(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記所定の基準とは、前記電話着信時に通知された電話番号の通信相手に対する過去の、所定のメール送信成功回数、又は、総メール送信回数に占めるメール送信成功回数の割合である所定のメール送信成功率であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
前記所定の基準とは、前記電話着信時に通知された電話番号の通信相手からのメール受信回数であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
前記所定の基準とは、前記電話着信時に通知された電話番号の通信相手に対する過去の、所定のメール送信成功回数、又は、総メール送信回数に占めるメール送信成功回数の割合である所定のメール送信成功率であることを特徴とする、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画面表示方法。
前記所定の基準とは、前記電話着信時に通知された電話番号の通信相手からのメール受信回数であることを特徴とする、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画面表示方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1記載の携帯端末装置は、着信履歴として、電話番号やメールアドレスを共通の表示画面に表示するものではない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電話の着信があった場合に、発信者への応答として、電話発信またはメール送信を即座に選択して実行できる携帯端末装置、画面表示方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するために、本発明の携帯端末装置は、電話の発着信及びメールの送受信が可能な携帯端末装置であって、電話着信があった後に、発信者への応答として、電話発信と、メール送信とのいずれかを選択できる応答画面を表示し、応答画面で選択された動作を行う制御手段を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の携帯端末装置において、制御手段は、メール送信の選択肢として、電話着信時に通知された電話番号をメールアドレスに用いるショートメッセージ送信、及び、電話着信時に通知された電話番号に対応付けられて予め装置内に記憶されているEメール用のメールアドレスを用いるEメール送信の少なくとも1つを応答画面に表示することを特徴としてもよい。
【0010】
また、本発明の携帯端末装置において、通信相手毎に、電話番号と、Eメール用のメールアドレスとを対応付けて記憶する電話帳手段を有し、制御手段は、電話着信時に通知された電話番号にEメール用のメールアドレスが対応付けられて電話帳手段に記憶されているか否かを判断する第1の判断を行い、第1の判断の結果、Eメール用のメールアドレスが記憶されている場合は、応答画面に、メール送信がEメール送信であることを表示し、第1の判断の結果、Eメール用のメールアドレスが記憶されていない場合は、応答画面に、メール送信がショートメッセージ送信であることを表示することを特徴としてもよい。
【0011】
また、本発明の携帯端末装置において、過去に実行されたショートメッセージ送信の履歴を示す実行履歴と、過去に実行されたショートメッセージ送信が成功したか否かを示す成否履歴とを対応付けて記憶する履歴記憶手段を有し、制御手段は、実行履歴及び成否履歴を表示することを特徴としてもよい。
【0012】
また、本発明の携帯端末装置において、制御手段は、応答画面においてメール送信の選択肢としてショートメッセージ送信が選択された場合、履歴記憶手段を参照して、電話着信時に通知された電話番号をメールアドレスに用いたショートメッセージ送信が過去に実行されたかを判断する第2の判断を行い、第2の判断の結果、ショートメッセージ送信が過去に実行されていた場合、履歴記憶手段を参照して、ショートメッセージ送信が成功したかを判断する第3の判断を行い、第3の判断の結果、ショートメッセージ送信が成功していた場合は、ショートメッセージを作成するためのショートメッセージ作成画面を表示し、第2の判断の結果、ショートメッセージ送信が過去に実行されていない場合、または、第3の判断の結果、ショートメッセージ送信が成功していない場合は、ショートメッセージを作成するためのショートメッセージ作成画面を表示するとともに、当該ショートメッセージ送信が失敗するおそれがある旨を表示することを特徴としてもよい。
【0013】
また、本発明の携帯端末装置において、履歴記憶手段は、成否履歴のうち過去に成功したショートメッセージ送信と、過去に成功したショートメッセージ送信に使用された文字コードとを対応付けて記憶しており、制御手段は、第3の判断の結果、ショートメッセージ送信が成功していた場合、履歴記憶手段を参照して、過去に成功したショートメッセージ送信に使用された文字コードを特定し、ショートメッセージ作成画面で用いられる文字コードとして設定することを特徴としてもよい。
【0014】
また、本発明の携帯端末装置において、制御手段は、一の通信相手毎に、通信相手とやり取りした電話の発着信及びメールの送受信の履歴を混在させて、時刻順に表示することを特徴としてもよい。
【0015】
本発明の画面表示方法は、電話の発着信及びメールの送受信が可能な端末装置で行われる画面表示方法であって、電話着信があった後に、発信者への応答として、電話発信と、メール送信とのいずれかを選択できる応答画面を表示し、応答画面で選択された動作を行うことを特徴としてもよい。
【0016】
また、本発明の画面表示方法において、メール送信の選択肢として、電話着信時に通知された電話番号をメールアドレスに用いるショートメッセージ送信、及び、電話着信時に通知された電話番号に対応付けられて予め装置内に記憶されているEメール用のメールアドレスを用いるEメール送信の少なくとも1つを応答画面に表示することを特徴としてもよい。
【0017】
また、本発明の画面表示方法において、通信相手毎に、電話番号と、Eメール用のメールアドレスとを対応付けて予め記憶しておき、電話着信時に通知された電話番号にEメール用のメールアドレスが対応付けられて予め記憶されているか否かを判断する第1の判断を行い、第1の判断の結果、Eメール用のメールアドレスが予め記憶されている場合は、応答画面に、メール送信がEメール送信であることを表示し、第1の判断の結果、Eメール用のメールアドレスが予め記憶されていない場合は、応答画面に、メール送信がショートメッセージ送信であることを表示することを特徴としてもよい。
【0018】
また、本発明の画面表示方法において、過去に実行されたショートメッセージ送信の履歴を示す実行履歴と、過去に実行されたショートメッセージ送信が成功したか否かを示す成否履歴とを対応付けて予め記憶しておき、実行履歴及び成否履歴を表示することを特徴としてもよい。
【0019】
また、本発明の画面表示方法において、応答画面においてメール送信の選択肢としてショートメッセージ送信が選択された場合、実行履歴に基づいて、電話着信時に通知された電話番号をメールアドレスに用いたショートメッセージ送信が過去に実行されたかを判断する第2の判断を行い、第2の判断の結果、ショートメッセージ送信が過去に実行されていた場合、成否履歴に基づいて、ショートメッセージ送信が成功したかを判断する第3の判断を行い、第3の判断の結果、ショートメッセージ送信が成功していた場合は、ショートメッセージを作成するためのショートメッセージ作成画面を表示し、第2の判断の結果、ショートメッセージ送信が過去に実行されていない場合、または、第3の判断の結果、ショートメッセージ送信が成功していない場合は、ショートメッセージを作成するためのショートメッセージ作成画面を表示するとともに、当該ショートメッセージ送信が失敗するおそれがある旨を表示することを特徴としてもよい。
【0020】
また、本発明の画面表示方法において、成否履歴のうち過去に成功したショートメッセージ送信と、過去に成功したショートメッセージ送信に使用された文字コードとを対応付けて予め記憶しておき、第3の判断の結果、ショートメッセージ送信が成功していた場合、過去に成功したショートメッセージ送信に使用された文字コードを特定し、ショートメッセージ作成画面で用いられる文字コードとして設定することを特徴としてもよい。
【0021】
また、本発明の画面表示方法において、一の通信相手毎に、通信相手とやり取りした電話の発着信及びメールの送受信の履歴を混在させて、時刻順に表示することを特徴としてもよい。
【0022】
また、本発明のプログラムは、本発明の画面表示方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、電話の着信があった場合に、発信者への応答として、電話発信またはメール送信を即座に選択して実行できる。よって、電話による応答だけでなく、状況に応じてメールによる応答も即座に可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
携帯電話において、発信者番号が通知されて電話を着信した場合で、その時に応答できなかったので発信者に再度連絡する場合や、着信時に応答したものの、終話後にその相手に再び連絡する場合がある。このような場合、発信者の電話番号は判明しているので、この電話番号を利用して折り返し電話をかけることは、携帯電話では容易にできる。本発明の携帯端末装置の一実施形態である携帯電話では、このような電話による応答の容易性を、SMSやEメールでも実現することを目的としている。
【0027】
本発明の携帯端末装置の一実施形態として、電話(音声通話)の発着信及びメールの送受信が可能な携帯電話について説明する。なお、本発明の携帯端末装置は、携帯電話に限定されるものではない。本実施形態の携帯電話の正面外観を
図13に示す。
図13に示すように、本実施形態の携帯電話は、各種情報を表示する表示部1と、各種キー(ボタン)71〜77、81、82等で構成される操作部とを有する。表示部1は、ディスプレイ等の表示デバイスである。携帯電話のユーザ(操作者)は、操作部を用いて所望の操作を行い、表示部1の表示を見て情報を確認する。なお、
図13に示す各種キー(ボタン)の配置、数、機能の割り当ては一例である。
【0028】
本実施形態の携帯電話の構成を
図14に示す。本実施形態の携帯電話は、
図13に示した表示部1や操作部12(各種キー71〜77、81、82等)のほかに、制御部10、無線送受信部13、音声信号入出力部14、履歴記憶部15、電話帳部16を有する。
【0029】
無線送受信部13は、基地局等を介して、電話や電子メール、インターネット情報などをそれぞれ送受信する。
【0030】
音声信号入出力部14は、音声信号の入出力を行う。例えば、電話の際に用いられるマイク、レシーバが挙げられる。また、着信音等を放音するスピーカや、携帯電話外部の音を録音するためのマイクも例として挙げられる。
【0031】
履歴記憶部15は、無線送受信部13を介して送受信した電話、メール、インターネットの履歴を作成し記憶する。履歴の内容としては、例えば、通信相手を示す情報(名前など)、発信受信の区別、発信時刻、受信時刻などが挙げられる。本実施形態特有の履歴の詳細については後述する。この履歴記憶部15は、所定の記憶デバイス(記憶媒体)等で実現される。
【0032】
電話帳部16は、通信相手(名称)毎に、電話番号、メールアドレス、URLなどの情報を対応付けて記憶する。この電話帳部16は、所定の記憶デバイス(記憶媒体)等で実現される。
【0033】
制御部10は、プログラムに従って上記各部を制御する。この制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)、プログラム実行の際に用いられるRAM(Random Access Memory)等で実現される。
【0034】
なお、
図14には図示していないが、上記各部以外に、本実施形態の携帯電話は以下の各部を有してもよい。現在時刻を計測する時計部を有してもよい。また、無線送受信部13を介して送受信した電子メールを記憶し、管理するメール管理部や、無線送受信部13を介して送受信したインターネット情報を記憶し、管理するインターネット管理部15を有してもよい。また、電話の着信やメールの受信を知らせる発光ダイオードなどの発光体、振動子などよりなる報知器を有してもよい。また、画像を撮像するカメラ部や、カメラ部で撮影した画像や無線送受信部13を介して受信した画像を記憶し、管理する写真管理部を有してもよい。また、カレンダ、スケジュール、日記などを記憶し、管理するスケジュール/日記管理部を有してもよい。また、予め定めた表示画面を複数格納した表示画面格納部を有してもよい。この表示画面格納部は、操作部12を用いて入力される指令や情報に応じて、それぞれ異なる表示画面を表示部1に表示するために、それぞれ予め定めた表示画面データ(例えば、着信履歴表示画面やメール作成画面など)を複数格納したものである。
【0035】
以上のように構成された本実施形態の携帯電話の動作(本発明の画面表示方法の一実施形態)について、各図を参照しながら以下に詳細に説明する。なお、以下に説明する画面表示は、制御部10が、操作部12からの操作に従って、履歴記憶部15や電話帳部16に記憶されている情報を用いて表示部1に表示させるものとする。
【0036】
まず、
図1〜
図7を参照して、待ち受け状態において、電話の着信があった後、その着信に対して応答する場合について説明する。
図1〜
図6は、表示部1に表示される各画面の一例を示す図であり、
図7は、上記の場合における画面遷移の一例を示す図である。
【0037】
本実施形態の携帯電話は、待ち受け状態のときには、例えば、
図1に示す待ち受け画面を表示部1に表示する。
図1に示すように、この待ち受け画面には、携帯電話の電池残量を示す電池残量表示91、携帯電話の通信可能性を示す通信可能性表示92、各種情報を表示する情報表示域2が表示される。情報表示域2には、例として、現在の日時を示す日時表示101、メールの受信があったときに表示されるメール受信アイコン102、電話の着信があったときに表示される電話着信アイコン103がそれぞれ表示されている。
図7の100は、
図1の状態を示している。
【0038】
この待ち受け画面が表示部1に表示されているときに、操作部12のキー74が操作されたとする。キー74には、着信履歴画面の表示が割り当てられているとする。制御部10は、キー74の操作を検知すると、履歴記憶部15に記憶されている最新の着信履歴を取得する。そして、制御部10は、取得した着信履歴に基づいて、表示部1に着信履歴画面を表示させる。表示部1の情報表示域2には、例えば、
図2に示す着信履歴画面が表示される。
図7の200は、
図2の状態を示している。なお、待ち受け画面が表示部1に表示されているときに、キー74以外の他のキーが操作された場合、制御部10は、操作されたキーに割り当てられた動作を行うものとし、ここでの説明は省略する。
【0039】
図2の着信履歴画面では、最新の着信から時刻順に、所定の件数分表示される。
図2の例では、5件分が表示されているが、表示件数は、文字の大きさと表示デバイスの性能で、適切に決めることができるものとする。画面の左端には、着信履歴(識別番号202)を選択するための選択カーソル201が表示され、操作部12のキー75やキー77で操作されると、選択カーソル201は上下に移動する。また、最下位(
図2では、識別番号202の「42」)でキー77をさらに押すと、さらに過去の履歴が表示される。
【0040】
選択カーソル201の右側には、識別番号202が表示される。識別番号202は、各着信履歴を識別するための番号である。
図2の例では、最新の着信履歴は「48」となっている。
【0041】
識別番号202の右側には、着信のあった時刻である着信時刻203が表示される。着信時刻203の右側には、発着信区分204が表示される。「Fr」は着信(受信)を表し、「To」は発信(送信)を表す。
図2は着信履歴画面であるので、全て「Fr」となっている。
【0042】
発着信区分204の右側には、発信者名205が表示される。例えば、識別番号202の「48」に対応する発信者名205として、「春山秋海」が表示されている。これは、発信者「春山秋海」が自分の電話番号を通知する設定で電話発信を行った場合であり、かつ、通知された電話番号と発信者名称とが電話帳部16に対応付けられて記憶されている場合である。制御部10は、通知された電話番号が電話帳部16に記憶されているかを判断し、電話帳部16に記憶されている場合、記憶されている電話番号に対応付けられた発信者名称を発信者名205として表示する。なお、電話帳部16に記憶されていない場合は、制御部10は、通知された電話番号をそのまま発信者名205として表示する。
図2では、例えば識別番号202の「45」に対応する発信者名205が、この例に相当する。
【0043】
発着信区分204又は発信者名205の下側には、着信のあった媒体を示す着信媒体アイコン207が表示される。
図2の例では、電話着信、Eメール受信、SMS(Short Message Service)受信のいずれかが表示されている。なお、SMSとは、電話番号をメールアドレスとして用いるメールのことである。例えば、
図2では、識別番号202の「48」、「45」、「42」に対応する着信媒体アイコン207は、電話の形をしたアイコンであるので、電話の着信があったことを示している。識別番号202の「48」に対応するアイコンは、受話器が外れていないデザインであるので、着信があったときに応答していないことを示している。識別番号202の「45」、「42」に対応するアイコンは、受話器が外れているデザインであるので、着信があったときに応答したことを示している。また、例えば、識別番号202の「47」に対応する着信媒体アイコン207は、Eメールの受信があったことを示しており、また、識別番号202の「43」に対応する着信媒体アイコン207は、SMSの受信があったことを示している。なお、着信媒体アイコン207がEメール又はSMSの受信を示すものであるときは、
図2に示すように、受信メールのサブジェクトであるメールサブジェクト209が表示される。また、着信媒体アイコン207が電話の着信を示すものであるときは、
図2に示すように、通話時間(又は着信時の呼び出し時間)を示す時間208が表示される。
図2の例では、識別番号202の「45」、「42」に対応する時間208は通話時間を示しており、識別番号202の「48」に対応する時間208は着信時の呼び出し時間を示している。
【0044】
また、
図2に示す着信履歴画面の下方には、
図13に示すソフトキー71、72、73にそれぞれ割り付けられた動作を示すソフトキー割付31、32、33が表示される。
図2の例では、ソフトキー割付31には、SMSの送信を行うためのアイコンが表示されている。また、ソフトキー割付33には、電話、Eメール、SMSの全ての着信履歴を列挙表示が割り付けられている。つまり、ソフトキー73が操作されると、制御部10は、履歴記憶部16に記憶されている着信履歴の全てを表示部1に列挙して表示する。
【0045】
また、
図2に示す着信履歴画面の情報には、応答画面21が表示される。応答画面21には、発信者名22と、応答可能な媒体を示す応答可能媒体アイコン23とが表示される。
【0046】
図2の例では、発信者名22として「春山秋海」が表示されているが、これは、選択カーソル201で識別番号202の「48」が選択されているからである。つまり、応答画面21の発信者名22は、選択カーソル201で選択されている発信者名205が表示される。
【0047】
また、
図2の例では、応答可能媒体アイコン23として、電話とSMSの2つのアイコンが表示されている。つまり、発信者に対して、電話又はSMSでの応答発信が可能であることを示している。このように、本実施形態では、制御部10は、電話の着信があった場合に、発信者への応答手段として、電話発信またはメール送信のいずれかを選択させる応答画面21を表示部1に表示させる。制御部10は、選択された応答可能媒体アイコン23に基づく動作を実行する。メール送信は、Eメール送信またはSMSである。
図2の例では、応答可能媒体アイコン23として、SMSアイコンのみが表示されているが、Eメールアイコンも一緒に表示されることもある。
【0048】
制御部10は、発信者が自分の電話番号を通知して発信してきた場合には、その電話番号を使用して応答できるので、
図2に示すように、応答画面21に、応答可能媒体アイコン23として電話アイコンを表示させる。なお、発信者が非通知で発信してきた場合は、発信者を特定できないので、制御部10は、応答画面21に応答可能媒体アイコン23を表示しない。
【0049】
また、制御部10は、発信者が自分の電話番号を通知して発信してきた場合には、その電話番号にEメール用のメールアドレスが対応付けられて電話帳部16に記憶されているか否かを判断する第1の判断を行う。制御部10は、第1の判断の結果、通知された電話番号に対応付けられてEメール用のメールアドレスが電話帳部16に記憶されている場合は、そのEメール用のメールアドレスを使用して応答できるので、応答画面21に応答可能媒体アイコン23として、Eメールアイコンを表示する。一方で、制御部10は、第1の判断の結果、通知された電話番号に対応付けられてEメール用のメールアドレスが電話帳部16に記憶されていない場合は、応答画面21に表示する応答可能媒体アイコン23としては、Eメールアイコンを表示せずに、SMSアイコンを表示する。
図2の例は、この場合を示している。なお、第1の判断を行う前に、制御部10は、電話着信時に通知された電話番号がSMS送信として使えるかどうかを判断し、SMS送信に使えない電話番号の場合は、その旨を表示部1に表示させるようにしてもよい。SMS送信に使える電話番号の場合は、そのまま第1の判断を行う。
【0050】
なお、第1の判断の結果、通知された電話番号に対応付けられてEメール用のメールアドレスが電話帳部16に記憶されており、応答画面21に応答可能媒体アイコン23として、Eメールアイコンを表示する場合でも、SMSアイコンを一緒に表示するようにしてもよい。もちろん、無条件にEメールアイコンとSMSアイコンを一緒に表示してもよいが、過去のSMS送信の成功率に基づいて表示を制御してもよい。その理由は、電話番号を宛先とするSMSにおいて、SMS送信が成功するか否かは、携帯電話のオペレータの設備に依存するところがあり、海外からローミングを利用した場合では、その到達可能性が保証されない。ゆえに、SMSでは、少なくとも通信相手からSMS受信が成功していると、SMS送信成功する可能性が上がる。従って、SMS送信に伴う、成功するか否かの不安を少なくするべく、本実施形態では、過去のSMSの履歴を評価し、その評価に基づいて、応答可能媒体アイコン23として、SMSアイコンを表示するか否かを決定するようにする。従って、SMSアイコンが応答画面21に表示されていれば、SMS送信が成功する可能性が高いことを示すことになり、ユーザは安心してSMSを選択することができる。ここで、SMS送信の成功率に基づく表示制御の詳細を以下に説明する。
【0051】
例えば、履歴記憶部15において、過去に実行されたSMS送信の履歴を示す実行履歴と、過去に実行されたSMS送信が成功したか否かを示す成否履歴とを対応付けて記憶しておく。制御部10は、履歴記憶部15に記憶されている成否履歴を参照して送信成功率を算出し、予め設定された閾値以上の場合には応答可能媒体アイコン23としてSMSアイコンを表示するようにし、予め設定された閾値を下回った場合は、応答可能媒体アイコン23としてSMSアイコンを表示しないようにする。上記送信成功率は、単に成功した送信回数のみでもよいし、成功回数を総送信回数で割ったものでもよい。よって、SMSは、相手によっては到達しない場合があるので十分な利用がされてこなかったが、上述したように、過去のSMS送信実績を参照学習して、到達可能性に基づいて、応答可能媒体アイコン23として表示するので、ユーザは、発信者への応答手段として、SMSを安心して選べる。なお、制御部10は、操作部12からの操作に従って、履歴記憶部15に記憶されている実行履歴及び成否履歴を表示部1に表示させるようにしてもよい。
【0052】
以上が
図2の画面表示の説明である。ユーザは、発信者に応答したい場合、まず、キー75や77を操作して、応答画面21に、発信者名22として所望の通信相手を表示させる。次に、ユーザは、表示されている応答可能媒体アイコン23を見て、所望の応答方法を選択する。
図2では、例として、電話発信かSMS送信かを選択する。電話発信をしたい場合は、電話発信が割り当てられているキー81を操作する。制御部10は、キー81が操作されると、通知された電話番号に基づいて発呼を行う。SMS送信をしたい場合は、ソフトキー割付31の表示を確認し、SMS送信が割り当てられているキー71を操作する。制御部10は、キー71が操作されると、ショートメッセージを作成するためのメール作成画面を表示部1に表示させる。このメール作成画面の例を
図4に示す。
【0053】
図4に示すメール作成画面4には、送信媒体アイコン41、宛先欄42、サブジェクト欄43、本文欄44が表示される。送信媒体アイコン41は、送信媒体(SMS又はEメール)を示すアイコンであり、
図4の例では、SMSアイコンが表示されている。これは、
図2の画面においてSMS送信が選択されたためである。宛先欄42は、メールアドレス(SMS用又はEメール用)を入力する欄であるが、
図4の例では、発信者「春山秋海」の電話番号を用いたメールアドレスが予め入力されて表示される。これは、
図2において発信者「春山秋海」が選択カーソル201で選択された状態でキー71が操作されたからである。よって、ユーザは、発信者のメールアドレスを入力する操作を行う手間が省ける。なお、
図4では、発信者名を表示しているが、メールアドレスを表示してもよい。入力済みで表示される宛先欄42に対して、題名を入力するためのサブジェクト欄43及び本文欄44は空欄で表示される。ユーザは、サブジェクト欄43及び本文欄44に応答したい内容を入力した後、送信キーを操作する。制御部10は、この操作を受け付けると、SMS送信を行う。
【0054】
以上説明したように、本実施形態によれば、電話の着信があった場合に、発信者への応答として、
図2に示す着信履歴画面から、電話発信かメール送信かを即座に選択して実行できる。よって、電話による応答だけでなく、状況に応じてメールによる応答も即座に可能となる。
【0055】
すなわち、本実施形態によれば、音声電話の着信があり、その発信者番号通知がされていれば、電話をかけてきた相手に対して、電話での応答発信と同程度の使いやすさで、メールでの応答送信を利用できるので、電話だけでなく、状況に応じて簡単にSMSやEメールを選択できる。また、メール送信を選択した場合、電話番号と関連付けして電話帳にEメールアドレスを登録している相手に対しては、そのメールアドレスを宛先に設定してメール作成に移り、次に本文を記載するだけで、すぐに送信できる。また、Eメールアドレスを登録していない相手に対しては、電話番号をアドレスとしたSMS作成を優先して作成することにして作成に移り、作成ではサブジェクトや本文を記載するだけで、送信可能にできる。
【0056】
以上、本実施形態の携帯電話の構成及び動作について説明したが、以下に、本実施形態の補足説明を行う。
【0057】
〔補足1〕
図2に示す画面が表示されているときに、キー74が操作されると、制御部10は、履歴記憶部15に記憶されている情報に基づいて、
図3に示す発着信履歴画面を表示部1に表示させる。
図7の300は、
図3の状態である。制御部10は、
図3に示すように、特定された一の通信相手毎に、その通信相手とやり取りした電話の発着信及びメールの送受信の履歴を混在させて、時刻順に表示する。
図3の例では、
図2において発信者「春山秋海」が選択カーソル201で選択された状態でキー74が操作された場合である。よって、発信者「春山秋海」との間で過去に行った通信履歴のみが最新のものから時刻順に一覧表示される。
図3に示す発着信履歴画面では、特定された通信相手以外の発信者との通信履歴は表示されない。そして、表示される通信履歴としては、電話の着信履歴のみならず、電話の発信履歴、Eメール及びSMSの送受信履歴が含まれる。なお、
図3に示す各表示(アイコン、数字、文字など)は、
図2に示す各表示と同様であるので、ここでの説明は省略する。この
図3に示す画面を見ることによって、ユーザは通信相手との交信記録を知ってから、電話やSMSなどの応答を選択できる。すなわち、この
図3の画面を確認することにより、ユーザは、
図2における電話かメールかの選択時や
図4におけるメール作成中でも、過去にその通信相手とは電話が多かったのか、又は、メールが多かったのかを知ることができたり、あるいは、最新の通信履歴を知ることができたりする。これにより、通信状況を把握できるので、通信相手に違和感を持たさずに連絡(応答)できる。また、
図3に示す画面が表示されているときに、再びキー74が操作されると、制御部10は、
図2に示す画面表示に戻す。なお、
図3に示す画面からも、
図2に示す画面が表示されているときと同様の操作を行うことで、応答可能媒体アイコン23として表示されている電話アイコンやSMSアイコンを選択し、所望の応答が実行できる。
【0058】
〔補足2〕
図2において、応答画面21に表示されている応答可能媒体アイコン23の中から、SMSアイコンが選択された場合に、以下の動作を行うようにしてもよい。制御部10は、履歴記憶部15の実行履歴を参照して、電話着信時に通知された電話番号をメールアドレスに用いたSMS送信が過去に実行されたかを判断する第2の判断を行う。制御部10は、第2の判断の結果、SMS送信が過去に実行されていた場合、履歴記憶部15の成否履歴を参照して、実行されたSMS送信が成功したかを判断する第3の判断を行う。制御部10は、第3の判断の結果、SMS送信が成功していた場合は、
図4に示すメール作成画面を表示部1に表示する。制御部10は、第2の判断の結果、SMS送信が過去に実行されていない場合、または、第3の判断の結果、実行されたSMS送信が成功していない場合は、
図4に示すメール作成画面を表示するとともに、当該SMS送信が失敗するおそれがある旨を警告メッセージとして表示する。また、履歴記憶部15において、成否履歴のうち過去に成功したSMS送信と、過去に成功したSMS送信に使用された文字コードとを対応付けて記憶しておくようにしてもよい。制御部10は、第3の判断の結果、SMS送信が成功していた場合、履歴記憶部15を参照して、過去に成功したショートメッセージ送信に使用された文字コードを特定し、
図4に示すメール作成画面で用いられる文字コードとして設定する。従って、SMSは相手が受け取れる文字コードに制約をもっている場合があるが、同様に、過去に成功した文字コード記録を参照してメール作成を行うので、文面が相手に理解される形で届く可能性が高い。
【0059】
〔補足3〕
履歴記憶部15に記憶される履歴例は、
図5に示すような履歴リスト5でもよい。履歴リスト5は、
図5に示すように、本実施形態の携帯電話でやり取りされた電話の発着信及びメールの送受信の履歴を時系列に記憶した情報である。制御部10は、履歴リスト5の中から必要な情報を抽出し、
図2の着信履歴画面や、
図3の通信相手を特定した発着信履歴画面を作成し、表示部1に表示する。
【0060】
〔補足4〕
電話帳部16に記憶される電話帳例は、
図6に示すような電話帳リスト6でもよい。電話帳リスト6は、
図6に示すように、通信相手毎に、電話番号と、メールアドレス(Eメール用)とが対応付けられて記憶されている。また、
図6の例では、SMS送信で用いられる文字コード(Shift-JIS)、及び、SMS送信の成功率(+1)も通信相手毎に対応付けられている。制御部10は、条yじゅつしたように、履歴記憶部15に記憶されているSMS送信の履歴(実行履歴や成否履歴)に基づいて、成功率を算出し、電話帳リスト6に記録する。成功率の算出方法は、上述した方法の他に、例えば、SMSの送信または受信が成功した場合は+1とし、SMSの送信失敗は−1としてカウントするようにし、このカウント結果を電話帳リスト6に記録するようにしてもよい。また、制御部10は、受信したSMSの文字コードを電話帳リスト6に記録(更新)する。なお、制御部10は、電話帳リスト6に記録されているSMSの送信成功率を参照して、発着信媒体歴アイコン23としてSMSアイコンを表示するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、
図6に示すSMSの送信成功率が「+」の場合は表示するが、「0」や「−」の場合は、SMSアイコンを表示しないようにする。また、制御部10は、電話帳リスト6に記録された文字コードを用いて、SMS作成の設定を行い、
図4に示すメール作成画面を起動するようにしてもよい。なお、制御部10は、文字コードが電話帳リスト6に記録できていない場合や、新規の場合は、デフォルトの文字コードを設定する。
【0061】
〔補足5〕
上記実施形態では、
図1に示す待ち受け画面から着信履歴画面を表示した場合を説明したが、
図1に示す待ち受け画面から発信履歴画面を表示した場合について説明する。
図8は、発信履歴画面の表示から応答発信までの遷移図である。待ち受け画面100が表示されているときに、発信履歴画面を表示すべくキー76が操作されたとすると、制御部10は、履歴記憶部15を参照して、
図12に示す発信履歴画面を表示部1に表示させる。
図8の1200は、
図12の状態を示す。なお、
図12に示す各表示(アイコン、数字、文字等)は、
図2に示す各表示と同様であるので、ここでの説明は省略する。
図12に示す発信履歴画面からも、発信相手を選んで、電話、SMS、メールのいずれかの応答発信ができる。
【0062】
〔補足6〕
応答画面21の応答可能媒体アイコン23は、時刻(日時)に応じて表示されるか否かが決められるようにしてもよい。ここでは、例として、
図9に示す待ち受け画面から
図10に示す着信履歴画面を表示させた場合で説明する。
図10の着信履歴画面は、
図2のそれと比較すると、応答画面において表示される応答可能媒体アイコン23のうち、SMSアイコンが表示されておらず、電話アイコンのみが表示されている。その理由を以下に説明する。
図9の待ち受け画面における日時表示101が「8:40」であるため、この時点では、例えば
図5の履歴リスト5を見ても判別できるように、該当通信相手からSMSを受け取っていない。よって、制御部10は、応答手段としてSMS送信を選んだ場合、その成功率が予測不能であるので、応答可能媒体アイコン23としてSMSアイコンを表示しないように制御する。さらに、
図10の着信履歴画面が表示されているときに、キー74が操作されると、制御部10は、履歴記憶部15(
図5の履歴リスト)を参照して必要な情報を抽出し、
図11に示す発着信履歴画面を表示部1に表示させる。
図11の画面は、
図3と同様に、通信相手を特定して、その通信相手との通信履歴(電話の発着信履歴やメールの送受信履歴)のみを表示する画面である。ユーザは、
図11の画面を見ると、通信相手「春山秋海」に対する着信が2件しかないことを確認できる。なお、上記のいずれの履歴も最新の発着呼を上位とする逆時間順で図示している。
【0063】
このように、本実施形態によれば、着信履歴画面の表示から、電話、SMS、Eメールのいずれかを同様に発信できるばかりでなく、着信履歴表示と、相手に絞った発着信履歴を見ることによって、相手への応答内容を事前に考慮してから、発信ができるため、質の高い応答が可能である。
【0064】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
【0065】
例えば、上述した各実施形態における動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0066】
ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させてもよい。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させてもよい。
【0067】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。
【0068】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送してもよい。または、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送してもよい。コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0069】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0070】
また、上記実施形態で説明したシステムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。