特許第5663708号(P5663708)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5663708オンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法
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  • 特許5663708-オンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5663708
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】オンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/02 20060101AFI20150115BHJP
   G01N 1/00 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 1/22 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/54 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/26 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/08 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/72 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/68 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/14 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/46 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 30/88 20060101ALI20150115BHJP
   G01N 33/00 20060101ALI20150115BHJP
【FI】
   G01N30/02 Z
   G01N1/00 101S
   G01N1/22 P
   G01N1/22 X
   G01N1/00 101R
   G01N30/54 F
   G01N30/26 M
   G01N30/08 G
   G01N30/72 F
   G01N30/68 C
   G01N30/14 Z
   G01N30/46 E
   G01N30/88 M
   G01N30/88 X
   G01N30/88 G
   G01N33/00 C
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-530075(P2014-530075)
(86)(22)【出願日】2012年7月20日
(65)【公表番号】特表2014-529080(P2014-529080A)
(43)【公表日】2014年10月30日
(86)【国際出願番号】CN2012000980
(87)【国際公開番号】WO2013037182
(87)【国際公開日】20130321
【審査請求日】2014年3月28日
(31)【優先権主張番号】201110274853.0
(32)【優先日】2011年9月16日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514063917
【氏名又は名称】武▲漢▼市天虹▲儀▼表有限▲責▼任公司
【氏名又は名称原語表記】WUHAN TIANHONG INSTRUMENTS CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100105050
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲田 公一
(72)【発明者】
【氏名】李虹▲傑▼
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼▲長▼▲綿▼
(72)【発明者】
【氏名】蒋茂▲貴▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲ペン▼蛟
【審査官】 土岐 和雅
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−126817(JP,A)
【文献】 特開2005−249691(JP,A)
【文献】 特開平10−260170(JP,A)
【文献】 特開2000−146939(JP,A)
【文献】 特開2000−171449(JP,A)
【文献】 特開平06−160329(JP,A)
【文献】 実開昭56−109052(JP,U)
【文献】 特開2011−106911(JP,A)
【文献】 特開2003−202324(JP,A)
【文献】 米国特許第05168746(US,A)
【文献】 米国特許第04759210(US,A)
【文献】 国際公開第94/022009(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N1/00〜1/44、30/00〜30/96、31/00〜31/22、33/00〜33/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体オンライン揮発性有機物分析器であって、
1つの六方弁(101)及びそれぞれ前記六方弁(101)に連通されたフィルタ(102)、内部標準吸気管(103)、外部標準吸気管(104)、第1電磁弁(105)、及び第2電磁弁(106)を備え、前記第1電磁弁(105)が第2電磁弁(106)に連通されたサンプリング装置(1)と、
給気装置(2)と、
それぞれ前記サンプリング装置(1)と給気装置(2)に接続された、1つの十二方弁(301)及びそれぞれ十二方弁(301)に連通された第1除水管(302)、第2除水管(303)、第1濃縮管(304)、及び第2濃縮管(305)を備え、前記第1除水管(302)と第2除水管(303)は同時に上記第2電磁弁(106)に連通された冷却装置(3)と、を備え、
該両空管冷濃縮両検出器気体オンライン揮発性有機物分析器は、更に1つのそれぞれ前記サンプリング装置(1)と給気装置(2)に接続された気体流量制御装置(4)、前記気体流量制御装置(4)に接続された分析装置(5)、及び前記分析装置(5)に接続されたデータ採集、処理装置を備え、
前記冷却装置(3)は更に1つのCOトラップ管(306)を備え、前記第2除水管(303)はCOコレクタ(306)により十二方弁(301)に連通され、前記第1除水管(302)、第2除水管(303)、第1濃縮管(304)及び第2濃縮管(305)が1つの低温コールドトラップ装置の中に設置されたことを特徴とする気体オンライン揮発性有機物分析器。
【請求項2】
前記気体流量制御装置(4)は、第3電磁弁(401)、第4電磁弁(402)、それぞれ前記第3電磁弁(401)と第4電磁弁(402)に連通された第1質量流量制御器(404)と第2質量流量制御器(405)、同時に前記第3電磁弁(401)と第4電磁弁(402)に連通された第3質量流量制御器(406)、同時に前記第1質量流量制御器(404)、第2質量流量制御器(405)、上記第1電磁弁(105)及び1つのサンプリングポンプ(408)に連通された第5電磁弁(403)、及び前記第3質量流量制御器(406)により同時に前記第3電磁弁(401)と第4電磁弁(402)に連通された減圧弁(407)を備えることを特徴とする請求項1に記載の気体オンライン揮発性有機物分析器。
【請求項3】
前記の分析装置(5)は、1つのカラムボックス(501)、カラムボックス(501)内に設置され且つそれぞれ上記十二方弁(301)に連通された第1キャピラリーカラム(502)と第2キャピラリーカラム(503)、前記第1キャピラリーカラム(502)に連通された第1検出器(504)、及び前記第2キャピラリーカラム(503)に連通された第2検出器(505)を備えることを特徴とする請求項2に記載の気体オンライン揮発性有機物分析器。
【請求項4】
前記の給気装置(2)は、窒素給気器(201)、ヘリウム給気器(202)、空気給気器(203)、及び水素給気器(204)を備え、前記窒素給気器(201)が上記減圧弁(407)に連通され、前記ヘリウム給気器(202)が上記十二方弁(301)に連通されて、前記空気給気器(203)と水素給気器(204)はいずれも上記第2検出器(505)に連通され、上記第1検出器(504)は質量分析検出器を採用し、上記第2検出器(505)は水素炎検出器を採用することを特徴とする請求項3に記載の気体オンライン揮発性有機物分析器。
【請求項5】
前記第1除水管(302)と第2除水管(303)は内径1.0-1.5mm、長30cm-40cm の空ガラス管又は空石英管を採用し、前記第1除水管(302)と第2除水管(303)の外壁にいずれも温度が調整制御可能な加熱線を巻き付け、前記第1濃縮管(304)及び第2濃縮管(305)はいずれも内径0.53mm且つ長30cm-40cm の空キャピラリーカラムを採用し、前記第1濃縮管(304)は活性化した石英キャピラリーカラムを採用し、前記第2濃縮管(305)はPLOT(多孔質層オープンチューブラ)キャピラリーカラムを採用し、前記第1濃縮管(304)と第2濃縮管(305)の外壁にいずれも温度が調整制御可能な加熱線を巻き付けることを特徴とする請求項1に記載の気体オンライン揮発性有機物分析器。
【請求項6】
前記COトラップ管(306)は内径4mm、長15cmのPTFE(Polytetrafluoroethylene)管であり、管内にアルカリアスベストを充填することを特徴とする請求項1に記載の気体オンライン揮発性有機物分析器。
【請求項7】
気体オンライン揮発性有機物分析器を用いてオンライン揮発性有機物を分析する方法であって、
サンプリングポンプ(408)をオンして、サンプル気体がフィルタ(102)を経てサンプリング気体経路に進入し、六方弁(101)のS1位置の入り口に進入し、S6位置の公共口から出て、第2電磁弁(106)を通過した後、サンプル気体が2つの経路に分けられる:
第1気体経路のサンプル気体は、第1除水管(302)を通過して十二方弁(301)の12番号位置に進入し、11番号位置から出てから、第1濃縮管(304)に進入し、揮発性有機物C-C12炭化水素化合物、酸素(窒素、硫黄)含有有機物、ハロゲン化炭化水素が第1濃縮管(304)内に凝結濃縮されて、他の気体が十二方弁(301)の8番号位置に進入し、7番号位置から出てから第4電磁弁(402)を経てから、第2質量流量制御器(405)を通過して更に第5電磁弁(403)を経て、サンプリングポンプ(408)で放出され、
第2気体経路のサンプル気体は、第2除水管(303)に進入してCOトラップ管(306)を通過して十二方弁(301)の1番号位置に進入し、2番号位置から出て第2濃縮管(305)に進入し、C2-C5炭化水素化合物が定量的に第2濃縮管(305)内に凝結濃縮され、他の気体が十二方弁(301)の5番号位置に進入し、6番号位置から出て、第3電磁弁(401)を通過して第1質量流量制御器(404)を経て、更に第5電磁弁(403)を通過してサンプリングポンプ408で放出され、
サンプル気体採集プログラムを完成し、そしてデータ採集、処理装置により分析装置におけるデータを分析して、第1除水管(302)の温度は-20℃であり、第2除水管(303)が-80℃であり、第1濃縮管(304)と第1濃縮管(305)の温度がいずれも-155℃程度であるサンプル気体を採集するステップ1と、
第1濃縮管(304)と第2濃縮管(305)を同時に快速加熱し、-155℃から100℃に上昇した後、昇温速度が40℃/sであり、2つの濃縮管内の揮発性有機物が快速脱着されて、具体的な操作は以下のようである:
第1気体経路にヘリウム給気器(202)でヘリウムを供給し、十二方弁(301)の9番号位置で進入し、8番号位置から出て、第1濃縮管(304)に進入し、脱着した有機物がヘリウムのパージで十二方弁(301)の11番号位置と10番号位置を通過して、カラムボックス(501)に進入し、第1キャピラリーカラム(502)の中で分離され、更に第1検出器(504)に進入して定性、定量分析し、第1キャピラリーカラムが長60m、内径0.25mmのキャピラリーカラムであり、
第2気体経路に窒素給気器(201)で窒素を供給し、十二方弁(301)の4番号位置と5番号位置で第2濃縮管(305)に進入し、脱着したC2-C5炭化水素化合物は窒素パージで十二方弁(301)の2番号位置と3番号位置を経て、カラムボックス(501)に進入し、第2キャピラリーカラム(503)の中で分離され、更に第2検出器(505)に進入し、C2-C5炭化水素化合物に対して定性と定量分析して、第2キャピラリーカラムは長15m、内径0.32mmのキャピラリーカラムであり、上記第1濃縮管(304)と第2濃縮管(305)を熱脱着する期間に、冷却が停止しなくて、低温コールドトラップ装置の保持温度は-155℃〜-150℃であるステップ1で採集されたサンプル気体を熱脱着するステップ2と、
第1除水管(302)と第2除水管(303)及び第1濃縮管(304)と第2濃縮管(305)を100℃以上に加熱し、低温コールドトラップ装置の保持温度は-155℃〜-150℃であり、窒素給気器(201)で提供されたパージ気体とする窒素は減圧弁(407)と第3質量流量制御器(406)を経て2つの経路に分けられる:
窒素は第4電磁弁(402)を経て、十二方弁(301)の7番号位置と8番号位置を経て第1濃縮管(304)をブローバックし、更に十二方弁(301)の11番号位置と12番号位置を経て第1除水管(302)に進入し、管における水気をパージし、第2電磁弁(106)と第1電磁弁(105)を経て、最後に第5電磁弁(403)を経てサンプリングポンプ(408)で放出され、
窒素は第3電磁弁(401)を経て、十二方弁(301)の6番号位置と5番号位置を経て第2濃縮管(305)をブローバックし、更に十二方弁(301)の2番号位置と1番号位置を経てCOトラップ管(306)に進入し、更に第2除水管(303)に進入し、第2電磁弁(106)と第1電磁弁(105)を経て、最後に第5電磁弁(403)を経てサンプリングポンプ(408)で放出される加熱ブローバックして浄化するステップ3と、を含むことを特徴とする気体オンライン揮発性有機物分析器を用いてオンライン揮発性有機物を分析する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体における揮発性有機物分析器及びその使用方法に関し、特に気体における揮発性有機物オンライン分析器及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds,VOCsと略称する)とは、沸点範囲が50℃-260℃であり、室温で飽和蒸気圧が133.322 Paを超える化合物である。このような化合物は広範囲に室内外の空気に存在し、対流圏のオゾンの増加と他の酸化剤の生成には重要な役割を果たし、さらに直接に有機エアロゾルなどの二次汚染物質を生成することもできる。さらに重要なことは、VOCs成分における一部の化合物、例えばベンゼン、1, 3-ブタジエンなどが潜在的な発癌作用を持っていることであり、このため、環境におけるVOCsの存在、由来、分布規律、移行転換及びその人体健康に対する影響の研究はずっと注目されたものであり、且つ国内外の研究重点となる。VOCsの組分が複雑で、含有量が微少で、簡単で信頼可能なVOCsサンプリング及び測定方法を確立することはこの研究を実現する必要な手段である。
【0003】
現在、大気における揮発性有機物分析方法は、主に1現場サンプリング-実験室分析システム、2現場オンライン接続自動監視システムを有する。
【0004】
現場サンプリング-実験室分析システムについて、該システム現場サンプリング方法は主にエアバッグサンプリング、ステンレスタンクサンプリング、吸着剤管サンプリングを有し、エアバッグサンプリングは、内表面にVOCを吸着するので、現在に少なく使用するものになり、ステンレスタンクサンプリングの効果が比較的に良いが、サンプル気体(常に液体窒素を添加する)を液体窒素で低温冷却して前濃縮する必要があり、操作が複雑で、コストが高いものになり、吸着剤管サンプリングはVOCの吸着と脱着効率の問題、及び多い吸着剤の干渉、吸着剤管の切り替えなどの問題が存在する。実験室分析方法は、主にガスクロマトグラフィー(ガスクロマトグラフ/水素炎イオン化検出器/光イオン化検出器)、ガスクロマトグラフ/質量分析法である。現場サンプリング-実験室分析システムが気体におけるVOCを分析する主な欠点は、環境空気における揮発性有機物にリアルタイムの連続自動監視を実施することができなく、大気におけるVOC濃度の急速な変化をキャプチャすることができないことである。
【0005】
現場オンライン接続自動監視システムについて、現在、このような監視システムの分析原理は主に吸着剤管サンプリング(室温/低温)/熱脱着ガスクロマトグラフィーであり、検出器は主に水素炎イオン化検出器(FID)と光イオン化検出器(PID)である。このようなオンライン分析システムの主な欠点は吸着剤管サンプリングが存在する異なるVOCに対する吸着/脱着効率、吸着剤管の切り替えの問題、FIDとPIDの両検出器がVOC定性分析に対する非専属性及び異なるVOCの選択的検出問題(FIDは炭化水素化合物のみを検出するためのものであり、PIDは一部のC2とC3炭化水素化合物(例えばエタン、プロパン)及び一部のハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、トリクロロメタン、ジクロロエタンなど)と酸素(窒素、硫黄)含有化合物(例えばメタノール、アクリロニトリル、硫化カルボニルなど)を検出することができない)である。このため、現在、オンラインVOC分析器は主にC2-C12炭化水素化合物を分析することに用いられ、且つC2-C5とC6-C12炭化水素化合物は2つの分析器でそれぞれ完成する必要があり、一回の分析で同時にC2-C12炭化水素化合物、酸素(窒素、硫黄)含有VOC及びハロゲン化炭化水素を検出することができない。
【0006】
現在、環境大気揮発性有機物に対する研究の開始が遅れて、大気揮発性有機物に対する採集分析は主に国外の大型分析デバイスと機器に依存し、価格が高価で、且つ分析過程が複雑で、まだリアルタイムのオンライン接続自動分析を実現しなく、大気汚染研究の実際需要と大きな差がある。このため、VOCsのサンプリング方法と分析技術を研究更新し、高感度、操作が簡単で、経済的で実用的且つ維持しやすいVOCs分析機器を発展し、VOCsオンライン接続自動監視技術を発展することは、大気環境監視研究分野には重要な意義を持っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、主に従来の技術に存在する、液体窒素を用いて冷却することには不断に液体窒素を添加する必要があり、応用環境と自動化を制限する技術問題を解決しており、電子極低温冷却技術と方法を用いて、分析システムの操作プログラムを簡単化し、長期連続操作することができ、自動化を便利になるオンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法を応用することである。
【0008】
本発明の他の1つの目的は、従来の技術において吸着剤管サンプリングを応用することに存在する一部のVOCの低吸着効率、及び吸着管の切り替え等の技術問題を解決し、長期使用可能な、空キャピラリーカラムを用いて低温で凝結濃縮するオンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法を提供することである。
【0009】
本発明のまた他の1つの目的は、従来のオンライン検出技術において単一の気体経路でサンプリングし、二つの機器でC2-C12炭化水素化合物を検出することに存在する技術問題を解決し、2つの気体経路で同時にサンプリングし、それぞれC2-C5とC5-C12炭化水素化合物を濃縮し、1つの機器で同時にC2-C12炭化水素化合物を検出するオンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法を提供することである。
【0010】
本発明の別の1つの目的は、従来のオンライン検出技術において選択性検出器(FIDとPID)を使用することに存在する、検出するVOCの種類が少ない技術問題を解決し、FIDとMSの両検出器の検出技術と方法を用いて、一回の分析で同時にC2-C12炭化水素化合物、酸素(窒素、硫黄)含有化合物及びハロゲン化炭化水素などの各種の揮発性有機物を検出するオンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法を提供することである。
【0011】
本発明の最後の1つの目的は、従来の大気揮発性有機物分析において存在する現場サンプリング-実験室分析と現場オンライン接続自動監視を兼備することができない技術問題を解決し、現場サンプリング(サンプリングタンクサンプリング)-実験室分析に用いることができるとともに、現場オンライン接続で自動に揮発性有機物を検出することに用いることができるオンライン揮発性有機物分析器及びその使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の前記技術問題は主に以下の技術案で解決することができる:
気体オンライン揮発性有機物分析器であって、サンプリング装置、給気装置、及びそれぞれ前記サンプリング装置と給気装置に接続された冷却装置を備え、該両空管冷濃縮両検出器オンライン揮発性有機物分析器は、それぞれ前記サンプリング装置と給気装置に接続された気体流量制御装置、前記気体流量制御装置に接続された分析装置、及び前記分析装置に接続されたデータ採集、処理装置を更に備えることを特徴とする。
【0013】
上記の気体オンライン揮発性有機物分析器において、前記サンプリング装置は、1つの六方弁及びそれぞれ前記六方弁に連通されたフィルタ、サンプル気体吸気管(ソフトウェア設定により連続サンプル供給と単回サンプル供給を選択することができる)、内部標準吸気管、外部標準吸気管、第1電磁弁、及び第2電磁弁を備え、前記第1電磁弁が第2電磁弁と連通する。
【0014】
上記の気体オンライン揮発性有機物分析器において、前記冷却装置は、十二方弁及びそれぞれ十二方弁に連通された第1除水管と、第2除水管と、第1濃縮管と、第2濃縮管と、を備え、前記第1除水管と第2除水管は同時に上記第2電磁弁と連通する。
【0015】
上記の気体オンライン揮発性有機物分析器において、前記冷却装置は更にCOトラップ管を備え、前記第2除水管はCOコレクタにより十二方弁に連通され、前記第1除水管、第2除水管、第1濃縮管及び第2濃縮管が低温コールドトラップ装置に設置される。
【0016】
上記の気体オンライン揮発性有機物分析器において、前記気体流量制御装置は、第3電磁弁と、第4電磁弁と、それぞれ前記第3電磁弁と第4電磁弁に連通された第1質量流量制御器及び第2質量流量制御器と、同時に前記第3電磁弁と第4電磁弁に連通された第3質量流量制御器と、同時に前記第1質量流量制御器、第2質量流量制御器、上記第1電磁弁及び1つのサンプリングポンプに連通された第5電磁弁と、前記第3質量流量制御器により同時に前記第3電磁弁と第4電磁弁に連通された減圧弁と、を備える。
【0017】
上記の気体オンライン揮発性有機物分析器において、前記の分析装置は、1つのカラムボックスと、カラムボックス内に設置され且つそれぞれ上記十二方弁に連通された第1キャピラリーカラム及び第2キャピラリーカラムと、前記第1キャピラリーカラムに連通された第1検出器と、前記第2キャピラリーカラムに連通された第2検出器と、を備える。
【0018】
上記の気体オンライン揮発性有機物分析器において、前記の給気装置は、窒素給気器、ヘリウム給気器、空気給気器及び水素給気器を備え、前記窒素給気器が上記減圧弁に連通され、前記ヘリウム給気器が上記十二方弁に連通され、前記空気給気器と水素給気器はいずれも上記第2検出器に連通され、上記第1検出器は質量分析検出器を採用し、上記第2検出器は水素炎検出器を採用する。
【0019】
上記の気体オンライン揮発性有機物分析器において、前記第1除水管と第2除水管は内径1.0-1.5mm、長30cm-40cmの空ガラス管又は空石英管を採用し、前記第1除水管と第2除水管の外壁にいずれも温度が調整制御可能な加熱線を巻き付け、前記第1濃縮管及び第2濃縮管はいずれも内径0.53mm且つ長30cm-40cmの空キャピラリーカラムを採用し、前記第1濃縮管は活性化した石英キャピラリーカラムを採用し、前記第2濃縮管はPLOT(多孔質層オープンチューブラ)キャピラリーカラムを採用し、前記第1濃縮管と第2濃縮管の外壁にいずれも温度が調整制御可能な加熱線を巻き付ける。
【0020】
上記のオンライン揮発性有機物分析器において、前記COトラップ管は内径4mm、長15cmのPTFE(Polytetrafluoroethylene)管又はガラス管であり、管内にアルカリアスベストを充填する。
【0021】
両空管冷濃縮両検出器気体オンライン揮発性有機物分析器を用いてオンライン揮発性有機物を行う分析方法であって、
サンプリングポンプをオンして、サンプル気体がフィルタを経てサンプリング気体経路に進入し、六方弁S1位置の入り口に進入し、S6位置の公共口から出て、第2電磁弁を通過した後、サンプル気体が2つの経路に分けられる:
第1気体経路のサンプル気体は、第1除水管を通過して十二方弁12番号位置に進入し、11番号位置から出てから第1濃縮管に進入し、揮発性有機物C-C12炭化水素化合物、酸素含有有機物、ハロゲン化炭化水素は第1濃縮管内に凝結濃縮されて、他の気体は十二方弁の8番号位置に進入し、7番号位置から出てから第4電磁弁を経過した後、第2質量流量制御器を通過して更に第5電磁弁を経て、サンプリングポンプで放出され、
第2気体経路のサンプル気体は、第2除水管に進入し、COトラップ管を通過して十二方弁1番号位置に進入し、2番号位置から出て第2濃縮管に進入し、C2-C5炭化水素化合物は定量的に第2濃縮管内に凝結濃縮され、他の気体が十二方弁5番号位置に進入し、6番号位置から出て、第3電磁弁を通過して第1質量流量制御器を経て、更に第5電磁弁を通過してサンプリングポンプから放出され、
第1除水管の温度が-20℃であり、第2除水管が-80℃であり、第1濃縮管と第1濃縮管の温度はいずれも-155℃ほどであるサンプル気体を採集するステップ1と、
第1濃縮管と第2濃縮管を同時に快速加熱し、-155℃から100℃に上昇した後、昇温速度は40℃/sであり、2つの濃縮管内の揮発性有機物が快速に脱着し、具体的な操作は以下のようである:
第1気体経路はヘリウム給気器からヘリウムを供給し、十二方弁9番号位置から進入し8番号位置から出て、第1濃縮管に進入し、脱着したC5-C12炭化水素有機物、酸素含有(窒素、硫黄)及びハロゲン化炭化水素などの化合物をヘリウムのパージで十二方弁の11番号位置と10番号位置を経て、カラムボックスに進入し、第1キャピラリーカラムの中に分離され、更に第1検出器に進入して定性、定量分析を行い、第1キャピラリーカラムが長60m、内径0.25mmのキャピラリーカラムであり、
第2気体経路は窒素給気器から窒素を供給し、十二方弁の4番号位置と5番号位置から第2濃縮管に進入し、脱着したC2-C5炭化水素化合物は、窒素パージで十二方弁の2番号位置と3番号位置を経て、カラムボックスに進入し、第2キャピラリーカラムの中に分離され、更に第2検出器に進入し、C2-C5炭化水素化合物に対して定性及び定量分析を行い、第2キャピラリーカラムが長15m、内径0.32mmのキャピラリーカラムであり、上記第1濃縮管と第2濃縮管の熱脱着の期間に、冷却が停止しなくて、低温コールドトラップ装置の保持温度が-155℃程度であり、
分析過程においてデータ採集システムによりデータを採集し、分析プログラムを完成した後、データ処理システムにより採集したデータを処理する、ステップ1に採集したサンプル気体を熱脱着及び定性、定量分析するステップ2と、
第1除水管と第2除水管及び第1濃縮管と第2濃縮管を100℃以上に加熱し、低温コールドトラップ装置の保持温度が-155℃程度であり、
窒素給気器から提供されたパージ気体とする窒素は減圧弁と第3質量流量制御器を経て2つの経路に分けられる:
窒素は第4電磁弁を経過して、十二方弁の7番号位置と8番号位置を経て、第1濃縮管をブローバックし、更に十二方弁の11番号位置と12番号位置を経て第1除水管に進入し、管の中の水気をパージし、第2電磁弁と第1電磁弁を経て、最後に第5電磁弁を経てサンプリングポンプで放出され、
窒素が第3電磁弁を経て十二方弁の6番号位置と5番号位置を経て第2濃縮管をブローバックし、更に十二方弁の2番号位置と1番号位置を経てCOトラップ管に進入し、更に第2除水管に進入し、第2電磁弁と第1電磁弁を経て、最後に第5電磁弁を経てサンプリングポンプで放出する、加熱ブローバックして浄化するステップ3と、を含む。
【発明の効果】
【0022】
このため、本発明は以下の利点を有する:1.本発明は、電子冷却技術を採用して超低温冷却を実現し、液体窒素を用いて冷却すると、常に液体窒素を添加する必要があり、応用条件が限定された欠点を防止しており、長期に連続自動運行することができ、自動化操作を便利になり、2.本発明は空キャピラリーカラムを用いて揮発性有機化合物を低温凝結濃縮し、濃縮効率/脱着効率が高くし、吸着剤管の吸着濃縮において一部の有機物の吸着/脱着効率が悪く及び吸着管を切り替える欠点を防止し、長期に連続自動運行することができ、自動化操作を便利になり、3.本発明は、両空キャピラリーカラム低温濃縮技術を採用して、一回のサンプリングでそれぞれC2-C5炭化水素化合物とC5-C12炭化水素化合物、酸素含有(窒素、硫黄)化合物及びハロゲン化炭化水素などの多種の揮発性有機化合物を濃縮することができ、4.本発明は両分析カラム、両検出器分析技術を採用し、選択性検出器(FID)とユニバーサル検出器(MS)を結合し、揮発性有機物の定性分析、定量分析の能力を向上させ、一回のサンプリングで同時にC2-C12炭化水素化合物、酸素含有(窒素、硫黄)化合物及びハロゲン化炭化水素などの多種の揮発性有機有機物を分析し、5.本発明のサンプリング方法は連続サンプリングと単回サンプリング機能を有し、即ち、実験室において単回サンプリング操作により現場サンプリングタンクで採集されたサンプルを分析してもよく、自動監視ステーションに置きオンライン接続自動監視を実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】は本発明の1種の作動原理模式図である。
【0024】
図面1の5つの部分を具体的に説明し且つそれぞれの図面を画く必要があるかどうか?
1(101-106)サンプリング装置
2(201-204)給気装置
3(301-306)冷却装置
4(401-408)気体制御装置
5(501-505)分析検出装置
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施例により、図面を参照しながら、本発明の技術案を更に具体的に説明する。
【0026】
実施例:
気体オンライン揮発性有機物分析器であって、サンプリング装置1と、給気装置2と、それぞれ前記サンプリング装置1と給気装置2に接続された冷却装置3とを備え、該両空管冷濃縮両検出器オンライン揮発性有機物分析器は更に1つのそれぞれ前記サンプリング装置1と給気装置2に接続された気体流量制御装置4と、前記気体流量制御装置4に接続された分析装置5と、前記分析装置5に接続されたデータ採集、処理装置と、を備える。
【0027】
サンプリング装置1は、1つの六方弁101及びそれぞれ六方弁101に連通されたフィルタ102、内部標準吸気管103、外部標準吸気管104、第1電磁弁105及び第2電磁弁106を備え、第1電磁弁105と第2電磁弁106に連通される。
【0028】
冷却装置3は、1つの十二方弁301及びそれぞれ十二方弁301に連通された第1除水管302、第2除水管303、第1濃縮管304及び第2濃縮管305を備え、第1除水管302と第2除水管303は同時に第2電磁弁106に連通され、第1除水管302と第2除水管303は内径1.0-1.5mm、長30cm-40cmの空ガラス管又は空石英管を採用し、第1除水管302と第2除水管303の外壁にいずれも温度が調整制御可能な加熱線を巻き付け、第1濃縮管304及び第2濃縮管305はいずれも内径0.53mm且つ長30cm-40cmの空キャピラリーカラムを採用し、第1濃縮管304は非活性化の石英キャピラリーカラムを採用し、第2濃縮管305はPLOTキャピラリーカラムを採用し、第1濃縮管304と第2濃縮管305の外壁にいずれも温度が調整制御可能な加熱線を巻き付ける。
【0029】
冷却装置3は更に1つのCOトラップ管306を備え、第2除水管303はCOコレクタ306により十二方弁301に連通され、第1除水管302、第2除水管303、第1濃縮管304及び第2濃縮管305が1つの低温コールドトラップ装置に設置され、COトラップ管306は内径4mm、長15cmのPTFE管又はガラス管であり、管内にアルカリアスベストを充填し、管の両端にそれぞれ1cmのグラスウールを充填してアルカリアスベストを固定し、アルカリアスベストが気体で吹き出されることを防止する。
【0030】
気体流量制御装置4は、第3電磁弁401、第4電磁弁402、それぞれ第3電磁弁401と第4電磁弁402に連通された第1質量流量制御器404と第2質量流量制御器405、同時に第3電磁弁401と第4電磁弁402に連通された第3質量流量制御器406、同時に第1質量流量制御器404、第2質量流量制御器405、上記第1電磁弁105及び1つのサンプリングポンプ408に連通された第5電磁弁403、及び第3質量流量制御器406により同時に第3電磁弁401と第4電磁弁402に連通された減圧弁407を備える。
【0031】
分析装置5は、1つのカラムボックス501、カラムボックス501内に設置されて且つそれぞれ上記十二方弁301に連通された第1キャピラリーカラム502と第2キャピラリーカラム503、第1キャピラリーカラム502に連通された第1検出器504、及び第2キャピラリーカラム503に連通された第2検出器505を備える。カラムボックスは加熱、プログラム昇温、温度制御機能を有し、2つの長60mのキャピラリーカラムを取り付けることができ、2つのサンプル注入器を取り付けて、両検出器に接続される。サンプル注入器と検出器は昇温、温度制御機能を有する。
【0032】
給気装置2は窒素給気器201、ヘリウム給気器202、空気給気器203及び水素給気器204を備え、窒素給気器201と減圧弁407に連通されて、ヘリウム給気器202が十二方弁301に連通され、空気給気器203と水素給気器204はいずれも第2検出器505に連通されて、第1検出器504は質量分析検出器を採用し、第2検出器505は水素炎検出器を採用する。
【0033】
以下、以上の気体オンライン揮発性有機物分析器を応用してオンライン分析する方法を説明する。
【0034】
サンプリングポンプ408をオンして、サンプル気体がフィルタ102を経てサンプリング気体経路に進入し、六方弁101のS1位置の入り口に進入し、S6位置の公共口から出て、第2電磁弁106を通過した後、サンプル気体が2つの経路に分けられる:
第1気体経路のサンプル気体は、第1除水管302を通過して十二方弁301の12番号位置に進入し、11番号位置から出てから、第1濃縮管304に進入し、揮発性有機物C-C12炭化水素化合物、酸素(窒素、硫黄)含有有機物、ハロゲン化炭化水素が第1濃縮管304内に凝結濃縮されて、他の気体が十二方弁301の8番号位置に進入し、7番号位置から出てから第4電磁弁402を経てから、第2質量流量制御器405を通過して更に第5電磁弁403を経て、サンプリングポンプ408で放出され、
第2気体経路のサンプル気体は、第2除水管303に進入してCOトラップ管306を通過して十二方弁301の1番号位置に進入し、2番号位置から出て第2濃縮管305に進入し、C2-C5炭化水素化合物が定量的に第2濃縮管305内に凝結濃縮され、他の気体が十二方弁301の5番号位置に進入し、6番号位置から出て、第3電磁弁401を通過して第1質量流量制御器404を経て、更に第5電磁弁403を通過してサンプリングポンプ408で放出され、
サンプル気体採集プログラムを完成し、そしてデータ採集、処理装置により分析装置におけるデータを分析して、第1除水管302の温度は-20℃であり、第2除水管303が-80℃であり、第1濃縮管304と第1濃縮管305の温度がいずれも-155℃程度であるサンプル気体を採集するステップ1と、
第1濃縮管304と第2濃縮管305を同時に快速加熱し、-155℃から100℃に上昇した後、昇温速度が40℃/sであり、2つの濃縮管内の揮発性有機物が快速脱着されて、具体的な操作は以下のようである:
第1気体経路にヘリウム給気器202でヘリウムを供給し、十二方弁301の9番号位置で進入し、8番号位置から出て、第1濃縮管304に進入し、脱着したC5-C12炭化水素化合物、酸素(窒素、硫黄)含有有機物及びハロゲン化炭化水素がヘリウムのパージで十二方弁301の11番号位置と10番号位置を通過して、カラムボックス501に進入し、第1キャピラリーカラム502の中で分離され、更に第1検出器504に進入して定性、定量分析し、第1キャピラリーカラムが長60m、内径0.25mmのキャピラリーカラムであり、
第2気体経路に窒素給気器201で窒素を供給し、十二方弁301の4番号位置と5番号位置で第2濃縮管305に進入し、脱着したC2-C5炭化水素化合物は窒素パージで十二方弁301の2番号位置と3番号位置を経て、カラムボックス501に進入し、第2キャピラリーカラム503の中で分離され、更に第2検出器505に進入し、C2-C5炭化水素化合物に対して定性と定量分析して、第2キャピラリーカラムは長15m、内径0.32mmのキャピラリーカラムであり、上記第1濃縮管304と第2濃縮管305を熱脱着する期間に、冷却が停止しなくて、低温コールドトラップ装置の保持温度は-155℃〜-150℃であるステップ1で採集されたサンプル気体を熱脱着するステップ2と、
第1除水管302と第2除水管303及び第1濃縮管304と第2濃縮管305を100℃以上に加熱し、低温コールドトラップ装置の保持温度は-155℃〜-150℃であり、窒素給気器201で提供されたパージ気体とする窒素は減圧弁407と第3質量流量制御器406を経て2つの経路に分けられる:
窒素は第4電磁弁402を経て、十二方弁301の7番号位置と8番号位置を経て第1濃縮管304をブローバックし、更に十二方弁301の11番号位置と12番号位置を経て第1除水管302に進入し、管における水気をパージし、第2電磁弁106と第1電磁弁105を経て、最後に第5電磁弁403を経てサンプリングポンプ408で放出され、
窒素は第3電磁弁401を経て、十二方弁301の6番号位置と5番号位置を経て第2濃縮管305をブローバックし、更に十二方弁301の2番号位置と1番号位置を経てCOトラップ管306に進入し、更に第2除水管303に進入し、第2電磁弁106と第1電磁弁105を経て、最後に第5電磁弁403を経てサンプリングポンプ408で放出される加熱ブローバックして浄化するステップ3と、を含む。
【0035】
本分析器は連続自動に同時に大気における揮発性C2-C12炭化水素化合物、酸素(窒素、硫黄)含有有機物及びハロゲン化炭化水素を分析することができ、在本実施例において、上記低温コールドトラップ装置は、発明特許200810118237.4の低温コールドトラップを採用する。
【0036】
本文に述べた具体的な実施例はただ本発明の精神に対して例を挙げて説明する。当業者は述べた具体的な実施例を種々の修正又は補修し又は類似の形態で切り替えることができるが、本発明の精神を逸脱しなくて又は付属の請求項で定義された範囲を超えないものである。
【0037】
本文には、サンプリング装置1、六方弁101、フィルタ102、内部標準吸気管103、外部標準吸気管104、第1電磁弁105、第2電磁弁106、給気装置2、窒素給気器201、ヘリウム給気器202、空気給気器203、水素給気器204、冷却装置3、十二方弁301、第1除水管302、第2除水管303、第1濃縮管304、第2濃縮管305、COトラップ管306、気体流量制御装置4、第3電磁弁401、第4電磁弁402、第5電磁弁403、第1質量流量制御器404、第2質量流量制御器405、第3質量流量制御器406、減圧弁407、サンプリングポンプ408、分析装置5、カラムボックス501、第1キャピラリーカラム502、第2キャピラリーカラム503、第1検出器504、第2検出器505などの技術用語を多くに採用したが、他の技術用語を使用する可能性を排除するものではない。これらの技術用語の使用はただ本発明の本質を好適な例証によって理解するためのものであり、本発明の要旨を逸脱することなく種々の付加等が可能である。
図1