特許第5663602号(P5663602)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5663602画像ベース大腸内視鏡検査を行うためのカテーテル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5663602
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】画像ベース大腸内視鏡検査を行うためのカテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/303 20060101AFI20150115BHJP
   A61B 1/307 20060101ALI20150115BHJP
   A61B 1/31 20060101ALI20150115BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20150115BHJP
   A61M 3/00 20060101ALI20150115BHJP
【FI】
   A61B1/30
   A61B1/00 300B
   A61M3/00 N
【請求項の数】5
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2012-550481(P2012-550481)
(86)(22)【出願日】2011年1月26日
(65)【公表番号】特表2013-517872(P2013-517872A)
(43)【公表日】2013年5月20日
(86)【国際出願番号】ES2011000018
(87)【国際公開番号】WO2011092358
(87)【国際公開日】20110804
【審査請求日】2013年10月10日
(31)【優先権主張番号】P201030120
(32)【優先日】2010年1月29日
(33)【優先権主張国】ES
(73)【特許権者】
【識別番号】512195740
【氏名又は名称】コストビシ ニコラス アンソニー
(74)【代理人】
【識別番号】100074192
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100121496
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 重雄
(72)【発明者】
【氏名】コストビシ ニコラス アンソニー
【審査官】 後藤 順也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−325473(JP,A)
【文献】 特開平07−124253(JP,A)
【文献】 特開2007−167080(JP,A)
【文献】 特開2000−024105(JP,A)
【文献】 特開2002−153564(JP,A)
【文献】 特表2011−518584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00−1/32
A61M 3/00
A61M 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の結腸に装置(5)によって膨張気体を充填するために直腸に挿入自在な部材(1)を備え、該挿入自在部材(1)は、該挿入自在部材(1)の前端部で開口部(13)を介して、体から排泄されることになっている汚物を排出するための第1通路(12)に通じる第1後方開口部(11)を有し、該挿入自在部材(1)は、前記前端部に隣接し且つ第2通路(15)を介して該挿入自在部材(1)の第2後方開口部(16)に通じる膨張自在リング部材(14)をも備え、該第2後方開口部(16)は該膨張自在リング部材(14)を膨張装置に繋げる、タイプの画像ベース大腸内視鏡検査を行うためのカテーテルにおいて、該カテーテルは、連結パイプ(4)の前端部に配置されたプローブ(2)を備え、該パイプは該第1通路(12)内に収容され且つその後端部は圧縮された液体を供給するための外部装置(3)に連結され、該プローブ(2)は、後続の画像ベース大腸内視鏡検査に備えて結腸の整備をしながら前進することが出来るように、該液体を後方に排出して該結腸内に残存している汚物を洗浄し且つ該プローブ(2)を前方に押し進めるための幾つかの孔(21)を該プローブの後方部に備え、該挿入自在部材(1)は該第1通路(12)内に防水通路(17)を備え、該プローブ(2)の前進と後退を促進するために該連結パイプ(4)が該防水通路(17)を通して摺動自在に設けられていること、を特徴とする画像ベース大腸内視鏡検査を行うためのカテーテル。
【請求項2】
前記プローブ(2)が中空で、球形状であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記連結パイプ(4)が、その後方部において、該プローブ(4)の前進状態に応じて該連結パイプ(4)を集めたり供給したりするための手段(41)を備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記挿入自在部材(1)が、結腸内の過剰な圧力を制御するために、前記前端部の開口部(13)とさらなる後端出口開口部(19)との間に、さらなる通路(18)を備えていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項5】
前記連結パイプ(4)が、その後方部において、前記結腸の洗浄を行った後で該結腸の中に前記気体を入れるために気体を注入するための装置(5)に連結された、閉鎖装置の付いた分岐(42)を備えていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像ベース大腸内視鏡検査を行うためのカテーテルに関するものであり、より詳しくは、体から排泄されることになっている汚物を集めること及び結腸を膨張させるための気体注入を可能にする管に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、カテーテルは、画像ベース大腸内視鏡検査を行うために用いられている。典型的なカテーテルは、個体の体腔、つまりこの場合は直腸への挿入自在部材を備え、該部材は、体液を排出するための第1通路に通じ且つ該挿入自在部材の前端部の開口部を介して気体を個体の体腔に供給するための少なくとも1つの装置に連結自在な、第1挿入自在後方開口部を備えている。該挿入自在部材は、該前端部に近接した位置に膨張自在リング部材を備え、該リング部材は、第2通路を介して、該膨張自在リング部材のために用いる膨張装置に連結させるための第2後方開口部に通じている。
【0003】
結腸への気体注入操作によって結腸が膨張する。
【0004】
画像ベース大腸内視鏡検査を行う場合には、患者は、検査の前に、マーカー、造影剤及び便通促進製剤を内包する液体を摂取することによって1日又は2日の間、準備しなければならない。これらの製剤は、主に、その後の大腸内視鏡検査を適切に行うために結腸を空にすること、並びにポリープ、腫瘍、及び潜在的な病気を診断するために特定の関心を寄せている様々な箇所をマーキングすることを可能にする。この準備段階は、患者が自宅で行うものであり、非常に不愉快な感じを伴うものである。なぜならば、その準備段階は、適正な検査と診断を可能にするために、糞の排出を通して結腸の壁から全ての痕跡を取り除くものだからである。さらに、そこで用いられるマーカー及び造影剤の量は、厳密に必要とされる量よりもずっと多い。なぜならば、そもそもそれらは便秘薬によって薄められて体外に排出され、その結果として効率が低くなるものだからである。
【0005】
この技術分野に関する背景技術の例として幾つかの文献を挙げることができる。詳しく述べると、文献「WO2005105198A1」は個体の体腔を膨張させるための手動式の装置に関するものであり、それは、a)体腔の中へ一つの孔を通して挿入できるようにした挿入自在の中空部材と、b)該挿入自在部材と流体的に連絡させた膨張手段流体槽と、c)該膨張手段流体槽からの膨張手段を該挿入自在部材を介して個体の体腔に送り込めるようにした手動式ポンプ部材を備え、それによって体腔を膨張させるものである。
【0006】
文献「US2005267334A1」は、人間又は動物の体の導管内に前方向に挿入するための内視鏡について記載していて、該内視鏡は挿入操作を行うための流体推進手段を備え、該流体推進手段は、加圧された液体用の入口と、該内視鏡の所望の前進方向と部分的に対向する方向に該流体を噴射するための少なくとも1つの出口と、を有するダクトを備え、該ダクトは該内視鏡に沿って移動自在であるが、実質的に該内視鏡の進む経路に従うようにしてあり、前記出口の各々は噴霧ノズルとして形成してある。
【発明の概要】
【0007】
本発明による画像ベース大腸内視鏡検査を行うためのカテーテルは、前記のような検査、診断及び患者の快適さの質を向上させることを意図する技術的特徴を備えている。
【0008】
該カテーテルは、気体注入装置によって供給される膨張気体を人間の結腸に充填するために直腸に挿入自在な部材を備え、該挿入自在部材は、該挿入自在部材の前端部の開口部を介して、体から排泄されることになっている汚物を排出するための第1通路に通じる第1後方開口部を備えている。該挿入自在部材は、該前端部に近接した位置に膨張自在リング部材を備え、該リング部材は、第2通路を介して、該膨張自在リング部材のために用いる膨張装置に連結させるための第2後方開口部に通じている。
【0009】
本発明によれば、該カテーテルは、連結パイプの前端部に配置されたプローブを備え、該パイプは該第1通路内に収容され且つその後端部は圧縮された液体を供給するための外部装置に連結され、該プローブは、後続の画像ベース大腸内視鏡検査に備えて結腸の整備をしながら前進することが出来るように、該液体を後方に排出して該結腸内に残存している汚物を洗浄し且つ該プローブを前方に押し進めるための幾つかの孔を該プローブの後方部に備えている。
【0010】
該挿入自在部材は該第1通路に防水通路を備え、該プローブの前進と後退を促進するために該連結パイプが該防水通路を通して摺動自在に設けられている。
【0011】
このようにすることで、患者は、マーカー、造影剤及び便通促進製剤を内包する液体を摂取するような準備が不要になり、それ故、前もって排便を継続的に行うという不都合を避けることが出来るのである。前記の液体は大腸内視鏡検査の直前に局所的に適用されるだけなので、必要とされる液体の量を減らすことが出来、また、結腸の洗浄が検査の直前に行われるので、診断の質を向上させることが出来る。
【0012】
前記プローブによって洗浄した後、排泄されることになっている全ての汚物が排出されて取り除かれると、大腸内視鏡検査のための気体の注入が行われる。
【0013】
一つの望ましい実施例においては、前記プローブが中空の球形状になっている。なぜならば、そのように構成されたプローブが結腸の内部を動く時には、患者にとってそれほど気持ちの悪い感じは無く、また、プローブをそのように構成すると、前記液体を後方に噴射するのに効果的だからである。該プローブがその通路を邪魔するポリープと遭遇した場合には、単にその動きを止めるだけであり、球形状の構成であるがゆえに患者に不愉快な感じや傷害を与えるものではない。
【0014】
一つの実施例においては、前記連結パイプが、その後方部において、該プローブの前進に伴って該連結パイプを集めたり供給したりするための手段を備えている。例えば、そのような装置は、加圧された液体を供給するための装置によって作動し且つ電子的に制御されるようにして、全工程を自動化しても良い。
【0015】
別の実施例においては、前記挿入自在部材が、結腸内の過剰な圧力を制御するために、前記前端部の開口部とさらなる後端出口開口部との間に、さらなる通路を備えている。
【0016】
第1実施例においては、結腸内への気体の注入は前記第1通路を介して行われる。別の実施例では、前記連結パイプが、その後方部において、前記洗浄を行った後で該結腸の中に前記気体を入れるために気体を注入するための装置に連結された、閉鎖装置、例えばクランプの付いた分岐を備えていて、該第1通路が残存している排泄予定汚物を集めるための準備が常に出来ている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明によるカテーテルの平面図である。
図2】超過圧力制御用通路及び開口部を備えた、本発明によるカテーテルの平面図である。
図3】プローブと、挿入自在部材の前端部との詳細を示す斜視図である。
図4】液体を供給したり、排泄されることになっている汚物を集めたりするために気体を注入するための装置と連携させたカテーテルを適用した模式図である。
図5】カテーテルを直腸に適用した状態と、その洗浄操作を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上記の記述を補足し、且つ本発明の特徴の理解を促進するために、下記に示すとおり1組の図面を添付する。しかし、これらの図面はいかなる限定をするものではなく、単に一例として示すに過ぎない。
【0019】
本発明による画像ベース大腸内視鏡検査を行うためのカテーテルに関する上記図面において理解できるように、該カテーテルは、挿入自在部材(1)の前端部で開口部(13)を介して、体から排泄されることになっている汚物を排出するための第1通路(12)に通じる第1後方開口部(11)を有する挿入自在部材(1)を備え、該挿入自在部材(1)は、前記前端部に隣接し且つ第2通路(15)を介して該挿入自在部材(1)の第2後方開口部(16)に通じる膨張自在リング部材(14)をも、備えている。該第2後方開口部(16)は膨張装置(図示されていない)に連結される。該カテーテルは、後方部に多数の孔(21)を設けたプローブ(2)を備えていて、それらの多数の穴(21)は、供給装置(3)からの液体を、該プローブ(2)の後方部に連結された連結パイプ(4)を介して排出する。該連結パイプ(4)は、該挿入自在部材(1)の後方の防水通路(17)から、該プローブ(2)が患者の結腸の中を洗浄しながら前進する準備が出来ている該前端の開口部(13)までの、該第1通路(12)の中に収容されている。
【0020】
この場合において、該プローブは、図3に示すように球状で、中空であって、該連結パイプが連結される後方半分には複数の孔が設けられている。
【0021】
図2に示すのは、該カテーテルの1つのバリエーションであって、結腸内の超過圧力を制御するために、前記前端の開口部(13)と、追加後方出口開口部(19)との間に、追加通路(18)を備えている。
【0022】
図4に示すのは、該カテーテルの完全な実施例であって、該連結パイプ(4)の後方部には、排泄されることになっている汚物を集めたり、該連結パイプから気体を該挿入自在部材(1)に供給するための手段(41)と、代替部のための閉鎖手段(43)としてのクランプを設けた分岐(42)を備えている。この分岐(42)は、大腸内視鏡検査のために気体を注入するために、装置(5)の代替部の閉鎖手段(43)を介して連結されている。
【0023】
この図4は、同じ機械において、液体を供給する装置(3)と、気体を注入する装置(5)と、排泄されることになっている汚物を排出するために挿入自在部材(1)の第1開口部(11)に連結されたアスピレーター(6)が、どのように配置されるかを示している。
【0024】
本発明の特質とその望ましい組み立ての例を十分に記述したので、それは、当を得た全ての目的に適うように記載したことになり、上記の様々な部材の材料、形、大きさ、配列の仕方は、この後の特許請求の範囲に記載した発明の不可欠な特徴の変更を伴わない限り、変更可能である。
図1
図2
図3
図4
図5