であって、通常演出NP2が決定された場合、演出制御用CPU41aは、操作有効期間において操作信号を入力したとき、又は操作有効期間終了後、選択演出の終了後に実行させる通常演出NP2を示す選択肢を選択された選択肢としてカーソルにより指し示させる。その後、演出制御用CPU41aは、指定された変動パターンP3,P4に基づき、通常演出NP2を実行させる(図5(d)参照)。そして、演出制御用CPU41aは、大当り演出用の変動パターンP3が指定されていた場合には、通常演出NP2の終了後、大当り図柄を表示させる(図5(h)参照)。一方、演出制御用CPU41aは、はずれ演出用の変動パターンP4が指定されていた場合には、通常演出NP2の終了後、はずれ図柄を表示させる(図5(i)参照)。
【0075】
一方、変動パターンP1,P2,P5が指定された場合、操作有効期間において操作信号を入力したとき、又は操作有効期間終了後、演出制御用CPU41aは、操作演出を終了させて、特定演出の実行を開始させる(図5(e)参照)。
【0076】
このとき、変動パターンP5が指定された場合(はずれの場合)には、特定演出実行後、演出制御用CPU41aは、そのままはずれ図柄を一旦停止表示させる(図5(i)参照)。そして、演出制御用CPU41aは、全図柄停止コマンドの入力を契機に、はずれ図柄を確定停止表示させる。一方、変動パターンP2が指定されていた場合(10R大当り遊技が付与される場合)、演出制御用CPU41aは、特定演出中、演出ボタン33が操作されたことを契機に、第1演出用可動体31に第1可動演出を実行させる(図5(f)参照)。これにより、第1演出用可動体31は、回動動作し、画像表示部GHの前面にせり出させる。その後、演出制御用CPU41aは、大当り図柄を一旦停止表示させる(図5(h)参照)。そして、演出制御用CPU41aは、全図柄停止コマンドの入力を契機に、大当り図柄を確定停止表示させる。
【0077】
また、変動パターンP1が指定されていた場合(16R大当り遊技が付与される場合)、演出制御用CPU41aは、特定演出中、演出ボタン33が操作されたことを契機に、一旦、第1演出用可動体31に第1可動演出を実行させる(図5(f)参照)。これにより、第1演出用可動体31は、回動動作し、画像表示部GHの前面にせり出させる。所定時間経過後、演出制御用CPU41aは、第1演出用可動体31を収容スペースに収容させると共に、第2演出用可動体32に第2可動演出を実行させる(図5(g)参照)。すなわち、第2演出用可動体32(ロゴ)を下方に移動させ、画像表示部GHの前面に突き出させる。その後、演出制御用CPU41aは、大当り図柄を一旦停止表示させる(図5(h)参照)。そして、演出制御用CPU41aは、全図柄停止コマンドの入力を契機に、大当り図柄を確定停止表示させる。
【0078】
なお、変動パターンP1が指定されていた場合であって、示唆演出の実行が決定されていた場合、特定演出中、図5(j)に示すように、キャラクタKが第2演出用可動体32を指し示すように(図では上矢印で指し示している)表示されている。これにより、遊技者は、特定演出中、事前に第2演出用可動体32による第2可動演出が実行され、16R大当り遊技が付与されることを認識できる。また、変動パターンP2が指定されていた場合であって、示唆演出の実行が決定されていた場合、特定演出中、キャラクタKが第1演出用可動体31を指し示すように表示される。
【0079】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)大当り遊技の種類毎に、それぞれ演出用可動体31,32が対応付けられている。つまり、10R大当り遊技には、第1演出用可動体31が対応付けられており、16R大当り遊技には、第2演出用可動体32が対応付けられている。そして、演出制御用CPU41aは、図柄変動ゲームが大当りとなるとき、当該図柄変動ゲームにて実行される特定演出中に、付与される大当り遊技の種類に応じた演出用可動体31,32に可動演出(予告演出)を実行させるようにした。このため、遊技者は、特定演出中、どの種類の演出用可動体31,32が可動演出を実行したかを見ることにより、どの種類の大当り遊技が付与されるかを認識することができる。つまり、第1演出用可動体31が第1可動演出を実行した場合には、10R大当り遊技が付与されることを認識できる一方、第2演出用可動体32が第2可動演出を実行した場合には、16R大当り遊技が付与されることを認識できる。従って、特定演出中、遊技領域内でどの演出用可動体31,32が可動演出を実行するかについて遊技者に注目させることができる。また、第1可動演出及び第2可動演出を実行させることにより、図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する予告演出のバリエーションを増やして、遊技の興趣を向上することができる。
【0080】
(2)演出制御用CPU41aは、遊技者に与える利益が多い16R大当り遊技を付与する場合、図柄変動ゲームにて実行される特定演出中に、10R大当り遊技を示唆する第1可動演出を実行させた後、16R大当り遊技を示唆する第2可動演出を実行させる。このため、例え、第1可動演出が実行されたとしても、遊技者に、その後、第2可動演出が実行され、利益の大きい16R大当り遊技が付与されるかもしれないと期待させることができる。このように、予告演出のバリエーションを増やして、遊技の興趣を向上することができる。
【0081】
(3)演出制御用CPU41aは、遊技者に与える利益が多い16R大当り遊技を付与する場合、第1可動演出の終了後、第2可動演出を実行させる。このため、例え、第1可動演出が終了してしまった後でも、遊技者に、その後、第2可動演出が実行されて、利益の大きい16R大当り遊技が付与されるかもしれないと引き続き期待させることができる。このように、予告演出のバリエーションを増やして、遊技の興趣を向上することができる。
【0082】
(4)大入賞口21,22は、異なる位置に複数設けられると共に、大当り遊技の種類に応じて開放態様を取りうる大入賞口21,22が異なるように設定されている。すなわち、画像表示部GHの上方に上大入賞口21が設けられ、下方に下大入賞口22が設けられており、10R大当り遊技の場合には、上大入賞口21が開放し、16R大当り遊技の場合には、下大入賞口22が開放するようになっている。この場合、遊技者は、大当り遊技開始直後に、どの大入賞口21,22が開放するか分からなくなる可能性がある。そこで、可動演出においてどの大入賞口21,22が開放するかを予め示唆するようにした。すなわち、第1可動演出において、第1演出用可動体31は、上大入賞口21の位置を指し示すようになっている。具体的には、第1演出用可動体31の長手方向の端部(槍の穂先)を上大入賞口21に向かうように、第1演出用可動体31を動作させている。また、第2可動演出において、第2演出用可動体32は、下大入賞口22の位置を指し示すようになっている。具体的には、第2演出用可動体32は、下方向に移動して、下大入賞口22に注目させるようにしている。これにより、遊技者は、大当り遊技開始直後に、どの大入賞口21,22に向かって遊技球を発射すれば良いのかを直観的に認識できると共に、遊技者に予告演出について注目させることができる。また、10R大当り遊技が付与される場合であっても、付与される10R大当り遊技によって得られる利益を最大限得ることができる。つまり、大当り遊技の開始から迷うことなく、上大入賞口21に遊技球を入賞させることができる。このため、与えられる利益が少ない場合でも遊技者に余計な不満を与えることを抑制できる。
【0083】
(5)演出制御用CPU41aは、大当りとなる図柄変動ゲームにて実行される特定演出中であって可動演出が実行される前に、付与される大当り遊技の種類に応じた演出用可動体31,32の配置位置を事前に示唆する示唆演出を実行させるようになっている。すなわち、演出制御用CPU41aは、10R大当り遊技が付与される場合には、示唆演出において、画像表示部GHに、第1演出用可動体31の位置を指し示すキャラクタを表示させる。一方、演出制御用CPU41aは、16R大当り遊技が付与される場合には、示唆演出において、画像表示部GHに、第2演出用可動体32の位置を指し示すキャラクタを表示させる。これにより、演出用可動体31,32が異なる位置に配置されていた場合であっても、示唆演出を見ることにより、遊技者は、どの演出用可動体31,32が可動演出を実行するかについて予測することができ、可動演出を確実に見ることができる。
【0084】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、演出表示装置13(画像表示部GH)を液晶式としたが、ドットマトリクス式や8セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
【0085】
・上記実施形態において、変動パターンの数及び種類を任意に変更しても良い。
・上記実施形態は1つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化したが、第1の特別図柄と第2の特別図柄からなる2つの特別図柄を用いて大当りの態様を抽選するパチンコ遊技機に具体化しても良い。
【0086】
・上記実施形態では、図柄変動ゲームが大当りとなるときに可動演出を実行させたが、はずれとなるときに可動演出を実行させても良い。
・上記実施形態では、選択演出を実行させたが、選択演出が実行されなくても良い。
【0087】
・上記実施形態では、特定演出中、演出ボタン33が操作されることにより、可動演出が実行されたが、演出ボタン33が操作されなくても可動演出を実行させても良い。この場合、演出ボタン33を備えなくても良い。
【0088】
・上記実施形態おいて、主制御用CPU40aは、演出制御用CPU41aに特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力したが、大当り遊技の種類を指定するならば、出力しなくても良い。
【0089】
・上記実施形態では、選択演出中に、演出ボタン33が操作されると、選択肢が選択されたが、演出ボタン33が操作されなくても選択肢が選択されるようになっても良い。この場合、演出ボタン33を備えなくても良い。
【0090】
・上記実施形態において、大当り遊技の種類を増やし、ラウンド遊技数や、大入賞口の開放態様、開放する大入賞口が異なる大当り遊技を設けても良い。それに応じて演出用可動体31,32も増えることとなる。
【0091】
・上記実施形態では、1種類の大当り遊技に対して複数の演出用可動体31,32が対応付けられても良い。例えば、16R大当り遊技では、第1演出用可動体31及び第2演出用可動体32が可動演出を同時に実行しても良い。
【0092】
・上記実施形態では、第2可動演出が実行される場合、第1演出用可動体31による第1可動演出が実行されてから、第2演出用可動体32による第2可動演出が実行されたが、第1演出用可動体31による第1可動演出を実行させずにそのまま第2可動演出を実行させても良い。
【0093】
・上記実施形態では、第1演出用可動体31による第1可動演出が終了してから、第2可動演出を実行させたが、この別例として第1演出用可動体31による第1可動演出中に、第2演出用可動体32による可動演出を実行させてもよい。
【0094】
・上記実施形態では、変動パターンP1,P2に基づく特定演出中、演出ボタン33の操作を契機に、可動演出を必ず実行させた。この別例として、所定確率で可動演出を実行させるようにしても良い。これにより、可動演出が実行されなくても、図柄変動ゲームが終了するまで大当りの期待感を持たせることができる。
【0095】
・上記実施形態において、大当り遊技終了後、所定期間において大当り判定の当選確率が通常よりも高確率となる確変状態が付与される確変大当り遊技を設けても良い。この場合、確変状態の有無により、大当り遊技の種類が異なることとなる。同様に、確変状態が付与される期間が異なることにより、大当り遊技の種類が異なることとなる。
【0096】
・上記実施形態において、大当り遊技終了後、所定期間において始動入賞口15への入球率を通常よりも高確率とすることができる入球率向上状態(時短状態)が付与される時短付き大当り遊技を設けても良い。この場合、入球率向上状態の有無により、大当り遊技の種類が異なることとなる。同様に、入球率向上状態が付与される期間が異なることにより、大当り遊技の種類が異なることとなる。
【0097】
・上記実施形態において、同じラウンド数で大入賞口の開放時間を異ならせた大当り遊技を備えても良い。例えば、各ラウンド遊技時間(大入賞口の開放時間)が2秒とする16R大当り遊技を設けても良い。
【0098】
・上記実施形態では、特定演出中、演出ボタン33の操作を促す文字など報知演出が表示されたが、表示されなくても良い。この場合、遊技者に特定演出中、演出ボタン33を押させることができると共に、可動演出が実行された場合には驚かすことができる。
【0099】
・上記実施形態において、演出用可動体は、遊技領域内でなく遊技機の任意の場所に設けても良い。例えば、遊技領域外や、操作ハンドルや前枠の前面側や球皿などに設けても良い。
【0100】
・上記実施形態において、演出用可動体31,32は、予告演出として機械的な可動演出を行うものであった。この別例として、予告演出として発光演出を行うランプや、予告演出として音声出力演出を行うスピーカなどを演出実行手段としても良い。
【0101】
・上記実施形態では、大入賞口を2つ設けたが、任意に増減しても良い。例えば、大入賞口を1つにしてもよく、大入賞口を3つにしても良い。また、大入賞口の配置は任意に変更しても良い。例えば、遊技盤YBの右下方に配置しても良い。
【0102】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)複数種類の前記演出実行手段は、少なくとも種類によって設置位置が異なっていることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0103】
(ロ)前記大当り遊技付与手段は、前記特別入賞手段の開放態様が異なる複数種類の大当り遊技の中から大当り遊技の種類を決定し、決定した大当り遊技を付与することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0104】
(ハ)前記演出実行手段は、遊技領域内で機械的な可動演出を行う演出用可動体であることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ニ)前記演出制御手段は、前記大当り遊技付与手段が特別入賞手段の開放時間が短い大当り遊技を付与する場合、図柄変動ゲームにて実行される特定演出中に、予め決められた第1演出用可動体に可動演出を実行させる一方、前記大当り遊技付与手段が特別入賞手段の開放時間が長い大当り遊技を付与する場合、図柄変動ゲームにて実行される特定演出中に、予め決められた第1演出用可動体に可動演出を実行させた後、前記第1演出用可動体とは異なる第2演出用可動体に可動演出を実行させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【0105】
(ホ)遊技球の入球を契機に図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段と、前記始動入賞手段への遊技球の入球率向上させる入球率向上状態を付与する入球率向上状態付与手段と、を備え、大当り遊技の種類によって大当り遊技の終了後に付与される入球率向上状態の付与期間が異なることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0106】
(ヘ)遊技球の入球を契機に図柄変動ゲームの始動条件を付与する始動入賞手段と、前記始動入賞手段への遊技球の入球率向上させる入球率向上状態を付与する入球率向上状態付与手段と、を備え、大当り遊技の種類によって大当り遊技の終了後に入球率向上状態が付与されるか否かが異なることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0107】
(ト)前記大当り判定手段による大当り判定の当選確率を高確率に変動させる確変状態を付与する確変付与手段を備え、大当り遊技の種類によって大当り遊技の終了後に付与される確変状態の付与期間が異なることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【0108】
(チ)前記大当り判定手段による大当り判定の当選確率を高確率に変動させる確変状態を付与する確変付与手段を備え、大当り遊技の種類によって大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるか否かが異なることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0109】
21…上大入賞口(特別入賞手段)、22…下大入賞口(特別入賞手段)、31…第1演出用可動体(第1演出実行手段)、32…第2演出用可動体(第2演出実行手段)、33…演出ボタン、40…主制御基板、40a…主制御用CPU(大当り判定手段、大当り遊技付与手段)、40b…主制御用ROM、40c…主制御用RAM、41…演出制御基板、41a…演出制御用CPU(演出制御手段)、GH…画像表示部。
図1
図2
図3
図4
図5