特許第5663469号(P5663469)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5663469ウェーハベースのソーラパネルの作製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5663469
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】ウェーハベースのソーラパネルの作製方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/05 20140101AFI20150115BHJP
   H01L 31/18 20060101ALI20150115BHJP
【FI】
   H01L31/04 570
   H01L31/04 420
【請求項の数】31
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2011-504951(P2011-504951)
(86)(22)【出願日】2009年4月2日
(65)【公表番号】特表2011-517136(P2011-517136A)
(43)【公表日】2011年5月26日
(86)【国際出願番号】NO2009000130
(87)【国際公開番号】WO2009128721
(87)【国際公開日】20091022
【審査請求日】2012年3月22日
(31)【優先権主張番号】0806850.4
(32)【優先日】2008年4月15日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】61/045,164
(32)【優先日】2008年4月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513311550
【氏名又は名称】アールイーシー・ソーラー・ピーティーイー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】マルティン・ネセ
(72)【発明者】
【氏名】エリック・サウアー
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス・ベンゼン
(72)【発明者】
【氏名】ポール・アラン・バソア
【審査官】 堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭52−108780(JP,A)
【文献】 特開昭57−012568(JP,A)
【文献】 特開昭59−035489(JP,A)
【文献】 特開2000−150940(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0240759(US,A1)
【文献】 特開平08−264817(JP,A)
【文献】 特開昭51−080789(JP,A)
【文献】 特開平10−335683(JP,A)
【文献】 特開平11−330526(JP,A)
【文献】 米国特許第06337283(US,B1)
【文献】 特開2005−260157(JP,A)
【文献】 米国特許第04612408(US,A)
【文献】 特開昭60−150661(JP,A)
【文献】 特開平07−094764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04 − 31/078
H01L 31/18 − 31/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラパネル/モジュールを作製する方法であって、
少なくとも半導体ウェーハのおもて面が前記ソーラパネル/モジュールのフロントガラス上に装着されるように準備がなされる段階まで半加工の太陽電池に事前処理される、複数の前記半導体ウェーハを準備するステップと、
所望の数の前記半加工の太陽電池を、互いに隣接して、それらのおもて側を下向きに、前記フロントガラスの前記裏側に配置し、取り付けるステップと、
電気接点を形成するためのセルのメタライゼーションの直前まで、前記ウェーハの裏側に対して前記半加工の太陽電池を処理するステップと、
・前記半加工の太陽電池の前記裏側を含む、前記フロントガラスの前記裏側を覆う、少なくとも1つの金属層を堆積させるステップと、
・前記堆積された金属層を、各太陽電池のための電気接点および隣接する太陽電池間の前記モジュール相互接続を形成する、少なくとも1つの個別領域にパターニング/分割するステップとによって、
セルのメタライゼーション及び前記モジュールにおける太陽電池間の電気的相互接続を得るステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記ウェーハの前記おもて面の前記事前処理が、表面テクスチャリング/損傷エッチング、ドーピング元素の内部拡散、表面不動態化膜の堆積、反射防止コーティングの堆積のうちの1つまたは複数の処理ステップを含み、
前記裏面の前記事前処理が、ドーピング元素の堆積および拡散、ヘテロ接合接点層の堆積およびパターニングエッチング、裏側反射コーティングの堆積、裏側表面不動態化層の堆積、下層のウェーハ/膜のシートのドープ領域への接点開口を形成するための、不動態化層の局所エッチング、テクスチャリング、ウェーハ縁部の平滑化/平坦化のうちの1つまたは複数の処理ステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セルのメタライゼーション及びモジュール相互接続の形成が、各太陽電池のための電気接点および隣接する太陽電池間の前記モジュール相互接続を形成する少なくとも1つの個別領域にパターニング/分割される、複数の金属層の積層を堆積するステップを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ウェーハが、1〜50μmの範囲の厚さの接着剤を使用することにより、透明基板に取り付けられ、
前記接着剤が、スピンコーティング、スプレーコーティング、ローラコーティング、ホットメルトディスペンシング、またはインクジェット印刷の1技術により堆積されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェーハが、10〜20μmの範囲の厚さの接着剤を使用することにより、透明基板に取り付けられことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記裏面の前記事前処理が、ウェーハ縁部を平滑化/平坦化するステップを含み、
前記ウェーハの縁部を前記平滑化/平坦化するステップが、
i)前記ウェーハの前記裏側の縁部の一部を、例えばレーザ切断により除去するステップ、
ii)隣接するウェーハ間に滑らかで連続的な表面を、例えばインクジェット印刷の使用、または事前加工された要素の装着により形成するために、前記縁部に沿って、および/または前記ウェーハ間の空間の中に、適切な材料を堆積させるステップ、または
iii)前記セルの前記裏側と前記セル間の隙間との両方を、ポリマー材料でコーティングするステップの1ステップにより得られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ポリマー材料が、高い光反射率を有し、表面の段に対する平滑化効果を有し、例えばスピンコーティング、スプレーコーティング、ローラコーティング、またはインクジェット堆積を使用することにより堆積されるポリマー材料であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ステップi)が使用されるとき、
前記ウェーハの前記裏側の縁部の前記除去が、前記ウェーハの側壁と前記透明基板との間の角度を、70度未満の範囲に、結果としてならしめることを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記ウェーハの前記裏側の縁部の前記除去が、前記ウェーハの側壁と前記透明基板との間の角度を、30〜60度の範囲に、結果としてならしめることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップii)が使用されるとき、
隣接するウェーハ間またはセル間の前記堆積された材料が、インクジェット印刷またはノズルの使用により堆積されること、および
前記堆積された材料が、前記シリコンの裏面または前記ウェーハの側壁に対して濡れ特性を有し、70度未満の接触角を結果としてもたらす量を堆積されることを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【請求項11】
前記接触角が30〜50度の範囲となることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記裏面の前記事前処理が、ウェーハ縁部間の空間の平滑化/平坦化のステップを含み、
ウェーハの縁部間の空間の前記平滑化/平坦化が、接着剤が連続するウェーハの間の前記空間に押し込まれるように、前記ウェーハを前記接着剤および透明基板に対して押しつけることにより、連続するウェーハ間の前記空間に十分な接着剤を蓄積することにより得られ、
前記ウェーハ上に前記印加された圧力が、接着剤が前記ウェーハと前記透明基板との間の前記垂直な表面の段を50%超埋めるように調節され、
前記接着剤とウェーハの縁部表面との間の前記接触角が、70度未満であることを特徴とする、請求項4または5に記載の方法。
【請求項13】
前記ウェーハ上に前記印加された圧力が、接着剤が前記ウェーハと前記透明基板との間の前記垂直な表面の段を70%超埋めるように調節されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記接着剤とウェーハの縁部表面との間の前記接触角が、30〜50度の範囲であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記金属層または金属層の積層が、
蒸着またはスパッタ堆積、または
電気メッキまたは無電解メッキ、
により、0.1〜20μmの範囲の合計厚さまで堆積されることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記金属層が、
i)前記堆積された金属上にマスキング材料を堆積させ、次いで、前記マスキング材料をレーザ切断し、次いで、エッチング液を使用して前記露出された金属を除去し、次いで、適切な液体を使用して前記マスキング材料を除去するステップ、
ii)マスキング材料を、インクジェット処理を使用して、所望のパターンに直接堆積させ、次いで、マスクされない区域を化学エッチングするステップ、または
iii)レーザスクライビングを使用して、前記所望のパターンに直接パターニングするステップのいずれかによりパターニングされることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ステップi)またはステップii)が使用されるとき、前記マスクが、スピンコーティング、スプレーコーティング、またはローラコーティングにより堆積されるポリマー材料、あるいは化学蒸着堆積または蒸着により堆積される酸化ケイ素であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記金属層が、アルカリ性溶液または酸性溶液の組合せの使用により、構造の他の部分に対する損傷を回避するために、前記金属に対して選択的な湿式化学エッチング処理において、続いてエッチングされることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ポリマー膜または層が、前記金属層の前記堆積に先立って堆積されること、ならびに、前記金属層が、
ポリマー膜を、スプレー/スピン/ローラコーティングにより、または事前加工された膜を取り付けることにより堆積させるステップと、
前記ポリマー膜を、レーザ切断によりパターニングするステップと、
前記金属層を、スパッタ堆積または蒸着により堆積させるステップと、
前記ポリマー材料を化学溶剤の中で溶解することによるか、あるいは前記膜を物理的にはぎ取るかまたは剥き取ることによるかのいずれかにより、前記ポリマー膜をリフトオフすることにより、前記所望のパターンを形成するために、前記金属を除去するステップと、を含むリフトオフ処理によりパターニングされることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記金属層が、前記金属層と半導体との間に、安定で低い抵抗の接点を得るためにアニールされることを特徴とする、請求項15から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記ウェーハが多結晶シリコンまたは単結晶シリコンであることを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
各ウェーハが、前記ウェーハの中に、前記ウェーハの厚さの70〜100%に達する溝を形成することにより、複数の狭い領域に分割され、
前記溝が、レーザカットもしくはレーザ切断、化学エッチング、プラズマエッチング、または反応性イオンエッチングの使用により形成されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記狭い領域の前記幅が、5〜50mmの範囲にあり、
前記電気接点を形成する前記堆積された金属系の前記厚さが、0.1〜2μmの範囲にあることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ウェーハが、
ドナー基板上に多孔質層を形成し、20〜150μmの範囲の厚さを有するシリコン層をエピタキシャルに成長させ、次いで、前記ウェーハを、機械的剪断応力、超音波、またはレーザ加熱の使用により分離するステップ、または
水素イオンを、陽子線の使用により、前記ドナーウェーハの中の20〜150μmの範囲の距離に注入し、次いで、前記ウェーハを、機械的剪断応力、超音波、またはレーザ加熱の使用により分離するステップのいずれかにより、ドナー基板から作製されることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
請求項2の前記事前処理ステップの前記1つまたは複数が、それらが前記ドナー基板に取り付けられたとき、すなわち、それらが前記ドナー基板から分離される前に、前記ウェーハ上で実施されることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記ウェーハが、Si、Ge、InP、またはGaAsのいずれか1種類で作製されることを特徴とする、請求項に記載の方法
【請求項27】
前記ウェーハが、150μm以下の厚さの単結晶Siで作製され、0.1〜2mmの範囲の、隣接するウェーハ/膜のシート間の隙間を有して、互いに隣接して配置されることを特徴とする、請求項26に記載の方法
【請求項28】
前記ウェーハが、20〜80μmの厚さの単結晶Siで作製されることを特徴とする、請求項27に記載の方法
【請求項29】
前記堆積された金属層が、ニッケル、パラジウム、チタン、銀、金、アルミニウム、銅、タングステン、クロム、バナジウム、スズ、またはこれらの材料の任意の組合せのうち1つまたは複数の材料から作製されることを特徴とする、請求項に記載の方法
【請求項30】
前記堆積された金属層が、導電性プラスチックおよび/または炭素重合体で置き換えられることを特徴とする、請求項に記載の方法
【請求項31】
前記フロント基板に取り付けられた前記ウェーハ間の前記隙間が、重合体、ガラス、またはエポキシ樹脂で埋められることにより平坦化されることを特徴とする、請求項27に記載の方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハベースのソーラパネルの作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化石オイルの世界の供給は、次の数十年間に、だんだんと枯渇するものと予測されている。このことは、世界的なエネルギー需用における、現在のエネルギー消費と今後の増大の両方をカバーするために、前世紀の間の我々の主たるエネルギー源が、数十年の間に置き換えられなければならないことを意味する。
【0003】
さらに、化石エネルギーの使用が地球の温室効果を危機になりかねない程度まで高めつつあるという、多くの懸案事項が発生している。従って、化石燃料の現在の消費が、我々の気候および環境に対して再生可能かつ持続可能なエネルギー源/担体により置き換えられることが好ましい。
【0004】
そのようなエネルギー源の1つが太陽光であり、太陽光は、人間のエネルギー消費における現在の量およびいかなる予測可能な増加量よりもはるかに大きいエネルギーで地球を照らしている。しかし、太陽電池の電気は、原子力発電、火力発電などと競合するには、現在のところ、あまりに高価である。このことは、太陽電池の電気の大きなポテンシャルを実現しなければならないとしても、変える必要がある。
【0005】
ソーラパネルからの電気のコストは、エネルギー変換効率およびソーラパネルの作製コストの関数である。従って、より安価なソーラ電気の探索は、費用効率が高い製造方法により作られる高効率の太陽電池に集中すべきである。
【0006】
本発明は、高効率のシリコンベースのソーラパネルの、費用効率が高い作製方法に関する。
【0007】
裏面接触式光起電デバイス用に適する電気接点を作製する、効率的で費用効率の高い方法は、ウェーハの裏側の不動態化層内に局部的開口を生成しドープ領域を下に露出するステップと、ウェーハの裏面全体に金属層を堆積させて、不動態化層および局部的開口を覆うステップと、次いで、金属層を、ウェーハのドープ領域と接触する、電気的に分離された金属領域に仕切るステップとによって、電気接点を作製することにある。
【0008】
そのような技術の一例が、裏面点接触シリコン太陽電池を製作する方法を開示する、米国特許第6337283号である。方法は、pドープ領域およびnドープ領域を有するシリコンウェーハの裏側に2つの不動態化層を形成するステップと、pドープ領域およびnドープ領域において、不動態化層内に接点開口を生成するステップと、第1の金属層を不動態化層の上に、第1の金属層がpドープ領域およびnドープ領域と接触するように堆積させるステップと、第1の金属層を、pドープ領域およびnドープ領域に対して分離された接点が形成されるようにパターニングするステップと、第1の絶縁体層を第1の金属層上に堆積させるステップと、絶縁層内の接点開口を、pドープ領域またはnドープ領域のいずれかの第1の金属接点において生成するステップと、最後に、pドープ領域またはnドープ領域のいずれかに対する分離された接点と電気的接触を達成するために、第2の金属層を絶縁層上に堆積させるステップとを含む。太陽電池が図1に示され、そこで、参照番号10がウェーハであり、12がおもて面上の不動態化層であり、14が一方の型のドープ領域であり、16が他方の型のドープ領域であり、18および20がウェーハの裏側の2つの不動態化層であり、24aがパターニング後の第1の金属層であり、26がパターニング後の絶縁体層であり、28が、ウェーハ10の中の一方の型のドープ領域14と接触状態にある第1の金属接点24aと接触する第2の金属層である。製造方法は、各セルに、個別に適用される。
【0009】
ウェーハの全面の上に金属層を堆積させるステップを含むシリコンウェーハ上に、ドープ領域を接触させる方法は、シリコンウェーハと金属層との熱膨張係数の差による、セル内の機械的ひずみを含む。この機械的ひずみは、通常140〜180μmの厚さを有する現在のウェーハに対して、ほんの軽微な問題しか引き起こさない。というのは、そのような厚さのウェーハは、重大な座屈/変形を避けるために必要な機械的強度を有するからである。しかし、約100μm未満の厚さを有する膜およびウェーハに対して、この機械的ひずみは、許容できない座屈/変形および/またはセルの破損の問題を生じる。
【0010】
しかし、ガラス基板上に堆積された光起電薄膜の場合、半導体膜、および電気接点として働く金属層の両方が、ガラス基板上に直接堆積され、次いで、セルと電気接点とに仕切られる、費用効率の高い作製方法が知られている。そのような技術の一例が、米国特許出願公開第2007/0227578号に提示され、そこにおいて、最初にMo層が、次いでCu(In、Ga)Seの半導体層が、ガラス基板上に堆積される。次いで、膜が、レーザスクライビングまたは化学エッチングの使用により、ガラス基板上の一組の相互接続された太陽電池に仕切られる。同様の技術の他の例が、米国特許第4292092号から知られている。
【0011】
Keeversらによる最近の論文において、ガラス基板上に堆積されたシリコンの多結晶薄膜(ガラス上結晶シリコン、またはCSG技術としても知られている)を含む、光起電パネルが開示されている。論文は、製造方法が本質的に費用効率が高く、ソーラパネルが記録的な効率10.4%を有することを示した、と述べている。製造プロセスは、ガラス基板の片面を0.5μmのシリカビードでディップコーティングすることにより、テクスチャリングするステップから始まる。次いで、SiNの層およびpドープのアモルファスシリコンの層が、プラズマ化学気相堆積法(PECVD)の使用により、テクスチャリングされた表面上に堆積される。次いで、多結晶シリコンの薄膜が、固相晶析法の使用により、続いて急速熱処理および急速インライン水素化により、形成される。堆積された半導体層は、次いで、レーザスクライビングの使用により、一組の個別のセルに仕切られてから、樹脂層がローラコーティングで塗布される。次いで、樹脂層内の一組の接点開口が、エッチング剤をインクジェット印刷するステップにより形成されてから、スパッタリングによってAl層を堆積させ、次いで、相互接続を形成するためにスクライビングするステップにより、パネルが仕上げられる。
【0012】
誘電層および金属層で覆われたアモルファスシリコン膜の使用の他の一例が、米国特許第6518596号に示される。この文書は、不動態化層として窒化ケイ素膜で覆われたシリコン膜の使用を示し、そこにおいて、不動態化層内にレーザで局部的開口を形成し、続いて、接点を作るために金属層を堆積させ、最後に、レーザスクライビングの使用により金属層を分離された接点に仕切るステップにより、接触が得られる。
【0013】
CSG技術の限界は、光起電変換効率が約10%と、比較的低いことである。これは、単結晶シリコンベースの太陽電池の使用により得られる変換効率の半分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第6337283号
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0227578号
【特許文献3】米国特許第4292092号
【特許文献4】米国特許第6518596号
【特許文献5】米国特許第7148119号
【特許文献6】米国特許第6890838号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の主な目的は、100μm以下の薄いウェーハの使用を可能にし、座屈/変形および/またはセルの破損の問題を解決するソーラパネルのための、費用効率が高いウェーハベースの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の目的は、以下の本発明の説明、および/または添付の特許請求の範囲で説明される特性により、実現されうる。
【0017】
本発明は、コストの観点から有利なCSG技術が、ウェーハベースの太陽電池作製用に使用されるために適合可能であり、それにより、CGS技術に付随する作業負荷の節減、および単結晶または多結晶のウェーハの使用により得られる高い変換効率を活用することができることを実現することに基づく。すなわち、少なくとも、おもて側に準備ができたウェーハから作製された半加工の太陽電池を使用することにより、おおよそ事前加工されたウェーハがソーラパネル/モジュールの透明なフロントガラスに取り付けられるとき、セルのメタライゼーションおよびモジュール相互接続が、CSG技術と同様の1つの金属処理シーケンスで組み合わされうる。この特徴は、堆積された金属層を有する薄いウェーハにおける座屈/破損の問題を解決することに加えて、さらに、1つの金属処理でセルメタライゼーションとモジュール/パネル相互接続とを組み合わせることにより、ウェーハの裏側に太陽電池の電気接点を有する太陽電池およびモジュールを作製するために、大幅なコストおよび作業負荷の節減を得る。
【0018】
従って、一態様において、本発明は、ソーラモジュール/パネルを作製する方法に関し、その方法は、
− 少なくともおもて面が、ソーラパネル/モジュールのフロントガラス上に装着されるように準備されている段階まで事前処理され、また、電気接点を形成するためのメタライゼーションまでだが、これを含まない、ウェーハの裏側に対する1つまたは複数の処理ステップを含んでよい、複数の半導体ウェーハを使用するステップと、
− 所望の数の事前処理されたウェーハを、互いに隣接して、それらのおもて側を下向きに、フロントガラスの裏側に配置し、取り付けるステップと、
− 事前処理されたウェーハの裏側を含む、フロントガラスの裏側を覆う、少なくとも1つの金属層または積層された金属系を堆積させるステップと、
− 堆積された金属層を、各太陽電池のための電気接点および隣接する太陽電池間のモジュール相互接続を形成する、少なくとも1つの個別領域に、パターニング/分割するステップと、を含む。
【0019】
第2の態様において、本発明は、
− 透明なフロントガラスと、
− 半仕上げの太陽電池を形成するためにそれぞれ処理され、透明なフロントガラスの裏側に、互いに隣接して取り付けられた、複数の半導体ウェーハとを備え、
− 太陽電池の電気接点およびソーラパネル/モジュールの隣接する太陽電池を接続する相互接続が、取り付けられた半仕上げの太陽電池の裏側を含む、フロントガラスの裏側を覆う、少なくとも1つのパターニングされた金属層で形成される、ソーラパネル/モジュールに関する。
【0020】
本明細書では、用語「裏側メタライゼーションのために準備された半仕上げの太陽電池に対する事前処理」は、おもて側が、完成された太陽電池の状態に事前処理されており、それにより、半導体ウェーハが、フロントガラスに取り付けられ、それゆえ、機能するソーラパネル/モジュールのおもて側を構成することができる、半導体ウェーハを意味する。このことは、以下の処理ステップ、すなわち、表面のテクスチャリング/損傷エッチング、ドーピング元素の内部拡散(in−diffusion)、表面不動態化膜の堆積、反射防止コーティングの堆積、など、のうちの1つまたは複数(これらに限定はされない)を含むことができる。太陽電池のおもて側を形成するために必要であると考えられる処理ステップの順序および選択は、作られている太陽電池の種類によって、明確に決まる。通常、フロントガラスに取り付ける前のウェーハの事前処理は、高温拡散処理、およびフロントガラスに面する表面の不動態化を含む。というのは、この表面は、フロントガラスに取り付けた後は、アクセスできないからである。
【0021】
ウェーハの裏側に対して、用語「裏側メタライゼーションのために準備された半仕上げの太陽電池に対する事前処理」は、本明細書では、ウェーハがフロントガラスに取り付けられた後、金属相互接続を含めて、すべてのセルの裏側の完成が可能である半仕上げ状態に、ウェーハの裏側が処理されることを意味する。すなわち、相互接続されたソーラパネル/モジュールを形成するために残された処理ステップだけが、モジュールレベルで実行可能であり、パネル/モジュールのすべてのセルがフロントガラスに取り付けられたときに、パネル/モジュールのすべてのセルに対して、1動作で実行される、処理ステップであるべきである。このことは、以下の処理ステップ、すなわち、ドーピング元素の堆積および拡散と、ヘテロ接合接触層の堆積およびパターニングエッチングと、裏側反射コーティングの堆積と、裏側表面不動態化層の堆積と、下層のウェーハのドープ領域への接点開口を形成するための、不動態化層の局所エッチングと、テクスチャリングと、ウェーハ縁部の平滑化/平坦化と、メタライゼーションと相互接続との組合せと、のうちの1つまたは複数であってよい。
【0022】
従って、要約すれば、用語「裏側メタライゼーションのために準備された半仕上げの太陽電池に対する事前処理」は、ウェーハが、モジュール/パネルのフロントガラスに取り付けられる準備ができているような、仕上げられた太陽電池の状態に、ウェーハのおもて表面が処理されることを意味する。ウェーハの裏側に対して、ウェーハがフロントガラスに取り付けられたとき、採用されえないすべての処理ステップが、実施される必要がある。通常、これは、ドーパントの高温の内部拡散である。しかし、ウェーハの裏側の事前処理は、ウェーハがフロントガラスに取り付けられたときに実行されうる、金属層の堆積(メタライゼーション)までのすべての処理ステップを含むことができ、このことは、例えば、高ドープアモルファスシリコン層の堆積か、レーザドーピングか、またはイオン注入などのドーピング方法であってよい。
【0023】
本発明は、裏側メタライゼーションの準備がなされた、半仕上げの太陽電池を形成するための処理ステップの任意の考えられうる組合せが、本発明の方法に含まれるように、いずれの具体的な種類の太陽電池にも縛られない。すなわち、本発明は、個別のウェーハ上の不動態化膜、ドーピング元素、反射防止コーティングの任意の知られている組合せ、および考えられる組合せに適応可能であり、ウェーハは、Si、Ge、InP、またはGaAsを含むが、これらに限定されない、任意の考えられる半導体材料から作製されうる。本発明は、事前処理のための作製方法の選択に適用され、ウェーハを、裏側メタライゼーションの準備がなされた半仕上げの太陽電池に事前処理するための、任意の考えられる処理、または当業者に知られている処理が、適用されうる。
【0024】
同様に、本発明は、接点および相互接続を形成するために堆積された層の、1つまたは一組の特定のパターニングの使用に縛られない。接点および相互接続を構成する任意の考えられるパターン、および知られているパターンは、ソーラパネル/モジュールのすべてのウェーハが、パネル/モジュールの透明なフロント基板上に取り付けられるとき、それらのパターンが1動作で形成されうる限り、利用されうる。鋭い隅部、または金属相互接続の浮遊(suspending)のリスクを避け、それゆえ、破損および/または相互接続を短絡させることのリスクを避けるために、各ウェーハの縁部を平滑/平坦にすることは、有利である。縁部を平滑にすることまたは平坦にすることは、例えば機械研削またはレーザ研削することにより、ウェーハのおもて側の縁部の一部を除去することにより得られる。代替として、平滑にすることまたは平坦にすることは、ウェーハに沿って適切な金属を堆積させることにより、または、より角の取れた形状の、各ウェーハの縁部を形成するために、隣接するウェーハ間の空間を埋めることにより、得られる。材料を埋めることは、スピンコート堆積、ローラコーティング、インクジェット印刷、事前加工された要素の装着など、従来技術で得られる。
【0025】
本明細書では、用語「おもて側」は、ソーラパネルが動作中であるとき、太陽に向いているウェーハの側を示す。用語「裏側」は、ウェーハのおもて側の反対の側であり、用語「裏側接触式」は、すべてのコネクタがウェーハの裏側に配置されることを意味する。フロントガラスに適用されるとき、用語「おもて側」は、ソーラパネルが動作中であるとき、太陽に面する、透明なフロントガラスの側を意味し、用語「裏側」は、ウェーハを、ひいては堆積された金属層を受ける反対の側を意味する。
【0026】
フロントガラスの裏側への金属接点および相互接続の処理を完了した後、フロントガラスは、引き続き標準モジュール処理に進み、そこで、裏側のセルおよび相互接続が、真空中で高温におけるラミネート加工において、EVAおよび保護用バックシート(例えば、Tedlarまたはガラス)で環境から封止/保護される。最後に、ラミネートされたモジュールの挟み込み構造が、金属フレームで機械的に強化され、ダイオード接続箱で電気的に接続/保護される。
【0027】
本明細書では、用語「フロントガラス」は、仕上げられたソーラパネル/モジュールの前プレートを形成することができる、任意の種類の透明材料を意味する。すなわち、フロントガラスは、作製(金属層の堆積)およびソーラパネル/モジュールの所望の使用の間、太陽電池および堆積された金属層を搬送することに関連するひずみに耐えるように、必要な機械的および熱的強度を有するべきである。さらに、フロントガラスは、高度に透明であり、セルの光起電効果に関連する光の周波数の大半のまたはすべてにわたって、低い反射率を有するべきである。フロントガラスは、反射防止コーティングなどを含んでよい。適切な材料は、任意の配合のソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英、透明ポリマー固体などを含むが、これらに限定されない。
【0028】
本明細書で使用される用語「ウェーハ」は、約20μmから現在の最大のウェーハ厚さである200〜300μmまでの厚さを有する半導体材料の、任意の平坦なシート/ディスクなどを含む。従って、用語ウェーハはまた、一般に厚膜と呼ばれる、半導体材料のシート/ディスクを含む。しかし、本発明に使用されるウェーハは、有利には、半導体ウェーハが、事前処理にかけられ半仕上げの太陽電池にされるのに十分な機械的強度を有する限り、約150μm以下の平面的厚さを有することができる。適切な厚さは、20〜80μmである。本発明は、ウェーハが、フロントガラスへの取り付けを可能にするために、十分に事前処理され、すべての残された処理ステップの実施がモジュールレベルである段階までの、ウェーハベースの作製として理解すべきである。すなわち、本発明の方法は、従来のウェーハ作製方法とCSG技術との組合せと考えるべきである。
【0029】
有利には、ウェーハは、実質的に長方形または正方形の形状を与えられており、フロントガラス上に、約0.1〜2mmの範囲の寸法の隙間で、隣り合わせで置かれることができる。本発明は、任意の知られているまたは考えられる、ウェーハの形態における光起電半導体材料を使用することができる。半導体材料の例は、Si、InP、Ge、GaAs、などを含むが、これらに限定されない。半導体材料は、単結晶または多結晶であってよい。
【0030】
有利には、ウェーハは、透明接着剤の使用により、フロントガラスに取り付けられうる。任意の知られているまたは考えられる接着剤が、使用されてよい。例は、以下の技術、すなわち、スピンコーティング、スプレーコーティング、ローラコーティング、ホットメルトディスペンシング、またはインクジェット印刷の1つにより、1〜50μmの範囲の厚さ、好ましくは10〜20μmの範囲の厚さで、フロントガラス上に堆積された、エポキシベース、シリコンベース、またはゾルゲルベースの接着剤を含むが、これらに限定されない。
【0031】
有利には、ウェーハは平坦化されてよく、すなわち、堆積された金属層で形成される金属ブリッジにおける破損を引き起こし、隣接するウェーハにまたがって電気的接触を形成する可能性を低減するために、ウェーハの裏側の鋭い縁部が平滑化されてよい。裏側のウェーハ縁部を平滑化/平坦化するステップは、ウェーハの裏側の縁部の一部を、例えばレーザ切断により除去するステップか、隣接するウェーハ間に滑らかで連続的な表面を、例えばインクジェット印刷の使用または事前加工された要素の装着により形成するために、縁部に沿って、および/またはウェーハ間の空間の中に、適切な材料を堆積させるステップか、またはセルの裏側とセル間の隙間との両方を、ポリマー材料で、好ましくは高い光反射率を有し、表面の段に対する平滑化効果を有し、例えばスピンコーティング、スプレーコーティング、ローラコーティング、またはインクジェット堆積を使用することにより堆積されるポリマー材料でコーティングするステップの1ステップであるが、これらに限定されないステップにより得られる。裏側の縁部の除去、または隣接するウェーハ間の隙間に材料を埋めることが、有利には、ウェーハ側壁と透明基板との間に、70度未満、好ましくは30〜60度の範囲の角度を、結果としてもたらす。堆積された材料を使用する場合、このことは、インクジェット印刷の使用によるか、またはウェーハを、透明基板上の接着剤に対して、接着剤が後続のウェーハの間の空間の中に押し込まれることを達成するように調節された圧力で押しつけることによるかのいずれかで得られる。接着剤は、ウェーハと透明基板との間の垂直な表面の段を、50%超、好ましくは70%超まで埋めることが好ましく、接着剤とウェーハ縁部表面との間の接触角は、70度未満、好ましくは30〜50度の範囲であるべきである。
【0032】
用語「pドープ領域」は、増加された数の正電荷キャリアを生むドーピング材料が、半導体マトリックスの中に、表面下のある一定の距離内で加えられ、p型ドーピングの表面層を有するウェーハの領域を形成する、ウェーハの表面領域を意味する。用語「nドープ領域」は、増加された数の負電荷キャリア(移動可能な電子)を生むドーピング材料が、半導体マトリックスの中に、表面下のある一定の距離内で加えられ、n型ドーピングの表面層を有するウェーハの領域を形成する、ウェーハの表面領域を意味する。ドープ層の厚さは、通常、数十nm〜1μm程度であるが、このことは、本発明の限定とみなすべきではない。ドープ領域の、すべての知られている厚さおよび考えられる厚さが、適用されうる。また、任意の型の知られているドーピング元素および考えられるドーピング元素が、適用されうる。ウェーハのドーピングは、ドーピング元素の内部拡散により、または代替として、n型またはp型のいずれかにドープされているアモルファスシリコンの薄い層(10nm程度)を堆積することにより、得られる。これらの薄いドープ層は、半導体マトリックス内に直接ドーピング材料を加えることにより得られるものと同じ電気的特性を有するシリコンと、ヘテロ接合接触を形成する。
【0033】
裏側メタライゼーションを形成する金属層の堆積は、半仕上げの太陽電池が取り付けられているフロントガラスの裏側全体への、金属相の蒸着法、蒸着、スパッタリング、などにより得られる。蒸着に適する金属は、ニッケル、パラジウム、チタン、銀、金、アルミニウム、銅、タングステン、バナジウム、クロム、またはこれらの金属の任意の組合せを含む。堆積された金属層または金属層の積層系の厚さは、有利には、0.1〜20μm、狭いセル(5〜50mmの範囲の幅)の場合、好ましくは0.1〜2μm、および150mm以上の幅を有するセルを使用する場合、好ましくは5〜20μmの範囲の合計厚さを有するべきである。金属層を全モジュールに1動作で堆積させる、他の可能な技術は、無電解メッキまたは電気メッキである。メッキに適する金属は、ニッケル、パラジウム、銀、金、銅、クロム、スズ、またはこれらの材料の任意の組合せを含む。本発明は、これらの金属の選択に限定されず、本発明は、下層の半導体と良好な電気的接触をもたらし、UV光、ならびに、ソーラパネルの予期される寿命、および接点の形成後、それに続く製造ステップの予期される寿命の間の、ソーラパネルの正常な使用に関連する、任意の他の破壊的な力/物理的条件に対して耐性がある、任意の材料の使用に適用できる。これは、知られている導電性プラスチック、および/または炭素重合体など、他のポリマー製剤を含むことができる。
【0034】
本発明は、フロントガラスが、関連する温度および化学的環境に耐えることができる限り、金属堆積およびパターニングに対する任意の処理に適用できる。モジュールレベルのフロントガラス上への金属堆積およびパターニングに対する可能な処理シーケンスは(限定はされないが)、
− 合計厚さが0.1〜20μmの範囲にある、金属積層の蒸着またはスパッタリング堆積、次いで、金属ウェットエッチング処理に対するマスキング材料の堆積。金属エッチングマスクは、ポリマー材料(スプレー、スピン、またはローラコーティングで堆積される)、または酸化ケイ素(化学蒸着または蒸着で堆積される)のいずれかであってよい。エッチングマスクのパターニングは、レーザ切断か、マスクのインクジェットエッチングか、または追加のパターニングされたポリマー層のインクジェット堆積によるものであってよく、それぞれの場合に、ウェットプロセスによる金属エッチングが続く。
− 代替として、薄い金属シード層が、蒸着またはスパッタリングにより堆積され、上と同じ方法でパターニングされ、次いで、1〜20μmの厚さにメッキするステップが続く。
− 代替として、薄い金属シード層が、蒸着またはスパッタリングにより堆積され、直接のレーザスクライビングによりパターニングされ、次いで、1〜20μmの厚さにメッキするステップが続く。
− 代替として、金属層は、以下のようなリフトオフ処理により、パターニングされうる、i)ポリマー膜を(スプレー/スピン/ローラコーティングにより、または事前加工膜として)堆積する、ii)レーザ切断でパターニングする、iii)金属層を、スパッタ堆積または蒸着で堆積させる、最後に、iv)ポリマー材料を化学溶剤の中で溶解させることによるか、または膜を、物理的にはぎ取るかまたは剥き取ることによるかのいずれかにより、ポリマー膜をリフトオフすることにより、接点間の金属を除去する。ポリマー膜に取り付けられた金属層は、最終的には再利用されうる。
− 金属アニール。アニール処理は、下層の半導体との金属接触、および金属自体の導電性を改良するために使用されうるが、セルをフロントガラスに取り付けるために使用される任意の接着剤を含む、構造内の他の要素を損傷することを避けるために、短いこと、およびあまり高温でないことが必要である。
【0035】
金属層のエッチングのためのパターンは、各太陽電池に対する2つの独特な接触領域と、セル間の相互接続とが、エッチング後に金属層上に現れ、1つの端子がp型ドープ領域用であり、1つがn型ドープ用であるように選択される。化学エッチング剤は、下層の不動態化および/または反射層、あるいはフロントガラスを損傷しないように、金属相を選択的にエッチングすることができるべきである。金属相を溶解するが、下層の不動態化および/または反射層、あるいはフロントガラスを溶解しないことが知られている任意の酸性またはアルカリ性のエッチング剤が、エッチング剤として使用されてよい。
【0036】
本発明に対する1つの選択肢は、例えば、レーザスクライビング、化学エッチング、または反応性イオンエッチングの使用により、ウェーハの中に、ウェーハの厚さの約70%〜100%に達する複数の溝をウェーハの中に形成することによって、各ウェーハを複数の個別の領域またはセルに分割することである。狭いセルの一般的な幅は、5〜50mmの範囲にあるであろう。狭いセルの場合、金属層の厚さは、代替の幅広のセルに比べて著しく縮小されるであろう。狭いセルの場合に対する一般的な金属層の厚さは、実際のセル幅に応じて、0.1〜2μmの範囲にあるであろう。そのような薄い金属層に対して、好ましいパターニング技術は、直接的なレーザ切断によるか、またはインクジェットを使用するポリマーマスクの堆積と、それに続く化学エッチングによるものである。領域は、ウェーハの厚さの約70〜100%に達する溝を形成するレーザスクライビングの使用により、形成されうる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】従来技術による裏側接触式太陽電池の一例を示す図である。
図2】長方形ウェーハを形成するために、Cz−インゴットを切断してドナー基板を形成する方法の一例を示す図である。
図3】円筒形Cz−インゴットを切断して、引き抜き方向の、インゴットの上部から見られる疑似正方形を作るための方法示す概略図である。
図4】半正方形のCz−インゴットをドナー基板に切断する方法を示す概略図である。
図5】本発明によるソーラパネルの例示的実施形態の断面の側面図である。
図6】本発明による、隣接するウェーハ間の隙間を平坦にする方法の一例を示す図である。
図7】本発明による、隣接するウェーハ間の隙間を平坦にする方法の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
次に、本発明が、本発明の一実施形態の一例により、より詳細に説明される。この例は、全モジュールに対して、太陽電池の接触および相互接続を1処理ステップで組み合わせるという、一般的なアイデアを限定するものとして解釈されてはならない。
【0039】
本発明の例示的実施形態は、図2a)および図2b)に示すように、厚いドナー基板に切断された、チョクラルスキー(Cz)法で成長したインゴットで作られた長方形の単結晶ドナー基板から切り出された、単結晶シリコンウェーハを使用する。各ドナーウェーハは、切断後エッジをトリミングされ、平坦化されて、均一な大きさの、長方形に形作られた厚いドナー基板を形成する。これらは、2つ以上のドナー基板が、同じ寸法と均一な長方形の形状を有する単結晶シリコンウェーハを形成するために、同時に処理されうるという利点を与える。従って、形成されたウェーハは、ウェーハ間の安定した狭い隙間で、フロントガラス上に一定のパターンで互いに隣接して配置され、それにより金属層を堆積し、パターニングすることにより、金属相互接続の形成が可能になる。一般的なドナー基板厚さは、1mm〜100mmの範囲でありうる。
【0040】
図2a)から分かるように、参照番号1で示される単結晶インゴットの中央部が、その長手方向に切断され、参照番号2で示される、長方形に形作られたドナー基板を形成する。用語「長方形に形作られたドナー基板」により、本発明者らは、長さa、幅bおよび高さcの長方形の平行六面体に、実際に達成可能な限り近い形状を有する、連続した一片の半導体(この場合、単結晶シリコン)を意味する。「均等な大きさの」により、本発明者らは、各基板の長さa、幅bおよび高さcが、すべてのドナー基板に対して、実際に可能な限り等しいことを意味する。Cz法で成長した単結晶インゴットの一般的な寸法は、直径が150mm〜300mmの範囲で長さが50mm〜1m以上の円筒である。Cz法で成長した大きなインゴットを使用し、図2b)に示すように、円筒の中央部から縦長の薄片に切断すると、複数の長方形に形作られたドナー基板を切り出すことができ、その基板は、トリミング後に、15〜100cmの範囲の長さ、15〜30cmの範囲の幅、および1mm〜10cmの範囲の高さを有する。代替として、長手方向に鋸引きする代わりに、図3および図4に示すように、引き抜き方向と直角の平面内で鋸引きし、10×10cm〜30×30cmの範囲の面積寸法および1mm〜10cmの厚さの一般的なドナー基板を生成することにより、厚いドナー基板が、正方形または疑似正方形のCz−インゴットから形作られうる。
【0041】
単結晶ウェーハの代替として、より安価なソーラパネルが、典型的(だが、必須ではない)にはブリッジマン法で形成された多結晶シリコンインゴットから作製されるウェーハに基づくことができることが、予見されている。これらは、70×70×30cmまでの寸法を有することができる。これらのインゴットから、辺が65cmまでの長さを有し、厚さが、一般に0.1〜5cmの範囲である、実質的に正方形の多結晶ドナー基板を得ることが可能である。実質的に正方形により、本発明者らは、実際に得られる限り正方形に近い形状を意味する。
【0042】
シリコンドナー基板からシリコンウェーハを得るための、少なくとも2つの方法が知られており、形成されたウェーハはドナー基板と同じ結晶秩序を有し、ウェーハはドナー基板の上に形成され、次いでドナー基板から分離され、保持基板に移送される。両方法が使用されてよいが、他の方法もまた、それらがドナー基板上に、20〜150μmの範囲の厚さを有する半導体材料の、おおよそ平坦なウェーハを形成し、次いで形成されたウェーハをドナー基板から分離することが可能である限り、適用されうる。
【0043】
知られている方法の1つは、ドナー基板の表面上に多孔質層を形成し、次いで、多孔質層の上部にシリコンウェーハをエピタキシャル成長させることに基づく。エピタキシャル成長処理は、ドナーと同じ結晶秩序を有する、均質で連続的なウェーハを多孔質層の上部に形成する(すなわち、多孔質でない)。下の多孔質層は成長したウェーハより機械的に脆弱であり、それにより、機械的剪断力、超音波、レーザ加熱などを使用することにより、ウェーハをドナーから分離することができる。この技術により、ドナー基板は、各ウェーハのリフトオフに対して数十nm〜数μmだけ減らされ、従って、何度も再使用される。この技術に対する一般的なドナー基板厚さは、1〜5mmの範囲である。そのような技術の一例が、米国特許第7148119号で説明されている。
【0044】
他の方法は、ドナー基板中のある距離への水素イオン(陽子)のイオン注入を使用して、埋め込まれた高応力層を形成する。この応力層は、ドナー基板を加熱し、それにより陽子がシリコン結合を弱くする水素原子を形成することにより、さらに脆弱にされ、その結果、ウェーハが、制御された劈開処理においてリフトオフされうる。そのような技術の一例が、米国特許第6890838号において開示されている。陽子の貫入深さは、シリコンドナー基板の場合、陽子ビームのエネルギーを調節することにより、約180μmまで制御され、調節可能である。従って、この技術は、20〜150μmの範囲の厚さのウェーハを形成するために使用されうる。インゴットおよびドナー基板の形成のために使用されるシリコン材料は、事前ドープ材料であることが有利である。この技術に対する一般的なドナー基板厚さは、10〜100mmの範囲にある。
【0045】
ドナー基板上に半導体ウェーハを形成した後、ウェーハは、処理のために保持基板に移送され、またはフリースタンディングベースのインライン処理で個別に処理されて、裏側メタライゼーションの準備ができた半仕上げの太陽電池となる。ウェーハの保持基板への移送は、実際のウェーハ厚さ次第である。代替として、裏側メタライゼーションの準備ができた半仕上げの太陽電池への処理のいくつかまたはすべてが、ドナー基板からの分離の前にウェーハ上で実施されうる。上述の通り、この処理は、当業者に考えられるまたは知られている任意の処理によることができ、使用されている不動態化膜、反射防止コーティング、または半導体ウェーハにおけるドープ領域の形成に限定されるものではない。従って、半仕上げの状態までの処理を詳細に説明する必要はない。
【0046】
また、本明細書で説明された例は、ドナー基板上にあり、次いでドナーから分離されるウェーハに基づくが、本発明は、当然ながら、CZ−インゴットまたは多結晶インゴット/ブロックから切り出される従来のウェーハに適用可能である。
【0047】
この実施形態による太陽電池は、任意選択のnドープのおもて面層を有してよい。基板ドープは、いずれの型であってもよい。半導体ウェーハの裏側に、n+ドープ領域とp+ドープ領域とが互いにかみ合うパターンが形成される。ウェーハ面の両面が、水素化アモルファスシリコンか、水素化アモルファス窒化ケイ素か、または酸化ケイ素の層から選択される1層または複数層で不動態化される。不動態化層は、1〜200nmの範囲の厚さを有する。おもて側の表面不動態化層はまた、反射防止コーティング層として働く。アモルファスシリコン層は、アモルファスシリコンカーバイドで合金化されてよく、および/または、アモルファス窒化ケイ素の層をかぶせられてよい。
【0048】
ドープ領域および前部不動態化膜を有する単結晶シリコンウェーハの形成は、裏側メタライゼーションの準備がなされた半仕上げのウェーハを形成するための処理に含まれる。これらの処理ステップのすべては、ウェーハが保持基板に取り付けられているときに実施されうる。n型内部拡散ドーパントを有するフロント層の形成は、nドープの保持基板を使用し、基板およびウェーハを加熱することにより得られる。代替として、ウェーハが十分な厚さ/機械的頑健性を有するならば、これらの処理ステップのすべてが、フリースタンディングの形態(いかなる基板にも中間接続されない)で実施されうる。ウェーハを生成するための2つの代替技術は、フロントガラスに移送され、取り付けられる前の半仕上げのセルを生成するために使用される、好ましい処理において、いくぶん異なる可能性がある。
【0049】
次のステップは、半仕上げのウェーハを移送するステップと、それらを、表面不動態化された面を下に向けて、太陽電池間の隙間が0.1〜2mm程度に狭く均等に形成されるように一定のパターンで、隣り合わせて、フロントガラス上に取り付けるステップとである。フロントガラスへの取り付けに続いて、半仕上げのウェーハを、複数の狭い太陽電池に分割することができる。このことは、ソーラモジュールの出力電圧が増加し、金属層厚さが縮小される可能性により動機づけられる。ウェーハを狭いセルに分割するステップは、レーザスクライビングにより実施されうる。代替として、ウェーハ分割は、レーザ化学エッチングか、湿式シリコンエッチングか、プラズマエッチングか、または反応性イオンエッチングにより実施される。
【0050】
それゆえ、半加工のセルのウェーハを取り付けられたフロントガラス全体が、適切な不動態化層を堆積させるために、PECVDチャンバに移送される。表面不動態化層に加えて、表面の段を滑らかにし、セルの裏面内部反射特性を強めるために、ポリマーコーティングを堆積することができる。ポリマーコーティングは、裏面内部反射を強める、良好な光学的性能を有するように、白色を有するべきである。白色のポリマーコーティングが、インクジェット堆積により堆積され、パターニングされうる。パターニングされた白色ポリマーは、下の表面不動態化層の中に接触穴をエッチングするための、エッチマスクとして働くことができ、半導体膜のドープ領域と堆積される金属層との間の電気的接触を可能にする。
【0051】
さらに、次の、金属を堆積させる前の処理において、隙間領域の表面の段が、i)例えばレーザ研削により、シリコンウェーハの縁部を除去するステップか、ii)例えばノズル(インクジェット)を用いた材料の堆積か、または事前形成された材料により、ウェーハの側壁上に材料を堆積させるステップか、またはiii)ウェーハ間のすべての隙間を、重合体、ガラス、エポキシ樹脂などの適切な材料で埋めるステップにより平滑化され、平坦化されうる。
【0052】
金属堆積の直前に、露出された半導体ドープ領域は、化学エッチングまたはプラズマエッチングで、細片および表面酸化物を取り除かれなければならない。
【0053】
金属層の堆積は、アルミニウムのスパッタ堆積により得られる。金属層を堆積させた後、金属層は、局所選択エッチングにより仕切られ、各セルの上の電気接点、およびソーラパネル/モジュールの隣接するセル間の相互接続を形成する金属パターンを形成する。金属パターニングは、パターニングされたエッチマスクのインクジェットによる堆積、およびそれに続く金属エッチングにより得られる。
【0054】
金属とシリコンとの間の電気接点は、接点アニール処理により完了され、接点アニール処理は、ウェーハをフロントガラスに取り付けるために使用される接着剤、およびフロントガラス自体を含む構造に損傷を与えることを避けるために、短いこと、およびあまり高温でないことが必要である。
【0055】
金属とシリコンの間の接点のアニール処理は、実際の金属系およびシリコン接点領域の抵抗力によって決まる。一般的な接点アニール処理は、200〜300℃の範囲の温度を、数分〜30分の間、保つ。
【0056】
この段階で、太陽電池は、処理されて機能状態となり、それにより、ソーラパネル/モジュールは、フロントガラスを耐荷フレームに装着することにより準備がなされうる。
【0057】
本発明の実施形態の一例によるソーラパネルの断面の側面図が、図5に示される。図に示されるパネルは、以下のように形成されうる。
【0058】
CZ法で成長したドナー基板上に作られた、50〜100μmの範囲の厚さを有する一組のシリコン単結晶ウェーハが、各ウェーハがおもて側に、nドープ区域101とpドープ区域102とが互いにかみ合うパターンと、堆積された1層または複数層の誘電体表面不動態化膜103とを得るように事前処理される。次いで、ウェーハは、それらのおもて側(堆積された不動態化層および任意選択で反射防止膜を有する表面)を下向きに、隣り合わせてフロントガラス上に配置され、接着剤の層を使用して取り付けられる。
【0059】
事前処理されたウェーハがフロントガラスに取り付けられた後、それらは、レーザ切断を使用して、約10mmの幅のいくつかの狭い領域(セル)に分割される。レーザ切断はまた、側面から見たウェーハが、二等辺台形(等しい角度を有する台形)のような形状になるように、ウェーハの裏の縁部の一部を除去するために使用される。角度はおよそ70°である。
【0060】
図5は、接着剤の層105でフロントガラス104に取り付けられたウェーハ100の、縁部がトリミングされた、2つのそのような狭い領域を示す。nドープ領域とpドープ領域とが互いにかみ合うパターンが、それぞれ、斜線領域101および102として示される。レーザ切断が、溝108を、結果としてもたらす。
【0061】
ウェーハが狭い領域に分割されると、取り付けられたウェーハを含むフロントガラスの裏側全体がPECVDチャンバに移送され、ウェーハのおもて側と同じ表面不動態化層103aを与えられる。次いで、反射性ポリマーコーティング107が、nドープ領域101およびpドープ領域102の上およびそれらの領域に整列された、裏側表面不動態化層103a上に、パターニングされたインクジェット堆積により置かれる。次のステップは、裏側不動態化層103aの局部的除去である。これは、不動態化層103a上で選択的に働く化学エッチング剤を使用することにより得られ、パターニングされたポリマーコーティング107が、エッチマスクとして働いている。
【0062】
接点開口が形成されると、取り付けられたウェーハを含むフロントガラスの裏側全体が、蒸着によりアルミニウムの層を与えられる。アルミニウム層は、約1μmの厚さである。最後に、フロントガラスの裏側が、領域109における堆積されたアルミニウム層の局所エッチングにより仕上げられ、それにより、隣接する、ウェーハ100の狭い領域が、互いに直列に接続される。
【0063】
図6は、図5と同様のパネルを示すが、今回は、ウェーハ100の縁部をトリミングした後の段階である。この場合、縁部のトリミングは、隣接するウェーハ間の隙間を埋める材料110を堆積させることにより得られる。図7は、同様の状況を示すが、今回は、接着剤が、ウェーハ間の領域108の中に部分的に貫入するように、ウェーハを接着剤層105の中に押し込むことにより縁部のトリミングが得られる。
【0064】
フロントガラスの裏側の金属接点および相互接続の処理が完了した後、フロントガラスは、引き続き標準的なモジュール処理に進み、裏側のセルおよび相互接続が、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)と、真空中で高温でのラミネート加工における保護用バックシート(例えば、Tedlarまたはガラス)とにより、環境から封止/保護される。最後に、ラミネートされたモジュールの挟み込み構造が、金属フレームで機械的に強化され、ダイオード接続箱で電気的に接続/保護されうる。
【符号の説明】
【0065】
1 単結晶インゴットの中央部
2 長方形に形作られたドナー基板
10 ウェーハ
12、18、20 不動態化層
14 一方の型のドープ領域
16 他方の型のドープ領域
24a 第1の金属層
26 絶縁体層
28 第2の金属層
100 ウェーハ
101 n ドープ領域
102 p ドープ領域
103 表面不動態化膜
103a 表面不動態化層
104 フロントガラス
105 接着剤の層
107 反射性ポリマーコーティング
108 溝
109 アルミ層を局所エッチングした領域
110 隙間を埋める材料
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7