【実施例1】
【0051】
図1に、本発明の操作検出装置の実施形態を簡略的に示す斜視図を示す。また、
図2に、
図1の分解斜視図を示す。
図1及び
図2に示す操作検出装置1は、上部カバー91,押さえ部材93,支持部材94,底部カバー95,および操作体2等を含んで構成される。なお、本発明における筐体90は、上部カバー91,支持部材94,及び底部カバー95を有し、操作体2を収納する形で構成されている。
【0052】
上部カバー91は、操作検出装置1の強度維持、防塵、あるいは意匠性の維持を目的とするもので、ビス穴91aを介して、底部カバー95(ビス穴は95a)とともに、例えば、図示しない表示装置の表示画面上(あるいは表示画面の枠上)に取り付けられる。また、支持部材94は、ビス穴94dを介して、底部カバー95(ビス穴は95b)上に一体に取り付けられる。また、上部カバー91には、開口部91bが形成され、開口部91bの開口内には、操作体2が配置される。
【0053】
なお、表示装置は、車両において、運転席と助手席に座した双方のユーザから操作可能な位置、例えば運転席と助手席の間に挟まれる領域や、運転席と助手席から視認しやすいそれらの座席の前方位置等に配置することができる。ここでは車両のセンターコンソール上に設けられているものとする。なお、表示装置の表示画面上には、動的なデザイン変化を生じる画面を表示してもよいし、操作内容を直感的に把握できるような操作内容指示画面を表示してもよい。また、ここでは表示装置を用いているが、これを用いず、センターコンソール上に筐体90を固定する形で設けてもよい。
【0054】
操作体2は、
図2に示す操作板21と操作板支持部22とを有して構成される。操作板21の表面2a,2bは、操作検出装置1において開口部91bの開口から露出してユーザによる操作が可能な操作面をなし、平坦面をなす操作面(平坦操作面)2a及び凸状部(凸状操作面)2bを有する。ここでの操作面2aは、略平板状で略矩形状をなす操作板(操作本体部)21の正面側表面であって、操作検出装置1の装飾性を高める役割も有しており、図示しない表示器の表示の視認性を維持可能な範囲で装飾を施してもよい。ここでの操作体2は、上記の表示装置の表示画面が視認できるよう透明な部材により構成され、操作面2a,2bから表示画面を視認可能に構成されている。他方、凸状部2bは、操作面2aから突出する形で形成された操作板21の背面側部分である。このようにして、操作面2aと凸状部2bとを有して構成されることにより、操作面2aを、タッチパネルやタッチパッドのように、タッチ操作を受け付けるタッチ操作面として利用できる一方で、凸状部2bを例えばポインティングスティックのように水平方向側への押圧操作を受け付ける方向入力用操作部として利用することができる。
【0055】
例えば、表示装置の表示画面に、ポインタやカーソル等の位置指示画像が表示されている場合には、凸状部2bを操作して、凸状部2bの水平方向への操作に応じて位置指示画像を画面上で移動させるようにする。また、表示装置の表示画面に、1以上のタッチ入力領域(操作アイコンなど)が表示されているタッチ入力画面が表示されている場合には、操作面2aをタッチ操作して、画面上のタッチ入力領域に対する入力操作を行うようにする。
【0056】
操作板21は、その裏面のビス穴(図示なし)を介して、操作板支持部22(ビス穴22d)上に一体に取り付けられており、これら操作板21と操作板支持部22とにより操作体2が構成されている。操作板支持部22は、中央支持部22bと、複数の操作体接続部22cとを有して構成される。中央支持部22bは、正面側を開放する形で切り欠かれた略U字型の形状をなし、操作板21の下側に固定され、操作板21を下側から支持する。他方、操作体接続部22cは、操作板21の略矩形状をなす表面(すなわち、操作面2a)を中心として中央支持部22bから外周側に突出する、略四角柱状の部位として形成されている。操作板支持部22は、操作面2aを間に挟む形で対向して位置する操作体接続部22cの対を少なくとも1以上有する。本実施例では、それら操作体接続部22cは、矩形状の操作面2aの中心を原点とするx−y座標系のx軸方向に沿って形成されている。具体的に言えば、
図3に示すように、2つの操作体接続部22cは、直線状の頂上部2ba(
図4参照)を有した山型をなす凸状部2bの、該頂上部2bの直線延出方向の両側に該直線延出方向に延び、なおかつ操作板21を下方で直接支持する中央支持部22bから上方に厚みを増す形で延出形成されている。
【0057】
図3は、操作体2および起歪体3を上方から見た上面図を示したものであり、
図4は、操作体2および起歪体3を側方(ここでは右側側方)から見た側面図を示したものであり、
図5は、
図3のX’−X’における断面を示したものである。また、
図14は、起歪体3の構成の一例を示す模式図であり、操作体接続部22cと起歪体3との固定状態を示している。
【0058】
起歪体3は、
図3及び
図14に示すように、一端に操作体2の周縁に接続するための接続部3dを形成し、他の一端に前記筐体に固定するための固定部3cを形成し、それら接続部3dと固定部3cとの間に、操作面2a及び凸状部2bに対する押圧により発生する操作力に応じて変位する変位伝達面3fを有する平板状の部材である。なお、変位伝達面3fを操作体2の周辺に少なくとも3以上有することで、操作面2aに対し垂直に加えられた操作力の中心位置(すなわち操作位置(x
1,y
1)や、凸状部2bに加えられた操作力Fの水平方向成分(すなわち水平方向の力f
x,f
y)を、後述する式(1−1)〜(1−7)を用いて算出可能となる。本実施例では、2つの起歪体3は、1つの操作体接続部22cを挟む位置関係を有する形で、この1つの操作体接続部22cに対しそれぞれ接続されている。そして、それら2つの起歪体3はそれぞれ、操作体接続部22cの先端部22aと接続する接続部3dを有する。ここでは、それら2つの起歪体3の接続部3dが、操作体接続部22cの先端部22a上にて、ビスあるいは接着剤等で接続される。さらに、起歪体3の接続部3dとは逆側の端部3cは、支持部材94の所定の係合面(ここでは上段面94cと下段面94hとの中間に設けられた中段面)94cに係合する形で固定される固定部3cをなす。そして、
図2に示す押さえ部材93の凸部93bが、起歪体3を上方から覆うようにして、支持部材94の上段面94cと係合し、ビス留め(ビス穴はそれぞれ93a,94a)されている。これにより、起歪体3(すなわち、固定部3c)の支持部材94(筐体)への固定(挟圧保持)を確実なものとしている。
【0059】
図3に示すように、各起歪体3は、操作体接続部22cに対する接続位置(すなわち、接続部3d)から、操作面2aに平行をなす形で延出する延出部3gを有し、その先端部が、支持部材94に固定される固定部3cをなす。そして、延出部3gは、操作面2aに操作力が作用するのに伴い曲げ変形が生じるよう弾性変形する弾性変形体であり、その表面(上面)が変位伝達面3fとされている。
【0060】
これにより、本実施形態の各起歪体3の変位伝達面3fには、操作面2aに押圧による操作力F
z(
図10参照:
図6のF
z1+F
z2に相当)が作用するに伴い操作体2に生ずる、操作面2aに対し垂直な垂直方向zの操作変位のうち、自身(3f)が位置する側に生ずる操作変位を反映した変位が、垂直方向zに生じる。そして、この垂直方向zの変位による弾性変形量を、変位伝達面3f上に設けられた歪検出素子4が歪として検出する。
【0061】
また、
図5のように、操作面2aと全ての変位伝達面3fとが略同一平面上に位置している。
【0062】
また、筐体90は、操作体2と非接触となるよう隙間を介在する形で配置してもよい。ここでは、
図5に示すように、筐体90をなす底部カバー95の上面のうち、操作体2の裏面22hに対向する面領域95hが、操作体2の下方への変位を規制する第一の変位規制面となり、筐体90をなす支持部材94の上面のうち、起歪体3の変位伝達面3fの裏面3hに対向する面のうちの領域94hが、操作体2と共に変位する起歪体3の下方への変位を規制する第二の変位規制面となっている。このように、操作体2は筐体90には接続も接触もされておらず、起歪体3は固定部3c以外の部分では筐体90には接触していない。
【0063】
また、支持部材94には信号処理部6(本発明の演算部:操作位置算出手段および操作力算出手段)が収納されている。信号処理部6は、例えば周知のCPU,ROM,RAM,およびA/D変換回路等の信号処理回路等を含むコンピュータハードウェアとして構成されている。そして、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することで、操作検出装置1としての機能を実現する。例えば、歪検出部4が検出した弾性変形量に基づいて、押圧操作が行われた位置(すなわち、操作位置)および操作力を予め定められた演算方法に従い算出する。
【0064】
具体的には、操作体2の操作面2aに押圧操作力F
zが作用すると、支持部材94に対し固定された起歪体3には、操作体2を介して、押圧操作力F
zの分力f
z1やf
z2、さらにはモーメント力m
z1やm
z2が作用する(
図6(a)参照)。ただし、起歪体3は、支持部材94を介して筐体90に固定されているため、曲げ変形を強いられる。このため、起歪体3の主表面をなす変位伝達面3fには、その面内方向において引張り応力、あるいは圧縮応力が作用する。本実施形態においては、変位伝達面3f上に歪検出素子4が設けられているため、それら引張り応力あるいは圧縮応力に応じた変位伝達面3f内の伸び量ないし縮み量を、歪検出素子4が検出する。
【0065】
図6及び
図7を用いて、操作面2aに作用する押圧操作力によって起歪体3に作用する力を説明する。
【0066】
まず、
図6(a)のように、矩形状の操作面2aの中心を原点とするx−y座標系のx軸上で、操作面2aに垂直なz軸方向に押圧操作力F
zを加えた場合は、起歪体3(31〜34)には力f
zのみ発生する。また、
図7のように、y軸方向に沿って、操作面2aに垂直なz軸方向に押圧操作力F
zを加えた場合は、起歪体3(31〜34)には力f
zとモーメント力m
zとが発生する。
【0067】
上述の場合、各歪検出素子4(41〜44)のエレメント4a〜4dは、
図7(a)のように配置されているので、
図7(b)のように、起歪体3の変位伝達面3fに作用する応力は、歪検出素子4のエレメント4a〜4dの各位置で引張り応力、あるいは圧縮応力となる。歪検出素子4の等価回路は、
図8(b)のブリッジ回路として表され、
図8(a)のように、引張り応力の発生するエレメント4aおよび4bでは抵抗値は減少し、圧縮応力の発生するエレメント4cおよび4dでは抵抗値は増加する。そこで、
図8(b)のブリッジ回路のブリッジ電圧Voutの変化を検出して、信号処理部6において、起歪体3に作用する力f
z、モーメント力m
zを算出できる。
【0068】
また、
図6(b)のように、操作面2aの面内方向に力F
yを加えた場合は、
図9(a)のように配置された歪検出素子4のエレメント4a〜4dに作用する応力は、
図9(b)のように、4個全て圧縮応力、あるいは、4個全て引張り応力となるため、
図8(b)のブリッジ回路のブリッジ電圧Voutに変化はなく、面内方向の力に対して感度を持たない。よって、起歪体3に作用する力f
z、モーメント力m
zを算出する際に、面内方向の力を考慮する必要がなくなる。
【0069】
図10のように、信号処理部(演算部)6は、各歪検出素子4(41〜44)が形成するブリッジ回路のブリッジ電圧Voutに基づいて、各起歪体3に加えられた力f
z(f
z1,f
z2)、モーメント力m
z(m
z1,m
z2)を算出し、算出された値f
z,m
zと、式(1−4)および(1−5)に基づいて、操作面2aに加えられた操作力F
zの中心位置、すなわち操作位置(x
1,y
1)を算出できる。式(1−4)および(1−5)は、力の釣り合いの式(1−1)、y軸周りのモーメントの釣り合いの式(1−2)、およびx軸周りのモーメントの釣り合いの式(1−3)からそれぞれ導き出せる。なお、wは、各起歪体3のy軸に平行な中心線間(31,32と33,34との間)の距離である。
【0070】
また、操作体2における操作可能な部位として、操作面(平坦操作面)2aだけでなく、操作面2aから突出する凸状部(凸状操作面)2bを有することにより、操作態様が拡大されている。即ち、操作面2aに垂直なタッチ方向操作のみならず、操作面2aに水平な方向への操作も可能とされている。そして、それらの操作の検出は、双方ともが、上述した歪検出素子4(41〜44)の検出結果に基づいて可能となっている。
【0071】
本実施例での凸状部2bは、
図11に示すように、その表面2b(2ba,2bb,2bc等:
図12参照)に対する押圧により発生する操作力Fに、操作面2aの同一平面に垂直な方向の成分が含まれるような表面形状を有する。具体的に言えば、ここでの凸状部2bは、
図12に示すように、その表面2b(2ba,2bb,2bc等)の法線と、操作面2aの同一平面との交点2dが、該操作面2aとは異なる、凸状部2b側に位置するような表面形状を有する。
【0072】
これにより、凸状部2bに、操作面2aに対する水平方向の力を作用させようとしても、
図11に示すように、実際には水平方向のみに力を作用させることはできず、必ず操作面2aに対し垂直な方向の力f
zが生まれる。つまり、操作面2aに対し水平方向な方向に向けた力Fを作用させた場合、その力Fは必ず、操作面2aに対する垂直方向の成分f
zを含んだ斜めの下方向の力Fとして凸状部2bに作用する。起歪体3は、操作面2aに作用する水平方向(面内方向)の力に対して感度をもたないが、当該凸状部2bに作用する斜め下方向の力Fに対しては、その作用点との間に、垂直方向において一定の距離hが存在するとみなせる構造となるため、凸状部2bに加えられた力Fの水平方向成分f
yに基づいて、モーメントm
yによる弾性変形を生じる。例えば
図11の場合、凸状部2bに作用する力Fのy方向成分によって、起歪体3には、式(1−6)に相当するモーメントm
yによる弾性変形が生じる。m
zはf
zに比例するので、信号処理部(演算部)6は、
図8(b)のブリッジ回路のブリッジ電圧Voutに基づいて得られるモーメントm
yと式(1−6)に基づいてf
yを正確に算出することができる。
【0073】
同様に、凸状部2bに作用する力のx方向成分によって、起歪体3には、式(1−7)に相当するモーメントm
xによる弾性変形が生じる。m
xもf
zに比例するので、信号処理部(演算部)6は、
図8(b)のブリッジ回路のブリッジ電圧Voutに基づいて得られるモーメントm
xと式(1−7)に基づいてf
xも正確に算出することができる。
【0074】
このような構成を有するため、凸状部2bになされた水平方向の操作力f
y,f
xについて正確に算出することができるから、凸状部2bを、水平方向への操作入力を受け付ける、例えばポインティングスティックのような、操作面2aに対し水平な方向への入力操作が可能となる方向入力用操作部として機能させることが可能となる。凸状部2bの形状も、ここでは山型をなして形成されており、その頂上部2baを引っ掛ける形で水平方向への操作が容易となっている。なお、ここでの凸状部2bは、頂上部2baを、操作面2aをなすx−y平面の一方の軸線方向(ここではx軸方向)の一定位置において、他方の軸線方向(ここではy軸方向:操作体接続部22cの延出方向)に直線状に延びる、高さhが一定の山型をなして形成されている。
【0075】
また、このとき、凸状部2bになされた垂直方向の操作力f
zについても正確に算出できるから、凸状部2bに操作がなされた場合も、その垂直方向の力f
zによって各起歪体3に弾性変形が生じる。このため、このz方向成分の力f
zに基づいて、操作面2aへのタッチ操作と同様、その操作位置を算出することができる。
【0076】
ただし、この時算出される操作位置は、操作面2aと同一の平面上における位置であって、正確に言えば、操作面2aと同一の平面と、押圧された凸状部2bの表面に対する法線との交点2dの位置である。
【0077】
本実施例の信号処理部6は、操作体2に対し操作がなされた場合には、操作面2aと凸状部2bとのいずれに操作がなされたか否かにかかわらず、算出される垂直方向の力f
zに基づいて操作位置を算出し、算出された操作位置(操作面2aとの同一平面状の位置)が、操作面2a内の位置であるか否かにより、操作面2aが操作されたか、凸状部2bが操作されたかを判定する(判定手段)。そして、算出された操作位置が操作面2a内の位置と判定された場合には、算出された操作位置と、その位置における垂直方向の操作力f
zを入力情報として取得する一方、算出された操作位置が操作面2a外(ここでは操作面2aよりも凸状部2b側の位置)の位置と判定された場合には、操作面2aに対する水平方向の操作力f
y、f
xをそれぞれ入力情報として取得する。これにより、操作面2aをタッチ入力用操作部、凸状部2bを操作面2aに対する水平方向の方向入力用操作部として機能させることができ、2種の操作入力を受け付けることが可能となる。
【0078】
図12に、
図11に示す操作体2のy方向断面を示す。
図12の操作体2は、操作面2aと凸状部2bとの間に、それら操作面2a及び凸状部2bよりも操作難易度が高い、もしくは操作を受け付けない所定幅の境界領域2cが形成される。これにより、操作面2aが操作されたか凸状部2bが操作されたかをより容易に、かつより正確に判断できるようになる。また、双方への誤操作も生じにくくなる。この境界領域2cについては、ここでは、操作面2aと凸状部2bの間の凹部(溝部)として形成されている(
図11では凹部2cは省略して描かれている)。
【0079】
本実施例の上部カバー91は、
図1及び
図2に示すように、上部カバー正面部91cと、段差部91ceと、上部カバー最上段部91eと、上部カバー背面部91dとを有して構成される。上部カバー正面部91cは、操作体2が配置される開口部91bの正面側を覆う正面壁部91gを有し、その両端が該開口部91bを挟む形で背面側に向けて延出形成されている。上部カバー正面部91cの上面は、操作面2aと略同一平面をなしているため、操作面2aへの操作がしやすい。段差部91ceは、上部カバー正面部91cの背面側から上方に立ち上がる形で形成されている。上部カバー最上段部91eは、段差部91ceの上部から背面側に延出するとともに、凸状部2bの頂上部2baよりも低い位置に上面を有する。凸状部2bの頂上部2baよりも上部カバー最上段部91eの上面が低いことにより、さらにいえば、凸状部2bの頂上部2baが筐体をなす構造体91,94,95よりも高い位置に突出していることにより、凸状部2bへの操作がし易くなっている。また、上部カバー最上段部91eの下側には、押さえ部材93及び支持部材94を収容するための凹部が形成されている。上部カバー背面部91dは、上部カバー最上段部91eの背面側にて下方に延出し、底面に底部カバー95に取り付るためのビス穴91aが形成される。開口部91bは、正面側に操作体2が配置される一方で、背面側には、プッシュスイッチユニット5が配置される。
【0080】
プッシュスイッチユニット5は、1以上の押圧操作ノブ5a,5bと、該押圧操作ノブ5a,5bの下方への押圧を支持する押圧支持部5A,5Bと、それら押圧支持部5A,5Bが形成されたユニット本体5Cと、を有して構成される。ユニット本体5Cには、図示しないビス穴を介して、底部カバー95(ビス穴は95c)に取り付けられる。また、本実施例においては、各押圧操作ノブ5a,5bの下方に、それぞれタクトスイッチ(図示なし)が配置されており、それら押圧操作ノブ5a,5bへの押圧操作が検出可能とされている。上部カバー91には、このプッシュスイッチユニット5が配置される開口部91bの背面側を覆う背面壁部の両端から、上部カバー最上段部91eの内側にて、開口部91bを挟む形で正面側に向けて延出する背面内側部91fを有する。この背面内側部91fの上面は、操作面2aよりも高い位置で、上部カバー最上段部91eの上面よりも低い位置、さらに押圧操作ノブ5a,5bの上面よりもやや低い位置とされている。このように、本実施形態の操作検出装置1は、タッチ操作面をなす操作面2aと、水平方向の方向指示操作が可能な凸状部2bの他に、プッシュ操作が可能な押圧操作ノブ5a,5bが設けられていることで、3種の操作が可能に構成されている。
【0081】
図14に、
図3等における起歪体3の構成の具体例を示す。
図14の起歪体3は、操作体接続部22cとの接続位置から操作体接続部22cの延出方向に対し垂直な方向に延出し、操作体接続部22cとの接続部3dから延出先端部(すなわち、固定部3c)に向かうに従い挟幅となっていく基端側テーパー部3hと、支持部材94との固定部3cから操作体接続部22cとの接続部3d側に向かうに従い挟幅となっていく先端側テーパー部3iと、それら基端側テーパー部3hと先端側テーパー部3iとを連結する延出部3gとが形成されるとともに、延出部3gの上面に、変位伝達面3fを有する。
【0082】
また、基端側テーパー部3hは、その外縁が、延出部3gの延出方向の軸線Lに対しなす角度のうち操作体接続部22cとの接続部3d側の角度θ1が、30度以上60度以下であり、先端側テーパー部3iは、延出部3gの延出方向の軸線Lに対しなす角度のうち支持部材94との固定部3c側の角度θ2が、30度以上60度以下であることが望ましい。