(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
相手コネクタを受容するハウジングと、電子部品が実装されると共に、前記ハウジングに内蔵された内蔵基板と、前記内蔵基板に接続される内蔵基板接続部を有すると共に前記相手コネクタに設けられた相手コンタクトに接触する接触部を有する第1コンタクトと、前記内蔵基板に接続される内蔵基板接続部を有すると共にマザーボードに接続されるマザーボード接続部を有する第2コンタクトとを備えた電気コネクタであって、
前記内蔵基板の一縁の表面及び裏面のそれぞれに導電パッドを形成するとともに、前記第1コンタクト及び前記第2コンタクトのそれぞれの内蔵基板接続部が前記導電パッドのそれぞれに半田接続されており、
前記内蔵基板の表面及び裏面の前記導電パッドがある位置に、前記内蔵基板の表面あるいは裏面から見て半円形の凹部が形成され、表面側の前記凹部と裏面側の前記凹部とが互いに連通し、
前記第1コンタクト及び前記第2コンタクトの前記内蔵基板接続部が、互いに連通している前記凹部内に挿入されることを特徴とする電気コネクタ。
【背景技術】
【0002】
従来、ラン(LAN)ケーブルの接続に用いるRJ−45型モジュラジャックとして、例えば、
図12に示すもの(特許文献1参照)が知られている。
図12に示すモジュラジャック100は、ハウジング110と、電子部品121が実装された内蔵基板120と、複数の第1コンタクト130と、複数の第2コンタクト140とを備えている。
ハウジング110には、相手プラグ(図示せず)を受容する相手プラグ受容空間111が形成されている。
【0003】
各第1コンタクト130は、内蔵基板120に接続される内蔵基板接続部131を有すると共に、相手プラグに設けられた相手コンタクト(図示せず)に接触する接触部132を有する。複数の第1コンタクト130は、第1コンタクトブロック133に1列状に固定され、第1コンタクトブロック133がハウジング110に固定されるようになっている。
また、各第2コンタクト140は、内蔵基板120に接続される内蔵基板接続部141を有すると共に、マザーボード(図示せず)に接続されるマザーボード接続部142を有する。複数の第2コンタクト120は、第2コンタクトブロック143に1列状に固定され、第2コンタクトブロック143がハウジング110に固定されるようになっている。
【0004】
そして、モジュラジャック100の組立てに際しては。
図13に示すように、先ず、第1コンタクト130が固定された第1コンタクトブロック133をハウジング110に固定しておく。次いで、第2コンタクトブロック143に固定された第2コンタクト140の内蔵基板接続部141を、内蔵基板120の下部(
図13における下部)に形成されたスルーホール(図示せず)に挿入して半田接続する。その後、第2コンタクトブロック143を、ハウジング110に固定すると同時に、内蔵基板120の上部に形成されたスルーホール(図示せず)に第1コンタクト130の内蔵基板接続部131を挿入する。そして、第2コンタクトブロック143の上面開口部より当該内蔵基板接続部131を内蔵基板120に半田接続する。これにより、モジュラジャック100が完成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、
図12に示したモジュラジャック100にあっては、以下の問題点があった。
即ち、内蔵基板120に第1コンタクト130及び第2コンタクト140を接続する際に、第1コンタクト130の内蔵基板接続部131を内蔵基板120のスルーホールに半田接続する作業と、第2コンタクト140の内蔵基板接続部141を内蔵基板120のスルーホールに半田接続する作業とがそれぞれ必要になる。つまり、第1コンタクト130及び第2コンタクト140の内蔵基板120への半田接続作業が2回必要になり、モジュラジャック100の生産性が極めて低かった。
従って、本発明はこの課題を解決するためになされたものであり、その目的は、内蔵基板に第1コンタクト及び第2コンタクトを接続する際に、半田接続作業が1回で済み、これにより生産性を向上させることができる、電子部品を実装した内蔵基板を内蔵した電気コネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために、本発明のうち請求項1に係る電気コネクタは、相手コネクタを受容するハウジングと、電子部品が実装されると共に、前記ハウジングに内蔵された内蔵基板と、前記内蔵基板に接続される内蔵基板接続部を有すると共に前記相手コネクタに設けられた相手コンタクトに接触する接触部を有する第1コンタクトと、前記内蔵基板に接続される内蔵基板接続部を有すると共にマザーボードに接続されるマザーボード接続部を有する第2コンタクトとを備えた電気コネクタであって、前記内蔵基板の一縁の表面及び裏面のそれぞれに導電パッドを形成するとともに、前記第1コンタクト及び前記第2コンタクトのそれぞれの内蔵基板接続部が前記導電パッドのそれぞれに半田接続されて
おり、前記内蔵基板の表面及び裏面の前記導電パッドがある位置に、前記内蔵基板の表面あるいは裏面から見て半円形の凹部が形成され、表面側の前記凹部と裏面側の前記凹部とが互いに連通し、前記第1コンタクト及び前記第2コンタクトの前記内蔵基板接続部が、互いに連通している前記凹部内に挿入されることを特徴としている。
【0008】
また、本発明のうち請求項2に係る電気コネクタは、請求項1記載の電気コネクタにおいて、前記導電パッドのそれぞれが、前記内蔵基板の表裏方向に沿って整列された位置に形成されていることを特徴としている
。
更に、本発明のうち請求項
3に係る電気コネクタは、請求項
1又は2記載の電気コネクタにおいて、前記第1コンタクト及
び前記第2コンタクトの内蔵基板接続部が、前記内蔵基板に形成された凹部内に入り込んで位置決めされる平板状の位置決め部を有することを特徴としている。
【0009】
本発明のうち請求項
4に係る電気コネクタは、請求項
3記載の電気コネクタにおいて、前記第1コンタクト及
び前記第2コンタクトの内蔵基板接続部が、前記平板状の位置決め部から横方向に突出する翼部を備え、該翼部が前記導電パッドに当接されて前記第1コンタクト及
び前記第2コンタクトの内蔵基板接続部が前記導電パッドに半田接続されることを特徴としている。
加えて、本発明のうち請求項
5に係る電気コネクタは、請求項1乃至
4のうちいずれか一項に記載の電気コネクタにおいて、前記第1コンタクト及び前記第2コンタクトが、前記相手コネクタを受容するハウジングと同一部材のハウジングに固定されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電気コネクタによれば、内蔵基板の一縁の表面及び裏面のそれぞれに導電パッドを形成するとともに、第1コンタクト及び第2コンタクトのそれぞれの内蔵基板接続部が導電パッドのそれぞれに半田接続されているので、内蔵基板に第1コンタクト及び第2コンタクトを接続する際に、第1コンタクトの内蔵基板接続部を半田クリームが塗布されている内蔵基板の一縁の表面あるいは裏面側の導電パッドに当接させ、第2コンタクトの内蔵基板接続部を内蔵基板の一縁の裏面あるいは表面側の導電パッドに当接させた状態で、前記内蔵基板の一縁側から加熱することにより半田接続する。従って、半田接続作業が1回で済み、これにより生産性を向上させることができる、電子部品を実装した内蔵基板を内蔵した電気コネクタを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る電気コネクタの実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至
図4に示す電気コネクタ1は、ラン(LAN)ケーブルの接続に用いるRJ−45型モジュラジャックであり、ハウジング10、複数の第1コンタクト20、複数の第2コンタクト30、内蔵基板40、及び金属製のシェル50を備えている。
ハウジング10は、絶縁性の樹脂を成形することによって略直方体形状に形成され、前面側(
図2における左面側)から内部に向けて相手コネクタ受容凹部11が設けられている。相手コネクタ受容凹部11には、前面側から相手コネクタ(図示せず)が挿入される。ハウジング10の後面側から内部に向けて内蔵基板受容凹部12が設けられている。内蔵基板受容凹部12には、後面側から内蔵基板40が挿入される。内蔵基板40は、
図4に示すように、内蔵基板受容凹部12に設けられた1対の弾性ラッチ14及び1対の突起部15によって抜け止めがなされる。また、ハウジング10の下面には、電気コネクタ1をマザーボード上に実装するための位置決めポスト13が設けられている。
【0013】
複数の第1コンタクト20は、
図1、
図2及び
図7(A)、(B)に示すように、ハウジング10の相手コネクタ受容凹部11の下方部にハウジング10の幅方向(
図1における左右方向)に沿って1列状に所定ピッチで取り付けられる。各第1コンタクト20は、
図2及び
図7(A)、(B)に示すように、ハウジング10に圧入固定される固定部21と、固定部21から後方に延びる内蔵基板接続部22と、固定部21から前方に延びる接触部23とを備えている。各第1コンタクト20は、導電性金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成される。
【0014】
第1コンタクト20の内蔵基板接続部22は、固定部21の後端部から斜めに下がってから後方に延びる。内蔵基板接続部22は、後に詳述するように、内蔵基板40の一縁40c(
図2における下縁)の裏面40bに形成された導電パッド41b(
図8(B)参照)に半田接続される。第1コンタクト20の内蔵基板接続部22は、
図8(A)、(B)に示すように、内蔵基板40の裏面40b側に形成された凹部42b(後述)に入り込んで位置決めされる平板状の位置決め部22aを有する。位置決め部22aは、平板状に形成され、裏面40bから見て半円形の凹部42bに入り込む。このため、内蔵基板40の幅方向(
図8(B)において紙面に対して直交する方向)及び内方向(
図8(B)において上方向)に対する内蔵基板接続部22の位置決めがなされる。
【0015】
また、第1コンタクト20の接触部23は、
図2及び
図7(A)、(B)に示すように、固定部21の前端から前方に延びてから後方かつ斜め上方に向けて折り返され、相手コネクタ受容凹部11内に延びる。この接触部23には、相手コネクタに設けられた相手コンタクトが接触する。
また、複数の第2コンタクト30は、
図1、
図2及び
図7(A)、(B)に示すように、ハウジング10の内蔵基板受容凹部12の下方部にハウジング10の幅方向に沿って1列状に所定ピッチで取り付けられる。各第2コンタクト30は、
図2及び
図7(A)、(B)に示すように、ハウジング10に圧入固定される固定部31と、固定部31から前方に延びる内蔵基板接続部32と、固定部31から後方に延びるマザーボード接続部33とを備えている。各第2コンタクト20は、導電性金属板を打抜き及び曲げ加工することによって形成される。
【0016】
第2コンタクト30の内蔵基板接続部32は、固定部31の前端から上方に立ち上がりさらに前方に向けて折り曲げられる。内蔵基板接続部32は、後に詳述するように、内蔵基板40の一縁40cの表面40aに形成された導電パッド41a(
図8(B)参照)に半田接続される。第2コンタクト30の内蔵基板接続部32は、
図8(A)、(B)に示すように、内蔵基板40の表面40a側に形成された凹部42a(後述)に入り込んで位置決めされる平板状の位置決め部32aを有する。位置決め部32aは、平板状に形成され、表面40aから見て半円形の凹部42aに入り込む。このため、内蔵基板40の幅方向(
図8(B)において紙面に対して直交する方向)及び内方向(
図8(B)において上方向)に対する内蔵基板接続部32の位置決めがなされる。
【0017】
また、第2コンタクト30のマザーボード接続部33は、固定部31の後端から下方に向けて折り曲げられる。このマザーボード接続部33は、マザーボード(図示せず)に形成されたスルーホールに挿入されるとともに半田接続される。
なお、各第1コンタクト20及び各第2コンタクト30は、
図7(A)、(B)に示すように、ハウジング10に固定された状態で、内蔵基板接続部22、32同士が平面及び側面から見て整列するようになる。
【0018】
また、内蔵基板40は、
図5に示すように、略矩形の平板状に形成され、その表面40a及び裏面40bのそれぞれに複数種類の電子部品43が実装されている。そして、内蔵基板40の一縁40cの表面40aには、複数の導電パッド41aが形成されている。また、内蔵基板40の一縁40cの裏面40bには、複数の導電パッド41bが形成されている。表面40aに形成された導電パッド41aと、裏面40bに形成された導電パッド41bとは、互いに絶縁され、内蔵基板40の表裏方向に沿って整列された位置に形成されている。表面40aの導電パッド41a及び裏面40bの導電パッド41bの双方は、
図6に示すように、内蔵基板40の一縁40cに沿って形成されている。
【0019】
また、内蔵基板40の表面40aの導電パッド41aがある位置には、
図6に示すように、内蔵基板40の表面40aから見て、半円形の凹部42aが形成されている。同様に、内蔵基板40の裏面40bの導電パッド41bがある位置には、内蔵基板40の裏面40bから見て、半円形の凹部42bが形成されている。表面40a側の凹部42aと裏面40b側の凹部42bとは連通し、内蔵基板40の表面40aから裏面40bにかけて貫通する貫通凹部が形成されている。
また、シェル50は、金属部材を打抜き及び曲げ加工することによって形成され、ハウジング10を覆うようにハウジング10に取り付けられる。
【0020】
次に、内蔵基板40に対する第1コンタクト20及び第2コンタクト30の接続の仕方について
図2及び
図8(A)、(B)を参照して説明する。
先ず、
図2に示すように、各第1コンタクト20を相手コネクタ受容凹部11の下方部に、各第2コンタクト30を内蔵基板受容凹部12の下方部に固定する。
次いで、
図2及び
図8(A)、(B)に示すように、内蔵基板40を導電パッド41a,41bのある一縁40cを下側にして、ハウジング10の後方から内蔵基板受容凹部12内にハウジング10内の壁16に当接するまで押し込む。このとき、1対の弾性ラッチ14及び1対の突起部15により内蔵基板40の抜け止めがなされる。
【0021】
この内蔵基板40の内蔵作業が終了すると、
図8(B)に示すように、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22の位置決め部22aが内蔵基板40の裏面40b側の凹部42bに入り込んで位置決めされる。そして、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22が裏面40b側の導電パッド41bに当接される。また、このとき同時に、第2コンタクト30の内蔵基板接続部32の位置決め部32aが内蔵基板40の表面40a側の凹部42aに入り込んで位置決めされる。
また、第2コンタクト30の内蔵基板接続部32が表面40a側の導電パッド41aに当接される。
【0022】
各導電パッド41b、41aには半田クリームが塗布されており、この状態で、内蔵基板40の一縁40c側から加熱することにより第1コンタクト20の内蔵基板接続部22及び第2コンタクト30の内蔵基板接続部32が半田44により接続される。接続のために必要な半田は、ディスペンサによる半田ペーストの供給、或いはスポットフロー半田槽へのディッピング等の方法により供給する。従って、半田接続作業が1回で済み、これにより生産性を向上させることができる、電子部品43を実装した内蔵基板40を内蔵した電気コネクタを提供できる。
【0023】
また、導電パッド41a,41bのそれぞれが、内蔵基板40の表裏方向に沿って整列された位置に形成されている。このため、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22が導電パッド41bに、第2コンタクト30の内蔵基板接続部32が導電パッド41aに半田接続されると、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22及び第2コンタクト30の内蔵基板接続部32が内蔵基板40の表裏方向に沿って整列する。
【0024】
更に、内蔵基板40の表面40a及び裏面40bの導電パッド41a、41bがある位置に、内蔵基板40の表面40aあるいは裏面40bから見て半円形の凹部42a、42bが形成されている。また、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22が、内蔵基板40に形成された凹部42bに入り込んで位置決めされる平板状の位置決め部22aを有する。また、第2コンタクト30の内蔵基板接続部32が、内蔵基板40に形成された凹部42aに入り込んで位置決めされる平板状の位置決め部32aを有する。このため、内蔵基板40の表面40a側の導電パッド41aに第2コンタクト30の内蔵基板接続部32を半田接続するときに、当該内蔵基板接続部32の位置決めを容易に行うことができる。また、内蔵基板40の裏面40b側の導電パッド41bに第1コンタクト20の内蔵基板接続部22を半田接続するときに、当該内蔵基板接続部22の位置決めを容易に行うことができる。
【0025】
また、第1コンタクト20及び第2コンタクト30が、相手コネクタを受容するハウジング10と同一部材のハウジング10に固定されている。これに対し、
図12に示すモジュラジャック100の場合、相手プラグを受容するハウジング110とは別個の第1コンタクトブロック133に第1コンタクト130が固定されている。また、相手プラグを受容するハウジング110とは別個の第2コンタクトブロック143に第2コンタクト140が固定されている。従って、本実施形態の電気コネクタ1の場合、
図12に示すモジュラジャック100と比べて、部品点数を少なくすることができる。
【0026】
次に、内蔵基板40に対する第1コンタクト20の変形例及び第2コンタクト30の変形例の接続を
図9(A)、(B)を参照して説明する。
図9(A)、(B)に示す第1コンタクト20は、
図7(A)、(B)に示す第1コンタクト20と基本構成は同一であるが、内蔵基板接続部22の形状が異なっている。
即ち、
図9(A)、(B)に示す第1コンタクト20の内蔵基板接続部22は、固定部21の後端部から下方に垂直に延びる半田接続部22bを備えている。そして、この半田接続部22bの下端から後方に向けて平板状の位置決め部22aが延びている。位置決め部22aは、
図7(A)、(B)に示す第1コンタクト20と同様に、半田接続の際に、内蔵基板40に形成された凹部42bに入り込んで位置決めされる。一方、半田接続部22bは、半田接続の際に、
図9(B)に示すように、その主面が導電パッド41bに当接され、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22が導電パッド41bに半田接続される。これにより、第1コンタクト20の半田付け強度を向上させることができる。
【0027】
また、
図9(A)、(B)に示す第2コンタクト30も、
図7(A)、(B)に示す第2コンタクト30と基本構成は同一であるが、内蔵基板接続部32の形状が異なっている。
即ち、
図9(A)、(B)に示す第2コンタクト30は、平板状の位置決め部32aから一旦横方向に延びてから上方向に折り曲げられた1対の翼部32bを備えている。位置決め部32aは、
図7(A)、(B)に示す第2コンタクト30と同様に、半田接続の際に、内蔵基板40に形成された凹部42aに入り込んで位置決めされる。一方、1対の翼部32bは、半田接続の際に、
図9(B)に示すように、各縁部が導電パッド41aに当接され、第2コンタクト30の内蔵基板接続部32が導電パッド41aに半田接続される。これにより、第2コンタクト30の半田付け強度を向上させることができる。
【0028】
次に、内蔵基板40に対する第1コンタクト20の別の変形例の接続を、
図10を参照して説明する。
図10に示す第1コンタクト20は、
図7(A)、(B)に示す第1コンタクト20と基本構成は同一であるが、内蔵基板接続部22の形状が異なっている。
即ち、
図10に示す第1コンタクト20の内蔵基板接続部22は、平板状の位置決め部22aから横方向に突出する1対の翼部22cを備え、略十字形をなしている。位置決め部22aは、
図7(A)、(B)に示す第1コンタクト20と同様に、半田接続の際に、内蔵基板40に形成された凹部42bに入り込んで位置決めされる。一方、1対の翼部22cは、半田接続の際に、
図10に示すように、各肩部が導電パッド41bに当接され、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22が導電パッド41bに半田接続される。これにより、第1コンタクト20の半田付け強度を向上させることができる。
【0029】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、内蔵基板40の一縁40cの表面40a及び裏面40bのそれぞれに形成される導電パッド41a、41bは、内蔵基板40の表裏方向に沿って整列された位置になくてもよい。
【0030】
また、各第1コンタクト20及び各第2コンタクト30は、ハウジング10に固定された状態で、内蔵基板接続部22、32同士が必ずしも平面及び側面から見て整列していなくてもよい。
また、
図11に示すように、内蔵基板40の表面40a及び裏面40bの導電パッド41a、41bがある位置に、内蔵基板40の表面40aあるいは裏面41bから見て半円形の凹部を形成しなくてもよい。
【0031】
また、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22及び第2コンタクト30の内蔵基板接続部32のそれぞれは、導電パッド41b、41aのそれぞれに半田接続される形状であればよく、必ずしも平板状の位置決め部22a,32aを有しなくてもよい。
また、平板状の位置決め部を設ける場合、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22及び第2コンタクト30の内蔵基板接続部32の双方に設ける必要は必ずしもなく、第1コンタクト20又は第2コンタクト30のいずれか一方に設けても良い。
【0032】
更に、第1コンタクト20の内蔵基板接続部22及び第2コンタクト30の内蔵基板接続部32のそれぞれは、平板状の位置決め部22a、32aから横方向に突出する22cや32bを必ずしも有しなくてもよい。また、翼部を設ける場合、導電パッド41a,41bに当接されて第1コンタクト20及び/又は第2コンタクト30の内蔵基板接続部22、32が導電パッド41a,41bに半田接続されるものであれば、必ずしも1対設ける必要はない。
また、本実施形態に係る電気コネクタ1は、ラン(LAN)ケーブルの接続に用いるRJ−45型モジュラジャックを例に説明したが、RJ−45型モジュラジャックに限られるものではない。