(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5663362
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】携帯型の錠前用キー挿入補助具
(51)【国際特許分類】
E05B 19/00 20060101AFI20150115BHJP
E05B 19/10 20060101ALI20150115BHJP
【FI】
E05B19/00 F
E05B19/10
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-65120(P2011-65120)
(22)【出願日】2011年3月24日
(65)【公開番号】特開2012-202038(P2012-202038A)
(43)【公開日】2012年10月22日
【審査請求日】2014年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】390037028
【氏名又は名称】美和ロック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康
(72)【発明者】
【氏名】田中 健一
(72)【発明者】
【氏名】松田 巌樹
【審査官】
神崎 共哉
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−162230(JP,A)
【文献】
特開2007−231653(JP,A)
【文献】
仏国特許出願公開第2812328(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 19/00−19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キーの挿入時、該キーの先端と扉に設けた錠前の鍵穴とが不一致の場合に、操作外筒体に回転自在に保持された前記キーが前記鍵穴と一致する方向へ回転する錠前用キー挿入補助具であって、前記操作外筒体の後端部の内部に被係合部分を設け、一方、内端部に前記被係合部分に係脱可能な係合部分を有する連結体を前記操作外筒体に回転自在かつ後退動可能に支持させ、該連結体は操作外筒体に内装された復帰バネで該操作外筒体の先端開口から突出する方向に付勢され、さらに、該連結体の突出先端部には前記鍵穴側に設けた第1磁性体の極性に対応して吸着する第2磁性体を設け、前記キーは該連結体と共に回転することができるように互いに係合していることを特徴とする錠前用キー挿入補助具。
【請求項2】
請求項1に於いて、キーは、その軸状後端部が操作外筒体の後端部の内部に支持されていると共に、少なくとも先端部又は中央部のいずれかが後退動可能なパイプ状の連結体の内端部に支持されていることを特徴とする錠前用キー挿入補助具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に於いて、操作外筒体は、両端開口の長筒状円筒体と、該長筒状円筒体の後端開口に嵌着するキャップ状の蓋体から成ることを特徴とする錠前用キー挿入補助具。
【請求項4】
請求項1に於いて、操作外筒体に連結体の内端部を滑動可能に支持すると共に復帰バネの先端部を支持する環状摺動体を内装したことを特徴とする錠前用キー挿入補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型の錠前用キー挿入補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「バリヤーフリーの観点から、キーを指で押し込むことにより、錠前を容易に解錠することができることを目的」として、「円柱状カムの外面にカム係合部及び先端面にブレード部分を有するキー本体と、前記カムに外係合すると共に、前記カム係合部に係合するカーブ状制御案内部を有する収納ケースとから成る錠前用キー」が開示されている。
【0003】
この錠前用キーは、本発明と同様に携帯型であって、錠前を容易に施・解錠することを目的とするものであるが、本発明の所期の目的は、「錠前の鍵穴の形状や水平方向かそれとも垂直方向かの如何を問わず、仮に鍵穴の角度とキーの挿入角度が不一致の場合であっても、キーの先を錠前の鍵穴に一致するように自動的に回転させること」であるから、発明の課題・構成が相違する。
【0004】
また、特許文献2には、外筒体と、該外筒体に後退動可能に係合する内筒体を含む鍵収納ケースが記載され、
図1には、外筒体を持ちながら内筒体の先端面を錠前の鍵穴の周囲に押し付ける事項が記載されている。
【0005】
しかしながら、該特許文献2の発明の目的は、錠前を改造することなく、低コストで鍵使用の検知手段を設けることであり、特許文献1と同様に発明の課題・構成が相違する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−162230号公報
【特許文献2】特開2001−207701号公報の
図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の所期の目的は、錠前の鍵穴の形状や水平方向かそれとも垂直方向かの如何を問わず、仮に鍵穴の角度とキーの挿入角度が不一致の場合であっても、錠前の鍵穴に連結体の先端面(或いはキーの先)を接近させるだけで、キーが連結体を介してキーの挿入位置まで自動的に回る錠前用キー挿入補助具を提案することである。第2の目的は、例えばキーの挿入時に連結体の先端面を鍵穴の周囲に押し付けても、キーを安定的に保持することができることである。第3の目的は、構成部材を容易に組み合わせることができることである。その他外筒体と連結体(例えば円筒体)とキーとをそれぞれ一体的に結合させて錠前の施・解錠操作を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の携帯型の錠前用キー挿入補助具は、キーの挿入時、該キーの先端と扉に設けた錠前の鍵穴とが不一致の場合に、操作外筒体に回転自在に保持された前記キーが前記鍵穴と一致する方向へ回転する錠前用キー挿入補助具であって、前記操作外筒体の後端部の内部に被係合部分を設け、一方、内端部に前記被係合部分に係脱可能な係合部分を有する連結体を前記操作外筒体に回転自在かつ後退動可能に支持させ、該連結体は操作外筒体に内装された復帰バネで該操作外筒体の先端開口から突出する方向に付勢され、さらに、該連結体の突出先端部には前記鍵穴側に設けられた第1磁性体の極性に対応して吸着する第2磁性体を設け、前記キーは該連結体と共に回転することができるように互いに係合し、該キーが前記鍵穴に入り込むのに対応して前記連結体は前記復帰バネのバネ力に抗して所定位置まで後退動し、該連結体の内端部の前記係合部分が操作外筒体の前記被係合部分に連結状態に結合することを特徴とする。ここで「係合部分と被係合部分の係合」とは、オス・メス係合や摩擦係合の連結状態をいう。
【発明の効果】
【0009】
(a)キー11を鍵穴aに正確に合わせなくても、操作外筒体を持って錠前の鍵穴に連結体の先端(或いはキーの先)を接近させるだけで、キーが連結体を介してキーの挿入位置まで自動的に回る。したがって、鍵穴に対するキーの挿入行為が楽である。
(b)請求項2に記載の発明は、例えばキーの挿入時に、該キーは、その軸状後端部が操作外筒体の後端部の内部に支持されていると共に、先端部や中央部(中央部寄りの部位も含む)が後退動可能な連結体の内端部に支持されているので、連結体の先端面を鍵穴の周囲に押し付けても、キーは前後の二箇所で安定的に保持される。したがって、キー挿入補助具の故障を防止することができる。
(c)請求項3に記載の発明は、操作外筒体に対する連結体やバネ部材の組み合わせが容易である。
(d)請求項4に記載の発明は、錠前の鍵穴に連結体の先端(或いはキーの先)を接近させたとき、連結体を連結体用復帰バネのバネ力(抵抗)を極力受けないように回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1乃至
図8は本発明の最良の実施例(第1の実施形態)を示す各説明図。
図9及び
図10は本発明の第2の実施形態を示す各説明図。
図11及び
図12は本発明の第3の実施形態の概略説明図。
【
図6】
図6の(a)は連結体の先端面と鍵穴側の構成を示す概略説明図。
図6の(b)は連結体の先端面を鍵穴に接近させた場合の概略説明図。
【
図7】キーの差込み部分が錠前の鍵穴に完全に入り込んだ説明図。
【
図8】キー、連結体、操作外筒体が一体的に回転可能である旨の説明図。
【
図9】連結体が復帰バネのバネ力(抵抗)を極力受けないような状態で回転可能である概略説明図。
【
図10】連結体が後退動している状態の概略説明図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、
図1乃至
図8に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。
【0012】
(1)発明の概要
図1は発明の実施の環境を示す概略説明図である。また、
図2は初期状態の概略説明図である。
図1及び
図2に於いて、Xは錠前、aは錠前の鍵穴、bは鍵穴の周囲(前面)、Yは扉、そして、Zは、本発明の携帯型の錠前用キー挿入補助具(以下、「キー挿入補助具」という。)である。このキー挿入補助具Zは、キー11の挿入時、該キー11の先端と扉Yに設けた錠前Xの鍵穴aとが不一致の場合に、錠前Xの鍵穴a側に連結体21の先端(或いはキーの先)を接近させると、磁性体同士41、25の吸着力により、操作外筒体1に回転自在に保持された前記キー11が筒状の連結体21を介して前記鍵穴aと一致する方向へ自動回転する。
【0013】
すなわち、実施形態のキー挿入補助具Zは、例えば
図1及び
図2で示す操作外筒体1の後端部2の内部にメスに相当する被係合部分3を環状に設け、一方、鍔状の内端部22に前記環状被係合部分3に係脱可能なオスに相当する筒状の係合部分23を有するパイプ状の連結体21を操作外筒体1に回転自在かつ後退動可能に支持させている。
しかして、前記パイプ状連結体21は操作外筒体1に内装された復帰バネ31で該操作外筒体1の先端開口4から突出する方向に常に付勢され、さらに、該パイプ状連結体21の突出先端部24には、錠前Xの鍵穴a側に設けた単数又は複数個の第1磁性体41、41の極性に対応して吸着する単数又は複数個の第2磁性体25、25を設けてある。そして、前記キー11は連結体21と共に回転することができるように該連結体の先端面に形成した長孔状支持孔26と扁平状のキー先11aを介して互いに係合している。
【0014】
そこで、キー挿入補助具Zを操作する際には、該キー挿入補助具Zを指で摘んだ状態で錠前Xの鍵穴a側に連結体21の先端(或いはキーの先)を接近させると、固定(鍵穴a)側の第1磁性体41、41の極性に対応して、可動(キー挿入補助具Z)側の第2磁性体25、25が吸着する方向へと引かれるので、操作外筒体1に回転自在に保持されたパイプ状連結体21は、所要量(例えば10度、30度、45度など)、瞬間的に回転する。この時、該キー11は、その軸状後端部11bが操作外筒体1の後端部2の内部に形成された軸穴2aに支持されていると共に、先端部11aや中央部11cが後退動可能な連結体21の内端部22に支持されているので、連結体21の先端面21aを鍵穴aの周囲bに押し付けても、板状乃至棒状のキー11は前後の二箇所で安定的に保持される。
【0015】
そして、キー11の扁平状キー先11aが鍵穴aと一致した所(挿入可能位置)で、キー挿入補助具Zを鍵穴a側に押し込むと、該キー11が前記鍵穴aに入り込むのに対応して前記連結体21は復帰バネ31のバネ力に抗して所定位置まで後退動し、該連結体21の内端部22の突起状係合部分23が操作外筒体1の被係合部分3に連結状態に係合(この実施形態では係入、或いは嵌合)する。
【0016】
図3は、錠前Xの鍵穴a側の概略説明図である。単数又は複数個(実施形態)の第1磁性体41、41は、水平方向の鍵穴aの左右に一対埋設されている。したがって、実施化レベルでは、例えば内筒体の前面左右に第1磁性体41、41が設けられている。もちろん、第1磁性体41、41の配設位置は、内筒体の前面に限定されるものではなく、キー挿入補助具Z側の連結体21の先端面21a或いは先端部に突起状態に設けられた位置に対応する必要があるので、錠前Xの内筒体を包む外筒体等の前面に適宜配設される。
【0017】
図4は一部を省略した要部の概略説明図である。また
図5は、連結体21を仮想線で示した主要部の説明図である。これらの図から明らかなように、実施形態の「係合」は、摩擦方式ではなく、オス・メスの係合関係であり、例えばオスに相当する係合部分23を連結体21の内端部22から操作外筒体1の被係合部分3方向へ突出形成し、該係合部分23の形状を短筒状にすると共に、その外周面に平歯車の如く、多数の係合歯を形成する。この短筒状係合部分23の長さは、復帰バネ31の存在が障害とならないように所要の長さに設定されている。オス側の係合部分23が連結体21の内端部22に形成したので、実施形態では、操作外筒体1の被係合部分3は蓋体に相当する後端部2の内壁部分に形成され、該被係合部分3の形状は、前記短筒状の係合部分23が係入可能な環状溝であり、しかも、該環状溝の内周には、前述した多数の係合歯に噛合する多数の被係合歯が形成されている(
図8参照)。
【0018】
(2)錠前Xの鍵穴a
第1磁性体41、41を有する錠前Xの鍵穴aは、水平方向又は垂直方向のいずれであっても良い。また鍵穴aの形状は、例えばブレード部分と称される差込み部分の両側縁部分に刻み状の鍵溝を有するもの、又はブランキーと称される平坦面に幾何学的溝、逆円錐台状窪み等を有するものがそれぞれ挿入可能なものであれば良い。例えば
図5で示すように、実施形態のキー11はブランキーと称されるものなので、錠前Xの鍵穴aは、例えば単純な水平方向の穴である。
【0019】
(3)操作外筒体1
実施形態では、操作外筒体1は、両端開口の長筒状円筒体(不番)と、該長筒状円筒体の後端開口に嵌着するキャップ状の蓋体2から成る。このように構成すると、連結体21、復帰バネ31等を操作外筒体1の後端開口から容易に組み込むことができる。なお、連結体21、復帰バネ31等を操作外筒体1の後端開口から組込んだ後は、キャップ状蓋体2を嵌着し、かつ複数個の固着具でもって蓋体1を長筒状円筒体に固定する。
【0020】
(4)連結体21
キー11を回すことができる連結体21は、
図1や
図2で示すように、初期状態では、連結体用復帰バネ31のバネ力により外筒体1の先端開口4から突出すると共に、キー11の中央部(中央部寄りの部位も含む)11cからキー先11aまで(キー1の一部を)直接に覆っている。円筒状或いはパイプ状の連結体21は、初期状態の時、操作外筒体1の先端開口4から外れないように、例えば内端部22はフランジ状に形成され、該内端部22の前面(当接部分)は操作外筒体1の環状ストッパ部分5にソフトなタッチで当接している。付言すると、連結体21用復帰バネ31のバネ力は、初期状態では、伸び切っており、復帰バネ31の抵抗力が連結体21に極力作用しないように設定されている。
【0021】
また、連結体21は、初期状態の時は操作外筒体1を捕捉(結合)していないものの、連結体21が錠前Xの鍵穴aの周囲bに押付けられながら、かつ連結体用復帰バネ31のバネ力に抗して所定位置まで後退した時に、その係合部分23が操作外筒体1の後端部2の被係合部分3に係合(捕捉)する。その結果、操作外筒体1とキー11と連結体21がそれぞれ一体的に結合する。
【0022】
さらに、連結体21の先端面には、前述したように、支持孔26が形成され、該支持孔26にキー先11aが係合しているので、連結体21が左右いずれかの方向に回転すると、キー11は連結体21と共に同方向へと回転する。
【0023】
(5)構成・作用
図6の(a)は、連結体21の先端面21aと鍵穴a側の構成を示す概略説明図、一方、
図6の(b)は連結体21の先端面21aを鍵穴aに接近させた場合の概略説明図である。また
図7は、キー11の差込み部分が錠前Xの鍵穴aに完全に入り込んだ説明図である。さらに、
図8は、キー11、パイプ状連結体21、操作外筒体1が一体的に回転可能である旨の説明図である。
【0024】
これらの図から明らかなように、実施形態の錠前用キー挿入補助具Zは、後端部2の内部に被係合部分3を有する長筒状の操作外筒体1と、この操作外筒体1に後端部(内端部22)側が挿入されていると共に、先端部側が該操作外筒体1の先端開口4から突出するキー11と、前記被係合部分3と係脱可能な係合部分23を有する内端部22が前記操作外筒体1の環状先端部分に係止された状態で該操作外筒体1に嵌挿され、かつ該内端部22に連設する突出部分が前記キー11の先端部側の一部又は全部(本実施形態)を包むと共に、前記操作外筒体1に支持された状態でキーを回転させることができるパイプ状連結体21と、この連結体21をキー11の先端部側に付勢するように操作外筒体1に内装された連結用復帰バネ31と、扉Yに設けられた錠前Xの鍵穴a側に設けた単数又は複数の第1磁性体41の極性に対応して吸着するように前記連結体21の突出部分の先端部或いは先端面21aに設けられた第2磁性体25とから成り、前記キー11の挿入時、操作外筒体1を指で摘んだ状態で、パイプ状連結体21の先端部を鍵穴aに接近させるだけで、前記第1磁性体41に対して前記第2磁性体25が吸着するようにパイプ状連結体21が所要量回転し、その結果、キー11はパイプ状連結体21を介して自動回転し、キー11のキー先11aが略鍵穴aに挿入可能な位置となる。
【0025】
その後、操作外筒体1を持つたままの状態でキー11の先端部側を鍵穴aに挿入すると、パイプ状連結体21の先端面21aは鍵穴aの周面に押されながらパイプ状連結体21は所定位置まで後退動し、該パイプ状連結体21の内端部22の筒状の係合部分23が操作外筒体1の環状被係合部分3に連結状態に係合する。この時、操作外筒体1とキー11と連結体21は一体的に連結状態となり、操作外筒体1を持ちながら、該操作外筒体を施・解錠方向へ回すと、キー11は連結体21と共働回転する。
【実施例】
【0026】
本発明の第1の実施形態に於いて、復帰バネ31の線径、巻き数、強さ等は、連結体21の回転や後退動を考慮して適宜に設定される事項である。望ましくは、復帰バネ31の先端部はリング状に形成して、連結体21がスムースに滑動するように設計される。また、錠前側の第1磁性体41の位置は、実施形態では、鍵穴aの長径方向の左右に配設されているが、鍵穴aの短径方向の上下に配設しても良い。この場合は連結体側の第2磁性体25の位置もそれに対応する位置に配設される。要は、錠前側の第1磁性体41に連結体側の第2磁性体25が吸着した所で、鍵穴aとキー先11aが一致すれば良い。
以下、この欄では、本発明の第2・第3の実施形態を説明する。なお、これらの実施形態を説明するに当って、第1の実施形態と同一の部分には同一又は同様の符号を付して重複する説明を割愛する。
【0027】
図9及び
図10は本発明の第2の実施形態を示す各説明図である。この第2の実施形態の特徴は、操作外筒体1Aに連結体21Aの内端部22Aを滑動可能に支持すると共に、復帰バネ31Aのバネ先端部を支持する環状摺動体30を内装した点である。この第2の実施形態の操作外筒体1Aの先端部は断面段差状に形成され、該断面段差部分にはパイプ状連結体21Aのフランジ状内端部22Aの一部が遊嵌合する小径の環状凹所6が含まれている。また、前記断面段差部分(先端部の内部)には、前記環状摺動体30の前面が当接する環状のストッパ面7が形成されている。環状摺動体30は、滑動性の機能を有する合成樹脂材で断面段差状のドーナツ形状に成形され、前側の大径孔は常に連結体21Aの内端部22Aを支承し、一方、後側の小径孔は筒状係合部分23に外嵌合している。そして、環状摺動体30の後端面は復帰バネ31Aのバネ先端部を受けている。
【0028】
図9は、パイプ状の連結体21Aが復帰バネ31Aのバネ力(抵抗)を極力受けないような状態で回転可能であることを示している。また
図10は、パイプ状の連結体21Aが後退動している状態を示している。
【0029】
図11及び
図12は本発明の第3の実施形態の概略説明図である。この第3の実施形態は、連結体21Bの内端部22に突設した係合部分23の端面に多数の刻み状の小突起23aが設けられ、一方、操作外筒体1の後端部2の内壁面には、摩擦抵抗を有する被係合部3B(例えばゴム板)が張り付けられている点である。このように、係合部分23と被係合部3Bの係脱構造は、公知・周知のクラッチ機構(円盤体の対向面同士の凹凸、ゴム板に対する摩擦係合など)であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
【符号の説明】
【0031】
X…錠前、a…鍵穴、b…鍵穴の周囲、Y…扉、Z…キー挿入補助具、1、1A…操作外筒体、2…後端部、3、3B…被係合部分、4…先端開口、5…ストッパ部分、6…環状凹所、11、11A…キー、11a…キー先、11b…軸状後端部、21、21A、21B…連結体、21a…先端面、22、22A…内端部、23…係合部分、24…突出先端部、25…連結体側の第2磁性体、30…環状摺動体、31、31A…復帰バネ、41…錠前側の第1磁性体。